JPH05334737A - トラッキング方法及びそれを用いた情報処理装置 - Google Patents
トラッキング方法及びそれを用いた情報処理装置Info
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- JPH05334737A JPH05334737A JP16862092A JP16862092A JPH05334737A JP H05334737 A JPH05334737 A JP H05334737A JP 16862092 A JP16862092 A JP 16862092A JP 16862092 A JP16862092 A JP 16862092A JP H05334737 A JPH05334737 A JP H05334737A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 トラック溝検出による探針走査領域制御を高
精度で安定に行う。 【構成】 トンネル電流増幅器7の出力はコンパレータ
12及びエッジ検出回路13を経て、トラック溝5の検
出信号としてサンプルホールド回路14に入力されてい
る。ステージ駆動回路15のX方向出力のホールド値が
出力制限回路19と積分回路20を経てオフセット値と
なり、加算器17でX方向出力と加算され、ステージ4
を駆動するため、1走査ごとの誤差信号のうちノイズに
よる過大値と過小値が制限され、走査領域がより正確に
なる。
精度で安定に行う。 【構成】 トンネル電流増幅器7の出力はコンパレータ
12及びエッジ検出回路13を経て、トラック溝5の検
出信号としてサンプルホールド回路14に入力されてい
る。ステージ駆動回路15のX方向出力のホールド値が
出力制限回路19と積分回路20を経てオフセット値と
なり、加算器17でX方向出力と加算され、ステージ4
を駆動するため、1走査ごとの誤差信号のうちノイズに
よる過大値と過小値が制限され、走査領域がより正確に
なる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、探針と試料とを接近さ
せることによって生ずる物理現象を利用し、記録媒体上
に設けたトラック溝に沿って情報を記録し、再生又は消
去するトラッキング方法及びそれを用いた情報処理装置
に関するものである。
せることによって生ずる物理現象を利用し、記録媒体上
に設けたトラック溝に沿って情報を記録し、再生又は消
去するトラッキング方法及びそれを用いた情報処理装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、探針と試料とを接近させ、その時
に生ずるトンネル現象等の物理現象を利用して、物質表
面及び表面近傍の電子構造を直接観察できる走査型トン
ネル顕微鏡(以後STMと略す)が開発され[G.Binnig
et al.,Helvetica Physica Acta,55,726(1982)]、単結
晶、非晶質を問わず実空間像を高い分解能で測定できる
ようになっている。また、STMは電流による損傷を与
えずに低電力で観測できる利点をも有し、更には超高真
空中のみならず、大気中、溶液中でも動作し種々の材料
に対して用いることができ、学術的或いは研究分野での
広範囲な応用が期待されている。また、一方で産業分野
においても近年、原子或いは分子サイズの空間分解能を
有する原理に着目し、例えばπ電子系有機化合物やカル
コゲン化合物類の薄膜層等の媒体を記録層として用いる
ことによる記録再生装置への応用が特開昭63−161
552号公報、特開昭63−161553号公報で知ら
れている。
に生ずるトンネル現象等の物理現象を利用して、物質表
面及び表面近傍の電子構造を直接観察できる走査型トン
ネル顕微鏡(以後STMと略す)が開発され[G.Binnig
et al.,Helvetica Physica Acta,55,726(1982)]、単結
晶、非晶質を問わず実空間像を高い分解能で測定できる
ようになっている。また、STMは電流による損傷を与
えずに低電力で観測できる利点をも有し、更には超高真
空中のみならず、大気中、溶液中でも動作し種々の材料
に対して用いることができ、学術的或いは研究分野での
広範囲な応用が期待されている。また、一方で産業分野
においても近年、原子或いは分子サイズの空間分解能を
有する原理に着目し、例えばπ電子系有機化合物やカル
コゲン化合物類の薄膜層等の媒体を記録層として用いる
ことによる記録再生装置への応用が特開昭63−161
552号公報、特開昭63−161553号公報で知ら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような情報処理装
置においては、探針を試料面と平行に掃引しながら、何
らかの電気的な方法によって試料媒体の表面に情報を記
