JPH05304929A - 液状または流動状の食品 - Google Patents

液状または流動状の食品

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JPH05304929A
JPH05304929A JP4112926A JP11292692A JPH05304929A JP H05304929 A JPH05304929 A JP H05304929A JP 4112926 A JP4112926 A JP 4112926A JP 11292692 A JP11292692 A JP 11292692A JP H05304929 A JPH05304929 A JP H05304929A
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liquid
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康夫 福渡
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Shigeo Tsuyuki
重雄 露木
Susumu Teraguchi
進 寺口
Kazuhiro Ozawa
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Satoko Yasuda
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 腸内フロ−ラの異常を改善する作用を有する
液状または流動状の食品を提供する。 【構成】 (A)ウシラクトフェリンと、(B)少なく
とも0.01%(重量)の水溶性の難消化性糖類、少な
くとも0.5%(重量)の牛血清アルブミン、少なくと
も0.5%(重量)の大豆蛋白質、鉄換算で少なくとも
10mg/lの鉄剤のいずれか、またはこれらの任意の
混合物、とを含有する液状または流動状の食品。 【効果】 ヒトまたは動物の異常な腸内フロ−ラの細菌
構成を改善し、未熟児、新生児、幼児、老人、または手
術後の患者などの消化機能の低下したヒトの栄養食とし
て用いられると共に、継続的に使用することにより病原
菌に対する感染防御機能を高め、胃から大腸に至る消化
管において病原菌に起因する下痢、感染症の予防、およ
び治療に効果を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、腸内フローラ改善に
有効な液状または流動状の食品に関するものである。さ
らに詳しくは、この発明は、腸内フローラのアンバラン
スによって引き起こされるヒトおよび動物の疾病、特に
液状または流動状の食品を主食として摂取せざるをえな
いヒト、例えば経腸栄養を投与される患者、人工乳で哺
育される未熟児または乳児等で頻繁に発生する下痢およ
び感染症の治療と予防に有効な食品に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】動物の腸内フロ−ラ(腸内菌叢)の構成
は、環境および食餌内容が安定であり、かつ宿主が健康
である限りほとんど一定している。しかし、この腸内フ
ローラの生態系は、宿主の年齢、疾病、微生物感染、ス
トレス、栄養成分、薬物投与等種々の要因により変動
し、時には異常な腸内フロ−ラが形成され、宿主の健康
に悪い影響を及ぼす原因となる。
【0003】腸内フロ−ラを構成する常在細菌は、宿主
との関係から3群に分類されている。すなわち、第I群
は、正常な腸内フロ−ラで最優勢の細菌で宿主と共生的
関係にある細菌群である。第II群は、動物の出生後、最
初に出現し一度最優勢のフロ−ラを構成するがまもなく
減少し、以後中程度にとどまる細菌群である。第III群
は、腸内フロ−ラの中では少数派に属し、宿主の防御機
構を破って日和見感染を起こして病原性を発揮すること
のある細菌群である(光岡知足著、腸内菌叢の分類と生
態、51−52頁、食生活研究会発行、1986年)。
【0004】第I群に属する菌種は、ビフィドバクテリ
ウム属に属する微生物(以下ビフィドバクテリウムと記
載する)、バクテロイデス属に属する微生物(以下バク
テロイデスと記載する)、ユウバクテリウム属に属する
微生物(以下ユウバクテリウムと記載する)等の嫌気性
細菌であり、動物種によってはラクトバチルス属(以下
ラクトバチルスと記載する)に属する微生物がこれに含
まれる。ビフィドバクテリウムとラクトバチルスは代表
的な有用細菌であり、宿主の健康に有用な細菌といわれ
ている。
【0005】第II群に属する菌種は、エンテロバクテリ
アッセ−属に属する微生物(以下エンテロバクテリアッ
セ−と記載する)、ストレプトコッカス属に属する微生
物(以下ストレプトコッカスと記載する)等であり、宿
主の健康状態が悪化した時に増加する傾向がある。
【0006】第III群に属する菌種は、病原株のエンテ
