JPH05271685A - 高度不飽和脂肪酸含有油脂組成物及び高度不飽和脂肪酸を含有するグリセリド油の製造方法 - Google Patents

高度不飽和脂肪酸含有油脂組成物及び高度不飽和脂肪酸を含有するグリセリド油の製造方法

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JPH05271685A
JPH05271685A JP3345162A JP34516291A JPH05271685A JP H05271685 A JPH05271685 A JP H05271685A JP 3345162 A JP3345162 A JP 3345162A JP 34516291 A JP34516291 A JP 34516291A JP H05271685 A JPH05271685 A JP H05271685A
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oil
fatty acid
highly unsaturated
unsaturated fatty
acid
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JP3345162A
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English (en)
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Seiji Koike
誠治 小池
Kazuaki Suzuki
一昭 鈴木
Masami Koike
雅美 小池
Hiroko Sahashi
裕子 佐橋
Hirotoshi Ishizuka
浩敏 石塚
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SHOKUHIN SANGYO HIGH SEPAREESHIYON SYST GIJUTSU KENKYU KUMIAI
Original Assignee
SHOKUHIN SANGYO HIGH SEPAREESHIYON SYST GIJUTSU KENKYU KUMIAI
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン
酸などの体内に有効な高度不飽和脂肪酸を効率よく摂取
するための油脂組成物を提供すること、及びエイコサペ
ンタエン酸やドコサヘキサエン酸等の高度不飽和脂肪酸
を多量に含有するグリセリド油を容易に製造する方法を
提供すること。 【構成】 エイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン
酸がそれぞれ16重量%以上、かつ、高度不飽和脂肪酸
が合計で40重量%以上含有する、高度不飽和脂肪酸含
有油脂組成物、及び高度不飽和脂肪酸を含有する油脂を
酵素処理して、得られた高度不飽和脂肪酸を含有するグ
リセリド油と遊離脂肪酸の混合物を、親水性透過膜に接
触させて、該遊離脂肪酸を分離する、高度不飽和脂肪酸
を含有するグリセリド油の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高度不飽和脂肪酸、特
に、エイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸を共
に多量に含有する油脂に関する。本発明はまた、エイコ
サペンタエン酸やドコサヘキサエン酸等の高度不飽和脂
肪酸を含有するグリセリド油の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】油脂中には多種多様の脂肪酸が混在して
いる。この中で、エイコサペンタエン酸やドコサヘキサ
エン酸等のn−3系高度不飽和脂肪酸(nは、脂肪酸の
メチル基末端から数えて最初の二重結合がある炭素まで
の数を示す)は、プロスタグランジンやトロンボキサン
等との関連において、その生理活性が注目されている。
【0003】又、エイコサペンタエン酸は、動脈硬化の
治療や予防に対して有効であるといわれ、ドコサヘキサ
エン酸成分については、従来、健脳作用があるといわれ
ており、種々の成人病治療や予防のために、医薬品や食
品の開発が進められている。例えば、医薬品としては、
