JPH05301903A - 乳化性澱粉分解物、その製造法及びこれを用いて得られる食品 - Google Patents
乳化性澱粉分解物、その製造法及びこれを用いて得られる食品Info
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- JPH05301903A JPH05301903A JP4134237A JP13423792A JPH05301903A JP H05301903 A JPH05301903 A JP H05301903A JP 4134237 A JP4134237 A JP 4134237A JP 13423792 A JP13423792 A JP 13423792A JP H05301903 A JPH05301903 A JP H05301903A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 澱粉を酸浸漬法または酸ばい焼法によって分
解し、澱粉粒形が破壊されることなく保持されており、
DE(Dextrose Equivalent) 0.04〜0.30、粘度10〜1000
cps 及び乳化力 0.3以上に制御されている乳化性澱粉分
解物。 【効果】 澱粉分解物のすぐれた乳化作用により油脂を
乳化し、得られる食品の外観及びテクスチャーが油脂乳
化食品となるので、油脂の使用量を抑え、低カロリー食
品を得ることができる。
解し、澱粉粒形が破壊されることなく保持されており、
DE(Dextrose Equivalent) 0.04〜0.30、粘度10〜1000
cps 及び乳化力 0.3以上に制御されている乳化性澱粉分
解物。 【効果】 澱粉分解物のすぐれた乳化作用により油脂を
乳化し、得られる食品の外観及びテクスチャーが油脂乳
化食品となるので、油脂の使用量を抑え、低カロリー食
品を得ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乳化性澱粉分解物、そ
の製造法及びこのような乳化性澱粉分解物を用いて得ら
れる低カロリーの脂肪乳化食品に関する。本発明の乳化
性澱粉分解物は、乳化性が高く、また脂肪の一部と代替
することができ、低カロリー食品の素材として有用であ
る。
の製造法及びこのような乳化性澱粉分解物を用いて得ら
れる低カロリーの脂肪乳化食品に関する。本発明の乳化
性澱粉分解物は、乳化性が高く、また脂肪の一部と代替
することができ、低カロリー食品の素材として有用であ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、エネルギーの過剰摂取による弊害
が国民栄養調査から明らかになり、また世界的な緊急問
題としても取り上げられている。これまで低カロリー食
品の開発は、主として糖質類の低減に重点が置かれてい
たが、高カロリー食である脂肪の過剰摂取が種々の疾病
の基因となっていることが明らかになるにつれ、脂肪の
低減がより重要であるという認識が生まれた。
が国民栄養調査から明らかになり、また世界的な緊急問
題としても取り上げられている。これまで低カロリー食
品の開発は、主として糖質類の低減に重点が置かれてい
たが、高カロリー食である脂肪の過剰摂取が種々の疾病
の基因となっていることが明らかになるにつれ、脂肪の
低減がより重要であるという認識が生まれた。
【0003】従来、このような観点から、食品中の油の
一部あるいは全部を炭水化物をベースとした脂肪代替品
で置き換えて、低カロリー食品を得ることが10年以上も
前から行なわれている。例えば、このような炭水化物を
ベースとした脂肪代替品として、親水コロイドを形成す
るガム類、ぶどう糖の逆合成物質であるポリデキストロ
ーズ、澱粉を制限分解(DE5)して得られるマルトデキ
ストリン、また最近では更に低分解した澱粉分解物(特
開昭60−164449号公報)等が提案されている。上記物
質、特に澱粉系物質を脂肪代替品とする着眼は、その物
性において熱湯に溶け、冷却した場合に熱転換性ゲルと
なり、その際形成されるゲル微粒子が口当たりを良く
し、その滑らかなテクスチャーが恰も脂肪様であるとい
うことに基づくように思われる。しかしながら、食品は
一般に各種物質の混合系から構成されたものであるか
ら、上記の物質が単独で脂肪様のテクスチャーを呈する
からといって、混合系の食品において、そのままのテク
スチャーが生かされているかについては疑問が残る。
一部あるいは全部を炭水化物をベースとした脂肪代替品
