JPH05247341A - ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

ポリアミド樹脂組成物

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JPH05247341A
JPH05247341A JP676992A JP676992A JPH05247341A JP H05247341 A JPH05247341 A JP H05247341A JP 676992 A JP676992 A JP 676992A JP 676992 A JP676992 A JP 676992A JP H05247341 A JPH05247341 A JP H05247341A
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polyamide resin
glass
resin composition
molding
weight
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JP676992A
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Ryuichi Hayashi
隆一 林
Masahiro Nozaki
雅裕 野崎
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DuPont Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 成形性が良好であってしかも剛性等の機械的
特性および表面性に優れ、高精度の成形品を与えるポリ
アミド樹脂組成物を提供することである。 【構成】 ポリアミド樹脂30〜50重量部とガラス繊
維およびガラスフレークを併せて70〜50重量部含有
し、成形時の溶融樹脂粘度が1216 sec-1の剪断
速度のもとで50〜200パスカル秒の範囲であること
を特徴とするポリアミド樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリアミド樹脂にガラ
ス繊維、ガラスフレークまたはミネラルフィラー等の強
化材を充填してなる、流動性および成形性が良好であっ
て且つ高剛性および高強度を維持しながらも表面が滑ら
かで成形品のそりが小さく高精度の成形品を与えるポリ
アミド樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリアミド樹脂を強化する目的で
繊維状の強化材例えばガラス繊維をポリアミド樹脂に混
合することが行なわれている。
【0003】このようなガラス繊維強化ポリアミド樹脂
組成物から得られる成形品の機械的特性例えば剛性およ
び強度を向上させるためには、ポリアミド樹脂の量に対
するガラス繊維の混合割合を高くする必要がある。しか
しながら、従来のガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物
は、ガラス繊維の割合を高くすると、成形時特に射出成
形時の樹脂組成物の流れが悪くなり大型部品あるいはリ
ブ構造を有する部品の成形等が困難になるという問題が
あった。すなわち、ポリアミド樹脂中に混合するガラス
繊維の濃度を高くすると、樹脂組成物の流れが悪くなり
射出成形時に高射出圧力が必要となるばかりか、薄肉部
分が未充填になりやすく特に大型部品やリブ構造の部品
の射出成形性が著しく損なわれていた。
【0004】また、ポリアミド樹脂中へのガラス繊維の
混合濃度を高めた場合には、ガラス繊維が成形品の表面
に浮き出てしまい成形品の表面外観を損ねるという問題
もあった。
【0005】このほか、ガラス繊維混合したものは成形
品にそりが生じるというも問題もあり、大型の成形品の
場合は寸法精度の高い成形品を得ることは難しかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は高剛性、高強
度であり、そりが小さく高精度の成形品が得られ、しか
も複雑で細かい部分を有する成形品または大き部品をも
通常の射出成形装置によって成形することができ、且つ
滑らかな表面外観の成形品を与えることができる、ポリ
アミド樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、ポリアミド
樹脂30〜50重量部とガラス繊維およびガラスフレー
クまたはミネラルフィラーを併せて70〜50重量部含
有し、成形時の溶融樹脂粘度が1216sec-1の剪断
速度のもとで50〜200パスカル秒の範囲であること
を特徴とするポリアミド樹脂組成物によって達成され
る。
【0008】上記目的はまた、ポリアミド樹脂30〜5
0重量部とガラスフレーク70〜50重量部を含有し、
