JPH05292730A - リニアアクチュエータ - Google Patents

リニアアクチュエータ

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JPH05292730A
JPH05292730A JP11393992A JP11393992A JPH05292730A JP H05292730 A JPH05292730 A JP H05292730A JP 11393992 A JP11393992 A JP 11393992A JP 11393992 A JP11393992 A JP 11393992A JP H05292730 A JPH05292730 A JP H05292730A
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JP
Japan
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coil
linear actuator
coils
groove
magnetic flux
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Pending
Application number
JP11393992A
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English (en)
Inventor
Hiroo Yoshida
浩朗 吉田
Maaku Ebuansu Uiriamu
ウィリアム・マーク・エヴァンス
Fumiaki Kawabata
文昭 川畑
Yoshinori Kadowaki
美徳 門脇
Kouji Kazuoka
幸治 数岡
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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  • Reciprocating, Oscillating Or Vibrating Motors (AREA)
  • Safety Valves (AREA)
  • Magnetically Actuated Valves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 大型化を回避しつつ大きな推進力の得られる
リニアアクチュエータを得る。 【構成】 コイル66,68に電流を流すと、その電流
の大きさに基づいた推進力が各コイルに発生し、それら
推進力の合力でリニアアクチュエータが作動する。コイ
ル66,68を形成する線同士を樹脂で固めることによ
り、コイル66,68自体に強度および剛性を持たせ
る。それによって、コイル66,68を内周側から支持
する支持筒を省略することができ、その分コイル66,
68の厚さ(e2)を従来より大きくできる。したがっ
て、大型化を回避しつつコイル66,68を形成する線
を長くし、推進力を大きくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リニアアクチュエータ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】リニアアクチュエータは高い応答性と優
れたリニア性とを有しているため、電磁制御弁等に使用
されている。本出願人は、リニアアクチュエータを用い
たスプール式電磁圧力制御弁を特願平3─177664
号明細書において開示した。この明細書に記載されたス
プール式電磁圧力制御弁は、リニアアクチュエータのコ
イル部に供給される電流に基づいてスプールの位置を制
御するものである。このリニアアクチュエータは、
(a)線が巻かれて形成されるコイルと、そのコイルを
その内周側から支持する支持筒とを備えた第1部材と、
(b)磁性材料部を備え、その磁性材料部に前記コイル
がコイルの中心線と同一方向に移動可能に嵌入させられ
る少なくとも1個の溝部が形成されるとともに、その磁
性材料部の一部に少なくとも1個の磁気発生部が設けら
れ、その磁気発生部によって前記溝部と交差する閉磁路
が形成される第2部材と、(c)その第2部材と前記第
1部材との前記コイルの中心線にほぼ平行な方向の相対
移動を案内する案内手段とを含むものである。このリニ
アアクチュエータを図10に基づいて説明する。