で置き換えて、低カロリー食品を得ることが10年以上も
前から行なわれている。例えば、このような炭水化物を
ベースとした脂肪代替品として、親水コロイドを形成す
るガム類、ぶどう糖の逆合成物質であるポリデキストロ
ーズ、澱粉を制限分解(DE5)して得られるマルトデキ
ストリン、また最近では更に低分解した澱粉分解物(特
開昭60−164449号公報)等が提案されている。上記物
質、特に澱粉系物質を脂肪代替品とする着眼は、その物
性において熱湯に溶け、冷却した場合に熱転換性ゲルと
なり、その際形成されるゲル微粒子が口当たりを良く
し、その滑らかなテクスチャーが恰も脂肪様であるとい
うことに基づくように思われる。しかしながら、食品は
一般に各種物質の混合系から構成されたものであるか
ら、上記の物質が単独で脂肪様のテクスチャーを呈する
からといって、混合系の食品において、そのままのテク
スチャーが生かされているかについては疑問が残る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、ぶどう
糖の重合体である澱粉がα−1,4 結合のみからなる直鎖
状のアミローズと主結合はα−1,4 結合であるが、その
所々でα−1,6 結合を分岐点として枝分かれしたアミロ
ペクチンという二成分から構成されており、その水溶液
中において、疎水物質が存在する場合に直鎖構造のアミ
ローズと分岐構造のアミロペクチンの末端に位置する直
鎖部分は、疎水物質を軸として螺旋構造をとり複合体を
形成するということ、ならびにアミローズがアミロペク
チンより複合体形成能が大きいという既成知識を基にし
て、巨大分子である澱粉を適度に切断すれば複合体形成
能を損なわず、しかもその複合体は疎水性基と親水性基
とを合わせ持つ、謂わば乳化剤としての機能を発現する
に相違ないという発想を確立した。澱粉分解物を脂肪代
替品として考える場合、当然水と油から構成された食品
であるから両者の馴染み、つまり両者に親和性をもたせ
るためには上述の乳化機能をもつ澱粉分解物がその仲介
となって両者の分散性を向上させ得ること、またその保
有する保水力によって水量を増加できるため、完成され
た食品の単位重量当たりのカロリーを低減でき、また食
品組織の安定化に寄与し、更に食品の使命であるおいし
さも従来品と比肩させ得ることなどを目的として本発明
を達成した。すなわち、本発明の課題は、脂肪系食品の
油脂の一部を乳化性澱粉分解物で置換することによっ
て、従来の脂肪系食品のテクスチャーを損わず、カロリ
ーを低減することのできる食品及びその素材として用い
られる乳化性澱粉分解物を提供することにある。
糖の重合体である澱粉がα−1,4 結合のみからなる直鎖
状のアミローズと主結合はα−1,4 結合であるが、その
所々でα−1,6 結合を分岐点として枝分かれしたアミロ
ペクチンという二成分から構成されており、その水溶液
中において、疎水物質が存在する場合に直鎖構造のアミ
ローズと分岐構造のアミロペクチンの末端に位置する直
鎖部分は、疎水物質を軸として螺旋構造をとり複合体を
形成するということ、ならびにアミローズがアミロペク
チンより複合体形成能が大きいという既成知識を基にし
て、巨大分子である澱粉を適度に切断すれば複合体形成
能を損なわず、しかもその複合体は疎水性基と親水性基
とを合わせ持つ、謂わば乳化剤としての機能を発現する
に相違ないという発想を確立した。澱粉分解物を脂肪代
替品として考える場合、当然水と油から構成された食品
であるから両者の馴染み、つまり両者に親和性をもたせ
るためには上述の乳化機能をもつ澱粉分解物がその仲介
となって両者の分散性を向上させ得ること、またその保
有する保水力によって水量を増加できるため、完成され
た食品の単位重量当たりのカロリーを低減でき、また食
品組織の安定化に寄与し、更に食品の使命であるおいし
さも従来品と比肩させ得ることなどを目的として本発明
を達成した。すなわち、本発明の課題は、脂肪系食品の
油脂の一部を乳化性澱粉分解物で置換することによっ
て、従来の脂肪系食品のテクスチャーを損わず、カロリ
ーを低減することのできる食品及びその素材として用い
られる乳化性澱粉分解物を提供することにある。
【0005】澱粉は本来、上述したように疎水物質と複
合体を形成する機能がある。しかし、澱粉そのもので
は、その水溶液は高粘性であるため疎水物質の分散が妨
げられること、また澱粉との複合体は巨大分子であるた
め乳化力を殆ど発揮しないことなどから、本発明者ら
