JPH05249088A - 整相列システムにおいてビーム形成および走査変換を同時に行う方法および装置 - Google Patents

整相列システムにおいてビーム形成および走査変換を同時に行う方法および装置

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JPH05249088A
JPH05249088A JP4292859A JP29285992A JPH05249088A JP H05249088 A JPH05249088 A JP H05249088A JP 4292859 A JP4292859 A JP 4292859A JP 29285992 A JP29285992 A JP 29285992A JP H05249088 A JPH05249088 A JP H05249088A
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JP4292859A
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Steven C Leavitt
スティーヴン・シー・リーヴィット
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 超音波走査システムのような整相列システム
にディジタルフロントエンドを用いてディジタルビーム
形成と走査変換の両者を同時に実行する方法及び装置を
提供する。 【構成】 Nチャンネルの列開口のそれぞれからのエコ
ー信号が、戻りのエコー信号に沿って選択した点で標本
抽出14される。標本は、好ましくは、例えばこのような
点に対する伝送時間を決定することによって表示48に用
いられた各画素に対する各チャンネルの値を決定するの
に用いられる。次に、N個のチャンネルに対する各画素
の値の和をとって、画素に対する値を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、整相列超音波走査シス
テムに関し、更に詳細には、このようなシステムの、デ
ィジタルビーム形成および走査変換を同時に行うフロン
トエンドの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】診断手順を超音波で行うもののような整
相列システムでは、走査されている点から走査開口の各
種変換器までの径路の長さは異なっており、点からのエ
コーは変換器では異なる時刻に受信される。ヒューレッ
ト・パッカード(Hewlett−Packard)社
から供給されているHP SONOS 1000超音波
システムのような、この種の従来のシステムでは、ミキ
サ及び遅延線のような、アナログ手法を使用してこれら
径路長の相違を補償しているので、各種変換器からの出
力を合計すると、合計値は同じ走査点に対するものとな
る。このプロセスをビーム形成と言う。
【0003】しかし、一旦ビームが形成されると、情報
は直線または半径線に沿うアナログデータを表す。これ
らの線に沿う標本は、走査画像が通常表示される陰極線
管の画面上の画素の位置と何ら関係ない。したがって、
アナログビーム形成データは標本抽出され、ディジタル
走査変換器に加えられて、画像表示を制御するためにこ
の情報をフレームバッファに写像するのが一般的であ
る。このような走査変換動作を行うシステムは、たとえ
ば、米国特許第4,468,747号および第4,47
1,449号に説明されている。前記両特許は共に、ス
ティーブン・シー・リーヴィット(Steven C.
Leavitt)他の名前で出願され、本出願の出願人
に譲渡されている。
【0004】しかし、このようなシステムは良好な結果
を示すが、完全にディジタルのフロントエンドが現在採
用されている一部アナログ一部ディジタルのシステムよ
り望ましい理由が多数存在する。第1に、高価なアナロ
グ遅延素子が無くなればシステム全体の価格が下がる。
第2に、完全ディジタルのシステムは一層柔軟性があ
り、したがって更に高度の正確さを発揮するようになっ
ている。たとえば、ビーム形成に必要な補償は走査の深
さの関数として変化する。タップ付遅延線を用いた場合
には、所望の遅延変化を達成するのは困難である。シス
テムの多くは単に或る一つまたは複数の深さで遅延を切
替るだけであり、出力に不連続を生ずる。更に精巧に作
られたシステムでもやはり近似的な連続遅延変化をする
ことができるだけである。ディジタルフロントエンドは
ビーム形成時に実質的な連続深さ補償を行うのに必要な
柔軟性を示す。第3に、完全ディジタルシステムは誤り
を生じ難い。ディジタルシステムはまた一つの送信から
の複数の受信線を処理することができるが、その或るも
のは高価なアナログ遅延線を2本以上使用しなければ不
可能である。
【0005】更に、アナログビーム形成を生じる動作
に、およびディジタル走査変換を行う動作に、現在のと
ころ幾分かの冗長性がある。したがって、完全にディジ
タルのフロントエンドを用いれば、走査画像を変換して
画素位置での画像値を作り、表示を制御するビーム形成
に対する走査線の長さの差を同時に補償する一つの動作
にこれらの動作をまとめることにより複雑さと費用とを
更に下げることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】それ故、整相列システ
ムについての手法を改良すること、特に、このようなシ
ステムについてビーム形成と走査変換との両者を一つの
動作として行うようになっている完全にディジタルのフ
ロントエンドを提供することが本発明の主な目的であ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】更に詳細に述べれば、本
発明は、整相列システムでディジタルフロントエンドの
動作を行う方法および装置を提供する。走査を行うのに
利用されている列のN個のチャンネルの各々からのエコ
ー信号を帰還エコー信号に沿う選定した点で標本抽出す
る。このような標本抽出は、表示フレームの各走査線で
行われる。選定した点での標本を利用して、予め設定し
た方法で画素位置に関連している点でのN個のチャンネ
ルに対する値を格納する。次に、各点でのN個のチャン
ネルに対する値を合計してその点に対する標本値を得、
各点に対する標本値を利用して各画素に対する標本値を
格納する。
【0008】本発明の好適実施例では、標本値を利用し
て表示に利用する各画素に関するチャンネルごとの値を
決定し、N個のチャンネルについて各画素の値を合計し
てその画素に対する値を得ている。更に詳細に述べれ
ば、この実施例の場合、画素点Pmを予め設定した方法
で与えられた走査線に関連している画素点について予め
設定した順序で選択する。次に各チャンネルに対する走
