JPH05321819A - 微小機械の駆動方法ならびにその装置 - Google Patents

微小機械の駆動方法ならびにその装置

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JPH05321819A
JPH05321819A JP4148343A JP14834392A JPH05321819A JP H05321819 A JPH05321819 A JP H05321819A JP 4148343 A JP4148343 A JP 4148343A JP 14834392 A JP14834392 A JP 14834392A JP H05321819 A JPH05321819 A JP H05321819A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気回路を必要とせず光によって基板上の微
小機械を駆動する。 【構成】 図示しない半導体レーザユニットから発せら
れたレーザ光L1 はビームスプリッタ11および集光レ
ンズ12を経てロータ2へ照射される。ロータ2は半径
方向へのびる複数の羽根5〜8を有し、集光レンズ12
の焦点位置にある羽根8の側面8aは前記レーザ光L1
を反射し、該レーザ光L1 の衝突エネルギーによる推進
力を得て矢印Y1 の方向へ回動し、その結果、前記ロー
タ2が前記矢印Y1 の方向へ回転する。前記レーザ光L
1 の一部分はビームスプリッタ11によって検出器10
へ導入される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光を利用してシリコン
基板等の基板上の微小機械、例えばロータや伝動歯車等
を駆動する微小機械の駆動方法およびその装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、微細加工によってシリコン基板等
基板(以下、「基板」という)上にモータや歯車等の微
小機械を製作し、各種のセンサやロボットへ応用する技
術が開発された。図4はこのような微小機械の従来例を
説明するもので、基板101上に微細加工によって形成
されたロータ102は、その中心軸に沿って設けられた
軸穴103を有するハブ104と、該ハブ104から半
径方向外方へ突出する複数の羽根105〜108からな
り、軸穴103に挿入された軸109と一体的に結合さ
れ、該軸109は図示しない軸受によって回転自在に支
承されている。ロータ102の外側には環状に配列され
た複数の電極からなるステータ110が配置され、該ス
テータ110は、同じく基板101上に設けられた駆動
用の電気回路(図示せず)に接続されている。該電気回
路は前記ステータ110の各電極に順次位相のずれた交
番電圧、例えば公知の3相電圧を印加するもので、これ
によって前記ロータ102の各羽根105〜108を所
定の回転方向へ吸引する静電吸引力を発生させる。すな
わち、前記ロータ102は、各羽根105〜108とス
テータ110の各電極の間に発生する静電吸引力によっ
て所定の方向へ回転する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術によれば、基板上にモータや歯車等の微小機械
を作成するとともに、該微小機械を駆動するための電気
回路を設けなければならず、該電気回路の発熱が問題と
なるうえに、電気回路に必要なスペースを確保するため
に基板が大形化かつ複雑化する。
【0004】さらに前記電気回路からステータに印加さ
れる交番電圧の周波数特性に上限があるため、ロータを
高速回転させることが容易ではない。
【0005】また、回転速度や回転方向を制御する場合
にも応答性が低い等の障害があり、例えば、ロータを急
激に逆回転させることなどは困難であった。
【0006】本発明は上記従来の技術の有する未解決の
課題に鑑みてなされたものであり、微小機械を駆動する
ための電気回路を必要とせず、前記微小機械を有する基
板を小形化かつ簡略化することのできる微小機械の駆動
方法及びその装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の微小機械の駆動方法は、基板上の微小機
械を駆動する微小機械の駆動方法であって、前記微小機
械に照射された光を前記微小機械の表面で反射させるこ
とによって推進力を発生させ、発生した推進力によって
前記微小機械を駆動することを特徴とする。
【0008】光がレーザ光であってもよい。
【0009】また、基板上の微小機械を駆動する微小機
械の駆動装置であって、前記微小機械に照射された光を
前記微小機械の表面に集光させるレンズ手段からなり、