【0003】円筒状のハウジング210の内周面には円
筒状のヨーク212が移動不能に固定されている。ヨー
ク212の中心部には貫通孔214が形成されており、
その貫通孔214には段付き軸216がその大径部21
7においてベアリング218,220を介して摺動可能
に嵌合されている。また、ヨーク212には円環状の幅
hの溝222が形成され、その溝222にはボビン22
4の円筒部225が軸方向に移動可能に嵌入させられて
いる。ボビン224は有底円筒状を成しており、その円
筒部225に長さLの線226が巻かれてコイル227
(図7参照)が形成されている。また、ボビン224の
底部228の中央部には貫通孔229が形成されてい
る。
【0004】軸216の大径部側端部は貫通孔214か
ら突出させられ、ハウジング210の底面に当接してい
る。また、他端部は小径部230とされ、その中間部に
はボビン224が貫通孔229において嵌合され、底部
228が軸216の大径部217と小径部230との段
部232とナット234とに挟まれることによって固定
されている。したがって、ボビン224と軸216とは
一体的に移動する。
【0005】また、小径部230の端部はハウジング2
10の端面に形成された貫通孔236を貫通して図示し
ないスプールに係合させられている。したがって、軸2
16およびボビン224の移動によってスプールが移動
させられ、そのスプールの移動力は軸216およびボビ
ン224の移動力の制御によって制御される。
【0006】ヨーク212の溝222の外周側には円環
状の永久磁石240が設けられており、永久磁石24
0,ヨーク212,溝222,ヨーク212,永久磁石
240を循環する閉磁路Pが形成されている。溝222
には磁束密度Bの磁界が生じている。
【0007】以上のように、構成されたリニアアクチュ
エータにおいて、コイル227に電流が供給されると、
その電流Iの大きさに基づいた推進力Fが生じ、一体化
されたボビン224と軸116とが矢印Qの方向に移動
させられるとともにスプールが移動させられる。この場
合の推進力Fは、式 F=B・I・L で表される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記明細書に
記載されたリニアアクチュエータにおいては、推進力F
を十分大きくすることができなかった。前記式から明ら
かなように、推進力Fを大きくするには、磁束密度B,
電流I,コイルを形成する線の長さLの少なくとも1個
を増大させなければならないのであるが、以下の理由か
ら従来のリニアアクチュエータにおいてはこれらを十分
大きくすることが困難であったのである。
【0009】第1に磁束密度Bについてであるが、上記
リニアアクチュエータにおいては、図10,11(図1
1については後述する)に示すヨーク212内の破線で
囲まれたA部において磁束が飽和状態に達しているた
め、これ以上磁束をふやすことはできず、溝222にお
ける磁束密度Bを大きくすることはできない。
【0010】第2に電流Iについてであるが、電流Iを
増加させるとコイルの発熱量が増加するため、コイルの
発熱量を考慮すると電流Iを大きくすることができな
い。
【0011】第3にコイルを形成する線の長さLについ
てであるが、溝222には円筒部225およびコイル2
27が嵌入させられており、円筒部225と溝222の
壁面との間や、コイル227と溝222の壁面との間に
は、それぞれ決められた大きさのクリアランスが必要な
ため、コイル227が占め得る空間が比較的小さく限定
される。溝222内においてコイル227が占め得る空
間は、図10に示す半径方向の厚さe1の円環部のみで
ある。厚さe1は次式に示す厚さである。 e1=h−f1−f2−f3 ここで、 f1:筒部225の内周面と溝222の壁面との間に必
要なクリアランス f2:コイル227の外周側と溝222の壁面との間に
必要なクリアランス f3:円筒部225の厚さ である。このようにコイル227が占め得る空間が限定
される上、コイルを形成する線の太さも電流との関係で
必然的に決まるため、巻数が制限され、線の長さが制限
されることになるのである。
【0012】以上の事情を背景として、本発明は、でき
る限り大きな推進力を得ることができるリニアアクチュ
エータを得ることを課題としてされたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明の要旨は、前記(a)第1部材,(b)第2
