JPH05271067A - 線維化抑制剤 - Google Patents

線維化抑制剤

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JPH05271067A
JPH05271067A JP9863592A JP9863592A JPH05271067A JP H05271067 A JPH05271067 A JP H05271067A JP 9863592 A JP9863592 A JP 9863592A JP 9863592 A JP9863592 A JP 9863592A JP H05271067 A JPH05271067 A JP H05271067A
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JP
Japan
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gallic acid
fibrosis
acid ester
catechin
gallate
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Withdrawn
Application number
JP9863592A
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English (en)
Inventor
Yutaka Kiyota
裕 清田
Masazumi Watanabe
正純 渡辺
Hiroshi Sato
宏 佐藤
Haruji Oshio
春治 大塩
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 線維症の治療に有効な線維化抑制剤を提供す
る。 【構成】 没食子酸エステルの有効量を含む線維化抑制
剤。前記没食子酸エステルは、下記一般式(1)で表さ
れる。 【化10】 (式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜
20のアルケニル基、アリール基、シクロアルキル基、
アラルキル基等を示す)。没食子酸エステルには、ノブ
ドウなどに含まれる(+)−カテキン−3′−O−ガレ
ートおよび(+)−カテキン−4′−O−ガレートも含
まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、臓器の線維化を抑制す
る線維化抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術】肺線維症、動脈硬化症、肝硬変など線維
症における膠原線維の過剰沈着は、線維芽細胞のコラー
ゲン合成が亢進することによる。これらの疾患の予防及
び治療にはコラーゲン合成阻害剤が有用と考えられてい
る。
【0003】特公昭60−7974号公報には、ノブド
ウ果実のアルコールエキスを主成分とする肝硬変の予防
及び治療剤が開示されている。ノブドウ果実のアルコー
ルエキスはコラーゲン線維形成抑制作用を有することが
知られている(Prog. Med.,6, 1035-1040 (1986) )。
【0004】また、特開平2−48533号公報には、
ノブドウ根の抽出物からなる肝疾患治療剤が提案され、
肝障害抑制物質として、レスベラトロールおよびその関
連物質が単離されている。これらの化合物は、四塩化炭
素によって引起こされたラット肝障害に対して抑制効果
を示す。
【0005】さらに、3,4−ジヒドロキシ安息香酸な
どは、インビトロでコラーゲン合成酵素であるプロリン
水酸化酵素を阻害することが知られている(K. Majama
a, etal. J. Biol. Chem., 261, 7819 (1986) )。しか
し、これらは培養細胞に対しては高濃度でのみ有効であ
り、医薬品としての有用性は認められていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、線維症の治療に有効な線維化抑制剤を提供すること
にある。
【0007】
【発明の構成】本発明者らは、前記目的を達成するため
鋭意検討の結果、没食子酸エステルが線維化抑制作用が
大きいことを見いだし、本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、没食子酸エステルの
有効量を含む線維化抑制剤を提供する。
【0009】前記没食子酸エステルとしては、下記一般
式(1)で表される没食子酸エステルが好ましい。
【0010】
【化4】 (式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜
20のアルケニル基、アリール基、シクロアルキル基、
アラルキル基、下記式(2)又は(3)で表される基
【0011】
【化5】
【0012】
【化6】 を示す) 前記アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−
ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル(イソア
