JPH05317405A - 水硬性リン酸カルシウムセメント硬化液の抗かび処理方法 - Google Patents

水硬性リン酸カルシウムセメント硬化液の抗かび処理方法

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JPH05317405A
JPH05317405A JP4124859A JP12485992A JPH05317405A JP H05317405 A JPH05317405 A JP H05317405A JP 4124859 A JP4124859 A JP 4124859A JP 12485992 A JP12485992 A JP 12485992A JP H05317405 A JPH05317405 A JP H05317405A
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JP
Japan
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calcium phosphate
phosphate cement
hardening liquid
hydraulic calcium
treatment method
Prior art date
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Withdrawn
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JP4124859A
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Inventor
Masahiro Hirano
昌弘 平野
Hiroyasu Takeuchi
啓泰 竹内
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 水溶性多糖類を含有するpH4.0〜10.
0の水硬性リン酸カルシウムセメント硬化液を乾燥状態
にて50〜90℃、30〜120分保持し、これを複数
回繰り返す抗かび処理方法。 【効果】 本発明の抗かび処理方法は、簡便にかつ少量
でも処理でき、優れた長時間保存性を水硬性リン酸カル
シウムセメント硬化液に付与することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生体用セメント、特に
歯科用セメントとして有用な水硬性リン酸カルシウムセ
メントを硬化するために用いるセメント硬化液の抗かび
処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】水硬性リン酸カルシウムセメントは、中
性域で練和反応が進行し、セメント硬化体を形成し、硬
化後アパタイトに転化することから、医科歯科用セメン
トとして有用であることが知られている。前記練和反応
の際に用いる硬化液としては、水でも十分であるが、練
和したセメントペーストの流動性及び充填性を向上させ
るために、水溶性高分子を含有する硬化液を用いること
が好ましく、特に生体親和性に優れるコンドロイチン硫
酸ナトリウム等の多糖類を含有する硬化液が提案されて
いる(特開平3−141955)。しかしながら、該硬
化液は、保存中にかびが発生し、腐敗しやすいという問
題がある。抗かび方法としては、冷暗所保存、滅菌処理
等があるが、前者では長期間の保存が困難であり、また
後者では使用後の残存硬化液を再使用する際に、再度滅
菌する必要があり、この際多糖類が熱変性を生じやすい
ので、オートクレーブ滅菌、γ線滅菌、乾燥滅菌等を行
うことはできず、濾過滅菌を行おうとしても少量の場合
が多く、フィルターを通過するには到らない。
【0003】そこで、抗菌剤を含有する水硬性リン酸カ
ルシウムセメント硬化液が提案されている(特開平3−
267067)。しかしながら、該硬化液に含有される
抗菌剤自体が、生体に対する毒性を有するため、水硬性
リン酸カルシウムセメントの生体親和性を損ない、且つ
硬化した水硬性リン酸カルシウムセメントの物性値が低
下するという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かび
の発生を長期間にわたり阻止することのできる保存性に
優れる水硬性リン酸カルシウムセメント硬化液の抗かび
処理方法を提供することにある。
【0005】また本発明の別の目的は、簡便にかつ少量
でも処理でき、処理後も稠度、粘性等の作業性、硬化条
件に悪影響を与えることのない水硬性リン酸カルシウム
セメント硬化液の抗かび処理方法を提供することにあ
る。
【0006】更にまた本発明の別の目的は、リン酸カル
シウムセメント硬化体の物性に悪影響を与えない水硬性
リン酸カルシウムセメント硬化液の抗かび処理方法を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、水溶性
多糖類を含有するpH値4.0〜10.0の水硬性リン
酸カルシウムセメント硬化液を、乾燥状態にて、保持温
