JPH0525286A - 導電性被覆の被覆状態評価方法と導電性樹脂材料の製造方法 - Google Patents

導電性被覆の被覆状態評価方法と導電性樹脂材料の製造方法

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JPH0525286A
JPH0525286A JP20397291A JP20397291A JPH0525286A JP H0525286 A JPH0525286 A JP H0525286A JP 20397291 A JP20397291 A JP 20397291A JP 20397291 A JP20397291 A JP 20397291A JP H0525286 A JPH0525286 A JP H0525286A
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conductive
coating
particles
resin
mixing
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JP20397291A
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Mikio Azuma
幹雄 東
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 樹脂粒子表面における導電性被覆の被覆状態
を、客観的かつ容易に評価できる導電性被覆の評価方法
と、それを利用した導電性樹脂材料の製造方法を提供す
る。 【構成】 表面に導電性被覆が被覆された多数の樹脂粒
子Sを圧縮し、圧縮体の体積固有抵抗値または誘電正接
を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁シールド材、帯電
防止材等を成形するための成形材料として用いられる、
樹脂粒子の表面に導電性被覆が被覆された導電性樹脂材
料における、上記導電性被覆の被覆状態の評価方法と、
これを適用した、導電性樹脂材料の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂と導電性粉末(金属
微粒子、カーボンなど)とをミキサー、ボールミルなど
で混合し、加熱ロール、押出機などで溶融混練して得ら
れた成形材料では、たとえ混合、混練に長時間をかけた
としても、導電性粉末を熱可塑性樹脂中に均一に分散さ
せることが困難であるため、充分に高い導電性を有する
成形品を得ることができなかった。
【0003】そこで、本発明者らは、先に、樹脂粒子
と、この樹脂粒子より十分に小さい導電性微粒子とを高
剪断力かつ高圧縮力で混合する単一工程により、粒子状
の導電性樹脂材料を製造し、これを前記電磁シールド材
等の、導電性を有する成形品用の成形材料に使用するこ
とを提案した(特開平3−84038号公報参照)。こ
の方法によれば、導電性微粒子が高剪断力により一次粒
子状に粉砕されて、樹脂粒子の表面に均一に分散される
とともに、高圧縮力により、樹脂粒子の表面上に機械的
に強く押圧されて固着される。そして、樹脂粒子の表面
に、多数の導電性微粒子からなる導電性被覆が被覆され
た導電性樹脂材料が得られる。
【0004】また、上記導電性微粒子として、展性また
は延性を有する金属微粒子を使用した場合には、この金
属微粒子が、高剪断力かつ高圧縮力で混合された際に一
体化して、樹脂粒子の表面に、上記金属の薄膜からなる
導電性被覆が被覆された導電性樹脂材料が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記方法に
よる導電性樹脂材料の製造においては、導電性被覆の樹
脂粒子表面への被覆状態を、客観的に測定する手段がな
いため、樹脂粒子の表面を電子顕微鏡によって直接観察
して、被覆状態を評価していた。このため、サンプルの
作製に手間がかかる上、評価が観察者の主観的な判断に
左右され易く、同品質の製品を安定に製造するのが困難
