JPH05262171A - 車両用シートの制御装置 - Google Patents

車両用シートの制御装置

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JPH05262171A
JPH05262171A JP6241992A JP6241992A JPH05262171A JP H05262171 A JPH05262171 A JP H05262171A JP 6241992 A JP6241992 A JP 6241992A JP 6241992 A JP6241992 A JP 6241992A JP H05262171 A JPH05262171 A JP H05262171A
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JP
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seat
vehicle
control
control amount
posture
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JP6241992A
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English (en)
Inventor
Takakazu Mori
孝和 森
Kunio Nishiyama
国男 西山
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 乗員に不快感を与えることのない姿勢制御を
行うことのできる車両用シートの制御装置を得ること。 【構成】 ステアリングセンサ62及び車速センサ64
は制御装置40に接続されており、制御装置40では、
入力された検出値に基き車両の走行状態を求め、ファジ
イ推論を利用して座席シート10の制御量を求める(1
72)。この制御量に応じてシート姿勢駆動部20A〜
20Dを駆動させ、座席シート10の姿勢を車両の走行
状態に応じて発生する慣性力を適正に保持する方向に変
位させる。このとき、ステアリング角速度dθ、ステア
リング中立点通過平均時間Tに基づき、ファジイ推論を
利用して補正係数hを求める(172)。この補正係数
hによって求めた座席シート10の制御量を補正する
(174)。この補正された制御量によって座席シート
10の姿勢を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用シートの制御装
置にかかり、特に、車両の走行時に乗員に作用する慣性
力を楽な姿勢で保持できるように車両の座席シートの姿
勢を制御することにより、快適な着座位置を確保する車
両用シートの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両には乗員が着座可能な座席シ
ートが備えられており、この座席シートは車両の走行時
に移動しないように車両に取り付けられている。最近で
は車両の性能向上に伴って操縦安定性が大幅に向上して
きている。座席シートにおいても乗員の体型に合わせて
位置を設定できるようになっており、座席シートの着座
感にも向上が図られている。ところが、座席シートは固
定されているため、車両の走行状態、例えば、車両が旋
回する時には、旋回するときに生じる慣性力(遠心力)
によって、座席シートに対する着座状態が変化し、乗員
に不快感を与えていた。これを解決するために、車両の
走行時の慣性力をセンサ(加速度センサ、車速センサ、
回転センサ等)で検出し、この検出値に基づいて座席シ
ートを移動させて、乗員の座席シートに対する着座状態
を維持することで不快感を解消しようとするような座席
シートが提案されている(特開昭57−84232号公
報、実開昭58−97040号公報)。これによれば、
車両の動き、例えば、車両旋回時の動きに追従して座席
を左右方向に移動して、常時、快適な着座状態を維持す
ることができる。また、車両の高さを検出して座席シー
トの姿勢を左右方向に変化させるものもある(実開平3
−237号公報)。
【0003】しかしながら、車両は、慣性力に応じてサ
スペンション等に力が作用し車体の姿勢が変化する。こ
のため、車速及び車両の旋回方向等から求めた慣性力に
よって座席シートを最適な位置に制御しても、車両の姿
勢変化が生ずるために最適な姿勢位置にならない。
【0004】そこで本出願人は、上記問題を解決すべく
車両の走行状態に応じて座席シートに着座した乗員に生
じる慣性力を相殺するように座席の姿勢制御を行う車両
用シートの制御装置を提案した(特願平3−25323
0)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、車両の
走行状態、例えば、高速走行時の進路変更(レーンチェ
ンジ)を行うときや悪路や峠道等では車両の走行状態を
維持するときは、ステアリングの角速度が大きくかつス
テアリングを短時間で左右に切り返すことになる。この
ような場合、ステアリングの回転角度に対する車体の動
きが一致しないため、ステアリングの回転角度に応じた
座席シートの姿勢制御を行っても、車体の動きに応じた
座席シートの姿勢制御を行っても、運転者は不快感を感
じることがある。
【0006】本発明は、上記事実を考慮して、乗員に不
快感を与えることのない姿勢制御を行なうことのできる
車両用シートの制御装置を得ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、車両の操舵状態及び車両の走行状態量を検
出する検出手段と、検出された車両の走行状態量に応じ
て座席シートに着座した乗員に生じる慣性力を適正に保
持するための座席シートの姿勢制御量を求める姿勢制御
量演算手段と、前記車両の操舵状態に応じて前記制御量
を所定値以下に補正する変更手段と、前記姿勢制御量演
算手段で求めた座席シートの姿勢制御量に基づいて座席
シートの姿勢を制御する制御手段と、を備えたことを特
徴としている。
【0008】
【作用】本発明では、車両の操舵状態(旋回状態や操舵
の周期等)及び車両の走行状態量を検出手段によって検
出する。この車両の操舵状態は、ステアリング角速度ま