動脈硬化の治療、予防への利用に関しては特開昭58−
18374号公報に記載があり、末梢血流障害治療剤に
関して特開昭58−180423号公報に記載がある。
コレステロールに関しては特開昭55−92316号公
報、特開昭57−31614号公報等に記載がある。
又、抗癌剤組成物としての利用については特開昭63−
258816号公報等に記載がある。更に、痴呆治療剤
や脳機能改善については特開平1−49723号公報に
記載がある。
【0004】食品分野においては、高度不飽和脂肪酸を
含む魚油や、植物、微生物等に由来する油脂の有効利用
が検討されるに至っており、それと共に、所要の成分を
濃縮含有させた油脂やその加工食品が既に提案されてい
る。例えば、特開昭60−98963号公報、特開昭6
0−102168号等にはエイコサペンタエン酸を強化
した食品についての記載があり、高度不飽和脂肪酸を高
含量にて含む食品が特開昭60−192546号公報、
特開昭61−58536号公報等に記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、
医薬品の分野における高度不飽和脂肪酸は、主として、
脂肪酸エステルの形で利用されているが、脂肪酸エステ
ルは、吸収性がグリセリドに劣るといわれている(M.Re
icks et al, Lipids, 25, 6, 1990)。一方、食品分野に
おける高度不飽和脂肪酸は、グリセリドの形で利用され
る場合であっても、エイコサペンタエン酸やドコサヘキ
サエン酸のいずれか一方のみが濃縮されたものが用いら
れており、これら2つの高度不飽和脂肪酸をそれぞれ1
6重量%以上含有する油脂は、商業的には従来、ほとん
ど知られていない。そこで、人口の高齢化が進む現今、
油脂の摂取量は、加齢と共に減少傾向にあるため、食品
及び医療の分野で、効率良く摂取できる油脂組成物が望
まれている。
【0006】従って、本発明の目的は、エイコサペンタ
エン酸及びドコサヘキサエン酸などの体内に有効な高度
不飽和脂肪酸を効率よく摂取するための油脂組成物を提
供することにある。本発明の別の目的は、エイコサペン
タエン酸やドコサヘキサエン酸等の高度不飽和脂肪酸を
多量に含有するグリセリド油を容易に製造する方法を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、エイコサペン
タエン酸及びドコサヘキサエン酸がそれぞれ16重量%
以上、かつ、高度不飽和脂肪酸が合計で40重量%以上
含有する、高度不飽和脂肪酸含有油脂組成物を提供する
ことにより上記目的を達成したものである。また、本発
明は、高度不飽和脂肪酸を含有する油脂を酵素処理し
て、得られた高度不飽和脂肪酸を含有するグリセリド油
と遊離脂肪酸の混合物を、親水性透過膜に接触させて、
該遊離脂肪酸を分離することを特徴とする高度不飽和脂
肪酸を含有するグリセリド油の製造方法を提供するする
ことにより上記別の目的を達成したものである。
【0008】即ち、本発明の第一発明は、エイコサペン
タエン酸及びドコサヘキサエン酸がそれぞれ16重量%
以上、かつ、高度不飽和脂肪酸が合計で40重量%以上
含有する、高度不飽和脂肪酸含有油脂組成物を提供する
ものである。本発明の高度不飽和脂肪酸含有油脂組成物
は、エイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸をそ
れぞれ16重量%以上、通常16〜40重量%、好まし
くは、20〜30重量%含有し、しかも、高度不飽和脂
肪酸が合計で40重量%以上、通常40〜80重量%、
好ましくは、50〜65重量%含有するものである。
【0009】本発明の高度不飽和脂肪酸含有油脂組成物
は、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸をそれ
ぞれ16重量%以上、エイコサペンタエン酸、ドコサヘ
キサエン酸、その他の高度不飽和脂肪酸が合計で40重
量%以上含有すれば、組成や由来は限定されない。本発
明にいう高度不飽和脂肪酸は、炭素数18以上、特に炭
素数18〜22であり、かつ、二重結合を3つ以上有す
る脂肪酸である。具体的には、リノレン酸(炭素数18
・二重結合3)、オクタデカテトラエン酸(炭素数18
・二重結合4)、イコサトリエン酸(炭素数20・二重