ミル)、ネオペンチル、t−ペンチル、ヘキシル、イソ
ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、
ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、
テトラデシル、ヘキサデシル(セチル)、オクタデシル
(ステアリル)、イコシルなどの直鎖又は分岐鎖状アル
キル基が挙げられる。これらのアルキル基のなかで、炭
素数1〜20のアルキル基、なかでも炭素数7〜18の
アルキル基を有する没食子酸エステルは細胞の線維形成
を抑制する活性が高い。
【0013】アルケニル基としては、例えば、ビニル、
アリル、1−プロペニル、イソプロペニル、2−メチル
−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−
ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、3−メチル−2
−ブテニル、1,3−ブタジエニル、1−ペンテニル、
2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4
−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキ
セニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセ
ニル、1−オクテニル、2−オクテニル、3−オクテニ
ル、4−オクテニル、5−オクテニル、6−オクテニ
ル、7−オクテニル、7−デセニル、7−デセニル、8
−デセニル、9−デセニル、1−ウンデセニル、2−ウ
ンデセニル、3−ウンデセニル、4−ウンデセニル、5
−ウンデセニル、6−ウンデセニル、7−ウンデセニ
ル、8−ウンデセニル、9−ウンデセニル、10−ウン
デセニル、オレイル、リノレイル基などが挙げられる。
【0014】アリール基には、例えば、フェニル、ナフ
チル基などが含まれ、シクロアルキル基には、例えば、
シクロヘキシル、シクロオクチル基などが含まれる。
【0015】アラルキル基には、例えば、ベンジル、フ
ェネチル、ベンズヒドリル基などが含まれる。
【0016】アリール基、シクロアルキル基、及びアラ
ルキル基のアリール基は、例えば、2−ヒドロキシフェ
ニル、3−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシフェニ
ル、2−ヒドロキシヘキシル、2,4−ジヒドロキシフ
ェニル、2,4−ジヒドロキシシクロヘキシル、2,
4,6−トリヒドロキシフェニル、2,4,6−トリヒ
ドロキシシクロヘキシル基などのように、1〜3程度の
ヒドロキシル基を有していてもよい。
【0017】上述の没食子酸エステルの中で、とりわけ
炭素数7〜18のアルキル基を有するエステル及び式
(2)又は(3)で表される基を有するエステルが好ま
しい。
【0018】これらの基Rを有する没食子酸エステル
は、慣用の方法、例えば、没食子酸ハライドと、対応す
るアルコールとの酸ハライド法;没食子酸と、対応する
アルコールとのエステル化法などにより製造できる[ R
ecl., Trans., Chim., Pays-Bas., 70, 277 (1959)]。
【0019】より詳細には、酸ハライド法において、没
食子酸ハライドとしては、没食子酸クロライド、没食子
酸ブロマイドなどが使用できる。没食子酸のハライドと
アルコールとの反応は、反応に不活性な有機溶媒中で行
なうことができ、反応は、−10℃〜溶媒の還流温度、
好ましくは0〜75℃程度で行なうことができる。
【0020】また、没食子酸とアルコールとのエステル
化反応は、酸触媒の存在下、有機溶媒中で生成する水を
除去しながら行なうことができる。酸触媒としては、例
えば、塩酸、硫酸、リン酸などの無機酸;p−トルエン
スルホン酸などの有機酸などが挙げられる。有機溶媒と
しては、例えば、ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化
水素;シクロヘキサン、シクロオクタンなどの脂環族炭
化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭
化水素;これらの混合溶媒などが挙げられる。反応は、
50℃〜溶媒の還流温度で行なうことができる。
【0021】没食子酸アリールエステルは、例えば、米
国特許明細書第4394389号、米国特許明細書第4
448730号などに記載の方法又はそれらに準じた方
法で製造できる。
【0022】反応生成物を慣用の分離精製手段、例え
ば、再結晶、溶媒抽出、蒸留、カラムクロマトグラフィ
ーなどに供することにより、前記一般式(1)で表され
る没食子酸エステルを単離精製できる。
【0023】前記式(2)及び(3)で表される基を有
する没食子酸エステルは、ノブドウ[アンペロプシス
プレビペデュンクラタ(マキシム)トウラトブ(Ampelo
psisbrevipedunculata(Maxim) Trautv.) ]やアカシア
