JPH0529093A - イオン加速電極板およびその製造方法 - Google Patents
イオン加速電極板およびその製造方法Info
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- JPH0529093A JPH0529093A JP3185085A JP18508591A JPH0529093A JP H0529093 A JPH0529093 A JP H0529093A JP 3185085 A JP3185085 A JP 3185085A JP 18508591 A JP18508591 A JP 18508591A JP H0529093 A JPH0529093 A JP H0529093A
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- cooling
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/10—Nuclear fusion reactors
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- Particle Accelerators (AREA)
- Electron Sources, Ion Sources (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】冷却性能がよく、製作が容易に行え、耐腐蝕性
に優れ、割れや剥離の問題がなく、耐久性に優れたイオ
ン加速電極板およびその製造方法を提供する。 【構成】モリブデン板にその厚さ方向に沿ってビーム孔
14を多数穿設し、このビーム孔14と直交するモリブ
デン板平面方向に冷却水通路となる冷却孔10aを形成
する。モリブデン板は、溝付きモリブデン板11と、そ
の溝10形成面に拡散接合により密着されたモリブデン
平板12とからなる。モリブデン平板12で蓋をされた
溝10によって冷却孔10aを構成する。その冷却孔1
0aの周面部にセラミック被膜13を蒸着により形成す
る。
に優れ、割れや剥離の問題がなく、耐久性に優れたイオ
ン加速電極板およびその製造方法を提供する。 【構成】モリブデン板にその厚さ方向に沿ってビーム孔
14を多数穿設し、このビーム孔14と直交するモリブ
デン板平面方向に冷却水通路となる冷却孔10aを形成
する。モリブデン板は、溝付きモリブデン板11と、そ
の溝10形成面に拡散接合により密着されたモリブデン
平板12とからなる。モリブデン平板12で蓋をされた
溝10によって冷却孔10aを構成する。その冷却孔1
0aの周面部にセラミック被膜13を蒸着により形成す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、核融合装置の中性子入
射装置や能働粒子線入射装置等に適用されるイオン加速
電極板およびその製造方法に関する。
射装置や能働粒子線入射装置等に適用されるイオン加速
電極板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】核融合装置では、真空容器内のプラズマ
に高エネルギの中性子ビームを外部から入射する中性粒
子入射装置や、プラズマ中心部の温度測定を行う能働粒
子線入射装置等が設けられる。
に高エネルギの中性子ビームを外部から入射する中性粒
子入射装置や、プラズマ中心部の温度測定を行う能働粒
子線入射装置等が設けられる。
【0003】中性粒子入射装置は、水素ガス中でのアー
ク放電によってプラズマを生成するイオン源と、高電圧
が印加されてプラズマ中のイオンを加速するイオン加速
電極板とを有している。そして、イオン加速電極板にお
いて、水素イオンビームが電子を付着され、中性化され
て、入射ビームとなるものである(参考文献:核融合研
究開発の現状、1985年、日本原子力研究所発行)。
ク放電によってプラズマを生成するイオン源と、高電圧
が印加されてプラズマ中のイオンを加速するイオン加速
電極板とを有している。そして、イオン加速電極板にお
いて、水素イオンビームが電子を付着され、中性化され
て、入射ビームとなるものである(参考文献:核融合研
究開発の現状、1985年、日本原子力研究所発行)。
【0004】イオンビーム加速電極板は、高融点金属で
