JPH05283274A - 銅系導体用ペースト組成物及び積層セラミックス素子の製造方法 - Google Patents

銅系導体用ペースト組成物及び積層セラミックス素子の製造方法

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JPH05283274A
JPH05283274A JP4074750A JP7475092A JPH05283274A JP H05283274 A JPH05283274 A JP H05283274A JP 4074750 A JP4074750 A JP 4074750A JP 7475092 A JP7475092 A JP 7475092A JP H05283274 A JPH05283274 A JP H05283274A
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laminated ceramic
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JP4074750A
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Keigo Hirakata
圭吾 平形
Shinichi Sato
真一 佐藤
Kentaro Sawamura
建太郎 沢村
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Original Assignee
TDK Corp
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/09Use of materials for the conductive, e.g. metallic pattern
    • H05K1/092Dispersed materials, e.g. conductive pastes or inks

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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Ceramic Capacitors (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】積層コンデンサー素子の銅内部電極の還元時に
おける体積収縮を制御しクラックの発生を防止すると共
に、脱バインダー処理を完全に行い誘電体の絶縁抵抗の
劣化等を防止する。 【構成】鉛複合ペロブスカイト系酸化物誘電体を用い、
銅を内部電極とする積層コンデンサー素子の製造方法に
おいて、銅内部電極の出発原料として、金属銅および銅
酸化物の混合物を用い、銅原子数(Ac)と酸素原子数
(Ao)の比(Ac/Ao)で表したとき、下記〔式
1〕の範囲の混合比で用いる。 〔式1〕:2.0≦(Ac/Ao)≦15.0

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は銅系導体用組成物に関
し、また積層コンデンサー素子等のセラミックス誘導体
と銅系内部導体とを有する積層セラミックス素子の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、積層コンデンサ素子の技術分野で
は、高性能・低コストの要求から銅等の単金属を内部導
体・内部電極に用いようとする試みが成されている。
【0003】しかしながら、内部電極ペーストの導体成
分材料に金属銅粒子を用いる場合には、誘電体グリーン
シート及び内部電極ペーストのバインダー成分の熱分解
・除去処理(脱バインダー処理)時に内部電極の銅の酸
化が発生してしまい、コンデンサの容量低下、高周波に
おける誘電損失の増大等の問題点を有していた。また内
部電極の酸化防止の為に低酸素分圧雰囲気下で脱バイン
ダー処理を行うと、バインダー成分の除去が不完全とな
り誘電体内に炭素が残存してしまい、コンデンサの絶縁
抵抗の低下、焼結密度の低下が発生しやすいという問題
点があった。
【0004】これに対し、内部電極ペーストの導体成分
材料として金属銅粉末を用いる代わりに銅酸化物(Cu
O、Cu2 Oまたはこれらの混合物)の粒子を用いる提
案が多く成されている(特開昭62−203321、特
開昭63−15407、特開昭63−15408等)。
