JPH05296942A - 線状体樹脂被覆内気泡検出装置 - Google Patents

線状体樹脂被覆内気泡検出装置

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JPH05296942A
JPH05296942A JP4121156A JP12115692A JPH05296942A JP H05296942 A JPH05296942 A JP H05296942A JP 4121156 A JP4121156 A JP 4121156A JP 12115692 A JP12115692 A JP 12115692A JP H05296942 A JPH05296942 A JP H05296942A
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linear
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Motohide Yoshida
元秀 吉田
Susumu Inoue
享 井上
Katsuyuki Tsuneishi
克之 常石
Shinya Okuyama
信也 奥山
Takehito Kobayashi
勇仁 小林
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 線状体の樹脂被覆内の気泡の有無を、感度良
く検出すること 【構成】 He−Ne定偏光レーザー1から出射された
光は、ミラー2で反射され、光軸bを進み、線状体の長
手方向に対して斜めに入射する。途中、ビームスプリッ
タ5で分岐された光は、光源出力モニタ用受光器6に入
射する。被測定線4に入射した光は、樹脂被覆内の表面
気泡にて反射され、その一部は光軸cを進み、受光器3
に入射する。受光器3には、偏光フィルタおよび波長選
択フィルタが内蔵されており、He−Ne定偏光レーザ
ー1から出射された光のみを受光する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、線状体の樹脂被覆内の
気泡の検出を、非接触で全長にわたって行なう線状体樹
脂被覆内気泡検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、線状体の品質検査、例えば、
光ファイバの樹脂被覆内の気泡の有無の検査が行なわれ
ている。特に、光ファイバでは、その樹脂被覆内に気泡
が混入していると、光通信に用いた場合、光ファイバ設
置後、低温時に伝送損失が増加することがある。そのた
め、光ファイバ樹脂被覆中に混入した気泡を検出するこ
とは、光ファイバの品質を保証する上で重要な項目であ
る。
【0003】光ファイバ内部の異常を検知する方法とし
て、特表平3−503937号公報に示されているよう
に、製造中の光ファイバの軸に垂直な方向から平行光を
照射し、その散乱光を受光し、受光量の変化を検知する
方法が考えられている。この方法においては、外観不
良、傷などの光ファイバの異常について、検出可能であ
る。しかし、この方法は、線状体表面の反射の影響が大
きく、かつ微少な外径変動や、ゴミなどで出力の変化が
生じ、気泡以外に起因する散乱光も検出してしまう。そ
のため、線状体の被覆樹脂内の気泡に起因する出力を抽
出できず、光ファイバの異常検出において最も重要な項
目である光ファイバの樹脂被覆内の気泡の検出について
は、検出能力が低いものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
に鑑みてなされたもので、線状体の樹脂被覆内の気泡の
有無を、感度良く検出することを目的とするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、樹脂被覆を有
する線状体に光を照射し、その散乱光の変化から前記樹
脂被覆中に含まれる気泡を検出する線状体樹脂被覆内気
泡検出装置において、請求項1記載の発明では、前記線
状体の検出領域に、前記線状体の長手方向に対し斜め方
向から光を照射する光照射手段と、前記検出領域からの
散乱光を受光する受光器を有することを特徴とするもの
である。
【0006】請求項2記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、線状体に入射する照射光軸と、線状体の長手方