成形時の溶融樹脂粘度が1216sec-1の剪断速度の
もとで50〜200パスカル秒の範囲であることを特徴
とするポリアミド樹脂組成物および、ポリアミド樹脂4
0〜50重量部とミネラルフィラー60〜50重量部を
含有し、成形時の溶融樹脂粘度が1216sec-1の剪
断速度のもとで50〜200パスカル秒の範囲であるこ
とを特徴とするポリアミド樹脂組成物によっても達成さ
れる。
【0009】以下本発明を詳細に説明する。
【0010】ポリアミド樹脂組成物の成形性を高めるた
めには、ポリアミド樹脂組成物の流動性を高める必要が
ある。一般にポリアミドの分子量を下げればポリアミド
の流動性は高くなるが、低分子量のポリアミドを用いれ
ば成形品の機械的物性が低下し、また、強化剤を充填し
たポリアミド樹脂組成物としての流動性は強化剤の種類
によって変動するのでポリアミドの分子量を規定するだ
けでは必ずしも最適な流動性は得られない。成形性を高
めるために強化剤の混合量を低減する方法もあるがそれ
では成形品の強度が低下する。また強化剤の混合量を増
加すると成形品の表面外観が損なわれることは前述した
通りである。本発明は、ポリアミド樹脂組成物の成形性
と成形品の強度とその外観をバランスよく実現させるた
めに規定すべき尺度が、ポリアミド樹脂と強化剤との混
合割合、およびポリアミド樹脂組成物の1216sec
-1の剪断速度のもとでの溶融樹脂粘度の2つであること
を見出してこれらを特定の範囲に限定し、さらに強化剤
としてガラスフレークまたはミネラルフィラーを採用す
ることによって、優れた成形性と高い成形品強度と好ま
しい表面外観と低いそりを同時に達成したものである。
【0011】本発明において、ポリアミド樹脂組成物の
成形時の溶融樹脂粘度とは、該ポリアミド樹脂組成物を
成形して得た成形品について、絶乾時、成形時の樹脂温
度、剪断速度1216 sec-1の条件で測定したときの粘
度をいう。この粘度は例えばKAYNESSキャピラリ
ー粘度計を用いて測定することができる。成形時の樹脂
温度は例えばポリアミド樹脂としてナイロン66を用い
た組成物の場合は280℃程度である。
【0012】ポリアミド樹脂組成物の成形時の溶融樹脂
粘度が1216 sec-1の剪断速度のもとで50パスカル
秒以下の場合は、樹脂組成物が低粘度であるために成形
時にバリが発生したり成形機のノズル部分からの樹脂組
成物の垂れ(いわゆる鼻タレ現象)が発生するなど成形
性に問題が生じ好ましくない。一方、成形時の溶融樹脂
粘度が200パスカル秒以上になると、本発明の組成物
のように50重量%以上のガラスフレーク、ミネラルフ
ィラーまたはガラス繊維が充填されている樹脂組成物に
おいては、ガラスフレーク等が成形品表面に浮き出るこ
とによる外観不良等の現象があらわれるほか、射出成形
時に薄肉部分において樹脂組成物が未充填となりやすい
ため高い射出圧力が必要となるなどの点で好ましくな
い。
【0013】本発明のポリアミド樹脂組成物は、特に、
射出成形時の樹脂温度(通常融点より15℃ないし40
℃高い温度)における溶融樹脂の粘度が1216 sec-1
の剪断速度のもとで50〜200パスカル秒になるよう
に調製し、射出成形方法により成形することが好まし
い。
【0014】本発明のポリアミド樹脂組成物は、マトリ
ックスであるポリアミド樹脂に通常の強化材であるガラ
ス繊維、ガラスフレークまたはミネラルフィラーを単独
でまたは組合わせて充填したものである。これら強化材
のいずれを用いるかについては、成形品の剛性および強
度等の物性、および成形品に許容されるそりの程度によ
って選択する。ガラスフレークおよびミネラルフィラー
の種類にもよるが、一般に、ガラスフレークまたはミネ
ラルフィラーの充填量が多いほど、そりの少ない高精度
の成形品が得られ、同時に表面外観もつや消しタイプの
好ましいものとなる。一方剛性および強度等はガラス繊
維のみを同量充填した場合よりは低下する傾向がある。
したがって、本発明のポリアミド樹脂組成物は、ガラス
フレークおよびミネラルフィラーの種類およびそれらの
ガラス繊維との混合の割合を調整することにより、要求
される物性と低いそりおよび優れた表面外観を兼ね備え
た成形品を与えることができるのである。
【0015】本発明において、ポリアミド樹脂に混合す
る強化材すなわちガラス繊維、ガラスフレークおよびミ
ネラルフィラーの重量は、ポリアミド樹脂とこれら強化
材との合計重量を基準として、具体的には、ポリアミド
樹脂と強化材との合計重量100重量部としたときの重
量部で表わす。強化材として、ガラス繊維とガラスフレ
ークを組合わせて用いる場合、ガラス繊維とミネラルフ
ィラーを組合わせて用いる場合、およびガラスフレーク
を単独で用いる場合は、これら強化材50〜70重量部
と、相補量のポリアミド樹脂50〜30重量部とを混合
する。ミネラルフィラーを単独で使用する場合には、ミ