【0005】これらは、銅酸化物を内部電極の出発原料
とすることにより、脱バインダーを空気中で充分行い炭
素の残留を防止し、その後銅酸化物を還元し、内部電極
の金属化を行うというのもである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のものは銅酸化物を金属銅に還元するときにCuOでは
41.3%、Cu2 Oでは23.8%の体積収縮を伴
う。
【0007】従って、出発原料にCuO、Cu2 Oまた
はこれらの混合物を使用する限り、還元時に23.8〜
41.3%の大きな体積収縮を生じる。
【0008】即ち、積層セラッミクコンデンサ素子の焼
成時に電極が誘電体に比べ大幅に収縮することとなり、
コンデンサ素子内部に大きな歪みを蓄積するという問題
が生じる。
【0009】最近の積層セラミックスコンデンサは大容
量化、小型化の趨勢にあり、誘電体の層数は激増し、ま
た誘電体層の厚さは従来の20μm程度から10μm以
下になりつつある。
【0010】このような状況下で歪みが蓄積されると、
容易にクラックが発生し、歩留低下の原因になるという
問題点があった。
【0011】本発明は、このような従来の積層セラミッ
クコンデンサ素子等の持つ問題点を解決し、脱バインダ
ー処理を完全に行い残留炭素量を低減させて絶縁抵抗の
低下等を防止すると共に、内部導体の還元に伴う体積収
縮を制御し、クラックの発生を防止しうる銅系導体用ペ
ースト組成物及び、積層コンデンサー素子の製造方法を
提供する事を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記の好
ましい特徴を有する銅系導体用ペースト組成物の開発を
すべく、特に還元時の体積収縮の制御について、種々研
究を重ねた結果、次の知見を得た。
【0013】即ち、還元時の体積変化は内部導体内の銅
原子及び酸素原子の出入りに基づくものと考えられる
が、従来の銅酸化物(CuO、Cu2 O)を内部導体成
分材料とする場合には銅原子と酸素原子の比がCuOで
は1:1、またCu2 Oでは2:1に固定されている
為、体積変化の調整ができない。
【0014】しかしながら、内部導体成分材料に金属銅
と銅酸化物の混合物を用い、且つ当該材料中の銅原子数
と酸素原子数が一定の範囲内なるように調整するこによ
り、体積収縮を制御し、クラック発生を防止する事がで
きることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに
至った。
【0015】即ち、本発明は、下記のものである。
【0016】(1)、銅系導体用ペースト組成物におい
て、金属銅粒子及び、銅酸化物粒子の混合物からなる導
体成分材料及び、バインダー成分からなり、前記導体成
分材料中の金属銅粒子と銅酸化物粒子の混合割合を当該
混合物中の銅原子数(Ac)と酸素原子数(Ao)の比
(Ac/Ao)で表わしたとき〔式1〕:2.0≦(A
c/Ao)≦15.0の範囲内とした事を特徴とする銅
系導体用ペースト組成物である。
【0017】(2)、また前記金属銅粒子の平均粒径
(D)及び、銅酸化物粒子の平均粒径(d)が0.005 〜
3μm の範囲であり、且つ、前記金属銅粒子の平均粒径
(D)と前記銅酸化物粒子の平均粒径(d)の比(D/
d)が、〔式2〕:0.001≦(D/d)≦20の範
囲内である銅系導体用ペースト組成物である。
【0018】(3)、また本発明は、セラミックス誘電
体と内部導体とを有する積層セラミックス素子の製造方
法において、セラミックス誘電体材料層の間に前記に記
載の銅系導体用ペースト組成物よりなる内部導体を交互
形成した後、酸素含有雰囲気中でバインダー成分の脱バ
インダー処理を行い、その後焼成温度より低い温度範囲
での内部導体の還元処理し、更に焼成を行う事を特徴と
する積層セラミックス素子の製造方法である。
【0019】また、前記の積層セラミックス素子の製造
方法においては、好ましい態様として次のものが含まれ
る。
【0020】(4)、前記セラミックス誘電体が鉛複合
ペロブスカイト系酸化物であるもの。
【0021】(5)、前記脱バインダー処理を〔式
3〕:−5≦log10 1 ≦0の酸素分圧(P1(気圧))範囲
の雰囲気中で行うもの。
【0022】(6)、前記脱バインダー処理を200〜
650°Cの温度範囲で行うもの。
【0023】(7)、前記還元処理を下記〔式4〕の酸