ロバクテリアッセ−属に属する微生物(以下病原エンテ
ロバクテリアッセ−と記載する)、スタフィロコッカス
属に属する微生物(以下スタフィロコッカスと記載す
る)、クロストリジウム属に属する微生物(以下クロス
トリジウムと記載する)であり、宿主にとって有害細菌
である。
【0007】動物の健康状態を維持するためには、腸内
のビフィドバクテリウムとラクトバチルスを高い菌数レ
ベルに保持すると共に、病原エンテロバクテリアッセ
−、ストレプトコッカス、スタフィロコッカス、クロス
トリジウム等の有害細菌の増加を抑制し、低い菌数に保
持することが重要である。腸内フロ−ラの構成を正常に
維持または改善するためには、通常、抗生物質や、ラク
チュロ−ス、フラクトオリゴ糖等のビフィドバクテリウ
ム増殖因子、あるいは酸菌、ビフィドバクテリウム、エ
ンテロコッカス、クロストリジウム等の生菌製剤が投与
される。
【0008】一方、乳中のラクトフェリンは感染防御作
用を有することが知られており、すでに調製粉乳に添加
されている。また、このラクトフェリンは歯牙や、消化
管細胞等への病原菌付着阻止効果があり、病原菌付着阻
止剤およびそれを含有する飲食品等への利用が開示され
てもいる(特開平3−220130号公報)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、抗生物
質を使用した場合、腸内の有用菌・有害菌の別なく影響
を受け、ある菌株は薬剤耐性になり、また食品中への薬
剤の残留およびR因子による薬剤耐性の伝達の問題が惹
起することから、抗生物質の使用がきびしく規制される
ようになった。一方、ビフィドバクテリウム増殖因子お
よび生菌製剤に関しては、実験室レベルでは一定の効果
が認められているが、ヒト、または動物の飼育での応用
では必ずしも一定の効果が得られないことが多い。この
原因は、実際の飼育では腸内および外界の微生物学条件
が異なり、また環境条件が複雑であり、生菌製剤の場合
には使用される菌種、生菌量、飼料中での安定性、消化
管での生残性または定着性等に問題が残されているため
である。特に、使用菌種は動物の種および年齢によって
異なり、有効な菌株の選択は極めて難しい課題である。
ビフィドバクテリウム増殖因子は、理想的には腸内で
のビフィドバクテリウムだけの栄養基質となる物質であ
り、経口投与によってビフィドバクテリウムの増殖を促
進し、その結果、有害菌を抑制する。しかし、ビフィド
バクテリウム増殖因子および生菌製剤の投与は、直接有
害菌を抑制するわけではなく、間接的な効果を期待する
もので効力は微弱で速効性はない。また、ビフィドバク
テリウム増殖因子の効果に関しては、宿主の腸内にビフ
ィドバクテリウムが存在しなければ効果がなく、他の細
菌の基質になり得ないという保証もなく、ビフィドバク
テリウムの菌数が少なければ優勢に増殖するまで長時間
を必要とする。更に、ビフィドバクテリウム増殖因子は
低分子で、腸内容物の浸透圧を高めるため水分含量が増
加し、下痢等の副作用を有するものがある。
【0010】一方、ラクトフェリンの抗菌活性に関して
は、試験管内の実験では大腸菌(エッシェリヒア・コ
リ)を中心にエンテロバクテリアッセ−、ストレプトコ
ッカス、ビブリオ属に属する微生物(以下ビブリオと記
載する)、シュ−ドモナス属に属する微生物(以下シュ
−ドモナスと記載する)、キャンジダ属に属する微生物
(以下キャンジダと記載する)等に抗菌活性を示すこと
が知られている。この抗菌活性は主に鉄を結合していな
いアポラクトフェリンで認められるが、鉄飽和ラクトフ
ェリンでは、その作用が大幅に低下する。また、エンテ
ロバクテリアッセ−、ストレプトコッカス、スタフィロ
コッカス、ビブリオ、シュ−ドモナスなど、動物の腸内
に存在する細菌に属する菌株のうち、ラクトフェリンに
非感受性である多くの菌株が存在することが知られてい
る[アーノルド等、インフェクション・アンド・イムニ
ティー(Arnold, R.R. et al;Infection and Immunit
y)、第28巻、893-898 ページ、1980年;牛島広治
等、感染症学雑誌、第65巻、第1号、54−60頁、
1990年;および特開平3−181421号公報)。
【0011】ラクトフェリンの生体内での生理活性に関
しては、無菌マウスを用いた大腸菌付着防止作用の試験
において、無菌マウスに病原性大腸菌を経口投与し、次
にウシラクトフェリン(1mg/0.2ml/日)を経
口投与し、その後マウスを解剖して摘出した腸管をホモ
ゲナイズし、菌数を計数したところ、ウシラクトフェリ
ン非投与群に比べて検出される病原性大腸菌の菌数が低
いことを開示している(前記特開平3−220130号
公報)。病原性大腸菌の付着に対するウシラクトフェリ
ンの影響については、田瓜等(第25回日本無菌生物ノ
−トバイオロジ−学会総会、抄録第22頁、1992
年)も報告している。その結果によれば、鉄不飽和ウシ
