JPH05255521A - 紫外線吸収性に富んだ増鮮加工シート状物、及びその製造方法 - Google Patents

紫外線吸収性に富んだ増鮮加工シート状物、及びその製造方法

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JPH05255521A
JPH05255521A JP4055623A JP5562392A JPH05255521A JP H05255521 A JPH05255521 A JP H05255521A JP 4055623 A JP4055623 A JP 4055623A JP 5562392 A JP5562392 A JP 5562392A JP H05255521 A JPH05255521 A JP H05255521A
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ultraviolet rays
range
wavelength
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JP4055623A
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Inventor
Kenichi Hamada
健一 浜田
Hiroshi Kumeta
寛 久米田
Shinichi Yamauchi
進一 山内
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Sakai Ovex Co Ltd
Original Assignee
Sakai Ovex Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 効率的に紫外線を吸収する性能を有するとと
もに、吸収した紫外線を波長変換することによって可視
波長領域の色彩が際立ち、淡色系の色彩であっても黄変
現象を起こすことのない増鮮加工シート状物を提供する
こと。 【構成】 紫外線を吸収し可視波長領域に波長変換して
放出せしめる蛍光性化合物と、紫外線を吸収し熱エネル
ギーに内部変換して放出せしめる紫外線吸収性化合物と
をシート状物に保持させたこと。並びに、前記蛍光性化
合物と紫外線吸収性化合物とで処理液を調製し、かゝる
処理液を用いて増鮮加工シート状物を処理したこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紫外線吸収性に富んだ
増鮮加工シート状物、及びそのようなシート状物を量産
する方法に関し、さらに詳しくは、ナイロン、ポリエス
テル、アセテート、アクリル、ウレタン、セルローズな
どの繊維からなる繊維製品や、合成樹脂シート材料の紫
外線吸収および増鮮加工技術に関するものであり、衣料
分野や産業資材分野に利用することができる。
【0002】
【従来の技術】適量の長波長紫外線(320〜400n
m)は、人体に有益(例えば、抗クル病作用)であり、
またその殺菌・消毒作用は人間生活に大いに役立ってい
る。
【0003】しかしながら、その紫外線も余り過度にな
ると、様々の弊害をもたらすことになる。例えば、人体
に有益と言われる320〜400nmの長波長紫外線で
も、余り多量に皮膚に受けると、「皮膚の黒変」「メラ
ニン色素の沈着」「老化の促進」を招き、また290〜
320nmの中波長紫外線では「皮膚の糜爛」「網膜の
障害(雪目)」、さらに180〜290nmの短波長紫
外線になると、「皮膚ガン」を誘発することになり非常
に危険である。特に最近になって、成層圏中のオゾン層
の破壊が進行して短波長紫外線の地上への照射量が多く
なってきたことから、被服類や屋外で使用する資材の紫
外線対策が必要になってきたのである。
【0004】ところで、布帛や合成樹脂フイルムの如き
シート状物に対する従来の対策は、当該材料を単に紫外
線吸収剤で処理するというだけの極めて素朴な方法しか
採られていなかった。それゆえ、淡色の生地にあっては
紫外線吸収効果が低くなり、特に白色などの極淡色の生
地では黄変が目立ったり、或いは色相が燻んだりする等
といった問題があったのである。
【0005】もっとも、白色顔料としても用いられてい
るところの酸化亜鉛のごとぎ無機化合物から成る紫外線
吸収剤や、蓚酸アニリド等の有機化合物などから成る紫
外線吸収剤を用いる場合には黄変は少なくなるけれど