部材および(c)案内手段を含むリニアアクチュエータ
において、コイルの互いに隣接する線同士を樹脂により
固着することによって、コイル自体を当該リニアアクチ
ュエータの作動時に作用する磁気力に耐え得る一体的な
筒部材とし、支持筒を省略することにある。
【0014】
【作用】このようにすれば、従来のリニアアクチュエー
タにおいては不可欠であったコイル支持筒を省略するこ
とが可能となる。その結果、第2部材の溝部には支持筒
が嵌入させられないでコイルのみが嵌入させられること
になるため、溝部内のコイルが占め得る空間が広くな
り、コイルを形成する線を長くすることができる。
【0015】
【発明の効果】本発明のリニアアクチュエータによれ
ば、第2部材の溝部を広くすることなくコイルを形成す
る線を長くすることができるため推進力を増大させるこ
とができる。また、コイルを形成する線の長さを従来の
リニアアクチュエータと同じにした場合には、支持筒の
省略によって溝の幅を狭くすることができ、溝の磁気抵
抗が小さくなるため、第2部材の磁気発生部の起磁力を
小さくすることが可能となり、永久磁石や磁性材料部を
小さくすることができる。
【0016】さらに、支持筒の省略によって第1部材の
質量を小さくすることができ、第1部材が第2部材に対
して移動させられる場合に、応答性を向上させることが
できる。また、本発明のリニアアクチュエータは、従来
のリニアアクチュエータより大きな推進力を出すことが
できるため、推進力が従来と同じでよい場合には小型化
することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明をスプール式電磁圧力制御弁の
リニアアクチュエータに適用した場合の一実施例を図面
を用いて詳細に説明する。図1において、10,12は
有底円筒状のハウジングであり、円筒状の外周側ヨーク
14がハウジング10の肩面16とハウジング12とに
挟まれて固定されている。外周側ヨーク14の中間部に
は円環状の永久磁石18が設けられており、その永久磁
石18の外周側はハウジング10に嵌合され、その内周
側には断面がT字形の円環状のリテーナ20を介して内
周側ヨーク22が固定されている。リテーナ20は非磁
性材料から成っているため、内周側ヨーク22と外周側
ヨーク14とは磁気的に絶縁されている。内周側ヨーク
22の中心部には貫通孔26が形成されており、貫通孔
26にはベアリング28,30を介して段付き軸32が
その大径部34において摺動可能に嵌合されている。
【0018】これら外周側ヨーク14および内周側ヨー
ク22は複数の磁性材料製円環状部材が固定されて構成
されている。また、外周側ヨーク14と内周側ヨーク2
2との間の円環状の隙間はリテーナ20によって仕切ら
れており、その両側に溝38,40が形成されている。
【0019】本リニアアクチュエータは円盤状のコイル
支持材50,52を有している。コイル支持材50の中
心部には取付孔54が形成され、その取付孔54から半
径方向に隔たった位置には複数の重量軽減孔56が形成
されている。また、外周面には円環状の切欠58が形成
されている。同様にコイル支持材52にも取付孔60,
重量軽減孔62および切欠64が形成されている。
【0020】また、切欠58,64には、長さL1の線
65(図6参照)が互いに逆向きに巻かれて形成された
コイル66,68がそれぞれ固定されている。したがっ
て、これらコイル66,68は直列に接続されて電流が
供給されるが、各々のコイル66,68に発生する推進
力の方向は逆方向とはならずに同一方向となる。コイル
66,68の中心線は軸32の中心線と同一であり、両
コイル66,68の諸寸法は同一である。これらコイル
66,68は、後述するように、ワニスが塗布された線
65が巻かれて形成されるため互いに隣接する線65同
士が樹脂によって固着されたものであり、一体的な筒状
を成している。また、コイル66,68は樹脂によって
コイル支持材50,52の切欠58,64に接着されて
いる。
【0021】ここで、コイル66の製造方法を図3,4
に基づいて説明する。コイル68はコイル66と同様な
方法で形成されるため説明を省略する。図3において、
70は治具である。治具70は概して円筒状を成してお
り、その端面72の中央部には雌ねじ穴74が形成され
るとともに雌ねじ穴74を中心に直径方向に隔たった位