行時間Tを各点Pmについて決定する。次に時間Tをは
さむ各時刻で一つのチャンネルに対する標本を利用して
そのチャンネルに関して対応する点Pmに対する標本を
決定し、N個のチャンネルについて各点Pmに対する値
を合計する。各点Pmに対する合計値を対応する画素に
対する値として利用する。この好適実施例では、点Pm
に対して角度θを成す走査線に対する伝送径路長dt、
および点PmからチャンネルNに対する要素までの反射
に対する帰還径路長drnを各チャンネルについて求め
ることにより走行時間を決定している。次にdtおよび
drnを利用してT=(dt+drn)(1/vel)
の関係に従い全走行時間Tを決定する。ここで「ve
l」は音が走査媒体内を伝播する速度である。各走査線
θに対して選定された画素点Pmは、伝送走査線の両側
で△θ/2だけ離れた角度で延びる線の間の楔形の区画
の中に入る画素点である。ただし△θは次々の伝送走査
線の間の間隔である。
【0009】フロントエンドは、好適には、その各ポー
トにN個のチャンネルを有する二重記憶装置バッファD
MBを備えている。角度θを成す走査線に対する各チャ
ンネルの標本は、DMBの一つのポートの対応するチャ
ンネルに格納されており、標本が格納されているDMB
のポートは次々の走査線について切り替えられる。DM
Bの一つのポートにある先行走査からの標本は走行時間
を決定するのに使用されるが、角度θを成す現在の走査
からの標本はDMBの反対のポートに格納される。
【0010】本発明の他の実施例では、選定した標本抽
出点を利用して、行列表示の第1の組の境界交差点にN
個のチャンネルに対する値を格納している。第1の組の
境界交差点は、たとえば、Y境界交差点でよい。次に、
第1の境界交差点でのN個のチャンネルに対する値を合
計して、その交差点での標本値を得る。さらに、走査線
に対する第1の組の境界交差点での標本値を補間するか
または他の場合には利用して、表示行列格子の第1およ
び第2の境界の接合点における表示画素の標本値を得
る。該画素はこのような接合点に存在している。
【0011】本発明のこれら実施例の一つについて、各
信号に沿ってほぼ一様な間隔で離れたM個の点で各チャ
ンネルについて信号を標本抽出し、各第1の境界交差点
の両側で最も近接している少なくとも2個の標本を各チ
ャンネルについて補間して、そのチャンネルに対する境
界交差点の値を得る。これらは格納されているY境界交
差点の値である。本発明の他の実施例では、標本抽出は
各チャンネルについて第1の境界交差点で行われる。
【0012】本発明のすべての実施例では、実および虚
の標本を得、必要ならば補間に利用し、格納し、別々に
和をとる。
【0013】本発明の上述のおよび他の目的、特徴、お
よび長所は、付図に図解してあるような本発明の好適実
施例の以下に述べる更に詳細な説明から明らかになるで
あろう。
【0014】
【実施例】図2および図3は、一般的に利用されている
二つの異なる走査および表示のフォーマットを示してい
る。図2に示す直線走査の場合には、走査線は平行であ
り且つ全般的に直線列の平面に直交している。しかし、
走査線の間隔は変換器列素子の間隔には必ずしも直接関
連してはいない。更に、与えられた線が特定の変換器素
子に全般的に直交してはいても、それは走査開口を形成
する他の素子には直交していない。それ故、走査されて
いる与えられた点からのエコーを受信する時刻はやはり
等しくなく、ビーム形成はやはり必要である。しかし、
一旦ビーム形成が完了すると、標本値は一般にX−Y座
標系内にあり、走査変換は比較的簡単な補間プロセスで
ある。
【0015】対照により、図3に示すもののような扇形
のフォーマットで、従来どおりのアナログビーム形成を
利用しているものでは、情報は後で表示のためにX−Y
形式に変換しなければならない極形式で受信される。扇
形フォーマットの場合、各走査線は列の平面に対して角
度θで投射される。θは代表的には3/4゜刻みで±4
5゜を包含することができる。角度標本抽出はナイキス
ト限界を満たす速さで行うことができる。これは121
本の走査線を生じ、各走査線はアナログビーム形成およ
びディジタル標本抽出の後約400個の標本抽出点を含
んでおり、これらを次に、画素が各X−Y接合に現れる
X−Y格子座標に変換しなければならない。典型的な表
示は512×512本の線を備えている。
【0016】ビーム形成および走査変換をディジタルフ
ロントエンドで一つの動作にまとめる方法および装置
は、直線フォーマットを使用しても扇形フォーマットを
使用しても実質上同じであるから、また扇形フォーマッ
トによる動作は一層複雑であるから、以下の説明は扇形
フォーマットのシステムに関して行うことにする。しか
し、扇形フォーマットについて言われることは直線フォ
ーマットまたは他の任意の表示フォーマットのすべてに
同様に適用されることを理解すべきである。
【0017】上に示したとおり、従来の一つのシステム
では、ビーム形成はミキサおよびアナログ遅延線を利用
して行われている。このような遅延線のタップ付きの特
性により、深さが増大するにつれて連続制御を維持する
ことは不可能であり、このような制御を近似するのに複
雑な手法が発達してきた。一旦ビーム形成が達成されて
しまえば、走査変換は、ビーム形成信号を一様な速さで
標本抽出し、補間してY境界交差点を得るか、または決
定したY境界交差点でビーム形成アナログ信号を標本抽
出するかして行うことができる。前述の米国特許第4,
471,449号に教示されているような更に手の込ん
だ手法を利用することもできる。次いでY境界交差点の
値を補間してX境界交差点を得ることができる。
【0018】図1は、本発明の改良手法を利用して上に
示した二つの別々のステップ、ビーム形成、および走査
変換を一つの動作として行うシステムを示す。この図を
参照すると、走査ヘッド10の個々の変換器素子により
受信されたエコー信号は標準の予備処理回路12を通し
て標本抽出AD変換器14に加えられる。典型的な走査
ヘッド10は128個の変換器素子を備えている。走査
開口、およびしたがって走査チャンネルの数Nは変換器
素子すべてを、またはその或る選定した部分集合を含む
ことができる。したがって走査ヘッド10からの少なく
ともN本の出力線16、N個の回路12、およびN個の
標本抽出AD変換器回路14が存在する。しかし、変換
器はその費用を減らすために複数のチャンネルについて
共用されることができる。
【0019】回路12はエコー信号を処理する標準の増
幅器及びフィルタ回路を備えている。走査の深さに関係
なく実質上一定の利得を維持するために、時間利得制御
信号18を各チャンネルの少なくとも一つの増幅器に加
えることができる。
【0020】各チャンネルの標本抽出AD変換器14は