該レンズ手段が前記基板上に設けられており、前記微小
機械が前記レンズ手段によって前記表面に集光された光
を反射することによって得られる推進力によって回転自
在であることを特徴とする。
【0010】
【作用】照射された光を反射することによって得られる
推進力によって微小機械を駆動する。なお、ある物体の
表面に照射された光が、該表面によって100%の反射
率で反射された場合に、前記光の衝突エネルギーによっ
て前記物体に働く推進力は以下のように算出される。
【0011】図3に示すように、静止した質量mの物体
Mに波数ベクトルkを有する1個の光子Pが反射率10
0%で衝突した場合、運動量の保存の法則から次式の関
係が成立する。
【0012】 Hk=mv+Hk′ (1) ここで、Hはプランク定数hを2πで割ったもの、vは
衝突後の物体Mの速度、k′は衝突後の光子Pの波数ベ
クトルである。単位時間あたりの光子の衝突個数をnと
すると、(1)式は次のように変形出来る。
【0013】 m(Δv/Δt)=nH(k−k′) (2) つまり、n個の光子を反射することによって物体Mが得
る推進力は(2)式の右辺(すなわち、入射光子と反射
光子の運動量の差)で与えられることになる。
【0014】光による推進力はレーザパワー1Wに対し
6.7nNであり、この値は小型静電型のモータに匹敵
する。すなわち、装置の微小化により質量mがμg以下
の領域において十分な駆動力を与えるようになる。
【0015】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0016】図1は第1実施例を説明する説明図であっ
て、基板であるシリコン基板1上に公知のLIGA=L
ithografie Galvanik Abfor
mung(以下、「LIGAプロセス」という。)等の
微細加工によって作成されたロータ2は、その中心軸に
沿って設けられた軸穴3を有するハブ4と、該ハブ4か
ら半径方向外方へ突出する複数の羽根5〜8から構成さ
れる。
【0017】LIGAプロセスを用いることにより形状
寸法精度はサブミクロン以下で加工が行われるだけでな
く、厚み方向に対し垂直な形状物の成型が可能である。
また、構造材として代表的にはPMMA等熱可塑性プラ
スチックが使用でき、ロータ質量が小さいまま外型を大
きくでき、高トルクを得ることが可能である。本実施例
においては、図2のロータ羽根部の大きさが、長さ50
μ、高さ20μ、厚み5μでハブ径が10μであり、こ
のモータの質量は0.05μgである。ロータ羽根面上
にはAl、Cu、Crなど高反射率の金属を真空蒸着、
メッキによって形成する。羽根面の表面粗さは最大表面
粗さRmaxで0.08μm以下であり、概ね100%
で入射光を反射することが可能である。また、前記ハブ
4は、軸穴3に挿入された軸9と一体的に結合されてお
り、該軸9は図示しない軸受によって回転自在に支承さ
れている。軸受の摩擦を低減するために、軸受下部に磁
石を取り付けるか、ハブ自体を硬質磁性材料で作り、基
板上に配置した磁石あるいはコイルとの反撥力を利用し
て浮上させる。あるいは、軸受下部と基板との間に空気
層を形成して浮上させることも可能である。
【0018】前記ロータ2の近傍には、図示しない半導
体レーザユニットから発せられたレーザ光L1 の一部分
を反射して検出器10へ導入するためのビームスプリッ
タ11と、前記レーザ光L1 の大部分をロータ2へ向か
って集光するためのレンズ手段である集光レンズ12か
らなる光学系13が配置されている。なお、前記検出器
10、ビームスプリッタ11および集光レンズ12はロ
ータ2と同様にLIGAプロセス等の微細加工によって
前記シリコン基板1上に作成されたものであり、前記半
導体レーザユニットは、微細加工によってシリコン基板
1上に作成されたGaAs/AlGaAsからなる半導
体レーザユニットでもよいし、また前記シリコン基板1
から離れた部位に設けられた同様の半導体レーザユニッ
トあるいは別の用途に用いられるレーザ光の一部分を分
割したものでもよい。
【0019】前記光学系13を経てロータ2へ照射され
たレーザL1 は、ロータ2の羽根5〜8のうちで光学系
13の略焦点位置にある羽根8の側面8aによって反射
され、羽根8は前記レーザ光L1 を反射することによっ
て得られる推進力によって矢印Y1 の方向へ回動する。
その結果、ロータ2は前記矢印Y1 の方向へ回転し、こ
れによって羽根7の側面7aが前記焦点位置へ回動し、
羽根7はここで前述と同様の推進力を受けてロータ2を
さらに矢印Y1 の方向へ回転させる。
【0020】このような工程が繰返されることで、ロー
タ2が矢印Y1 の方向に連続的あるいは間欠的に回転す