結合3)、イコサテトラエン酸(炭素数20・二重結合
4)、エイコサ(尚、新名はイコサ)ペンタエン酸(炭
素数20・二重結合5)、イコサヘキサエン酸(炭素数
20・二重結合6)、ドコサトリエン酸(炭素数22・
二重結合3)、ドコサテトラエン酸(炭素数22・二重
結合4)、ドコサペンタエン酸(炭素数22・二重結合
5)、ドコサヘキサエン酸炭素数(炭素数22・二重結
合6)等が挙げられる。
【0010】本発明の高度不飽和脂肪酸含有油脂組成物
の形態としては、油脂の酸化劣化を考慮して、抗酸化剤
を添加してもよいし、マイクロカプセル化やペプチド等
による粉末化等の処理をして利用してもよい。さらに、
本発明の高度不飽和脂肪酸含有油脂組成物は、さらにエ
イコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸等の高度不
飽和脂肪酸を含む油脂と任意に配合してもよい。
【0011】又さらに、本発明の高度不飽和脂肪酸含有
油脂組成物は、通常の加工食品に添加してもよい。例え
ば、デンプン食品としてのパン類や麺類、水練畜肉製品
としての蒲鉾、ソーセージ類、乳製品としての牛乳、ヨ
ーグルト、プリン、アイスクリーム、調製粉乳等、菓子
類としてのチョコレート、クッキー類、油脂製品として
のショートニング、マーガリン、ドレッシング、マヨネ
ーズ等、その他、味噌類、惣菜類、レトルト食品、健康
飲料といわれる種々の飲料、医療用流動食等に添加して
もよいものである。
【0012】次に本発明の第二発明である高度不飽和脂
肪酸を含有するグリセリド油の製造方法について説明す
る。本発明の第二発明は、高度不飽和脂肪酸を含有する
油脂を酵素処理して得られた、高度不飽和脂肪酸を含有
するグリセリド油と遊離脂肪酸の混合物を、親水性透過
膜に接触させて、該遊離脂肪酸を分離する、高度不飽和
脂肪酸を含有するグリセリド油の製造方法を提供するも
のである。
【0013】すなわち、原料油脂は、酵素による加水分
解処理により、原料油脂のグリセリド油側に高度不飽和
脂肪酸が濃縮される。続いて、濃縮処理された原料油脂
は、高度不飽和脂肪酸を含有するグリセリド油と遊離脂
肪酸が混合された状態にあるので、この混合物を親水性
透過膜に接触させ、該遊離脂肪酸を分離させて、高度不
飽和脂肪酸を含有するグリセリド油が製造されるもので
ある。
【0014】高度不飽和脂肪酸を提供する主な原料油脂
としては、魚油、鯨油、肝油、貝類から得られる油脂、
魚類眼下油、藻類から得られる油脂、微生物等により製
造された油脂等が挙げられる。上記原料油脂には、一般
的な食用油脂、例えば、大豆油、ナタネ油、綿実油、ト
ウモロコシ油、オリーブ油、コメ油、パーム油、サフラ
ワー油、ひまわり油、カカオ脂、ラード等を混合した混
合油脂も使用できる。
【0015】又、上記原料油脂又は混合油脂を、分別し
た油脂や、上記原料油脂又は混合油脂のエステル交換油
等も使用できる。エステル交換油は、油脂と油脂又は油
脂とエイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸等の高
度不飽和脂肪酸や該高度不飽和脂肪酸低級アルコールエ
ステルを、酵素やアルカリ、酸にて、常法によりエステ
ル交換して得られる。
【0016】本発明に使用される原料油脂において、エ
イコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸の含有量、
さらに、高度不飽和脂肪酸全体の含有量は、何ら限定さ
れるものではないが、予めエイコサペンタエン酸及びド
コサヘキサエン酸の含有量が5重量%以上、好ましくは
8重量%以上、又、高度不飽和脂肪酸全体の含有量が2
0重量%以上、好ましくは25重量%以上のものを使用
することが好ましい。これは、濃縮工程を簡単化し、工
程中のロスを少なくするために有効である。
【0017】本発明の第二発明における原料油脂の濃縮
は、酵素処理、すなわち、加水分解により行う。使用さ
れる酵素としては、高度不飽和脂肪酸とグリセリンの結
合に作用しにくい、すなわち、加水分解が起こりにくい
という脂肪酸選択性を有するリパーゼであればよく、キ
ャンディダ(Candida )属、ジオトリカム(Geotricum
)属等に由来するリパーゼが挙げられる。キャンディ
ダ(Candida )属としては、キャンディダ シリンドラ