(Acacia gerrardii)などから単離することにより得る
こともできる。本発明において、ノブドウから得られた
(+)−カテキン−3′−O−ガレート及び(+)−カ
テキン−4′−O−ガレート、またはチャの成分(−)
−エピカテキン−3−O−ガレート及び(−)−エピガ
ロカテキン−3−O−ガレート(J. Chem. Soc., 2249
(1948)]などのフェニルエステルも好ましい例として挙
げられる。
【0024】前記式(2)及び(3)で表される基を有
する没食子酸エステルは、好ましい態様として、ノブド
ウの茎、葉及び果実を、アルコールによる抽出工程に供
し、得られたアルコールエキスを分離精製することによ
り得ることができる。ノブドウは、必要に応じて乾燥粉
末として用いてもよい。アルコールとしては、例えば、
メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノ
ール、ブタノール、イソブタノール、t−ブタノールな
どが挙げられる。なお、必要に応じて、ジオキサン、テ
トラヒドロフランなどのエーテル類;アセトンなどのケ
トン類などを併用してもい。
【0025】抽出操作には、水とアルコールとの混合溶
媒、特にメタノール及びエタノール水溶液が繁用され
る。混合溶媒において、アルコールの濃度は、例えば、
10〜100重量%、好ましくは25〜100重量%程
度である。
【0026】アルコールによる抽出は、0℃〜溶媒の還
流温度、好ましくは室温〜100℃程度で行なうことが
できる。アルコールによる抽出は複数回行なってもよ
い。
【0027】得られたアルコールエキスは、通常、濃縮
され、(a)水とアルコールとによる分配、又は(b)
メタノールと適当な非混和性有機溶媒とによる分配工程
に供される。
【0028】前記(a)におけるアルコールとしては、
水との混和性のないアルコール、例えば、ブタノール、
イソブタノール、t−ブタノール、シクロヘキサノール
などが挙げられる。好ましいアルコールにはブタノール
が含まれる。
【0029】前記(b)における非混和性有機溶媒とし
ては、例えば、ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水
素;シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素、ベンゼン,
トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;ジクロロメ
タン、ジクロロエタン、四塩化炭素などのハロゲン化炭
化水素;メチルエチルケトンなどのケトン類;酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢
酸ブチルなどのエステル類などが挙げられる。好ましい
非混和性有機溶媒には、酢酸エチルなどのエステル類が
含まれる。
【0030】分配操作による有機層を、必要に応じて濃
縮し、クロマトグラフィー(カラムクロマトグラフィ
ー、高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフ
ィー、ゲルクロマトグラフィーなど)、イオン交換樹
脂、再結晶、溶媒抽出やこれらを組合せた分離精製手段
に供することにより、前記化合物を単離できる。
【0031】前記式(2)(3)で表される基を有する
化合物を単離するための好ましい単離操作においては、
前記(b)の分配工程を経て得られたエキス、特にエス
テル類の有機層を濃縮して得られたエキスは、ダイヤイ
オンHP−20などのハイポーラスポリマー、セファデ
ックスLH−20やMCIゲルCHP−20Pなどのゲ
ル濾過によって分画される。とりわけ、これらを担体と
して用いるゲルクロマトグラフィーに付すのが好まし
い。さらに、ゲルグロマトグラフィーの担体として、他
のゲルを用いたものと組合わせるのが好ましい。
【0032】より具体的には、前記(a)の分配工程を
経て(+)−カテキンなどを単離する場合、ノブドウの
茎、葉や果実の乾燥粉末を、3〜10倍量程度の40%
(V/W)エタノール水溶液で一昼夜冷浸し、同様の操
作を複数回繰返し、冷浸液を併せて濃縮し、エタノール
エキスとする。
【0033】エキスを水に懸濁し、エタノールを添加し
て可溶部を濃縮する。次いで、残渣をブタノールと水と
で分配し、ブタノール層を分取し、水層をさらにブタノ
ールによる抽出操作に供し、ブタノール層を合せて濃縮
し、ブタノールエキスを得る。ブタノールエキスを、例
えばセファデックスLH−20などを用いたカラムクロ
マトグラフィーに付し、5画分に分画する。
【0034】第3画分をシリカゲルを用いたクロマトグ
ラフィーに付し、溶出液、例えば、クロロホルム−メタ
ノールで溶出して得られた結晶を水から再結晶すると、
没食子酸エチルエステルが得られる。
【0035】第5画分から得られた結晶を含水酢酸から
再結晶すると、下記式(4)
【0036】
【化7】 で表される(+)−カテキンが得られる。
【0037】また、エタノールに代えてメタノールを用