も、紫外線吸収効果が低くなって所期の目的を果たせ得
ないという欠点が付帯した。
【0006】本発明は、布帛や合成樹脂シート状物にお
ける紫外線対策の技術に前述の如き問題があったのに鑑
みて為されたもので、効率的に紫外線を吸収する性能を
有すると共に、更に一歩進んで、吸収した紫外線を波長
変換することによって可視波長領域の色彩が際立って、
淡色系の色彩であっても黄変現象を起こすことがない増
鮮加工シート状物、および従来品に比較して色彩が飛躍
的に際立ったシート状物を工業的に製造できる新方法を
提供するを技術的課題とするものである。
【0007】
【課題解決のために採用した手段】上記技術的課題を解
決するため、本発明者は各種の紫外線吸収性化合物を用
いて布帛と合成樹脂シートの紫外線吸収性の増進実験を
試行錯誤していたところ、長波長領域の紫外線を吸収し
て可視波長領域の短波長側に波長変換せしめる蛍光性化
合物に加え、短波長領域から長波長領域までの紫外線を
吸収して熱エネルギーに内部変換せしめる紫外線吸収性
化合物とを併用して処理すると、紫外線吸収作用が極端
に大きくなって、しかも可視波長領域における短波長部
分の放射光量が飛躍的に増大し、黄変や色相の燻みを起
さずに顕著な増鮮効果が生ずるという事実を見出した。
【0008】本発明は、かゝる知見に基づく放射光量の
増大現象を利用して本願の技術的課題を解決しようとす
るものであり、300〜400nmの範囲の紫外線を吸
収し可視波長領域に波長変換して放出する蛍光性化合物
と、250〜400nmの範囲の紫外線を吸収し熱エネ
ルギーに内部変換して放出する紫外線吸収性化合物とを
シート状物に保持させることによって紫外線吸収性に富
んだ増鮮加工シート状物とした点に要旨が存する。
【0009】そして、本発明は、シート状物が繊維構造
物であるときには、300〜400nmの範囲の紫外線
を吸収し可視波長領域に波長変換して放出する蛍光性化
合物と、250〜400nmの範囲の紫外線を吸収し熱
エネルギーに内部変換して放出する紫外線吸収性化合物
とを、染色加工によってシート状繊維構造物に染着また
は塗布もしくは吹付等の加工手段を施すことにより紫外
線吸収性に富んだ増鮮繊維シートを工業的に量産できる
ようにした点に製法上の要旨が存する。
【0010】また、本発明は、シート状物が合成樹脂よ
り成るときは、300〜400nmの範囲の紫外線を吸
収し可視波長領域に波長変換して放出する蛍光性化合物
と、250〜400nmの範囲の紫外線を吸収し熱エネ
ルギーに内部変換して放出する紫外線吸収性化合物と
を、合成樹脂成形材料中に混入してから、シート状に成
形するという練込手段を採用するか、又は前記蛍光性化
合物と紫外線吸収性化合物との双方を含有する処理液を
調製し、この処理液に合成樹脂シートを被浴させて染着
せしめるという染色加工手段を採用することによって紫
外線吸収性に富んだ増鮮合成樹脂シートを工業的に量産
できるようにした点に製法上の要旨が存する。
【0011】しかして、本発明で使用できる蛍光性化合
物としては、300〜400nmの範囲の長波長紫外線
を吸収し可視波長領域の短波長側に波長変換して発光さ
せる性質を有することが必要であり、具体例としては骨
格にスチルベン、クマリン、ピラゾリン、イミダゾロ
ン、イミダゾール、オキサゾール、トリアゾール、ナフ
タルイミド、アゾ(ベンゼンアゾ、ナフタレンアゾ、複
素環アゾ)、カルボニウム(ジフェニルメタン、トリフ
ェニルメタン、キサンテン、アクリジン)、アミノケト
ン、ヒドロキシケトン、アントラキノンを有する化合物
を挙げることができる。これらの蛍光性化合物は、長波
長紫外線を吸収して可視波長領域に変換して発光させる
ので、白色等の極淡色における黄変および色相燻みに有
効である。
【0012】次に、本発明で使用できる紫外線吸収性化
合物としては、250〜400nmの範囲の紫外線を吸
収し当該シート状物の分子を素早く励起状態に励起して
熱エネルギーに変換して放出できることが必要であり、
具体例としては骨格にベンゾトリアゾール、ベンゾフェ
ノン、ジフェニルアクリレートを有する化合物を挙げる
ことができる。
【0013】
【発明の作用】上記のように、長波長紫外線を波長変換
して発光する蛍光性化合物と、短波長紫外線領域から長
波長紫外線領域までの広い領域の紫外線を吸収して熱エ
ネルギーに変換して放出する紫外線吸収性化合物とをシ
ート状物に保持させるときには紫外線吸収性能が非常に
大きくなるとともに、蛍光性化合物と紫外線吸収性化合
