JPH05306175A - 繊維強化AlN系複合部材およびその製造方法 - Google Patents
繊維強化AlN系複合部材およびその製造方法Info
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- JPH05306175A JPH05306175A JP4110584A JP11058492A JPH05306175A JP H05306175 A JPH05306175 A JP H05306175A JP 4110584 A JP4110584 A JP 4110584A JP 11058492 A JP11058492 A JP 11058492A JP H05306175 A JPH05306175 A JP H05306175A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐熱・耐酸化性に優れた軽量な高強度複合部
材を提供する。 【構成】 溶製材よりなるAlもしくはAl合金が窒化
したAlNマトリックス中に繊維が複合化し、あるいは
繊維の間隙中に溶製材よりなるAlもしくはAl合金が
窒化したAlNが介在している繊維強化AlN系複合部
材。
材を提供する。 【構成】 溶製材よりなるAlもしくはAl合金が窒化
したAlNマトリックス中に繊維が複合化し、あるいは
繊維の間隙中に溶製材よりなるAlもしくはAl合金が
窒化したAlNが介在している繊維強化AlN系複合部
材。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高強度であると共に、
耐熱性および耐酸化性にも優れていることが要求される
構造体の部分,部品および製品などの素材として好適に
利用される耐熱・耐酸化性の優れた高強度な繊維強化A
lN系複合部材およびその製造方法に関するものであ
る。
耐熱性および耐酸化性にも優れていることが要求される
構造体の部分,部品および製品などの素材として好適に
利用される耐熱・耐酸化性の優れた高強度な繊維強化A
lN系複合部材およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、構造体の部分,部品および製品な
どを構成する素材に対する要求特性が一段と厳しくな
り、従来の金属系の材料や樹脂系の材料ではこのような
要求特性に十分対応しきれなくなってきており、セラミ
ックス系の材料が種々開発され、また、繊維強化金属
(FRM)や繊維強化セラミックス(FRC)、さらに
は炭素繊維/炭素複合材(C/C材)などの複合材料が
開発され、そして実用に供されるようになってきてい
る。
どを構成する素材に対する要求特性が一段と厳しくな
り、従来の金属系の材料や樹脂系の材料ではこのような
要求特性に十分対応しきれなくなってきており、セラミ
ックス系の材料が種々開発され、また、繊維強化金属
(FRM)や繊維強化セラミックス(FRC)、さらに
は炭素繊維/炭素複合材(C/C材)などの複合材料が
開発され、そして実用に供されるようになってきてい
る。
【0003】これらのうち、C/C材は、軽量でかつ高
強度であるため比強度の点においてすぐれており、かつ
また耐熱性および耐酸化性が比較的良好であって熱によ
る損耗や強度低下が従来の金属系の材料に比べてかなり
少ないので、宇宙航空機器用部材や原子力設備用部材な
どのごとく苛酷な条件下にさらされる用途に適している
ものである。
強度であるため比強度の点においてすぐれており、かつ
また耐熱性および耐酸化性が比較的良好であって熱によ
る損耗や強度低下が従来の金属系の材料に比べてかなり
少ないので、宇宙航空機器用部材や原子力設備用部材な
どのごとく苛酷な条件下にさらされる用途に適している
ものである。
【0004】このように、C/C材は、従来の金属系の
材料に比べると、軽量で強度的に優れしかも耐熱・耐酸
化性が良好であり、熱による損耗や強度の低下が少ない
といえるが、例えば、宇宙往還機などのように宇宙での
活動後に大気圏に再突入するような場合には、とくに空
力加熱を受ける部分でかなりの高温となり、C/C材で
は800℃位となったところで表面から酸化消耗してく
る。
材料に比べると、軽量で強度的に優れしかも耐熱・耐酸
化性が良好であり、熱による損耗や強度の低下が少ない
といえるが、例えば、宇宙往還機などのように宇宙での
活動後に大気圏に再突入するような場合には、とくに空
力加熱を受ける部分でかなりの高温となり、C/C材で
は800℃位となったところで表面から酸化消耗してく
る。
【0005】そこで、C/C材の表面における酸化消耗
を抑制するための耐酸化表面処理法も開発されている。
を抑制するための耐酸化表面処理法も開発されている。
【0006】この耐酸化表面処理法としては、例えば、
10%アルミナ(Al2O3),30%珪素(Si),
60%炭化珪素(SiC)からなる粉末をグラファイト
製のレトルト内でC/C材のまわりに詰め、アルゴン雰
囲気中において約1650℃で加熱してC/C材の表面
をSiCに転化させ、この後の冷却過程で、C/C材と
SiCとの間における熱膨張差によって微小なクラック
を生ずるので、この微小なクラックをテトラエチルオル
トシリケート(TEOS)で処理してSiO2で含浸す
るようにした耐酸化表面処理法があった。
10%アルミナ(Al2O3),30%珪素(Si),
60%炭化珪素(SiC)からなる粉末をグラファイト
製のレトルト内でC/C材のまわりに詰め、アルゴン雰
囲気中において約1650℃で加熱してC/C材の表面
をSiCに転化させ、この後の冷却過程で、C/C材と
SiCとの間における熱膨張差によって微小なクラック
を生ずるので、この微小なクラックをテトラエチルオル
トシリケート(TEOS)で処理してSiO2で含浸す
るようにした耐酸化表面処理法があった。
【0007】また、SiCに生ずる微小なクラックをシ
リコン改質剤で処理してSiO2で含浸するようにした
耐酸化表面処理法もあった(例えば、TEOS処理に関
しては、CERAMIC BULLETIN VOL.
60,No.11(1981)に記載されている。)。
リコン改質剤で処理してSiO2で含浸するようにした
耐酸化表面処理法もあった(例えば、TEOS処理に関
しては、CERAMIC BULLETIN VOL.