は、澱粉のもつ複合体形成能を維持し、乳化能をもたせ
るには、ある程度低分子化するための加水分解が必要で
あることを認めた。澱粉を加水分解するには各種の方法
がある。例えば、ばい焼法、酸浸漬法、酸糖化法、酵素
分解法(α−アミラーゼ)などが知られている。澱粉の
分解によって生成するデキストリンのなかで複合体を形
成するには、直鎖デキストリンと分岐デキストリンの末
端に位置する直鎖部分が関与しているものと考えられ
る。そして安定した複合体を形成し、乳化を保持するに
は最適平均鎖長が問題となり、その最適平均鎖長は澱粉
の分解程度に依存するものである。本発明はこのような
安定な複合体を形成し、乳化を保持できる乳化性澱粉の
製造方法を提供することを課題とする。
合体を形成する機能がある。しかし、澱粉そのもので
は、その水溶液は高粘性であるため疎水物質の分散が妨
げられること、また澱粉との複合体は巨大分子であるた
め乳化力を殆ど発揮しないことなどから、本発明者ら
は、澱粉のもつ複合体形成能を維持し、乳化能をもたせ
るには、ある程度低分子化するための加水分解が必要で
あることを認めた。澱粉を加水分解するには各種の方法
がある。例えば、ばい焼法、酸浸漬法、酸糖化法、酵素
分解法(α−アミラーゼ)などが知られている。澱粉の
分解によって生成するデキストリンのなかで複合体を形
成するには、直鎖デキストリンと分岐デキストリンの末
端に位置する直鎖部分が関与しているものと考えられ
る。そして安定した複合体を形成し、乳化を保持するに
は最適平均鎖長が問題となり、その最適平均鎖長は澱粉
の分解程度に依存するものである。本発明はこのような
安定な複合体を形成し、乳化を保持できる乳化性澱粉の
製造方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の主要な特徴は、
澱粉を酸浸漬法、酸ばい焼法により微妙に制御された分
解条件下で生成する乳化性澱粉分解物を得ることにあ
る。分解法としては酸浸漬法と酸ばい焼法に限定され
る。澱粉分解法としては他に酸糖化法、酵素分解法があ
るが、本発明でいう必要条件を満たすには、つまり疎水
物質との複合体形成能を澱粉に近付け、また乳化力を発
現させるためには澱粉ほどでない粘度に低減する必要が
ある。そのことから、分解範囲は極めて狭い領域とな
り、酸糖化法および酵素分解法ではその制御が困難であ
り、またこれらの方法では糊化過程を経るので後処理が
不可能に近く実際的でない。因みに、酸浸漬法および酸
ばい焼法により澱粉を処理した場合、澱粉粒形は壊れる
ことなく保存され、その後の中和、水洗による精製は澱
粉と同等に取り扱うことが出来た。
澱粉を酸浸漬法、酸ばい焼法により微妙に制御された分
解条件下で生成する乳化性澱粉分解物を得ることにあ
る。分解法としては酸浸漬法と酸ばい焼法に限定され
る。澱粉分解法としては他に酸糖化法、酵素分解法があ
るが、本発明でいう必要条件を満たすには、つまり疎水
物質との複合体形成能を澱粉に近付け、また乳化力を発
現させるためには澱粉ほどでない粘度に低減する必要が
ある。そのことから、分解範囲は極めて狭い領域とな
り、酸糖化法および酵素分解法ではその制御が困難であ
り、またこれらの方法では糊化過程を経るので後処理が
不可能に近く実際的でない。因みに、酸浸漬法および酸
ばい焼法により澱粉を処理した場合、澱粉粒形は壊れる
ことなく保存され、その後の中和、水洗による精製は澱
粉と同等に取り扱うことが出来た。
【0007】本発明における酸浸漬法とは、澱粉を酸に
浸漬して加水分解する方法であって、具体的には例え
ば、1%塩酸液に澱粉を投入し、45℃に保温しながら緩
く撹拌して反応を進める。この条件では約8時間以内に
所望の澱粉分解物が得られる。酸の種類は他の無機酸ま
たは有機酸を用いても可能である。反応条件は固定され
たものでなく、酸濃度、酸量、温度、時間は相関関係に
あるので、それらの変量に対応した条件設定をすること
ができる。反応は炭酸ソーダなどの中和剤によって停止
させる。中和後は濾過機により水洗濾過し、得られたケ
ーキを乾燥する。
浸漬して加水分解する方法であって、具体的には例え
ば、1%塩酸液に澱粉を投入し、45℃に保温しながら緩
く撹拌して反応を進める。この条件では約8時間以内に
所望の澱粉分解物が得られる。酸の種類は他の無機酸ま
たは有機酸を用いても可能である。反応条件は固定され
たものでなく、酸濃度、酸量、温度、時間は相関関係に
あるので、それらの変量に対応した条件設定をすること
ができる。反応は炭酸ソーダなどの中和剤によって停止
