JPH05290857A - 鉛蓄電池用極板の製造法 - Google Patents
鉛蓄電池用極板の製造法Info
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Abstract
錫(Pb−Ca−Sn)合金シートをエキスパンド加工
した格子体を用いて極板を作製する製造法に関し、エキ
スパンド格子体の腐食を防止して充放電サイクル寿命特
性に優れた鉛蓄電池を提供する。 【構成】 引張り強度が6.0kg/mm2以下であるPb
−Ca−Sn系合金シートをエキスパンド加工して格子
体を作製し、これに活物質ペーストを充填した後、熱処
理を行ってエキスパンド格子体の引張り強度を7.0kg
/mm2以上とするものである。これにより、Snの含有
量の多いPb−Ca−Sn合金シートをエキスパンド加
工する場合においても、格子体の網目部分に応力歪みが
集中することなく、この部分における腐食を防止するこ
とができる。また、熱処理後には時効硬化により引張り
強度の大きい極板を得ることができ、充放電サイクル寿
命特性に優れた鉛蓄電池を提供することができる。
Description
−カルシウム−錫合金製格子体を用いた極板の製造法に
関するものである。
−アンチモン(Pb−Sb)系合金が用いられていた
が、この合金を格子体に用いた電池では過充電による電
解液の減少やアンチモン(Sb)による自己放電の問題
があり、近年鉛−カルシウム−錫(Pb−Ca−Sn)
系合金が格子体に用いられるようになった。
子体を用いた極板の作製は、Pb−Ca−Sn系合金の
圧延シートをエキスパンド加工して格子体を作製し、こ
れに活物質ペーストを充填することにより行っている。
金の格子体を極板に用いた鉛蓄電池では、Pb−Sb系
合金の格子体を極板に用いた電池に比べて格子体と活物
質との密着性が低下することにより、充放電サイクル寿
命特性などの電池特性が低下するという問題が生じてい
た。
の格子体は電池使用時に酸化して腐食されることによ
り、格子体全体が伸びたり、変形することによって、格
子体と活物質の密着性が低下したことが考えられる。
合金の格子体では成分としてSbが含まれていないた
め、電池使用時に格子中のSbが活物質中に徐々に溶け
出すことによる格子体と活物質との密着性の改善向上が
なされないことが考えられる。
の伸びや変形を防止する解決策として、格子体の耐酸化
性を向上させることができるとともに格子体の伸びを抑
制することができるSnの含有量の多い、Pb−Ca−
Sn系合金を使用することが提案されている。
せるための解決策としてはPb−Ca−Sn系合金の格
子体の表面に、Pb−Sb系合金の薄膜を付与する方法
が提案されている。
Pb−Ca−Sn系合金のエキスパンド格子体の製造法
によって、Snの含有量の多いPb−Ca−Sn系合金
シートをエキスパンド加工した場合には、このPb−C
a−Sn系合金シートはSnの含有量が多く、引張り強
度が大きいため、格子体の網目部分に応力歪みが集中す
ることがあった。
電池では前記網目部分において選択的に腐食が進行して
電池が劣化するという問題が生じていた。
表面にPb−Sb系合金の薄膜を付与する場合も、Pb
−Ca−Sn系合金の格子体の耐腐食性および強度が不
充分であると、Pb−Sb系合金の薄膜の効果は半減し
ていた。
で、Pb−Ca−Sn系合金のエキスパンド格子体の腐
食や伸びを抑制することができ、電池使用時における極
板格子体からの活物質脱落を防止することができるとと
もに、前記エキスパンド格子体に付与するPb−Sb系
合金薄膜の添加効果を向上させて、充放電サイクル寿命
特性に優れた蓄電池を提供するものである。
めに本発明の極板の製造法は、引張り強度が6.0kg/
mm2以下であるPb−Ca−Sn系合金シートをエキス