ラクトフェリン(10mg/ml)含有飲料水を経口投
与した場合、無菌マウスに定着した毒素性大腸菌の腸管
粘膜付着阻止作用が認められる。
【0012】このように、ウシラクトフェリンは無菌マ
ウス腸管への病原性大腸菌の付着防止作用を有すること
が知られているが、動物の腸内フローラを改善する作用
は知られていない。この発明の発明者等が同様の試験を
行った結果においても、通常の食餌を与える限り、飲料
水に添加したウシラクトフェリンには消化管内容物中の
大腸菌数を減少させる効果は全く認められなかった。
【0013】ラクトフェリン添加乳の効果に関しては、
低出生体重児に6.5mg/100mlの濃度でラクト
フェリン添加乳を授乳した場合、糞便中の総菌数に占め
るビフィドバクテリウムの割合が高くなる傾向を示し、
スタフィロコッカスの検出率は低い傾向を示したことが
知られている(第32回日本未熟児新生児学会講演抄録
集第86頁、1987年)。同様に、低出生体重児に1
00mg/100mlの濃度でラクトフェリン添加乳を
授乳した場合、糞便中の総菌数に占めるビフィドバクテ
リウムの割合は高くなる傾向を示し、総菌数に占めるエ
ンテロバクテリアッセ−とクロストリジウムの構成比率
が低下する傾向のあったことが知られている(周産期医
学、第19巻、第4号、第125−129頁、1989
年)。しかし、これらの報告には同時にエンテロバクテ
リアッセ−、クロストリジウム、スタフィロコッカス、
ストレプトコッカスの糞便中の菌数は、ラクトフェリン
添加乳の授乳期間中、ほとんど変化しないことも示され
ている。母乳中のラクトフェリンは100〜500mg
/100mlの濃度で含まれ特に初乳に多い。前述の文
献は母乳と同等の濃度でラクトフェリンを添加しても、
飛躍的には腸内フロ−ラが改善されないことを報告して
いる。また、育児用ミルクにウシラクトフェリンを添加
し、新生児に授乳しても腸内フロ−ラはほとんど何の影
響も受けないことも指摘されている[バルマー等、アー
カイブス・オブ・ディジーズ・イン・チャイルドフード
(Balmer, S.E. et al; Archives of Disease in Child
hood)第64巻、1685-1690 ページ、1989年]。即
ち、母乳と同一の濃度でラクトフェリンを乳中添加して
も有害細菌の細菌数の絶対値を低下させることはできな
い。 一方、幼若動物、未熟児、または新生児の発育初
期の腸内フロ−ラは、エンテロバクテリアッセ−、クロ
ストリジウム、スタフィロコッカス、ストレプトコッカ
ス等の有害細菌が優勢で、その細菌数の高い異常な腸内
フロ−ラを構成することが知られており、下痢および感
染症を惹起する原因になると考えられている。また、各
種疾患のため液状または流動状の食品しか摂取できない
患者、または人工乳だけで哺乳される乳児でも腸内フロ
−ラは有害細菌が高くなり、下痢および感染症を惹起す
る原因になると考えられている。
【0014】このように液状または流動状の食品しか摂
取できない病人および幼若動物の疾病は経済的にも社会
的にも深刻な問題で、腸内フロ−ラの異常を改善するた
めの安全で有効な方法および腸内フロ−ラの異常を予防
する手段の開発が切望されているにもかかわらず、従来
公知の手段には多くの制約があった。
【0015】この発明は、以上の通りの事情に鑑がみて
なされたものであり、液状または流動状の食品しか摂取
できない病人および幼若動物における腸内フロ−ラの異
常を改善ないしは予防するための安全で有効な手段を提
供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明の発明者等は、
上記の課題を解決するため、腸内フロ−ラの異常を改善
する作用を有する液状または流動状の食品を開発すべく
鋭意研究を行った結果、驚くべきことにウシラクトフェ
リンと各種の物質との組合わせは、生体内(腸管内)で
は試験管内と全く異なる作用を示すことを見出した。即
ち、試験管内では作用を示さないラクトフェリン濃度で
あっても、他の物質と組合わせて液状または流動状の食
品として摂取した場合、通常の動物(無菌動物ではない
動物)およびヒトの腸内フローラを格段に改善する作用
を有することを発見し、この発明を完成した。
【0017】即ち、この発明は、(A)ウシラクトフェ
リンと、(B)少なくとも0.01%(重量)の水溶性
の難消化性糖類、少なくとも0.5%(重量)の牛血清
アルブミン、少なくとも0.5%(重量)の大豆蛋白
質、鉄換算で少なくとも10mg/lの鉄剤のいずれ
か、またはこれらの任意の混合物、とを含有する液状ま
たは流動状の食品を提供する。
【0018】以下、この発明の構成およびその好ましい
態様について詳しく説明する。
【0019】なお、以下の説明において、百分率は、検
出率を除き特に断りのない限り重量による値である。
【0020】この発明に使用する水溶性の難消化性糖類
は、本願出願人が既に出願した発明(特開平2−222