たはヨーレイトを用いることができ、車両走行状態量と
しては、車両の速度、加速度、車両に備えられたステア
リングの回転角度、ヨー角、ヨーレート等の物理量を利
用することができ、この物理量の少なくとも1つを検出
することによって車両の走行状態を特定することが可能
である。姿勢制御量演算手段は、検出された車両の走行
状態量に応じて座席シートに着座した乗員に生じる慣性
力を適正に保持するための姿勢制御量を求める。制御手
段は、この姿勢制御量演算手段で求めた座席シートの姿
勢制御量に基づいて座席シートの姿勢を制御する。変更
手段は、車両の操舵状態(旋回状態や操舵の周期等)に
応じて制御量を所定値以下に補正する。例えば、ステア
リング角速度が所定値以上でかつ操舵の周期が所定値以
下のとき、またはヨーレイトが所定値以上でかつ操舵の
周期が所定値以下のとき、制御手段の制御量を所定値以
下になるように補正する。例えば、高速走行中に車線変
更や悪路等を走行するときのステアリング操作時は、ス
テアリングの角速度が大きくかつステアリングを短時間
で左右に切り返している。従って、ステアリングの回転
角度に対する実質的な車体の動きは時間差があり、ステ
アリングの回転角度に対して車体の動きは一致しない。
この場合、制御手段の制御量を所定値以下、すなわち制
御を中止または制限することにより、ステアリングの回
転角度に応じて座席シートの姿勢制御を行った場合のよ
うに、ステアリングの回転角度と車体の動きが不一致の
まま座席シートの姿勢を変化する制御を行った後、車体
がステアリングの回転角度に応じた状態に変位するよう
な揺れ戻しはないので、乗員は不快感を感ずることがな
い。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。
【0010】なお、図中矢印FRは車体前方方向を、矢
印INは車幅内方方向を、矢印UPは車体上方方向を示
す。
【0011】また、本実施例はファジイ推論を利用して
自動車の運転者の座席シートの姿勢制御に本発明を適用
したものである。
【0012】(座席シートの構造)図1に示したよう
に、車両内には、座席シート10が設けられており、こ
の座席シート10は、周知のようにシートクッション1
2及びシートバック14を備えている。
【0013】図2に示したように、座席シート10のシ
ートクッション12の下方、前方右側には、シート姿勢
駆動部20Aが配設されており、座席シート10のシー
トクッション12下方の後方右側には、シート姿勢駆動
部20Bが配設されている。一方、中心線CLを軸とし
てシート姿勢駆動部20Aと対称な位置の、シートクッ
ション12下方の前方左側には、シート姿勢駆動部20
C(図4)が配設されており、シートクッション12下
方の後方右側にはシート姿勢駆動部20D(図4)が配
設されている。
【0014】図3(1)、(2)には、シート姿勢駆動
部20Aの概略構造図及び作動図を示した。
【0015】シート姿勢駆動部20Aは、サポート22
A、フランジ24A、ステイ26A、移動ブロック28
A、ナット部30A、ハウジング32A、ネジ36A及
びモータ34Aから構成されている。
【0016】サポート22Aは、断面コ字状であり、屈
曲部の先端付近の各々には貫通孔が設けられている。ま
た、長形状の平坦部にも貫通孔21Aが設けられてお
り、この貫通孔21Aにボルトを通して座席シート10
下部に固定することが可能になっている。
【0017】ステイ26Aは、断面コ字状であり、屈曲
部の先端付近の各々には貫通孔が設けられている。ま
た、長形状の平坦部にも図示しない貫通孔が設けられて
おり、この貫通孔にボルトを通して図示しないシャシに
固定されたレール92に取り付け可能になっている。
【0018】サポート22Aとステイ26Aとは、略三
角形の板状に形成されたフランジ24Aを介して連結さ
れている。フランジ24Aは、各々の頂点付近に貫通孔
が合計3つ設けられており、1つ目の貫通孔とステイ2
6Aの貫通孔とにリベット23Aが軸着されている。ま
た、2つ目の貫通孔とサポート22Aの貫通孔とにもリ
ベット23Aが軸着されている。
【0019】フランジ24Aの3つ目の孔には、移動ブ
ロック28Aの板状の先端部に設けられた貫通孔と共
に、リベット23Aが軸着されている。移動ブロック2
8Aの一方にはナット部30Aが設けられており、ナッ
ト部30Aには、その中心にネジ36が通されている。
【0020】ネジ36Aの一端は、ハウジング32Aへ
回転可能なように取り付けられており、他端は保持部材
33Aに取り付けられている。このハウジング32A
は、図示しないウオームギヤ及びウオームホイールを内
蔵しており、ウオームギヤの回転軸にはモータ34Aの
回転軸が取り付けられ、ウオームホイールの回転軸には
ネジ36Aが取り付けられ、モータ34Aの回転がネジ
36Aに伝達されるようになっている。また、このハウ
ジング32Aは下面がレール92に固定されている。
【0021】モータ34Aは制御装置40(図7)に接
続されており、制御装置40からの信号に応じて回転す
るようになっている。このモータ34Aは、図7に示す
ように、回転駆動を司る回転駆動部35A及びエンコー
ダ68Aから構成されている。エンコーダ68Aは回転
駆動部35Aの回転軸に取り付けられており、回転駆動
部35Aの回転角度に応じた信号を出力するようになっ
ている。なお、エンコーダ68Aを設けることなくオー
プン制御が可能なパルスモータを使用してもよい。
【0022】従って、モータ34Aが図3(2)矢印A
方向(図3(1)の反時計方向)に回転すると、ハウジ
ング32A内のウォームギヤ及びウォームホイールによ
ってモータ34Aの回転がネジ36Aに伝達され、ネジ
36Aが図3(2)矢印B方向に回転する。ネジ36A
の一端がウォームホイールに固定されていることによ
り、ネジ36Aの回転によりナット部30Aは図3
(2)矢印D方向に移動する。ナット部30Aは移動ブ
ロック28Aに固定されているため、移動ブロック28
Aの先端が図3(2)矢印D方向へ移動する。移動ブロ
ック28Aはフランジ24Aを介してレール92に固定
されたステイ26Aに取り付けられているため、フラン
ジ24Aはリベット23Aを軸として図3(2)矢印C
