JPH05277108A - 超音波探触子カプラント - Google Patents

超音波探触子カプラント

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JPH05277108A
JPH05277108A JP8201292A JP8201292A JPH05277108A JP H05277108 A JPH05277108 A JP H05277108A JP 8201292 A JP8201292 A JP 8201292A JP 8201292 A JP8201292 A JP 8201292A JP H05277108 A JPH05277108 A JP H05277108A
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JP
Japan
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frame
probe
contact medium
ultrasonic
couplant
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Pending
Application number
JP8201292A
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English (en)
Inventor
Shigeki Yasukawa
栄起 安川
Kikuko Miyata
貴久子 宮田
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 接触媒体を、音波吸収構造を有する枠体内に
装填した超音波探触子カプラントであって、該枠体の検
査面側の開口幅が探触子側の開口幅と等しいか或は大き
く、そして該枠体の内壁には、探触子面に対する角度が
θ2 の第1面と、該第1面に対する角度がθ1 の第2面
で構成される三角形状の断面を有し、該θ1 及びθ2
が、0度≦θ1 ≦45度、0≦θ2 かつ(θ1 +θ2
≦90度である三角形状溝を連続して複数有し、該接触
媒体が探触子側の開口端に達せず、検査面側の開口端か
らは突出した超音波探触子カプラント。 【効果】 接触媒体の超音波の伝導効率が高く、また超
音波の減衰が小さいため、さらには、枠体による超音波
の反射を防止することができるため、超音波診断におい
て良好な画像特性が得られ、特に、高周波の超音波診断
のカプラントとして好適である。また枠体の開口部で探
触子と容易に嵌脱できるので、ディスポーザル型として
好適であり、接触媒体が枠体から突出しているので、被
検体との接触性がよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として超音波診断の
際に探触子と検査面(生体組織)との間に介在させる接
触媒体を、探触子と接続可能な枠体内に装填した超音波
探触子カプラントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】超音波診断は、検査面(生体組織)に探
触子を接触させ、該探触子から検査面に対して垂直ない
し斜角方向に超音波を発信させて、生体内部の状況を観
察している。この場合、探触子と検査面との間に空気が
存在すると超音波の伝達が悪くなるので、従来は、ゼリ
ー等の接触媒体を検査面に塗布し、探触子と検査面との
間の空気を排除していた。
【0003】しかしながら、ゼリーは、長時間使用する
と水分が蒸発して超音波の伝播効率が悪くなったり、接
触媒体の層を厚くすることが困難である等の欠点があっ
た。このような欠点は、接触媒体を探触子と接続可能な
枠体内に装填したカプラントを用いることにより解消す
ることができると考えられるが、超音波が枠体の内壁で
反射して減衰したり、内壁で反射した超音波を探触子で
受信した場合には、良好な画像が得られないという問題
点がある。
【0004】またさらに、接触媒体に必要な性質として
は、 超音波の伝導効率が高く、画像に影響しないこと
(具体的には、音響インピーダンスが生体のインピーダ
ンス(1.5×106Kg/m2・s)に近く、超音波の減衰が
小さいこと)、 乾燥しにくく、なめらかな固体であること、 発汗及び温度変化に対し、安定性が高いこと、 皮膚にアレルギーを起こさず、安全性が高いこと、 悪臭がないこと 等を挙げることができるが、従来の接触媒体では、
(イ)べとつくため衣服を汚す、(ロ)ふきとるのに手