録し、探針と試料との接近によって生ずるトンネル電流
等の物理現象を測定することにより、記録された情報を
再生することを主たる目的としている。このような場合
に、情報の記録・再生を円滑に行うためには、試料上に
或る規則性を持って情報を並べることが必要である。つ
まり、トラック溝に沿った情報の書込み、読み出しが望
まれ、更に情報記録装置においてトラッキングシステム
を付加させることが必要である。
置においては、探針を試料面と平行に掃引しながら、何
らかの電気的な方法によって試料媒体の表面に情報を記
録し、探針と試料との接近によって生ずるトンネル電流
等の物理現象を測定することにより、記録された情報を
再生することを主たる目的としている。このような場合
に、情報の記録・再生を円滑に行うためには、試料上に
或る規則性を持って情報を並べることが必要である。つ
まり、トラック溝に沿った情報の書込み、読み出しが望
まれ、更に情報記録装置においてトラッキングシステム
を付加させることが必要である。
【0004】トラッキングはトラック溝の検出及びその
検出位置に基づいた走査領域のフィードバック制御によ
って行っているが、トラック溝の検出は探針と試料の接
近によって生ずるトンネル電流などの微弱な信号を用い
て行うために、特に情報処理装置等に用いる際に要求さ
れる高速度の走査の場合に、トラック溝の検出誤差が大
きいことが問題となっている。そして、その情報に基づ
いてフィードバック量を計算して出力した場合に、ノイ
ズがフィードバック系の発振・オーバーシュート等の不
安定性を引き起こし、トラッキングに大きく影響を及ぼ
している。
検出位置に基づいた走査領域のフィードバック制御によ
って行っているが、トラック溝の検出は探針と試料の接
近によって生ずるトンネル電流などの微弱な信号を用い
て行うために、特に情報処理装置等に用いる際に要求さ
れる高速度の走査の場合に、トラック溝の検出誤差が大
きいことが問題となっている。そして、その情報に基づ
いてフィードバック量を計算して出力した場合に、ノイ
ズがフィードバック系の発振・オーバーシュート等の不
安定性を引き起こし、トラッキングに大きく影響を及ぼ
している。
【0005】本発明の目的は、上述の欠点を解消し、検
出誤差が大きい場合においても、安定したフィードバッ
クを実現するトラッキング方法及びそれを用いた情報処
理装置を提供することにある。
出誤差が大きい場合においても、安定したフィードバッ
クを実現するトラッキング方法及びそれを用いた情報処
理装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの第1発明は、探針と記録媒体を接近させて試料面と
平行に走査し、その時に生ずる物理現象によって得られ
る微小信号を検出する手段により、単数又は複数走査ご
とにトラック位置を検出し、それによってフィードバッ
ク制御を行い、その際に補正量出力値に出力制限を行っ
て走査領域の移動を制限することを特徴とするトラッキ
ング方法である。
めの第1発明は、探針と記録媒体を接近させて試料面と
平行に走査し、その時に生ずる物理現象によって得られ
る微小信号を検出する手段により、単数又は複数走査ご
とにトラック位置を検出し、それによってフィードバッ
ク制御を行い、その際に補正量出力値に出力制限を行っ
て走査領域の移動を制限することを特徴とするトラッキ
ング方法である。
【0007】上記特定発明に関連する第2発明は、探針
と記録媒体を接近させて試料面と平行に走査し、その時
に生ずる物理現象によって得られる微小信号を検出する
手段と、その検出信号の変化から前記記録媒体上に形成
されたトラック溝の位置を検出し、その検出位置と走査
領域が或る決まった位置関係を保つようにフィードバッ
ク制御により走査領域をトラック溝に沿って移動させる
ための機構と、その移動量に制限を与えるための出力制
限機構とを有することを特徴とする情報処理装置であ
る。
と記録媒体を接近させて試料面と平行に走査し、その時
に生ずる物理現象によって得られる微小信号を検出する
手段と、その検出信号の変化から前記記録媒体上に形成
されたトラック溝の位置を検出し、その検出位置と走査
領域が或る決まった位置関係を保つようにフィードバッ
ク制御により走査領域をトラック溝に沿って移動させる
ための機構と、その移動量に制限を与えるための出力制
限機構とを有することを特徴とする情報処理装置であ
る。
【0008】
【作用】上述の構成を有するトラッキング方法及びそれ
を用いた情報処理装置は、探針と試料面を接近させ、探
針を試料面と平行に掃引し、探針と試料との間に生ずる
物理現象を測定し、トラック溝を探針が通過した時に測
定される物理現象の変化を検出し、その位置からフィー
ドバック制御により、走査領域をトラック溝に沿って移
動させ、高速に探針を走査した場合でも安定したフィー
ドバックによりトラッキングが可能となり、情報の書込