パンド加工して格子体を作製し、これに活物質ペースト
を充填した後、熱処理を行って時効硬化させ、エキスパ
ンド格子体の引張り強度を7.0kg/mm2以上とした極
板を作製するものである。
であるPb−Ca−Sn系合金シートの表面にPb−S
b系合金の薄膜を付与して、これらを圧延して一体化し
た後、エキスパンド加工してエキスパンド格子体を作製
することが好ましい。
多いPb−Ca−Sn系合金をその引張り強度が6.0
kg/mm2以下の比較的軟らかい状態でエキスパンド加工
する。
り込みを入れ展開した格子体の網目部分に応力歪みが集
中することを防止することができ、この網目部分におけ
る腐食を防止することができる。
ペーストを充填した後熱処理を行って格子体の引張り強
度を7.0kg/mm2以上にしているので、格子体の伸び
を抑制することができる。
ことによる格子体と活物質との密着性の低下や、極板格
子体からの活物質の脱落を防止することができるので、
充放電サイクル寿命特性の優れた鉛蓄電池を提供するこ
とができる。
b−Sb系合金の薄膜を付与する場合には、Sbのもつ
格子体と活物質とを結合する作用により格子体と活物質
の密着性をより一層強くすることができる。
説明する。
−Ca−Sn合金シートにおいて、この合金中のSnの
含有量(wt%)と合金シートの引張り強度およびその
ときのシートの伸びとの関係を図1に示す。
幅80mm、厚さ10mmのスラブを厚さ1.0mmに圧延し
たものを用い、圧延後常温で30日放置して時効硬化さ
せた。そしてPb−Ca−Sn合金シートの試験片を用
いて引張り強度とそのときの伸びを時効硬化前後におい
て測定した。
片に加える最大荷重を最初の試験片の断面積で除した商
で表わした。
金中のSnの含有量が多くなるにつれて合金シートの引
張り強度は大きくなり、伸びは小さくなった。また、S
nの含有量が2.0wt%以下の鉛合金シートは、時効
硬化以前の引張り強度は6.0kg/mm2以下であった
が、時効硬化後ではとくにSnの含有量が0.9%以上
のときには引張り強度が7.0kg/mm2以上になってお
り、Snの含有量が多い鉛合金シートの時効硬化後の引
張り強度が高いことがわかった。
0.9,1.2wt%のPb−Ca−Sn合金シートに
ついて、それぞれ時効硬化前のものと時効硬化後のもの
に対してエキスパンド加工を行い、格子体を作製した。
ここで、時効硬化は70℃において24時間熱処理する
ことにより行った。そして、これらのエキスパンド格子
体に活物質ペーストを充填して正極板を作製した。ま
た、時効硬化を行っていない格子体については70℃に
おいて24時間熱処理することにより時効硬化を行っ
た。ついで、これらの正極板と公知の負極板、セパレー
タおよび電解液を用いて鉛蓄電池A〜Hを作製した。さ
らに、Snの含有量が0.3,0.6,0.9,1.2
wt%のPb−Ca−Sn合金のスラブに対してSnを
5wt%とSbを5wt%含有するPb−Sn−Sb合
金の薄膜を付与し、これらを圧延して鉛合金シートを作
製した後、それぞれ時効硬化前のものと時効硬化後のも
のについてエキスパンド加工を行い、上記と同様の方法
によって鉛蓄電池I〜Pを作製した。
a−Sn合金シート中のSnの含有量、エキスパンド加
工時のPb−Ca−Sn合金シートの引張り強度および
Pb−Sn−Sb合金の薄膜の付与の状態を(表1)に
示す。
5℃において充放電サイクル寿命試験を行った。
n合金の格子体中のSnの含有量を増加するにつれてサ
イクル寿命を長くすることができたが、Snの含有量の
多いPb−Ca−Sn合金の格子体については時効硬化
前にエキスパンド加工した電池E〜Hの方が時効硬化後
にエキスパンド加工した電池A〜Dよりサイクル寿命を
向上させることができた。また、Pb−Ca−Sn合金
シートの表面へのPb−Sn−Sb合金の薄膜の付与に