間を要する、(ハ)体温によって粘度が変化し、だれる
(コールドフロー)等の欠点があり、新しい接触媒体が
切望されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、超音波探触
子に接続できて取扱いがきわめて容易であり、超音波の
減衰が小さいため、超音波診断において良好な画像特性
が得られ、また接触媒体に必要な上述の性質を満足する
超音波診断用カプラントを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、接触媒体を、
音波吸収構造を有する枠体内に装填した超音波探触子カ
プラントであって、該枠体の検査面側の開口幅が探触子
側の開口幅と等しいか或は大きく、そして該枠体の内壁
には、探触子面に対する角度がθ2 の第1面と、該第1
面に対する角度がθ1 の第2面で構成される三角形状の
断面を有し、該θ1 及びθ2 が、0度≦θ1 ≦45度、
0≦θ2 かつ(θ1 +θ2 )≦90度である三角形状溝
を連続して複数有し、該接触媒体が探触子側の開口端に
達せず、検査面側の開口端からは突出した超音波探触子
カプラントである。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。音波吸収構造枠体 本発明に用いる音波吸収構造枠体(以下、枠体と略す)
2は、例えば、図1〜図3に示すように、超音波探触子
と接合させる開口部と、検査面に接触させる側4で接触
媒体1を突出できる開口部を有する。
【0008】枠体の検査面側の開口幅(W)は、探触子
側の開口幅(D)と同じか或は大きい。また、例えば図
2及び図3に示すように、開口幅(W)が開口幅(D)
より大きい枠体は、超音波吸収を良好にするので好まし
い。本発明に用いる枠体は、図4に示すように、探触子
面6が位置する箇所から検査側開口部までの内壁に、探
触子面6に対する角度がθ2 の第1面11と、該第1面
11に対する角度がθ1 の第2面10で構成される三角
形状の断面を有する溝(以下、三角形状溝という)5を
連続して複数有する。ここで「三角形状溝5を連続し
て」とは、隣接する三角形状溝5と三角形状溝5の間に
平坦部が殆どない状態をいう。
【0009】上記θ1 及びθ2 は、0度≦θ1 ≦45
度、0≦θ2 かつ(θ1 +θ2 )≦90度である。この
θ1 が45度を超えるとき(図5参照)、又は(θ1
θ2 )が90度を超えるときには、検査面から入射した
超音波a1 が探触子7方向に反射したり、探触子7が発
信した超音波a2 がさらに壁面で反射し、探触子7に戻
ったりするので好ましくない。また、θ2 が負になると
きには、図6に示すように、θ1 が45度以内であって
も、発信した超音波aが探触子7方向に反射するので好
ましくない。
【0010】本発明に用いる枠体は、内壁の三角形状溝
を有する区間の長さ(カプラント保持部分[h])が、
下記式で示される関係にあるものが好ましい。 h≧D+P´+(W−D)/2 (式中、Dは枠体の探触子側の開口幅を表し、Wは枠体
の検査面側の開口幅を表し、P´は三角形状溝ピッチ
(P)の平均値を表す) h<D+P´+(W−D)/2のときには、図6に示す
ように、入射した超音波aが探触子7方向に反射して好
ましくない場合がある。
【0011】枠体の大きさは、接合する探触子の大き
さ、枠体の断面形状等により、一概に決定できないが、
一般的には、枠体の開口部を上下にして、長さが70〜
100mm、幅が30〜40mm、高さ(H)が25〜30
mmである。枠体の材質としては、適度な弾力性を有し、
幅方向で探触子を固定することができる強度のものであ
れば特に制限はなく、例えば、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポ
リテトラフルオロエチレン、ポリエステル、シリコ−ン
ゴム等の合成樹脂を挙げることができる。
【0012】接触媒体 (a)マトリックスポリマー 本発明のカプラントにおいて、接触媒体の母体となり、
また連結相を形成するマトリックスポリマーは、重合性
ビニルモノマーの重合体である。本発明に用いる重合性
ビニルモノマーは、分子中にCH2 =CR−基(式中、
Rは水素原子又は炭素数が1〜2のアルキル基を表す)
を有する単量体であり、付加重合により重合体を形成す
る。重合性ビニルモノマーは極性基を有するものが好ま
しく、中でもヒドロキシル基、低級アルコキシル基(炭
素数が1〜4程度)、カルボキシル基、アミド基又はア