物との相乗作用で可視波長領域における短波長部分の発
光量が大幅に増大するのである。
【実施例】以下、本発明の具体的内容を実施例を挙げて
説明する。
【0014】〔実施例1〕ポリエステルタフタを、次の
配合比の染液にて、浴比1:10、温度130℃で60分間
高圧染色を施し、試作品1を得た。 黄色染料(C.I Disperse Yellow 64 ) 0.02w% 蛍光性化合物(C.I Fluorescent Brightening Agent 185) 2.00w% 紫外線吸収性化合物 2-(3−t−ブチル−5−メチル−2− ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール 0.30w%
【0015】〔比較品1〕上記実施例品と同じポリエス
テルタフタを、上記の黄色染料 0.02w% と上記の紫外線
吸収性化合物 0.30w% とを配合して染液を調製し、浴比
1:10、温度 130℃で60分間 高圧染色を施し、比較品
1を得た。
【0016】〔比較品2〕上記実施例品と同じポリエス
テルタフタを上記実施例1における黄色染料0.02w%を含
む染液により、浴比1:10、温度130℃で60分間 高
圧染色を施し比較品2を得た。
【0017】上記実施例1で得た試作品1と比較品1・
2との反射率の差異は、図1の如き波長−反射率グラフ
で表わされる。この図1を見ると、実施例1の試作品に
あっては、比較品1および2と比較して、360〜40
0nmにおける紫外線領域と400〜420nmにおけ
る短波長可視領域(紫・青・緑)とで反射率が低く、4
20〜500nmの可視波長領域(黄緑・黄色・オレン
ジ色)の反射率が大幅に高くなっている事実が顕著に現
われている。これは取りも直さず、実施例1の処理を施
したポリエステルタフタ(試作品1)では黄緑色〜オレ
ンジ色の領域の色彩の鮮明度が強調されることを意味す
るに他ならない。
【0018】なお、上記反射率の比較グラフは、マクベ
スMS-2020 分光・光度計を使用して"UV-IN"(紫外線エネ
ルギーを含む)光源により360〜740nmの波長の
光を20nm毎に資料を測定しグラフ化したものであ
り、本発明における実施例と比較品との反射率の試験は
全て同様の方法で行った。
【0019】つぎに、上記実施例1で得た試作品と比較
品1・2とを日焼センサー方式によって紫外線の透過率
を測定したところ、次のような結果が得られた。 〔紫外線の透過率〕 試作品1(実施例1) 3.0 % 比較品1 6.2 % 比較品2 25.6 %
【0020】なお、上記紫外線透過率の算定は、日焼セ
ンサーと呼ばれる紫外線強度積算計(SUV-T型:東レテク
ノ社製)のセンサー受光部を試料布で覆い、10mW/cm
2 のランプ(表面検査ランプ:フナコシ社製)を点灯し
て、モードを積算値として、0.1J/cm2 に要する時間を
求め、同様にして求めたブランク値との比を計算して透
過率を求めた。この紫外線透過率の測定方法は、本発明
の他の実施例における透過率試験にも用いた。
【0021】〔実施例2〕ポリエステル/綿ニット地
(比率65/35)を、次の配合比の処理液にて、浴比1:
10、温度130℃で60分間 高圧で染着処理を施して試
作品2を得た。蛍光性化合物(C.I Fluorescent Bri
ghtening Agent 90 ) 1.0}w%紫外線吸収性化合物 2
-(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニ
ル)−5−クロロベンゾトリアゾール 1.0 w%
【0022】〔比較品3〕ポリエステル/綿ニット地
(比率65/35)を上記の紫外線吸収性化合物を1.0w%含
む処理液により浴比1:10、温度130℃で60分間 高
圧で染着処理を施して比較品3を得た。
【0023】上記実施例2により得られた試作品2と比
較品3および未処理品(ポリエステル/綿ニット地:比
率65/35)との反射率の差異は、図2の波長−反射率グ
ラフに表わされる。図2を参照して、実施例2の試作品
と比較品3とを比較すると、420nm以下の波長領域
においては若干前者の反射率が低く、言い換えると、前
者に紫外線吸収率の良さが現れているが、両者共に未処
理品とは紫外線吸収率が優れている。しかし420nm
を越えた可視波長の短波長領域における反射率は、実施
例2の試作品が比較品3よりも高くなって、さらに43