み、読み出し、消去が可能となる。
を用いた情報処理装置は、探針と試料面を接近させ、探
針を試料面と平行に掃引し、探針と試料との間に生ずる
物理現象を測定し、トラック溝を探針が通過した時に測
定される物理現象の変化を検出し、その位置からフィー
ドバック制御により、走査領域をトラック溝に沿って移
動させ、高速に探針を走査した場合でも安定したフィー
ドバックによりトラッキングが可能となり、情報の書込
み、読み出し、消去が可能となる。
【0009】
【実施例】本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明
する。図1は情報処理装置への実施例の構成図を示し、
微動材料1に取り付けられZ方向に微動可能な探針2
が、平板状の電極基板3に対向して配置されている。電
極基板3は金電極であり、ステージ4によってXY面内
で移動可能に支持され、表面には記録媒体が形成され、
Y軸に平行なトラック溝5が設けられており、また探針
2との間に電圧を印加するバイアス回路6が結線されて
いる。探針2には電流増幅器7が結線され、バイアス回
路6から流れるトンネル電流を電圧に変換して出力す
る。電流増幅器7の出力は、微動機構1を駆動するZ方
向制御回路8と、記録されていた情報をトンネル電流デ
ータから取り出す情報抽出回路9と、モニタ10に出力
する画像データを生成する画像データ生成回路11と、
コンパレータ12とに接続されている。
する。図1は情報処理装置への実施例の構成図を示し、
微動材料1に取り付けられZ方向に微動可能な探針2
が、平板状の電極基板3に対向して配置されている。電
極基板3は金電極であり、ステージ4によってXY面内
で移動可能に支持され、表面には記録媒体が形成され、
Y軸に平行なトラック溝5が設けられており、また探針
2との間に電圧を印加するバイアス回路6が結線されて
いる。探針2には電流増幅器7が結線され、バイアス回
路6から流れるトンネル電流を電圧に変換して出力す
る。電流増幅器7の出力は、微動機構1を駆動するZ方
向制御回路8と、記録されていた情報をトンネル電流デ
ータから取り出す情報抽出回路9と、モニタ10に出力
する画像データを生成する画像データ生成回路11と、
コンパレータ12とに接続されている。
【0010】コンパレータ12の他方の入力端には参照
電圧Vtが接続され、出力端はエッジ検出回路13に接続
している。エッジ検出回路13の出力端はサンプルホー
ルド回路14のタイミング入力端に接続されている。ス
テージ駆動回路15はX方向バッファ16を介してステ
ージ4の図示しないX方向の圧電素子に接続し、また加
算器17とY方向バッファ18を介してステージ4の図
示しないY方向の圧電素子に接続していて、電極基板3
をX方向に高速で主走査し、Y方向に副走査するような
駆動電圧を出力する。ステージ駆動回路15のX方向出
力端は加算器17及びサンプルホールド回路14の入力
端に接続されており、サンプルホールド回路14の出力
端は、出力制限回路19と積分回路20を経て加算器1
7の他方の入力端に接続されている。
電圧Vtが接続され、出力端はエッジ検出回路13に接続
している。エッジ検出回路13の出力端はサンプルホー
ルド回路14のタイミング入力端に接続されている。ス
テージ駆動回路15はX方向バッファ16を介してステ
ージ4の図示しないX方向の圧電素子に接続し、また加
算器17とY方向バッファ18を介してステージ4の図
示しないY方向の圧電素子に接続していて、電極基板3
をX方向に高速で主走査し、Y方向に副走査するような
駆動電圧を出力する。ステージ駆動回路15のX方向出
力端は加算器17及びサンプルホールド回路14の入力
端に接続されており、サンプルホールド回路14の出力
端は、出力制限回路19と積分回路20を経て加算器1
7の他方の入力端に接続されている。
【0011】出力制限回路19においては、サンプルホ
ールド回路14の出力端が入力抵抗R1を介してアンプA1
の第1の入力端に、位置基準電圧Vpが入力抵抗R2を介し
てアンプA1の第2の入力端に結線され、アンプA1の第1
の入力端と出力端がフィードバック抵抗R3によって接続
され、アンプA1の出力端にはダイオードD1を介して上限
電圧Vhの正極が接続され、またダイオードD2を介して下
限電圧VLの負極が接続されている。積分回路20におい
ては、出力制限回路19のアンプA1の出力端が入力抵抗
R4を介してアンプA2の第1の入力端に接続されており、
この入力端は抵抗R5とコンデンサC1の並列接続を介して
アンプA2の出力端と結線され、またアンプA2の第2の入
力端は接地されている。そして、アンプA2の出力端が加
算器17の入力端に接続されている。
ールド回路14の出力端が入力抵抗R1を介してアンプA1
の第1の入力端に、位置基準電圧Vpが入力抵抗R2を介し
てアンプA1の第2の入力端に結線され、アンプA1の第1