ミノ基を有するものがさらに好ましい。
【0013】そのようなモノマーの具体例としては、ア
ルコキシアルキル (メタ)アクリレート、ヒドロキシ
アルキル (メタ)アクリレート、グリセロール (メ
タ)アクリレート、アルキレングリコール (メタ)ア
クリレート等の(メタ)アクリル酸エステル;N−ビニ
ルピロリドン、N−ビニルピペリドン等のN−ビニルラ
クタム;(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸塩及
び(メタ)アクリルアミド等を挙げることができる。中
でも、アルコキシアルキル (メタ)アクリレート、ヒ
ドロキシアルキル (メタ)アクリレート、グリセロー
ル (メタ)アクリレート、アルキレングリコール
(メタ)アクリレート又はN−ビニルラクタムは、超音
波伝導特性が優れた接触媒体を得ることができるので好
ましい。ここで、「(メタ)アクリル酸」及び「(メ
タ)アクリレート」は、それぞれアクリル酸及びメタア
クリル酸、並びにアクリレート及びメタクリレートのい
ずれをも意味するものとする。
【0014】前記アルコキシアルキル (メタ)アクリ
レートとしては、好ましくはアルコキシ基の炭素数が1
〜4、さらに好ましくは1〜3のものであり、アルキル
基の炭素数が2〜3のものが好ましい。その具体例とし
ては、(メタ)アクリル酸のメトキシエチル、エトキシ
エチル又はプロポキシエチルエステル等を挙げることが
できる。
【0015】前記ヒドロキシアルキル (メタ)アクリ
レートとしては、好ましくはアルキル基の炭素数が2〜
4のもの、ヒドロキシルアルキル基の水酸基が1個のも
のが好ましい。その具体例としては、(メタ)アクリル
酸のヒドロキシエチル又はヒドロキシプロピルエステル
がある。前記グリセロール (メタ)アクリレートとし
ては、グリセロールの3個の水酸基のうち1個又は2個
の水酸基がエステル化されたものが好ましい。その具体
例としては、グリセロールモノメタクリレートを挙げる
ことができる。
【0016】前記アルキレングリコール (メタ)アク
リレートとしては、例えば、ジエチレングリコール
(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングルコール (メタ)
アクリレート[平均分子量200〜2,000程度]、
ジプロピレングリコール (メタ)アクリレート、トリ
プロピレングリコール (メタ)アクリレート、ポリプ
ロピレングリコール (メタ)アクリレート[平均分子
量300〜3,000程度]、
【0017】ポリアルキレングリコール (メタ)アク
リレート[エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロ
ック共重合体、平均分子量200〜3,000程度]、
メトキシポリエチレングリコール (メタ)アクリレー
ト[平均分子量200〜2,000程度]、エトキシポ
リエチレングリコール (メタ)アクリレート[平均分
子量200〜2,000程度]、プロポキシポリエチレ
ングリコール (メタ)アクリレート[平均分子量20
0〜2,000程度]、
【0018】フェノキシポリエチレングリコール (メ
タ)アクリレート[平均分子量300〜2,000程
度]、メトキシポリプロピレングリコール (メタ)ア
クリレート[平均分子量250〜3,000程度]、エ
トキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート
[平均分子量250〜3,000程度]及びエチレング
リコール (メタ)アクリレート等を挙げることができ
る。これらのエステルは、所有するヒドロキシル基の一
部又は全部についてのものである。
【0019】前記N−ビニルラクタムとしては、N−ビ
ニルピロリドン及びN−ビニルピペリドン等を挙げるこ
とができる。本発明に用いるマトリックスポリマーは、
このような重合性ビニルモノマーの単独重合体であって
も、少量の共重合性単量体との共重合体であってもよ
く、前記重合性ビニルモノマーの1種又は2種以上を、
重合開始剤を用いて重合及び/又は共重合させることに
より得ることができる。
【0020】前記共重合性単量体の具体例としては、
(イ)単官能性モノマー、例えば(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステル(アルキル基は、炭素数1〜3程度のも
の)等、(ロ)二官能性モノマー、例えばエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジ(メ