あるモリブデン板を主体として構成され、例えば図5お
よび図6に示すように、モリブデン板1にその平面と直
交する方向に沿ってビーム孔2が多数穿設され、このモ
リブデン板1の平面に沿う方向に冷却水通路となる冷却
孔3が形成された構成となっている。
あるモリブデン板を主体として構成され、例えば図5お
よび図6に示すように、モリブデン板1にその平面と直
交する方向に沿ってビーム孔2が多数穿設され、このモ
リブデン板1の平面に沿う方向に冷却水通路となる冷却
孔3が形成された構成となっている。
【0005】冷却孔3は例えばモリブデン板1の一側面
に形成した溝4に銅パイプ5をろう材6を介してろう付
けにより固着した構成とされ、通常、図1に示すよう
に、ビーム孔2の周囲を囲んで略リング状に形成されて
いる。なお、能働粒子線入射装置に設けられるイオン加
速電極板の構成も前記のものと略同様の構成とされてい
る。
に形成した溝4に銅パイプ5をろう材6を介してろう付
けにより固着した構成とされ、通常、図1に示すよう
に、ビーム孔2の周囲を囲んで略リング状に形成されて
いる。なお、能働粒子線入射装置に設けられるイオン加
速電極板の構成も前記のものと略同様の構成とされてい
る。
【0006】ところで近年、中性粒子入射装置等の高性
能化に伴い、イオン源の高出力化、ビーム出力時間の長
パルス化等が要求されるようになっている。このような
長パルス化、高出力化等が進むとイオン加速電極板の加
熱負荷が高くなる。
能化に伴い、イオン源の高出力化、ビーム出力時間の長
パルス化等が要求されるようになっている。このような
長パルス化、高出力化等が進むとイオン加速電極板の加
熱負荷が高くなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この場合、上述した従
来のイオン加速電極板の構成では、冷却孔3が全てのビ
ーム孔2を囲むリング状の構成とされているため、冷却
効果が不十分になり、耐久性能が低下する可能性があ
る。なお、各ビーム孔2の周囲部近傍で直接的に冷却す
るようにして冷却効果を向上する試みは種々提案されて
いる。
来のイオン加速電極板の構成では、冷却孔3が全てのビ
ーム孔2を囲むリング状の構成とされているため、冷却
効果が不十分になり、耐久性能が低下する可能性があ
る。なお、各ビーム孔2の周囲部近傍で直接的に冷却す
るようにして冷却効果を向上する試みは種々提案されて
いる。
【0008】例えば銅パイプを小径としてビーム孔間に
配設することが考えられる。しかし、ビーム孔間隔は1
〜2mmと幅狭であり、このような狭い部位に配設する銅
パイプを製作することは極めて困難である。
配設することが考えられる。しかし、ビーム孔間隔は1
〜2mmと幅狭であり、このような狭い部位に配設する銅
パイプを製作することは極めて困難である。
【0009】また、上述した従来例のように、銅パイプ
をモリブデン板にろう付けによって接合する構成である
と、ろう材に含まれる蒸気圧の高い元素が加熱中に蒸発
し、装置内の真空度を劣化させる可能性がある。
をモリブデン板にろう付けによって接合する構成である
と、ろう材に含まれる蒸気圧の高い元素が加熱中に蒸発
し、装置内の真空度を劣化させる可能性がある。
【0010】また、モリブデンは酸化され易く、湿気を
帯びた大気中や、酸素を含む冷却水中に放置された場合
に、酸化腐食が進行するため、ビーム孔近傍に冷却孔を
設けた場合、冷却水との接触による腐食の進行によって
モリブデン板を貫通して冷却孔がビーム孔に貫通する等
の不都合が発生し得る。
帯びた大気中や、酸素を含む冷却水中に放置された場合
に、酸化腐食が進行するため、ビーム孔近傍に冷却孔を
設けた場合、冷却水との接触による腐食の進行によって
モリブデン板を貫通して冷却孔がビーム孔に貫通する等
の不都合が発生し得る。
【0011】なお、冷却孔の周囲部に耐食性に優れた金
属をメッキにより被覆することが考えられるが、狭隘な
冷却孔の周囲部に均一に被覆することは極めて困難であ
り、またモリブデンの線膨脹係数は通常の金属に比較し
て著しく小さいため、供用中の加熱負荷時に被覆金属と
の線膨脹係数差に伴う熱応力による剥離の可能性があ
る。
属をメッキにより被覆することが考えられるが、狭隘な
冷却孔の周囲部に均一に被覆することは極めて困難であ