方向に回転する。フランジ24Aに取り付けられたサポ
ート22Aは図3(2)矢印E方向に移動し、想像線D
へと至る。一方、モータ34Aが図3(2)の時計方向
に回転すると、サポート22Aは、想像線Uへ至る。こ
のように、サポート22Aが上下動することにより、サ
ポート22Aが取り付けられた座席シート10は上下に
移動可能になる。
【0023】なお、シート姿勢駆動部20B、シート姿
勢駆動部20C、シート姿勢駆動部20Dもシート姿勢
駆動部20Aと同様の構成になっている。
【0024】図4に示したように、定常走行状態または
停止状態における座席シート10の位置を基準位置とし
てヒップポイントPを通る鉛直線Ovで表すと、シート
姿勢駆動部20A、20Bのサポート22を上昇させる
と共に、シート姿勢駆動部20C、20Dを下降させる
ことにより、座席シート10はヒップポイントPを中心
として基準位置から図4の矢印θA方向へ所定角度回転
する。一方、シート姿勢駆動部20A、20Bのサポー
ト22を下降させると共に、シート姿勢駆動部20C、
20Dを上昇させることにより、座席シート10はヒッ
プポイントPを中心として基準位置から図4の矢印θB
方向へ所定角度回転する。
【0025】図5に示したように、シート姿勢駆動部2
0A、20Cのサポート22を上昇させると共に、シー
ト姿勢駆動部20B、20Dのサポート22を下降させ
ることにより、座席シート10はヒップポイントPを中
心として基準位置(ヒップポイントPを通る鉛直線OH
で表す)から図5の矢印θC方向へ所定角度回転する。
一方、シート姿勢駆動部20A、20Cのサポート22
を下降させると共に、シート姿勢駆動部20B、20D
を上昇させることにより、座席シート10はヒップポイ
ントPを中心として図5矢印θD方向へ所定角度回転す
る。
【0026】(制御装置の構造)図7に示したように、
制御装置40は、リードオンリメモリ(ROM)44、
ランダムアクセスメモリ(RAM)46、中央処理装置
(CPU)42、入力ポート50、出力ポート52及び
これらを接続するデータバスやコントロールバス等のバ
ス48を含んで構成されている。なお、このROM44
には、後述するファジイ推論を行なうために利用するフ
ァジイルールおよび制御プログラム等が記憶されてい
る。
【0027】入力ポート50には、ステアリングセンサ
62、車速センサ64、ストロークセンサ66A、66
B、66C、66D、エンコーダ68A、68B、68
C、68Dが接続されている。ステアリングセンサ62
は、ステアリング16の回転角と回転方向に応じたパル
ス信号を出力する。また、車速センサ64は、車両の速
度を指示するスピードメータ(図示省略)のケーブルに
取り付けられ、車両の速度Vに応じた信号を出力する。
【0028】ストロークセンサ66A〜66Dは、図示
しないサスペンションに取り付けられており、車体と車
輪との変位に応じた信号を出力する。エンコーダ68A
〜68Dは、上記モータ34A〜34Dの各回転軸に取
り付けられており、このモータ34A〜34Dの各々の
回転角度に基づいてシート姿勢駆動部20A〜20Dの
サポート22の上下位置を検出することができる。
【0029】出力ポート52は、増幅回路54を介して
回転駆動部35A、回転駆動部35B、回転駆動部35
C、回転駆動部35Dに接続され、それぞれを回転する
ようになっている。
【0030】(座席シートの制御量)次に本実施例に用
いた座席シート10のシート制御量Yについて説明す
る。
【0031】本発明者は、座席シート10の姿勢制御を
連続的に制御するのでなく、予め2または3つの所定値
を定めておき、この所定値により座席シート10の姿勢
を制御することにより、連続的に制御した場合と等価な
制御を行なうことができることを実験により確認した。
本実施例に用いられるシート制御量Yの所定値は、座席
シート10をヒップポイントPを中心に左右に揺動させ
るための制御量L(表1参照)、及び座席シート10を
ヒップポイントPを中心に前後に揺動させるための制御
量K(表2参照)として、座席シート10の初期位置か
ら順に制御量がL1、L2、L3、及びK1、K2と大
きくなるように予め所定値が定められている。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】なお、上記の制御量には、その制御が正方
向(シート姿勢駆動部20が上昇する方向)のみの場合
を記載した。
【0035】(ロール制御のファジィ推論規則)本実施
例では、座席シート10のシート制御量を演算するため
にファジイ推論を利用している。先ず、車両を旋回した
ときに座席シート10をヒップポイントを中心に左右に
揺動させるロール制御のファジィ推論規則について説明
する。以下に示した表3に、ファジィ推論規則(ステア
リング16を右回転したときのロール制御)をテーブル
化して表した。
【0036】
【表3】
【0037】但し、 θ:ステアリングの角度 dθ:ステアリングの角速度 V:車速 (a) 〜(t) :ファジイ推論規則の番号 上記のファジィ推論規則をif〜then〜の形で表す
と、例えば(f),(g),(k),(t) については以下のようにな
る。また(a) 〜(t) の内、他のファジイ規則についても
同様に表されるが、記載を省略する。 (f)もし、ステアリングを右に中程度回転しかつ車速
Vが中低速度であると共にステアリング角速度が小さい
ならば、座席シート10の姿勢制御を行なわない。 (g)もし、ステアリングを右に中程度回転しかつ車速
Vが中高速度であると共にステアリング角速度が小さい
ならば、座席シート10を右に少し傾ける。 (k)もし、ステアリングを右に中程度回転しかつ車速
Vが中高速度であると共にステアリング角速度が大きい
ならば、座席シート10を右に中程度傾ける。
【0038】上記ステアリング16の回転角度が小さ
い、中程度及び大きいという言語値は右回転をZR、R
M、RLで表し、左回転をZR、LM、LLで表す。ま
た、車速Vが低速、中低速、中高速及び高速という言語
値は、ZR、PM、PL、PVLで表した。同様に、ス
テアリングの角速度が小さい、中程度及び大きいという
言語値は、ZR、PM、PLで表した。また、上記座席