シエ(Candida cylindracea )、ジオトリカム(Geotri
cum)属としては、ジオトリカム キャンディジウム(G
eotricum candidum)等が挙げられ、好ましくは、キャ
ンディダ シリンドラシエ(Candida cylindracea )に
由来するリパーゼがよい。
【0018】酵素は、原料油脂に対して、10〜100
0U(ユニット)、好ましくは、50〜500U添加す
ればよい。酵素処理は、30〜60℃の温度において、
分解率が20〜80%、好ましくは、30〜70%にな
るまで行う。上記処理により、高度不飽和脂肪酸を含有
するグリセリド油と遊離脂肪酸の混合物が得られる。
【0019】次に、上記酵素処理により得られた、高度
不飽和脂肪酸を含有するグリセリド油と遊離脂肪酸の混
合物から、該遊離脂肪酸を分離する方法としては、該混
合物を親水性透過膜に接触させて行う。使用される親水
性透過膜としては、ポリイミド、ポリアミド、酢酸セル
ロース、エチレン−ビニルアコール共重合体等からなる
湿式法によって得られた、精密濾過膜や限外濾過膜が挙
げられる。形状は、平板状、管状、中空糸状等、限定さ
れるものではない。
【0020】又、親水性透過膜の緻密層の分画分子量が
千〜100万の範囲にあり、更に、多孔質における微孔
孔径が0.1〜100μmの範囲にある限外濾過膜が好
ましい。さらに、本発明においては、親水性透過膜に接
触させて分離させる膜分離法に、液−液抽出法を組み合
わせて行うことが好ましい。
【0021】即ち、高度不飽和脂肪酸を含有するグリセ
リド油と遊離脂肪酸の混合物に、該遊離脂肪酸を溶解す
る有機溶剤を加え攪拌し、O/W型エマルジョンとした
後、このエマルジョンを親水性透過膜に接触させること
により、該遊離脂肪酸は、有機溶剤と共に膜を透過す
る。一方、高度不飽和脂肪酸を含有するグリセリド油
は、膜を透過せず、膜濃縮液として得ることができ、高
度不飽和脂肪酸を含有するグリセリド油と遊離脂肪酸の
混合物から、該遊離脂肪酸を効率よく分離することがで
きる。
【0022】本発明におけるO/W型エマルジョンと
は、実質的にO成分がグリセリド油からなり、W成分が
有機溶剤と遊離脂肪酸からなる。有機溶剤としては、メ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の
親水性有機溶剤が使用される。これらの有機溶剤は、少
量の水を含んでいてもよく、又、2種類以上の混合物で
もよい。
【0023】有機溶剤の添加量は、O/W型エマルジョ
ンが形成される範囲であれば特に限定されないが、濃縮
処理した原料油脂と有機溶剤の重量対体積比で、1対1
から1対10となるように添加するのが好ましい。膜分
離は、加圧して行うことが好ましい。加圧は、エマルジ
ョン粒子すなわちグリセリド油が膜を透過しない範囲で
あれば、特に限定されるものではないが、通常、0.1
〜3Kg/cm2 が好ましい。
【0024】又、膜分離は、通常、10〜60℃、好ま
しくは、20〜40℃で行えばよい。以上の方法による
高度不飽和脂肪酸の回収は、非常に効率的で、その回収
率としては、原料油脂に対して、50%以上、好ましく
は、60%以上である。最後に、本発明の第一発明の高
度不飽和脂肪酸含有油脂組成物は、第二発明の高度不飽
和脂肪酸を含有するグリセリド油の製造方法により、容
易に製造することができるが、第二発明の製造方法に限
定されるものではない。
【0025】すわなち、第一発明の高度不飽和脂肪酸含
有油脂を得る際の、濃縮工程においては、エイコサペン
タエン酸及びドコサヘキサエン酸のそれぞれの含有量
が、経済的、工業的に16重量%以上になれば、かつ、
高度不飽和脂肪酸の合計が、経済的、工業的に40重量
%以上になれば、上記酵素処理により得られた濃縮物
に、他の方法により得られた濃縮物を混合してもよいも
のである。
【0026】ここで、他の濃縮方法としては、ウインタ
リング、アセトン又はヘキサン等による溶剤分別、クロ
マトグラフィー分離、エステル化、エステル交換等の方
法が挙げられ、一般的には、ウインタリング、アセトン
又はヘキサン等による溶剤分別が用いられる。又、第一
発明の高度不飽和脂肪酸含有油脂を得る際の、遊離脂肪
酸の分離工程においては、上記の膜分離法の他に、通常