り、またモリブデンの線膨脹係数は通常の金属に比較し
て著しく小さいため、供用中の加熱負荷時に被覆金属と
の線膨脹係数差に伴う熱応力による剥離の可能性があ
る。
【0012】さらに、冷却孔を通る冷却水の流速は大き
いため、エロージョンを受け易く、通常の軟質な金属被
覆の適用では十分な耐久性が得られない等の問題が考え
られる。
いため、エロージョンを受け易く、通常の軟質な金属被
覆の適用では十分な耐久性が得られない等の問題が考え
られる。
【0013】なお、モリブデンの溶接性は比較的悪く、
割れが生じ易いとともに、1100〜1200°C以上
に加熱された場合に再結晶化し、脆化する問題もあるた
め、溶融溶接を用いて電極板を製作することは信頼性低
下となる問題がある。
割れが生じ易いとともに、1100〜1200°C以上
に加熱された場合に再結晶化し、脆化する問題もあるた
め、溶融溶接を用いて電極板を製作することは信頼性低
下となる問題がある。
【0014】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、第1の目的は冷却性能がよく、耐腐蝕性に優
れ、しかも割れや剥離の問題が生じることがなく、耐久
性に優れたイオン加速電極板を提供することにあり、第
2の目的は前記のイオン加速電極板を容易に得ることが
できるイオン加速電極板の製造方法を提供することにあ
る。
もので、第1の目的は冷却性能がよく、耐腐蝕性に優
れ、しかも割れや剥離の問題が生じることがなく、耐久
性に優れたイオン加速電極板を提供することにあり、第
2の目的は前記のイオン加速電極板を容易に得ることが
できるイオン加速電極板の製造方法を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、イオ
ンビームを通過させる多数のビーム孔をその表面と交差
する方向に有するモリブデン板を主体として構成され、
高電圧の印加により、前記ビーム孔を通過するイオンビ
ームを加速するイオン加速電極板において、前記モリブ
デン板は拡散接合により一体化された重合板構造とする
とともに、その重合面に沿う配置で前記ビーム孔と隣接
する管状空間からなる冷却水流通用の冷却孔を有し、か
つその冷却孔の周面部をセラミック被膜層で被覆したこ
とを特徴とするイオン加速電極板である。
ンビームを通過させる多数のビーム孔をその表面と交差
する方向に有するモリブデン板を主体として構成され、
高電圧の印加により、前記ビーム孔を通過するイオンビ
ームを加速するイオン加速電極板において、前記モリブ
デン板は拡散接合により一体化された重合板構造とする
とともに、その重合面に沿う配置で前記ビーム孔と隣接
する管状空間からなる冷却水流通用の冷却孔を有し、か
つその冷却孔の周面部をセラミック被膜層で被覆したこ
とを特徴とするイオン加速電極板である。
【0016】なお、上記構成において、セラミック被膜
層の材料としては、硬質で線膨脹係数がモリブデンと似
通ったもの、例えばAl2 O3 ,TiC,SiCが好適
である。
層の材料としては、硬質で線膨脹係数がモリブデンと似
通ったもの、例えばAl2 O3 ,TiC,SiCが好適
である。
【0017】請求項2の発明は、一側面に多数の溝を形
成した溝付き板状モリブデンエレメントの溝形成面に、
平板状モリブデンエレメントを重合し、これらをモリブ
デンの再結晶温度以下の温度で互いに拡散接合させるこ
とにより一枚のモリブデン板とするとともに、前記各エ
レメントの重合により閉じられる前記溝からなる管状空
間を冷却水流通用の冷却孔とし、その冷却孔の周面部に
セラミックスの蒸着によりセラミック被膜層を形成した
後、前記モリブデン板の表面と交差する方向に沿い前記
冷却孔と隣接する配置で多数のビーム孔を穿設すること
を特徴とするイオン加速電極板の製造方法である。
成した溝付き板状モリブデンエレメントの溝形成面に、
平板状モリブデンエレメントを重合し、これらをモリブ
デンの再結晶温度以下の温度で互いに拡散接合させるこ
とにより一枚のモリブデン板とするとともに、前記各エ
レメントの重合により閉じられる前記溝からなる管状空
間を冷却水流通用の冷却孔とし、その冷却孔の周面部に
セラミックスの蒸着によりセラミック被膜層を形成した
後、前記モリブデン板の表面と交差する方向に沿い前記
冷却孔と隣接する配置で多数のビーム孔を穿設すること