シート10の姿勢制御を行なわない、座席シート10を
右に少し、中程度及び大きく傾けるという言語値は、Z
R、PS、PM、PLで表した。
【0039】なお、ステアリング16を左回転した場合
の座席シート10の姿勢制御は、上記座席シート10を
右に傾けるということに対称なため、ファジイ規則は、
表3の右回転するステアリング16の回転角度が小さい
及び大きい、という言語値に対応するZR、RM、RL
を、左回転のZR、LM、LLに置き換え、座席シート
10の制御を左に傾けるように制御するという言語値に
対応させることにより、上記表3と同様になる。
【0040】また、上記ステアリング16の回転角度の
ZR、RM、RL(右回転)という言語値は、図8
(1)に示すメンバシップ関数Fθによって定量化され
る。以下、Fθ()、FV(),GL()・・・は各々
()内の言語値に対するθ、V、Y・・・のメンバシッ
プ関数を表す。Fθ(ZR)は、ステアリング16の中
心位置(角度)を0度(図6参照)として、回転角度θ
が0からθ1まで徐々に一致度が減少しかつ0から−θ
1まで徐々に一致度が減少する特性である。Fθ(R
M)は、回転角度が0から徐々に一致度が増加しθ1で
一致度が1になると共にθ1からθ2まで徐々に一致度
が減少する特性である。Fθ(RL)は、回転角度がθ
1から徐々に一致度が増加しθ2で一致度が1となると
共にθ2以上では一致度が1となる特性である。一方、
左回転の言語値に対応するFθ(ZR)は、上記右回転
と同様であり、Fθ(LM)、Fθ(LL)は、上記右
回転のFθ(RM)、Fθ(RL)の符号を逆にした特
性である。
【0041】ステアリングの角速度のZR、PM、PL
という言語値は、図8(2)に示すメンバシップ関数F
dθによって定量化される。Fdθ(ZR)は、角速度
dθが0からdθ1まで徐々に一致度が減少する特性で
ある。Fdθ(PM)は、角速度dθが0から徐々に一
致度が増加しdθ1で一致度が1になりかつdθ1から
dθ2まで徐々に一致度が減少する特性である。Fdθ
(PL)は、dθ1から徐々に一致度が増加しdθ2で
一致度が1になると共にdθ2以上では一致度が1とな
る特性である。
【0042】車速VのZR、PM、PL、PVLという
言語値は、図8(3)に示すメンバシップ関数FVによ
って定量化される。FV(ZR)は、車速Vが0からV
1まで徐々に一致度が減少する特性である。FV(P
M)は、車速Vが0から徐々に一致度が増加しV1で一
致度が1になりかつV1からV2まで徐々に一致度が減
少する特性である。FV(PL)は、車速VがV1から
徐々に一致度が増加しV2で一致度が1になると共にV
2からV3まで徐々に一致度が減少する特性である。F
V(PVL)は、車速VがV2から徐々に一致度が増加
しV3で一致度が1となると共にV3以上では一致度が
1となる特性である。
【0043】また、後件部の座席シート10の姿勢制御
のZR、PS、PM、PLという言語値は、図8(5)
に示すメンバシップ関数GLによって定量化される。G
L(ZR)は、シート制御量Yが0のとき一致度が1の
特性である。GL(PS)はシート制御量Yが0から徐
々に一致度が増加しL1で一致度が1になりかつシート
制御量Yが増加するに応じて徐々に一致度が減少する特
性である。GL(PM)はシート制御量YがL1から徐
々に一致度が増加しL2で一致度が1になりかつシート
制御量Yが増加するに応じて徐々に一致度が減少する特
性である。GL(PL)はシート制御量YがL2から徐
々に一致度が増加しL3で一致度が1になりかつL3以
上で一致度が1である特性である。
【0044】なお、本実施例では、座席シート10がヒ
ップポイントPを中心に左右に揺動するため、座席シー
ト10の右側の変位量と左側の変位量が基準位置から対
称に同量変位させる。例えば、座席シート10を右側に
L1だけ傾ける場合には、右側のシート姿勢駆動部20
A、20Bを−L1に、左側のシート姿勢駆動部20
C、20DをL1にすればよい。
【0045】(ロール制御のファジィ推論)次に、上記
ファジイ規則及びメンバシップ関数に基づいて座席シー
ト10のシート制御量をファジイ推論する場合を説明す
る。以下、説明を簡単にするため、上記表3の規則
(f)及び規則(g)の2つの規則によるファジイ推論
について説明する。
【0046】ステアリング16の回転角度θがθa、角
速度dθがdθa、車速VがVaのとき(図10(1)
参照)、上記で説明したファジィ推論規則及び各々のメ
ンバシップ関数に基づいてステアリング16の角度θ、
車速V、ステアリング16の角速度dθ、車加速度dV
に対応する一致度、すなわち、ファジイ規則の前件部の
一致度を演算する。規則(f)では、図10(2)に示
したように、ステアリング16の回転角度θはメンバシ
ップ関数Fθ(RM)によって一致度が演算され、角速
度dθはメンバシップ関数Fdθ(ZR)によって一致
度が演算され、車速Vはメンバシップ関数FV(PM)
によって一致度が演算される。規則(g)に対しても同
様にして図10(3)に示したように、Fθ(RM)、
Fdθ(ZR)、FV(PL)によって一致度が演算さ
れる。次に、上記規則の各々に対して一致度の論理積つ
まり一致度の最小値w、すなわち、ステアリング16の
角度θ、車速V、ステアリング16の角速度dθ、車加
速度dVに対する適合度を演算する。規則(f)では、
図10(2)に示したように、求めた一致度の最小値が
適合度w1 となる。規則(g)に対しても同様にして、
図10(3)に示したように、各々の最小値が適合度w
2 となる。
【0047】次に上記規則毎に推論結果を算出する。す
なわち、規則(f)に対しては、座席シート10のシー
ト制御量のメンバシップ関数GL(ZR)を適合度w1
でカットした斜線部の集合W1(図10(2)参照)、
規則(g)に対しては、GL(PS)を適合度w2 でカ
ットした斜線部の集合W2(図10(3)参照)を合成
した斜線部の集合Wが、ファジイ推論の推論結果になる
(図10(4)参照)。この集合Wの重心を求め、求め
た重心値から最も近い座席シート10のシート制御量
(0、L1,L2,L3の何れか)であるL1をシート
制御量と決定する。この場合、座席シート10をヒップ