であった。また、製造後にも、製品の品質を簡便に評価
する方法が要望されていた。
【0006】本発明の主たる目的は、樹脂粒子表面にお
ける導電性被覆の被覆状態を客観的かつ容易に評価する
ことができる導電性被覆の被覆状態評価方法を提供する
ことを目的とする。本発明の他の目的は、上記導電性被
覆の被覆状態評価方法を利用して、同品質の導電性樹脂
材料を安定して製造することができる導電性樹脂材料の
製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】上記課題を解
決するため、本発明者らは、導電性樹脂材料の電気特性
から、樹脂粒子表面における導電性被覆の被覆状態を評
価する方法について種々検討を行った。その結果、粉体
状の導電性樹脂材料を圧縮した圧縮体の体積固有抵抗値
または誘電正接を測定すれば、樹脂粒子表面における導
電性被覆の被覆状態を評価できることを見出した。
【0008】したがって、本発明の導電性被覆の被覆状
態評価方法は、表面に導電性被覆が被覆された多数の樹
脂粒子を圧縮し、圧縮体の体積固有抵抗値、および、誘
電正接のうちの少なくとも一方を測定して、樹脂粒子表
面における導電性被覆の被覆状態を評価することを特徴
とする。また、本発明の導電性樹脂材料の製造方法は、
樹脂粒子と導電性微粒子とを高剪断力かつ高圧縮力で混
合して、樹脂粒子の表面に導電性被覆を被覆する導電性
樹脂材料の製造方法において、両成分の混合中または混
合後に混合物の一部を採取して圧縮し、圧縮体の体積固
有抵抗値、および、誘電正接のうちの少なくとも一方を
測定して、樹脂粒子表面における導電性被覆の被覆状態
を評価することを特徴とする。
【0009】図2に示すように、樹脂粒子同士が圧縮さ
れて接触した圧縮体の状態では、圧縮体全体の抵抗値R
は、個々の樹脂粒子の表面抵抗RL と、内部抵抗R
S と、樹脂粒子同士の接触抵抗RC とから、図3の等価
回路により求められる。そして、樹脂粒子は絶縁体であ
るため、上記等価回路においては、無限大に近い内部抵
抗RS と接触抵抗RCとを無視でき、結果として、圧縮
体の抵抗値Rを、近似的に、個々の樹脂粒子の表面抵抗
L で表すことができる。
【0010】樹脂粒子の表面に導電性微粒子が固着した
導電性樹脂材料についても同様であって、圧縮体の抵抗
値Rは、近似的に、個々の導電性樹脂材料の表面抵抗R
T で表すことができる。なぜなら、樹脂粒子自体の内部
抵抗RS と、樹脂粒子同士の接触抵抗RC とは、前記の
ように無視することができ、また、導電性樹脂材料間に
導電性微粒子が介在したとしても、その全抵抗RM は著
しく小さいため、同様に無視できるからである。
【0011】導電性樹脂材料の表面抵抗RT は、樹脂粒
子表面への導電性微粒子の固着状態、つまり、導電性被
覆の被覆状態の変化に応じて変化する。例えば、図4に
示すように、導電性微粒子Mが、樹脂粒子Pの表面に一
点で接触した状態では、個々の導電性樹脂材料の表面抵
抗RT は、樹脂粒子固有の表面抵抗RL (=RL1
L2)と、導電性微粒子の全抵抗RM とから、図5の等
価回路により求められる。そして、図から明らかなよう
に、導電性微粒子の全抵抗RM は表面抵抗RT に関与し
ないので、RT =RL1+RL2=RL となり、圧縮体の抵
抗値Rは、近似的に、個々の樹脂粒子の表面抵抗RL
表される。
【0012】一方、図6に示すように、導電性微粒子M
が、樹脂粒子Pの表面に固着して一体化した状態では、
個々の導電性樹脂材料の表面抵抗RT は、樹脂粒子固有
の表面抵抗RL (=RL1+RL2)と、導電性微粒子の全
抵抗RM とから、図7の等価回路により求められる。そ
して、導電性微粒子の全抵抗RM は、RM ≪RL2である
ため、導電性樹脂材料の表面抵抗RT ≒RL1となり、圧
縮体の抵抗値Rは、近時的に、個々の樹脂粒子の表面抵
抗RL の一部であるRL1で表され、先の場合より低下す
る。
【0013】以上のことから明らかなように、圧縮体の
