JPH05260610A - 内燃機関の制動および補助動力装置 - Google Patents

内燃機関の制動および補助動力装置

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JPH05260610A
JPH05260610A JP4991192A JP4991192A JPH05260610A JP H05260610 A JPH05260610 A JP H05260610A JP 4991192 A JP4991192 A JP 4991192A JP 4991192 A JP4991192 A JP 4991192A JP H05260610 A JPH05260610 A JP H05260610A
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internal combustion
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Takayuki Suzuki
孝幸 鈴木
Atsumi Obata
篤臣 小幡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンデンサを利用したHIMRシステムにお
いてコンデンサの充放電制御をできるようにする。 【構成】 内燃機関の回転軸に連結されたかご形多相誘
導機の多相交流回路と蓄電手段の直流回路とを双方向に
電気エネルギを変換し制動および補助動力とする内燃機
関の制動および補助動力装置において、蓄電手段を静電
容量回路で構成し、この静電容量回路に昇圧降圧変換器
を介して接続されインバータ回路の直流端子電圧より低
い端子電圧の蓄電池を備え、制御回路の制御モードとし
て、初期充電モード、始動モード、減速モード、および
加速モードを設け、初期充電、始動、減速、および加速
を制御する。 【効果】 蓄電手段としての大型蓄電池を廃止し軽量化
をはかることによって生じる制動および補助動力の供給
が不適切になることを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関を制動すると
きに発生する機械的エネルギを電気的エネルギに変換し
て蓄積し、内燃機関を加速するときに蓄積された電気的
エネルギを補助加速装置に供給して機械的エネルギを発
生させる装置に利用する。本発明は、内燃機関の回転軸
に回転かご形多相誘導機を連結し、そのかご形多相誘導
機を制動時には発電機として作用させ、加速時には電動
機として作用させる装置に利用する。本発明は、HIM
Rの名称で本願出願人が販売している補助加速および補
助制動装置を備えた自動車に搭載するに適する装置であ
る。
【0002】
【従来の技術】本願出願人は、国際公表公報WO88/
0617(国際出願番号PCT/JP/00157)に
自動車の電気制動および補助加速装置を開示した。この
装置は図6に示すように、内燃機関1にその回転子部が
直結されたかご形多相誘導機2と、蓄電手段としての二
次電池回路3と、この二次電池回路3の直流電圧をかご
形多相誘導機2の軸回転速度より低い回転速度の回転磁
界を誘起するのに適合した周波数の交流電圧に変換し
て、これをかご形多相誘導機2に与え、またかご形多相
誘導機2からの交流電力を直流電力に変換するインバー
タ回路4と、このインバータ回路4の交流側電圧の周波
数を設定する制御信号を生成するインバータ制御回路5
とを備える。このインバータ制御回路5には自動車の運
転に応じて運転者により制御指令を発生する手段を含
む。
【0003】また、かご型多相誘導機2には回転センサ
6が取付けられていて、この回転センサ6からの信号は
インバータ制御回路5に与えられ、さらに二次電池の充
電状態に関する二次電池回路3からの情報が入力する。
【0004】インバータ回路4の出力側にはコンデンサ
7および半導体スイッチ回路12が接続され、この半導
体スイッチ回路12を介して抵抗器11が接続される。
この抵抗器11は自動車に大きい制動が行われ回生する
ことができないほどの過剰な電気エネルギが発生したと
きに、これを消散させるように構成されている。
【0005】さらに、二次電池回路3および半導体スイ
ッチ回路12にはインバータ回路4の出力電圧を検出す
る検出回路13が接続され、抵抗器11には電流の変化