る。この間ビームスプリッタ11によって反射されたレ
ーザ光を検出器10によってモニターすることにより、
ロータ2に照射されるレーザ光の光量を測定し、ロータ
2の回転速度を推定することができる。また、検出器1
0の出力に基づいて、前記半導体レーザユニットを制御
することでロータ2の回転速度を調節することができる
ことはいうまでもない。
【0021】さらに、半導体レーザユニットのレーザ光
は連続光であってもパルス光であってもよい。また、半
導体レーザユニットの出力を周期的あるいは非周期的に
多様に変化させることにより、ロータ2の回転形態を連
続的または間欠的、その他様々に変化させることができ
る。
【0022】なお、ロータの各羽根の側面を高反射率の
材料によって鏡面化する替わりに、各羽根またはロータ
全体を高反射率の材料によって作成してもよい。
【0023】前記の大きさのモータを試作し、100m
Wのレーザ光で駆動したところ毎分30回転で回ること
が確認された。本実施例はレーザ光のエネルギーを回転
運動に変換したが往復運動等に変換することももちろん
可能である。
【0024】図2は第2実施例を説明する説明図であっ
て、本実施例は、前記第1実施例と同様のロータ22の
近傍に第1実施例の光学系13と同様の光学系33a,
33bおよび第1実施例の検出器10と同様の検出器3
0a,30bが配置され、各光学系33a,33bはビ
ームスプリッタ31a,31bおよびレンズ手段である
集光レンズ32a,32bを有し、各集光レンズ32
a,32bは前記ロータ22の軸対称に位置する一対の
部位に焦点位置を有する。また、前記ロータ22は、半
径方向外方へのびる複数の羽根25〜28を有し、各羽
根25〜28は表面であるその両側面25a,25b,
26a,26b,27a,27b,28a,28bがそ
れぞれ高反射率の材料で被覆され、これによって鏡面化
されている。
【0025】図示しない第1の半導体レーザユニットか
ら発せられたレーザ光L2 は前記光学系33aを経てそ
の焦点位置にあるロータ22の羽根28に照射され、そ
の側面28aによって反射され、羽根28は前記レーザ
光L2 を反射することによって得られる推進力によって
矢印Y2 の方向へ回動し、その結果、ロータ22が前記
矢印Y2 の方向に回転する。これによってロータ22の
羽根27が前記焦点位置へ移動し、ここで前記と同様の
推進力を受けてさらにロータ22を回転させる。このよ
うな工程が繰返されることでロータ22が連続的あるい
は間欠的に矢印Y2 の方向に回転する。
【0026】他方、図示しない第2の半導体レーザユニ
ットから発せられたレーザ光L3 は、前記光学系33b
を経てその焦点位置にあるロータ22の羽根26に照射
され、該羽根26の側面26bによって反射され、羽根
26は前記レーザ光L3 を反射することによって得られ
る推進力によって矢印Y3 の方向へ移動し、その結果、
ロータ22が矢印Y3 の方向へ回転する。これによって
ロータ22の羽根27が前記光学系33bの焦点位置へ
回動し、ここで前記と同様の推進力を受けてさらに矢印
3 で示す方向にロータ22を回転させる。
【0027】本実施例においては、前記第1および第2
の半導体レーザユニットのいずれか一方のレーザ光をロ
ータに照射することによってこれを矢印Y2 で示す方向
あるいは矢印Y3 で示す方向に連続的又は間欠的に回転
させることができるとともに、前記第1および第2の半
導体レーザユニットから同時にレーザ光を発生させて、
各半導体レーザユニットの出力の大きさならびにその変
動のタイミングを調節することにより、ロータの回転速
度の調節、停止あるいは逆回転等を自在に行うことがで
きる。
【0028】その他の点については第1実施例と同様で
あるので同一符号を表わし、説明は省略する。
【0029】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。
【0030】基板上の微小機械を駆動するための電気回
路を必要とせず、簡単なレンズ手段を基板に設けるだけ
でよい。従って前記基板を小形化かつ簡略化することが
できる。また、光がレーザ光であればその光源である半
導体レーザユニットを前記基板に搭載しても該基板が大
形化かつ複雑化することはない。
【0031】加えて、光を調節することによる微小機械
の駆動速度の制御および急停止や逆駆動等の駆動形態の
変更が自在であり、また、高速駆動も容易である。
【0032】その結果、微小機械を用いるセンサやロボ
ットをより小形化かつ高性能化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例を説明する説明図である。
【図2】第2実施例を説明する説明図である。