抵抗値Rは、樹脂粒子表面への導電性微粒子の固着状
態、つまり、導電性被覆の被覆状態に応じて変化するの
で、逆に、圧縮体の抵抗値Rを測定すれば、樹脂粒子表
面における導電性被覆の被覆状態を評価できることがわ
かる。そこで、上記圧縮体の寸法の差による抵抗値Rの
ばらつきを下記式(I) で補正した体積固有抵抗値ρを求
めれば、導電性被覆の被覆状態を客観的に評価すること
が可能となる。
【0014】ρ=R(S/d) …(I) (但し、上記式中Sは圧縮体の断面積、dは圧縮体の厚
みを表す。) また、上記体積固有抵抗値ρと、下記式(II)の関係にあ
る誘電正接 tanδを測定することでも、同様に、導電性
被覆の被覆状態を評価することができる。 tanδ=X/ρ …(II) 上記式(II)中のXは、圧縮体に交流電圧を印加した際の
リアクタンスであるが、通常の導電性樹脂材料では、こ
のリアクタンスXに影響を与える導電性微粒子の添加率
が10〜25重量%と小さく、その体積分率も1〜5体
積%と小さいので、リアクタンスXは、導電性被覆の被
覆状態に関係なくほぼ一定の値を示す。したがって、圧
縮体の誘電正接 tanδを測定すれば、体積固有抵抗値ρ
と同様に、導電性被覆の被覆状態を客観的に評価するこ
とができる。
【0015】また上記リアクタンスXは、圧縮体におけ
るリアクタンス実測値X′の、圧縮体の寸法の差による
ばらつきを、下記式(III) にて補正して一般化した値で
あるため、上記式(II)から明らかなように、この誘電正
接 tanδを導電性被覆の被覆状態の評価に用いる場合に
は、圧縮体の寸法の差による補正を行う必要がないとい
う利点がある。
【0016】X=X′(S/d) …(III) (但し、上記式中S,dは、先の式(I) と同じであ
る。) 上記理論に基づく、本発明の導電性被覆の被覆状態評価
方法は、例えば、図1に示す測定装置により実施するこ
とができる。図1に示す測定装置は、円筒状のシールド
ケース11内に、フランジ付きのシリンダ状電極12,
13と、リング体14とを、それぞれ、絶縁リング15
を介して電気的に独立した状態で保持したもので、上記
シリンダ状電極12,13は、電気特性測定器16に接
続され、リング体14は接地されている。
【0017】そして、上記測定装置においては、シリン
ダ状電極12,13とリング体14とで構成される空隙
内に粉体状の試料Sを充填し、上側のシリンダ状電極1
2を、図中矢印で示すように下方へ押圧して試料Sを圧
縮しつつ、両シリンダ状電極12,13間に、電気特性
測定器16から所定の周波数の交流電圧を印加して、圧
縮状態の試料Sの電気特性(抵抗値R、誘電正接 tanδ
等)が測定される。
【0018】なお、上記電気特性測定器16としては、
横河ヒューレットパッカード社製のインピーダンスアナ
ライザが好適に用いられる。上記測定装置によれば、試
料Sを予め圧縮成形する必要がないので、試料を圧縮成
形してから、その成形品の電気特性を測定する場合に比
べて、より簡便に、導電性被覆の被覆状態を評価するこ
とができる。
【0019】上記本発明の導電性被覆の被覆状態評価方
法は、例えば、製品として供給された導電性樹脂材料の
品質の評価等に使用できる他、導電性樹脂材料の製造工
程に応用することで、同品質の導電性樹脂材料の、安定
的な製造を可能とする。すなわち、上記導電性被覆の被
覆状態評価方法を応用した、本発明の導電性樹脂材料の
製造方法においては、樹脂粒子と導電性微粒子とを高剪
断力かつ高圧縮力で混合する工程の途中または工程終了
時に、混合物の一部を採取して、樹脂粒子の表面に形成
された導電性被覆の被覆状態を評価し、その結果を混合
工程にフィードバックすることで、同じ被覆状態の導電
性被覆を有する導電性樹脂材料を、安定的に大量生産す
ることが可能となる。
【0020】本発明の導電性樹脂材料の製造方法におい
て、樹脂粒子と導電性微粒子とを高剪断力かつ高圧縮力
で混合する方法としては、粉体粒子の表面改質法として
知られる、いわゆるメカノケミカル法が例示される。こ
のメカノケミカル法の実施には、例えばホソカワミクロ