ポイントを中心に傾けるためには左右同量の制御量にす
ればよいため、シート姿勢駆動部20A、20Bの制御
量SRは−L1に、シート姿勢駆動部20C、20Dの
制御量SLはL1になる。
【0048】(スクォート・ダイブ制御のファジィ推論
規則)次に、車両を加速、減速したときに座席シート1
0をヒップポイントを中心に前後に揺動させるスクォー
ト・ダイブ制御のファジィ推論規則を示す。以下の表4
にスクォート・ダイブ制御のファジィ推論規則をテーブ
ル化して表した。
【0049】
【表4】
【0050】但し、 V:車速 dV:車加速度 AF:座席シート前側の制御 AB:座席シート後側の制御 (a) 〜(n) :ファジイ推論規則の番号 上記のファジィ推論規則をif〜then〜の形で表す
と、例えば(j),(k),(l) については以下のようになる。
また(a) 〜(n) の内、他のファジイ規則についても同様
に表されるが、記載を省略する。 (j)もし、車加速度dVが少し増加し車速Vが中高速
ならば、座席シート10の前側の姿勢制御を行なわずに
座席シート10の後側を少し上昇させる。 (k)もし、車加速度dVが大きく増加し車速Vが高速
ならば、座席シート10の前側の姿勢制御を行なわずに
座席シート10の後側を多く上昇させる。 (l)もし、車加速度dVが大きく減少し車速Vが高速
ならば、座席シート10の前側を多く上昇させ、座席シ
ート10の後側を多く下降させる。
【0051】なお、上記車速Vが低速、中低速、中高速
及び高速、という言語値はZR、PM、PL、PVLで
表した。また、車加速度dVが小さい、少し増加、大き
く増加するという言語値は、ZR、PM、PLで、少し
減少、大きく減少するという言語値は、NM、NLで表
した。また、座席シート10の制御を行なわないという
言語値はZRに対応させ、座席シート10を少し、多く
上昇させるという言語値は、PM、PLで、少し下降、
多く下降させるという言語値は、NM、NLで表した。
【0052】上記車速Vの言語値を定量化するメンバシ
ップ関数FVは上記ロール制御時に説明した図8(3)
と同様であるため、説明を省略する。車加速度dVのZ
R、PM、PL、PVLという言語値は、図8(4)に
示すメンバシップ関数FdVによって定量化される。F
dV(ZR)は、車加速度dVが0からdV1まで徐々
に一致度が減少する特性である。FdV(PM)は、車
加速度dVが0から徐々に一致度が増加しdV1で一致
度が1になると共にdV1からdV2まで徐々に一致度
が減少する特性である。FdV(PL)は、車加速度d
VがdV1から徐々に一致度が増加しdV2で一致度が
1になると共にdV2以上では一致度が1となる特性で
ある。また、FdV(NM)は、車加速度dVが0から
徐々に少なくなると一致度が増加し−dV1で一致度が
1になると共に−dV1から−dV2まで徐々に一致度
が減少する特性である。FdV(NL)は、車加速度d
Vが−dV1から徐々に一致度が増加し−dV2で一致
度が1になると共に−dV2以下では一致度が1となる
特性である。
【0053】また、後件部の座席シート10の姿勢制御
のZR、PM、PLという言語値は、図8(6)に示す
メンバシップ関数GKによって定量化される。GK(Z
R)は、シート制御量Yが0のとき一致度が1の特性で
ある。GK(PM)はシート制御量Yが0から徐々に一
致度が増加しK1で一致度が1になりかつシート制御量
YがK2まで徐々に一致度が減少する特性である。GK
(PL)はシート制御量YがK1から徐々に一致度が増
加しK2で一致度が1になりかつシート制御量Yが増加
するに応じて徐々に一致度が減少する特性である。ま
た、GK(NM)はシート制御量Yが0から徐々に一致
度が増加し−K1で一致度が1になりかつシート制御量
Yが−K2まで徐々に一致度が減少する特性である。G
K(NL)はシート制御量Yが−K1から徐々に一致度
が増加し−K2で一致度が1になりかつシート制御量Y
が減少するに応じて徐々に一致度が減少する特性であ
る。
【0054】(スクォート・ダイブ制御のファジィ推
論)次に、スクオート・ダイブ制御についてファジイ推
論して座席シート10のシート制御量を求める例につい
て説明する。また、このスクオート制御またはダイブ制
御は、上記ロール制御のときと同様に説明を簡単にする
ため、上記表4の規則(j)及び規則(k)の2つの規
則によるファジイ推論を説明する。
【0055】車速VがVc、車加速度dVがdVcのと
き(図11(1)参照)、図11(2)に示したよう
に、規則(j)に対しては、車速Vに対するメンバシッ
プ関数FV(PL)によって一致度が演算され、車加速
度dVに対するメンバシップ関数FdV(PM)によっ
て一致度が演算される。これにより、求めた一致度の最
小値が適合度w1 となる。規則(k)に対しても同様で
あり、図11(3)に示したように、FV(PL),F
dV(PL)によって一致度が演算され各々の最小値が
適合度w2 となる。
【0056】従って、後件部の推論は規則(j)に対し
ては、座席シート10の前側の制御量Afのメンバシッ
プ関数GK(ZR)及び座席シート10の後側の制御量
Abのメンバシップ関数GK(PM)を適合度w1 でカ
ットした斜線部の集合W11,W12(図11(2)参
照)、規則(k)に対しては、メンバシップ関数GK
(ZR)及びメンバシップ関数GK(PL)を適合度w
2 でカットした斜線部の集合W21,W22(図11
(3)参照)を合成した斜線部の集合W1,W2が、フ
ァジイ推論の推論結果になる(図11(4)参照)。こ
の各々の集合W1、W2の重心を求め、重心値に最も近
いシート制御量(0、K1,K2の何れか)を座席シー
ト10の制御量とする。この場合、座席シート10の前
側の制御量Afは0に、座席シート10の後側の制御量
AbはK2になる。
【0057】(補正制御のファジィ推論規則)ここで、
悪路や短時間の車線変更等を行ったとき、上記のような
ロール制御を行ったときに乗員が不快感を感ずる場合が
多い。そこで本実施例では車両の操舵状態量としてステ
アリング角速度dθ、操舵の周期に基づいて補正係数h
を求め、この補正係数hによって上記求めた座席シート
10のシート制御量(ロール制御)を補正する。なお、
操舵の周期はステアリングが中立点を通過する時間の平