実数値および虚数値の双方を標本抽出することができ
る。要求される矩象信号を得るには本技術分野で既知の
多様なAD変換器回路を利用することができる。このよ
うな手法には、これに限定されないが、ミキサ、連続移
相、全通過フィルタ、または矩象標本抽出がある。いず
れの手法を利用するにしても、各チャンネルの変換器1
4からの実出力および虚出力が存在する。代わりに、実
標本だけをAD変換器14により取上げることができ、
この回路の後に複素高速フーリエ変換回路を設け、濾波
および逆高速フーリエ変換を行って実および虚の双方の
値を得ることができる。この操作は、当業者には、ヒル
ベルト変換として知られている。次の説明を通じて、こ
れは実標本から実標本および虚標本の双方を得るのに使
用される方法であると仮定している。
【0021】AD変換器14を制御するのに使用される
クロックは代表的には一様周波数のものであり、一様標
本抽出は最も率直で且つ望ましい標本抽出手法である。
しかし、後に示すように、或る実施例については非一様
標本抽出機構を利用することができる。標本抽出制御回
路36が設けられていてクロックを発生し、変換器14
までの線路38に他の必要な制御器が設けられている。
制御器は通常すべてのチャンネルについて同じである
が、これは本発明の限定事項ではない。
【0022】標本抽出AD変換器14からの出力はフロ
ントエンドプロセッサ40に加えられる。プロセッサ4
0のすべてのまたは選定した部分は、本発明の教示を実
用化するのに必要な一つ以上の各種機能を行うよう設計
された特殊目的の回路としてよい。プロセッサは、適切
なように、汎用マイクロプロセッサまたはこれらの機能
を行うようにプログラムされたミニコンピュータとし、
またはそれを備えることができ、または超音波整相列シ
ステムにまたはそれと共に使用されるものであって、そ
れもまたフロントエンドの機能を行うように計画されて
いるプロセッサでもよい。プロセッサ40により行われ
る機能については後に更に詳細に説明することにする。
プロセッサ40はまた線路42を介して標本抽出制御回
路36に対する同期化その他の制御を行い、線路42を
介して制御器36からの制御を受けることができる。標
本および予備境界交差点の値を必要なすべての計算が完
了するまで格納することができる記憶装置44がプロセ
ッサ40に設けられている。好適実施例では、Nチャン
ネル二重記憶装置バッファ45も設けられている。プロ
セッサ40からの出力は、表示装置48に表示すべき各
画素の画素値を格納する二重フレームバッファ46に加
えられる。バッファ46は、新しいフレームを形成しな
がら出力フレームを表示させ、したがって他の場合には
存在することになる旧/新の境界人工物を排除し得る二
重フレームバッファであることが望ましい。バッファ4
6は表示装置48のラスタ走査と関連して公知の方法で
走査され、表示の各走査画素位置での画像の強度及び/
又は色彩を制御する。
【0023】図4〜図6は本発明の好適実施例のフロン
トエンド処理機能の流れ図である。走査中に行われる動
作を図解してあり、流れ図を理解するのに役立つ図7お
よび図8をも参照する。最初に図7を参照すると、3本
の例示走査線R1、R2、およびR3が示されており、
その各々は原点0、0から延びる中心線67に対して角
度θkを成して延びている。以下の説明の目的で、原点
は、例示した128個から成る変換器列の場合変換器6
4および65の接合点にある、変換器列の中心であると
考える。この図の×印64は走査画像を表示する表示装
置48の上の画素点の位置を表している。図7におい
て、走査線Rkの幾つかは画素点64を通過するが他の
画素点は走査線と交差しないことがわかる。各走査線R
kについて、標本を採取することができる複数の点63
が存在する。この場合も、好適実施例では標本抽出点6
3と画素点64との間に関係がない。
【0024】本発明のこの実施例の教示によれば、各走
査線Rkについて走査線のいずれかの側に距離△θ/2
のところで線間に区域を備えている楔Wkが発生され
る。ここで△θは次々の走査線Rkの間の角度である。
したがって、各楔の幅は△θに等しい。図7の点線66
の間の区域は走査線R2の楔状区域W2である。後に更
に詳細に説明するように、与えられた走査中、与えられ
た楔形状区画内にある画素64について走査変換が行わ
れる。
【0025】図4を参照すると、バッファの一つのチャ
ンネルに対してNチャンネル二重記憶装置バッファ(D
MB)45の一つのポートに情報を書込むとき関係する
動作が示されている。この動作の第1ステップ、ステッ
プ110、はシステムを書込みサイクルについて初期化
することである。この動作の最初のステップは、θをθ
初期角度に設定し、標本のカウントを0に設定し、DM
B45に書込まれる記憶装置を記憶装置0に設定するこ
とである。θ初期角度は代表的には走査の終端線の一
つ、たとえば、−45゜の線である。
【0026】ステップ110が終了すると、動作はステ
ップ112に進んで走査線が発生されているか否か判定
する。これは主としてN個のチャンネルすべてに対する
書込み動作が送信タイミングと同期して始まることを確
認する同期化ステップである。走査線が発生されていな
ければ、ステップ112は「肯定」出力が得られるまで
繰返される。
【0027】ステップ112の間に「肯定」出力が得ら
れると、動作はステップ114に進んでチャンネルを標
本抽出する。これにはチャンネルNの変換器から標本抽
出点nに対する標本を得ることが含まれる。ステップ1
16の間、ステップ114の間に採取された標本がDM
BのチャンネルNに対する標本抽出n位置に格納され
る。同時に、他の各チャンネルに対する点nの標本もN
チャンネルDMBの該当するチャンネルのn位置に格納
される。
【0028】ステップ116が完了すると、動作はステ
ップ118に進んで標本カウントを増分し、ステップ1
20の間に現在の標本カウントが最大標本カウント(m
max)より大きいか否かに関する判定を行う。標本カウン
トがmmax より大きくなければ、動作はステップ114
に戻り、新しい標本抽出点で複素標本を取り、該標本を
格納し、再び標本カウントを増分する。この動作シーケ
ンスを、ステップ120の間に最大標本カウントを超過
したことを判定するまで、採取して格納されている次々
の標本について繰返す。
【0029】ステップ120の間に「肯定」出力が得ら
れると、動作はステップ122に進み、θ値をθ+△θ
に進め且つ標本カウントを0にリセットする。これによ
り次の走査線について標本抽出を開始するのに必要な条
件が整えられる。ステップ122から、動作はステップ
124に進んで新しいθ角度がθend角(たとえば、
+45゜)より大きいか判定する。θend角より大き