を検出する電流検出器15が備えられる。この電流検出
器15にはその検出信号にしたがって半導体スイッチ回
路12を制御するスイッチ制御回路14が接続される。
このスイッチ制御回路14には検出回路13が接続され
る。
【0006】この装置は自動車に搭載して、自動車の制
動時には制動により発生するエネルギを電気エネルギと
して回収して蓄電し、自動車の加速時にはその蓄電され
た電気エネルギを機械エネルギに変換して、車軸駆動用
の内燃機関に補助動力を与えるものである。
【0007】すなわち、インバータを制御する制御回路
は、かご形多相誘導機を内燃機関の補助動力装置とする
加速モードではかご形多相誘導機に内燃機関の回転速度
を越える速度の回転磁界を与え、かご形多相誘導機を内
燃機関の制動装置とする減速モードではかご形多相誘導
機に内燃機関の回転速度を下回る速度の回転磁界を与え
るようにそのインバータ回路を制御する手段を含む。ま
たインバータ回路は、加速モードでは蓄電手段に蓄積さ
れた電気エネルギの直流出力をかご形多相誘導機に多相
交流出力として与え、減速モードではかご形多相誘導機
の多相交流出力エネルギを直流出力として蓄電手段に与
える回路手段を含む。
【0008】このような従来装置では、上記蓄電手段は
蓄電池である。すなわちインバータの直流側の定格電圧
は200〜300Vであり、この定格電圧を有する蓄電
池を自動車用の鉛蓄電池を多数直列接続して利用する構
造である。
【0009】出願人は上記装置について実用的な装置を
設計製作し、主として市街地を運行する定期バスとして
試験的に採用され多くの試験を行うことができた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この試験の結果から、
上記装置は制動時に発生するエネルギを単純に放散させ
ることなく、有効に回収利用することができるきわめて
有用な装置であり、将来は大型自動車に限らず広く乗用
車や小型貨物自動車にも実施できる本質的に優れた性能
があることがわかってきたが、大型の鉛蓄電池を実用的
な自動車に登載することになると、○ 体積的にかなり
大きくなる……具体的には24Vの鉛蓄電池を10個程
度直列に接続して利用することになるから0.2〜0.
4m2 程度になる、○ 車体重量が増大する……具体的
には200〜300kgになる、○ 200Vを越える
電圧で数十アンペアの直流電力を取り出すには人体に対
して相応の安全設備を設けた実装構造を装備しなければ
ならない……具体的には開閉扉を設けた堅固な箱の中に
実装し、扉を開いたときに回路が自動的に遮断するよう
な安全設備が必要である、○ 鉛蓄電池は化学反応を伴
う装置であるから一定の条件で電解液の量を観測してそ
の比重を測定し電解液の補充や補充充電を行うなどの保
守が必要である……保守の作業工数が大きくなるととも
に自家用車への適用はむつかしくなる、○ その保守に
便利な構造とするために1箇所に集中的に配置しなけれ
ばならない……小型自動車ではそのためのスペースがと
れない、○ 電池の内部抵抗によるエネルギ損失がある
……制動時に回収したエネルギが加速時に効率的に利用
できない、○ 通常の動作状態で現在の蓄電容量がどれ
だけであるかを自動制御に利用できる程度に電気的に正
確に検出できない……電解液の比重を測定することによ
り現在の蓄電容量をかなり正確に知ることはできるが、
単純な電流計や電圧計による計測では温度変化があると
上記内部抵抗が変化して必ずしも十分な正確度がなく、
それをリアルタイムな制御情報として利用できる形態に
ならない、などの課題があることがわかった。
【0011】上記課題を解決するものとして本願発明者
は、蓄電手段に静電容量回路(コンデンサ)を利用する
ことを提案し試験を実施するに至った。蓄電手段に静電
容量回路を利用する装置については同一出願人が本願と
同時に提出する別の特許出願において詳しく説明してい
る。その概要は、実現可能な一例として電気二重層コン
デンサを単位コンデンサとし、これを多数個直列に接続
してさらにその直列回路を複数個並列に接続して耐圧3
00V、静電容量20F程度の静電容量回路を得るもの
である。そして、この静電容量回路を利用することによ
り、最大電圧200Vで最大電流160A程度の電力に
対して25秒程度のアシストが可能であることを開示し
た。
【0012】ところでこのような装置で試験を行うと、
