JPH05308986A - 微生物セルロースの製造方法 - Google Patents

微生物セルロースの製造方法

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JPH05308986A
JPH05308986A JP14103392A JP14103392A JPH05308986A JP H05308986 A JPH05308986 A JP H05308986A JP 14103392 A JP14103392 A JP 14103392A JP 14103392 A JP14103392 A JP 14103392A JP H05308986 A JPH05308986 A JP H05308986A
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JP
Japan
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microbial cellulose
acetic acid
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produced
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JP14103392A
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English (en)
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Kazuhiro Ohashi
一弘 大橋
Masahiro Fukaya
正裕 深谷
Hajime Okumura
一 奥村
Kichiya Kawamura
吉也 川村
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Nakano Vinegar Co Ltd
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Nakano Vinegar Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 微生物セルロース生産能を有する微生物を微
生物セルロース生産培地で培養し、培地中に該微生物セ
ルロースを生成蓄積せしめ、該物質を採取する方法にお
いて、培地に酢酸を添加して培養することを特徴とする
微生物セルロースの製造方法。 【効果】 本発明によれば、加圧殺菌などを実施するた
めの高価な装置を使用せずに、微生物セルロース生産能
を有する微生物を雑菌汚染を受けることなく培養するこ
とができる。しかも、微生物セルロースの生産性も同時
に向上させることができ、効率的に微生物セルロースを
製造することが可能となり、微生物セルロースを安価
に、かつ大量に供給することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微生物セルロースの製
造方法に関し、詳しくは微生物セルロースを生産する能
力を有する微生物を、特定の培地で培養することによっ
て該微生物セルロースを効率よく製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来よりアセトバクター属に属する微生
物は、高い微生物セルロース生産能を有していることが
知られており、該物質の工業的な製造に用いられてい
る。通常、該物質を生産する場合には、ヘストリンとシ
ュラムによって開発された培地(Biochem. J.,第58
巻、第345頁(1954年))を用いた場合の生産性
が最も高く、多くの研究者がこの培地を使用してきた。
しかしながら、この培地を用いても微生物セルロースの
収率が低く、非常に高価なため、その用途が限られてい
るのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は微生物セルロースを生産する能力を有する微生物を用
いて微生物セルロースを製造するにあたり、該物質を効
率よく、安価に製造する方法を提供することにある。
【0004】本発明者らは、アセトバクター属に属する
微生物でも微生物セルロースの生産能を有していない菌
株があり、これらの菌株が広く食酢の製造に使用されて
いること、並びに食酢の発酵では、アセトバクター属に
属する微生物が生成する酢酸が強い抗菌作用を有してい
るため、目的の微生物以外の微生物がほとんど生育しな