くなっていることが判定されれば、動作はステップ12
6に進んでθを最初のθ角度にリセットし、このように
してシステムは新しい走査サイクルを開始するその初期
状態を回復する。
【0030】ステップ124から「否定」出力が得られ
るかまたはステップ126からこのステップが実行され
れば、動作はステップ128に進み、現在のθ角度での
次の走査について、ステップ116の間の標本の格納
が、先行のθ角度について標本が格納されていたポート
とは反対の二重記憶装置バッファ45のポートで行われ
るように、DMBを切り換える。好適には、偶数個の角
度θが存在するので、最初のθ角度の格納は常にDMB
の一貫したポートに発生する。ステップ128から動作
はステップ112に戻って、次の走査線の発生を指示さ
れたθ角度で待ち、このθ角度での標本を格納すること
ができるようにする。
【0031】DMBに書込まれたデータが使用できるま
でに、フロントエンドプロセッサ40は各チャンネルの
データについて実標本を複素標本に変換する動作を行
う。この変換を行う方法については先に説明してある。
DMBは処理後データを格納するために複素標本の余地
を備えるように選択されている。
【0032】図5は、複素標本をDMB45から読み取
り、ビーム形成および走査変換を行うのに使用するとき
に行われるステップを示す流れ図である。図5の大部分
は単一チャンネルだけに対するものであり、ステップ1
42および144だけがすべてのチャンネルに対するも
のである。
【0033】読み取り動作の最初のステップ、ステップ
130、は読み取りサイクルを初期化することである。
これはDMB45の記憶装置またはバッファのカウント
を1に設定し、XおよびYをその最初の値に設定するこ
とを含んでいる。図解例においては、XおよびYの双方
に対する最初の値は0であり、したがってこれらの値は
図7および図8に示す0,0位置に設定される。しか
し、表示を他の点、たとえば関与している器管(たとえ
ば、心臓)から始めようとする場合には、X起点および
Y起点は他の値を持つことができる。
【0034】システムを初期化した後、動作はステップ
132に進んで走査線が発生しているかを判定する。こ
のステップは、ステップ112が行われた(図4)と同
じ理由で、すなわち、動作を同期化するために行われ
る。
【0035】走査線が発生していると、N個のチャンネ
ルはすべて同時にステップ134に進み、そのとき調査
中のXiおよびYiの位置に対する一定の値を計算す
る。特に、図5に関連して図8を参照すると、計算され
る値は、原点から画素位置Xi、Yjまでの距離である
dt、dt線が原点から延びている角度θ’、およびチ
ャンネル変換器からXi、Yj画素位置までの距離dr
nである。
【0036】ステップ314の間に指示した3個の値を
決めるのに必要な値は、原点からn番目の変換器の中心
までの距離である値dnである。これは変換器列の配列
からわかる一定値である。点Xi、Yjまでの距離は、
それぞれ、画素表示装置のX寸法およびY寸法の格子線
間の間隔のXi倍およびYj倍の数値、KXおよびKY
から決定することができる。説明の目的で、これらの値
を1に正規化してdtを
【0037】
【数1】
【0038】から計算することができるようになってい
ると仮定する。
【0039】次にθ’は関係式
【0040】
【数2】
【0041】から計算することができ、drnは関係式
【0042】
【数3】
【0043】から計算することができる。
【0044】好適に、ステップ134の計算を行うのに
各チャンネルに対して別々の専用回路が設けられる。
【0045】いったんステップ134が終了すれば、動
作はステップ136に進み、変換器nで画素点Xi、Y
jから受信した超音波信号に対する走行時間Tを計算す
る。この時間は往復時間であり、それ故、方程式 T=(dt+drn)(1/vel) (4) から求められる。ここで「vel」は音が媒質中を伝播
する速度である。
【0046】超音波医用走査器については、「vel」
を定数1540m/secであると考えてよいことが当
業者に知られている。必要なら、この値を、代わりに、
走査する特定の患者または患者の身体の特定の部分につ
いて決定することができる。今回も、ステップ136は
N個のチャンネルの各々について行われる。drnは各
チャンネルについて異なっているから、走行時間Tもチ
ャンネルごとに異なっている。
【0047】動作の次のステップであるステップ138
の間に、ステップ136の間に求められた時間Tをはさ
む時間だけチャンネルについて読出され、格納された複
素標本が記憶装置45の適切な側から読出され、ステッ
プ140の間に、これら複素標本値は補間されてその時
刻Tの複素標本値が決定される。読出された標本値は複
素標本であり、補間は実数値および虚数値に対して別々
に行われる。ステップ140の間に決定された補間複素
値は画素点Xi、Yjに対するチャンネルnについての
値である。この値はステップ142の間に和をとる回路
に印加され、ここで実のおよび虚の値を、ステップ14
0の間に他のN個のチャンネルについて画素Xi、Yj
に対して求めた複素値と加え合わせる。ステップ142
は基本的にはビーム形成ステップであり、ビーム形成は
画素点に対して行われるので、走査変換が同時に行われ
る。ステップ142の間に求められた和はステップ14
4の間にフレームバッファ46の未使用半部のXi、Y
j画素に対する画素位置に格納される。
【0048】ステップ140から、動作はステップ14
6にも進み、特定の走査線に対する必要な処理の終りに
達しているか判定する。後に更に詳細に説明するよう
に、これは角度θkを成す走査線Rkを囲む楔Wkに対
するすべての画素点が調査され終り、楔Wkの内部のす
べての画素点に対するビーム形成/走査変換動作が完了
し終ったときに生ずる。これを判定する一つの容易な方
法は、動作に対する最大半径Rmaxを選定し、ステッ
プ146について図示したように、dt>Rmaxであ
るとき与えられた走査線に関する動作を終結することで
ある。このようにして、ステップ146の間に「肯定」
出力が得られれば、動作は次の走査線の周りに形成され
た楔状区画Wmの内部の画素点を探す態勢が整ってい
る。動作はこのようにしてステップ148に進み、DM
Bをその反対側に切り換え、XおよびYをその最初の値
(すなわち、Xi=0、Yj=0)にリセットし、θを
最後の書込みサイクルに対するθ値に等しく設定する。
最後のステップの理由は、この次の読み取りサイクル中
の読み取りが先行する書込みサイクル中に格納された値
に対して行われるということである。ステップ148が
終了すると、動作はステップ132に戻り、新しいθ線
に対する同期読み取り動作を始めることができるよう