度50〜90℃、保持時間30〜120分の処理条件下
に保持する工程を、複数回繰返し行うことを特徴とする
水硬性リン酸カルシウムセメント硬化液の抗かび処理方
法が提供される。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明の抗かび処理方法に用いる水硬性リ
ン酸カルシウムセメント硬化液は、特定域のpH値を有
し、水溶性多糖類を含有する水硬性リン酸カルシウムセ
メント硬化液である。前記特定域のpH値としては、硬
化させる水硬性リン酸カルシウムセメントが略中性域で
水和反応して硬化し、また得られるセメント硬化体の生
体刺激性を排除するため、4.0〜10.0の範囲であ
ることが必要である。前記範囲外では、水硬性リン酸カ
ルシウムセメントの硬化が著しく遅延し、また得られる
セメント硬化体の物性が低下し、生体刺激性がある。前
記pH値を調整するには、例えばリン酸、クエン酸、炭
酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム等を添加して、所
望のpHとすることができる。
【0010】水硬性リン酸カルシウムセメント硬化液の
成分として用いる水溶性多糖類は、練和時におけるセメ
ントペーストの流動性及び充填性を向上させる成分であ
り、生体親和性に優れる生体高分子であれば特に限定さ
れるものではないが、具体的には例えば、キチン、キト
サン、溶性デンプン、グリコーゲン、アルギン酸、コン
ドロイチン硫酸、ヒアルロン酸及びこれらの塩等を好ま
しく挙げることができる。前記水溶性多糖類の含有割合
は、硬化液に所望の稠度、粘度等を付与し得る程度か
ら、流動性を損なわない程度の範囲であればよく、特に
硬化液全体に対して1〜30重量%の範囲であることが
望ましい。
【0011】本発明の水硬性リン酸カルシウムセメント
硬化液の抗かび処理方法は、前述の水硬性リン酸カルシ
ウムセメント硬化液を乾燥状態にて、特定の保持温度に
て、特定の時間保持することを、特定回数繰返し行うこ
とを特徴とする。
【0012】本発明の抗かび処理方法は乾燥状態にて行
わなければならない。前記乾燥状態とは特に乾燥処理を
必要とするものではなく、また特に湿度付与を必要とし
ない、通常の室内にて処理できることを意味する。好ま
しくは、RH0〜60%の範囲であることが望ましい。
【0013】本発明の抗かび処理方法により、水硬性リ
ン酸カルシウムセメント硬化液を処理するには、まず硬
化液を保持温度50〜90℃、好ましくは60〜80
℃、保持時間30〜120分間の範囲の保持条件下に
て、前述の乾燥状態に保持する。この際、硬化液は耐熱
性容器に収容して処理するのが望ましく、硬化液を容器
ごと、50〜90℃に設定した乾燥器内に保管したり、
ホットプレート上に載置して処理するのが好ましい。ま
た硬化液の入った容器ごと、紙箱等の包装用容器で梱包
したままの状態で、処理してもよい。前記保持温度が5
0℃未満の場合には十分な抗かび効果が得られず、90
℃を超える場合には水硬性リン酸カルシウムセメント硬
化液の変質が生じる。また前記保持時間は30〜120
分間の範囲であれば厳密に固定する必要はなく、硬化液
の種類や保存状態に応じて設定することができるが、概
ね保持温度に依存する。すなわち、保持温度が高いほど
短い保持時間となり、例えば50℃の保持温度では12
0分間、90℃の保持温度では30分間が望ましい。前
記保持条件が高温・長時間になる場合には、水硬性リン
酸カルシウムセメント硬化液の成分である水溶性多糖類
の変性が生じ易く、低温・短時間になる場合には、十分
な抗かび効果が得られない。
【0014】本発明の抗かび処理方法では、前記条件下
に保持する工程を1サイクルとして、複数回、好ましく
は2〜8回、特に好ましくは3〜5回繰返し行うことに
より、所望の抗かび効果を得ることができる。前記繰返
し回数が2回未満では十分な抗かび効果が得られない場
合があり、8回を超える場合には水硬性リン酸カルシウ
ムセメント硬化液の変質を生じ、かつ処理操作が煩雑に
なる場合がある。
【0015】前記各保持工程間の温度条件及び放置時間
は特に限定されないが、前記水溶性多糖類の熱による変
質を防止し、熱に弱いかび胞子のみを発芽させ、次いで
これを処理するため、前記保持条件下に保持した硬化液
を、乾燥状態で、20〜25℃の温度にて、15時間以
上放置するのが望ましい。
【0016】本発明の水硬性リン酸カルシウムセメント
硬化液を用いて水硬性リン酸カルシウムセメントを硬化
させるには、通常の練和・硬化方法を用いて行うことが
でき、前記硬化液により硬化させることができる水硬性
リン酸カルシウムセメントの主成分としては、具体的に
はα型第3リン酸カルシウム、第4リン酸カルシウム、
β型第3リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、第
2リン酸カルシウム2水和物、第1リン酸カルシウム1
水和物及びこれらの混合物等を好ましく挙げることがで
き、特に例えばα型第3リン酸カルシウムと第2リン酸