60,No.11(1981)に記載されている。)。
【0008】そのほか、C/C材の表面にSiC被覆層
を形成させる他の手段としては、CVD(化学蒸着)法
によって直接SiC被覆層を形成させる方法もあった。
を形成させる他の手段としては、CVD(化学蒸着)法
によって直接SiC被覆層を形成させる方法もあった。
【0009】さらに、C/C材の表面での耐熱・耐酸化
性を向上させるために、C/C材の表面部分にAlN層
を有するものとしたり、また、前記AlN層の表面部分
にさらにHfO2やZrO2よりなる被覆層を設けるよ
うにした技術や、C/C材の表面部分にYN層を有する
ものとしたり、また、前記YN層の表面部分にさらにH
fO2やZrO2よりなる被複層を設けるようにした技
術(特開平2−74581号)も開発され、さらには、
C/C材の表面にAl皮膜を形成したのち、窒化雰囲気
中で高温処理して前記Al皮膜をAlN皮膜に変化させ
ることにより、C/C材の表面にAlN皮膜を形成させ
る技術(特開平4−16575号)も開発された。
性を向上させるために、C/C材の表面部分にAlN層
を有するものとしたり、また、前記AlN層の表面部分
にさらにHfO2やZrO2よりなる被覆層を設けるよ
うにした技術や、C/C材の表面部分にYN層を有する
ものとしたり、また、前記YN層の表面部分にさらにH
fO2やZrO2よりなる被複層を設けるようにした技
術(特開平2−74581号)も開発され、さらには、
C/C材の表面にAl皮膜を形成したのち、窒化雰囲気
中で高温処理して前記Al皮膜をAlN皮膜に変化させ
ることにより、C/C材の表面にAlN皮膜を形成させ
る技術(特開平4−16575号)も開発された。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように、C/C材
の表面にSiC,AlN,YN,HfO2,ZrO2な
どの被覆層を形成した場合には、表面での耐熱・耐酸化
性が向上したものとなるため、より高温での使用が可能
となるが、これらの被覆層はC/C材の細かいすき間部
分に十分浸透せず、機械的なアンカー効果が得られない
ため、剥離を生じることがあるという問題点があり、こ
のような被覆層の剥離に伴う耐熱・耐酸化性の劣化を解
消し、より優れた耐熱・耐酸化性を長時間にわたって維
持できるようにすることが課題となっていた。
の表面にSiC,AlN,YN,HfO2,ZrO2な
どの被覆層を形成した場合には、表面での耐熱・耐酸化
性が向上したものとなるため、より高温での使用が可能
となるが、これらの被覆層はC/C材の細かいすき間部
分に十分浸透せず、機械的なアンカー効果が得られない
ため、剥離を生じることがあるという問題点があり、こ
のような被覆層の剥離に伴う耐熱・耐酸化性の劣化を解
消し、より優れた耐熱・耐酸化性を長時間にわたって維
持できるようにすることが課題となっていた。
【0011】
【発明の目的】本発明は、このような従来の課題にかん
がみてなされたものであって、構造基体の表面に被覆層
を設けないものとし、このため、被複層を設けた場合の
ような被覆層の剥離に伴う不具合が皆無となり、より優
れた耐熱・耐酸化性を長時間にわたって維持することが
可能である軽量な高強度の耐熱・耐酸化性部材を提供す
ることを目的としている。
がみてなされたものであって、構造基体の表面に被覆層
を設けないものとし、このため、被複層を設けた場合の
ような被覆層の剥離に伴う不具合が皆無となり、より優
れた耐熱・耐酸化性を長時間にわたって維持することが
可能である軽量な高強度の耐熱・耐酸化性部材を提供す
ることを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる繊維強化
AlN系複合部材は、溶製材よりなるAlもしくはAl
合金が窒化したAlNマトリックスの一部ないしは全部
の中に繊維が複合化している構成としたことを特徴と
し、あるいは、繊維の間隙の一部ないしは全部の中に溶
製材よりなるAlもしくはAl合金が窒化したAlNが
介在している構成としたことを特徴としている。
AlN系複合部材は、溶製材よりなるAlもしくはAl
合金が窒化したAlNマトリックスの一部ないしは全部
の中に繊維が複合化している構成としたことを特徴と
し、あるいは、繊維の間隙の一部ないしは全部の中に溶
製材よりなるAlもしくはAl合金が窒化したAlNが
介在している構成としたことを特徴としている。
【0013】そして、本発明に係わる繊維強化AlN系
複合部材の実施態様においては、繊維が、チョップ状,
ロビング状,クロス状,多次元織物状のうちから選ばれ
る形態となっているものとすることができ、また、同じ
く実施態様において、繊維の間隙が密な部分と粗な部分
を有し、溶製材よりなるAlもしくはAl合金が窒化し
たAlNマトリックスの一部ないしは全部の中に繊維の
間隙の密な部分が複合化しているものとしたり、あるい
は、繊維の間隙が密な部分と粗な部分を有し、繊維の間
隙が密な部分の間隙の一部ないしは全部の中に溶製材よ
りなるAlもしくはAl合金が窒化したAlNが介在し
ているものとすることが可能である。
複合部材の実施態様においては、繊維が、チョップ状,
ロビング状,クロス状,多次元織物状のうちから選ばれ
る形態となっているものとすることができ、また、同じ
く実施態様において、繊維の間隙が密な部分と粗な部分
を有し、溶製材よりなるAlもしくはAl合金が窒化し
たAlNマトリックスの一部ないしは全部の中に繊維の
間隙の密な部分が複合化しているものとしたり、あるい
は、繊維の間隙が密な部分と粗な部分を有し、繊維の間
隙が密な部分の間隙の一部ないしは全部の中に溶製材よ
りなるAlもしくはAl合金が窒化したAlNが介在し
ているものとすることが可能である。
【0014】上記した本発明に係わる繊維強化AlN系