向に対し垂直な軸とのなす角度が、5゜〜70゜である
ことを特徴とするものである。
【0007】請求項3記載の発明は、請求項1または2
の発明において、照射光が、線状体の長手方向に対し垂
直な方向の直線偏光であることを特徴とするものであ
る。
【0008】請求項4記載の発明は、請求項1、2また
は3の発明において、受光部に線状体の長手方向に対し
垂直な方向の直線偏光を透過させる検光子を設けたこと
を特徴とするものである。
【0009】また、請求項5記載の発明は、請求項1、
2、3または4の発明において、照射光の強度の変化を
モニタする光源出力モニタ用受光器を設け、散乱光の受
光レベルを補正することを特徴とするものである。
【0010】
【作用】本発明によれば、請求項1記載の発明において
は、線状体の長手方向に対し、斜め方向から光を照射
し、特に、請求項2記載の発明においては、斜めの角度
を5゜〜70゜とすることによって、気泡からの反射光
量を有効に検出できる。また、そのほかの傷、外観不良
などからの散乱光および迷光の影響を最小限にできるか
ら、気泡検出のS/N比を大幅に向上させることがで
き、微少な樹脂内の気泡でも検出することができる。斜
めの角度は、より望ましくは、20゜〜60゜、さらに
望ましくは、45゜付近とするのがよい。
【0011】請求項3記載の発明においては、照射光
を、線状体長手方向と垂直な方向の直線偏光とし、ま
た、請求項4記載の発明においては、受光部に線状体の
長手方向と垂直な方向の直線偏光を透過させる検光子を
設けたことにより、さらに気泡の検出効果を高めること
ができる。
【0012】また、請求項5記載の発明においては、光
源出力モニタ用受光器を設け、散乱光の受光レベルを補
正したから、光源出力の時間的出力変動の影響を受けず
に、気泡の検出を行なうことができる。
【0013】
【実施例】図1は、本発明による線状体樹脂被覆内気泡
検出装置の一実施例の模式図であり、図1(A)は側面
図、図1(B)は平面図である。図中、1はHe−Ne
定偏光レーザー、2はミラー、3は受光器、4は被測定
線状体、5はビームスプリッター、6は光源出力モニタ
用受光器である。
【0014】He−Ne定偏光レーザー1およびミラー
2によって、光照射手段を形成し、被測定線状体4の長
手方向に対して斜めに光を照射する。受光器3は、被測
定線状体4に入射する光軸bと角度θをもって配置され
る。照射光の位置および光軸角度と、受光器の位置およ
び角度θは、樹脂被覆内の気泡からの散乱光が最も強く
受光され、かつ気泡検出に関するS/N比を最大にする
ように、最適な位置および角度で配置される。ビームス
プリッター5は、入射側をミラーとし、反射光を光源出
力モニタ用受光器6に導くようにしている。
【0015】ミラー2は必ず必要なものではなく、He
−Ne定偏光レーザー1から直接被測定線状体4に光を
照射しても良い。また、ビームスプリッター5をミラー
2の代わりに用い、透過光を光源出力モニタ用受光器6
へ、反射光を被測定線状体4へ入射させても良い。しか
し、ミラー2を用いることにより、He−Ne定偏光レ
ーザー1と受光器3およびその他の図示されていない回
路等を、被測定線状体4に対して片側にまとめることが
でき、装置の小型化が可能となる。小型化のために、各
光路にミラーを1枚または複数枚用いて良いことは当然
であって、例えば、ビームスプリッター5と光源出力モ
ニタ用受光器6との間にミラーを設け、光源出力モニタ
用受光器6を、He−Ne定偏光レーザー1および受光
器3と同じ側に配置することもできる。
【0016】上述の実施例につき動作を説明する。He
−Ne定偏光レーザー1から出射された光は、光路aを
進んだのちミラー2で反射され、光路bを進み、ビーム
スプリッター5に入射する。ビームスプリッター5で反
射した光は、光源出力モニタ用受光器6に入射する。一
方、ビームスプリッター5を透過した光は、光路bを進
み、線状体の長手方向に対して斜めに入射される。入射
光は、まず空気と被測定線状体4の樹脂被覆界面にて透
過、反射され、そして被測定線状体4の樹脂被覆内に気
泡がある場合は、その気泡にて反射、透過され、最後に
被測定線状体4の樹脂被覆と空気界面にて反射、透過さ