ネラルフィラー50〜60重量部と相補量のポリアミド
樹脂50〜40重量部とを混合する。強化材の配合量が
この規定範囲より多い場合には樹脂組成物の流動性およ
び加工性等の成形性が低下すると同時に、均一な混合分
散状態が得難くなり、また成形品の表面状態も悪くな
る。強化材の配合量をこの規定範囲より少なくすると、
成形品の機械的強度が不十分である。
【0016】本発明においてマトリックスとして使用さ
れるポリアミド樹脂は、低粘度のものであることが好ま
しい。具体的には、絶乾時、射出成形樹脂温度(通常融
点より15℃ないし40℃高い温度)で1216 sec-1
における溶融粘度が80パスカル秒以下であるような低
粘度のものが好ましい。このような低粘度のポリアミド
樹脂は、重合時の分子量調節たとえば重合時の水分コン
トロールにより低分子量のポリアミドとすることによっ
て、あるいは高分子量ポリアミドと低分子量ポリアミド
とを混合することによって得ることができる。この場合
の混合はペレット形状における混合でも混練時の溶融状
態における混合であってもよい。ポリアミド樹脂の溶融
粘度を低くすると該ポリアミド樹脂が混合されたガラス
繊維等の表面を濡らすのでポリアミド樹脂組成物の加工
性および成形性が改善され、また、充填されたガラス繊
維等が成形品の表面に浮き出ることも防止される。
【0017】本発明でいうポリアミドとは、主鎖にアミ
ド結合を有する重合体で、ジアミンと二塩基酸との重縮
合、ラクタムの開環重合、アミノカルボン酸の重縮合に
よって得られる線状合成高分子であり、例えば、ナイロ
ン6、ナイロン66、ナイロン68、610、612等
またはそれらの共重合ナイロンが挙げられ、芳香族ポリ
アミドをも含むものである。
【0018】本発明においてガラス繊維としては、通常
強化材として使用されるガラス繊維を用いることができ
る。すなわち、長繊維、短繊維ガラスの任意の形状のも
のが使用できる。これらのガラス繊維長に応じて、押出
機でコンパウンドする際、スクリューのデザインを考慮
するかまたはダウンストリーム方式等を採用する。好ま
しくはチョップドストランドタイプの短繊維のガラスを
使用する。
【0019】本発明においてガラスフレークとしては、
厚み1μmから8μm程度、粒径1700μm以下のも
のが好ましい。ガラスフレークの表面はシラン処理等適
切な処理を施してポリアミド樹脂との密着を高めておく
ことが好ましい。その粒径および粒度分布に応じて、押
出し機でコンパウンドする際のプロセス条件をコントロ
ールするかまたはスクリューデザイン等を考慮する。
【0020】本発明においてミネラルフィラーとして
は、例えばSiO2 −MgO系のタルク、SiO2 −C
aO系のワラストナイト(ケイ酸カルシウム)、SiO
2 −Al2 3 系のカオリン、SiO2 −Al2 3
2 O系のマイカ、さらに炭酸カルシウム、硫酸カルシ
ウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム等が挙げ
られる。タルク、ワラストナイト、カオリン、マイカ等
は表面をシラン処理したものが好ましい。このミネラル
フィラーとしては、0.3〜20μm程度の粒径を有す
るカオリンクレーであってアミノシラン等により表面処
理したものが好ましい。ガラスビーズもガラスフレーク
またはミネラルフィラーと同様に用いられる。使用でき
るガラスビーズは、直径10〜100μm程度の球形で
あり表面処理等を施した通常のガラスビーズまたは同様
な中空ガラスビーズ等である。
【0021】本発明のポリアミド樹脂組成物は、上記の
ポリアミド樹脂、ガラス繊維、ガラスフレーク、または
ミネラルフィラーの他に1またはそれ以上の通常の添加
物、例えば、酸化、熱および紫外線劣化に対する安定剤
および禁止剤、潤滑剤および離型剤、染料および顔料を
含む着色剤、核形成剤、発泡剤、可塑剤、無機充填剤、
難燃剤および帯電防止剤などを目的に応じて適宜添加す
ることができる。
【0022】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0023】実施例1〜10及び対照例1〜4(ミネラ
ルフィラーおよびミネラルフィラーとガラス繊維を含む
試料の作成と評価方法) 適当な分子量を有するナイロン66またはナイロン66
と6のブレンド物に、ガラス繊維として市販の直径10
ミクロン、長さ3mmのチョップドストランドガラス短
繊維を、適切にデザインされたスクリューを有する二軸
押し出し機を用いて溶融混練した。このとき、溶融樹脂
温度が280℃〜300℃となるように、押出し機バレ
ル温度、スクリュー回転を調節した。同様にミネラルフ
ィラーとしてシラン処理をしたカオリンクレーをナイロ
ン66またはナイロン66と6のブレンド物に溶融混練
した。
【0024】得られた2種の試料を表1に示すようなミ