より、サイクル寿命を向上させることができたが、この
場合もPb−Sn−Sb合金の薄膜をPb−Ca−Sn
合金シートに付与して時効硬化前にエキスパンド加工し
たものの方がその効果は増大した。
効硬化前にエキスパンド加工する本発明の電池では、P
b−Ca−Sn合金の引張り強度の小さい比較的軟らか
い状態でエキスパンド加工するのでエキスパンド格子体
の網目部分に応力歪みが集中することを防止することが
でき、この部分における腐食を防止することができたた
めであると考えられる、また、この腐食を防止すること
ができたことによりPb−Sn−Sb合金の薄膜の効果
をさらに引き出すことができたと考えられる。
よりPb−Ca−Sn合金シートの引張り強度を変化さ
せるとともに、それぞれの引張り強度の鉛合金シートを
エキスパンド加工してエキスパンド格子体を作製し、こ
れを用いた電池の充放電サイクル寿命特性を調べた。
aを0.07wt%、Snを0.9wt%含有してお
り、この合金シートの表面にはSnを0.5wt%とS
bを0.5wt%含むPb−Sn−Sb合金の薄膜を付
与した。鉛合金シートの引張り強度と、これらの鉛合金
シートからなるエキスパンド格子体を用いた鉛蓄電池の
サイクル寿命特性との関係を図2に示す。
kg/mm2を超えた鉛合金シートをエキスパンド加工した
格子体を電池に用いると、サイクル寿命が急激に低下し
た。
以下のPb−Ca−Sn合金シートをエキスパンド加工
して格子体を作製し、これに活物質ペーストを充填した
後、熱処理を行ってエキスパンド格子体の引張り強度を
7.0kg/mm2以上にした正極板を作製することが、鉛
蓄電池のサイクル寿命特性の向上に効果的である。
℃、24時間としたが、これより高温短時間または低温
長時間の条件、具体的には60℃、28時間から80
℃、20時間の範囲の条件で行っても同様の効果が得ら
れた。
の製造法は、引張り強度が6.0kg/mm2以下であるP
b−Ca−Sn系合金シートをエキスパンド加工して格
子体を作製し、これに活物質ペーストを充填した後、熱
処理を行ってエキスパンド格子体の引張り強度を7.0
kg/mm2以上とした極板を作製するので、Snの含有量
の多いPb−Ca−Sn合金シートをエキスパンド加工
する場合においても、柔らかいシート状態での加工であ
るので、格子体の網目部分に応力歪みが集中することを
防止することができ、この網目部分の腐食を防止するこ
とができる。そして、熱処理後には格子体の伸びを抑制
することができる強度の大きい極板を得ることができる
ので、電池使用時に極板から活物質が脱落することがな
く、充放電サイクル寿命特性に優れた鉛蓄電池を提供す
ることができる。
有量と引張り強度およびそのときの伸びとの関係を示す
図
の合金シートからなるエキスパンド格子体を用いた鉛蓄
電池のサイクル寿命特性との関係を示す図
Claims (3)
- 【請求項1】引張り強度が6.0kg/mm2以下である鉛
−カルシウム−錫(Pb−Ca−Sn)系合金シートを
エキスパンド加工して格子体を作製し、これに活物質ペ
ーストを充填した後、熱処理を行ってエキスパンド格子
体の引張り強度を7.0kg/mm2以上とする鉛蓄電池用
極板の製造法。 - 【請求項2】前記引張り強度が6.0kg/mm2以下であ
る鉛−カルシウム−錫(Pb−Ca−Sn)系合金シー
トの表面に鉛−アンチモン(Pb−Sb)系合金の薄膜
を付与して、これらを圧延して一体化した後、エキスパ
ンド加工して格子体を作製する請求項1記載の鉛蓄電池
用極板の製造法。 - 【請求項3】熱処理が60〜80℃の温度に20−28
時間放置することからなる請求項1記載の鉛蓄電池用極
板の製造法。
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