均時間Tを用い、また、平均時間Tは図17に示したよ
うに、測定時前のステアリングの中立点を通過してから
の時間T4の直前の3つの時間(T1、T2、T3)の
平均によって求める。また、図17(2)に示したよう
に、測定時における時間T4が求めた平均時間Tを越え
るときは、この時間T4と直前2つの時間(T2,T
3)により平均時間Tを求める。これにより、直前3時
間(T1,T2,T3)の平均時間が短時間で現在のス
テアリング操舵が緩やかな状態へ移行中の場合において
もこの状態を反映させることができる。
【0058】この補正は、以下の式(1)に示したよう
に車両走行状態に基づいて求めた座席シート10のシー
ト制御量Yfに補正係数hを乗算することによって座席
シート10の最終シート制御量Yを求め、この最終シー
ト制御量Yで座席シート10を制御するようにする。
【0059】 Y=h・Yf −−−−−(1) 但し、 Y:最終シート制御量 Yf:車両走行状態に基づいて求めたシート制御量 本実施例では、上記補正係数hを求めるためにファジイ
推論を利用している。表5には車両を旋回したときのロ
ール制御を補正するファジィ推論規則をテーブル化して
示した。
【0060】
【表5】
【0061】但し、dθ:ステアリング角速度 T:ステアリングの中立点を通過する平均時間 (a) 〜(i) :ファジイ推論規則の番号 上記のファジィ推論規則をif〜then〜の形で表す
と、例えば(c),(f) については以下のようになる。また
(a) 〜(n) の内、他のファジイ規則についても同様に表
されるが、記載を省略する。 (c)もし、ステアリング角速度dθが高速でかつステ
アリングの中立点を通過する平均時間Tが大きいなら
ば、座席シート10のシート制御を中程度行う。 (f)もし、ステアリング角速度dθが高速でかつステ
アリングの中立点を通過する平均時間Tが中程度なら
ば、座席シート10のシート制御を少し行う。
【0062】上記ステアリングの角速度については、上
記ロール制御のときと同様のため詳細な説明は省略す
る。ステアリングの中立点を通過する平均時間Tが小さ
い、中程度、大きいという言語値は、ZR、PM、PL
で表した。また、座席シート10の姿勢制御を中止す
る、小さくなるようにする、中程度になるようにする、
及びそのままの座席シート10の姿勢制御を行うという
言語値は、ZR、PS、PM、PLで表した。
【0063】ステアリングの中立点を通過する平均時間
TのZR、PM、PLという言語値は、図9(1)に示
すメンバシップ関数Ftによって定量化される。Ft
(ZR)は、時間Tが0のとき一致度が1でかつT1ま
で徐々に減少する特性であり、Ft(PM)は0からT
1まで徐々に増加しかつT1からT2まで徐々に一致度
が減少する特性である。Ft(PL)は、T1から徐々
に一致度が増加しT2で一致度が1になりかつT2以上
では一致度が1となる特性である。
【0064】後件部の座席シート10のシート制御のZ
R、PS、PM、PLという言語値は、図9(2)に示
すメンバシップ関数Ghによって定量化される。Gh
(ZR)は、制御補正量hが0のとき一致度が0の特性
であり、Gh(PS)は0からh1まで徐々に増加しか
つh1からh2まで徐々に一致度が減少する特性であ
る。Gh(PM)は、h1から徐々に一致度が増加しh
2で一致度が1になりかつh2からh3まで徐々に一致
度が減少する特性である。Gh(PL)は、h2から徐
々に一致度が増加しh4で一致度が1になりかつh4以
上では一致度が1となる特性である。
【0065】(補正制御のファジィ推論)次に、車両が
旋回したときの座席シート10のシート制御量(ロール
制御量)を補正する場合の補正量をファジイ推論によっ
て求める例について説明する。また、上記ファジイ推論
と同様に説明を簡単にするため、表5の規則(c)及び
規則(f)の2つの規則によるファジイ推論を説明す
る。
【0066】ステアリング16の角速度dθがdθa、
平均時間TがTaのとき(図18(1)参照)、上記で
説明したファジィ推論規則及び各々のメンバシップ関数
に基づいてステアリング16の角速度dθ、平均時間T
に対応する一致度、すなわち、ファジイ規則の前件部の
一致度を演算する。図18(2)に示したように、規則
(f)では、ステアリング16の角速度dθaについて
はメンバシップ関数Fdθ(PL)によって一致度が演
算され、平均時間Taについてはメンバシップ関数Ft
(PM)によって一致度が演算される。同様に、規則
(c)ではステアリング16の角速度dθaはメンバシ
ップ関数Fdθ(PL)、平均時間Taはメンバシップ
関数Ft(PL)によって一致度が演算される。次に、
上記規則の各々に対して一致度の論理積つまり一致度の
最小値、すなわち、規則(f)では、適合度w1 (図1
8(2)参照)、規則(c)では適合度w2 (図18
(3)参照)が演算される。
【0067】次に上記規則(f)及び(c)についての
推論結果を算出する。すなわち、座席シート10の制御
を補正する状態を定量化するメンバシップ関数Gh(P
S)、Gh(PM)の集合で、上記規則に対応する関数
を適合度w1 、w2 によって重み付けされた集合を求め
る。この場合、規則(f)では図18(2)に示したよ
うにGh(PS)が適合度w1 でカットされた斜線部の
集合W1、規則(c)では図18(3)に示したように
Gh(PM)が適合度w1 でカットされた斜線部の集合
W2となる。次に、規則毎に算出された推論結果(集合
W1、W2)の和集合によって推論結果(集合W)を求
める。すなわち求めた規則(f)に対する斜線部の集合
W1、規則(c)に対する斜線部の集合W2を合成した
斜線部の集合Wが、ファジイ推論の推論結果になる(図
18(4)参照)。
【0068】この集合Wの重心を求め、求めた重心値に
対応する値が座席シート10の制御補正係数hとなる。
【0069】(実施例の作用)以下、本実施例の作用に
ついて、図12及び図13を参照して座席シート10の
姿勢を制御する制御ルーチンを参照し更に説明する。
【0070】先ず、乗員が車両のイグニッションキーが
オンされ、エンジンをスタートさせると、図12に示し
た制御ルーチンが実行される。本制御ルーチンが実行さ