い、前記と同様の抽出操作により得られたメタノールエ
キスからは、前記式(2)(3)で表される基を有する
化合物を単離できる。
【0038】すなわち、上記メタノールエキスを、ヘキ
サンとメタノールとで分配し、メタノール層を分取して
濃縮し、得られたエキスを酢酸エチルと水とで分配す
る。酢酸エチル層を分取し、水層をさらに酢酸エチルに
よる抽出操作に供し、酢酸エチル層を合せて濃縮し、酢
酸エチルエキスを得る。酢酸エチルエキスを、ハイポー
ラスポリマー(例えばダイアイオンHP−20など)を
用いたクロマトグラフィーに付し、含水メタノールで溶
出して3画分に分画する。各画分につき、陽イオン交換
樹脂を担体として用いるクロマトグラフィーを含め、種
々のクロマトグラフィーに付すことによって目的物は得
られる。
【0039】例えば、第1画分から没食子酸メチルエス
テルを、また第2画分から(+)−カテキンが得られ
る。さらに、第3画分を、例えば、MCIゲルCHP−
20P、さらにセファデックスLH−20などを用いた
カラムクロマトグラフィーに付すと、微褐色粉末が得ら
れる。
【0040】この微褐色粉末は、水溶液中で単離できな
い2成分の平衡混合物を形成する。微褐色粉末を、アセ
トン中、塩基、例えば、炭酸カリウムの存在下、ジチル
硫酸でメチル化し、生成物をシリカゲルクロマトグラフ
ィーにより分離精製すると、2種類の成分が得られる。
【0041】これらの成分は、スペクトルデータ及び物
理化学定数がヘキサ−O−メチル−(+)−カテキン−
3′−O−ガレートおよびヘキサ−O−メチル−(+)
−カテキン−4′−O−ガレートに一致する。そのた
め、前記成分の構造は、下記式(5)(6)で表される
(+)−カテキン−3′−O−ガレートおよび(+)−
カテキン−4′−O−ガレートであると決定される。
【0042】
【化8】
【0043】
【化9】 アカシアからの式(2)及び(3)で表される基を有す
る没食子酸エステルの単離は、E. Malan and D. H. Pie
naar, Phytochemistry, 26, 2049 (1987) に準じて行な
うことができる。すなわち、アカシアの樹皮の粉末をヘ
キサンで抽出した後、アセトンで抽出し、アセトン抽出
液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供する。ア
セトン−ベンゼン混合溶媒で溶出し、薄層クロマトグラ
フィーに供することにより前記没食子酸エステルが単離
精製される。
【0044】没食子酸エステルは、細胞のコラーゲン線
維形成に対して、低濃度で高い抑制作用を発揮するとい
う特色がある。例えば、没食子酸エステルは、0.3〜
100μMの低濃度で、ラット肝細胞由来線維形成変異
株細胞(M株細胞)の膠原線維形成を抑制する。
【0045】また、没食子酸エステルは天然に存在する
化合物若しくはそれらより誘導される化合物であり、低
毒性であって安全性が高い、例えば、没食子酸プロピル
エステルをラットに経口投与した場合、LD50値は3.
8g/kgである。
【0046】なお、従来、没食子酸エステルは、抗酸化
剤として使用されているが、コラーゲン線維形成抑制作
用を有することは知られていない。
【0047】本発明の線維形成抑制剤は、前記式(1)
で表される化合物を有効成分として含む。式(1)で表
される化合物の含有量は、特に制限されないが、通常、
投与単位当り、0.1〜500mg程度である。式
(1)で表される化合物は、経口及び非経口で投与でき
る。投与量は、化合物の種類、投与経路、年齢、症状の
程度などにより適宜決定できるが、通常、成人1日当
り、経口投与では5〜300mg程度、非経口投与では
0.1〜50mg/kg程度である。投与回数は特に制
限されず、一回又は数回に別けて投与できる。
【0048】投与剤形としては、錠剤、顆粒剤、散剤、
丸剤、カプセル剤などの固形剤;懸濁剤、乳剤、注射
剤、輸液などの液剤が挙げられる。
【0049】固形製剤の調製には、慣用の成分、例え
ば、デンプン、乳糖、ショ糖、マンニトール、コーンス
ターチなどの糖類、結晶セルロース、カルボキシメチル
セルロース、ケイ酸などの賦形剤;ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルエーテル、エチ
ルセルロース、アラビアゴム、トラガント、ゼラチン、
ヒドロキシプロピルセルロース、クエン酸カルシウム、
デキストリン、ペクチンなどの結合剤;ステアリン酸マ
グネシウム、タルク、ポリエチレングリコールなどの滑
沢剤;カルボキシメチルセルロースカルシウムなどの崩
壊剤、崩壊助剤、安定剤、着色剤などが使用できる。
【0050】上記剤形の製剤は、常法に従って製造する
ことができる。通常、本発明の線維化抑制剤は、式
(1)の化合物の有効量を、所望により、上述の慣用の
添加成分と混合することにより得られる。
【0051】
【発明の効果】没食子酸エステルは、低濃度でラット肝
細胞由来線維形成変異株細胞(M株細胞)の膠原線維形
成を抑制する。そのため、没食子酸エステルを含む線維
化抑制剤は、線維症の治療に有用である。