を特徴とするイオン加速電極板の製造方法である。
【0018】
【作用】請求項1の発明によれば、モリブデン板が拡散
接合により一体化された重合板構造で、その重合面に沿
う配置でビーム孔と隣接する管状空間からなる冷却水流
通用の冷却孔を有するものであるから、モリブデン板の
冷却性能がよい。また、モリブデン板の接合部が拡散接
合により一体化されているので、気密性保持が確実とな
り、加熱により割れが発生することがなく、また溶接に
よるものと異なり脆化や割れ等の問題が生じない。
接合により一体化された重合板構造で、その重合面に沿
う配置でビーム孔と隣接する管状空間からなる冷却水流
通用の冷却孔を有するものであるから、モリブデン板の
冷却性能がよい。また、モリブデン板の接合部が拡散接
合により一体化されているので、気密性保持が確実とな
り、加熱により割れが発生することがなく、また溶接に
よるものと異なり脆化や割れ等の問題が生じない。
【0019】しかも、冷却孔の周囲部にはセラミック被
膜層が形成されているので、冷却孔内を流通する冷却水
によって、モリブデン板が冷却孔部でエロージョン等の
腐食を生じることがなく、耐久性に優れたものとなる。
しかもセラミックスの線膨脹係数はモリブデンと近似し
ており、熱膨張によって被膜層が剥離する虞れもない。
したがって、冷却水の耐腐蝕性に優れ、しかも割れや剥
離の問題が生じることがなく、耐久性に優れたイオン加
速電極板となる。
膜層が形成されているので、冷却孔内を流通する冷却水
によって、モリブデン板が冷却孔部でエロージョン等の
腐食を生じることがなく、耐久性に優れたものとなる。
しかもセラミックスの線膨脹係数はモリブデンと近似し
ており、熱膨張によって被膜層が剥離する虞れもない。
したがって、冷却水の耐腐蝕性に優れ、しかも割れや剥
離の問題が生じることがなく、耐久性に優れたイオン加
速電極板となる。
【0020】請求項2の発明によれば、溝付き板状モリ
ブデンエレメントと平板状モリブデンエレメントとの重
合によって閉じられる溝を冷却孔とするので、冷却孔の
形成が従来のパイプ構造のものと異なり溝形成でよく、
比較的加工が容易であるとともに、その配置や大きさを
任意に選定することができる。よって、ビーム孔間の狭
隘な間隙に対しても小径な冷却孔を容易に形成すること
が可能となる。
ブデンエレメントと平板状モリブデンエレメントとの重
合によって閉じられる溝を冷却孔とするので、冷却孔の
形成が従来のパイプ構造のものと異なり溝形成でよく、
比較的加工が容易であるとともに、その配置や大きさを
任意に選定することができる。よって、ビーム孔間の狭
隘な間隙に対しても小径な冷却孔を容易に形成すること
が可能となる。
【0021】また、溝付き板状モリブデンエレメントと
平板状モリブデンエレメントとは拡散接合により一体化
するので、接合強度の向上および接合部の気密性保持が
確実である。したがって、従来の溶接等と異なり、接合
部で割れが発生したり、溶接による脆化等の問題が生じ
ない。さらに、冷却孔の周囲部のセラミック被膜層の形
成は蒸着により行うので、被膜層形成が容易であるとと
もに、高被膜強度が得られる。
平板状モリブデンエレメントとは拡散接合により一体化
するので、接合強度の向上および接合部の気密性保持が
確実である。したがって、従来の溶接等と異なり、接合
部で割れが発生したり、溶接による脆化等の問題が生じ
ない。さらに、冷却孔の周囲部のセラミック被膜層の形
成は蒸着により行うので、被膜層形成が容易であるとと
もに、高被膜強度が得られる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1〜図3は一実施例を示している。
する。図1〜図3は一実施例を示している。
【0023】本実施例では、図1に示すように、一側面
に多数の溝10を形成した溝付き板状モリブデンエレメ
ント11の溝形成面に、平板状モリブデンエレメント1
2を重合し、これらをモリブデンの再結晶温度以下の温
度で互いに拡散接合させることにより、一枚のモリブデ
ン板としての電極板予備成形品A1を形成した。
に多数の溝10を形成した溝付き板状モリブデンエレメ
ント11の溝形成面に、平板状モリブデンエレメント1
2を重合し、これらをモリブデンの再結晶温度以下の温
度で互いに拡散接合させることにより、一枚のモリブデ