659号公報)に記載の方法により製造することができ
る(参考例1)。また、難消化性糖類の一種であるラク
チュロースは、市販品を用いるか、あるいは本願出願人
が既に出願した発明(特公昭52−2984号公報)に
記載の方法により製造することもできる(参考例2)。
【0021】この発明の食品は、腸内フロ−ラの改善に
有効な液状または流動状の食品であり、特にこれらの食
品を主食としても摂取できるように構成されている。摂
取時に液状または流動状の形態をとる食品であればいず
れの食品でも可能であり、牛乳、加工乳、乳清飲料等の
通常の液状食品、溶解することにより育児用ミルク、飼
料用ミルク、経腸栄養剤等に使用される粉末であっても
よい。経腸栄養剤としては、普通流動食、ブレンダ−
食、濃厚流動食等の完全流動食、または低蛋白流動食、
低脂肪流動食、低コレステロ−ル流動食、低ナトリウム
流動食、治療乳等の特殊流動食であってもよく、経口ま
たは経管により投与される。完全流動食は蛋白質、脂
肪、糖質、ミネラル、ビタミンがバランスよく配合さ
れ、特殊流動食は目的に応じて栄養素の配合が調整され
る。この発明に使用するウシラクトフェリン、難消化性
糖類、牛血清アルブミン、大豆蛋白質および鉄剤はいず
れも水溶性であるため、使用時に溶解して利用できる。
この他、ウシラクトフェリンを殺菌処理して添加する場
合、加熱による失活を防止するため、例えば溶解後pH
を酸性に調整し殺菌することができ、そのままあるいは
pHを再調整することもでき、または凍結乾燥、噴霧乾
燥して粉末にすることもできる。育児用ミルク、飼料用
ミルク、経腸栄養剤等で脂肪を含有する粉末を製造する
場合には、たとえば、水相と油相を別々に調製し、乳化
剤、安定剤を添加し、均一に混合し、ホモゲナイザ−で
均質化し、濃縮し、乾燥し中間製品粉末を製造し、この
中間製品粉末にウシラクトフェリン、難消化性糖類、牛
血清アルブミン、大豆蛋白質、鉄剤その他の製品原料を
添加し、均一に混合して最終製品を製造することもでき
る。難消化性糖類および鉄剤は加熱による変性がほとん
どないため、製造工程のどの段階でも添加することがで
きる。腸内フロ−ラの改善に有効な添加量は、最終製品
中の濃度で、ウシラクトフェリン0.1%以上、難消化
性糖類0.01−2%、牛血清アルブミン0.5−5
%、大豆蛋白質0.5−5%、鉄剤は鉄として10−7
0mg/lである。
【0022】次に試験例を示してこの発明の作用効果を
詳しく説明する。 (試験例1)まず、ウシラクトフェリンの生体内(腸管
内)における作用を調べるため、新生児の初期感染時期
および未熟児の腸内フローラ(田中吾朗、治療学、第1
4巻、第5号、594−597頁、1985年)に近似
した異常な腸内フローラを安定して保有する動物を作成
した。
【0023】5週齢のSPFマウス(SLC)Balb
/c雌10匹を、5匹ずつ2群に分けて糞食防止ネット
を入れたケージに入れ、1群を通常の固形食で1週間飼
育し、次に牛乳のみを自由摂取させて1週間飼育した。
他の1群を対照として常時固形食だけを与えて飼育し
た。尚、両群とも水を自由に摂取させた。
【0024】各マウスの新鮮糞便を経時的に採取し、光
岡の方法(「腸内細菌の世界」、叢文社、1980年。
以下常法と記載する)に従って糞便中の有害細菌数を測
定した。
【0025】その結果、糞便中のエンテロバクテリアッ
セ−、ストレプトコッカス、スタフィロコッカス、クロ
ストリジウムの細菌数は固形食飼育マウスの場合、それ
ぞれ対数値で、6.2±0.2、6.1±0.2、5.
2±0.3、7.0(検出限界)以下であるのに対し
て、牛乳飼育マウスの場合、それぞれ9.0±0.2、
8.2±0.2、8.1±0.2、9.8±0.9(検
出率60%)であった。糞便中のこれらの細菌数は、飼
育の条件を変更しない限り数週間にわたりほぼ安定に維
持されていた。これらの結果から、牛乳で飼育すること
により、固形食で飼育したマウスに比べて有害細菌が1
00〜1000倍以上多い異常な腸内フローラを、安定
して長期間保有するマウス(以下牛乳飼育マウスと記載
する)を作成することが可能となった。
【0026】次に、ウシラクトフェリン添加乳による腸
内フローラの改善効果を試験した。 (試験例2)ウシラクトフェリンを0%、0.1%、
0.5%、1%、2%、5%、または7.5%の割合で
牛乳に添加し、滅菌した飲水瓶に分注し、試験例1で作
成した牛乳飼育マウスに、飲水瓶から経口的に自由摂取
させた。新鮮な糞便を経時的に採取し、糞便中の有害細
菌数を常法により測定した。0.1%以上のウシラクト
フェリンの投与によって、糞便中の有害細菌数は急激に
低下し、投与2日以降安定して低い水準に維持された。
1〜5%ウシラクトフェリン投与群の糞便中のエンテロ
バクテリアッセ−は、固形食飼育マウスの糞便中の細菌
数の水準近くまで低下し、クロストリジウムの細菌数は
検出限界以下に低下した。7.5%ウシラクトフェリン