タ)アクリロキシプロパン、2−ヒドロキシ−1−アク
リロキシ−3−メタクリロキシプロパンなど、(ハ)三
官能性モノマー、例えばトリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ
(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
【0021】(b)アルギン酸塩又はカラジーナン アルギン酸塩としては、アルギン酸のアルカリ金属塩、
アルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、遷移金属の塩、
アンモニウム塩等を挙げることができる。具体的には、
アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン
酸マグネシウム、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸
カルシウム、アルギン酸亜鉛、アルギン酸アルミニウ
ム、アルギン酸銅、アルギン酸マンガン、アルギン酸
鉄、アルギン酸コバルト、アルギン酸ニッケル、アルギ
ン酸白金、アルギン酸ウラニウム、アルギン酸クロム等
を挙げることができ、これらの少なくとも1種又は2種
以上が用いられる。
【0022】アルギン酸塩は、最終的に得られる接触媒
体において、アルギン酸の多価金属塩が好ましい。カラ
ジーナンとしては、カッパ(κ)−カラジーナン、イオ
タ(ι)−カラジーナン、ミュー(μ)−カラジーナン
及びニュー(ν)−カラジーナン等を挙げることがで
き、これらの少なくとも1種又は2種以上が用いられ
る。カラジーナンは、最終的に得られる接触媒体におい
て、カラジーナンの塩が好ましく、さらに好ましくはカ
ラジーナンのカリウム塩、アンモニウム塩又はカルシウ
ム塩である。
【0023】(c)溶媒 本発明に用いる溶媒としては、例えば(イ)水、(ロ)
アミド溶媒、例えばN−メチルホルムアミド、N−エチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,
N−ジエチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、
N−エチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチルピロリ
ジノン等、(ハ)カーバメート溶媒、例えばN−メチル
オキサゾリジノン等、(ニ)ウレア溶媒、例えばN,
N′−ジメチルイミダゾリジノン等、(ホ)ラクトン溶
媒、例えばγ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン
等、(ヘ)カーボネート溶媒、例えばエチレンカーボネ
ート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート
等、(ト)アルコール溶媒、例えばエチルアルコール、
プロピルアル−コル、エチレングリコール、メチルセロ
ソルブ等、
【0024】(チ)スルホラン溶媒、例えばスルホラ
ン、3−メチルスルホラン等、(リ)ニトリル溶媒、例
えばアセトニトリル、3−メトキシプロピオニトリル
等、(ヌ)ホスフェート溶媒、例えばトリメチルホスフ
ェート等、(ル)エーテル溶媒、例えば1,2−ジメト
キシエタン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラ
ン等、(ヲ)炭化水素溶媒、例えばヘキサン、ベンゼ
ン、トルエン等の溶媒を挙げることができ、また、これ
らの溶媒は単独で又は混合して用いることができる。中
でも、水単独又は水と上記に例示した溶媒との混合溶媒
は、超音波伝導特性が優れた接触媒体を得ることができ
るので好ましい。
【0025】(a)成分のマトリックスポリマーの配合
比は、(a)成分、(b)成分及び(c)成分の合計量
基準に対し、3〜40重量%、好ましくは5〜30重量
%である。マトリックスポリマーが40重量%を超える
ときには、接触媒体の含水量が減少し、超音波伝導効率
は悪くなり、3重量%未満のときには、機械的強度が劣
るゲルとなり、取扱いの上で問題となる場合がある。
【0026】(b)成分のアルギン酸塩又はカラジーナ
ンの配合比は、0.1〜6重量%、好ましくは0.3〜
3重量%である。(b)成分が6重量%を超えるときに
は、アルギン酸を多価金属塩にした場合や、カラジーナ
ンをカリウム塩等にした場合に得られたゲルが硬くなる