ネラルフィラーとガラス繊維の配合比になるように混合
し、それぞれ樹脂ペレットとした。対照例4はDu Pont
社製の市販品である。
【0025】こうして得た各樹脂ペレットを、次に説明
するように射出成形し、その成形性の評価、成形品のそ
りおよび表面状態ならびにその力学的な物性を測定し
た。各樹脂ペレットは、あらかじめ成形に先立って80
℃の乾燥空気で乾燥した。
【0026】成形性の評価には、各樹脂ペレットを45
cm×19cm×8cmの箱形部品に射出成形し、その成形に
必要な圧力、金型への充填しやすさ、成形機バレル、ノ
ズル部分の鼻タレの状態などを総合的に評価し、優、
良、可、および不可の4段階で表わした。また、成形品
の表面の粗さ等表面の状態や成形品のそりは、目視によ
り評価した。
【0027】大型の板状成形品のそりについては、例
2,9および対照例1の試料ペレットを、400mm×1
00mm×10mmのリブ構造を有する板に射出成形し、成
形後24時間後のそりの量を測定した。これらの樹脂ペ
レットについては、そりの量との相関関係を調べるた
め、3 inch ×5 inch ×1/8 inch の板を成形して
その成形収縮率も測定した。
【0028】成形品の物性測定を行うために、各樹脂ペ
レットを、6 oz.の射出成形機でASTMD638に基
いた13mm×130mm×3.2mmの試験片に成形
した。保持時間は5〜6分、バレル温度は270〜28
0℃とし、ノズル温度は280〜290℃とした。型温
度は約90℃とし、成形サイクル10/20又は20/
20の成形サイクル(ラム前進の秒/保持の秒)で実施
した。得られた物性試験用成形品について、成形直後お
よび150℃での各種の物性値を測定した。
【0029】溶融樹脂粘度は、上記の物性試験用成形品
について、東洋精機製キャピログラフ粘度計を用いて、
成形品の絶乾時(0.1〜0.15%の水分を含む)、
280℃、剪断速度1216 sec-1における溶融粘度を
測定した。
【0030】測定結果を表1および図1に示す。
【0031】実施例11〜18及び対照例5及び6(ガ
ラスフレークおよびガラスフレークとガラス繊維を含む
試料の作成と評価方法) 適当な分子量を有するナイロン66とシラン処理をした
厚み4μm、粒度分布45〜1700μmのガラスフレ
ークとを、表2に示すようなガラスフレークとガラス繊
維の配合比になるように、適切にデザインされたスクリ
ューを有する二軸押し出し機を用いて溶融混練し、それ
ぞれ樹脂ペレットとした。このとき溶融樹脂温度が28
0℃〜300℃となるように、押出し機バレル温度、ス
クリュー回転を調節した。
【0032】これらの樹脂ペレットから前記実施例1と
同様に成形品を射出成形し、その成形性、成形品の表面
外観およびそり、および物性を測定した。実施例11,
12,16および17については400mm×100mm×
10mmのリブ構造を有する板も成形し、そのそりの状態
を測定した。これらの結果を表2、および図2および図
3に示す。
【0033】
【表1】
【表2】 以上の実施例及び対照例についての結果から次のことが
わかる。
【0034】初めに、ミネラルフィラーおよびミネラル
フィラーとガラス繊維の組合わせの効果については、ミ
ネラルフィラーとガラス繊維を含む実施例1〜6および
9の曲げ弾性率、曲げ強さ、引張り強度は、Du Pont 社
製市販材料である対照例4に比べ著しく高い値を示して
おり、本発明によって得られる材料がこのような高い剛
性、強度を要求する多くの応用例に適していることが示
されている。また、対照例1と実施例1〜9との比較か
らガラス繊維のみでは高い剛性、強度を有するもののさ
らに改善の余地を残していた成形性、成形品表面外観お
よび成形品のそりがガラス繊維にミネラルフイラーを併
用することにより改良できることがわかる。高い剛性、
強度と良好な成形性、表面外観、そりの程度の組み合わ
せは、高い比率で充填されたミネラルフィラーと必要に
応じて充填されたガラス繊維、さらにポリアミド樹脂組
成物の溶融粘度によってもたらされているものである。
本発明の範囲以上の高い溶融粘度を有する対照例2にお
いては、通常の射出成形条件では樹脂充填が不充分にな
りがちであり、成形品表面外観は著しく悪かった。また
対照例3では樹脂粘度が低すぎ、樹脂の鼻タレ現象が激
しく、成形が困難であった。
【0035】ミネラルフィラーのみを60%含む実施例
10では引張り強度については対照例5に劣るが高い弾
性率を有し、成形性、表面性およびそりも優れている。
【0036】400mm×100mm×10mmのリブ構造を
有する板のそり量は、図1に見られるように、それぞれ
ミネラルフィラーとガラス繊維を15%と45%、45
%と15%含んでいる実施例2および実施例9は、ガラ
ス繊維のみを60%含む対照例1に比べ、小さなそりを
示しており、これらの実施例が高い物性と低いそりをバ