複合部材を製造するための本発明に係わる繊維強化Al
N系複合部材の製造方法は、繊維の間隙の一部ないしは
全部にAlもしくはAl合金の溶湯を溶融含浸したの
ち、AlもしくはAl合金を窒化処理してAlNとな
し、AlNマトリックスの一部ないしは全部の中に繊維
を複合化する構成としたことを特徴とし、あるいは、繊
維の間隙の一部ないしは全部にAlもしくはAl合金の
溶湯を溶融含浸したのち、AlもしくはAl合金を窒化
処理してAlNとなし、繊維の間隙の一部ないしは全部
の中にAlNを介在させる構成としたことを特徴として
いる。
複合部材を製造するための本発明に係わる繊維強化Al
N系複合部材の製造方法は、繊維の間隙の一部ないしは
全部にAlもしくはAl合金の溶湯を溶融含浸したの
ち、AlもしくはAl合金を窒化処理してAlNとな
し、AlNマトリックスの一部ないしは全部の中に繊維
を複合化する構成としたことを特徴とし、あるいは、繊
維の間隙の一部ないしは全部にAlもしくはAl合金の
溶湯を溶融含浸したのち、AlもしくはAl合金を窒化
処理してAlNとなし、繊維の間隙の一部ないしは全部
の中にAlNを介在させる構成としたことを特徴として
いる。
【0015】そして、本発明に係わる繊維強化AlN系
複合部材の製造方法の実施態様においては、繊維が、チ
ョップ状,ロビング状,クロス状,多次元織物状のうち
から選ばれる形態として用いられ、前記繊維の間隙の一
部ないしは全部にAlもしくはAl合金の溶湯を溶融含
浸するものとすることができ、また、同じく実施態様に
おいて、繊維が所望部材形状の繊維成形体となってい
て、所望部材形状の繊維成形体の間隙の一部ないしは全
部にAlもしくはAl合金の溶湯を溶融含浸する工程お
よびAlもしくはAl合金の窒化処理工程を経て、所望
部材形状の繊維強化AlN系複合部材を得ることとした
り、あるいは、繊維が所望部材形状よりも大きい形状の
繊維成形体となっていて、所望部材形状よりも大きい形
状の繊維成形体の間隙の一部ないしは全部にAlもしく
はAl合金の溶湯を溶融含浸する工程およびAlもしく
はAl合金の窒化処理工程を経て、所望部材形状よりも
大きい形状の繊維強化AlN系複合部材を得たのち、所
望部材形状に加工することとしたりすることができる。
複合部材の製造方法の実施態様においては、繊維が、チ
ョップ状,ロビング状,クロス状,多次元織物状のうち
から選ばれる形態として用いられ、前記繊維の間隙の一
部ないしは全部にAlもしくはAl合金の溶湯を溶融含
浸するものとすることができ、また、同じく実施態様に
おいて、繊維が所望部材形状の繊維成形体となってい
て、所望部材形状の繊維成形体の間隙の一部ないしは全
部にAlもしくはAl合金の溶湯を溶融含浸する工程お
よびAlもしくはAl合金の窒化処理工程を経て、所望
部材形状の繊維強化AlN系複合部材を得ることとした
り、あるいは、繊維が所望部材形状よりも大きい形状の
繊維成形体となっていて、所望部材形状よりも大きい形
状の繊維成形体の間隙の一部ないしは全部にAlもしく
はAl合金の溶湯を溶融含浸する工程およびAlもしく
はAl合金の窒化処理工程を経て、所望部材形状よりも
大きい形状の繊維強化AlN系複合部材を得たのち、所
望部材形状に加工することとしたりすることができる。
【0016】また、同じく本発明に係わる繊維強化Al
N系複合部材の製造方法の実施態様においては、繊維の
間隙が密な部分と粗な部分とで形成され、繊維の間隙が
密な部分の一部ないしは全部にAlもしくはAl合金の
溶湯を溶融含浸したのち、AlもしくはAl合金を窒化
処理してAlNとなし、AlNマトリックスの一部ない
しは全部の中に繊維の間隙が密な部分の一部ないしは全
部を複合化することとなすことができ、あるいは、繊維
の間隙が密な部分と粗な部分とで形成され、繊維の間隙
が密な部分の一部ないしは全部にAlもしくはAl合金
の溶湯を溶融含浸したのち、AlもしくはAl合金を窒
化処理してAlNとなし、繊維の間隙が密な部分の一部
ないしは全部にAlNを介在させることとなすことがで
きる。
N系複合部材の製造方法の実施態様においては、繊維の
間隙が密な部分と粗な部分とで形成され、繊維の間隙が
密な部分の一部ないしは全部にAlもしくはAl合金の
溶湯を溶融含浸したのち、AlもしくはAl合金を窒化
処理してAlNとなし、AlNマトリックスの一部ない
しは全部の中に繊維の間隙が密な部分の一部ないしは全
部を複合化することとなすことができ、あるいは、繊維
の間隙が密な部分と粗な部分とで形成され、繊維の間隙
が密な部分の一部ないしは全部にAlもしくはAl合金
の溶湯を溶融含浸したのち、AlもしくはAl合金を窒
化処理してAlNとなし、繊維の間隙が密な部分の一部
ないしは全部にAlNを介在させることとなすことがで
きる。
【0017】さらにまた、本発明に係わる繊維強化Al
N系複合部材の製造方法の実施態様において、Alもし
くはAl合金の窒化処理は、AlもしくはAl合金の融
点以下の温度(例えば、450〜550℃)でかつ大気
圧のN2雰囲気中での処理を経たあとAlもしくはAl
合金の融点以上の温度(例えば、1400〜1600
℃)でかつ大気圧のN2雰囲気中での処理とすることが
でき、あるいは、AlもしくはAl合金の窒化処理は、
AlもしくはAl合金の融点以下の温度(例えば、45
0〜550℃)でかつ900〜1100気圧のN2雰囲
気中での処理を経たあとAlもしくはAl合金の融点以
上の温度(例えば、1700〜1900℃)でかつ17
00〜1900気圧のN2雰囲気中での処理とすること
ができる。
N系複合部材の製造方法の実施態様において、Alもし
くはAl合金の窒化処理は、AlもしくはAl合金の融
点以下の温度(例えば、450〜550℃)でかつ大気
圧のN2雰囲気中での処理を経たあとAlもしくはAl