投与群では、5%ウシラクトフェリン投与群と差異が認
められなかった。
【0027】この結果から0.1%以上、望ましくは1
〜5%のウシラクトフェリンを含有する牛乳の経口投与
により、異常な腸内フローラを保有する動物の糞便中の
有害細菌数を短期間に低下させ、異常な腸内フローラを
改善する作用があることが判明した。尚、鉄飽和ラクト
フェリンおよび鉄不飽和ラクトフェリンについても同じ
試験を行ったが、腸内フローラを改善する同様の作用が
あることが判明した。
【0028】次に、食物繊維または難消化性糖類が腸内
フロ−ラに影響を及ぼすことが知られている(印南敏、
及び桐山修八編:「食物繊維」242−261頁、第一
出版株式会社、1989年)ので、これらの物質をウシ
ラクトフェリンと併用した場合の相乗作用について述べ
る。 (試験例3)参考例1と同一の方法で製造したコンニャ
ク由来のグルコマンナンの加水分解物0.01〜2%と
2%ウシラクトフェリンを牛乳に添加し、滅菌した飲水
瓶に分注し、試験例1で作成した牛乳飼育マウスに、飲
水瓶から経口的に2週間自由摂取させた。2週間目の新
鮮便を採取し、糞便中の腸内フロ−ラを常法により分析
し、細菌数を測定した。
【0029】その結果を表1に示した。0.01〜2%
グルコマンナンの加水分解物と2%ウシラクトフェリン
とを組み合わせて投与した場合、糞便中の有害細菌は低
下し、2%ウシラクトフェリン単独投与の場合よりさら
に低い水準に維持された。特に、グルコマンナン加水分
解物を0.1−1%の濃度範囲で2%ウシラクトフェリ
ンと併用すると糞便中の有害細菌はさらに低い水準に低
下し、優れた相乗的効果が認められた。
【0030】
【表1】
【0031】(試験例4)参考例2と同一の方法で製造
したラクチュロース6.01〜5%と、2%ウシラクト
フェリンを牛乳に添加し、滅菌した飲水瓶に分注し、試
験例1で作成した牛乳飼育マウス5匹に、飲水瓶から経
口的に2週間自由に摂取させた。2週間目の新鮮便を採
取し、常法に従って糞便中の腸内フロ−ラを分析した。
【0032】その結果を表2に示した。ラクチュロ−ス
は0.01〜2%の範囲で、2%ウシラクトフェリンと
併用すると、マウス糞便中の有害細菌を相乗的に低下さ
せた。しかし、ラクチュロ−スは2%より高い濃度では
下痢を引き起こすため0.01〜2%の範囲でウシラク
トフェリンと併用することが望ましく、腸内フロ−ラを
より改善する効果があることが判明した。
【0033】
【表2】
【0034】次に、腸内フローラ改善作用を有するその
他の物質をスクリーニングするために行った試験例を示
す。 (試験例5)各種蛋白質(牛血清アルブミン、大豆蛋白
質、カゼイン、卵アルブミン、またはリゾチーム)を最
終濃度5%、および各種鉄化合物を鉄換算で最終濃度7
0mg/lの割合で牛乳に添加し、試験例1で作成した
牛乳飼育マウスに、自由摂取させた。新鮮な糞便を経時
的に採取し、直ちにDHL寒天培地で大腸菌群の細菌数
を測定した。
【0035】その結果、牛血清アルブミン、大豆蛋白質
およびクエン酸第一鉄ナトリウムを、各々単独で投与し
た場合にも、糞便中の大腸菌群の細菌数は、減少の程度
は異なるものの、ラクトフェリン投与の場合とほぼ同様
の傾向を示しながら減少した。この結果から牛血清アル
ブミン、大豆蛋白質および鉄剤にはマウスの腸内フロー
ラを改善する作用があることが判明した。一方、代表的
な蛋白質であるカゼイン、卵アルブミン、および抗菌蛋
白質であるリゾチーム等には生体内でまったく効果が認
められ無かった。
【0036】そこで、以下の試験例では牛血清アルブミ
ン、大豆蛋白質、あるいは鉄化合物をウシラクトフェリ
ンと併用した場合の相乗効果について述べる。 (試験例6)ウシラクトフェリン2%と牛血清アルブミ
ン(シグマ社製)0.1〜7.5%を牛乳に添加し滅菌
した飲水瓶に分注し、試験例1で作成した牛乳飼育マウ
ス5匹に、飲水瓶から経口的に2週間自由に摂取させ
た。2週間目の新鮮便を採取し、常法に従って糞便中の
腸内フロ−ラを分析した。
【0037】その結果を表3に示した。牛血清アルブミ
ン0.5〜5.0%の範囲でウシラクトフェリン2%と
併用すると、ウシラクトフェリン2%だけの場合と比較
して、有害細菌のエンテロバクテリアッセ−およびスタ
フィロコッカスが相乗的に低下した。従って、牛血清ア
ルブミンをウシラクトフェリンと併用する場合には、牛
血清アルブミン0.5〜5.0%が有効であることが判
明した。
【0038】
【表3】
【0039】(試験例7)ウシラクトフェリン2%と大
豆蛋白質(商標。「フジプロCL」、不二製油社製)
0.1〜7.5%を牛乳に添加し滅菌した飲水瓶に分注
し、試験例1で作成した牛乳飼育マウス5匹に、飲水瓶
から経口的に2週間自由に摂取させた。2週間目の新鮮
便を採取し、常法に従って糞便中の腸内フロ−ラを分析
した。
【0040】その結果を表4に示した。大豆蛋白質0.