ン板としての電極板予備成形品A1を形成した。
【0024】そして、各エレメント11,12の重合に
より閉じられる溝10からなる管状空間を冷却水流通用
の冷却孔10aとし、その冷却孔10aの周面部にセラ
ミックスの蒸着によりセラミック被膜層13を形成し
た。この後、図2および図3に示すように、電極板予備
成形品A1の表面と交差する方向に沿い冷却孔10aと
隣接する配置で多数のビーム孔14を穿設した。詳述す
ると、上記の電極板予備成形品A1の各溝10の幅寸法
は約1.5mm、深さ寸法は約1mmとした。
より閉じられる溝10からなる管状空間を冷却水流通用
の冷却孔10aとし、その冷却孔10aの周面部にセラ
ミックスの蒸着によりセラミック被膜層13を形成し
た。この後、図2および図3に示すように、電極板予備
成形品A1の表面と交差する方向に沿い冷却孔10aと
隣接する配置で多数のビーム孔14を穿設した。詳述す
ると、上記の電極板予備成形品A1の各溝10の幅寸法
は約1.5mm、深さ寸法は約1mmとした。
【0025】溝付き板状モリブデンエレメント11と平
板状モリブデンエレメント12との拡散接合は、ホット
プレス装置を用いて行われ、その処理温度は1120°
C、保持時間は0.5Hr、両者の接合面圧は2.0kg
f/mm2 、真空度は5×10-5Torrである。
板状モリブデンエレメント12との拡散接合は、ホット
プレス装置を用いて行われ、その処理温度は1120°
C、保持時間は0.5Hr、両者の接合面圧は2.0kg
f/mm2 、真空度は5×10-5Torrである。
【0026】また、平板状モリブデンエレメント12に
よって蓋をされた溝付き板状モリブデンエレメント11
の溝10からなる冷却孔10aの周面部へのセラミック
被膜層13は、化学的蒸着法(CVD法)によって形成
される。セラミック被膜層13は例えばアルミナ(Al
2 O3 )被膜層である。このセラミック被膜層13を形
成する場合には、接合後の両板11,12の冷却孔とな
る部分以外の表面を例えば金属箔で覆っておく。そし
て、これを高温炉内に収容して、混合ガスを供給し、表
面に化学反応を起こさせ、処理温度1100°Cで被膜
層形成を行う。本実施例では、厚さ5μm のアルミナ薄
膜の層を形成させた。
よって蓋をされた溝付き板状モリブデンエレメント11
の溝10からなる冷却孔10aの周面部へのセラミック
被膜層13は、化学的蒸着法(CVD法)によって形成
される。セラミック被膜層13は例えばアルミナ(Al
2 O3 )被膜層である。このセラミック被膜層13を形
成する場合には、接合後の両板11,12の冷却孔とな
る部分以外の表面を例えば金属箔で覆っておく。そし
て、これを高温炉内に収容して、混合ガスを供給し、表
面に化学反応を起こさせ、処理温度1100°Cで被膜
層形成を行う。本実施例では、厚さ5μm のアルミナ薄
膜の層を形成させた。
【0027】図2および図3は以上の構成を有する電極
板予備成形品A1にビーム孔14を穿設した最終成形品
としてのビーム加熱電極板Aを示している。すなわち、
上記の如く一体化されたモリブデン板に機械加工を施し
て直径68mmのビーム孔14を約400個穿設した。こ
れにより最終製品としてのイオン加速電極板Aとした。
この場合、ビーム孔14の周面と最も近い冷却孔10と
の間の距離は0.4mmであった。
板予備成形品A1にビーム孔14を穿設した最終成形品
としてのビーム加熱電極板Aを示している。すなわち、
上記の如く一体化されたモリブデン板に機械加工を施し
て直径68mmのビーム孔14を約400個穿設した。こ
れにより最終製品としてのイオン加速電極板Aとした。
この場合、ビーム孔14の周面と最も近い冷却孔10と
の間の距離は0.4mmであった。
【0028】本実施例のビーム加熱電極板Aによると、
モリブデン板を溝付き板状モリブデンエレメント11と
平板状モリブデンエレメント12との重合板構造とし、
これらの接合によって塞がれる溝10が冷却孔10aと
なる。したがって、冷却孔10aの形成は従来のパイプ
構造のものと異なり、溝形成でよいから、比較的加工が
容易であるとともに、その配置や大きさは任意に選定す
ることができる。よって、ビーム孔14間の狭隘な間隙
に対しても小径な冷却孔10aを形成することが可能と