れるとステップ110へ進み、本制御プログラムの初期
設定が行なわれる。
【0071】この初期設定は、図13に示したように、
ステップ130において車速Vを読み取り、次のステッ
プ132でV=0か否かを判断することにより、車両が
停止しているか否かを判断する。車両が停止していない
場合は、ステップ134において予め記憶されている座
席シート10の初期位置を読み取って図示しないレジス
タに記憶し、ステップ142で読み取った座席シート1
0の位置をメモリに設定して、本ルーチンを終了する。
車両が停止している場合には、ステップ136へ進み、
ストロークセンサ66A〜66Dを読み取って、ステッ
プ138へ進む。ステップ138では、モータ34A〜
モータ34Dのエンコーダ68A〜68Dを読み取る。
このモータ34A〜モータ34Dの回転位置(角度)か
らシート姿勢駆動部20A〜20Bの位置を得る。次の
ステップ140では、V=0か否かを判断し、車両が停
止している間、ストロークセンサ66A〜66D及びエ
ンコーダ68A〜68Dの読み取りを繰り返し行なう。
車両が走行を始めるとステップ142へ進み、読み取っ
た座席シート10の位置を図示しないレジスタに記憶し
て、本ルーチンを終了する。このように、車両の停止状
態におけるストロークセンサ66およびエンコーダ68
の検出値を初期値としている。なお、坂道等で車両が傾
斜して停車している場合には、ストロークセンサ66の
値に応じて補正を加え、車両が平地に停車した場合と等
価な状態の初期値として演算するようにしてもよい。
【0072】上記初期設定が終了すると、図12に示し
たようにステップ112においてステアリング16の角
度θ、車速Vを読み取る。続いてステップ114では、
読み取ったステアリング16の角度θ、車速Vに基づい
てステアリング16の回転する角速度dθ、車加速度d
Vを演算する。演算が終了するとステップ116へ進
み、上記で説明したようにファジイ推論を利用して座席
シート10のシート制御量を演算する(図14参照)。
【0073】すなわち、図14に示したように、ステア
リング16の角度θ、車速V、ステアリング16の角速
度dθ、車加速度dVを取り込み(ステップ150)、
上記で説明したファジィ推論規則に従って各メンバシッ
プ関数に基づいて前件部の一致度を演算する(ステップ
152)。次に、各規則における一致度の論理積つまり
一致度の最小値wi(iは規則の番号)、すなわち、適
合度を演算し(ステップ154)、後件部の座席シート
10の姿勢状態を定量化するメンバシップ関数の集合か
ら適合度wiによって重み付けされた集合(論理積)W
iを求める(ステップ156)。次に、規則毎に算出さ
れた推論結果(各々の集合Wi)から和集合によって推
論結果(集合W)を求め(ステップ158)、この集合
Wの重心を求め、求めた重心値から最も近い座席シート
10のシート制御量を決定する(ステップ160)。求
めたシート制御量に基づいて、各シート姿勢駆動部20
A〜20Dの駆動値を演算する(ステップ162)。
【0074】座席シート10のシート制御量の演算が終
了すると、図12に示したようにステップ118におい
て求めた座席シート10のシート制御量を図示しないレ
ジスタに記憶すると共にこの記憶されたシート制御量を
取り込む。なお、ステップ118より、後述する割り込
みルーチンが実行可能にされる。ステップ120では、
モータ34A〜34Dの位置を読み取り、ステップ12
2へ進む。ステップ122では、記憶されている座席シ
ート10のシート制御量だけモータ34A〜34Dが回
転したか否かを判断し、未だシート制御量だけ移動して
いないときには、ステップ126へ進み、各々のモータ
34A〜34Dを駆動して記憶されている座席シート1
0のシート制御量だけモータ34A〜34Dが回転する
まで実行される。移動が終了すると、ステップ124へ
進み、乗員が車両のイグニッションキーをオフしたか否
かを判断し、オンの時には、ステップ112へ戻り、オ
フの時にはステップ128へ進み、座席シート10を初
期位置へ戻して本ルーチンを終了する。
【0075】ここで、本実施例は、上記ファジイ推論に
より座席シート10のシート制御量を演算した後、操舵
状態に応じてシート制御量を補正するようになってい
る。すなわち座席シート10のシート制御量を演算した
後には、所定時間毎に割り込みがかかる。以下、この割
り込みルーチンに付いて説明する、図15に示したよう
に、割り込みがかかるとステップ170が実行される。
ステップ170では、上記ファジイ推論によって求めた
座席シート10のシート制御量Yfを読み取り、ステッ
プ172へ進む。ステップ172では、上記説明した補
正係数hを上記ファジイ推論によって演算し(図1
6)、ステップ174へ進む。ステップ174では、式
(1)に基づいて座席シート10の最終シート制御量Y
を演算する。この後、車両の操舵状態に基づきファジイ
推論によって求めたシート制御量Yfをこの補正された
最終シート制御量Yに書き換えて本ルーチンを終了す
る。
【0076】このステップ172の詳細を説明する。図
16に示したように、ステアリング16の角速度dθ、
平均時間Tを取り込み(ステップ180)、上記ファジ
ィ推論規則に従ってファジイ規則の前件部であるステア
リング16の角速度dθ、平均時間Tに対応する一致度
を演算する(ステップ182)。次に上記各規則毎に一
致度の論理積つまり一致度の最小値wi(iは規則の番
号)、すなわち、ステアリング16の角速度dθ、平均
時間Tに対する適合度を演算し(ステップ184)、規
則に対応する後件部の座席シート10の制御を補正する
状態を定量化するメンバシップ関数で適合度wiによっ
て重み付けされた集合(論理積)をWiを求める(ステ
ップ186)。この規則毎に算出された推論結果(各集
合Wi)から和集合によって推論結果(集合W)を求め
る(ステップ188)。次にこの集合Wの重心を求め
(ステップ190)、求めた重心値に対応する座席シー
ト10の制御補正係数hを求める(ステップ192)。
【0077】従って、座席シート10の姿勢制御は、ス
テアリング角加速度、ステアリングの中立点を通過する
平均時間に応じて補正され、この補正されたシート制御
量に対応するように座席シート10が制御される。この