ので、含水量が低下し、超音波の伝導効率は悪くなり、
また、0.1重量%未満のときには、機械的強度の劣る
ゲルとなり、取扱いの容易な接触媒体を得ることができ
ない。
【0027】(c)成分の溶媒の配合比は、60〜97
重量%、好ましくは80〜95重量%である。このよう
に、(a)成分、(b)成分及び(c)成分を配合する
ことにより、超音波の伝導効率が高く、柔軟で可とう性
に富み、かつ乾燥しにくく、発汗及び温度変化に対し安
定な接触媒体を得ることができる。
【0028】(超音波探触子カプラントの製造)本発明
の超音波診断用カプラントは、例えば、重合性ビニルモ
ノマーを、アルギン酸塩又はカラジーナンと溶媒との存
在下に、超音波探触子と接合しうる上記枠体内で重合さ
せて製造することができる。
【0029】本発明のカプラントは、次のようにして枠
体内に接触媒体を装填する。先ず、水溶性のアルギン酸
又はカラジーナンを水に溶解し、脱気処理した均一なア
ルギン酸又はカラジーナン水溶液と前記溶媒に重合性ビ
ニルモノマーを溶解した溶液とを混合し、さらに重合開
始剤を添加する。この均一な溶液を枠体内に注型し、不
活性ガス雰囲気下で、50〜80℃に加熱するか、又は
光(例えば、UV)を照射して重合性ビニルモノマーを
重合させる。
【0030】次に、枠体と一体化した重合物を水又は後
述する水溶液に浸漬し、該重合物を膨潤させ、例えば、
図1〜図3に示すように、探触子と接合する側(以下、
探触子側という)3は、該重合物が枠体2の開口端より
凹陥し、検査面に接触する側(以下、検査面側という)
4は、該重合物が枠体2の開口端より突出した形体にす
る。
【0031】重合物を膨潤させる上記水溶液としては、
重合物にアルギン酸塩を含有する場合にはアルギン酸塩
水溶液を、重合物にカラジーナンを含有する場合にはカ
ラジーナン水溶液を用いることができる。また、この
際、金属塩等の水溶液を用いて重合物を膨潤させること
により、アルギン酸塩を別の金属塩に置換し、あるいは
塩形態のカラジーナンにすることができる。また、探触
子側の重合物と検査面側の重合物に用いる塩水溶液の濃
度をそれぞれ変えることにより硬度の異なる媒体を得る
ことができる。また、超音波診断用カプラントの他の製
造方法としては、あらかじめ重合性ビニルモノマーを溶
媒の存在下に重合させて固体状マトリックスポリマーを
合成し、次いで、該重合物中にアルギン酸塩又はカラジ
ーナンを含有させる方法がある。
【0032】具体的には、先ず、重合性ビニルモノマー
を溶媒に溶解し、ラジカル重合開始剤を添加した均一な
溶液を、前記と同様の枠体内に注型し、不活性ガス雰囲
気下に、50〜80℃で4〜16時間加熱して、固体状
重合物を合成する。次いで、該重合物を枠体とともにア
ルギン酸塩又はカラジーナンを含有する水溶液中に浸漬
し、アルギン酸塩又はカラジーナンを含有させるととも
に該重合物を膨潤させ、前述の方法と同様に、探触子側
は、該重合物が枠体の開口端より凹陥し、検査面側は、
該重合物が枠体の開口端より突出した形体にする。さら
に、これを塩水溶液中に浸漬し、アルギン酸塩をアルギ
ン酸の別の金属塩に、又は塩形態のカラジーナンにする
ことができる。
【0033】また、探触子側の重合物と検査面側の重合
物に用いる塩水溶液の濃度をそれぞれ変えることにより
硬度の異なる媒体を得ることができる。このようにし
て、探触子と接合する側は、接触媒体を枠体の開口端よ
り凹陥させ、検査面に接触する側は、接触媒体を枠体か
ら突出するように枠体内に装填することができる。
【0034】
【発明の効果】本発明によると以下の効果を奏する。 接触媒体の超音波の伝導効率が高く、また超音波の
減衰が小さいため、さらには、枠体による超音波の反射
を防止することができるため、超音波診断において良好
な画像特性が得られ、特に、高周波の超音波診断のカプ
ラントとして好適である。 枠体の開口部で探触子と容易に嵌脱できるので、デ
ィスポーザル型として好適であり、接触媒体が枠体から
突出しているので、被検体との接触性がよい。 上記(a)、(b)及び(c)成分からなる接触媒
体を用いたものは、乾燥しにくく、なめらかな固体であ
り、発汗及び温度変化に対し、安定性が高く、さらに検
査面に対する形状適応性が優れる。
【0035】
【実施例】以下の実施例は、本発明をさらに説明するた
めのものである。これらの例によって、本発明の範囲が
限定されるものではない。実施例1 アルギン酸ナトリウム(君津化学工業(株)製)1.6
g を純水110.8gに溶解し、脱気処理して均一な水