カルシウム2水和物又は第1リン酸カルシウム1水和物
との混合物、第4リン酸カルシウムと第2リン酸カルシ
ウム2水和物又は第1リン酸カルシウム1水和物との混
合物、β型第3リン酸カルシウム又はヒドロキシアパタ
イトと第1リン酸カルシウム1水和物との混合物等を好
ましく挙げることができる。
【0017】
【発明の効果】本発明の水硬性リン酸カルシウムセメン
ト硬化液の抗かび処理方法により、優れた長期保存性を
硬化液に付与することができる。また本処理方法は、簡
便にかつ少量でも処理でき、処理後も硬化液の作業性、
硬化条件に悪影響を与えず、硬化体の物性も変化するこ
とがないので、使用期間中においても、適宜、抗かび処
理を行うことができ、硬化液の抗かび状態を保持するこ
とができる。
【0018】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づき本発明を更
に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0019】
【実施例1】コンドロイチン硫酸ナトリウム(和光純薬
社製、特級)2gを水8mlに溶解し20重量%コンド
ロイチン硫酸ナトリウム水溶液(pH6.2)を調製
し、硬化液Aとした。溶性デンプン(和光純薬社製、特
級)1gを水9mlに溶解し10重量%溶性デンプン水
溶液(pH7.0)を調製し、硬化液Bとした。ヒアル
ロン酸ナトリウム(チッソ社製)0.1gを水9.9m
lに溶解し1重量%ヒアルロン酸ナトリウム水溶液(p
H6.3)を調製し、硬化液Cとした。
【0020】各硬化液について、乾燥機(商品名「DX
31型」、ヤマト科学社製)を用いて、表1に示す保持
条件にて保持し、次いで室温(20〜25℃)にて20
時間放置する工程を、表1に示す繰返し回数にて繰り返
した。処理直後に日本薬局方記載の無真菌テストを行
い、硬化液の状態を観察した。また表1中、条件(2)
〜(6)については、1か月ごとに容器のキャップを開
封し滅菌状態を破り、3か月経過ごとに同一条件にて抗
かび処理を行い、1年経過後に前記無真菌テストを行
い、硬化液の状態を観察した。結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【比較例1】コンドロイチン硫酸ナトリウム(和光純薬
社製、特級)1gを水9mlに溶解し10重量%コンド
ロイチン硫酸ナトリウム水溶液(pH6.4)を調製
し、硬化液Dとした。硬化液Dに対して、表2に示す条
件にて抗かび処理を行い、実施例1と同様の無真菌テス
トを行い、硬化液の状態を観察した。結果を表2に示
す。
【0023】
【表2】
【0024】
【実施例2】比較例1で調製した硬化液Dを用いて、乾
燥機(商品名「DX31型」、ヤマト科学社製)を用い
て、80℃、30分間の保持条件にて保持し、次いで室
温(20〜25℃)にて20時間放置することを3回繰
返した。
【0025】一方、水硬性リン酸カルシウムセメントと
して、α型第3リン酸カルシウムと第2リン酸カルシウ
ムセメント2水和物(和光純薬社製、特級)とをCa/
P比が1.48となるように混合し、セメント粉材を調
製した。
【0026】次いで、該セメント粉材と前記処理した硬
化液Dとを、粉液比100:40(重量比)の割合にて
練和し、セメントペーストを得た。得られたセメントペ
ーストの稠度をJIST6602標準稠度試験方法に準
拠し、また粘度を「ビスメトロン」(商品名、芝浦シス
テム(株)製、単一円筒型回転粘度計、型式VG−D
H)を用いて測定し、作業性とした。次いで該セメント
ペーストを直径7mm、高さ14mmの円柱状型に充填
し、硬化するまでの時間をJISR5201に準じて測
定し、硬化時間とした。更に得られたセメント硬化体を
37℃の擬似体液中に7日間浸漬した後、取りだし、濡
れたまま「インストロン万能試験機1125型」(商品
名、インストロン社製)を用いて、荷重速度0.5mm
/分にて圧縮強度を測定した。結果を表3に示す。
【0027】
【比較例2】比較例1で調製した硬化液Dを未処理のま
ま用いた以外は、実施例2と同様に行い、セメントペー
ストの作業性、硬化時間、セメント硬化体の圧縮強度を
測定した。結果を表3に示す。
【0028】
【表3】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性多糖類を含有するpH値4.0〜
    10.0の水硬性リン酸カルシウムセメント硬化液を、
    乾燥状態にて、保持温度50〜90℃、保持時間30〜
    120分の処理条件下に保持する工程を、複数回繰返し
    行うことを特徴とする水硬性リン酸カルシウムセメント
    硬化液の抗かび処理方法。
JP4124859A 1992-05-18 1992-05-18 水硬性リン酸カルシウムセメント硬化液の抗かび処理方法 Withdrawn JPH05317405A (ja)

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Effective date: 19990803