いため、通常の発酵と異なり、特別な殺菌工程を設けな
くても安定して食酢が製造されていることに注目した。
【0005】そして、微生物セルロースの生産能を有す
るアセトバクター属に属する微生物も、食酢製造に使用
されているアセトバクター属に属する微生物と同様に、
一般の微生物が生育できない高い濃度の酢酸の存在下で
も十分生育でき、しかも微生物セルロースを生産する能
力を発揮できること、および少量の酢酸を培地に添加す
ると、生育や微生物セルロースの生成が促進されること
を見出し、該微生物セルロース生産能に及ぼす酢酸の影
響を鋭意検討を重ねて本発明に到達した。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は微生
物セルロース生産能を有する微生物を微生物セルロース
生産培地で培養し、培地中に該物質を生成蓄積し、該物
質を採取する方法において、培地に酢酸を添加して培養
することを特徴とする微生物セルロースの製造方法に関
する。
【0007】本発明において使用される微生物は、アセ
トバクター属に属し、微生物セルロースを生産する能力
を有するものであれば、いずれの菌株でもよいが、例え
ばアセトバクター・パストリアヌスATCC10245
やアセトバクター・エスピーDA株(FERM P−1
2924)などが好適に用いられる。特に酢酸に対して
強い耐性能を有している菌株、例えば上記アセトバクタ
ー・エスピーDA株などを用いることが望ましい。
【0008】また、酢酸耐性遺伝子(特開平3−219
878号公報参照)を保有するプラスミドなどで形質転
換し、酢酸耐性能を向上させた形質転換株も好適に使用
される。
【0009】次に、培地としては、上記微生物が増殖し
て目的とする微生物セルロースを生産することができる
ものであればよく、炭素源,窒素源の他、無機塩類,微
量栄養源などを含むものが使用される。
【0010】炭素源としては、上記微生物が資化可能な
ものであれば特に制限はなく、通常はショ糖,グルコー
ス,フラクトース等の糖類やグルコン酸,酢酸等の有機
酸類が単独あるいは2種以上を組合わせて用いられる。
また、これらの炭素源を含有する澱粉加水分解物,セル
ロース分解物質等も使用できる。炭素源は、培養開始時
に全量を添加しても良いし、培養開始後、連続的または
間欠的に補添してもよい。
【0011】窒素源についても、上記微生物が利用でき
るものであればよく、例えば硫酸アンモニウム,リン酸
アンモニウム,硝酸塩などの無機窒素源や酵母エキス,
ポリペプトン,コーンスチープリカーなどの有機窒素源
が単独もしくは適宜組合わせて使用される。
【0012】また、無機塩類としては、リン酸塩,マグ
ネシウム塩,鉄塩,カルシウム塩などの常用の物質が適
宜使用される。さらに、本発明では上記の微生物の増殖
や微生物セルロースの生産に有効な微量栄養源を用いる
ことができ、このような微量栄養源としては、例えばビ
タミン,核酸,アミノ酸などがある。これらは使用微生
物の要求に応じて培養開始時および/または培養途中で
適宜補添することが必要である。
【0013】さらに、本発明では上記培地に酢酸を添加
する。培地に添加する酢酸は、酢酸溶液そのものや酢酸
塩を使用してもよいし、含有される酢酸以外の成分が該
微生物の生育や目的物質の生産に影響を与えなければ、
食酢などの酢酸含有物を使用してもよい。特に、食酢は
アミノ酸やビタミンなど微生物の生育を促進する物質を
含んでおり、好適に使用される。
【0014】添加する酢酸の量は、微生物の生育や目的
物質の生産や該物質の物性に影響を与えず、対象微生物
以外の微生物の増殖を抑制できる濃度であればよく、特
に限定はないが、前記微生物による微生物セルロースの
生産を促進し、かつ該微生物以外の微生物の増殖を阻害
できることから、通常は5g/L以上、20g/L以下
の酢酸を添加することが望ましい。
【0015】ここで、酢酸濃度が5g/Lより低いと、
対象微生物以外の微生物の増殖を十分抑制できないた
め、コンタミネーションの危険がある。一方、20g/
Lを越える濃度の酢酸を添加すると、該微生物の微生物
セルロース生産能や生産される該物質の物理学的性質の
劣化をもたらすことがあり、好ましくない。
【0016】培地に酢酸を添加した場合は、通常の培養
において必要とされる高圧下での培地の殺菌は必要でな
く、70℃達温といった低温での加熱処理をすればよ
く、アセトバクター属に属する微生物がほとんど生存し
ていない場合には、全く殺菌操作を行わなくてもよい。
また、フィルターなどによる空気の濾過滅菌などの通常
の無菌培養を実施するために必要な操作は特に必要な