置に2本のピン76が固定されており、コイル支持材5
0を端面72に当接させた場合に、コイル支持材50の
取付孔54と治具70の雌ねじ穴74とが一致し、2つ
の重量軽減孔56にピン76が嵌入するようになってい
る。
【0022】また、治具70の外周面の端面72側の部
分には半径方向の深さe2の円環状の切欠78が形成さ
れている。この切欠78はそれの底面とコイル支持材5
0の切欠58の底面とが同一円筒面上に位置するように
されている。これら切欠78および58によって形成さ
れる空間に線65が巻き付けられ、コイル66が形成さ
れるのである。
【0023】治具70の切欠78に離形剤を塗布し、コ
イル支持材50をボルト80により固定した後、ワニス
を塗布した線65を切欠78,58に巻き付ける。ワニ
スが乾燥した後、コイル支持材50を治具70から取り
外す。その結果、図6に示すコイル66が形成されると
同時にコイル66がコイル支持材50の切欠58に固着
される(図4参照)。
【0024】コイル66は、互いに隣接する線65同士
がワニスによって固着されるため、一体的な筒状体とな
る。そのため、従来必要であったコイル66をその内周
側から支持する支持筒、すなわち、図7における円筒部
225が不要になる。したがって、コイル66が溝38
内において占めることができる空間の厚さe2(以下、
コイルの厚さと称する)は次式に示す長さとなり、厚さ
e1より筒部225の厚さf3だけ厚くなる。 e2=h−f1−f2(=e1+f3) 上式によれば、コイル66の厚さe2はコイル227の
厚さe1の(1+f3/e1)倍となる。すなわち、コ
イル66を形成する線65の長さL1を、コイル227
を形成する線226の長さLのほぼ(1+f3/e1)
倍とすることができるのである。
【0025】厳密にいえば、コイル66の厚さe2のコ
イル227の厚さe1に対する増加率と、線65の長さ
L1の線226の長さLに対する増加率とは同じではな
い。例えば、線65は図6に示すように先に巻かれた線
と線との間の位置に重ねて巻かれるため、一層分の厚さ
は線65の直径より小さくてよく、また、線65はコイ
ル支持部材50側から巻き始めてコイル支持部材50側
で巻き終わることが必要であるため、偶数層ずつ増加さ
せることが必要であるなど、種々の細かな事情があるか
らである。本実施例においては、コイル66の厚さe2
はコイル227の厚さe1の約1.24倍であり、線6
5の長さL1は線226の長さLの約1.24倍となっ
ている。
【0026】ワニスは、線65同士を良好に固着させ得
るものであり、かつ、耐油性のあるものであることが望
ましい。リニアアクチュエータはブレーキ液中に設置さ
れるからである。本実施例のワニスは、耐熱アルキド樹
脂をソルベントナフサに溶解させたものである。
【0027】軸32の両端部はそれぞれ小径部88,9
0とされ、小径部88にはコイル支持材50が取付孔5
4において嵌合され、軸32の大径部34と小径部88
との段部92とナット94とに挟まれて固定されてい
る。さらに、小径部88の端部はハウジング12の端面
に形成された貫通孔95を経て、図示しないスプールに
係合させられている。
【0028】同様に小径部90には、コイル支持材52
が取付孔60において嵌合され、段部96とナット98
とに挟まれて固定されている。このようにして、軸32
にはコイル支持材50,52が固定されており、これら
軸32,コイル支持材50,52,コイル66,68の
移動に伴ってスプールが移動させられる。
【0029】以上の説明から明らかなように、軸32,
コイル支持材50,52,コイル66,68等が第1部
材を構成し、永久磁石18,外周側ヨーク14,内周側
ヨーク22,リテーナ20等が第2部材を構成してい
る。また、第2部材には溝38,40が形成され、永久
磁石18,外周側ヨーク14,溝38,内周側ヨーク2
2,溝40,外周側ヨーク14,永久磁石18を循環す
る閉磁路Rが形成されている。ベアリング28,30が
案内手段を構成している。
【0030】以上のように構成されたリニアアクチュエ
ータにおいて、コイル66,68に電流が供給される
と、コイル66,68にはそれぞれ、流される電流Iの
大きさに基づいた推進力が生じる。コイル66,68の
中心線は同一であるため、それら2つの推進力を合わせ
た力F2によって第1部材が第2部材に対して相対移動
させられ、それに伴って図示しないスプールが移動させ
られる。