合金の融点以上の温度(例えば、1400〜1600
℃)でかつ大気圧のN2雰囲気中での処理とすることが
でき、あるいは、AlもしくはAl合金の窒化処理は、
AlもしくはAl合金の融点以下の温度(例えば、45
0〜550℃)でかつ900〜1100気圧のN2雰囲
気中での処理を経たあとAlもしくはAl合金の融点以
上の温度(例えば、1700〜1900℃)でかつ17
00〜1900気圧のN2雰囲気中での処理とすること
ができる。
【0018】本発明に係わる繊維強化AlN系複合部材
およびその製造方法において、強化用繊維としては、カ
ーボン繊維,グラファイト繊維などの炭素繊維や、アル
ミナなどの各種セラミックス繊維のごとき非金属繊維を
使用することができ、また、ボロン繊維などの金属繊維
を使用することができる。
およびその製造方法において、強化用繊維としては、カ
ーボン繊維,グラファイト繊維などの炭素繊維や、アル
ミナなどの各種セラミックス繊維のごとき非金属繊維を
使用することができ、また、ボロン繊維などの金属繊維
を使用することができる。
【0019】そして、このような強化用繊維をチョップ
状(短寸状),ロビング状(長寸状),クロス状(織
布,不織布状),三次元や四次元などの多次元状などと
したものとして用いることができる。また、ロケットの
ノズル部分などのように部材が円環状等をなすもので
は、フィラメントワインディング法により繊維を巻付け
成形したものなども用いることができる。
状(短寸状),ロビング状(長寸状),クロス状(織
布,不織布状),三次元や四次元などの多次元状などと
したものとして用いることができる。また、ロケットの
ノズル部分などのように部材が円環状等をなすもので
は、フィラメントワインディング法により繊維を巻付け
成形したものなども用いることができる。
【0020】また、繊維の間隙の一部ないしは全部に溶
融含浸させるAlもしくはAl合金としては、純Alの
ほか、Al中にCu,Si,Mg,Zn,Mn,Ni等
を適宜添加したものや、特定の不純物成分を規制したも
のなどが用いられる。
融含浸させるAlもしくはAl合金としては、純Alの
ほか、Al中にCu,Si,Mg,Zn,Mn,Ni等
を適宜添加したものや、特定の不純物成分を規制したも
のなどが用いられる。
【0021】そして、繊維の間隙の一部ないしは全部に
AlもしくはAl合金の溶湯を溶融含浸させるに際して
は、50〜300気圧程度に加圧して行うことができ、
単純に加圧するほか、溶湯鍛造的手法によってAlの含
浸と所望形状への成形とを行うようになすこともでき
る。
AlもしくはAl合金の溶湯を溶融含浸させるに際して
は、50〜300気圧程度に加圧して行うことができ、
単純に加圧するほか、溶湯鍛造的手法によってAlの含
浸と所望形状への成形とを行うようになすこともでき
る。
【0022】また、繊維成形体として、繊維の間隙が密
な部分と粗な部分(例えば、緻密で密な部分と格子状の
粗な部分)とで形成されるものとし、繊維の密な部分の
一部ないしは全部にAlもしくはAl合金の溶湯を溶融
含浸させ、格子状等の繊維の間隙が粗な部分にはAlも
しくはAl合金を溶融含浸させないものとして、Alも
しくはAl合金の窒化処理後には、AlNマトリックス
の一部ないしは全部の中に繊維の間隙が密な部分の一部
ないしは全部を複合化し、繊維の間隙が粗な部分はその
まま繊維が露出しているものとしたり、繊維の間隙が密
な部分の一部ないしは全部にAlNを介在させ、繊維の
粗な部分はそのまま繊維が露出しているものとしたりす
ることが可能である。
な部分と粗な部分(例えば、緻密で密な部分と格子状の
粗な部分)とで形成されるものとし、繊維の密な部分の
一部ないしは全部にAlもしくはAl合金の溶湯を溶融
含浸させ、格子状等の繊維の間隙が粗な部分にはAlも
しくはAl合金を溶融含浸させないものとして、Alも
しくはAl合金の窒化処理後には、AlNマトリックス
の一部ないしは全部の中に繊維の間隙が密な部分の一部
ないしは全部を複合化し、繊維の間隙が粗な部分はその
まま繊維が露出しているものとしたり、繊維の間隙が密
な部分の一部ないしは全部にAlNを介在させ、繊維の
粗な部分はそのまま繊維が露出しているものとしたりす
ることが可能である。
【0023】さらに、繊維が所望部材形状に対応した繊
維成形体となっており、所望部材形状の繊維成形体の一
部ないしは全部にAlもしくはAl合金の溶湯を溶融含
浸し、AlもしくはAl合金の窒化処理を経て、所望部
材形状の繊維強化AlN系複合部材とすることができ、
また、繊維が所望部材形状よりも大きい形状の繊維成形
体となっていて、所望部材形状よりも大きい繊維成形体
の一部ないしは全部にAlもしくはAl合金の溶湯を溶
融含浸し、AlもしくはAl合金の窒化処理を経て、所
望部材形状よりも大きい繊維強化AlN系複合部材を得
たのち、所望部材形状に加工するようになすこともでき
る。
維成形体となっており、所望部材形状の繊維成形体の一
部ないしは全部にAlもしくはAl合金の溶湯を溶融含
浸し、AlもしくはAl合金の窒化処理を経て、所望部
材形状の繊維強化AlN系複合部材とすることができ、
また、繊維が所望部材形状よりも大きい形状の繊維成形
体となっていて、所望部材形状よりも大きい繊維成形体
の一部ないしは全部にAlもしくはAl合金の溶湯を溶
融含浸し、AlもしくはAl合金の窒化処理を経て、所
望部材形状よりも大きい繊維強化AlN系複合部材を得
たのち、所望部材形状に加工するようになすこともでき
る。
【0024】そして、上記AlもしくはAl合金の窒化
処理に際しては、AlもしくはAl合金の融点以下の温
度(例えば、450〜550℃)でかつ大気圧のN2雰
囲気中での窒化処理を経たあとAlもしくはAl合金の
融点以上の温度(例えば、1400〜1600℃)でか