させる。中和後は濾過機により水洗濾過し、得られたケ
ーキを乾燥する。
【0008】また本発明における酸ばい焼法とは、澱粉
を酸の存在下に焙焼して加水分解する方法であって、具
体的には例えば、約1%塩酸溶液を対澱粉1%になるよ
うに噴霧添加し、均一に混合した後ロータリキルンで昇
温しながら焙焼して反応を進める。品温約 130℃までに
所望の澱粉分解物が得られる。同法も酸の種類、酸濃
度、酸量、温度、時間との関係で種々の条件設定が可能
である。得られた澱粉分解物は水に投入してスラリーと
し、炭酸ソーダなどの中和剤を用いて中和し、濾過機に
より水洗濾過した後乾燥する。
を酸の存在下に焙焼して加水分解する方法であって、具
体的には例えば、約1%塩酸溶液を対澱粉1%になるよ
うに噴霧添加し、均一に混合した後ロータリキルンで昇
温しながら焙焼して反応を進める。品温約 130℃までに
所望の澱粉分解物が得られる。同法も酸の種類、酸濃
度、酸量、温度、時間との関係で種々の条件設定が可能
である。得られた澱粉分解物は水に投入してスラリーと
し、炭酸ソーダなどの中和剤を用いて中和し、濾過機に
より水洗濾過した後乾燥する。
【0009】本発明において分解程度はDEでもって表
示した。DEとは澱粉の分解率であって還元力をぶどう
糖量に換算し、全固形分に対する百分率で示したもので
ある。澱粉のDEは0であり、ぶどう糖のDEは 100で
ある。還元力の測定はソモギー法によった。粘度は、試
料の5%溶液をアルカリ性にして30℃でB型粘度計で測
定した。乳化力は、試料1gを水63mlに溶かし、8mlの
大豆油を加え50℃で15000rpm、2分間ホモジナイズし
た。得られた乳液を 200倍に希釈して 720mμにおける
濁度をもって示した。乳化安定については翌日同一試料
について測定した。
示した。DEとは澱粉の分解率であって還元力をぶどう
糖量に換算し、全固形分に対する百分率で示したもので
ある。澱粉のDEは0であり、ぶどう糖のDEは 100で
ある。還元力の測定はソモギー法によった。粘度は、試
料の5%溶液をアルカリ性にして30℃でB型粘度計で測
定した。乳化力は、試料1gを水63mlに溶かし、8mlの
大豆油を加え50℃で15000rpm、2分間ホモジナイズし
た。得られた乳液を 200倍に希釈して 720mμにおける
濁度をもって示した。乳化安定については翌日同一試料
について測定した。
【0010】各種澱粉について一連の測定結果を表1お
よび表2に示した。
よび表2に示した。
【表1】
【表2】
【0011】これらの結果を乳化力について検討した場
合、酸浸漬法、酸ばい焼法ともタピオカ澱粉および甘藷
澱粉が最高値を与え、他は評価に値するものではなかっ
た。5種類の澱粉のうち、アミローズ含量は一般的にコ
ーンスターチの24%前後、馬鈴薯澱粉の20%前後、甘藷
澱粉およびタピオカ澱粉の17%前後、ワキシスターチに
は実質的に存在しない。しかし疎水物質との複合体形成
能は鎖長からみてアミローズがアミロペクチンより大で
あることが知られているにもかかわらず、コーンスター
チについて好結果が得られないのは叙上の条件での老化
が大きく影響しているものと考えられる。また馬鈴薯澱
粉についてはエステル結合の燐酸 (0.08%) が他の澱粉
(0.02%) に比較して極めて高く、これによる影響とみ
るべきである。甘藷澱粉およびタピオカ澱粉については
叙上の条件で最高の領域が存在することが分かった。老
化が抑制されていたのもアミローズとアミロペクチンと
の含量にバランスがとれているものと考えられる。ワキ
シスターチについては前二者に次ぐものであるが、経済
性と絡めて問題がある。乳化性澱粉分解物の粘度につい
ては、実用上の見地からみて上限は1000cps であり、ま
た10cps 以下で急激な乳化低下がみられるので下限とし
ては10cps までである。粘度は澱粉の種類によってある
程度の違いがあるが、分解率に対応したものであるから
実用粘度範囲のDEは0.04〜0.30であり、その際の乳化
力は0.30以上である。
合、酸浸漬法、酸ばい焼法ともタピオカ澱粉および甘藷
澱粉が最高値を与え、他は評価に値するものではなかっ
た。5種類の澱粉のうち、アミローズ含量は一般的にコ
ーンスターチの24%前後、馬鈴薯澱粉の20%前後、甘藷
澱粉およびタピオカ澱粉の17%前後、ワキシスターチに
は実質的に存在しない。しかし疎水物質との複合体形成
能は鎖長からみてアミローズがアミロペクチンより大で