れる。被測定線状体4の樹脂被覆内に気泡がなければ、
入射光の多くはそのまま直進し、光路dを進む。気泡が
ある場合、気泡表面で入射光は反射され、その一部は光
路cを進み、受光器3に入射する。受光器3には、偏光
フィルタおよび波長選択フィルタが内蔵されており、H
e−Ne定偏光レーザー1から出射された光のみを受光
する。受光器3からは受光した光量に従った電気信号が
出力される。
【0017】本発明の理論的背景につき説明する。図2
は、本発明の理論的背景の説明図である。図中、21は
空気−線状体面、22は気泡表面、23は線状体−空気
面、n1 は線状体の屈折率、n2 は空気の屈折率、θ1
は入射光の空気−線状体面への入射角、θ2 は同出射
角、θ3 は線状体−空気面への入射角、θ4 は同出射
角、θ5 は気泡表面における入射および反射角、I1
入射光の強度、I2 は線状体内に出射される光の強度、
3 は気泡表面で反射された光の強度、I4 は再び空気
中に出射される光の強度である。
【0018】上述の一実施例の動作の説明でも述べたよ
うに、入射光が気泡表面において反射した光を受光する
ことを考える。図2に示すように、強度I1 の入射光は
線状体に向かい、空気−線状体面21に角度θ1 で入射
し、角度θ2 、強度I2 で線状体内に出射される。そし
て、気泡があれば、光はその気泡表面22に角度θ5
入射して、同じ角度θ5 で反射し、線状体の入射した側
とは反対の側に向かう。この時の光の強度はI3 であ
る。気泡で反射された光は、線状体−空気面23に角度
θ3 で入射し、角度θ4 、強度I4 で空気中へ出射され
る。この光を受光することとなる。気泡は球状体として
考える。
【0019】以下、上述の光路に沿って説明する。ま
ず、空気−線状体面21における光の透過について考察
する。図2のように、空気−線状体面21に入射光が角
度θ1 で入射し、角度θ2 で出射するとすれば、スネル
の法則により、 n2 sinθ1 =n1 sinθ2 (1) という関係が存在する。
【0020】光の強度については、偏光成分によって透
過する光量が違うから、入射光のP偏光成分の強度をI
P1、S偏光成分の強度をIS1、線状体内に出射される光
のP偏光成分の強度をIP2、S偏光成分の強度をIS2
すれば、 I2 =IP2+IS2=TP1P1+TS1S1 (2) TP1=1−tan2 (θ1 −θ2 )/tan2 (θ1 +θ2 ) TS1=1−sin2 (θ1 −θ2 )/sin2 (θ1 +θ2 ) となる。
【0021】また、入射光の角度によっては、線状体表
面で全反射してしまう。故に、 (n2 /n1 )sinθ1 <1 (3) の式を満足する光のみが透過し、そのほかの光は線状体
表面で反射される。そのため、式(3)を満たす角度θ
1 から強度I1 の光を線状体に入射させる。すると、式
(1)で与えられる角度θ2 の方向に、式(2)で与え
られる強度I2 で線状体内に透過することとなる。透過
光は、線状体内を進み、気泡がなければ線状体の入射側
とは反対側の面に到達し、再び屈折されて空気へ出射さ
れる。
【0022】線状体内に気泡があると、気泡表面22で
反射および屈折が起こる。全反射する場合を考えると、
その条件は、 (n1 /n2 )sinθ5 >1 (4) である。ここで、気泡内には空気が入っているものと
し、気泡内の屈折率を空気の屈折率n1 としている。全
反射の場合は、入射光と出射光の強度は等しくなる。故
に、 I3 =I2 (5) である。
【0023】気泡表面22において透過する場合の条件
は、 (n1 /n2 )sinθ5 <1 (6) である。この場合、入射光は気泡内に透過するが、一部
は反射される。反射光の強度I3 は、入射光のP偏光成
分の強度をIP2、S偏光成分の強度をIS2、反射光のP
偏光成分の強度をIP3、S偏光成分の強度をIS3とし、
透過する光の角度をθ5'とすれば、 I3 =IP3+IS3=RP2P2+RS2S2 (7) RP2=tan2 (θ5 −θ5')/tan2 (θ5 +θ5') RS2=sin2 (θ5 −θ5')/sin2 (θ5 +θ5') となる。気泡表面22においては、面の角度が各点によ
って違うので、入射光の角度θ5 がそれぞれの点によっ
て違う。そのため、気泡表面の各点における条件によっ