つ大気圧のN2雰囲気中での窒化処理とすることができ
る。
処理に際しては、AlもしくはAl合金の融点以下の温
度(例えば、450〜550℃)でかつ大気圧のN2雰
囲気中での窒化処理を経たあとAlもしくはAl合金の
融点以上の温度(例えば、1400〜1600℃)でか
つ大気圧のN2雰囲気中での窒化処理とすることができ
る。
【0025】このように、AlもしくはAl合金の融点
以下の温度での凝固したAlもしくはAl合金に対する
窒化処理によって、まず、表面部分でのAlNの形成に
より外側部分を固めた状態とし、次に、AlもしくはA
l合金の融点以上の温度での窒化処理によって、部材の
形状を保持したままでその内部まで迅速な窒化処理を行
うようにすることができる。
以下の温度での凝固したAlもしくはAl合金に対する
窒化処理によって、まず、表面部分でのAlNの形成に
より外側部分を固めた状態とし、次に、AlもしくはA
l合金の融点以上の温度での窒化処理によって、部材の
形状を保持したままでその内部まで迅速な窒化処理を行
うようにすることができる。
【0026】また、窒化処理を大気圧で行うことによっ
て、簡便な窒化処理が可能となる。
て、簡便な窒化処理が可能となる。
【0027】上記AlもしくはAl合金の他の窒化処理
方法としては、AlもしくはAl合金の融点以下の温度
(例えば、450〜500℃)でかつ900〜1100
気圧のN2雰囲気中での窒化処理を経たあとAlもしく
はAl合金の融点以上の温度(例えば、1700〜19
00℃)でかつ1700〜1900気圧のN2雰囲気中
での窒化処理を行うようにすることができる。
方法としては、AlもしくはAl合金の融点以下の温度
(例えば、450〜500℃)でかつ900〜1100
気圧のN2雰囲気中での窒化処理を経たあとAlもしく
はAl合金の融点以上の温度(例えば、1700〜19
00℃)でかつ1700〜1900気圧のN2雰囲気中
での窒化処理を行うようにすることができる。
【0028】このように、AlもしくはAl合金の窒化
処理を高圧雰囲気で行うことによって、窒化処理が迅速
になされることになるとともに、AlN系複合部材のよ
り一層の緻密化ならびに強靭性の向上をはかることが可
能となる。
処理を高圧雰囲気で行うことによって、窒化処理が迅速
になされることになるとともに、AlN系複合部材のよ
り一層の緻密化ならびに強靭性の向上をはかることが可
能となる。
【0029】そのほか、AlもしくはAl合金の窒化処
理に際して、AlもしくはAl合金の融点以下の温度
(例えば、450〜550℃)でかつ大気圧のN2雰囲
気中での窒化処理を経たあと、AlもしくはAl合金の
融点以上の温度(例えば、1700〜1900℃)でか
つ1700〜1900気圧のN2雰囲気中での窒化処理
とすることもできる。
理に際して、AlもしくはAl合金の融点以下の温度
(例えば、450〜550℃)でかつ大気圧のN2雰囲
気中での窒化処理を経たあと、AlもしくはAl合金の
融点以上の温度(例えば、1700〜1900℃)でか
つ1700〜1900気圧のN2雰囲気中での窒化処理
とすることもできる。
【0030】
【発明の作用】本発明に係わる繊維強化AlN系複合部
材およびその製造方法では、溶製材よりなるAlもしく
はAl合金が窒化したAlNマトリックスの一部もしく
は全部の中に繊維が複合化し、あるいは繊維の間隙の一
部ないしは全部の中に溶製材よりなるAlもしくはAl
合金が窒化したAlNが介在しているものであるから、
構造体としての機械的強度は強化用繊維によって十分確
保されたものとなり、また、耐熱・耐酸化性はAlNに
よって著しく良好なものとなって、高強度で耐熱性およ
び耐酸化性に優れた軽量な複合部材となる。
材およびその製造方法では、溶製材よりなるAlもしく
はAl合金が窒化したAlNマトリックスの一部もしく
は全部の中に繊維が複合化し、あるいは繊維の間隙の一
部ないしは全部の中に溶製材よりなるAlもしくはAl
合金が窒化したAlNが介在しているものであるから、
構造体としての機械的強度は強化用繊維によって十分確
保されたものとなり、また、耐熱・耐酸化性はAlNに
よって著しく良好なものとなって、高強度で耐熱性およ
び耐酸化性に優れた軽量な複合部材となる。
【0031】そして、AlNの分解開始温度は約200
0℃と高く、例えば、1700℃程度の高温で4時間程
度の長時間さらされるような環境において、AlNの一
部は融点が約2015℃とより高いAl2O3に変化し
て、より優れた耐熱性が得られるものとなる。そして、
表面のAl2O3が剥離したとしても、再度AlNがA
l2O3に変化し、優れた耐熱性が長時間にわたって維
持されることとなり、表面にSiC,AlN,YN,H
fO2,ZrO2等の皮膜を設けるものではないため、
皮膜の剥離による耐熱・耐酸化性の急激な低下などとい
った不具合の発生も皆無となる。
0℃と高く、例えば、1700℃程度の高温で4時間程
度の長時間さらされるような環境において、AlNの一
部は融点が約2015℃とより高いAl2O3に変化し
て、より優れた耐熱性が得られるものとなる。そして、
表面のAl2O3が剥離したとしても、再度AlNがA
l2O3に変化し、優れた耐熱性が長時間にわたって維
持されることとなり、表面にSiC,AlN,YN,H
fO2,ZrO2等の皮膜を設けるものではないため、
皮膜の剥離による耐熱・耐酸化性の急激な低下などとい
った不具合の発生も皆無となる。
【0032】
【実施例】次に、本発明に係わる繊維強化AlN系複合
部材およびその製造方法の実施例を比較例と共に示し、
さらには評価結果を表1にまとめて示す。
部材およびその製造方法の実施例を比較例と共に示し、
さらには評価結果を表1にまとめて示す。
【0033】実施例1 カーボン繊維を用いて図1に示すような三次元織物より