素分圧(P2(気圧))範囲の雰囲気中で行うもの。
【0024】〔式4〕:0≦log10 (P2 /P0 )≦4 但し、P0 はCu2 Oが還元を開始する酸素分圧を表
す。
【0025】(8)、前記還元処理を200〜650°
Cの温度範囲で行うもの。
【0026】(9)、前記セラミックス素子が、銅内部
電極を有する積層セラミックスコンデンサーであるも
の。
【0027】
【作用】本発明の組成物および方法では、銅系内部導体
用ぺースト組成物中の内部導体成分材料(出発原料)を
金属銅と銅酸化物の混合物を用いているので、銅原子と
酸素原子の比を任意に選べ、前記〔式1〕の原子数比の
範囲内で組成を調整することにより還元による体積収縮
を小さくすることができる。
【0028】また、空気中で脱バインダー処理をする
と、金属銅が酸化し、その結果、従来方法では体積膨張
しクラック発生の原因となるが本発明の組成物および方
法では、金属銅と酸化銅の混合物であるので、前記原子
数比の範囲内では、金属銅の体積増加分をある程度バイ
ンダー分解による樹脂量の減少によりキャンセルでき、
酸化膨張によるクラックの発生は防止できる。
【0029】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成を説明する。
【0030】〔銅系導体用ペースト組成物〕本発明に用
いる銅系導体用ペースト組成物は、導体成分材料(出発
原料)、及びバインダー成分、必要により溶剤や各種添
加剤を混合して成る。
【0031】そして、本発明では、前記導体成分材料と
して金属銅粒子と銅酸化物(酸化銅等)粒子の混合物を
用い、且つ、両者の混合割合を当該混合物中の銅原子数
(Ac)と酸素原子数(Ao)の比(Ac/Ao)で表
したとき下記〔式1〕の範囲内とする。
【0032】 〔式1〕:2.0≦(Ac/Ao)≦15.0 上記の比が大きすぎる物合(銅原子数が大きい場合)に
は、脱バインダー処理時に銅の酸化膨張が大きすぎて、
クラックの発生が生じるためであり、逆に上記の比が小
さすぎる場合(酸素原子数が大きい場合)にも、内部導
体還元時の体積収縮を有効に低減できず、クラックの発
生が生じるためである。
【0033】尚、上記〔式1〕の範囲内への調整は金属
銅(Cu)と銅酸化物(CuO・Cu2 O)の混合比の
調整により行う。
【0034】また、導体ペースト中の銅原子数(Ac)
と酸素原子数(Ao)の分析は、例えば、下記の方法に
より行う事ができる。金属銅(Cu)と銅酸化物(Cu
O・Cu2 O)の混合粒子を塩化アンモニウム−炭酸ア
ンモニウム−アンモニア水の混合溶液に加える。これに
より、酸化銅(CuO、Cu2 O)を溶解させ、この溶
液中の銅原子数をICP(高周波誘導結合アルゴンプラ
ズマ法)、原子吸光法等により定量し、銅酸化物(Cu
O、Cu2 O)中の銅原子数を求める。
【0035】次に、前記の銅酸化物が溶解した溶液をバ
ソクプロイン−クロロホルム抽出法により、CuO成分
のみを溶解させ、吸光光度法により、CuO成分中の銅
原子数を定量する。
【0036】また、別途金属銅(Cu)と銅酸化物(C
uO、Cu2 O)の混合粒子を塩酸により全て溶解さ
せ、前記と同様にICP法原子吸光法により、金属及び
酸化物総量中の銅原子数を定量する。
【0037】酸素原子数の測定は前記各銅原子数の関係
から算出することができる。
【0038】尚ここで、銅酸化物としては、CuOおよ
び/またはCu2 O、これらと他の成分を含む混合物等
がもちいることができ、金属銅としては、銅のみならず
銅−銀、銅−銀−パラジウム等の各種の銅合金を用いる
こともできる。更に特性を損なわない範囲で各種の添加
成分も含有しうる。
【0039】また、前記導体成分材料の粒子径について
は、金属銅の平均粒径(D)及び銅酸化物の平均粒径
(d)が0.005〜3μmの範囲であり、且つ金属銅
粒子の平均粒径(D)と酸化銅粒子の平均粒径(d)比
(D/d)が下記〔式2〕の範囲であることが好まし
い。
【0040】〔式2〕:0.001≦(D/d)≦0 金属銅の平均粒径が3μmをこえると脱バインダー時に
金属の粗大粒が局所的に酸化膨張し、クラック発生の原
因となるからである。また平均粒径の比が上記範囲外と
なっても、金属銅の均一分散が困難となり、その結果局
所的に酸化による体積膨張が起こりクラックの発生の原
因にもなるからである。
【0041】尚、粉粒体の平均粒径は、微細な粒子から