あることが知られているにもかかわらず、コーンスター
チについて好結果が得られないのは叙上の条件での老化
が大きく影響しているものと考えられる。また馬鈴薯澱
粉についてはエステル結合の燐酸 (0.08%) が他の澱粉
(0.02%) に比較して極めて高く、これによる影響とみ
るべきである。甘藷澱粉およびタピオカ澱粉については
叙上の条件で最高の領域が存在することが分かった。老
化が抑制されていたのもアミローズとアミロペクチンと
の含量にバランスがとれているものと考えられる。ワキ
シスターチについては前二者に次ぐものであるが、経済
性と絡めて問題がある。乳化性澱粉分解物の粘度につい
ては、実用上の見地からみて上限は1000cps であり、ま
た10cps 以下で急激な乳化低下がみられるので下限とし
ては10cps までである。粘度は澱粉の種類によってある
程度の違いがあるが、分解率に対応したものであるから
実用粘度範囲のDEは0.04〜0.30であり、その際の乳化
力は0.30以上である。
【0012】本発明のこのようにして得られた乳化性澱
粉は、油脂、水その他の食品成分と混合すると食品成分
を安定に乳化し、しかもその風味を低下させることがな
く脂肪代替品として有用である。特に油脂の代りに使用
されショートニング、バタークリーム、ドレッシング等
の材料として有用である。
粉は、油脂、水その他の食品成分と混合すると食品成分
を安定に乳化し、しかもその風味を低下させることがな
く脂肪代替品として有用である。特に油脂の代りに使用
されショートニング、バタークリーム、ドレッシング等
の材料として有用である。
【0013】
【実施例1】1%塩酸液10リットルに3kgの甘藷澱粉を
投入し、緩く撹拌しながら45℃で8時間反応を進めた。
反応乳液を炭酸ソーダでpH7まで中和し、濾過水洗後、
風乾した。乾燥試料のDEは0.14であり、粘度は60cps
で、乳化力は0.45であった。バタークリームの基本モデ
ルとの比較をおこなった結果は次の通りであった。 基本配合 (g) 実施例1配合 (g) バター 60 バター 30 ショートニング 40 ショートニング 20 砂 糖 95 砂 糖 60 水 飴 15 乳化性澱粉分解物 8 水 45 水 100 実施例1の配合は予め 100gの水に砂糖および乳化性澱
粉分解物を加熱して溶かし、50℃に冷却後、ミキサーに
かけた。このものは、バター、ショートニング、砂糖を
多量に使用した基本配合にくらべて官能的に相違はなか
った。カロリーとしては実施例1配合のカロリーは、基
本配合の471Cal/100gに対し、299Cal/100gであった。
投入し、緩く撹拌しながら45℃で8時間反応を進めた。
反応乳液を炭酸ソーダでpH7まで中和し、濾過水洗後、
風乾した。乾燥試料のDEは0.14であり、粘度は60cps
で、乳化力は0.45であった。バタークリームの基本モデ
ルとの比較をおこなった結果は次の通りであった。 基本配合 (g) 実施例1配合 (g) バター 60 バター 30 ショートニング 40 ショートニング 20 砂 糖 95 砂 糖 60 水 飴 15 乳化性澱粉分解物 8 水 45 水 100 実施例1の配合は予め 100gの水に砂糖および乳化性澱
粉分解物を加熱して溶かし、50℃に冷却後、ミキサーに
かけた。このものは、バター、ショートニング、砂糖を
多量に使用した基本配合にくらべて官能的に相違はなか
った。カロリーとしては実施例1配合のカロリーは、基
本配合の471Cal/100gに対し、299Cal/100gであった。
【0014】
【実施例2】タピオカ澱粉に1%塩酸溶液を対澱粉1%
になるように噴霧し、実験用ロータリ・キルンに投入し
て直火で加熱した。品温 110℃になって反応を止めた。
得られた乳化性澱粉分解物を水に懸濁し、炭酸ソーダで
pH 6.5まで中和後、濾過水洗をおこなった。風乾試料の
DEは0.11、粘度は175cps、乳化力は0.55であった。得
られた乳化性澱粉分解物をドレッシングに適用した結果
は次の通りであった。 対照区 (%) 実施例2配合区(%) 大豆油 35.6 12.3 水 17.8 37.7 リンゴ酢 20.4 20.4 異性化糖 16.0 16.2 卵 黄 4.6 4.6 馬鈴薯澱粉 2.0 2.0 食 塩 1.9 1.9 乳化性澱粉分解物 - - 3.2 コーンシラップ 1.3 1.3 レモン汁 0.2 0.2 マスタード粉末 0.1 0.1 オニオン粉末 0.04 0.04 ガーリック粉末 0.04 0.04 実施例2配合区は対照区に対し、やや甘い感じがしたが