なる繊維成形体1を作成し、図2に示すようなグラファ
イト製の外型2と内型3よりなる成形型4で成形するこ
とによって、湾曲形状の繊維成形体5を製作した。
なる繊維成形体1を作成し、図2に示すようなグラファ
イト製の外型2と内型3よりなる成形型4で成形するこ
とによって、湾曲形状の繊維成形体5を製作した。
【0034】次いで、この湾曲形状の繊維成形体5を図
3に示すような溶湯加圧装置11内に移し、容器12内
のアルミニウム原料13をヒータ14により700℃ま
で加熱することによって溶融状態となし、このAl合金
(JIS AC8A)溶湯を繊維成形体5に流下させ、
700℃,100気圧で1時間加圧することによって、
繊維成形体5の繊維間隙にAl合金の溶湯を溶融含浸し
た。
3に示すような溶湯加圧装置11内に移し、容器12内
のアルミニウム原料13をヒータ14により700℃ま
で加熱することによって溶融状態となし、このAl合金
(JIS AC8A)溶湯を繊維成形体5に流下させ、
700℃,100気圧で1時間加圧することによって、
繊維成形体5の繊維間隙にAl合金の溶湯を溶融含浸し
た。
【0035】次いで、Al合金含浸繊維成形体を温度5
00℃に設定したN2雰囲気炉内に装入し、大気圧のN
2雰囲気中において、500℃で3時間の窒化処理を行
い、凝固しているAl合金含浸繊維成形体の表面部分を
窒化処理した。
00℃に設定したN2雰囲気炉内に装入し、大気圧のN
2雰囲気中において、500℃で3時間の窒化処理を行
い、凝固しているAl合金含浸繊維成形体の表面部分を
窒化処理した。
【0036】続いて、大気圧のN2雰囲気中において1
500℃で3時間の窒化処理を行うことによって、Al
合金の内部までAlNとなっている本発明実施例1によ
る繊維強化AlN系複合部材を得た。
500℃で3時間の窒化処理を行うことによって、Al
合金の内部までAlNとなっている本発明実施例1によ
る繊維強化AlN系複合部材を得た。
【0037】実施例2 カーボン繊維を用いて図1に示すような三次元織物より
なる繊維成形体1を作成し、図2に示すようなグラファ
イト製の外型2と内型3よりなる成形型4で成形するこ
とによって、湾曲形状の繊維成形体5を製作した。
なる繊維成形体1を作成し、図2に示すようなグラファ
イト製の外型2と内型3よりなる成形型4で成形するこ
とによって、湾曲形状の繊維成形体5を製作した。
【0038】次いで、この湾曲形状の繊維成形体5を図
3に示すような溶湯加圧装置11内に移し、容器12内
のアルミニウム原料13をヒータ14により700℃ま
で加熱することによって溶融状態となし、このAl合金
(JIS AC8A)溶湯を繊維成形体5に流下させ、
700℃,100気圧で1時間加圧することによって、
繊維成形体5の繊維間隙にAl合金の溶湯を溶融含浸し
た。
3に示すような溶湯加圧装置11内に移し、容器12内
のアルミニウム原料13をヒータ14により700℃ま
で加熱することによって溶融状態となし、このAl合金
(JIS AC8A)溶湯を繊維成形体5に流下させ、
700℃,100気圧で1時間加圧することによって、
繊維成形体5の繊維間隙にAl合金の溶湯を溶融含浸し
た。
【0039】続いて、Al合金含浸繊維成形体を熱間等
方圧圧縮成形(HIP)装置内に収容し、温度を500
℃にしてAl合金が凝固した状態とし、1000気圧の
N2雰囲気中において500℃で3時間の窒化処理を行
って、凝固しているAl合金含浸繊維成形体の表面部分
を窒化処理した。
方圧圧縮成形(HIP)装置内に収容し、温度を500
℃にしてAl合金が凝固した状態とし、1000気圧の
N2雰囲気中において500℃で3時間の窒化処理を行
って、凝固しているAl合金含浸繊維成形体の表面部分
を窒化処理した。
【0040】次いで、温度をさらに上昇させ、1800
気圧のN2雰囲気中において1800℃で4時間の窒化
処理を行って、Al合金の内部までAlNとなっている
本発明実施例2による繊維強化AlN系複合部材を得
た。
気圧のN2雰囲気中において1800℃で4時間の窒化
処理を行って、Al合金の内部までAlNとなっている
本発明実施例2による繊維強化AlN系複合部材を得
た。
【0041】比較例 カーボン繊維に樹脂含浸したプリプレグを用いて図1に
示すような三次元織物よりなる繊維成形体1を作成し、
焼成とピッチ含浸とを繰り返すことによりC/C材を製
作し、このC/C材の表面部分に、工業用純アルミニウ
ムを用いてイオン蒸着(IVD)法により厚さ約100
μmのAl皮膜を形成した。
示すような三次元織物よりなる繊維成形体1を作成し、
焼成とピッチ含浸とを繰り返すことによりC/C材を製
作し、このC/C材の表面部分に、工業用純アルミニウ
ムを用いてイオン蒸着(IVD)法により厚さ約100
μmのAl皮膜を形成した。
【0042】次に、前記Al皮膜を形成したC/C材に
対し、Ar雰囲気中において、温度約1000℃,加圧
力約2000気圧,時間約90分の条件で熱間等方圧圧
縮を行ったのち、N2雰囲気中において、温度約200
0℃,加圧力約2000気圧,時間約150分の条件で
熱間等方圧圧縮を行って、Al皮膜をAlN皮膜に変化
させることにより、C/C材の表面にAlN皮膜を形成
させた比較例の複合部材を得た。
対し、Ar雰囲気中において、温度約1000℃,加圧
力約2000気圧,時間約90分の条件で熱間等方圧圧
縮を行ったのち、N2雰囲気中において、温度約200
0℃,加圧力約2000気圧,時間約150分の条件で
熱間等方圧圧縮を行って、Al皮膜をAlN皮膜に変化
させることにより、C/C材の表面にAlN皮膜を形成
させた比較例の複合部材を得た。
【0043】評価試験例 実施例1,2において作製した複合部材と、比較例にお
いて作製した複合部材について、1600℃×10分の