なる。つまり、冷却孔10とビーム孔14とを多数箇所
で、近接配置とすることができる。
モリブデン板を溝付き板状モリブデンエレメント11と
平板状モリブデンエレメント12との重合板構造とし、
これらの接合によって塞がれる溝10が冷却孔10aと
なる。したがって、冷却孔10aの形成は従来のパイプ
構造のものと異なり、溝形成でよいから、比較的加工が
容易であるとともに、その配置や大きさは任意に選定す
ることができる。よって、ビーム孔14間の狭隘な間隙
に対しても小径な冷却孔10aを形成することが可能と
なる。つまり、冷却孔10とビーム孔14とを多数箇所
で、近接配置とすることができる。
【0029】また、溝付き板状モリブデンエレメント1
1と平板状モリブデンエレメント12とは拡散接合によ
り一体化するので、接合強度の向上および接合部の気密
性保持が確実である。溝付き板状モリブデンエレメント
11と平板状モリブデンエレメント12との拡散接合の
密着強度を調べたところ、冷却水の水圧に比べて、遥か
に高い値となった。したがって、溶接等と異なり、接合
部で割れが発生したり、溶接による脆化等の問題が生じ
ない。
1と平板状モリブデンエレメント12とは拡散接合によ
り一体化するので、接合強度の向上および接合部の気密
性保持が確実である。溝付き板状モリブデンエレメント
11と平板状モリブデンエレメント12との拡散接合の
密着強度を調べたところ、冷却水の水圧に比べて、遥か
に高い値となった。したがって、溶接等と異なり、接合
部で割れが発生したり、溶接による脆化等の問題が生じ
ない。
【0030】さらに、冷却孔10aの周囲部には蒸着に
よりセラミック被膜層13を形成したので、冷却孔10
a内を流通する冷却水によって、モリブデン板が冷却孔
10a部でエロージョン等の腐食を生じることがなく、
耐久性に優れたものとなる。しかもセラミックスの線膨
脹係数はモリブデンと近似しており、熱膨張によってセ
ラミック被膜層13が剥離する虞れもない。接合部の機
密性を調べたところ、冷却孔10aを真空として、外部
からヘリウムガスを吹付けたヘリウムリ−クテストにお
いて、1×10-9Torr・l /sec以下の十分な機密性を有
することが確認された。よって本実施例のビーム加速電
極板によれば、優れた冷却性能が長期間に亘って高信頼
性のもとで得られ、高機能化とともに長寿命化が図れる
ものとなる。図4は本発明の他の実施例を示している。
よりセラミック被膜層13を形成したので、冷却孔10
a内を流通する冷却水によって、モリブデン板が冷却孔
10a部でエロージョン等の腐食を生じることがなく、
耐久性に優れたものとなる。しかもセラミックスの線膨
脹係数はモリブデンと近似しており、熱膨張によってセ
ラミック被膜層13が剥離する虞れもない。接合部の機
密性を調べたところ、冷却孔10aを真空として、外部
からヘリウムガスを吹付けたヘリウムリ−クテストにお
いて、1×10-9Torr・l /sec以下の十分な機密性を有
することが確認された。よって本実施例のビーム加速電
極板によれば、優れた冷却性能が長期間に亘って高信頼
性のもとで得られ、高機能化とともに長寿命化が図れる
ものとなる。図4は本発明の他の実施例を示している。
【0031】本実施例の構成が前記一実施例のものと異
なる点は、冷却孔10aの幅を0.5mm、深さを1mmと
小寸法にした点、溝付き板状モリブデンエレメント11
と平板状モリブデンエレメント12との接合面にチタン
箔15を介在させて拡散接合した点、および冷却孔10
aのセラミック被膜層13をチタンカーバイドとした点
である。その他の点は前記一実施例のものと略同様であ
るから、説明を省略する。
なる点は、冷却孔10aの幅を0.5mm、深さを1mmと
小寸法にした点、溝付き板状モリブデンエレメント11
と平板状モリブデンエレメント12との接合面にチタン
箔15を介在させて拡散接合した点、および冷却孔10
aのセラミック被膜層13をチタンカーバイドとした点
である。その他の点は前記一実施例のものと略同様であ
るから、説明を省略する。
【0032】本実施例では、チタン箔15を介しての溝
付き板状モリブデンエレメント11と平板状モリブデン
エレメント12との拡散接合をホットプレスによって行
うが、この場合の拡散接合の処理温度は950°C、保
持時間は0.5Hr、圧力は接合面積に対し、面圧1.