溶液とした。一方、ヒドロキシエチルメタクリレート
(以下、HEMAと略す)24.0g、メトキシポリエ
チレングリコールメタクリレート(新中村化学工業
(株)製、NKエステル M230G、以下、MPEG
Mと略す)16.0g 、γ−ブチロラクトン(以下、G
BLと略す)47.6g 及び重合開始剤としてパーブチ
ルO(日本油脂(株)製、主成分:t−ブチルパーオキ
シ−2−エチルヘキサノエート、以下、PBOと略す)
0.1g を添加混合して均一なモノマー溶液を調製し、
これを前記アルギン酸ナトリウム水溶液に添加混合して
均一な溶液とした。
【0036】この溶液の一部(130g )をステンレス
製容器(内寸法:長さ110mm×幅40mm×高さ50m
m)内に注ぎ入れた後、その容器内に図1に示す下記枠
体を設置した。枠体 材質:ポリカーボネート製 長さ(内寸法):100mm 高さ(内寸法):40mm 検査面側の開口幅(W):30mm 探触子側の開口幅(D):30mm 三角形状溝の探触子面に対する角度θ2 :0度 三角形状溝の探触子面に対する角度θ1 :45度 三角形状溝の数(1側面当り):30本 内壁の三角形状溝を有する区間の長さ(h):31mm
【0037】次に、ステンレス製容器ごと真空乾燥器内
に設置して、内部を窒素ガスで置換した後、65〜70
℃で8〜16時間重合させ、枠体内に一体化した重合物
を得た。次に、ステンレス製容器から枠体を取り出し、
これを0.8重量%アルギン酸ナトリウム水溶液に24
時間浸漬して重合物を膨潤させ、枠体の探触子と接合す
る側の重合物が凹陥し、そして検査面側の重合物が枠体
から突出した形状物を得た。さらに、これを1.0重量
%塩化カリウム水溶液に24時間浸漬し、アルギン酸ナ
トリウムをカリウム塩に置換し、超音波探触子カプラン
トを作製した。
【0038】得られた接触媒体は、透明で弾力性があ
り、柔軟で可とう性に富み、枠体との密着性が良く、取
扱いの極めて容易な超音波探触子カプラントであった。
また接触媒体の密度は1.02g/cm3 であり、次式によ
り求めた含水率は86.5%であった。
【0039】
【数1】
【0040】得られた接触媒体について、以下に示す超
音波伝導特性(測定周波数5MHz における音速、音響イ
ンピーダンス、超音波の減衰率)を測定した。結果を表
1に示す。
【0041】音響インピーダンス(z:Kg/m 2 ・s ) 水中において超音波送受波信号を測定する方法を用い
て、媒体を透過した超音波の受信側信号の到達時間の変
化(Δt )と試料の厚さから媒体の音速(v:m/s )を
測定し、これと媒体の密度(ρ:g/cm3 )から、次式: z=ρ・v を用いて音響インピーダンスを求めた。超音波減衰率 (α:dB/cm ) 厚さの異なる同一試料を用い、その出力感度(dB)との
勾配より超音波減衰率を求めた。
【0042】実施例2 重合性ビニルモノマーとしてHEMA28.0g 及びN
−ビニルピロリドン(以下、NVPと略す)12.0g
を用いた他は実施例1と同様にして枠体と一体化した重
合物を製造し、次に、これを0.3重量%アルギン酸ナ
トリウム水溶液に24時間浸漬して重合物を膨潤させ、
枠体の探触子と接合する側の重合物が凹陥し、そして検
査面側の重合物が枠体から突出した形状物を得た。さら
に、これを1.0重量%塩化カルシウム水溶液に24時
間浸漬し、アルギン酸ナトリウムをカルシウム塩に置換
し、超音波探触子カプラントを得た。
【0043】得られた接触媒体は透明で弾力性があり、
柔軟で可とう性に富み、枠体との密着性が良く、特に生
体側(検査面側)で柔らかく、探触子側で適度に硬いた
め、探触子の取付が容易で、取扱いの極めて簡便な接触
媒体であった。また接触媒体の密度は1.02g/cm3
あり、含水率は87.8%であった。得られた接触媒体
の超音波伝導特性を実施例1と同様にして測定した。結
果を表1に示す。
【0044】実施例3 重合性ビニルモノマーとしてグリセロールメタクリレー
ト(以下、GLMと略す)30.0g 及びMPEGM1
0.0g を用いた他は実施例1と同様にして超音波診断
用カプラントを得た。接触媒体の密度は1.03g/cm3
であり、含水率は83.4%であった。得られた接触媒
体の超音波伝導特性を実施例1と同様にして測定した。
結果を表1に示す。
【0045】実施例4 重合性ビニルモノマーとしてHEMA13.4g 、NV
P13.4g 及びMPEGM13.2g を用いた他は実
施例1と同様にして超音波診断用カプラントを得た。接
触媒体の密度は1.03g/cm3 であり、含水率は85.