順次積算し重量が50%になった点での粒径(D50)
により定める。
【0042】また、内部電極粒子の形状は印刷性の点か
ら球状、好ましくは真球状が好ましい。
【0043】導体成分材料および後述の誘電体材料に混
合するバインダー成分としては、焼失性の高いアクリル
系樹脂バインダーが好ましく、溶媒としては、印刷性が
良好なテルピネオール等の高沸点溶媒が好ましい。
【0044】〔積層セラミックス素子の製造方法〕次に
本発明の積層セラミックコンデンサ素子の製造方法をし
ては、誘電体材料を構成する金属の酸化物粒子(例えば
PbO、MgO、Nb23、TiO、CaO、PbSi
3 等の所定の酸化物)あるいは焼成によりこれらの酸
化物を生成しうる化合物粒子を最終的に所望の組成が得
られる割合で混合し、仮焼し、この仮焼物を粉粋し、バ
インダー、溶剤とともにぺースト化する。このペースト
を用いてシートなどの所望の形状に成形したり、印刷し
たりしてセラミック誘電体材料層を形成する。
【0045】内部電極は、前記の内部導体用ペースト組
成物を前記誘電体層上に印刷して形成する。
【0046】次いで、酸素含有雰囲中で、脱バインダー
処理を行い、その後、焼成温度より低い温度範囲での内
部電極の還元処理、及び焼成を行う。
【0047】ここで誘電体層と内部電極との積層方法と
しては、多数の未焼成誘電体シート(グリーンシート)
の各シート上に内部電極を印刷形成し、その後積層一体
化するグリーンシート積層法、または誘電体ペーストと
内部電極ペーストを交互に印刷し多層化する印刷多層法
等を用いることができる。
【0048】高容量化の為に誘電体層の厚みを薄く設け
る為には印刷多層法が好ましいが、高積層数でショート
のない均一な積層を可能とする為にはグリーンシート積
層法が好ましい。
【0049】〔誘電体材料〕本発明で用いる誘電体材料
をしては各種セラミックス誘電体材料が使用可能である
が、誘電率が高く、低温焼成が可能な鉛ペロブスカイド
系酸化物材料、特に鉛複合ペロブスカイト系材料を用い
る事が好ましい。
【0050】特に、好ましい材料系といては、Pb(M
1/3 ・Nb2/3 )O3 −PbTiO3 等の組成をあげ
ることができる。これ以外にその組成のAサイトの成分
中のPb原子の一部にCa原子等を導入したもの、Bサ
イトの成分中にNi、W、Mg、Nb、Mnを平均原子
化が四価になるように組み合わせたものなど、あるいは
これらに加えて更に、アルカリ土類金属酸化物、酸化
銅、ケイ酸鉛等を含有させたものも用いる事ができる。
【0051】〔脱バインダー処理〕本発明の製造方法に
おいては、前記の内部導体ペースト中及び誘電体材料中
のバインダー成分を制御雰囲気中で加熱し、熱分解除去
(脱バインダー処理)する必要がある。
【0052】前記、脱バインダー処理の雰囲気として
は、バインダーの焼失性の点から酸化雰囲気中、特に空
気中雰囲気で行うのが好ましい。
【0053】当該雰囲気の酸素分圧(P1 (気圧))
は、下記〔式3〕の範囲内に制御する事が好ましい。
【0054】〔式3〕:−5≦log10 1 ≦0 即ち、上記範囲では、脱バインダー速度(バインダーの
分解除去速度)が適当でクラックが発生しにくいが、上
記範囲未満では脱バインダー速度が遅くなり、また上記
範囲を越えると酸化反応速度が急速になりすぎて、その
結果クラックが発生しやすくなるたである。
【0055】また、バインダーの焼失性を高めるため
に、脱バインダー処理雰囲気に水蒸気を導入しても良
い。
【0056】脱バインダー処理の温度は200〜650
°Cの温度範囲で行うことが適当であり、好ましくは、
580〜600°Cの温度範囲である。
【0057】200°C未満では、脱バインダー速度が
著しく遅くなり、また650°Cを越えると未反応の酸
化銅が誘電材料中に拡散してしまい、誘電体の一部を低
温焼結させてクラックが生じる為である。
【0058】またこの酸化銅拡散は、誘電体の誘電率の
低下、絶縁抵抗特性の不良(IR不良)、電極切れ等の
原因ともなる。
【0059】脱バインダー処理の時間は、通常20〜1
50時間、好ましくは、20〜80時間の範囲で行う。
【0060】〔還元処理〕本発明の製造方法において
は、銅酸化物を含む銅系導体成分材料を還元処理して内
部導体の金属化を行う必要がある。
【0061】還元処理は、還元ガス例えば水素や一酸化
炭素を含有する雰囲気中で行う。