ン(株)製の混合装置「オングミル」が好適に採用され
る。この混合装置の概略を図8に示す。なお、従来より
広く用いられている混合装置としてボールミルがある
が、ボールミルでは圧縮力が殆ど認められず、導電性微
粒子を樹脂粒子の表面に強く固着させるのが困難である
ため、好ましくない。
【0021】図8に示す混合装置は、回転ケーシング1
と、この回転ケーシング1内の回転中心に、当該回転ケ
ーシング1と同方向に回転可能に設けた回転軸2と、こ
の回転軸2に取り付けたインナーピース3およびかき取
り用のスクレーパー4とで構成されている。混合操作に
あたっては、混合対象物としての、予備混合していない
粉体粒子5(本発明の場合は樹脂粒子と導電性微粒子)
を回転ケーシング1内に投入したのち、この回転ケーシ
ング1を高速回転させる(回転速度をv1 とする)。こ
れにより、粉体粒子5は遠心力を受けて回転ケーシング
1の内壁面1aに強く押圧される。一方、回転軸2は回
転ケーシング1よりも遅い速度v2 で回転ケーシング1
と同方向に回転される。
【0022】かかる回転ケーシング1と回転軸2との速
度差により、粉体粒子5は、回転ケーシング1と、回転
軸2に取り付けられたインナーピース3との間で強い機
械的エネルギー(剪断力および圧縮力)を受ける。すな
わち、図8に示すように、粉体粒子5は矢印x方向に強
い圧縮力を受け、矢印y方向に強い剪断力を受けること
になる。
【0023】なお、インナーピース3およびスクレーパ
ー4は回転しない固定したものであってもよい(すなわ
ち回転軸2の回転速度v2 が0、以下「固定型」とい
う)。一方、上記のように、回転軸2も同方向に回転す
る型のものを、「共回転型」という。かかる混合装置を
用いて、本発明の導電性樹脂材料の製造方法を実施する
にあたっては、まず、樹脂粒子と導電性微粒子とを、回
転ケーシング1内へ投入して、上述したように混合操作
を行う。
【0024】つぎに、回転ケーシング1内の混合物の一
部を採取し、前記図1に示す測定装置を用いて、導電性
被覆の被覆状態を評価し、その結果に基づいて、混合操
作を続けるか否か、混合装置の回転速度を変えるか否か
等を判断し、それを、混合装置の操作にフィードバック
する。以上の操作を、導電性被覆が所定の被覆状態にな
るまで、繰り返し行えば、同品質の導電性樹脂材料が安
定に製造される。
【0025】樹脂粒子としては、例えばアクリル樹脂、
ポリスチレン樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ボリフェ
ニレンサルファイド、ポリサルホン、ポリ塩化ビニル、
ポリアミドイミド、ポリエチレン、ポリプロピレンなど
のオレフィン樹脂といった熱可塑性樹脂のほか、エポキ
シ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル、ポリウレタン
などの熱硬化性樹脂もあげられる。
【0026】これらの樹脂粒子は球形、不定形いずれで
もよく、粒径は数μm以上、具体的には約3〜100μ
mが好ましく、約8〜50μmであるのがより好まし
い。粒径が前記範囲よりも小なるときは粒子にかかる圧
縮力および剪断力が過小となり、また前記範囲よりも大
なるときは導電度が少なくなり、かつ圧縮成形も困難と
なる。
【0027】導電性微粒子としては、例えばAg,Al,F
e,Au,Cu,Sn,Niなどの、展性または延性を有する金
属微粒子が使用できる他、例えばカーボンや、導電性金
属酸化物微粉末、表面を金属(銀など)でコートした酸
化チタンなどの、展性および延性を有さない導電性微粒
子を使用することもできる。導電性微粒子として、展性
または延性を有する金属微粒子を使用した場合には、高
剪断力かつ高圧縮力の混合により変形一体化し、部分的
に溶融して、樹脂粒子の表面に、導電性被覆としての連
続的な金属膜が形成される。
【0028】また、導電性微粒子として、展性および延
性を有さない導電性微粒子を使用した場合には、この導