4%であった。得られた接触媒体の超音波伝導特性を実
施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
【0046】実施例5 重合性ビニルモノマーとしてHEMA16g 、エトキシ
エチルメタクリレート(以下、EEMAと略す)12g
及びMPEGM12g を、溶媒としてGBL48g 及び
純水112g を、重合開始剤としてPBO0.1g を添
加混合して均一なモノマー溶液を調製した。この溶液の
一部(130g )をステンレス製容器(内寸法:長さ1
10mm×幅40mm×高さ50mm)内に注ぎ入れた後、そ
の容器内に実施例1と同様のポリカーボネート製枠体を
設置した。
【0047】次いで、ステンレス製容器ごと真空乾燥器
内に設置して、内部を窒素ガスで置換した後、65〜7
0℃で8〜16時間重合させ、枠体内に一体化した重合
物を得た。次に、ステンレス製容器から枠体を取り出
し、これを1.0重量%アルギン酸ナトリウム水溶液に
24時間浸漬して重合物を膨潤させ、枠体の探触子と接
合する側の重合物が凹陥し、そして検査面側の重合物が
枠体から突出した形状物を得た。さらに、これを1.0
重量%塩化カルシウム水溶液に24時間浸漬し、アルギ
ン酸ナトリウムをカルシウム塩に置換し、超音波診断用
カプラントを得た。
【0048】得られた接触媒体は透明で弾力性があり、
柔軟で可とう性に富み、枠体との密着性が良く、取扱い
の極めて簡便な接触媒体であった。接触媒体の密度は
1.03g/cm3 であり、含水率は84.0%であった。
得られた接触媒体の超音波伝導特性を実施例1と同様に
した。結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】実施例6 カラジーナン(FMC社製)2.0g を純水110.6
g に溶解し、脱気処理して均一な水溶液とした。一方、
HEMA23.8g 、MPEGM16.0g 、GBL4
7.4g 及び重合開始剤としてPBO0.1g を添加混
合して均一なモノマー溶液を調製し、これを前記カラジ
ーナン水溶液に添加混合して均一な溶液とした。この溶
液の一部(130g )をステンレス製容器(内寸法:長
さ110mm×幅40mm×高さ50mm)内に注ぎ入れた
後、その容器内に実施例1と同様のポリカーボネート製
枠体を設置した。次いで、ステンレス製容器ごと真空乾
燥器内に設置して、内部を窒素ガスで置換した後、65
〜70℃で8〜16時間重合させ、枠体内に一体化した
重合物を得た。
【0051】次に、ステンレス製容器から枠体を取り出
し、これを1.0重量%カラジーナン水溶液に24時間
浸漬して重合物を膨潤させ、枠体の探触子と接合する側
の重合物が凹陥し、そして検査面側の重合物が枠体から
突出した形状物を得た。さらに、これを1.0重量%塩
化カリウム水溶液に24時間浸漬し、カラジーナンをカ
リウム塩にして超音波探触子カプラントを作製した。
【0052】得られた接触媒体は、透明で弾力性があ
り、柔軟で可とう性に富み、枠体との密着性が良く、取
扱いの極めて容易な超音波探触子カプラントであった。
また接触媒体の密度は1.03g/cm3 であり、含水率は
84.5%であった。得られた接触媒体の超音波伝導特
性を実施例1と同様にして測定した。結果を表2に示
す。
【0053】実施例7 重合性ビニルモノマーとしてHEMA28.0g 及びN
VP12.0g を用いた他は実施例1と同様にして枠体
と一体化した重合物を製造し、次に、これを0.5重量
%カラジーナン水溶液に24時間浸漬して重合物を膨潤
させ、枠体の探触子と接合する側の重合物が凹陥し、そ
して検査面側の重合物が枠体から突出した形状物を得
た。さらに、これを1.0重量%塩化カリウム水溶液に
24時間浸漬し、カラジーナンをカリウム塩にして超音
波診断用カプラントを得た。
【0054】得られた接触媒体は透明で弾力性があり、
柔軟で可とう性に富み、枠体との密着性が良く、特に生
体側(検査面側)で柔らかく、探触子の取付が容易で、
取扱いの極めて簡便な接触媒体であった。接触媒体の密
度は1.02g/cm3 であり、含水率は86.8%であっ
た。得られた接触媒体の超音波伝導特性を実施例1と同
様にして測定した。結果を表2に示す。
【0055】実施例8 重合性ビニルモノマーとしてGLM30.0g 及びMP
EGM10.0g を用いた他は実施例6と同様にして超
音波診断用カプラントを得た。接触媒体の密度は1.0
4g/cm3 であり、含水率は82.2%であった。得られ
た接触媒体の超音波伝導特性を実施例1と同様にして測
定した。結果を表2に示す。
【0056】実施例9 重合性ビニルモノマーとしてHEMA13.4g 、NV
P13.4g 及びMPEGM13.2g を用いた他は実
施例6と同様にして超音波診断用カプラントを得た。接
触媒体の密度は1.03g/cm3 であり、含水率は85.