行われているアルカリ脱酸方法、シリカゲル、フロリジ
ル等を充填したカラムクロマトグラフィーによる吸着を
利用する方法、液−液抽出による方法、真空下で沸点差
を利用して蒸留する方法等を組み合わせてもよいもので
ある。
【0027】さらに、第二発明の高度不飽和脂肪酸を含
有するグリセリド油の製造方法は、第一発明の高度不飽
和脂肪酸含有油脂だけでなく、エイコサペンタエン酸及
びドコサヘキサエン酸のそれぞれの含有量、及び、高度
不飽和脂肪酸全体の含有量が第一発明の高度不飽和脂肪
酸含有油脂より低い油脂でももちろん製造できるもので
ある。
【0028】
【発明の効果】本発明の高度不飽和脂肪酸含有油脂組成
物は、体内に有用な生理活性を有する高度不飽和脂肪酸
がグリセリド油の形態で濃縮されているので、効率よく
摂取することができる。又、本発明の高度不飽和脂肪酸
含有油脂組成物を、種々の食品に添加することによっ
て、エイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸を自然
に近い形で一定量を摂取することができ、種々の成人病
の予防や改善に効果が期待される。
【0029】さらに、本発明の高度不飽和脂肪酸含有油
脂組成物の製造方法により、高度不飽和脂肪酸を多量に
含有する油脂を、容易に製造することができるものであ
る。
【0030】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。
【0031】
【実施例1】精製魚油(イワシ由来、エイコサペンタエ
ン酸15重量%、ドコサヘキサエン酸10重量%、高度
不飽和脂肪酸合計33重量%)200gに、リパーゼ
(Candida 由来)を油1gに対して250U用いて、3
7℃で3時間加水分解して、加水分解魚油(トリグリセ
リド/ジグリセリド/モノグリセリド/遊離脂肪酸の重
量比39/8/2/51)186gを得た。
【0032】この加水分解魚油に75%(V/V)エタ
ノール300mlを加えて、O/W型エマルジョンを調製
した。分画分子量2万の平板状ポリイミド限外濾過膜を
備えた膜分離槽に、室温にて上記エマルジョンを入れて
攪拌し、1〜1.5Kg/cm2 の窒素で加圧し、リザーバ
ーから75%(V/V)%エタノール3200mlを補給
しつつ、膜透過液3250mlを分離して、膜濃縮液を得
た。この膜濃縮液を、蒸留により、脱溶剤して、グリセ
リド油約92gを得た。
【0033】得られたグリセリド油は、エイコサペンタ
エン酸21重量%、ドコサヘキサエン酸21重量%、高
度不飽和脂肪酸合計52重量%であり、遊離脂肪酸量は
1.6重量%であった。又、原料魚油に対する高度不飽
和脂肪酸の回収率は72%であった。上記グリセリド油
を、常法により漂白、脱臭して、本発明の高度不飽和脂
肪酸含有脱臭油A(エイコサペンタエン酸21重量%、
ドコサヘキサエン酸21重量%、高度不飽和脂肪酸合計
52重量%)を得た。
【0034】
【実施例2】実施例1と同じ精製魚油300gを−30
℃でアセトン分別し、可溶区分から溶剤を除去して得ら
れた分別精製魚油(エイコサペンタエン酸23重量%、
ドコサヘキサエン酸12重量%、高度不飽和脂肪酸合計
44重量%)117gに、リパーゼ(Candida 由来)を
油1gに対して400U用いて、37℃で40分加水分
解して、加水分解魚油(トリグリセリド/ジグリセリド
及びモノグリセリド/遊離脂肪酸の重量比55/14/
31)117gを得た。
【0035】得られた加水分解魚油117gは、フロリ
ジールPR(和光純薬( 株) )500gを充填したカラ
ムに、10gずつ注入し、溶出液として、エーテル/メ
タノール(98/2)を各々5l を通液して、グリセリ
ド油画分を得、これを蒸留にて溶剤を除去して、グリセ
リド油を合計約81gを得た。このグリセリド油の脂肪
酸組成を測定したところ、エイコサペンタエン酸26重
量%、ドコサヘキサエンサン19重量%、高度不飽和脂
肪酸合計55重量%であった。又、原料魚油に対する高
度不飽和脂肪酸の回収率は45%であった。
【0036】グリセリド油は常法により、漂白、脱臭し
て、高度不飽和脂肪酸含有脱臭油B(エイコサペンタエ
ン酸26重量%、ドコサヘキサエン酸19重量%、高度
不飽和脂肪酸合計55重量%)を得た。
【0037】
【実施例3】精製魚油(イワシ由来、エイコサペンタエ