【0031】コイル66,68は、それ自体で十分な強
度および剛性を有しているため、永久磁石18によって
形成される閉磁路Rの磁気力によって変形させらること
はない。また、コイル66,68とコイル支持材50,
52とは良好に接着されているため、コイル66,68
がコイル支持材50,52から外れることもない。
【0032】さらに、ブレーキ液は、コイル支持材5
0,52の重量軽減孔56,62を経て良好に流通し得
るため、第1部材は軽快に移動し得る。なお、コイル6
6,68を形成する線65の長さL1を従来の線226
の長さLと同じにする場合には、第1部材の軽量化を図
ることが可能となり、応答性が向上という効果が得られ
る。
【0033】本実施例のリニアアクチュエータと従来の
リニアアクチュエータとの推進力を比較した結果を表1
に示す。ここでは従来のリニアアクチュエータにおける
各数値を1とした。
【0034】
【表1】
【0035】表1から明らかなように、本実施例のリニ
アアクチュエータは従来のリニアアクチュエータより推
進力を大きくすることができる。その理由の第1は溝を
2個形成したことであり、第2はコイルを形成する線を
長くしたことである。
【0036】まず、第1の点について説明する。閉磁路
内の溝数を増やすと磁気抵抗が大きくなるため、本実施
例のリニアアクチュエータにおける閉磁路Rの磁束密度
は従来のリニアアクチュエータにおける閉磁路Pの磁束
密度より小さくなる。そのため、閉磁路Pでは磁束密度
が飽和状態であったのに対して、閉磁路Rでは磁束密度
が飽和状態に達しないこととなり、溝38,40の磁束
密度B1は溝222の磁束密度Bより低くはなるが、飽
和状態が回避される分だけその低下量は少なくて済む。
【0037】本発明のリニアアクチュエータの第1部材
における磁束密度の分布を計算により求めた結果を図2
に示す。図中の一点鎖線は磁束密度が1.0〜1.3テ
スラ、二点鎖線は0.3〜1.0テスラ、破線は0.1
〜0.3テスラの等磁束密度線をそれぞれ示している。
最も磁束密度が大きい破線で囲まれたE部でも、磁束密
度は1.0〜1.3テスラであり、磁束は飽和状態に達
していない。本実施例および従来のリニアアクチュエー
タに使用される磁性材料の飽和磁束密度は約1.4テス
ラである。
【0038】一方、従来のリニアアクチュエータのヨー
ク212の磁束密度の分布を計算により求めた結果を図
11に示す。図11は、本実施例のリニアアクチュエー
タの溝40を磁性材料製部材で埋め、内周側ヨーク22
と外周側ヨーク14とが一体的に形成された場合を想定
して計算を行ったものであるため、図11のヨークの形
状は図10のヨーク212の形状とはやや異なる。しか
し、閉磁路内に溝が1個設けられている点においては同
じであるため、これらは似た磁束密度の分布を示すと考
えられる。
【0039】図11の実線は磁束密度が1.7〜1.9
テスラ、一点鎖線は1.0〜1.7テスラ、二点鎖線は
0.3〜1.0テスラ、破線は0.1〜0.3テスラの
等磁束密度線をそれぞれ示している。A部の磁束密度は
1.7〜1.9テスラとなっているが、現実には磁束が
飽和状態に達しており、1.4テスラぐらいの値であ
る。したがって、溝の数を増やすことによって磁気抵抗
が大きくなっても、磁束が飽和しなくなることによって
補われ、磁束密度の低下量が少なくて済むことになる。
【0040】実際に、溝38,40内の点D1,D2に
おける磁束密度B1は約0.46テスラであるのに対
し、溝222内の点D3の磁束密度Bは0.61テスラ
となっており、本実施例のリニアアクチュエータの溝3
8,40の磁束密度B1は従来のリニアアクチュエータ
の溝222の磁束密度Bの約0.75倍(0.46/
0.61)となるのである。
【0041】次に、第2の点について説明する。前述の
ように、コイル66,68をそれぞれ形成する線65の
長さL1は、従来のコイル227の線226の長さLの
約1.24倍であり、さらにコイルが2個設けられてい
るため、本実施例のリニアアクチュエータのコイルを形
成する線の長さは、従来のリニアアクチュエータの2.
48倍(1.24×2)となるのである。
【0042】以上のように、本実施例におけるリニアア
クチュエータにおいては、従来のリニアアクチュエータ
より磁束密度が低下するもののコイルを形成する線を長
くすることが可能となるため、推進力F2を従来のリニ
アアクチュエータにおける推進力Fの1.86倍(0.