0〜480nmの波長領域では、比較品3および未処理
品に比して可視波長領域(黄緑・黄色・オレンジ色)の
反射率が大幅に高くなっている事実が顕著に現われてい
るのであるが、これは420nm以下の波長領域で吸収
された紫外線が効率的に波長変換され、430〜480
nmの可視光となって放出されているものであろうと推
測することができる。
【0024】つぎに、上記実施例2で得た試作品と比較
品3および未処理品とを日焼センサー方式によって紫外
線の透過率を測定したところ、次のような結果が得られ
た。 〔紫外線の透過率〕 試作品2(実施例2) 3.0 % 比較品3 3.7 % 未処理品 23.9 %
【0025】〔実施例3〕ポリエステル織物地を、下記
配合の水溶液をもってパッディングし、マングルでピッ
クアップ率 30%で絞って、110℃で5分間乾燥、170℃で
30秒間キュアリングして試作品3を得た。 蛍光性化合物(C.I Fluorescent Brightening Agent 185) 3.0} % 紫外線吸収性化合物(2,2'−ジヒドロキシ−4,4'− ジメトキシベンゾフェノン 1.0 % アクリル樹脂 3.0} %
【0026】〔比較品4〕ポリエステル織物地を、上記
の紫外線吸収性化合物1.0%、上記のアクリル樹脂3.0%を
含む水溶液にてパッディング、マングルにてピックアッ
プ率 30%で絞った後、110 ℃で5分間乾燥、170 ℃で30
秒間キュアリングして比較品4を得た。
【0027】〔比較品5〕ポリエステル織物地を、上記
チのアクリル樹脂 3.0}%を含む水溶液にてパッディング
し、マングルでピックアップ率 30 % で絞った後、110
℃で5分間乾燥、170℃で30秒間キュアリングして比較
品5を得た。
【0028】上記実施例3で得た試作品3と比較品4お
よび比較品5との反射率の差異は、図3の波長−反射率
グラフに表わされる。この図3を参照して、実施例3の
試作品3と比較品4とを比較してみると、410nm以
下の波長領域においては若干前者の反射率が低く、言い
換えると、前者の方に紫外線吸収率の良さが認められる
が、両者共に比較品5とは紫外線吸収率が優れている。
しかし、420nmを越えた可視波長の短波長領域にお
ける反射率は、試作品3が比較品4よりも大幅に高くな
り、更に430〜480nmの波長領域になってくる
と、比較品4および比較品5に比較して可視波長領域
(黄緑・黄色・オレンジ色)の反射率が極端に高くなっ
ている事実が如実に現れている。このことは420nm
以下の波長領域において吸収された紫外線が効率的に波
長変換され430〜480nmの可視光として放出され
ているからであろうと推測される。
【0029】つぎに、上記実施例3で得た試作品と比較
品4および比較品5とを日焼センサー方式によって紫外
線の透過率を測定したところ、次のような結果が得られ
た。 〔紫外線の透過率〕 試作品3(実施例3) 10.9 % 比較品4 12.9 % 比較品5 27.5 %
【0030】〔実施例4〕離型紙上にバーコーターで下
記の合成樹脂配合液を塗布し、90℃で2分間熱風乾燥を
施した後、離型紙を剥離して膜厚25μのフイルム(試作
品4)を得た。 蛍光性化合物(C.I Fluorescent Brightening Agent 90) 0.05部 紫外線吸収性化合物 2-[2'−ヒドロキシ−3'-(3",4",5",6"- テトラ−ヒドロフタルイミドメチル)-5'− メチルフェニル] ベンゾトリアゾール 0.05部 エステル系ウレタン樹脂 100 部 メチルエチルケトン 30 部
【0031】比較品 6 離型紙上にバーコーターで上記紫外線吸収性化合物 0.0
5 部、エステル系ウレタン樹脂 100部、メチルエチルケ
トン 30 部を含む合成樹脂配合液を塗布して、90℃で2
分間熱風乾燥を施した後、離型紙を剥離して膜厚25μの
フイルム(比較品6)を得た。
【0032】〔比較品7〕離型紙上にバーコーターで上
記エステル系ウレタン樹脂 100部、メチルエチルケトン
30 部を含む合成樹脂配合液を塗布し、90℃の温度で2
分間熱風乾燥を施した後、離型紙を剥離して膜厚25μの
フイルム(比較品7)を得た。
【0033】上記実施例4で得た試作品4と比較品6お
よび比較品7との反射率の差異は、図4の波長−反射率
グラフに表わされる。この図4を参照して、実施例4の
試作品4を比較品6・比較品7と比較してみると、36
0〜400nmにおける紫外線領域と400〜430n