5〜5.0%の範囲でウシラクトフェリン2%と併用す
ると、ウシラクトフェリン2%だけの場合と比較して、
有害細菌のエンテロバクテリアッセ−およびスタフィロ
コッカスが減少した。大豆蛋白質7.5%では不溶物が
少量析出し、飲水瓶がめずまりしたため、効果は見られ
なかった。従って、大豆蛋白質をウシラクトフェリンと
併用する場合には、大豆蛋白質0.5−5.0%が有効
であることが判明した。
【0041】
【表4】
【0042】(試験例8)ウシラクトフェリン2%とク
エン酸第一鉄ナトリウム(エーザイ社製)50〜150
0mg/l(鉄として5〜150mg/l)を牛乳に添
加し、滅菌した飲水瓶に分注し、試験例1で作成した牛
乳飼育マウス5匹に、飲水瓶から経口的に2週間自由に
摂取させた。2週間目の新鮮便を採取し、常法に従って
糞便中の腸内フロ−ラを分析した。
【0043】その結果を表5に示した。クエン酸第一鉄
ナトリウム100〜700mg/l(鉄として10〜7
0mg/l)の範囲でウシラクトフェリン2%と併用す
ると、ウシラクトフェリン2%だけの場合と比較して、
有害細菌のエンテロバクテリアッセ−およびスタフィロ
コッカスが減少した。クエン酸第一鉄ナトリウム50m
g/lまたは1500mg/lの濃度では有害細菌のエ
ンテロバクテリアッセ−およびスタフィロコッカスが増
加し効果は見られなかった。従って、鉄化合物をウシラ
クトフェリンと併用する場合には、鉄として10〜70
mg/lの濃度範囲が有効であることが判明した。
【0044】
【表5】
【0045】次に、ラクトフェリンはin vitro
で有用細菌であるビフィドバクテリウムの生育を促進す
ることが知られている(児玉明彦:日本小児科学会雑
誌、第87巻、6号、1000〜1013頁、1983
年。Petschow,B.Wand Talbot
t,R.D.:Pediatric Researc
h, vol.29,No.2,208−213,19
91)ので、ウシラクトフェリンと難消化性糖類、牛血
清アルブミン、大豆蛋白質、または鉄化合物との腸内フ
ロ−ラ改善に対する相乗的効果に関し、腸内フロ−ラの
有用細菌であるビフィドバクテリウムとラクトバチルス
におよぼす影響を調べた。 (試験例9)牛乳にウシラクトフェリン2%、ウシラク
トフェリン2%と難消化性糖類、牛血清アルブミン、大
豆蛋白質、クエン酸第一鉄ナトリウムをそれぞれ試験例
3、4および6〜8で最も効果のあった濃度で添加し、
滅菌した飲水瓶に分注し、試験例1で作成した牛乳飼育
マウス5匹に、飲水瓶から経口的に2週間自由に摂取さ
せた。2週間目の新鮮便を採取し、常法に従って糞便中
のビフィドバクテリウムとラクトバチルスを測定した。
【0046】その結果を表6に示した。ウシラクトフェ
リン2%だけを添加した場合と比較して、ウシラクトフ
ェリン2%にラクチュロ−ス0.1%、コンニャク由来
のグルコマンナン加水分解物0.1%、牛血清アルブミ
ン5%、大豆蛋白質2.5%、またはクエン酸第一鉄ナ
トリウム700mg/l(鉄として70mg/l)をそれ
ぞれ添加した場合、いずれもビフィドバクテリウムとラ
クトバチルスが増加した。従って、難消化性糖類、牛血
清アルブミン、大豆蛋白質、または鉄化合物をウシラク
トフェリンと併用することによって、有用細菌であるビ
フィドバクテリウムとラクトバチルスが増加し、有害細
菌が減少し、一層腸内フロ−ラが改善されることが判明
した。
【0047】牛乳の他、市販の乳清飲料、育児用ミル
ク、または経腸栄養剤についても、各試験例と同様に試
験したが、ほぼ同様の結果が得られた。
【0048】
【表6】
【0049】(参考例1)水溶性の難消化性糖類の製造
例 リン酸緩衝液(pH 6.5)80lにアスペルギルス属に属す
る微生物に由来するセルラーゼ(商品名:「セルラーゼ
Aアマノ」、天野製薬製。繊維素糖化力15,000U/g)67g
を添加し、40℃に加温し、これに市販のコンニャク粉
4.0kg を加え、撹拌して溶解した。この混合液を40℃に
16時間保持して、酵素反応を行った後、この反応液を、
95℃で10分間加熱し、酵素反応を停止した。この反応液
を6000Gで遠心分離し、上澄液を陽イオン交換樹脂ダウ
エックス50W×8(H+ )1,000ml および陰イオン交
換樹脂ダウエックス1×8(OH− )4,000ml に順次
通液して脱塩精製し、濃縮し、噴霧乾燥し、部分加水分
解物約2,800gを得た。この部分加水分解物の平均分子量
は2,000 であった。 (参考例2)ラクチュロースの製造例 市販の食用乳糖100Kgを90℃に加温した温水20
0Kg溶解し、これに540gの水酸化ナトリウムを水
15Kgに溶解した溶液を添加し、90℃で5分間加熱
し、のち30℃に冷却した。次いでこの反応液を陽イオ
ン交換樹脂および陰イオン交換樹脂層に通液して脱塩、
脱色し、固形分含量60〜70%に濃縮し、析出する乳