電性微粒子が、高剪断力かつ高圧縮力の混合によって、
樹脂粒子の表面に均一に分散されて固着し、多数の導電
性微粒子からなる導電性被覆が形成される。さらに、上
記展性または延性を有する金属微粒子と展性および延性
を有さない導電性微粒子とを併用した場合には、樹脂粒
子の表面に、導電性被覆として、両者の複合膜が形成さ
れる。
【0029】導電性微粒子の回転ケーシング1内への投
入量は、樹脂粒子の投入量に対する、導電性微粒子の割
合(重量%)に換算して、5〜66重量%の範囲内が好
ましい。導電性微粒子の割合がこの範囲よりも大なると
きは、得られた導電性樹脂材料が機械的強度に劣ったも
のになり、またこの範囲よりも小なるときは、得られた
導電性樹脂材料が導電性に劣ったもにになり、いずれも
好ましくない。
【0030】回転ケーシング1の回転速度v1 は、固定
型のもので1100〜3000r.p.m.程度が適当であ
る。また、共回転型では、回転ケーシング1とインナー
ピース3との速度差を、前記範囲と同じ1100〜30
00r.p.m.程度とするのが好ましい。固定型の場合の回
転ケーシング1の回転速度v1 または共回転型の場合の
速度差が前記範囲よりも大なるときは混合時の摩擦熱が
過剰となり、逆に前記範囲より小なるときは圧縮力およ
び剪断力が不足し、いずれも好ましくない。
【0031】さらに、混合に際しては、混合時の摩擦に
よって温度が上がり過ぎないように注意する必要があ
る。混合時の摩擦により樹脂粒子の融点またはガラス転
位点以上に摩擦熱が発生すると、樹脂粒子が溶融して変
形するとともに、導電性微粒子が樹脂粒子内に埋めこま
れてしまうので、樹脂粒子の融点またはガラス転位点以
上に摩擦熱が発生しないように注意する必要がある。こ
のため、回転速度を調整するほか、混合装置に空冷や水
冷などの冷却装置(図示せず)を取付けて摩擦熱を下げ
ながら混合するようにすればよい。
【0032】また、導電性微粒子として金属微粒子を用
いる場合には、過度に温度が上がり過ぎると、金属が酸
化されて抵抗値が上がり、導電性が低下するおそれもあ
る。金属の酸化を防止するためには、窒素雰囲気下ある
いは減圧下で混合しても良い。
【0033】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明の導電性樹脂材
料を詳細に説明する。実施例1 ポリメチルメタクリレート製の球形樹脂粒子(平均粒径
50μm、ガラス転位温度130℃、積水化成品工業
(株)製の「MB−50」)100重量部と、導電性微
粒子としての、銅微粒子(不定形、平均粒径2.5μ
m)10重量部とを、予備混合することなく、ホソカワ
ミクロン(株)製の「オングミルAM−15F」に投入
した。この装置は図8に示すような混合装置であって、
固定型のものである。混合条件は、回転ケーシング1の
回転数を1500r.p.m.、回転ケーシング1の内壁面1
aとインナーピース3との間隙を3.4mmとし、室温で
混合処理を行った。
【0034】そして、混合開始から900秒毎に、混合
途中の混合物を回転ケーシング1内から取り出して、前
記図1に示す測定装置を用いて、体積固有抵抗値ρ(Ω
m)および誘電正接 tanδを測定するとともに、走査型
電子顕微鏡(倍率:2000倍)にて、導電性被覆の被
覆状態を観察した。体積固有抵抗値ρ(Ωm)および誘
電正接 tanδの測定結果を表1に、走査型電子顕微鏡に
よる観察結果を図9〜図11に示す。
【0035】また、体積固有抵抗値ρおよび誘電正接 t
anδと、混合時間との関係を図12に示す。なお、図1
2において、●─●は体積固有抵抗値ρを示し、○─○
は誘電正接 tanδを示している。
【0036】
【表1】
【0037】導電性被覆の被覆状態を観察した図9〜図
11の結果より、混合開始900秒後(図9)、270
0秒後(図10)、3600秒後(図11)の順に、樹
脂粒子表面の銅薄膜が成長していることが確認された。
この結果を、体積固有抵抗値ρおよび誘電正接 tanδの
変化と照らし合わせると、銅薄膜の成長に伴って、体積