mの短波長領域(紫・青・緑)において前者の反射率が
大幅に低く、430〜500nmの可視波長領域(黄緑
・黄色・オレンジ色・赤色)の反射率が非常に高くなっ
ている事実が現われている。取りもなおさず、このこと
は、実施例4で得た試作品4にあっては、黄緑色・黄色
・オレンジ色・赤色の領域における色彩の鮮明度が強調
され、かつ、短波長領域の紫・青・緑といった色彩が沈
んで見えることを意味し、全体として暖色が誇張される
ことになるのである。
【0034】つぎに、上記実施例4で得た試作品4と、
比較品6および比較品7とを日焼けセンサー方式によっ
て紫外線透過率を測定したところ、次の結果を得た。 〔紫外線の透過率〕 試作品4(実施例4) 9.4 % 比較品6 22.9 % 比較品7 79.2 %
【0035】透湿度および耐水圧について、上記試作品
4、比較品6および比較品7を比較してみると、次のと
おりである。 透 湿 度(JIS Z 0208) 耐 水 度(JIS 1004-78) 試作品4 5,800 g/m2/24hr 2,200 mm/sec 比較品6 5,866 g/m2/24hr 2,198 mm/sec 比較品7 5,883 g/m2/24hr 2,195 mm/sec
【0036】〔実施例5〕厚さ25μのポリエステルフイ
ルムを、次の配合比の処理液で浴比1:50、温度130
℃で60分間 高圧で染着処理を施して試作品5を得た。 蛍光性化合物(C.I Fluorescent Brightening Agent 185) 1.0 w% 紫外線吸収性化合物 2-(3−t−ブチル−5−メチル−2− ヒドロキシフェニル)-5−クロロベンゾトリアゾール 2.0 w%
【0037】〔比較品8〕厚さ25μのポリエステルフイ
ルムを、実施例5に使用した紫外線吸収性化合物と同一
の化合物を 2.0 w% 含む処理液により浴比1:50、温度
130℃で60分間高圧で染着処理を施して比較品8を得
た。
【0038】上記実施例5で得た試作品5と、比較品8
および何ら処理を施してない厚さが25μの未処理のポリ
エステルフイルムとの反射率の差異は、図5の波長−反
射率グラフに表わされる。図5を参照しながら、実施例
5で得た試作品5を比較品8および前記未処理品とを比
較してみると、425nm以下の波長領域においては比
較品8に比して前者の反射率が若干低く、言い換える
と、前者に紫外線吸収率の良さが現れているが、試作品
5も比較品8も共に未処理品よりも紫外線吸収率が格段
に優れている。ところが、425〜500nmの可視波
長領域においては実施例5で得た試作品5の方が比較品
8よりも高い反射率を示している。これは425nm以
下の波長領域で吸収された可視波長および紫外線が波長
変換されて425〜500nmの可視光線として放出さ
れているものと推定できる。
【0039】つぎに、上記実施例5で得た試作品5と比
較品8および上記未処理品とを日焼センサー方式によっ
て紫外線透過率を測定したところ次のような結果になっ
た。 〔紫外線の透過率〕 試作品 5 4.5 % 比較品 8 8.0 % 未処理品 71.8 %
【0040】本発明が目指す「紫外線吸収性に富んだ増
鮮加工シート状物」は概ね上記実施例のようにして得ら
れるが、本発明は前述の実施例に限定されるものでは決
してなく、「特許請求の範囲」の記載内で種々の変更が
可能であることは言うまでもなく、例えば本発明が適用
されるシート状物は布地以外の編地や不織布地、更に従
来周知の合成樹脂シート一般を対象とすることが可能で
あり、更にまたこれらのシート状物に蛍光性化合物およ
び紫外線吸収性化合物を保持させる加工手段について
も、染色法の他に練込法、塗布法、吹付塗装法、静電塗
装法等を取捨選択して適用することが可能である。
【0041】
【発明の効果】以上実施例を挙げて説明したとおり、本
発明によれば、シート状物には長波長領域の紫外線を吸
収して可視波長領域の短波長側に波長変換せしめる蛍光
性化合物と、短波長領域から長波長領域までの紫外線を
吸収して熱エネルギーに内部変換せしめる紫外線吸収性
化合物とが併存的に保持されることになるので、かゝる
シート状物を用いて作られた被服を着ていると、紫外線
吸収作用が非常に優れているので皮膚を有害な紫外線か
らガードすることができると共に、紫外線の反射も小さ
くなるので網膜に与える刺激も緩和され、健康面におい
ても好ましい結果が得られる。
【0042】また、本発明を適用して得られる加工シー