5kgf/mm2 、真空度は5×10-5Torrとした。また
冷却孔10aのチタンカーバイドによる被膜層形成はC
VD法により行い、その処理温度は1000°Cとし
た。
付き板状モリブデンエレメント11と平板状モリブデン
エレメント12との拡散接合をホットプレスによって行
うが、この場合の拡散接合の処理温度は950°C、保
持時間は0.5Hr、圧力は接合面積に対し、面圧1.
5kgf/mm2 、真空度は5×10-5Torrとした。また
冷却孔10aのチタンカーバイドによる被膜層形成はC
VD法により行い、その処理温度は1000°Cとし
た。
【0033】このような本実施例によっても、冷却孔1
0aの配置および寸法を広範囲に設定でき、特に微細寸
法の冷却孔形成が行える等、前記実施例と同様の効果が
奏される。
0aの配置および寸法を広範囲に設定でき、特に微細寸
法の冷却孔形成が行える等、前記実施例と同様の効果が
奏される。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明のイオン加速電極
板によれば、モリブデン板が拡散接合により一体化され
た重合板構造で、その重合面に沿う配置でビーム孔と隣
接する管状空間からなる冷却水流通用の冷却孔を有する
ものであるから、モリブデン板の冷却性能がよい。ま
た、モリブデン板の接合部が拡散接合により一体化され
ているので、気密性保持が確実となり、加熱により割れ
が発生することがなく、また溶接によるものと異なり脆
化や割れ等の問題が生じない。
板によれば、モリブデン板が拡散接合により一体化され
た重合板構造で、その重合面に沿う配置でビーム孔と隣
接する管状空間からなる冷却水流通用の冷却孔を有する
ものであるから、モリブデン板の冷却性能がよい。ま
た、モリブデン板の接合部が拡散接合により一体化され
ているので、気密性保持が確実となり、加熱により割れ
が発生することがなく、また溶接によるものと異なり脆
化や割れ等の問題が生じない。
【0035】しかも、冷却孔の周囲部にはセラミック被
膜層が形成されているので、冷却孔内を流通する冷却水
によって、モリブデン板が冷却孔部でエロージョン等の
腐食を生じることがなく、耐久性に優れたものとなる。
しかもセラミックスの線膨脹係数はモリブデンと近似し
ており、熱膨張によって被膜層が剥離する虞れもない。
したがって、冷却水の耐腐蝕性に優れ、しかも割れや剥
離の問題が生じることがなく、耐久性に優れたイオン加
速電極板となる。
膜層が形成されているので、冷却孔内を流通する冷却水
によって、モリブデン板が冷却孔部でエロージョン等の
腐食を生じることがなく、耐久性に優れたものとなる。
しかもセラミックスの線膨脹係数はモリブデンと近似し
ており、熱膨張によって被膜層が剥離する虞れもない。
したがって、冷却水の耐腐蝕性に優れ、しかも割れや剥
離の問題が生じることがなく、耐久性に優れたイオン加
速電極板となる。
【0036】また、本発明の方法によれば、溝付き板状
モリブデンエレメントと平板状モリブデンエレメントと
の重合によって閉じられる溝を冷却孔とするので、冷却
孔の形成が従来のパイプ構造のものと異なり溝形成でよ
く、比較的加工が容易であるとともに、その配置や大き
さを任意に選定することができる。よって、ビーム孔間
の狭隘な間隙に対しても小径な冷却孔を容易に形成する
ことが可能となる。
モリブデンエレメントと平板状モリブデンエレメントと
の重合によって閉じられる溝を冷却孔とするので、冷却
孔の形成が従来のパイプ構造のものと異なり溝形成でよ
く、比較的加工が容易であるとともに、その配置や大き
さを任意に選定することができる。よって、ビーム孔間
の狭隘な間隙に対しても小径な冷却孔を容易に形成する
ことが可能となる。
【0037】また、溝付き板状モリブデンエレメントと
平板状モリブデンエレメントとは拡散接合により一体化
するので、接合強度の向上および接合部の気密性保持が
確実である。したがって、従来の溶接等と異なり、接合
部で割れが発生したり、溶接による脆化等の問題が生じ
ない。さらに、冷却孔の周囲部のセラミック被膜層の形
成は蒸着により行うので、被膜層形成が容易であるとと
もに、高被膜強度が得られる。
平板状モリブデンエレメントとは拡散接合により一体化
するので、接合強度の向上および接合部の気密性保持が
確実である。したがって、従来の溶接等と異なり、接合
部で割れが発生したり、溶接による脆化等の問題が生じ
ない。さらに、冷却孔の周囲部のセラミック被膜層の形
成は蒸着により行うので、被膜層形成が容易であるとと
もに、高被膜強度が得られる。
【図1】本発明の一実施例によるビーム加速電極板の製
造途中状態を示す断面図。
造途中状態を示す断面図。