この装置をきわめて長い期間使用しなかった場合に、静
電容量回路の電荷が自己放電してしまうことがある。ま
たこの装置を製造して最初に使用するときにも、静電容
量回路には電荷が蓄電されていないから同様である。静
電容量回路にほとんど電荷が蓄電されていない状態で
は、この内燃機関を始動させることもできない。
【0013】本発明はこのような課題を解決するもの
で、静電容量回路に蓄電電荷がほとんどなくなった場合
にも、合理的に内燃機関を始動することができる装置を
提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、蓄電手段とし
てインバータ回路の直流側に直結された静電容量回路
と、同じくその直流側に昇圧降圧変換器を介して接続さ
れたその直流側電圧より低い電圧の蓄電池とを設ける。
そしてこの昇圧降圧変換器は前記制御回路により制御さ
れ、その制御回路の制御モードは、静電容量回路に蓄電
池のエネルギを昇圧降圧変換器により昇圧変換して充電
させる初期充電モードと、静電容量回路に蓄電されたエ
ネルギをインバータ回路を介してかご形多相誘導機に交
流電流として与えかご形多相誘導機を電動機として作動
させる始動モードと、自動車の制動時にかご形多相誘導
機を発電機として作動させかご形多相誘導機の出力交流
電流をインバータ回路を介して静電容量回路に充電電流
として供給する減速モードと、自動車の加速時にかご形
多相誘導機を電動機として作動させ静電容量回路に蓄電
されたエネルギをインバータ回路を介してかご形多相誘
導機に交流電流として供給する加速モードとを含むこと
を特徴とする。
【0015】さらに本発明の制御回路の制御モードには
上記各モードに加えて、始動モードにつづき内燃機関の
暖機運転中にかご形多相誘導機を発電機として作動させ
かご形多相誘導機の出力交流電流を前記インバータ回路
を介して静電容量回路に充電電流として供給する暖機モ
ードと、内燃機関の運転中に静電容量回路の端子電圧が
所定値以下に低下したときにかご形多相誘導機を発電機
として作動させかご形多相誘導機の出力交流電流を前記
インバータ回路を介して静電容量回路に充電電流として
供給する補充充電モードとを含む構成とすることが望ま
しい。
【0016】前記蓄電池の端子電圧は、前記自動車の各
種電気装備の定格電圧(現行の標準規格は24Vまたは
12V)に等しい端子電圧とすることが便利である。
【0017】昇圧降圧変換器は、一つの例示としてチョ
ッパ回路およびリアクトル回路を接続した変換器であ
る。
【0018】
【作用】本発明の構成では、装置の製造直後あるいは装
置を長時間使用しなかった状態で静電容量回路に蓄電電
荷がほとんどない状態のときにも、この装置を搭載した
自動車には蓄電池(端子電圧24Vまたは12V)が搭
載されていて、この蓄電池のエネルギを利用することが
できる。
【0019】初期充電モードでは、この蓄電池の端子電
圧を昇圧降圧変換器を利用して高いパルス状の電圧を発
生させて、静電容量回路にある程度の電荷を蓄電させ
る。
【0020】始動モードでは、この初期充電モードで蓄
電された電荷を利用してかご形多相誘導機を電動機とし
て作動させて内燃機関を始動させる。
【0021】内燃機関が自力回転するようになると、か
ご形多相誘導機から電力を取り出し静電容量回路にさら
に電荷を蓄電させる。これは望ましくは暖気運転モード
として特別の制御を行うことがよい。この暖気運転モー
ドで静電容量回路は定格端子電圧に達する。
【0022】ここで自動車は走行可能な状態となり、加
速モードでは静電容量回路に蓄電された電荷を放出して
かご形多相誘導機を補助動力とし、また減速モードでは
かご形誘導機から発生する電気エネルギを静電容量回路
に蓄電させる。
【0023】加速モードを利用しすぎて静電容量回路の
蓄電電荷量が規定値より小さくなった場合には、制御モ
ードを補充充電モードとしてかご形多相誘導機を発電機
として作動させて、内燃機関が回転している状態ではつ
ねに静電容量回路の蓄電電荷量を規定値以上に維持する
ことができる。
【0024】低い端子電圧の蓄電池は、この装置では静
電容量回路に十分の蓄電電荷がある状態のときに、昇圧
降圧変換器を制御して低い電圧を発生させ、充電状態に
維持することができるようになっている。蓄電池の充電
はかならずしもこの方法によらなくとも、内燃機関に従
来から装備されているオルタネータを利用して充電する