大気中プラズマトーチ加熱,1700℃×10分の大気
中プラズマトーチ加熱、および2000℃×10分の大
気中プラズマトーチ加熱を行って、加熱後の酸化消耗量
(1平方メートルあたりの重量減少量)を調べることに
より耐熱・耐酸化性を評価すると共に、剥離の有無を調
べた。この結果を表1に示す、なお、表1における(
)の数値は、重量減少量により算出した板厚減少量を
示している。また、「使用不能」とは板厚減少量が1m
m以上であったものを示している。
いて作製した複合部材について、1600℃×10分の
大気中プラズマトーチ加熱,1700℃×10分の大気
中プラズマトーチ加熱、および2000℃×10分の大
気中プラズマトーチ加熱を行って、加熱後の酸化消耗量
(1平方メートルあたりの重量減少量)を調べることに
より耐熱・耐酸化性を評価すると共に、剥離の有無を調
べた。この結果を表1に示す、なお、表1における(
)の数値は、重量減少量により算出した板厚減少量を
示している。また、「使用不能」とは板厚減少量が1m
m以上であったものを示している。
【0044】
【表1】
【0045】表1に示すように、部材の全体がAlNよ
りなる本発明実施例1および実施例2ならびにC/C材
の表面にAlN皮膜を設けた比較例の場合には、C/C
材そのものである参考例の場合に比べて、耐熱・耐酸化
性がかなり向上していることが明らかであり、宇宙往還
機の大気圏再突入時において1900〜1950℃程度
にまで温度が上昇した場合にも十分に耐え得るものであ
ると共に、ロケットのノズルとしても十分に使用するこ
とが可能であることが確かめられた。ただし、C/C材
の表面にAlN皮膜を設けた比較例の場合には、AlN
皮膜に剥離を生じているものがあり、参考例のごとくC
/C材そのものが強加熱されることとなって、使用不能
となる場合があった。
りなる本発明実施例1および実施例2ならびにC/C材
の表面にAlN皮膜を設けた比較例の場合には、C/C
材そのものである参考例の場合に比べて、耐熱・耐酸化
性がかなり向上していることが明らかであり、宇宙往還
機の大気圏再突入時において1900〜1950℃程度
にまで温度が上昇した場合にも十分に耐え得るものであ
ると共に、ロケットのノズルとしても十分に使用するこ
とが可能であることが確かめられた。ただし、C/C材
の表面にAlN皮膜を設けた比較例の場合には、AlN
皮膜に剥離を生じているものがあり、参考例のごとくC
/C材そのものが強加熱されることとなって、使用不能
となる場合があった。
【0046】
【発明の効果】本発明に係わる繊維強化AlN系複合部
材およびその製造方法では、溶製材よりなるAlもしく
はAl合金が窒化したAlNマトリックスの一部もしく
は全部の中に繊維が複合化し、あるいは繊維の間隙の一
部ないしは全部の中に溶製材よりなるAlもしくはAl
合金が窒化したAlNが介在しているものであるから、
構造体としての機械的強度は強化用繊維によって十分確
保されたものとなり、また、耐熱・耐酸化性はAlNに
よって著しく良好なものとなっていて、部材の表層から
内部まで分解点が約2000℃と高いAlNよりなって
いるので、高温酸化雰囲気中での耐熱・耐酸化性に優れ
たものとなっていると共に、表面にのみAlN皮膜を設
けた場合のような剥離に伴う耐熱・耐酸化性の急激な低
下などといった不具合の発生が皆無となり、耐熱・耐酸
化性が長時間にわたって維持されることになる軽量な複
合部材を提供することができるという非常に優れた効果
がもたらされる。
材およびその製造方法では、溶製材よりなるAlもしく
はAl合金が窒化したAlNマトリックスの一部もしく
は全部の中に繊維が複合化し、あるいは繊維の間隙の一
部ないしは全部の中に溶製材よりなるAlもしくはAl
合金が窒化したAlNが介在しているものであるから、
構造体としての機械的強度は強化用繊維によって十分確
保されたものとなり、また、耐熱・耐酸化性はAlNに
よって著しく良好なものとなっていて、部材の表層から
内部まで分解点が約2000℃と高いAlNよりなって
いるので、高温酸化雰囲気中での耐熱・耐酸化性に優れ
たものとなっていると共に、表面にのみAlN皮膜を設
けた場合のような剥離に伴う耐熱・耐酸化性の急激な低
下などといった不具合の発生が皆無となり、耐熱・耐酸
化性が長時間にわたって維持されることになる軽量な複
合部材を提供することができるという非常に優れた効果
がもたらされる。
【図1】本発明の実施例で用いた繊維成形体の斜面説明
図である。
図である。
【図2】本発明の実施例で用いた成形型の断面説明図で
ある。
ある。
【図3】本発明の実施例で用いた溶湯加圧装置の断面説
明図である。
明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中 之 瀬 恩 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 川 崎 和 憲 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内
Claims (14)
- 【請求項1】 溶製材よりなるAlもしくはAl合金が
窒化したAlNマトリックス中に繊維が複合化している
ことを特徴とする繊維強化AlN系複合部材。 - 【請求項2】 繊維の間隙中に溶製材よりなるAlもし
くはAl合金が窒化したAlNが介在していることを特
徴とする繊維強化AlN系複合部材。 - 【請求項3】 繊維が、チョップ状,ロビング状,クロ
ス状,多次元織物状のうちから選ばれる形態となってい
る請求項1または2に記載の繊維強化AlN系複合部
材。 - 【請求項4】 繊維の間隙が密な部分と粗な部分を有
し、溶製材よりなるAlもしくはAl合金が窒化したA
lNマトリックス中に繊維の間隙の密な部分が複合化し