て反射または透過が起こる。このように、気泡表面にお
いては、入射する光は散乱されることとなる。
【0024】気泡表面において反射された光は、線状体
内を再び進み、線状体−空気面23に達する。線状体−
空気面23への入射光が角度θ3 で入射するとすれば、
スネルの法則により、 n1 sinθ3 =n2 sinθ4 (8) を満足する角度θ4 で空気中に出射することとなる。ま
た、光の強度については、入射光のP偏光成分の強度を
P3、S偏光成分の強度をIS3、空気中に出射される光
のP偏光成分の強度をIP4、S偏光成分の強度をIS4
すれば、 I4 =IP4+IS4=TP3P3+TS3S3 (9) TP3=1−tan2 (θ3 −θ4 )/tan2 (θ3 +θ4 ) TS3=1−sin2 (θ3 −θ4 )/sin2 (θ3 +θ4 ) となる。また、入射光の角度によっては、線状体内で全
反射し、空気中に透過されない。故に、 (n1 /n2 )sinθ3 <1 (10) の式を満足する光のみが透過し、そのほかの光は線状体
内で反射される。そのため、式(10)を満たす角度θ
3 からの強度I3 の光が線状体−空気面に入射したとき
に、式(8)で与えられる角度θ4 の方向に、式(9)
で与えられる強度I4 で空気中に透過することとなる。
この透過光を受光器で受光すれば、気泡からの反射光の
みを受光できることになる。
【0025】上述の考察からもわかるように、受光する
光の強度は、線状体への入射光の角度θ1 、線状体の屈
折率n1 、線状体から出射される角度θ4 および偏光に
よって変化する。これらのパラメータを考慮して、入射
光の角度および受光器の角度を決定すれば、受光器に入
射する光量を最大にすることができる。
【0026】以下、上述のパラメータによる受光量の変
化を、図3乃至図9を用いて説明する。図3および図4
は、受光器の角度を変化させたときの、気泡からの反射
光の受光量の変化を示すグラフである。このグラフは、
入射角θ1 を、図3では0゜、図4では45゜とし、受
光器の角度θ4 を変化させたときの受光量の相対値を示
している。線状体の屈折率n1 は1.495のものを用
いている。通常の光ファイバなどの屈折率は、およそ
1.5付近である。このグラフからも分かるように、線
状体への入射光は、従来のように0゜から入射させてい
たのに比べ、斜めに入射させた方が、気泡からの反射光
を約2倍以上強く受光することができる。
【0027】図5乃至図7は、入射角θ1 を変化させた
ときの、気泡からの反射光量の変化を示すグラフであ
る。これらのグラフでは、屈折率による変化を見るた
め、屈折率n1 を、それぞれ図5では1.485、図6
では2.0、図7では1.2としている。縦軸は、入射
角を決めたときに、受光器の角度を変えて最も強く受光
した時の受光量の相対値である。図7より、屈折率n1
が1.2のときに入射角θ1 が40゜付近で受光量が最
大になることが分かる。同様に、図5より、屈折率n1
が1.485のときに入射角θ1 が45゜付近で、図6
より、屈折率n1 が2.0のときに入射角θ1 が45゜
付近でそれぞれ受光量が最大になることが分かる。同じ
屈折率の線状体を用いた図5と図3とを比較すると、図
3において従来の方法による受光量の相対値が0.5程
度であったから、図5よりみて入射角が5゜〜70゜程
度であれば、従来の方法よりも大きい受光量を得ること
ができる。また、図5乃至図7のグラフから、入射角が
20゜〜60゜であれば、最大受光量の80%程度の十
分大きな受光量が得られることも分かる。このようなこ
とから、入射光は、5゜〜70゜、望ましくは20゜〜
60゜、さらに望ましくは45゜付近とすればよいこと
が分かる。
【0028】上述の屈折率の違いによる受光量の変化
は、まず、上述した式(3)、(4)、(6)、(1
0)で与えられている臨界角が異なるため、気泡表面に
おける反射の状態が変化し、また、線状体と空気との界
面における反射光量が変化したことが考えられる。さら
に、透過光の光束の太さの変化が考えられる。図8は、
透過光束の太さの変化の説明図である。図8(A)は屈
折率が小さいとき、図8(B)は屈折率が大きいときを
示している。図中、sは入射光の光束の断面積、s’、
s”は透過光の光束の断面積を示している。透過光の角