【0052】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明する。
【0053】実施例1 ノブドウ[アンペロプシス プレビペデュンクラタ ト
ウラトブ ヘテロフイラ ハラ(Ampelopsis brevipedu
nculata Trautv. var. heterophylla Hara) ]の乾燥し
た茎、葉及び果実5.0kgを粉砕し、40%エタノー
ル水溶液35Lを加え、70℃で6時間、次いで室温で
30時間浸漬抽出した。同様の操作をさらに2回繰返
し、抽出液を合せて濃縮し、40%エタノールエキスを
得た。
【0054】エタノールエキスを水に懸濁し、エタノー
ルを加えて不溶部を除いた後、ブタノールと水とで分配
した。ブタノール層を分取し、減圧下で濃縮し、セファ
デックスLH−20を用いたクロマトグラフィーに付
し、ブタノールで溶出して5画分に分画した。
【0055】第3画分をシリカゲルを用いたクロマトグ
ラフィーに付し、クロロホルム−メタノール(20:
1)で溶出し、得られた結晶を水から再結晶し、没食子
酸エチルエステルの無色針状晶を得た。
【0056】mp:152〜154℃ 紫外線吸収スペクトル、赤外線吸収スペクトル、 1H−
核磁気共鳴スペクトル及び13C−核磁気共鳴スペクトル
は、標品と一致した。また、薄層クロマトグラフィーの
Rf値および高速液体クロマトグラフィーのtR値も、
直接の比較で標品と一致した。
【0057】第5画分から得られた結晶を含水酢酸から
再結晶し、微黄色針状晶の(+)−カテキンを得た。
【0058】mp:175〜177℃ [α]D :+14.2゜(C=0.26,エタノール) 紫外線吸収スペクトル、赤外線吸収スペクトル、 1H−
核磁気共鳴スペクトル及び13C−核磁気共鳴スペクトル
は、標品と完全に一致し、薄層クロマトグラフィーのR
f値および高速液体クロマトグラフィーのtR値も、直
接の比較で標品と一致した。
【0059】実施例2(+)−カテキン−3′−O−ガレートおよび(+)−
カテキン−4′−O−ガレートの抽出単離 実施例1と同様にして、ノブドウ末10kgをメタノー
ルで抽出し、メタノールエキスを得た。メタノールエキ
スを、ヘキサンとメタノールとで分配し、メタノール層
を分取して濃縮し、得られた残渣を酢酸エチルと水とで
分配し、酢酸エチル層を分取した。水層をさらに2回酢
酸エチルで抽出し、酢酸エチル抽出液を合せ、濃縮した
酢酸エチルエキスを得た。
【0060】酢酸エチルエキスを、ダイアイオンHP−
20を用いたクロマトグラフィーに付し、3画分に分画
した。第1画分から没食子酸メチルエステルを得た。ま
た、第2画分から(+)−カテキンを得た。
【0061】第3画分を、さらにセファデックスLH−
20を用いたクロマトグラフィーに付し、微褐色粉末の
(+)−カテキン−3′−O−ガレートおよび(+)−
カテキン−4′−O−ガレートを得た。
【0062】紫外線吸収スペクトルλmax (nm):2
08,282 赤外線吸収スペクトルνmax (cm-1):3400,1
710,16101 H−核磁気共鳴スペクトル(重メタノール)δ:7.
24(2H,s),7.23(2H,s)、7.2〜
6.9(6H,m)、5.95(2H,t,J=2.4
Hz)、5.90(1H,d,J=2.4Hz)、5.
87(1H,d,J=2,4Hz)、4.67(1H,
d,J=7.4Hz)、4.59(1H,d,J=8.
2Hz)3.99(2H,m)、2,53(2H,m)13 C−核磁気共鳴スペクトル(重メタノール)δ:16
7.2、167.1、157.8、157.7、15
7.6、157.5、156.8、156.7、15
0.2、146.5、140.4、140.3、14
0.1、140.0、139.5、132.2、12
7.1、124.0、123.1、120.7、12
0.6、119.7、117.7、116.6、11
0.9、101.0、100.8、96.5、95.
6、82.5、82.4、69.0、28.9、28.
3(+)−カテキン−3′−O−ガレートおよび(+)−
カテキン−4′−O−ガレートのメチル化 (+)−カテキン−3′−O−ガレート及び(+)−カ
テキン−4′−O−ガレート200mg、炭酸カリウム
1.0gおよびアセトン10mlの混合物に、氷冷下、
ジチル硫酸1mlを添加し12時間加熱還流した。不溶
物を除去し、濾液を濃縮した後、残留物をシリカゲルク
ロマトグラフィーに付し、第1画分をイソプロピルエー
テルで沈澱させ、ヘキサ−O−メチル−(+)−カテキ
ン−3′−O−ガレート79mgを得た。
【0063】[α]D :−6.8゜(C=1.0,クロ
ロホルム) 紫外線吸収スペクトルλmax nm(logε):274
(4.12)、209(4.89) 赤外線吸収スペクトルνmax (cm-1):3450,1
735,1620、15901 H−核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)δ:
7.46(2H,s,2″,6″−H),7.33(1
H,dd,J=8.4,1.8Hz,6′−H)、7.