5%であった。得られた接触媒体の超音波伝導特性を実
施例1と同様にして測定した。結果を表2に示す。
【0057】実施例10 重合性ビニルモノマーとしてHEMA16g 、EEMA
12g 及びMPEGM12g を、溶媒としてGBL48
g 及び純水112g を、重合開始剤としてPBO0.1
g を添加混合して均一なモノマー溶液を調製した。この
溶液の一部(130g )をステンレス製容器(内寸法:
長さ110mm×幅40mm×高さ50mm)内に注ぎ入れた
後、その容器内に実施例1と同様のポリカーボネート製
枠体を設置した。次いで、ステンレス製容器ごと真空乾
燥器内に設置して、内部を窒素ガスで置換した後、65
〜70℃で8〜16時間重合させ、枠体内に一体化した
重合物を得た。
【0058】次に、ステンレス製容器から枠体を取り出
し、これを1.0重量%カラジーナン水溶液に24時間
浸漬して重合物を膨潤させ、枠体の探触子と接合する側
の重合物が凹陥し、そして検査面側の重合物が枠体から
突出した形状物を得た。さらに、これを1.0重量%塩
化カリウム水溶液に24時間浸漬し、カラジーナンをカ
リウム塩にして超音波診断用カプラントを得た。得られ
た接触媒体は透明で弾力性があり、柔軟で可とう性に富
み、枠体との密着性が良く、取扱いの極めて簡便な接触
媒体であった。また接触媒体の密度は1.04g/cm3
あり、含水率は83.0%であった。得られた接触媒体
の超音波伝導特性を実施例1と同様にして測定した。結
果を表2に示す。
【0059】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波診断用カプラントを例示する一
部切り欠き断面を含む斜視図である。
【図2】本発明の超音波診断用カプラントを例示する一
部切り欠き断面を含む斜視図である。
【図3】本発明の超音波診断用カプラントを例示する一
部切り欠き断面を含む斜視図である。
【図4】超音波吸収構造枠体を例示する断面図である。
【図5】角度θ1 が45度を超えたときのカプラントの
超音波の反射の態様を示す概念図である。
【図6】角度θ2 が負になったときのカプラントの超音
波の反射の態様を示す概念図である。
【図7】h<D+P´+(W−D)/2の関係にあるカ
プラントの超音波の反射の態様を示す概念図である。
【符号の説明】
1・・・接触媒体 2・・・超音波吸収構造枠体 3・・・探触子と接合する側 4・・・検査面に接触する側 5・・・三角形状溝

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接触媒体を、音波吸収構造を有する枠体
    内に装填した超音波探触子カプラントであって、該枠体
    の検査面側の開口幅が探触子側の開口幅と等しいか或は
    大きく、そして該枠体の内壁には、探触子面に対する角
    度がθ2 の第1面と、該第1面に対する角度がθ1 の第
    2面で構成される三角形状の断面を有し、該θ1 及びθ
    2 が、0度≦θ1 ≦45度、0≦θ2 かつ(θ1 +θ
    2 )≦90度である三角形状溝を連続して複数有し、該
    接触媒体が探触子側の開口端に達せず、検査面側の開口
    端からは突出した超音波探触子カプラント。
  2. 【請求項2】 接触媒体が下記(a)、(b)及び
    (c)成分からなる請求項1記載の超音波探触子カプラ
    ント。 (a)重合性ビニルモノマーを重合させたマトリックス
    ポリマー:3〜40重量% (b)アルギン酸塩又はカラジーナン:0.1〜6重量
    % (c)溶媒:60〜97重量%
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004298249A (ja) * 2003-03-28 2004-10-28 Seiko Instruments Inc 超音波診断装置
JP2010131068A (ja) * 2008-12-02 2010-06-17 Panasonic Corp 超音波探触子
JP2012078322A (ja) * 2010-10-06 2012-04-19 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 超音波探傷試験用治具
JP2012176197A (ja) * 2011-02-28 2012-09-13 Nagasaki Univ フィルム状エコーゲル及び超音波センサユニット
JP2020106297A (ja) * 2018-12-26 2020-07-09 大同特殊鋼株式会社 超音波探傷装置

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