【0062】また、当該還元処理は、酸化銅が金属銅に
なり、且つ酸化鉛(PbO)が還元されない雰囲気で行
う。
【0063】好ましくは、下記〔式4〕の酸素分圧(P
2 (気圧))の範囲内に制御した雰囲気中で行う事が好
ましい。
【0064】〔式4〕:0≦log10 (P2 /P0 )≦4 (但し、P0 はCu2 Oが還元を開始する酸素分圧をさ
す。)この範囲では、PbOが還元される領域が殆どで
あるが、実際には鉛複合ペロブスカイト系誘電体材料
は、PbO単体よりも耐還元性に優れていることが知ら
れており、また上記値は平衡論による値であるが実際に
は速度論が支配し鉛系複合ペロブスカイトの還元反応に
比べ、酸化銅の還元反応が十分に速いため、鉛複合ペロ
ブスカイト系誘電体材料は還元を受けずに充分な反応速
度で酸化銅を金属銅に還元することができる。
【0065】前記還元処理の温度は、セラミックス誘電
体材料の焼成温度以下で行う。好ましい温度範囲は、2
00〜650°Cの範囲であり、より好ましいくは、3
00〜600°Cの範囲である。
【0066】200°C未満では反応速度が遅く、また
650°Cを越えると未反応の酸化銅が誘電体中に拡散
し、前記と同様に、局所的焼結によるクラックの発生、
誘電体の誘電率の低下、絶縁抵抗特性の不良(IR不
良)、電極切れの原因をなるからである。
【0067】尚、還元処理時間は通常30分〜20時間
で行う。
【0068】〔焼成〕前記還元処理された、積層セラミ
ックス材料は、次いで焼成される。
【0069】この焼成工程は、前に行われる脱バインダ
ー処理や還元処理と一連の工程で行う事もできる。
【0070】この場合の焼成温度は、通常800〜10
80°Cの範囲、好ましくは900〜1000°Cの範
囲で行う。
【0071】焼成温度が高すぎると銅が溶融してしまう
為であり、また、逆に低すぎるとセラミックスの焼結が
すすまない為である。
【0072】焼成は、通常非酸化性雰囲気中で行いN2
または真空中等の中性雰囲気で行う。
【0073】焼成時間は、通常30分〜10時間の範囲
で行う。
【0074】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳細に説明す
る。
【0075】0.95Pb(Mg1/3 Nb2/3 )O3
0.05PbTiO3 の鉛複合ペロブスカイトに対して
MgOを1モル%過剰添加した誘電体組成の材料に、ポ
リメタクリレート樹脂系バインダーとテルピネオール系
溶媒を混合してペースト化し、これをドクターブレート
法によりグリーンシートに成形した。
【0076】内部電極材料粉末は、平均粒径0.5μm
の酸化銅(CuO)粒子と金属銅(Cu)粒子(粒径比
1:1)を用い、誘電体と同一のバインダー、溶媒によ
りペースト化し、誘電体グリーンシート上に印刷した。
【0077】積層はグリーンシート積層法により、誘電
体厚み10μm、層数100層となるように行った。
【0078】脱バインダー処理の雰囲気は酸素分圧P1
(気圧)をlog101 =−0.68とし、温度は55
0°Cで60時間行った。
【0079】還元処理の雰囲気は、窒素、水素を用い酸
素分圧P2 (気圧)をlog10 (P2/P0 )=2とし、
温度600°Cで2時間行った。
【0080】本焼成は密封のマグネシア容器を用いN2
−H2 O−H2 雰囲気中で酸素分圧P3 (気圧)をlog
10 3 =−8.7に制御し、温度950°Cで2時間
の条件で行った。
【0081】〔例1〜5〕上記に於いて、内部電極の導
体成分材料を金属銅および銅酸化物の混合比を変えて実
施し、クラック発生率と残留炭素量を測定した。混合比
は、前記Ac/Aoにより表示したその結果を表1に示
す。
【0082】尚、クラック発生率は試料個数10000
個で測定した。
【0083】
【表1】
【0084】〔例6〜12〕前記の実施例のおいて内部
導体成分材料を(銅原子数/酸素原子数)=(Ac/A
o)=4として、脱バインダー処理の雰囲気及び温度を
変化させ、他は実施例1と同一条件で行い、同様にクラ
ック発生率と残留炭素量を測定した。その結果を表2に
示す。
【0085】
【表2】
【0086】〔例13〜27〕前記の実施例1と同様の
誘電体材料を用い、内部導体成分材料を(銅原子数/酸
素原子数)=(Ac/Ao)=4とした内部電極ペース
トを印刷し、グリーンシート積層法にて、誘電体厚み8
μm、層数150層の積層体とし、次いでこれを縦3.