ことも可能である。
【0025】このようにオルタネータを利用する構成で
は、上述した昇圧降圧変換器を単純な昇圧変換器とする
ことができ、その場合には昇圧変換器として従来から電
源装置としてよく知られたDC・DCコンバータを利用
することができる。
【0026】
【実施例】次に、本発明実施例を図面に基づいて説明す
る。図1は本発明実施例の全体構成を示すブロック図、
図2は本発明実施例における昇圧降圧変換器およびイン
バータ回路の構成を示すブロック図、図3は本発明実施
例における静電容量回路の構成例を示す図である。
【0027】本発明実施例は、内燃機関1にその回転子
部が直結されたかご形多相誘導機2と、直流電圧をかご
形多相誘導機2の軸回転速度より低い回転速度の回転磁
界を誘起するのに適合した周波数の交流電圧に変換し
て、これをかご形多相誘導機2に与え、またかご形多相
誘導機2からの交流電力を直流電力に変換するインバー
タ回路4と、このインバータ回路4の交流側電圧の周波
数を設定する制御信号を生成するインバータ制御回路5
とを備える。このインバータ制御回路5には自動車の運
転に応じて運転者により制御指令を発生する手段を含
む。
【0028】また、かご形多相誘導機2には回転センサ
6が取付けられていて、この回転センサ6からの信号は
インバータ制御回路5に与えられ、さらに充電状態に関
する情報が入力する。
【0029】インバータ回路4の出力側にはコンデンサ
7および半導体スイッチ回路12が接続され、この半導
体スイッチ回路12を介して抵抗器11が接続される。
この抵抗器11は自動車に大きい制動が行われ回生する
ことができないほどの過剰な電気エネルギが発生したと
きに、これを消散させる。
【0030】さらに、インバータ回路4の出力電圧を検
出する検出回路13が接続され、抵抗器11には電流の
変化を検出する電流検出器15が備えられる。この電流
検出器15にはその検出信号にしたがって半導体スイッ
チ回路12を制御するスイッチ制御回路14が接続され
る。このスイッチ制御回路14には検出回路13が接続
される。
【0031】さらに、本発明の特徴として、インバータ
回路4の直流側に直結された静電容量回路20と、その
静電容量回路20に昇圧降圧変換器21を介して接続さ
れインバータ回路4の直流端子電圧より低い端子電圧の
蓄電池22とを含み、昇圧降圧変換器21はインバータ
制御回路5により制御され、インバータ制御回路5の制
御モードは、内燃機関1の停止状態で静電容量回路20
に蓄電池22のエネルギを昇圧降圧変換器21により昇
圧変換して充電させる初期充電モードと、内燃機関1の
始動時に静電容量回路20に蓄電されたエネルギをイン
バータ回路4を介してかご形多相誘導機2に交流電流と
して与えかご形多相誘導機2を電動機として作動させる
始動モードと、自動車の制動時にかご形多相誘導機2を
発電機として作動させかご形多相誘導機2の出力交流電
流をインバータ回路4を介して静電容量回路20に充電
電流として供給する減速モードと、自動車の加速時にか
ご形多相誘導機2を電動機として作動させ静電容量回路
20に蓄電されたエネルギをインバータ回路4を介して
かご形多相誘導機2に交流電流として供給する加速モー
ドと、内燃機関1の暖機運転中にかご形多相誘導機2を
発電機として作動させかご形多相誘導機2の出力交流電
流をインバータ回路4を介して静電容量回路20に充電
電流として供給する暖機モードと、内燃機関1の運転中
に静電容量回路20の端子電圧が所定値以下に低下した
ときにかご形多相誘導機2を発電機として作動させかご
形多相誘導機2の出力交流電流をインバータ回路4を介
して静電容量回路20に充電電流として供給する補充充
電モードとを含む。蓄電池22の端子電圧は自動車の標
準電気装備の定格電圧に設定される。
【0032】静電容量回路20は、図3にその一例を示
すように、同一の静電容量(500F、2V)を有する
150個の単位コンデンサC1 、C2 、…C150 が電気
的に直列に接続された直列回路がさらに6列に並列接続
され、合計900個のコンデンサが配置される。
【0033】さらに、これらのコンデンサそれぞれに
は、同一の抵抗値を有する抵抗R1 、R2 、R3 、…R
150 が並列に接続されるとともに、それぞれが直列に6
列接続されて配置される。
【0034】前述のように抵抗を配置するのは、各コン