ン酸14重量%、ドコサヘキサエン酸10重量%、全高
度不飽和脂肪酸32重量%)500gを、アセトンによ
り−40℃で溶剤分別して、液状油85gを得た。得ら
れた液状油の組成は、エイコサペンタエン酸26重量
%、ドコサヘキサエン酸13重量%、高度不飽和脂肪酸
合計49重量%であった。又、原料魚油に対する高度不
飽和脂肪酸の回収率は26%であった。
【0038】液状油は、常法により脱溶剤後、漂白、脱
臭して、高度不飽和脂肪酸含有脱臭油c(組成は上記の
通り)を得た。実施例2で得られた高度不飽和脂肪酸含
有脱臭油Bと、上記高度不飽和脂肪酸含有脱臭油cを
6:4(重量部)で混合して、本発明の高度不飽和脂肪
酸含有脱臭油C(エイコサペンタエン酸26重量%、ド
コサヘキサエン酸17重量%、高度不飽和脂肪酸合計5
2重量%)を得た。
【0039】
【実施例4】実施例1〜3より得られた高度不飽和脂肪
酸含有脱臭油A〜C各30gに、卵白加水分解物(プロ
テアーゼで加水分解し、平均分子量1100程度にした
ペプチド)10g、カゼインナトリウム10g、ビタミ
ンE0.05g及び水500mlを加え、高圧ホモジナイ
ザーで均一に乳化した後、噴霧乾燥して、粉末油脂A〜
C各50gを得た。
【0040】
【実施例5】実施例4で得られた粉末油脂A〜C各5g
を、味噌100gに添加して、高度不飽和脂肪酸強化味
噌A〜C105gを得た。
【0041】
【実施例6】実施例1〜3より得られた高度不飽和脂肪
酸含有脱臭油A〜C各10mlに、米酢10mlを加え、ビ
タミンE0.05g、塩、胡椒、ガーリック、ジンジャ
ーローズマリー等の香辛料と粉末ブイヨンを適量加え
て、攪拌し、常法により高度不飽和脂肪酸強化ドレッシ
ングA〜C20mlを得た。
【0042】
【実施例7】実施例1〜3より得られた高度不飽和脂肪
酸含有脱臭油A〜Cを用いて、以下のようにしてアイス
クリームを調製した。卵黄3つをほぐし、これに牛乳3
0mlを加えて、のばした後、これに砂糖100g、コー
ンスターチ10g及び塩の適量を加えて混合した。
【0043】別に、牛乳300mlに、上記油脂15gを
加え、ホモジナイザーで均一に乳化した後、37℃に加
温し、メッシュで濾過した後、上記卵黄の混合物に加え
た。得られた混合物を加温し、とろみが付く程度にかき
まぜた後、容器を氷水で冷却しながらエッセンスとブラ
ンデーを少量加えた。生クリーム150mlを5分程度泡
立てたものを加え、かきまぜて、型に注入し、−15℃
で1〜2時間冷却固化させてアイスクリームA〜C66
5gを得た。
【0044】
【実施例8】実施例4で得られた粉末油脂A〜Cを、小
麦粉100gに対して3gの割合で加え、パン生地を調
製し、60℃で30分間ベークして、パンA〜Cを得
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 雅美 東京都荒川区東尾久七丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内 (72)発明者 佐橋 裕子 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 石塚 浩敏 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエ
    ン酸がそれぞれ16重量%以上、かつ、高度不飽和脂肪
    酸が合計で40重量%以上含有することを特徴とする高
    度不飽和脂肪酸含有油脂組成物。
  2. 【請求項2】高度不飽和脂肪酸を含有する油脂を酵素処
    理して、得られた高度不飽和脂肪酸を含有するグリセリ
    ド油と遊離脂肪酸との混合物を、親水性透過膜に接触さ
    せて、該遊離脂肪酸を分離することを特徴とする高度不
    飽和脂肪酸を含有するグリセリド油の製造方法。
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JP2005529903A (ja) * 2002-05-03 2005-10-06 プロノバ バイオケア エイ エス 脳卒中等における二次的な脳疾患事象についてのエイコサペンタエン酸(epa)およびドコサヘキサエン酸(dha)の使用
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