ている請求項1または3に記載の繊維強化AlN系複合
部材。 - 【請求項5】 繊維の間隙が密な部分と粗な部分を有
し、繊維の間隙が密な部分の間隙中に溶製材よりなるA
lもしくはAl合金が窒化したAlNが介在している請
求項2または3に記載の繊維強化AlN系複合部材。 - 【請求項6】 繊維の間隙にAlもしくはAl合金の溶
湯を溶融含浸したのち、AlもしくはAl合金を窒化処
理してAlNとなし、AlNマトリックス中に繊維を複
合化することを特徴とする繊維強化AlN系複合部材の
製造方法。 - 【請求項7】 繊維の間隙にAlもしくはAl合金の溶
湯を溶融含浸したのち、AlもしくはAl合金を窒化処
理してAlNとなし、繊維の間隙中にAlNを介在させ
ることを特徴とする繊維強化AlN系複合部材の製造方
法。 - 【請求項8】 繊維が、チョップ状,ロビング状,クロ
ス状,多次元織物状のうちから選ばれる形態として用い
られ、前記繊維の間隙にAlもしくはAl合金の溶湯を
溶融含浸する請求項6または7に記載の繊維強化AlN
系複合部材の製造方法。 - 【請求項9】 繊維が所望部材形状の繊維成形体となっ
ていて、所望部材形状の繊維成形体の間隙にAlもしく
はAl合金の溶湯を溶融含浸する工程およびAlもしく
はAl合金の窒化処理工程を経て、所望部材形状の繊維
強化AlN系複合部材を得ることを特徴とする請求項
6,7,8のいずれかに記載の繊維強化AlN系複合部
材の製造方法。 - 【請求項10】 繊維が所望部材形状よりも大きい形状
の繊維成形体となっていて、所望部材形状よりも大きい
形状の繊維成形体の間隙にAlもしくはAl合金の溶湯
を溶融含浸する工程およびAlもしくはAl合金の窒化
処理工程を経て、所望部材形状よりも大きい形状の繊維
強化AlN系複合部材を得たのち、所望部材形状に加工
する請求項6,7,8のいずれかに記載の繊維強化Al
N系複合部材の製造方法。 - 【請求項11】 繊維の間隙が密な部分と粗な部分とで
形成され、繊維の間隙が密な部分にAlもしくはAl合
金の溶湯を溶融含浸したのち、AlもしくはAl合金を
窒化処理してAlNとなし、AlNマトリックス中に繊
維の間隙が密な部分を複合化する請求項6,8ないし1
0のいずれかに記載の繊維強化AlN系複合部材の製造
方法。 - 【請求項12】 繊維の間隙が密な部分と粗な部分とで
形成され、繊維の間隙が密な部分にAlもしくはAl合
金の溶湯を溶融含浸したのち、AlもしくはAl合金を
窒化処理してAlNとなし、繊維の間隙が密な部分にA
lNを介在させる請求項7ないし10のいずれかに記載
の繊維強化AlN系複合部材の製造方法。 - 【請求項13】 AlもしくはAl合金の窒化処理は、
AlもしくはAl合金の融点以下の温度でかつ大気圧の
N2雰囲気中での処理を経たあとAlもしくはAl合金
の融点以上の温度でかつ大気圧のN2雰囲気中での処理
とする請求項6ないし12のいずれかに記載の繊維強化
AlN系複合部材の製造方法。 - 【請求項14】 AlもしくはAl合金の窒化処理は、
AlもしくはAl合金の融点以下の温度でかつ900〜
1100気圧のN2雰囲気中での処理を経たあとAlも
しくはAl合金の融点以上の温度でかつ1700〜19
00気圧のN2雰囲気中での処理とする請求項6ないし
12のいずれかに記載の繊維強化AlN系複合部材の製
造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4110584A JPH05306175A (ja) | 1992-04-30 | 1992-04-30 | 繊維強化AlN系複合部材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4110584A JPH05306175A (ja) | 1992-04-30 | 1992-04-30 | 繊維強化AlN系複合部材およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05306175A true JPH05306175A (ja) | 1993-11-19 |
Family
ID=14539556
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4110584A Pending JPH05306175A (ja) | 1992-04-30 | 1992-04-30 | 繊維強化AlN系複合部材およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05306175A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1496033A3 (en) * | 2003-07-07 | 2007-07-11 | Ngk Insulators, Ltd. | Aluminum nitride sintered body containing carbon fibers and method of manufacturing the same |
-
1992
- 1992-04-30 JP JP4110584A patent/JPH05306175A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1496033A3 (en) * | 2003-07-07 | 2007-07-11 | Ngk Insulators, Ltd. | Aluminum nitride sintered body containing carbon fibers and method of manufacturing the same |
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