デンサが規格上同一の静電容量を有するものであって
も、製造上の許容差があるために、わずかながらばらつ
きがあり、各コンデンサに発生する端子電圧に差が生じ
る。これを防ぐために製造上ばらつきの少ない抵抗を各
コンデンサ毎に並列に接続して発生する端子電圧をでき
るだけ一様にするために行われるものである。
【0035】この例では、前述のようにコンデンサおよ
び抵抗をそれぞれ900個使用するが、これを平面上に
配列した場合には畳一枚程度の面積および体積を有する
ものになる。ただしコンデンサおよび抵抗の列群を電気
的に接続した状態で車内の利用されていない空間に分散
配置することが可能なために、行動空間を狭くすること
はなく、かつ従来用いられていたバッテリの重量と比較
した場合に極めて軽量にすることができる。
【0036】前述の例ではコンデンサおよび抵抗を90
0個としたが、これは必ずしも限定されるものではな
く、各車種に応じて任意に設定することができる。
【0037】ここで具体的な一例を示すと、市販されて
いる電気二重層コンデンサの場合、耐圧2V、静電容量
500Fであり、これを150個直列接続すると耐圧3
00Vとなり、さらに6回路並列接続すると静電容量は
20F程度となる。
【0038】耐圧300Vであるからこれを定格電圧2
00Vで利用すると、定格充電電荷は、 200V×20F=4000クーロン(=アンペア秒) となり、現用のインバータによれば最大電流は160A
程度であるので、 4000クーロン/160アンペア=25秒 となり、最大電圧200Vで最大電流160Aの電力に
対し25秒程度は補助動力を与えることができる。
【0039】次に、このように構成された本発明実施例
の通常動作について説明する。
【0040】まず、制動力を回転系に発生する場合に
は、インバータ制御回路5は回転センサ6で検出される
かご形多相誘導機2の回転子部の回転速度より小さい速
度の回転磁界をかご形多相誘導機2の固定子部に与える
ように制御信号を発生する。このとき、かご形多相誘導
機2は発電機として動作し、発電された電気エネルギは
インバータ回路4により直流エネルギに変換されて、静
電容量回路20に充電電流として供給される。ブレーキ
トルクが大きく、静電容量回路20がこの直流エネルギ
を吸収しきれないときには、直流端子電圧が所定値を越
えて上昇し、半導体スイッチ回路12がこれを検出して
静電容量回路20の端子に抵抗器11を接続するように
閉成する。
【0041】一方、駆動力を回転系に付与する場合に
は、インバータ制御回路5は回転センサ6で検出される
かご形多相誘導機2の回転子部の回転速度より大きい速
度の回転磁界をかご形多相誘導機2の固定子部に与える
ように制御信号を発生する。このときには、静電容量回
路20から直流電流が取り出され、インバータ回路4に
より回転磁界に相応の多相交流に変換されて、かご形多
相誘導機2に供給される。
【0042】ここで、回転磁界の回転速度と軸回転速度
との差が大きいほど、ブレーキトルクおよび駆動力は大
きい。この実施例では、この差と回転磁界の回転速度と
の比率、すなわちかご形多相誘導機2のすべりがほぼ±
10%の範囲になるように設定される。
【0043】次に、静電容量回路20への充電制御につ
いて説明する。インバータ回路4にはかご形多相誘導機
2の固定子にその回転子の回転に対応する回転磁界を与
えるための制御信号がインバータ制御回路5から供給さ
れている。このインバータ制御回路5には回転センサ6
からの回転情報が入力し、また静電容量回路20の充電
状態に関する情報が入力する。このインバータ制御回路
5にはマイクロプロセッサを含む。またこのインバータ
制御回路5には、運転者の操作により運転状況により変
化する操作制御信号を取り込む手段を含む。
【0044】インバータ回路4は上記のように直流側端
子のエネルギを交流側端子に与えるとともに、交流側端
子に発生するエネルギを直流側端子に与えることができ
る。さらに、インバータ制御回路5の制御によりかご形
多相誘導機2が電動機となるように回転磁界の回転速度
を制御して、かご形多相誘導機2の回転軸に駆動力を与
え、内燃機関1の補助駆動装置として動作させることが
できる。このときには、静電容量回路20に充電された
電気エネルギが用いられる。
【0045】静電容量回路20への充電は、内燃機関1
に連結された発電機により、その内燃機関1が回転して