に、次の走査線が発生するのを待つ。
【0049】ステップ146の間に終端半径に達しなけ
れば、動作はステップ150に進んで新しい画素アドレ
スを選択する。新しい画素アドレスを選択する手順を図
6に図示してあるが、前述の特許4,471,449の
2本の走査線の間に楔形区画に対する画素アドレスを選
択する手順と同じである。楔形扇状区画内部の画素を見
出す代わりの手順はバリー・エフ・ハント(Barry
F.Hunt)に与えられた米国特許4,896,2
83に教示されている。図6は負のθ角度が存在すると
きにこの動作を行う一般的手順を示している。完全に同
等の手順を正のθ角度についてたどる。
【0050】ステップ150を行う前に、ステップ13
0またはステップ148のような初期化ステップ中に選
定した新しい画素ルーチンを、XiおよびYjが共に最
初は0で、Xの値が増加する方向がθの方向に設定され
るように初期化する。図6については、これは−1の方
向であると仮定している。このようにして、図7を参照
すると、Xは最初θkのようなθk値に対して左に増分
するように設定される。中心線67の他方の側にあるθ
k値については、X方向は最初右に増分するように設定
される。
【0051】図6に示すルーチンの目的は、走査線がそ
の中心で角度θ2 を成すとき幅△θの楔形区画内部のす
べての点の位置を求めることである。これは0,0点か
ら出発し、千鳥状パターンで画素点を走査して楔の内部
の画素点を見出すことにより行われる。したがって、
0,0から、Xを増分させ、得られる点が楔の中にある
か否かを判定する試験を行う。点が楔の外側にあれば、
Yを増分させ、Xの方向を逆にする。次にXを新しいY
線に沿って反対方向に増分させ、次々の各点を試験して
それが楔の内部に入るか否か判定する。Xの値が楔の内
部に入れば、これを利用し、楔の内部に入らなければ、
Xを再び増分して新しい試験を行う。与えられたY線上
にある画素が楔の内部に入らないことがあることも可能
であるから、少なくともYjの初期の値に対して、Xを
増分してから新しい値が先の値とは楔の反対の側にある
か試験して判定する必要があることもある。調査される
画素値が先の値から楔の反対の側にあるたびにまたは先
の値が楔の内側にある場合に楔の外側にあるたびに、X
の値をもう一度増分し、Yの値を増分し、Xの方向を反
転して新しいY線を横断する別の走査を始める。このプ
ロセスを状態カウントの終わりに達するまで、すなわち
換言すれば関与している最高Y線の終りに達するまで繰
返す。
【0052】図6を参照すると、これらの動作は最初X
iをその前の値から増分する(ステップ152)ことに
より行われる。ステップ152から、動作はステップ1
54に進んで調査中の新しい点Xi、Yjに対するθ’
角度を決定する(ステップ154)。角度θ’はtan
-1(Yj/Xi)に等しい。
【0053】一旦θ’が決定されると、動作はステップ
156〜170を通って進行し、角度θ’と調査中の楔
との関係を求め、この決定に基づいて一定の処置を取
る。先に示したように、角度θkに関連のある楔の一方
の側の境界は角度(θk−△θ/2)を成す線であり、
他方の側の境界は角度(θk+△θ/2)を成す線であ
る。したがって、ステップ156の間に、(a)方向が
負方向であるか、および(b)θ’が楔の左側境界線
(θk−△θ/2)より大きいか、の判定を行う。この
条件が真であれば、図7を参照して、調査中の画素がX
値の増分を左として線66の左側のものの左にあること
を意味する。したがって、調査中の点は関与している楔
Wkの外側にあり、更にXを負方向に増分させても楔の
外側の点を生ずる。したがって動作はこれらの条件のも
とでステップ158に進み、走査の方向を、この場合に
は方向を+1の方向に変え、Yjの値をYj+1に増分
させる。
【0054】ステップ158が完了すると、動作はステ
ップ154に戻って新しい画素点に対するθ’値を計算
する。ステップ154から、動作は次に再びステップ1
56に進む。今回はステップ156の間に、ステップ1
58を行った場合のように、負出力が得られて方向を今
度は+1の方向にすると仮定すると、動作はステップ1
60に進む。ステップ160の間に、方向が正方向であ
るか、およびθ’がなお楔Wkの左側境界の左にある
か、についての判定を行う。新しい点がなお楔の外側に
あると仮定すると、動作はステップ162に進んでXを
適切な方向に、この場合には正方向に、増分させてXi
がXi+1になるようにする。
【0055】ステップ162から動作はステップ154
に戻って新しく選定した画素点に対するθ’角度を決定
してからステップ156に進む。動作が正方向に行われ
るという前の仮定のもとでは、ステップ156の間に否
定出力が得られ、動作をステップ160に進める。今度
はθ’が楔の左側境界に対する角度より小さくなくてス
テップ160の間に「否定」出力も得られると仮定す
る。これにより動作はステップ164に進み、このステ
ップの間に方向が−1の方向であるか、およびθ’角度
が楔Wkの右側境界である角度(θk+△θ/2)以上
であるかに関する判定を行う。行っている仮定のもとで
は、今回は方向が+1の方向であるので、ステップ16
4の間に「否定」出力が得られる。しかし、ステップ1
64の間に「肯定」出力が得られたとすれば、探索は与
えられたY線に沿って左側に進んでおり且つ現在は楔の
外側で且つ楔の右側にあることを意味する。それ故、楔
の中に入るには、正しい手順はXをステップ166で示
したように負方向に1だけ増分させることである。
【0056】ステップ164に間に否定出力が得られた
ので、動作はステップ168に進み、走査が正方向に
(すなわち、図7で見るように左から右に)進んでいる
かおよび角度θ’がθk+△θ/2以上であるか判定す
る、この条件のとおりであれば、走査は右に進んでおり
且つ調査中の点は楔Wkの右境界の外側にあることを意
味する。前に述べた条件のもとでこのステップの間に
「肯定」出力が得られれば、それは与えられたY線Yj
について楔Wkの内部に点または画素64が存在しない
ことを意味する。これは原点に近いYj線、たとえば、
線Y1、について発生することがあるが、その他の場合
には恐らく発生しないであろう。如何なる場合でも、ス
テップ168の間に「肯定」出力が得られると、それは
走査を次のY線に進め且つ走査の方向を変えなければな
らないことを意味する。これは走査の方向を変え、Xi
を正しい方向に1だけ増分させ(新しい方向に1だけ増
分させ)、Yjをも1だけ増分させるステップ170の
間に行われる。
【0057】ステップ168の間に「否定」出力が得ら
れれば、ステップ156、160、164、および16
8の間に「否定」出力が得られていることを意味する。