度を同じにするためには入射角を変化させる必要がある
が、この場合、図8からもわかるように、透過光の光束
の断面積は、s’よりもs”の方が大きい。そのため
に、単位面積あたりの光量は小さくなり、受光量を変化
させているものと考えられる。
【0029】図9は、入射角と、入射光と受光器の開き
角との関係を示すグラフである。図5において、入射角
θ1 を決めたときに、最大の受光量を得ることができ
る、入射光と受光器の開き角を示している。例えば、入
射角θ1 が45゜付近であれば、開き角は、90゜付
近、すなわち、出射角θ4 は、45゜付近で受光器の出
力が最大となる。
【0030】このように、受光器3は、気泡表面におけ
る散乱光を受光することになるから、入射角θ1 、屈折
率n1 、出射角θ4 などのパラメータにより、受光でき
る光量が異なってくる。そこで、本発明では、これらの
パラメータを考慮に入れ、線状体にレーザー光を斜めに
入射させ、かつ最適な位置に受光器を設置することによ
り、線状体の樹脂被覆内の気泡から散乱され、受光器に
入射する光量を最大にし、他の異常点(外観不良、傷な
ど)による出力に比べ気泡からの散乱光を十分大きな出
力として得ることができ、微少な気泡の検出を有効に行
なうことができる。
【0031】さらに、もう1つのパラメータである偏光
方向について説明する。上述の式(2)、(7)、
(9)で示したように、P偏光とS偏光とでは、屈折率
の異なる物質間では、反射率、透過率が異なる。例え
ば、線状体樹脂被覆と、その中に含まれている気泡との
界面では、偏光状態が異なると、反射率が、2倍以上違
ってくる。偏光状態が時間的に変化するレーザーを用い
ると、気泡表面でのレーザー光の反射率が時間的に変化
し、受光器3の出力が時間的に不安定となってしまう。
そのため、本発明では、常に偏光状態が一定の定偏光レ
ーザーを用いることにより、出力の安定化を図ってい
る。
【0032】さらに、偏光方向を、線状体の長手方向に
垂直な方向とすると、気泡表面での反射率が最も高くな
るとともに、樹脂表面での反射率が最小となり、受光器
3から高出力を得ることができる。また、レーザー光以
外の光によって、受光器3からの出力が影響されるのを
防ぐことも必要である。そのため、本発明では、照射さ
れるレーザー光の偏光方向を線状体の長手方向に垂直な
方向とし、受光器3にレーザー光の波長の光のみを選択
する波長選択フィルタと、レーザー光の偏光方向と同一
方向の偏光のみを選択する偏光フィルタを内蔵すること
ができる。これにより、レーザー光以外の光の影響を最
小限に抑えるとともに、気泡表面からの反射光を効率よ
く受光することができ、線状体の樹脂被覆内の気泡を効
果的に検知している。
【0033】一方、レーザー光の時間的な出力変動や、
偏光の変化など、装置自体の要因によって、受光信号が
変動することが確認された。レーザー光の時間的出力変
動については、線状体にレーザー光が入射されるまでの
光路上に、ビームスプリッター5を挿入して光を分岐
し、光源出力モニタ用受光器6にてモニタする。光源出
力が変化した場合、受光器3の出力信号の増幅器の増幅
率を変化させるなどして、光源出力の変化の影響をなく
している。
【0034】本発明の一実験例について説明する。樹脂
被覆内に気泡を混入させた光ファイバを試作し、従来の
検出装置と、本発明による線状体樹脂被覆内気泡検出装
置により、気泡の検出能力を比較した。試作した光ファ
イバには、気泡数が、0個/cm、30個/cm、
100個/cmと、異なった数の気泡を混入し、時間
をおいて順に検出位置に来るようにした。図10は、本
発明の線状体樹脂被覆内気泡検出装置による受光器出力
グラフ、図11は、従来の検出装置による受光器出力グ
ラフである。横軸は、光ファイバの製造時間であり、縦
軸は、受光器出力である。この出力が大きくなるほど、
気泡が数多く含まれていることを示す。この実験の結
果、図10および図11からも分かるように、従来の装
置では、、、の場合で出力のベースラインは変化
しているが、ノイズが多く含まれており、樹脂内に気泡
が混入しているかどうかの判断がつきにくい。それに対
して、本発明の線状体樹脂内気泡測定装置では、樹脂内
気泡数の多少により、出力の大小が変化しており、かつ
安定していてノイズの影響も少ないため、樹脂内気泡が