いるかぎり継続され、始動電動機の運転または各種の艤
装装置の運転により充電エネルギが使用されると可能な
かぎり短時間に定格充電容量いっぱいの充電状態に達す
るように制御される。
【0046】次に、本発明実施例における静電容量回路
20の充放電制御について説明する。図4は本発明実施
例における静電容量回路の充放電の制御の流れを示す図
である。
【0047】装置の製造直後あるいは装置を長時間使用
しなかった状態で静電容量回路20に蓄電電荷がほとん
どない状態のときには、初期充電モードが選択され昇圧
降圧変換器21の昇圧チョッパにより最低電圧150V
まで充電される()。始動モードが選択されこの電圧
により内燃機関1の起動が行われると電圧は約100V
まで低下する()。
【0048】内燃機関1が起動し暖機運転状態になると
暖気モードが選択され、かご形多相誘導機2が発電を開
始し静電容量回路20に電荷が蓄電され定格電圧の35
0Vに達する()。これにより自動車は走行可能状態
となり、加速モードが選択されて静電容量回路20に蓄
電された電荷を放出し、あるいは減速モードが選択され
てかご形多相誘導機2を補助動力として走行が行われる
()。
【0049】このとき、加速モードが長く用いられると
電圧は低下するが、約230Vに設定された最低限界電
圧を下回るときには加速モードの選択が禁止される。最
低限界電圧に達すると制御モードは補充充電モードに切
換わり、かご形多相誘導機2を発電機として作動させて
静電容量回路20をゆるやかに充電する()。このよ
うに内燃機関1が回転している状態では、つねに静電容
量回路20の蓄電電荷量を規定値以上に維持する。以降
同様の制御が繰り返される。
【0050】図5は本発明実施例におけるインバータ制
御回路の制御動作の流れを示す流れ図である。図5を参
照してインバータ制御回路5の制御動作をさらに詳しく
説明する。
【0051】キースイッチがON状態に設定されると、
静電容量回路20のコンデンサ電圧Vc が150V以上
あるか否かを判断し、150V以下であれば初期充電モ
ードを選択し昇圧チョッパを作動させて充電を行う。
150V以上であれば昇圧チョッパの動作を停止し、内
燃機関1の回転速度NE が350rpmを超えているか
否かを判断する。
【0052】350rpmを超えていなければ、キース
イッチスタートの接断を判断し、内燃機関1が起動状態
にあれば再度その回転速度NE が350rpmを超えて
いるか否かの判断処理に戻す。内燃機関1が起動状態に
なければキースイッチを投入しクランキングを行わせ内
燃機関1の回転速度NE が350rpmを超えているか
否かの判断に処理を戻す。
【0053】この判断で内燃機関1の回転速度NE が3
50rpmを超えていれば、キースイッチ投入によるク
ランキング動作を停止し、暖機運転状態で暖機充電モー
ドを選択する。次いで、昇圧降圧変換器21のコンデ
ンサ電圧Vc が230Vを超えているか否かを判断し、
230V以下であれば補充充電モードを選択してかご
形多相誘導機2を発電機として動作させ、コンデンサ電
圧Vc が350Vを超えているか否かを判断する。超え
ていなければ補充充電モードの発電動作に戻り350
Vに達するまで繰返す。350Vを超えていればかご形
多相誘導機2による発電を停止する。
【0054】続いて、アクセル電圧がアシスト開始電圧
以上であるか否かを判断し、アシスト開始電圧以上であ
ればさらにその電圧Vc が200Vを超えているか否か
を判断する。200Vを超えていなければアクセル電圧
がアシスト開始電圧以上であるか否かの判断処理に制御
を戻し、超えていれば駆動補助モードを選択できる状態
になる。駆動補助モードでは静電容量回路20に蓄電さ
れたエネルギをインバータ回路4を介してかご形多相誘
導機2にアシスト電圧を付加し駆動補助のための補助ト
ルクを与える。以降同様の制御を繰り返す。
【0055】アクセル電圧がアシスト開始電圧以下であ
れば、そのアクセル電圧がアイドル電圧であるか否かを
判断し、アイドル電圧でなければ、その電圧Vc が15
0V以下であるか否かを判断する。
【0056】150V以上であればアクセル電圧がアシ
スト開始電圧以上であるか否かの判断処理に制御を戻
す。150V以下であれば補充充電モードを選択し、コ
ンデンサ電圧Vc が230Vを超えているか否かを判断
し、超えていなければアクセル電圧がアシスト開始電圧