この条件のもとで、調査中の点が楔Wkの内部にあるこ
とが判定される。動作はこのようにしてステップ172
に進み、値Xi、Yjがステップ134(図5)の間に
利用してビーム形成および走査変換を前に説明した方法
で行うことができる有効画素値であるという指示を発生
する。ステップ172から、動作はステップ174に進
んでX値を現在走査している方向に増分させ、動作は次
にステップ154に戻って次回のステップ150を行う
準備をする。
【0058】画素点64は走査線から或るθ角度だけ変
位しているので、また受信した信号はθ角度について最
適であり且つこの角度から外れている点についてはわず
かに少ないので、角度が外れている検出点をθ’および
dtに基づいて補償するには幾分の利得補正が必要であ
ろう。
【0059】図9は本発明の他の実施例の動作の流れ図
である。走査中に行われる動作を示しており図9の流れ
図を理解するのに役立つ図10をも参照する。最初に図
10を参照すると、変換器ヘッド10が128個の素子
を有し、128個の素子全部が走査開口に利用されてい
るように示してある。したがって、システムには128
個のチャンネルNが存在する。走査方向は列10の中心
から角度θで延びている線60により示してある。関与
している点は点61であり、そこでは線60が走査線6
0を表示しようとするX−Y行列格子のY境界を横切っ
ている。表示の画素64は格子の各Y線と各X線との接
合部に現れる。しかし、線60に対する関連の点はY交
差が生じる点61であるが、線60に対する標本抽出は
通常はるかに大きい割合で、通常はY境界交差点61以
外の点63で行われる。
【0060】最初に、与えられた標本に対して、変換器
素子はすべて線60に沿う点Pに収束していると仮定す
る。点Pの位置のため、素子番号1からこの点までの径
路が最短であり、径路の長さは次々の変換器に対して増
大し、素子128に対して最大であることがわかる。し
たがって、点Pからのエコーはすべての変換器素子まで
一様な速さで進行すると仮定すれば、この仮定はすべて
のビームが実質上同じ媒体を通過する限り一般的に有効
であるから、点Pからのエコー信号は変換器番号1に最
も早く到達し、順次後の時刻に後続の変換器要素に到達
し、最後に変換器素子128に到達することになる。し
かし、点Pが線60に沿ってより近くにあれば、ビーム
は或る中間変換器素子に最も早く到達し、このような素
子の両側にある変換器素子について持続時間が増大す
る。線60に対して示した角度θ以外の角度θを有する
走査線に沿う到達時刻のパターンはまた線60に対する
ものとは異なる到達時刻パターンを持つことになる。点
Pに関する128個の変換器素子すべてに到達するエコ
ー信号を合計してこの点に対する値を求めることが必要
であるから、その点からのエコーの到達時間の変動を補
償するにはビーム形成が必要である。
【0061】再び図9を参照して、この動作の最初のス
テップ、ステップ70、は走査線および深さを初期化す
ることである。したがって、θは最初のθ角度、たとえ
ば典型的には−45゜である最も左の走査線に対するθ
角度に設定され、深さは或るY起点値に設定される。Y
起点は変換器の隣接分解能により制限されるが、通常は
走査の対象たる器管他の物の深さによって決まる。たと
えば、心臓を走査したければ、Y起点は心臓がある位置
の直上の深さで標本抽出が始まるように設定される。
【0062】ステップ70が完了すると、動作はステッ
プ72に進んで走査線、たとえば走査線60、が発生し
ているか判定する。走査開口はすべての変換器素子を含
んでいると仮定すると、128個の素子全部が付勢され
て走査線を発生する。走査線が発生していなければ、走
査線が発生するまで、それ以上何事も生じない。
【0063】走査線が発生すると、動作はステップ74
に進み、各変換器素子で受信したエコー信号に対する値
を標本抽出し、M個の等間隔の標本を各線に沿って採取
する。
【0064】図7,8に示してあるように、変換器素子
は角度θで操縦され、θに沿う或る所望の目標の深さ、
たとえば所望の角度θの線60に沿う点P、に収束され
る。送信目的のビームは線60に沿うどんな点にも収束
することができ、通常は目的の区域の中心にある点に収
束される。これにより最大エネルギは目的の区域内の所
望の走査線に沿う点に対する変換器素子により受信され
る。動作を形成する送信の焦点及び受信ビームにより、
事実、利用されるエコーが主として確実に所望走査線に
沿うことになる。
【0065】次に、θ走査方向について採取されたM個
の標本にN個の素子数を掛けたもの(全部でM×N個の
標本)はステップ76の間にNチャンネル二重記憶装置
バッファ45に格納される。
【0066】データを使用できる前に、フロントエンド
プロセッサはN個のチャンネルのデータの各々について
実数標本を複素標本に変換する動作を行う。この変換を
行う方法については前に説明してある。記憶装置45は
処理後のデータを格納するために複素標本用の余地を備
えていなければならない。
【0067】次の動作ステップ、ステップ78、の間
に、プロセッサ40は格納値を補間して走査線の各Y境
界交差点における各チャンネル(変換器)についての値
(すなわち、線がY境界線と交差する点での線に対する
値)を得る。ビーム形成動作を開始するのはこの補間ス
テップの期間中である。たとえば、変換器番号3で受信
される走査線について、Y3格子線との交差は標本10
と11との間で生ずる。同様に、変換器128で受信さ
れる信号についてY3格子線との交差は、たとえば、標
本23と24との間にある。
【0068】補間を行うのに利用される各Y交差につい
て各チャンネルの適切な標本は既知の寸法および標準の
幾何学公式を使用して多数の方法で求めることができ
る。一つの方法は点Pから整相列10に垂直な線80を
引き、列までのこの線の長さを決定することである。各
変換器素子の中心からこの線までの列方向に沿う距離も
容易に決定することができる。そこで、これらの値は直
角三角形の2辺を与えるもので、これからその斜辺を決
定することができる。そして簡単な比が各Y境界交差点
までのこの斜辺に沿う距離を与えることができる。この
距離を標本の密度(標本数/距離)で割ると、標本数す
なわち補間目的に利用される回数が得られる。したがっ
て、与えられた線上の与えられたY境界交差点につい
て、Y境界交差点は標本10.4にあり、Y境界交差点
における標本値は標本10の値に標本10と11との間
の差である0.4を加えたものに等しいことが決定され
る。
【0069】ステップ78は最初、線60に沿う目的の
最初の点について行われ、次に線60に沿う後続の点6
1について、補間がこの線に沿う目的の点61のすべて
について特定の走査方向にあるすべてのチャンネルに対