組織は滑らかであった。カロリーとしては約半分であ
る。
になるように噴霧し、実験用ロータリ・キルンに投入し
て直火で加熱した。品温 110℃になって反応を止めた。
得られた乳化性澱粉分解物を水に懸濁し、炭酸ソーダで
pH 6.5まで中和後、濾過水洗をおこなった。風乾試料の
DEは0.11、粘度は175cps、乳化力は0.55であった。得
られた乳化性澱粉分解物をドレッシングに適用した結果
は次の通りであった。 対照区 (%) 実施例2配合区(%) 大豆油 35.6 12.3 水 17.8 37.7 リンゴ酢 20.4 20.4 異性化糖 16.0 16.2 卵 黄 4.6 4.6 馬鈴薯澱粉 2.0 2.0 食 塩 1.9 1.9 乳化性澱粉分解物 - - 3.2 コーンシラップ 1.3 1.3 レモン汁 0.2 0.2 マスタード粉末 0.1 0.1 オニオン粉末 0.04 0.04 ガーリック粉末 0.04 0.04 実施例2配合区は対照区に対し、やや甘い感じがしたが
組織は滑らかであった。カロリーとしては約半分であ
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 澱粉を酸浸漬法または酸ばい焼法によっ
て分解して得られる、澱粉粒形が破壊されることなく保
持されており、DE(Dextrose Equivalent)0.04〜0.3
0、粘度10〜1000cps 及び乳化力 0.3以上に制御されて
いる乳化性澱粉分解物。 - 【請求項2】 アミロペクチンおよびアミローズの構成
比が80:20から85:15の範囲にある澱粉を使用する請求
項1記載の乳化性澱粉分解物。 - 【請求項3】 澱粉が甘藷澱粉および/またはタピオカ
澱粉である請求項1または2に記載の乳化性澱粉分解
物。 - 【請求項4】 澱粉を酸浸漬法によって分解して請求項
1記載の乳化性澱粉分解物を得ることを特徴とする乳化
性澱粉分解物の製造法。 - 【請求項5】 澱粉を酸ばい焼法によって分解して請求
項1記載の乳化性澱粉分解物を得ることを特徴とする乳
化性澱粉分解物の製造法。 - 【請求項6】 請求項1記載の乳化性澱粉分解物を油脂
の乳化代替物あるいは脂肪の代替物として使用してなる
低カロリー脂肪乳化食品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4134237A JPH05301903A (ja) | 1992-04-27 | 1992-04-27 | 乳化性澱粉分解物、その製造法及びこれを用いて得られる食品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4134237A JPH05301903A (ja) | 1992-04-27 | 1992-04-27 | 乳化性澱粉分解物、その製造法及びこれを用いて得られる食品 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05301903A true JPH05301903A (ja) | 1993-11-16 |
Family
ID=15123629
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4134237A Pending JPH05301903A (ja) | 1992-04-27 | 1992-04-27 | 乳化性澱粉分解物、その製造法及びこれを用いて得られる食品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05301903A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008093657A (ja) * | 2006-09-15 | 2008-04-24 | Futamura Chemical Co Ltd | 乳化安定剤 |
-
1992
- 1992-04-27 JP JP4134237A patent/JPH05301903A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008093657A (ja) * | 2006-09-15 | 2008-04-24 | Futamura Chemical Co Ltd | 乳化安定剤 |
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