糖結晶を3回瀘別し、全固形分含量69%のラクチュロ
ース・シロップ約38Kgを得た。
【0050】得られたラクチュロース・シロップは、固
形分中約80%のラクチュロースを含有していた。
【0051】次に実施例を示してこの発明をさらに詳細
かつ具体的に説明するが、この発明は以下の実施例に限
定されるものではない。
【0052】
【実施例】
実施例1 牛乳100lを70℃、150Kg/cm2 の圧力で
均質化し、90℃で10分間殺菌し、この殺菌した牛乳
48.5lにウシラクトフェリン(ベルギーのオレオフ
ィナ社製)1Kgおよび50%ラクチュロ−スシロップ
(森永乳業社製)0.5Kgを添加して均一に溶解し、
最終濃度で2%のウシラクトフェリンおよび0.5%の
ラクツロ−スを含有する乳飲料約50Kgを調製した。
【0053】この乳飲料を滅菌した飲水瓶に分注し、試
験例1で作成した牛乳飼育マウス5匹に、飲水瓶から経
口的に自由摂取させた。新鮮便を2日毎に2週間採取
し、常法に従って糞便中の細菌数を測定した。糞便中の
細菌数は、投与前の各細菌数を100%として比較すれば、
投与2日以降、平均してエンテロバクテリアッセ−が
1.5%に低下し、スタフィロコッカスが16%に低下
し、クロストリジウムの細菌数は検出限界以下に低下し
た。 実施例2 ホエ−パウダ−(森永乳業社製)5Kg、蔗糖8.5K
g、および参考例1と同一の方法で調製したコンニャク
由来のグルコマンナンの加水分解物0.5Kgを、水5
2.85Kgに溶解し、10℃に冷却し、10%クエン
酸溶液3Kg、1%ペクチン溶液30Kgおよび香料
0.15Kgを添加して均一に溶解し、70℃、150
Kg/cm2 の圧力で均質化し、90℃で10分間殺
菌し、乳清飲料を調製した。これとは別にウシラクトフ
ェリン(ベルギーのオレオフィナ社製)の20%水溶液
10lに1モルの塩酸を添加してpHを4に調整し、8
0℃で15分間殺菌した。乳清飲料45lにウシラクト
フェリン溶液5lを添加して均一に溶解し、上記グルコ
マンナンの加水分解物0.45%およびウシラクトフェ
リン2%を含有する乳清飲料約50lを得た。
【0054】このグルコマンナンの加水分解物及びウシ
ラクトフェリンを含有する乳清飲料を滅菌した飲水瓶に
分注し、試験例1で作成した牛乳飼育マウス5匹に、飲
水瓶から経口的に自由摂取させた。新鮮便を2日毎に2
週間採取し、常法に従って糞便中の細菌数を測定した。
糞便中の細菌数は、投与前の各細菌数を100%とした比較
すれば、投与2日以降、平均してエンテロバクテリアッ
セ−が2.0%に低下し、スタフィロコッカスが15%
に低下し、クロストリジウムの細菌数は検出限界以下に
低下した。 実施例3 乳糖(ドイツのミライ社製)7.5Kg、脱脂粉乳(森
永乳業社製)2.5Kgを水50Kgに溶解し、水相を
タンク内に調製した。一方、植物油1.96Kg(太陽
油脂社製)とレシチン(味の素社製)0.04Kgを混
合溶解し、油相を調製した。タンク内の水相に油相を添
加し、攪拌して混合し、70℃に加温し、ホモゲナイザ
−により150Kg/cm2 の圧力で均質化し、90
℃で10分間殺菌し、濃縮し、噴霧乾燥し、中間製品粉
末約10Kgを得た。この中間製品粉末7.28Kgに
脱塩ホエ−(オランダのドモ社製)0.5Kg、牛血清
アルブミン(シグマ社製)2.0Kg、炭酸カルシウム
0.02Kgおよびウシラクトフェリン(ベルギ−のオ
レオフィナ社製)0.2Kgを添加し、ミキサ−で均一
に混合し、最終製品である粉乳約9.5Kgを得た。
【0055】この粉乳0.2Kgを滅菌水1.8Kgに
溶解し、最終濃度でウシラクトフェリン0.2%、牛血
清アルブミン2%を含む調乳液2Kgを調製した。この
調乳液を試験例1で作成した牛乳飼育マウス5匹に、飲
水瓶から経口的に自由摂取させた。新鮮便を2週間後に
採取し、常法に従って糞便中の細菌数を測定した。糞便
中の細菌数は、投与前日の各細菌数を100%として比較す
れば、エンテロバクテリアッセ−が1.2%に低下し、
スタフィロコッカスが16%に低下し、クロストリジウ
ムの細菌数は検出限界以下に低下した。 実施例4 ホエ−蛋白酵素分解物(森永乳業社製)10.8Kg、
デキストリン(昭和産業社製)36Kg、及び少量の水
溶性ビタミンとミネラルを水200Kgに溶解し、水相
をタンク内に調製した。一方、大豆サラダ油(太陽油脂
社製)3Kg、パ−ム油(太陽油脂社製)8.5Kgお
よびサフラワ−油(太陽油脂社製)2.5Kg、レシチ
ン(味の素社製)0.2Kg、脂肪酸モノグリセリド
(花王社製)0.2Kgおよび少量の脂溶性ビタミンを
混合溶解し、油相を調製した。タンク内の水相に油相を
添加し、攪拌して混合し、70℃に加温し、ホモゲナイ
ザ−により150Kg/cm2 の圧力で均質化し、9
0℃で10分間殺菌し、濃縮し、噴霧乾燥し、中間製品
粉末約59Kgを得た。これに蔗糖(ホクレン製)8.