2mm,横1.6mmのグリーンチップに分割した。こ
のグリーンチップを酸素分圧P1 (気圧)をlog10
1 =−0.68とし、温度は550°Cで60時間脱バ
インダー処理し、次いで還元処理、本焼成を行った。
【0087】ここで、還元処理の条件はN2 −CO−C
2 ガス中で、酸素分圧P2 (気圧)および、温度を変
化させて種々行った。
【0088】また、内部導体成分材料としては、金属銅
粒子の平均粒子径(D)、金属銅粒子と銅酸化物粒子の
平均粒径の比(D/d)を変化させ行った。
【0089】その他焼成条件等は、実施例1と同様に行
った。
【0090】この例に於いて、クラック発生率と誘電体
の絶縁抵抗(比抵抗)を測定し、その結果を表3に示
す。
【0091】尚、比抵抗は焼成後の積層セラミックコン
デンサ素子について測定したもので試料の端子部に内部
電極を露出させた状態で、In−Ga合金を塗布し端子
電極を形成した後、抵抗値を測定し、寸法形状により計
算した。
【0092】
【表3】
【0093】
【発明の効果】前記表1〜表3より分かる通り、本発明
の方法によれば、内部電極の還元による体積収縮を小さ
くすることができ、クラックの発生を有効に防止するこ
とができる。
【0094】また、バーンアウト条件を適当に調整する
ことにより、バインダーの焼失を完全ならしめ残留炭素
を低減させ、還元処理条件を調整することにより、酸化
銅の誘電材料中への拡散を防止し、絶縁抵抗の劣化を防
ぐことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01G 4/12 364

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】銅系導体用ペースト組成物において、金属
    銅粒子及び、銅酸化物粒子の混合物からなる導体成分材
    料及び、バインダー成分からなり、前記導体成分材料中
    の金属銅粒子と銅酸化物粒子の混合割合を当該混合物中
    の銅原子数(Ac)と酸素原子数(Ao)の比(Ac/
    Ao)で表わしたとき下記〔式1〕の範囲内とした事を
    特徴とする銅系導体用ペースト組成物。 〔式1〕:2.0≦(Ac/Ao)≦15.0
  2. 【請求項2】前記金属銅粒子の平均粒径(D)及び、銅
    酸化物粒子の平均粒径(d)が0.005 〜 3μm の範囲で
    あり、且つ、前記金属銅粒子の平均粒径(D)と前記銅
    酸化物粒子の平均粒径(d)の比(D/d)が、下記
    〔式2〕の範囲内である請求項1に記載の銅系導体用ペ
    ースト組成物。 〔式2〕:0.001≦(D/d)≦20
  3. 【請求項3】セラミックス誘電体と内部導体とを有する
    積層セラミックス素子の製造方法において、セラミック
    ス誘電体材料層の間に前記請求項1に記載の銅系導体用
    ペースト組成物よりなる内部導体を交互形成した後、酸
    素含有雰囲気中でバインダー成分の脱バインダー処理を
    行い、その後焼成温度より低い温度範囲での内部導体の
    還元処理し、更に焼成を行う事を特徴とする積層セラミ
    ックス素子の製造方法。
  4. 【請求項4】前記セラミックス誘電体が鉛複合ペロブス
    カイト系酸化物である請求項3に記載の積層セラミック
    ス素子の製造方法。
  5. 【請求項5】前記脱バインダー処理を下記〔式3〕の酸
    素分圧(P1(気圧))範囲の雰囲気中で行う請求項3ないし
    請求項4のいずれかに記載の積層セラミックス素子の製
    造方法。 〔式3〕:−5≦log10 1 ≦0
  6. 【請求項6】前記脱バインダー処理を200〜650°
    Cの温度範囲で行う請求項3ないし請求項5のいずれか
    に記載の積層セラミックス素子の製造方法。
  7. 【請求項7】前記還元処理を下記〔式4〕の酸素分圧
    (P2(気圧))範囲の雰囲気中で行う請求項3ないし請求
    項6のいずれかに記載の積層セラミックス素子の製造方
    法。 〔式4〕:0≦log10 (P2 /P0 )≦4 但し、P0 はCu2 Oが還元を開始する酸素分圧を表
    す。
  8. 【請求項8】前記還元処理を200〜650°Cの温度
    範囲で行う請求項3ないし請求項7のいずれかに記載の
    積層セラミックス素子の製造方法。
  9. 【請求項9】前記セラミックス素子が、銅内部電極を有
    する積層セラミックスコンデンサーである請求項3ない
    し請求項8のいずれかに記載の積層セラミックス素子の
    製造方法。
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WO2023002921A1 (ja) * 2021-07-21 2023-01-26 京セラ株式会社 電極形成用導電性ペースト

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