75×2.48)にすることができる。
【0043】コイル66,68を固めるためのワニスに
ついて若干の説明を補足する。本発明の実施に使用し得
るワニスは、前述したように線65同士を良好に固定し
得るものであることと、耐油性を有するものであること
との2つ条件を満たすものでなければならない。表2に
種々のワニスの性能試験の結果を示す。
【0044】
【表2】
【0045】ワニスに含まれる樹脂による線65の固定
強度の試験を、図4に示すコイル66およびそれを支持
するコイル支持材50において、コイル66に、コイル
66の中心線に平行で、コイル支持材50に向かう力T
を徐々に加え、コイル66に塑性変形が生じた時点の力
Tの大きさを測定することによって行った。ワニスに含
まれる樹脂と線65との接着性が良好であるほどコイル
66は塑性変形を生じ難いのである。
【0046】次に、ワニスの耐油性試験を、図4に示す
コイル66およびそれを支持するコイル支持材50をブ
レーキ液に1時間浸漬した後、上記と同様に力Tの大き
さを測定することによって行った。耐油性が優れていれ
ば、浸漬後も固定強度が低下することがないのである。
【0047】表2において、○印は力Tの大きさが98
N(10kgf)以上であって、本実施例のリニアアク
チュエータに使用し得ると判定されたものであり、×印
は反対に力Tの大きさが98Nより小さく、本リニアア
クチュエータに使用できないと判定されたものである。
【0048】表2から明らかなように、本リニアアクチ
ュエータに使用し得るのは、耐熱アルキド樹脂/ソルベ
ットナフサであることがわかる。不飽和ポリエステルは
線65との接着性は優れているが、耐油性が劣ってい
る。不飽和ポリエステル中のエステル結合がブレーキ液
によって加水分解されやすいのである。また、フェノー
ル樹脂/アルコール,エポキシ樹脂/セロソルブ系キシ
レンは共に線65との接着強度が弱く、本リニアアクチ
ュエータに使用することはできない。
【0049】図5に本発明の別の実施例を示す。本実施
例は、コイル支持部材とコイルとの固着強度をより強く
するためのものである。上記実施例においては、コイル
支持材50,52には切欠58,64が形成され、その
切欠58,64にコイル66,68がそれぞれ固着され
ていたが、本実施例においては、コイル支持材102の
外周面に上記実施例の切欠58と同様な切欠104が形
成され、さらに、その切欠104のすみ部に円環状の溝
106が形成されている。このコイル支持材102を前
述と同様に治具70に固定し、コイル66を形成するの
であるが、溝106にも予めワニスを充填する。このワ
ニスが固化した後は、コイル66の一部がコイル支持材
102に食い込んだ状態となるため、コイル支持材10
2とコイル66との固定強度を強くすることができるの
である。
【0050】また、上記実施例においてはコイル66,
68が直列に接続され、同じ大きさの電流が供給される
ようにされていたが、必ずしもそのようにする必要はな
く、コイル66,68の電流を個々に制御し得るように
することも可能である。例えば、一方のコイルのみに電
流を流したり、それぞれのコイルに異なる大きさの電流
を流し得るようにすることも可能なのである。そして、
後者の場合には、本リニアアクチュエータを車両用ブレ
ーキ装置のスプール式電磁制御弁に使用し、1つのコイ
ルには踏力センサの信号に基づいた電流が供給されるよ
うにし、他のコイルには加速度センサの信号に基づいた
電流が供給されるようにすれば、スプールの位置を両セ
ンサの出力に基づいて制御することが可能となる。
【0051】さらに、上記実施例においては溝を2個直
列に設けたが、溝が1個のものであっても、コイルを形
成する線を長くすることができるため、その分推進力を
大きくすることができる。また、溝を同軸方向に2個並
列に設けたものであっても、2個に限らず3個以上設け
たものであっても、本発明を適用し得る。また、コイル
支持材50,52等を固定し、外周側ヨーク14,内周
側ヨーク22等を移動させてもよい。
【0052】本発明の実施に使用される別の治具を図
8,9に示す。本治具は、コイル形成後におけるコイル
支持材50およびコイル66の取り外しを容易にしたも
のである。本治具110は、本体112,コレット11
6および外殻118を備えている。本体112は外周面
がテーパ面とされており、大径側の端面120には雌ね
じ穴122および2本のピン124が設けられ、小径側
の端面125の中央部には雌ねじ穴126が形成されて
いる。
【0053】コレット116は内周面がテーパ面、外周
面が円筒面とされた概して有底円筒状の部材であり、本
体112の外側に嵌合されている。コレット116に
は、開口端128から8本のスリット130が入れられ
て8個の可動部132が形成され、これら可動部132
が結合部134により結合されている。また、コレット