以上であるか否かの判断処理に制御を戻す。230Vを
超えていればかご形多相誘導機2による発電を停止す
る。
【0057】アクセル電圧がアイドル電圧であると判断
された場合は、かご形多相誘導機2のスイッチがON状
態にあるか否かを判断し、ON状態であれば補充充電モ
ードを選択し、コンデンサ電圧Vc が回生停止電圧40
0Vを超えているか否かを判断する。超えていればその
電圧を超えないように制御し前述の処理動作を繰り返
す。また、超えていなければかご形多相誘導機2の操作
レバー位置をコンデンサ電流Ic を満たす位置に設定
し、以降は前述の処理動作を繰り返す。
【0058】かご形多相誘導機2のスイッチがON状態
になければ、内燃機関1の回転速度NE が700rpm
を超えているか否かを判断し、超えていれば補充充電を
行い、コンデンサ電圧Vc が400V以下であるか否か
を判断し、400V以下であれば発電を停止し、400
Vを超えていればアクセル電圧がアシスト開始電圧以上
であるか否かの判断処理に制御を戻し、以降前述同様の
処理動作を繰り返す。
【0059】内燃機関1の回転速度NE が700rpm
以下であれば、アイドル発電モードに切り換え、コン
デンサ電圧Vc が230V以上であるか否かを判断し、
230V以下であれば制御をもとに戻し、超えていれば
かご形多相誘導機2による発電を停止する。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、自
動車用電源の軽量化をはかるとともに、電気エネルギの
利用効率を向上させることができるために、小型自動車
用の電源として利用することができる。また、静電容量
回路が用いられることから保守が不要となる、したがっ
て分散配置および絶縁構造中への密封が可能となり、人
体への安全が確保される。また電圧検出によって正確か
つリアルタイムに蓄電量を知ることができる。
【0061】さらに、静電容量回路に蓄電電荷がほとん
どなくなった場合でも内燃機関を始動することができ、
大型蓄電池の廃止に伴って生じる制動および補助動力の
供給が不適切になることを防止することができるなどの
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の全体構成を示すブロック図。
【図2】本発明実施例における昇圧降圧変換器およびイ
ンバータ回路の構成を示すブロック図。
【図3】本発明実施例における静電容量回路の構成例を
示す図。
【図4】本発明実施例における静電容量回路の充放電の
制御の流れを示す図。
【図5】本発明実施例におけるインバータ制御回路の制
御動作の流れを示す流れ図。
【図6】従来例の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1 内燃機関 2 かご形多相誘導機 3 二次電池回路 4 インバータ回路 5 インバータ制御回路 6 回転センサ 7 コンデンサ 11 抵抗器 12 半導体スイッチ回路 13 検出回路 14 スイッチ制御回路 15 電流検出器 20 静電容量回路 21 昇圧降圧変換器 22 蓄電池
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年12月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 内燃機関の制動および補助動力装置
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】本願出願人は、国際公表公報WO88/
0617(国際出願番号PCT/JP/00157)に
自動車の電気制動および補助加速装置を開示した。この
装置は図に示すように、内燃機関1にその回転子部が
直結されたかご形多相誘導機2と、蓄電手段としての二
次電池回路3と、この二次電池回路3の直流電圧をかご
形多相誘導機2の軸回転速度より低い回転速度の回転磁
界を誘起するのに適合した周波数の交流電圧に変換し
て、これをかご形多相誘導機2に与え、またかご形多相
誘導機2からの交流電力を直流電力に変換するインバー
タ回路4と、このインバータ回路4の交流側電圧の周波
数を設定する制御信号を生成するインバータ制御回路5
とを備える。このインバータ制御回路5には自動車の運
転に応じて運転者により制御指令を発生する手段を含