く、開放系で培養することもできる。
【0017】次に、培養方法についても格別の制限はな
く、静置培養でも通気攪拌培養でもよい。また、通常で
はコンタミネーションにより実施が困難とされる連続培
養法で微生物セルロースの生産を行うことも可能であ
る。培地の初発pHは、3ないし7、望ましくは4から
6の範囲に調整することが好ましい。培養温度は、10
〜40℃、望ましくは25〜35℃である。培養時間
は、目的とする微生物セルロースが十分な濃度に達する
までとすればよく、通常は24〜168時間、好ましく
は48〜120時間である。
【0018】培養終了後、常法により培養物から微生物
セルロースを採取する。採取した該物質中に含まれる不
純物は、水洗,アルカリ洗浄,トルエンなどの有機溶媒
処理,次亜塩素酸ソーダによる処理,ラウリル硫酸ソー
ダなどの界面活性剤による処理などを単独または併用す
ることによって除去することができる。
【0019】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を詳しく説明す
る。 実施例1 ヘストリン−シュラム培地(HS培地)(D−グルコー
ス 2.0g,バクトペプトン(ディフコ社製)0.5g,
酵母エキス(ディフコ社製)0.5g,クエン酸0.115
g,リン酸水素二ナトリウム0.27g,蒸留水100m
l、pH6.0)200mlを500ml容三角フラスコ
に分注し、オートクレーブ殺菌(120℃、15分間)
した後、アセトバクター・パストリアヌスATCC10
245株を植菌し、30℃で7日間静置培養を行った。
【0020】培養終了後、培養液表面に生育した微生物
セルロースを濾過により取り出し、1%NaOH水溶液
に浸漬し、室温で24時間除蛋白質処理を行い、次いで
1%酢酸溶液に浸漬し、中和処理を行った。中和処理
後、十分水洗したのち乾燥した。得られた乾燥物の重量
を秤量し、生成微生物セルロース量とした。
【0021】一方、上記のHS培地に酢酸を2.5g/
L,5g/L,10g/L,20g/Lまたは30g/
Lの濃度で添加した組成の培地200mlを500ml
容三角フラスコに分注し、加圧殺菌せずに70℃で5分
間の加温だけ行い、そのままアセトバクター・パストリ
アヌスATCC10245株を植菌し、30℃で7日間
静置培養を行った。なお、酢酸を添加しないHS培地を
三角フラスコに分注し、加圧殺菌せずに植菌した場合に
は、培養液表面にかびの増殖が認められ、微生物セルロ
ースはほとんど生成していなかったが、酢酸を添加した
場合には、培地を加圧殺菌しなくてもかびなどの雑菌の
汚染は見られず、微生物セルロースを生成していた。
【0022】培養終了後、培養液表面に生成した微生物
セルロースを含む不溶性の膜を上記と同様の操作で除蛋
白質処理を行い、乾燥した後、生成微生物セルロース量
を測定した。生成した微生物セルロースは、第1表に示
すようであった。表から明らかなように、酢酸を添加し
た場合には、10g/Lの濃度までは酢酸を添加しない
培養と同等以上の微生物セルロースが生成した。
【0023】
【表1】
【0024】実施例2 実施例1と同様に種々の濃度で酢酸を添加したHS培地
に、アセトバクター・スピーDA株(FERM P−1
2924)を植菌し、実施例1と同様な方法で培養し
た。酢酸を添加した培養では、いずれも培地を加圧殺菌
しなくてもかびなどの雑菌の汚染は見られず、微生物セ
ルロースを生成していた。
【0025】培養終了後、実施例1と同様な方法で、除
蛋白質処理を行い、乾燥したのち生成微生物セルロース
量を秤量した。生成した微生物セルロースは、第2表に
示すようであった。表から明らかなように、酢酸を添加
した場合には、20g/Lの濃度までは酢酸を添加しな
い培養と同等以上の微生物セルロースが生成した。
【0026】
【表2】
【0027】実施例3 実施例1のHS培地100mlを坂口フラスコ(500
ml容)に分注し、オートクレーブ殺菌(120℃、1
5分間)した後、あらかじめHS培地で5日間振とう培
養したアセトバクター・パストリアヌスATCC102
45株の培養液を接種し、180rpmの条件で30℃
で4日間振とう培養を行った。
【0028】培養終了後、培養液表面および培養液中に
生成した微生物セルロースを濾過により取り出し、1%
NaOH水溶液に浸漬し、室温で24時間除蛋白質処理
を行った。次いで1%酢酸溶液に浸漬し、中和処理を行
った。中和処理後、十分水洗したのち乾燥し、得られた
乾燥物の重量を秤量し、生成微生物セルロース量とし
た。
【0029】一方、上記のHS培地に酢酸を2.5g/L