固有抵抗値ρが低下し、誘電正接 tanδが上昇すること
が判った。
【0038】実施例2 ポリメチルメタクリレート製の球形樹脂粒子(平均粒径
50μm、ガラス転位温度130℃、積水化成品工業
(株)製の「MB−50」)と、ニッケル微粒子(球
形、平均粒径0.02μm)とを、予め、高剪断力かつ
高圧縮力で混合して得られた複合粒子100重量部と、
導電性微粒子としての、表面を銀でコートした二酸化チ
タン微粒子(不定形、平均粒径0.5μm)15重量部
とを、予備混合することなく、前記ホソカワミクロン
(株)製の「オングミルAM−15F」に投入して、回
転ケーシング1の回転数1200r.p.m.、回転ケーシン
グ1の内壁面1aとインナーピース3との間隙3.4mm
の条件で、室温で混合処理を行った。
【0039】そして、混合開始から900秒毎に、混合
途中の混合物を回転ケーシング1内から取り出して、前
記図1に示す測定装置を用いて、体積固有抵抗値ρ(Ω
m)および誘電正接 tanδを測定した。結果を表2に示
す。
【0040】
【表2】
【0041】上記表2の結果より、混合時間が長くなる
につれて、体積固有抵抗値ρが低下し、誘電正接 tanδ
が上昇することが判った。そして、混合開始3600秒
から後は、体積固有抵抗値ρ、誘電正接 tanδともに変
化しなくなった。そこで、混合開始900秒後および3
600秒後のサンプルについて、走査型電子顕微鏡(倍
率:2000倍)にて、導電性被覆の被覆状態を観察し
たところ、混合開始900秒後の段階では、図13に示
すように、複合粒子の表面に、二酸化チタン微粒子が部
分的に固着されていたが、混合開始3600秒後の段階
では、図14に示すように、複合粒子の表面全体に、二
酸化チタン微粒子が均一に固着されていることが確認さ
れた。
【0042】実施例3 ポリメチルメタクリレート製の球形樹脂粒子(平均粒径
50μm、ガラス転位温度130℃、積水化成品工業
(株)製の「MB−50」)と、銅微粒子(不定形、平
均粒径2.5μm)とを、予め、高剪断力かつ高圧縮力
で混合して得られた複合粒子100重量部と、導電性微
粒子としてのニッケル微粒子(球形、平均粒径0.02
μm)15重量部とを、予備混合することなく、前記ホ
ソカワミクロン(株)製の「オングミルAM−15F」
に投入して、回転ケーシング1の回転数750r.p.m.、
回転ケーシング1の内壁面1aとインナーピース3との
間隙3.4mmの条件で、室温で混合処理を行った。
【0043】そして、混合開始から900秒毎に、混合
途中の混合物を回転ケーシング1内から取り出して、前
記図1に示す測定装置を用いて、体積固有抵抗値ρ(Ω
m)および誘電正接 tanδを測定した。結果を表3に示
す。
【0044】
【表3】
【0045】上記表3の結果より、混合時間が長くなる
につれて、体積固有抵抗値ρが低下し、誘電正接 tanδ
が上昇することが判った。そして、混合開始2700秒
から後は、体積固有抵抗値ρ、誘電正接 tanδともに変
化しなくなった。そこで、混合開始2700秒後のサン
プルについて、走査型電子顕微鏡(倍率:2000倍)
にて、導電性被覆の被覆状態を観察したところ、図15
に示すように、複合粒子の表面全体に、ニッケル薄膜が
均一に固着されていることが確認された。
【0046】
【発明の効果】本発明の導電性被覆の被覆状態評価方法
によれば、表面に導電性被覆が被覆された多数の樹脂粒
子を圧縮して、圧縮体の体積固有抵抗値または誘電正接
を測定することにより、樹脂粒子表面における導電性被
覆の被覆状態を客観的かつ容易に評価することができ
る。
【0047】また、本発明の導電性樹脂材料の製造方法
によれば、上記評価方法を利用することにより、同品質
の導電性樹脂材料を安定して製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導電性被覆の被覆状態評価方法を実施
するための、測定装置の一例を示す概略図である。
【図2】樹脂粒子の圧縮体における、個々の樹脂粒子の