して行われてしまうまで繰返され、結果が作業用記憶装
置44に格納される。
【0070】このようにして、超音波信号を発生する目
的で、ビームを操縦し、角度θに沿う或る予め定めた点
(すなわち、線60に沿う点P)に収束させる一方、受
信した信号は、目的の線60に沿う次々の点61に収束
されるように処理される。たとえば、点P’に対する線
の長さおよび角度は点Pに対するものとは異なってお
り、点P’に対する受信エコー信号に対するY交差点を
補間するには点Pに対するY交差点を決定するのに用い
られたものとは異なる標本が利用されることを意味す
る。このことは走査の深さが増大するにつれてアナログ
遅延線に対する遅延を修正することと同等である。しか
し、タップ付き遅延線とは異なり、ディジタル補償はど
のような所望の精度に対しても連続的になることができ
る。
【0071】この点で、先に述べたとおり、各点に少な
くとも二つの標本、実標本および虚標本、が存在するこ
とに注目すべきである。補間動作中、実数値および虚数
値は別々に補間されるので、実数値および虚数値は各Y
交差点に対して得られる。
【0072】ビーム形成の次のステップであるステップ
82の間に、各Y境界交差点について(すなわち、各境
界線YO〜YPについて、ただしPは線Yの総数)、そ
のY境界交差点についてステップ78の間に求められ格
納されたN個の実標本およびその境界交差点についてス
テップ78の間に求められたN個の虚標本が共に加算さ
れる。これにより列のN個の要素の各々からの寄与が位
相コヒーレント的に組み合わされる。実数値および虚数
値の計算値はステップ84の間に交差点における複素標
本の大きさとして二重フレームバッファ46に格納され
る。
【0073】ステップ86の間に、更にY境界交差点が
存在するか否かについて判定が行われる。存在すれば、
動作はステップ88に戻ってY境界カウントを値Y=Y
+1に増分し、動作はステップ82に戻って新しいY境
界交差点に対する実および虚のY境界交差点標本を加算
してこのような交差点における複素標本の大きさを決定
する。
【0074】ステップ86の間に目的のY境界交差点す
べてが与えられた走査線について計算され終わったこと
が判定されると、動作はステップ90に進み、目的の走
査線が更に存在するか判定する。関与している走査線が
更に存在すれば、動作はステップ92に進んでY境界カ
ウントをY=Y起点に初期化し、ステップ94に進んで
走査線を所望の△θ角度だけ増分し、θ=θ+△θにす
る。図7,8に示したθは負の角度、たとえば−45
゜、であるから、△θが3/4゜であると仮定すれば、
新しい角度θは−44.25゜になる。ステップ94か
ら、動作はステップ72に戻り、新しい角度の走査線が
発生するのを待つ。新しい角度の走査線が発生すると、
ステップ74の間に標本抽出が行われる。標本はステッ
プ76の間に格納される。格納された標本をステップ7
8の間に補間してY境界交差点を得、Y境界交差点は、
ステップ82および84で、すべて前に説明したよう
に、加算され、交差点における複素標本の大きさとして
格納される。これら動作はステップ86および88の結
果として新しい走査線に関する動作が終了するまで繰返
される。次々の走査線について、ステップ90の間に、
与えられた走査に対するすべての走査線が処理されてし
まったことの判定が行われるまで、動作全体が繰返され
る。
【0075】ステップ90の間に「否定」出力が得られ
ると、動作はステップ96に進んで、出力表示がラスタ
走査されるにつれて格納された標本についてのX補間を
行う。これは、たとえば、出願人の先に記した二つの特
許で説明した方法で行うことができるかなり率直な動作
である。特に、各X境界線の両側にある与えられたY線
に沿うY境界値を決定し、これらの値を補間して接合点
すなわち画素点64における標本値を決定する。このX
補間は、深さの浅い所で生ずるX方向の過度の標本抽出
および更に深い所で生ずるX方向の不足の標本抽出を補
間する。この不足の標本抽出および過度の標本抽出は図
3から明らかである。更に詳細に述べれば、低い番号の
Y格子線について隣接するX格子線間には二つ以上のY
交差点標本値が存在し得るが、高い番号のY格子線につ
いて次々のY交差点値の間には二つ以上のX格子線が存
在する。いずれの場合でも、X格子線の両側にあるY交
差点値は所望の点64における標本値を求めるのに利用
される。
【0076】次々の走査線は二重フレームバッファの一
方の側にY境界ビーム形成の結果と共に書込まれるが、
二重フレームバッファの他方の側は進行中に出力表示4
8のラスタ走査でX方向補間を行うためY境界に基き前
のフレームのデータを出力している。ステップ96が完
了すると、動作はステップ70に戻ってシステムを新し
い走査サイクルに対して初期化する。
【0077】図11は、標本を最初Y境界交差点で採取
し、補間ステップ78の必要性を排除する本発明の他の
実施例の流れ図である。図11において、共通のステッ
プには図9に使用したと同じ番号を付けてある。したが
って、初期化ステップ70は他の実施例にとって走査線
が発生するのを待つことを含むステップ72と同じであ
る。しかし、図11においては、一旦走査線が発生する
と、動作はステップ100に進む。このステップ中、標
本制御回路36はAD変換器14にタイミング制御を発
生して、チャンネルがY境界と交差する点で各チャンネ
ルに対してタイミング信号が発生するようにする。今回
も、前に説明した手法の一つを使用して各点で実標本お
よび虚標本が得られる。
【0078】本発明のこの実施例を実現するためには、
開口の部分を形成する列10のN個の素子の各々につい
て専用タイミングチップまたは相当品を設けることが必
要である。各素子または各チャンネルに対するタイミン
グ信号は、タイミング信号がそれに対して発生されてい
るY境界交差点の素子数、走査角度、および深さに基づ
く。特に、与えられたチャンネルについては、与えられ
たチャンネルに対する変換器から角度θの走査線が与え
られたY境界線と交差する点61までの距離rNiは方
程式
【0079】
【数4】
【0080】で与えられる。ただし、dNは列の中心か
ら測った変換器の中心までの距離であり(図10を参
照)、Riは計算を行っている点61までの線60に沿
う距離であり、θは図に示すような角度である。
【0081】与えられたチャンネルおよびY交差点につ
いて標本を採取すべき時刻は方程式
【0082】
【数5】
【0083】から決定することができる。ただし、Kは
ビームが通過する媒質の中の音速の逆数である。
【0084】装置を人体を走査するのに使用していると
仮定すれば、Kはほぼ1/(水中の音速)に等しくな
る。
【0085】各Y交差点について各チャンネルに対して