【図2】前記実施例における完成品を示す断面図。
【図3】図2の平面図。
【図4】本発明の他の実施例によるビーム加速電極板の
製造途中状態を示す断面図。
製造途中状態を示す断面図。
【図5】従来のビーム加速電極板を示す平面図。
【図6】図5のA−A線断面図。
10a 冷却孔
11 溝付き板状モリブデンエレメント
12 平板状モリブデンエレメント
13 セラミック被膜層
14 ビーム孔
Claims (2)
- 【請求項1】 イオンビームを通過させる多数のビーム
孔をその表面と交差する方向に有するモリブデン板を主
体として構成され、高電圧の印加により、前記ビーム孔
を通過するイオンビームを加速するイオン加速電極板に
おいて、前記モリブデン板は拡散接合により一体化され
た重合板構造とするとともに、その重合面に沿う配置で
前記ビーム孔と隣接する管状空間からなる冷却水流通用
の冷却孔を有し、かつその冷却孔の周面部をセラミック
被膜層で被覆したことを特徴とするイオン加速電極板。 - 【請求項2】 一側面に多数の溝を形成した溝付き板状
モリブデンエレメントの溝形成面に、平板状モリブデン
エレメントを重合し、これらをモリブデンの再結晶温度
以下の温度で互いに拡散接合させることにより一枚のモ
リブデン板とするとともに、前記各エレメントの重合に
より閉じられる前記溝からなる管状空間を冷却水流通用
の冷却孔とし、その冷却孔の周面部にセラミックスの蒸
着によりセラミック被膜層を形成した後、前記モリブデ
ン板の表面と交差する方向に沿い前記冷却孔と隣接する
配置で多数のビーム孔を穿設することを特徴とするイオ
ン加速電極板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3185085A JPH0529093A (ja) | 1991-07-25 | 1991-07-25 | イオン加速電極板およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3185085A JPH0529093A (ja) | 1991-07-25 | 1991-07-25 | イオン加速電極板およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0529093A true JPH0529093A (ja) | 1993-02-05 |
Family
ID=16164567
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3185085A Pending JPH0529093A (ja) | 1991-07-25 | 1991-07-25 | イオン加速電極板およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0529093A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008078042A (ja) * | 2006-09-22 | 2008-04-03 | Toshiba Corp | イオン源電極及びその製造方法 |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0230773A (ja) * | 1988-07-20 | 1990-02-01 | Kobe Steel Ltd | 高融点金属の酸化物セラミックスによる被覆方法 |
| JPH03129638A (ja) * | 1989-10-16 | 1991-06-03 | Toshiba Corp | イオン加速電極板の製造方法 |
-
1991
- 1991-07-25 JP JP3185085A patent/JPH0529093A/ja active Pending
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0230773A (ja) * | 1988-07-20 | 1990-02-01 | Kobe Steel Ltd | 高融点金属の酸化物セラミックスによる被覆方法 |
| JPH03129638A (ja) * | 1989-10-16 | 1991-06-03 | Toshiba Corp | イオン加速電極板の製造方法 |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008078042A (ja) * | 2006-09-22 | 2008-04-03 | Toshiba Corp | イオン源電極及びその製造方法 |
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