2Kg、ウシラクトフェリン(ベルギ−のオレオフィナ
社製)7.5Kg、アミノ酸混合粉末(味の素社製)
0.2Kg、およびクエン酸第一鉄ナトリウム(エ−ザ
イ社製)0.1Kgを添加し均一に混合し、経腸栄養食
粉末約75Kgを得た。 この経腸栄養食粉末を15%
の濃度で水溶解し、ウシラクトフェリン1.5%および
クエン酸第一鉄ナトリウム200mg/l(鉄として2
0mg/l)を含有する経腸栄養食を調製し、試験例1
で作成した牛乳飼育マウス5匹に、飲水瓶から経口的に
自由摂取させた新鮮便を2週間後に採取し、常法に従っ
て糞便中の細菌数を測定した。糞便中の細菌数は、投与
前の各細菌数を100%として比較すれば、エンテロバクテ
リアッセ−が1.1%に低下し、スタフィロコッカスが
8.5%に低下し、クロストリジウムの細菌数は検出限
界以下に低下した。 実施例5 カゼインナトリウム(ニュージーランド・デイリー・ボ
ード製)21Kg、大豆蛋白質(商標。フジプロCL:
不二製油社製)4.5Kg、アミノ酸混合粉末(味の素
社製)0.4Kg、レシチン(味の素社製)0.1K
g、および少量の水溶性ビタミンとミネラルを水150
Kgに溶解し水相調製した。一方、コ−ン油(太陽油脂
社製)3.8Kg、オリ−ブ油(太陽油脂社製)15K
gおよび脂肪酸モノグリセリド(花王社製)0.2Kg
および少量の脂溶性ビタミンを混合溶解し、油相を調製
した。水相に油相を添加して攪拌混合し、70℃に加温
してホモゲナイザ−により150Kg/cm2 の圧力
で均質化し、90℃で10分間殺菌し、濃縮、噴霧乾燥
し、粉末約40Kgを得た。これに蔗糖(ホクレン社
製)53Kgおよびウシラクトフェリン(ベルギーのオ
レオフィナ社製)7Kgを添加して均一に混合し、飼料
用粉末約100Kgを得た。
【0056】この粉末を20%の濃度で水溶解し、ウシ
ラクトフェリン1.4%および大豆蛋白質0.8%を含
有する液状飼料を調製し、試験例1で作成した牛乳飼育
マウス5匹に、飲水瓶から経口的に自由摂取させた。新
鮮便を2週間後に採取し、常法に従って糞便中の細菌数
を測定した。糞便中の各細菌数は、投与前の細菌数を10
0%として比較すれば、エンテロバクテリアッセ−が1.
5%に低下し、スタフィロコッカスが10%に低下し、
クロストリジウムの細菌数は検出限界以下に低下した。
【0057】
【発明の効果】以上詳しく説明したとおり、この発明に
よって以下の効果を有する液状または流動状の食品が得
られる。 (1) ヒトまたは動物の異常な腸内フロ−ラの細菌構成を
改善する。 (2) 未熟児、新生児、幼児、老人、または手術後の患者
などの消化機能の低下したヒトの栄養食として用いられ
ると共に、継続的に使用することにより病原菌に対する
感染防御機能を高める。 (3) 胃から大腸に至る消化管において病原菌に起因する
下痢、感染症の予防、および治療に効果を有する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A23L 2/00 J A61K 37/02 ACJ 8314−4C ACR 8314−4C (72)発明者 露木 重雄 東京都新宿区上落合2−1−6 (72)発明者 寺口 進 東京都町田市成瀬2656−4 (72)発明者 小沢 和裕 神奈川県大和市深見台2−6−4 (72)発明者 保田 聡子 神奈川県横浜市緑区美しが丘1−18−3− 205

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ウシラクトフェリンと、(B)少な
    くとも0.01%(重量)の水溶性の難消化性糖類、少
    なくとも0.5%(重量)の牛血清アルブミン、少なく
    とも0.5%(重量)の大豆蛋白質、鉄換算で少なくと
    も10mg/lの鉄剤のいずれか、またはこれらの任意
    の混合物、とを含有する液状または流動状の食品。
  2. 【請求項2】液状または流動状の飲食品が、牛乳、加工
    乳、乳清飲料、育児用ミルク、または経腸栄養剤である
    請求項1の液状または流動状の食品。
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