【図3】ある物体が光の反射による推進力を得る状況を
説明する図である。
【図4】従来例を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 ,L2 ,L3 レーザ光 1 シリコン基板 2,22 ロータ 4 ハブ 9 軸 5〜8,25〜28 羽根 5a〜8a,25a〜28a,25b〜28b 側面 10 検出器 11,31a,31b ビームスプリッタ 12,32a,32b 集光レンズ 13,33a,33b 光学系

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上の微小機械を駆動する微小機械の
    駆動方法であって、前記微小機械に照射された光を前記
    微小機械の表面で反射させることによって推進力を発生
    させ、発生した推進力によって前記微小機械を駆動する
    ことを特徴とする微小機械の駆動方法。
  2. 【請求項2】 光がレーザ光であることを特徴とする請
    求項1記載の微小機械の駆動方法。
  3. 【請求項3】 微小機械の互に離間した複数の部位のそ
    れぞれに光を照射することを特徴とする請求項1または
    2記載の微小機械の駆動方法。
  4. 【請求項4】 光を調節することによって微小機械の駆
    動を制御することを特徴とする請求項1ないし3いずれ
    かに記載の微小機械の駆動方法。
  5. 【請求項5】 基板上の微小機械を駆動する微小機械の
    駆動装置であって、前記微小機械に照射された光を前記
    微小機械の表面に集光させるレンズ手段からなり、該レ
    ンズ手段が前記基板上に設けられており、前記微小機械
    が前記表面に集光された光を反射することによって得ら
    れる推進力によって回転自在であることを特徴とする微
    小機械の駆動装置。
  6. 【請求項6】 光がレンズ手段に入射する前に前記光の
    一部分を反射するビームスプリッタと、該ビームスプリ
    ッタによって反射された光を受光する検出器を有し、該
    検出器と前記ビームスプリッタが微小機械を有する基板
    上に設けられていることを特徴とする請求項5記載の微
    小機械の駆動装置。
  7. 【請求項7】 光が半導体レーザユニットを光源とする
    ものであることを特徴とする請求項5または6記載の微
    小機械の駆動装置。
  8. 【請求項8】 半導体レーザユニットが微小機械を有す
    る基板上に設けられていることを特徴とする請求項7記
    載の微小機械の駆動装置。
  9. 【請求項9】 微小機械が半径方向外方へのびる複数の
    羽根を有するロータであって、各羽根の一方の側面が鏡
    面化されており、光を集光させる表面が各羽根の前記鏡
    面化された側面であることを特徴とする請求項5ないし
    8いずれかに記載の微小機械の駆動装置。
  10. 【請求項10】 基板上の微小機械を駆動する微小機械
    の駆動装置であって、前記微小機械の互に離間した複数
    の部位のそれぞれに照射された光を各部位の表面に集光
    させるレンズ手段を有し、該レンズ手段が前記基板上に
    設けられており、前記微小機械が各部位の表面に集光さ
    れた光を反射することによって得られる推進力によって
    回転自在であることを特徴とする微小機械の駆動装置。
  11. 【請求項11】 微小機械が半径方向外方へのびる複数
    の羽根を有するロータであって、各羽根の互に対向する
    2つの側面がそれぞれ鏡面化されており、光を集光させ
    る表面が各羽根の前記2つの鏡面化された側面のそれぞ
    れであることを特徴とする請求項10記載の微小機械の
    駆動装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006523079A (ja) * 2003-03-19 2006-10-05 スペースデザイン コーポレイション 放射圧を変換またはそれ以外に利用して機械的仕事を発生させる方法及び装置
JPWO2009016769A1 (ja) * 2007-08-01 2010-10-14 ナルックス株式会社 光マイクロモータ
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JP2021155013A (ja) * 2020-03-27 2021-10-07 敏之 中村 超超短波帯の電磁波を用いた光量子推力発生装置

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