または5g/Lの濃度で添加した組成の培地100ml
を坂口フラスコ(500ml容)に分注し、70℃に加
温したのち冷却し、次いで上記と同様にアセトバクター
・パストリアヌスATCC10245株を植菌し、30
℃で4日間静置培養を行った。酢酸を添加し培養した場
合に、いずれも酵母・かびなどの雑菌の汚染は見られ
ず、微生物セルロースを生成していた。
【0030】培養終了後、培養液表面に生成した微生物
セルロースを含む不溶性の膜を上記と同様の操作で除蛋
白質処理を行い、乾燥後、生成微生物セルロース量を測
定した。生成した微生物セルロース量は、第3表に示し
た通りであり、酢酸を添加しない場合と同等以上の微生
物セルロース生成量が得られた。
【0031】
【表3】
【0032】実施例4 実施例1のHS培地1500mlを3リットル容ジャー
に分注し、オートクレーブ殺菌(120℃,15分間)
した後、予めHS培地で5日間振とう培養したアセトバ
クター・パストリアヌスATCC10245株の培養液
を接種し、250rpm、1.0vvmの条件で30℃で
136時間通気攪拌培養を行った。培養期間中、10%
NaOH溶液を適宜添加し、培養液のpHを5.5〜6.0
に維持した。
【0033】培養終了後、培養液表面および培養液中に
生成した微生物セルロースを濾過により取り出し、1%
NaOH水溶液に浸漬し、室温で24時間除蛋白質処理
を行い、次いで1%酢酸溶液に浸漬し、中和処理を行っ
た。中和処理後、十分水洗したのち乾燥し、その乾燥物
の重量を秤量し、生成微生物セルロース量とした。
【0034】一方、上記のHS培地に酢酸を5g/Lの
濃度で添加した組成の培地1500mlを3リットル容
ジャー分注し、70℃に加温し、冷却後、上記と同様に
アセトバクター・パストリアヌスATCC10245株
を植菌し、30℃で136時間通気攪拌培養を行った。
酢酸を添加し培養した場合、酵母・かびなどの雑菌の汚
染は見られず、微生物セルロースを生成していた。
【0035】培養終了後、培養液表面に生成した微生物
セルロースを含む不溶性の膜を上記と同様の操作で除蛋
白質処理を行い、乾燥後、生成微生物セルロース量を測
定した。生成した微生物セルロース量は、第4表に示し
たように、酢酸を添加しない場合と同等以上の微生物セ
ルロース生成量が得られた。
【0036】
【表4】
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、加圧殺菌などを実施す
るための高価な装置を使用せずに、微生物セルロース生
産能を有する微生物を雑菌汚染を受けずに培養すること
ができる。しかも、微生物セルロースの生産性も同時に
向上させることができ、効率的に微生物セルロースを製
造することが可能となり、微生物セルロースを安価に、
かつ大量に供給することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微生物セルロース生産能を有する微生物
    を微生物セルロース生産培地で培養し、培地中に該微生
    物セルロースを生成蓄積せしめ、該物質を採取する方法
    において、培地に酢酸を添加して培養することを特徴と
    する微生物セルロースの製造方法。
  2. 【請求項2】 酢酸の添加濃度が5〜20g/Lである
    請求項1記載の製造方法。
JP14103392A 1992-05-07 1992-05-07 微生物セルロースの製造方法 Pending JPH05308986A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997044477A1 (fr) * 1996-05-21 1997-11-27 Bio-Polymer Research Co., Ltd. Procede pour preparer en continu de la cellulose bacterienne
KR19980039266A (ko) * 1996-11-27 1998-08-17 마에타 포츠포씨 박테리아 셀룰로오즈 이해물

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997044477A1 (fr) * 1996-05-21 1997-11-27 Bio-Polymer Research Co., Ltd. Procede pour preparer en continu de la cellulose bacterienne
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