ト状物にあっては、可視波長領域における短波長部分の
放射光量が飛躍的に増大して、黄変や色相燻みを起すこ
とがなく、顕著な増鮮効果が達成されるから、スキーウ
ェアーや水着のようにファッション性が要求される被服
類の素材として特に適しているものと言えよう。
【0043】更に、本発明は合成樹脂シート類にも適用
可能であるから、紫外線の強い屋外で使用されるテン
ト、ビーチパラソル、その他の屋外装置品、建材などの
紫外線対策と増鮮加工技術としても非常に有効である。
【0044】更にまた、本発明は、透湿性フイルムに適
用することができるので、登山服地やスキーウェア生地
などの被覆材に紫外線遮蔽機能という新しい機能を付与
することも可能である。
【0045】このように本発明によれば、従来において
解決できなかった黄変や色相の燻み等の問題を大幅に改
善できるうえに、その製品化および実施化は頗る簡単に
安価に行えるのであり、その産業上の利用価値は頗る大
きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1によって得られた試作品の紫外線吸収
性能を対照的に表わした波長−反射率グラフである。
【図2】実施例2によって得られた試作品の紫外線吸収
性能を対照的に表わした波長−反射率グラフである。
【図3】実施例3によって得られた試作品の紫外線吸収
性能を対照的に表わした波長−反射率グラフである。
【図4】実施例4によって得られた試作品の紫外線吸収
性能を対照的に表わした波長−反射率グラフである。
【図5】実施例5によって得られた試作品の紫外線吸収
性能を対照的に表わした波長−反射率グラフである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 300〜400nmの範囲の紫外線を吸
    収し可視波長領域に波長変換して放出する蛍光性化合物
    と、250〜400nmの範囲の紫外線を吸収し熱エネ
    ルギーに内部変換して放出する紫外線吸収性化合物とを
    シート状物に保持させたことを特徴とする紫外線吸収性
    に富んだ増鮮加工シート状物。
  2. 【請求項2】 シート状物が、布地もしくは編地または
    不織布のごとき繊維構造物である請求項1記載の、紫外
    線吸収性に富んだ増鮮加工シート状物。
  3. 【請求項3】 シート状物が、合成樹脂シートである請
    求項1記載の、紫外線吸収性に富んだ増鮮加工シート状
    物。
  4. 【請求項4】 300〜400nmの範囲の紫外線を吸
    収し可視波長領域に波長変換して放出する蛍光性化合物
    と、250〜400nmの範囲の紫外線を吸収し熱エネ
    ルギーに内部変換して放出する紫外線吸収性化合物と
    を、染色加工によってシート状繊維構造物に染着させる
    ことを特徴とした紫外線吸収性に富んだ増鮮加工シート
    状物の製造方法。
  5. 【請求項5】 300〜400nmの範囲の紫外線を吸
    収し可視波長領域に波長変換して放出する蛍光性化合物
    と、250〜400nmの範囲の紫外線を吸収し熱エネ
    ルギーに内部変換して放出する紫外線吸収性化合物と
    を、シート状繊維構造物の表面に、塗布または吹付等の
    方法によって付着せしめることを特徴とした紫外線吸収
    性に富んだ増鮮加工シート状物の製造方法。
  6. 【請求項6】 300〜400nmの範囲の紫外線を吸
    収し可視波長領域に波長変換して放出する蛍光性化合物
    と、250〜400nmの範囲の紫外線を吸収し熱エネ
    ルギーに内部変換して放出する紫外線吸収性化合物と
    を、合成樹脂成形材料中に混入し、然る後、シート状に
    成形することを特徴とした紫外線吸収性に富んだ増鮮加
    工シート状物の製造方法。
  7. 【請求項7】 300〜400nmの範囲の紫外線を吸
    収し可視波長領域に波長変換して放出する蛍光性化合
    物、および250〜400nmの範囲の紫外線を吸収し
    熱エネルギーに内部変換して放出する紫外線吸収性化合
    物の双方を含有する処理液を調製し、この処理液に合成
    樹脂シートを被浴させて染着せしめることを特徴とした
    紫外線吸収性に富んだ増鮮加工シート状物の製造方法。
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