116の結合部134の中央部には雌ねじ穴136が形
成されている。
【0054】外殻118は段付きの薄肉筒状を成してお
り、その小径部140がコレット116の可動部132
の外側に嵌合されている。また、大径部142側に設け
られた内向きフランジ146がコレット116の結合部
134に固定されている。
【0055】上記本体112とコレット116とはねじ
部材148により連結されている。ねじ部材148は左
ねじ部150と右ねじ部152とを備え、左ねじ部15
0がコレット116の前記雌ねじ穴136に螺合される
一方、右ねじ部152が本体112の雌ねじ部126に
螺合されている。したがって、ねじ部材148が右に回
されればコレット116の結合部134が本体112に
接近し、左に回されれば本体112から離間する。
【0056】コレット116の結合部134が本体11
2に当接するまでねじ部材148が締め込まれた状態で
は、本体112がコレット116を拡径させ、コレット
116が外殻118の小径部140を拡径させる。この
状態で、小径部140の直径とコイル支持部材50の切
欠58の底面の直径とが等しくなるようにされている。
また、ねじ部材148が左に回されてコレット116の
結合部134が本体112から押し離されれば、コレッ
ト116が縮径し、外殻118の小径部140が縮径す
ることを許容する。
【0057】本治具110を使用する際には、コレット
116および小径部140を拡径状態とした上で、小径
部140の面に離型剤を塗布し、ボルト156によりコ
イル支持部材50を固定する。その後は前記実施例にお
けると同様にしてコイル66を形成する。
【0058】ワニスが固まった後に、ボルト156を取
り外し、ねじ部材148を左に回してコレット116お
よび小径部140を縮径させれば、小径部140とコイ
ル66との間に隙間が生じ、コイル支持部材50および
コイル66を容易に治具110から外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるリニアアクチュエータ
の断面図である。
【図2】上記実施例のヨークの磁束密度の分布図であ
る。
【図3】上記実施例のコイルを形成するため治具の断面
図である。
【図4】上記実施例のコイル支持材およびコイルの断面
図である。
【図5】本発明の別の実施例のコイル支持材の断面図で
ある。
【図6】上記両実施例のコイルの一部断面図である。
【図7】従来のリニアアクチュエータにおけるコイルの
一部断面図である。
【図8】本発明の実施に使用される別の治具の断面図で
ある。
【図9】上記実施例におけるK−K断面図である。
【図10】従来のリニアアクチュエータの断面図であ
る。
【図11】上記従来のリニアアクチュエータにおける磁
束密度の分布図である。
【符号の説明】
14 外周側ヨーク 18 永久磁石 22 内周側ヨーク 28 ベアリング 30 ベアリング 38 溝 40 溝 50 コイル支持材 52 コイル支持材 65 線 66 コイル 68 コイル
フロントページの続き (72)発明者 門脇 美徳 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 数岡 幸治 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線が巻かれて形成されるコイルと、その
    コイルをその内周側から支持する支持筒とを備えた第1
    部材と、 磁性材料部を備え、その磁性材料部に前記コイルがコイ
    ルの中心線と同一方向に移動可能に嵌入させられる少な
    くとも1個の溝部が形成されるとともに、その磁性材料
    部の一部に少なくとも1個の磁気発生部が設けられ、そ
    の磁気発生部によって前記溝部と交差する閉磁路が形成
    される第2部材と、 その第2部材と前記第1部材との前記コイルの中心線に
    ほぼ平行な方向の相対移動を案内する案内手段とを含む
    リニアアクチュエータにおいて、 前記コイルの互いに隣接する前記線同士を樹脂により固
    着することによって、コイル自体を当該リニアアクチュ
    エータの作動時に作用する磁気力に耐え得る一体的な筒
    部材とし、前記支持筒を省略したことを特徴とするリニ
    アアクチュエータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100548929B1 (ko) * 2003-03-18 2006-02-02 니혼 덴산 산쿄 가부시키가이샤 리니어액튜에이터, 그것을 이용한 펌프장치 및 콤프렛서장치
KR20240176263A (ko) * 2023-06-15 2024-12-24 알엠에스테크놀러지(주) 관성형 전자기식 리니어 액추에이터

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