存在しているかどうかの判断が容易である。さらに、
、、の場合の受光器出力が大きく変化しているか
ら、受光器の出力により樹脂内気泡の数を判断できる。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、線状体にレーザー光を斜めに入射し、かつ最
適な位置に受光器を設置することにより、受光器におけ
る線状体の樹脂被覆内の気泡からの散乱光の光量を最大
にし、他の異常点(外観不良、傷など)による出力に比
べ十分大きな出力が得られ、気泡検出に対するS/N比
の向上が図られているため、光ファイバ製造などの分野
で、製造中の気泡の混入の有無および混入量を正確に把
握することができる。
【0036】また、常に偏光状態が一定の定偏光レーザ
ーを用い、照射されるレーザー光の偏光方向を線状体の
長手方向に垂直な方向とし、さらに受光器にレーザー光
の波長の光のみを選択する波長選択フィルタと、レーザ
ー光の偏光方向と同一方向の偏光のみを選択する偏光フ
ィルタを内蔵したから、レーザー光以外の光の影響を最
小限に抑えるとともに、気泡表面からの反射光を効率よ
く受光することができ、線状体の樹脂被覆内の気泡を効
果的に検知することができる。
【0037】さらに、光源出力モニタ用受光器6にてレ
ーザー光の時間的出力変動をモニタすることにより、光
源出力が変化した場合に受光器3の出力信号の増幅率を
変化させることができ、光源出力の変化の影響をなくす
ことができる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による線状体樹脂被覆内気泡検出装置の
一実施例の模式図である。
【図2】本発明の理論的背景の説明図である。
【図3】〜
【図4】受光器の角度を変化させたときの、気泡からの
反射光の受光量の変化を示すグラフである。
【図5】〜
【図7】入射角θ1 を変化させたときの、気泡からの反
射光量の変化を示すグラフである。
【図8】透過光束の太さの変化の説明図である。
【図9】入射角と、入射光と受光器の開き角との関係を
示すグラフである。
【図10】本発明の線状体樹脂被覆内気泡検出装置によ
る受光器出力グラフである。
【図11】従来の検出装置による受光器出力グラフであ
る。
【符号の説明】
1 He−Ne定偏光レーザー 2 ミラー 3 受光器 4 被測定線状体 5 ビームスプリッター 6 光源出力モニタ用受光器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥山 信也 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 小林 勇仁 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂被覆を有する線状体に光を照射し、
    その散乱光の変化から前記樹脂被覆中に含まれる気泡を
    検出する線状体樹脂被覆内気泡検出装置において、前記
    線状体の検出領域に、前記線状体の長手方向に対し斜め
    方向から光を照射する光照射手段と、前記検出領域から
    の散乱光を受光する受光器を有することを特徴とする線
    状体樹脂被覆内気泡検出装置。
  2. 【請求項2】 線状体に入射する照射光軸と、線状体の
    長手方向に対し垂直な軸とのなす角度が、5゜〜70゜
    であることを特徴とする請求項1記載の線状体樹脂被覆
    内気泡検出装置。
  3. 【請求項3】 照射光が、線状体の長手方向に対し垂直
    な方向の直線偏光であることを特徴とする請求項1また
    は2記載の線状体樹脂被覆内気泡検出装置。
  4. 【請求項4】 受光部に線状体の長手方向に対し垂直な
    方向の直線偏光を透過させる検光子を設けたことを特徴
    とする請求項1、2または3記載の線状体樹脂被覆内気
    泡検出装置。
  5. 【請求項5】 照射光の強度の変化をモニタする光源出
    力モニタ用受光器を設け、散乱光の受光レベルを補正す
    ることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の線
    状体樹脂被覆内気泡検出装置。
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