ように、先ず、ステアリングの回転角、ステアリング角
加速度、車速及び車加速度に基づいた車両走行状態量か
ら直接シート姿勢制御値を計算するので、早期に座席シ
ート10の姿勢を変位させるシート制御量を演算するこ
とができると共に、車両の操舵状態に基づいて乗員に作
用する慣性力を適正に保持する方向の制御を中止または
制限するように補正するため、乗員が快適な座席シート
10の位置に制御することができる。
【0078】なお、上記実施例では、ステアリングセン
サ62及び車速センサ64に基づいて求めた車両走行状
態からシート姿勢制御量を求める例について説明した
が、車両の挙動センサ、例えば、ヨーレイトセンサ等の
センサによって車両走行状態を求める場合に適応させる
ことができる。この場合、ヨーレイトセンサによって検
出された値に基づいて座席シート10の姿勢制御量を演
算した後に、上記実施例で説明したように車両の操舵状
態、すなわちヨーレイト及びヨーレイトの周期または中
立点通過時間に応じて演算した姿勢制御量を補正するこ
とにより、座席シート10を乗員が不快感を感ずること
のない位置に制御することができる。
【0079】また、上記実施例では、一致度の最小値を
適合度とする、論理積によるファジィ推論について説明
したが一致度の積を演算して適合度を求める例(代数積
によるファジィ推論)を用いてもよい。更に一致度より
適合度を求める他のファジィ推論の合成規則を用いても
よい。
【0080】上記実施例では、ステアリングの回転角、
ステアリング角速度、車速及び車加速度に基づいた車両
走行状態量から直接シート姿勢制御値を演算し、これを
ステアリング角速度及びステアリング中立点通過時間に
基づいて補正する例について説明したが、求めたシート
制御量に応じて早期に座席シート10の姿勢を変位させ
かつ、車両の姿勢変化が生じた場合に演算されたシート
制御量を更に車両の姿勢変位に応じて車両の姿勢変化を
適正に保持する方向にシート制御量に補正する場合にお
いても容易に適応させることができる。
【0081】また、上記実施例では、自動車の運転席の
座席シートに本発明を適応した場合について説明した
が、本実施例は車両の種類および座席シートの位置に限
定されるものではなく、座席シートを有した車両には適
応可能であり、更に座席シートの位置には助手席または
後部座席、及びこれらを組み合わせて用いてもよい。
【0082】また、上記実施例では、シートバック及び
シートクッションとを制御する例について説明したが、
ヘッドレスト及びランバーサポートの少なくとも一方を
上記と同時に制御してもよい。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、車
両の走行時の慣性力による着座者の姿勢の変位を慣性力
に応じて座席シート位置を変化させて調整するときに、
例えば車両の旋回状態及び操舵の周期に応じて座席シー
トの制御量を所定値以下に補正するため、乗員に不快感
を生じさせることなく快適な状態で姿勢を維持できる、
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に利用可能な車両を示す斜視図であ
る。
【図2】本発明の車両用シートの制御装置が適用可能な
座席シートを示す斜め前方から見た斜視図である。
【図3】(1)は、実施例の座席シートに利用したシー
ト姿勢駆動部の構成斜視図、(2)は、(1)の側面図
である。
【図4】座席シートを車両の車幅方向に揺動した状態を
表すイメージ図である。
【図5】座席シートを車両の前後方向に揺動した状態を
表すイメージ図である。
【図6】ステアリングの回転方向を示す線図である。
【図7】本実施例に利用した制御装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図8】メンバシップ関数を表す線図である。
【図9】ステアリングの中立点を通過する時間及び制御
補正量のメンバシップ関数を表す線図である。
【図10】(1)はメンバシップ関数を示す線図、
(2)〜(3)は本実施例における推論過程を示したイ
メージ図、(4)は推論結果を示したイメージ図であ
る。
【図11】(1)はメンバシップ関数を示す線図、
(2)〜(3)は本実施例における推論過程を示したイ
メージ図、(4)は推論結果を示したイメージ図であ
る。
【図12】本実施例の制御ルーチンを示す流れ図であ
る。
【図13】本実施例の制御ルーチンにおける初期設定処
理を示す流れ図である。
【図14】本実施例の制御ルーチンにおけるシート制御
量演算処理ルーチンを示す流れ図である。
【図15】本実施例の割り込み処理ルーチンを示す流れ
図である。
【図16】本実施例の制御ルーチンにおけるシート制御
補正係数演算処理ルーチンを示す流れ図である。
【図17】ステアリング操舵角と運転時間との関係を示
す線図である。
【図18】(1)はメンバシップ関数を示す線図、
(2)〜(3)は補正係数演算の推論過程を示したイメ
ージ図、(4)は推論結果を示したイメージ図である。
【符号の説明】
10 座席シート 12 シートクッション 20 シート姿勢駆動部 40 制御装置 62 ステアリングセンサ 64 車速センサ 68 エンコーダ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の操舵状態及び車両の走行状態量を
    検出する検出手段と、 検出された車両の走行状態量に応じて座席シートに着座
    した乗員に生じる慣性力を適正に保持するための座席シ
    ートの姿勢制御量を求める姿勢制御量演算手段と、 前記車両の操舵状態に応じて前記制御量を所定値以下に
    補正する変更手段と、 前記姿勢制御量演算手段で求めた座席シートの姿勢制御
    量に基づいて座席シートの姿勢を制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とする車両用シートの制御装置。
JP6241992A 1991-10-01 1992-03-18 車両用シートの制御装置 Pending JPH05262171A (ja)

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