表面抵抗、内部抵抗、接触抵抗の関係を示す説明図であ
る。
【図3】樹脂粒子の圧縮体の抵抗値を、上記個々の樹脂
粒子の表面抵抗、内部抵抗、接触抵抗で等価的に表した
回路図である。
【図4】樹脂粒子表面への導電性微粒子の接触状態と、
樹脂粒子の表面抵抗および導電性微粒子の全抵抗との関
係を示す説明図である。
【図5】上記状態の導電性樹脂材料の表面抵抗を、樹脂
粒子の表面抵抗および導電性微粒子の全抵抗で等価的に
表した回路図である。
【図6】樹脂粒子表面への導電性微粒子の接触状態と、
樹脂粒子の表面抵抗および導電性微粒子の全抵抗との関
係を示す説明図である。
【図7】上記状態の導電性樹脂材料の表面抵抗を、樹脂
粒子の表面抵抗および導電性微粒子の全抵抗で等価的に
表した回路図である。
【図8】導電性樹脂材料の製造に使用される混合装置の
一例を示す概略断面図である。
【図9】実施例1において、混合開始900秒後の、導
電性樹脂材料の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真で
ある。
【図10】実施例1において、混合開始2700秒後
の、導電性樹脂材料の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡
写真である。
【図11】実施例1において、混合開始3600秒後
の、導電性樹脂材料の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡
写真である。
【図12】実施例1において、体積固有抵抗値ρおよび
誘電正接 tanδの測定値と、混合時間との関係を示すグ
ラフである。
【図13】実施例2において、混合開始900秒後の、
導電性樹脂材料の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真
である。
【図14】実施例2において、混合開始3600秒後
の、導電性樹脂材料の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡
写真である。
【図15】実施例3において、混合開始2700秒後
の、導電性樹脂材料の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡
写真である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に導電性被覆が被覆された多数の樹脂
    粒子を圧縮し、圧縮体の体積固有抵抗値、および、誘電
    正接のうちの少なくとも一方を測定して、樹脂粒子表面
    における導電性被覆の被覆状態を評価する導電性被覆の
    被覆状態評価方法。
  2. 【請求項2】樹脂粒子と導電性微粒子とを高剪断力かつ
    高圧縮力で混合して、樹脂粒子の表面に導電性被覆を被
    覆する導電性樹脂材料の製造方法において、両成分の混
    合中または混合後に混合物の一部を採取して圧縮し、圧
    縮体の体積固有抵抗値、および、誘電正接のうちの少な
    くとも一方を測定して、樹脂粒子表面における導電性被
    覆の被覆状態を評価することを特徴とする導電性樹脂材
    料の製造方法。
JP20397291A 1991-07-17 1991-07-17 導電性被覆の被覆状態評価方法と導電性樹脂材料の製造方法 Pending JPH0525286A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003034727A (ja) * 2001-07-24 2003-02-07 Sumitomo Bakelite Co Ltd 導電性樹脂粒子の製造方法
JP2003034726A (ja) * 2001-07-24 2003-02-07 Sumitomo Bakelite Co Ltd 導電性樹脂粒子の製造方法

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