計算したtNi値を利用して対応するAD変換器14を
クロックする。得られる標本をステップ102の間にN
チャンネル二重バッファに格納する。
【0086】ステップ102から、動作はステップ82
に進んでY境界交差点での実標本および虚標本を合計
し、ステップ84に進んで二重フレームバッファ46に
ステップ82からステップ86までで得られた各交差点
における複素標本の大きさを格納し、更にY境界交差点
が存在するか判定する。これらのステップはすべて図9
と全く同じ方法で行われる。動作の残りのステップも図
9と関連して先に説明したと同じ方法で行われ、交差点
または画素点64の値を決定する。
【0087】図11に関連して説明した方法の長所は、
Y境界に対してデータを補間する必要がないことであ
る。また、図9に示す本発明の実施例とともに、AD変
換器は高速で、たとえば20mhzで、動作するという
点でも有利である。しかし、標本の約1/10しか表示
の目的には使用されない。たとえば、400個の標本が
典型的には200マイクロ秒の走査線に沿って表示さ
れ、2mhzの表示速さを生ずる。したがって、図11
の手法はAD変換器に関する必要な速さをはるかに低く
し、低価格の変換器を使用することが可能になる。代わ
りに、異なるチャンネルからのアナログ信号を一つのA
D変換器に多重化し、必要な変換器の数を10分の1ほ
どに減らすことができる。これにより大幅に費用が節約
される。
【0088】しかし、この方法は、完全な新しいAD変
換器列および関連のタイミング制御器が無ければ並列受
信線を処理することができないという点で不利である。
その他に、各AD変換器は一般に異なる速さでクロック
され、別のタイミングおよび制御回路が付加される。本
発明のこの実施例に対する刻時の複雑さのため通常その
使用が少なくなっている。
【0089】図4および図5の実施例は、したがって走
査の人工物を極力少なくするためにビームを画素位置に
形成して、ビーム形成および走査変換を同時に行うから
好適な実施例である。本発明のこの実施例はまた、特に
図11に示す本発明の実施例に比較して実施するのが比
較的簡単であり、同じ二重記憶装置バッファから出る更
に多くの計算径路を付加するだけで平行ビームを主角度
θをはさんで形成することができる。
【0090】本発明を三つの実施例を参照して特に図示
し、説明してきたが、これらは単に、ディジタルフロン
トエンドを使用する一つの(または一つに近い)動作で
ビーム形成および走査変換を行うのに利用することがで
きる手法の例示であること、および同じ機能を行うのに
他の手法をも利用することができることを理解すべきで
ある。たとえば、図9及び11の実施例についてX交差
点はステップ96の間に補間によって決定されたが、正
確さをわずかに減少するだけで、この値を決定するのに
補間ではなく最も近いY境界交差点の値を画素値または
接合点の値として使用することが可能である。更に、X
交差点の値の決定を2本以上の走査線のY境界交差点が
決定されてから開始すること、およびX境界の決定をこ
れらの実施例の場合のように走査線のY境界がすべて決
定してから行うのではなく、追加の走査線のY境界交差
点が決定されるにつれてX境界交差点を決定し続けるこ
とが可能である。同様に、主として例示の目的で特定の
ハードウェアを図示し、シーケンスのステップを示して
きたが、所望の目的を達成するには他の適切なハードウ
ェアまたはシーケンスのステップをも利用することがで
きる。
【0091】したがって、本発明を好適実施例を参照し
て特に図示し、上に説明してきたが、前述のおよび他
の、形態および細目の変更をそれに対して当業者は本発
明の精神および範囲から逸脱することなく行うことがで
きる。
【0092】
【発明の効果】本発明においてはビーム形成と走査変換
とを一つの動作として行うので、完全にディジタルのフ
ロントエンドが供給でき、複雑さと費用とを大幅に下げ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の教示を利用できるシステムの概略ブ
ロック図である。
【図2】 直線表示フォーマットを示す図である。
【図3】 第二の表示形式を示す図である。
【図4】 本発明の好ましい実施例で標本を格納する動
作のシーケンスの流れ図である。
【図5】 図4の動作で格納された標本を利用して好ま
しい実施例でビームを形成/走査変換する動作のシーケ
ンスの流れ図である。
【図6】 好ましい実施例で図5の選択した新しい画素
アドレスステップを実行する動作のシーケンスの流れ図
である。
【図7】 本発明の好ましい実施例の走査動作を説明す
る図である。
【図8】 本発明の好ましい実施例の走査動作及び計算
を更に説明する図である。
【図9】 本発明の他の実施例でビーム形成/走査変換
を実行する流れ図である。
【図10】 本発明の他の実施例の走査動作及び計算を
説明する図である。
【図11】 本発明の更に他の実施例でビーム形成/走
査変換を実行する流れ図である。
【符号の説明】
10 走査ヘッド 12 増幅器及びフィルタ 14 標本抽出A/D変換器 36 標本抽出制御回路 40 フロントエンドプロセッサ 44 作業用記憶装置 45 Nチャンネル二重記憶装置バッファ 46 二重フレームバッファ 48 表示装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 列のN個のチャンネルを利用して予め定
    めた角度 で連続的な走査線R1,R2…RNを発生
    し、チャンネル素子から受信したエコーを利用して画素
    行列表示を制御する整相列システムのためのディジタル
    フロントエンドにおいて、 各走査線に対するエコー信号に沿って選択した点でN個
    のチャンネルのそれぞれからの前記エコー信号を標本抽
    出する手段と、 前記選択した点の標本を利用して予め定めた方法で画素
    位置に関係する点のN個のチャンネルに対する値を決定
    するための第一の手段と、 前記点のそれぞれでN個のチャンネルに対する値の和を
    取り、該点の標本値を得るための手段と、 前記点の標本値を利用して各画素に対する標本値を格納
    するための第二の手段とを備えたことを特徴とするフロ
    ントエンド。
JP4292859A 1991-10-31 1992-10-30 整相列システムにおいてビーム形成および走査変換を同時に行う方法および装置 Pending JPH05249088A (ja)

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US785669 1991-10-31

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