ランスさせた材料であることを示している。
【0037】次に、ガラスフレークおよびガラスフレー
クとガラス繊維の組合わせの効果にいては、ガラスフレ
ークとガラス繊維を含む実施例11〜16は、ガラスフ
レークを含まない対照例4に比べ、著しく高い曲げ弾
性、強度、引張り強度を有し、同時に良好な成形性、表
面性、低いそりを兼ね備えている。
【0038】物性面では、一般に強化剤の含有率が同じ
場合、ガラスフレークを使用した方がミネラルフィラー
とガラス繊維を含む実施例2〜9に比べて優れている。
【0039】また、実施例11〜18のそりが小さいこ
とは低い成形収縮率と1に近い収縮率比(すなわち収縮
率の異方性が小さい)にも現われており、そり防止はガ
ラスフレーク含量が高いほど良い結果が得られる。特に
ガラスフレークのみを60%、または70%含む実施例
17,18においては、収縮率の異方性がほとんどな
く、そりの小さな良好な成形品が高い曲げ弾性率と共に
得られる。
【0040】また、ガラス繊維のみを60%含む対照例
1に比べ、実施例11〜16、特に13、14および1
5は、同等の高い曲げ弾性率と同時に異方性の少ない成
形収縮率を有し、そりの小さな高剛性の成形品を与える
ことができる。
【0041】そり量をさらに具体的に比較するために図
2および図3に、実施例11,12,16および17、
および対照例1の結果を示した。
【0042】ガラスフィラーとガラス繊維の合計量を6
0%と一定にしたうえでガラス繊維のみを60%含有す
る対照例1に対し、実施例11,12,16,および1
7ではガラスフレーク含有量が増すにつれてそり量が低
く押さえられている。
【0043】特にガラスフレークのみを60%含有する
実施例17については、ほとんどそりのない良好な成形
品を高い剛性と共に実現している。
【0044】実施例11と実施例2とを比較すると、ガ
ラスフレークとガラス繊維の組合わせの方がミネラルフ
ィラーとガラス繊維の組合わせよりもさらに低いそりと
高い物性具体的には引張り強度やノッチ付き衝撃強さを
与えている。
【0045】最後に、強化剤の配合量とポリアミド樹脂
組成物の溶融粘度の関係については強化剤38%の対照
例4と強化剤60%の対照例2及び7は同一のナイロン
66を使用しているが、対照例4の成形性は良好である
のに対して強化剤を増加した対照例2および7では粘度
が高くなりすぎている。このことから、単に強化剤を増
量したのでは流れが悪くなるので、ポリアミド樹脂組成
物の溶融粘度の調整が重要であることがわかる。
【0046】
【発明の効果】以上のように本発明のポリアミド樹脂組
成物は、成形性が良好であってしかも剛性等の機械的特
性および表面性に優れ、高精度の成形品を与えることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】対照例1および実施例2および9のポリアミド
樹脂組成物の成形品のそりの状態を表わす図である。
【図2】実施例11、12および16のポリアミド樹脂
組成物の成形品のそりの状態を表わす図である。
【図3】実施例17および対照例1のポリアミド樹脂組
成物の成形品のそりの状態を表わす図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミド樹脂30〜50重量部とガラ
    ス繊維およびガラスフレークを併せて70〜50重量部
    含有し、成形時の溶融樹脂粘度が1216sec-1の剪
    断速度のもとで50〜200パスカル秒の範囲であるこ
    とを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ポリアミド樹脂30〜50重量部とガラ
    ス繊維およびミネラルフィラーを併せて70〜50重量
    部含有し、成形時の溶融樹脂粘度が1216sec-1
    剪断速度のもとで50〜200パスカル秒の範囲である
    ことを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ポリアミド樹脂30〜50重量部とガラ
    スフレーク70〜50重量部を含有し、成形時の溶融樹
    脂粘度が1216sec-1の剪断速度のもとで50〜2
    00パスカル秒の範囲であることを特徴とするポリアミ
    ド樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 ポリアミド樹脂40〜50重量部とミネ
    ラルフィラー60〜50重量部を含有し、成形時の溶融
    樹脂粘度が1216sec-1の剪断速度のもとで50〜
    200パスカル秒の範囲であることを特徴とするポリア
    ミド樹脂組成物。
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