26(1H,d,J=1.8Hz,2′−H)、7.0
4(1H,d,J=8.4Hz,5′−H)、6.13
(1H,d,J=2.4Hz,8−H)、6.10(1
H,d,J=2.4Hz,6−H)、4.71(1H,
d,J=8.0Hz,2−H)、4.04(1H,m,
3−H)、3.94(3H,s,4″−OMe)、3.
93(6H,s,3″,5″−OMe)、3.84(3
H,s,OMe)、3.80(3H,s,OMe)、
3.75(3H,s,OMe)、3.04(1H,d
d,J=16.4,5.6Hz,4−H)、2.60
(1H,dd,J=16.4,8.8Hz,4−H) 第2画分をイソプロピルエーテルから沈澱させ、ヘキサ
−O−メチル−(+)−カテキン−4′−O−ガレート
81mgを得た。
【0064】[α]D :−19.0゜(C=1.0,ク
ロロホルム) 紫外線吸収スペクトルλmax nm(logε):275
(4.16)、209(4.91) 赤外線吸収スペクトルνmax (cm-1):3450,1
735,1620、15901 H−核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)δ:
7.47(2H,s,2″,6″−H),7.19(1
H,d,J=8.4Hz,5′−H)、7.10(1
H,b,2′−H)、7.08(1H,dd,J=8.
4,1.8Hz,6′−H)、6.17(1H,d,J
=2.4Hz,8−H)、6.13(1H,d,J=
2.4Hz,6−H)、4.76(1H,d,J=8.
0Hz,2−H)、4.04(1H,m,3−H)、
3.95(9H,s,3″,4″,5″−OMe)、
3.84(3H,s,OMe)、3.82(3H,s,
OMe)、3.78(3H,s,OMe)、3.06
(1H,dd,J=16.4,5.8Hz,4−H)、
2.62(1H,dd,J=16.4,10.2Hz,
4−H) 実施例3〜16及び比較例 ラット肝細胞由来のM株細胞を10%ウシ胎児血清を含
むウイリアムス(Williams' )E液(50%1U/ml
ペニシリン、50μg/mlストレプトマイシン)を用
い、ガラス製スライドチャンバー上で、5%CO2 −9
5%空気の気相下で37℃に保った炭酸ガスインキュベ
ータ内で培養した。
【0065】下記の没食子酸エステルを、細胞が単層を
形成した時点から添加し、10日間培養した後、位相差
顕微鏡下に線維化の程度を観察し、線維化抑制作用の有
効性が認められた最少濃度(MEC)で評価した。試験
は各群3チャンバーづつ用いて行ない、平均値で示し
た。結果を表に示す。
【0066】 比較例 :没食子酸 実施例3 :没食子酸メチルエステル 実施例4 :没食子酸エチルエステル 実施例5 :没食子酸プロピルエステル 実施例6 :没食子酸ブチルエステル 実施例7 :没食子酸イソアミルエステル 実施例8 :没食子酸ヘプチルエステル 実施例9 :没食子酸オクチルエステル 実施例10:没食子酸ノニルエステル 実施例11:没食子酸デシルエステル 実施例12:没食子酸ドデシルエステル 実施例13:没食子酸テトラデシルエステル 実施例14:没食子酸セチルエステル 実施例15:没食子酸ステアリルエステル 実施例16:(+)−カテキン−3′−O−ガレートお
よび(+)−カテキン−4′−O−ガレート
【0067】
【表1】 上記の結果から明らかなように、本発明の有効成分であ
る没食子酸エステルは、ラッ肝細胞由来のM株細胞の膠
原線維形成を低濃度で抑制する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07D 311/62 7729−4C

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 没食子酸エステルの有効量を含む線維化
    抑制剤。
  2. 【請求項2】 没食子酸エステルが式(1) 【化1】 (式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜
    20のアルケニル基、アリール基、シクロアルキル基、
    下記式(2)又は(3)で表される基 【化2】 【化3】 を示す)で表される請求項1記載の線維化抑制剤。
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