む。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】図5および図6は本発明実施例におけるイ
ンバータ制御回路の制御動作の流れを示す流れ図であ
る。図5および図6を参照してインバータ制御回路5の
制御動作をさらに詳しく説明する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の全体構成を示すブロック図。
【図2】本発明実施例における昇圧降圧変換器およびイ
ンバータ回路の構成を示すブロック図。
【図3】本発明実施例における静電容量回路の構成例を
示す図。
【図4】本発明実施例における静電容量回路の充放電の
制制の流れを示す図。
【図5】本発明実施例におけるインバータ制御回路の制
御動作の流れを示す流れ図。
【図6】本発明実施例におけるインバータ制御回路の制
御動作の流れを示す流れ図。
【図7】従来例の構成を示すブロック図。
【符号の説明】 1 内燃機関 2 かご形多相誘導機 3 二次電池回路 4 インバータ回路 5 インバータ制御回路 6 回転センサ 7 コンデンサ 11 抵抗器 12 半導体スイッチ回路 13 検出回路 14 スイッチ制御回路 15 電流検出器 20 静電容量回路 21 昇圧降圧変換器 22 蓄電池
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02J 9/06 505 C 8021−5G H02M 7/48 L 9181−5H // H02P 5/41 302 Z 8209−5H

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車軸を駆動する内燃機関の回転軸に連結
    されたかご形多相誘導機と、蓄電手段と、前記かご形多
    相誘導機の多相交流回路と前記蓄電手段の直流回路とを
    双方向に電気エネルギを変換して結合するインバータ回
    路と、このインバータ回路を制御するインバータ制御回
    路とを備えた自動車の制動および補助動力装置におい
    て、 前記蓄電手段は、前記インバータ回路の直流側に直結さ
    れた静電容量回路と、その静電容量回路に昇圧降圧変換
    器を介して接続され前記インバータ回路の直流端子電圧
    より低い端子電圧の蓄電池とを含み、 前記昇圧降圧変換器は前記制御回路により制御され、 前記制御回路の制御モードは、 前記内燃機関の停止状態で前記静電容量回路に前記蓄電
    池のエネルギを昇圧降圧変換器により昇圧変換して充電
    させる初期充電モードと、 前記内燃機関の始動時に前記静電容量回路に蓄電された
    エネルギを前記インバータ回路を介して前記かご形多相
    誘導機に交流電流として与え前記かご形多相誘導機を電
    動機として作動させる始動モードと、 前記自動車の制動時に前記かご形多相誘導機を発電機と
    して作動させ前記かご形多相誘導機の出力交流電流を前
    記インバータ回路を介して前記静電容量回路に充電電流
    として供給する減速モードと、 前記自動車の加速時に前記かご形多相誘導機を電動機と
    して作動させ前記静電容量回路に蓄電されたエネルギを
    前記インバータ回路を介して前記かご形多相誘導機に交
    流電流として供給する加速モードとを含むことを特徴と
    する自動車の制動および補助動力装置。
  2. 【請求項2】 前記制御回路の各制御モードに加えて、
    さらに前記内燃機関の暖機運転中に前記かご形多相誘導
    機を発電機として作動させ前記かご形多相誘導機の出力
    交流電流を前記インバータ回路を介して前記静電容量回
    路に充電電流として供給する暖機モードと、 前記内燃機関の運転中に前記静電容量回路の端子電圧が
    所定値以下に低下したときに前記かご形多相誘導機を発
    電機として作動させ前記かご形多相誘導機の出力交流電
    流を前記インバータ回路を介して前記静電容量回路に充
    電電流として供給する補充充電モードとを含む請求項1
    記載の自動車の制動および補助動力装置。
  3. 【請求項3】 前記蓄電池の端子電圧は前記自動車の標
    準電気装備の定格電圧である請求項1記載の自動車の制
    動および補助動力装置。
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