の入力端と出力端がフィードバック抵抗R3によって接続
され、アンプA1の出力端にはダイオードD1を介して上限
電圧Vhの正極が接続され、またダイオードD2を介して下
限電圧VLの負極が接続されている。積分回路20におい
ては、出力制限回路19のアンプA1の出力端が入力抵抗
R4を介してアンプA2の第1の入力端に接続されており、
この入力端は抵抗R5とコンデンサC1の並列接続を介して
アンプA2の出力端と結線され、またアンプA2の第2の入
力端は接地されている。そして、アンプA2の出力端が加
算器17の入力端に接続されている。
【0012】電極基板3と探針2は、図示しない機構に
よりトンネル電流が流れる距離まで予め接近されてお
り、バイアス回路6により所定の電圧が印加され、その
電圧によって電極基板3と探針2の間を流れるトンネル
電流の電圧変換値が、画像データ生成回路11、Z方向
制御回路8、情報抽出回路9、そしてトラック溝位置検
出のためにコンパレータ12に送られる。
よりトンネル電流が流れる距離まで予め接近されてお
り、バイアス回路6により所定の電圧が印加され、その
電圧によって電極基板3と探針2の間を流れるトンネル
電流の電圧変換値が、画像データ生成回路11、Z方向
制御回路8、情報抽出回路9、そしてトラック溝位置検
出のためにコンパレータ12に送られる。
【0013】画像データ生成回路11では、得られたト
ンネル電流信号から画像データを生成しモニタ10に出
力する。Z方向制御回路8は微動機構1を動作させるこ
とによって、トンネル電流が一定になるように探針2と
電極基板3との距離をフィードバック制御する。また、
情報抽出回路9はトンネル電流データから記録されてい
る情報をデジタル又はアナログ値で抽出する。コンパレ
ータ12は参照電圧Vtによって予め設定されている参照
電流値と測定電流値とを比較し、比較結果をエッジ検出
回路13に送り、エッジ検出回路13ではトラック溝5
のエッジを検出した瞬間に、サンプルホールド回路14
へ所定の電圧パルスを送る。
ンネル電流信号から画像データを生成しモニタ10に出
力する。Z方向制御回路8は微動機構1を動作させるこ
とによって、トンネル電流が一定になるように探針2と
電極基板3との距離をフィードバック制御する。また、
情報抽出回路9はトンネル電流データから記録されてい
る情報をデジタル又はアナログ値で抽出する。コンパレ
ータ12は参照電圧Vtによって予め設定されている参照
電流値と測定電流値とを比較し、比較結果をエッジ検出
回路13に送り、エッジ検出回路13ではトラック溝5
のエッジを検出した瞬間に、サンプルホールド回路14
へ所定の電圧パルスを送る。
【0014】一方、XY方向走査はステージ4に取り付
けられた図示しない圧電素子に、ステージ駆動回路15
からの電圧を印加することによって行う。X方向走査電
圧はサンプルホールド回路14によって、エッジ検出回
路13より出力されるパルスのタイミングでホールドさ
れたものが、出力制限回路19とオフセット生成のため
の積分回路20を介してオフセット値とされ、加算器1
7においてX方向走査電圧に加えられ、X方向バッファ
18を介してX方向駆動電圧としてステージ4のX方向
駆動用の圧電体に印加される。
けられた図示しない圧電素子に、ステージ駆動回路15
からの電圧を印加することによって行う。X方向走査電
圧はサンプルホールド回路14によって、エッジ検出回
路13より出力されるパルスのタイミングでホールドさ
れたものが、出力制限回路19とオフセット生成のため
の積分回路20を介してオフセット値とされ、加算器1
7においてX方向走査電圧に加えられ、X方向バッファ
18を介してX方向駆動電圧としてステージ4のX方向
駆動用の圧電体に印加される。
【0015】図2(a) 〜(e) を用いてトラッキング機構
の動作の詳細な説明すると、探針2がトラック溝5を横
断するとき、微動機構1のZ方向の応答よりもトンネル
電流の変化の方が速いために、(a) に示すように急激な
トンネル電流の減少が見られる。エッジ検出回路13は
エッジ検出のタイミングとしてトンネル電流の電圧換算
値が参照電圧Vtよりも小さくなったときに、(b) に示す
パルスを検出信号としてサンプルホールド回路14に送
る。サンプルホールド回路14はエッジ検出回路13か
ら送られたパルスのタイミングで、(c) に示すX方向走
査電圧から電圧をサンプリングしホールドし、その出力
は(d) に示すように階段状になる。そして、正常なエッ
ジ検出の場合には、(e) に示す誤差信号が出力制限回路
19から出力される。このように、1走査ごとに1回の
エッジ位置検出を行いフィードバックを行う。しかし、
エッジ検出が正常でない場合には若干動作が異なる。
の動作の詳細な説明すると、探針2がトラック溝5を横
断するとき、微動機構1のZ方向の応答よりもトンネル
電流の変化の方が速いために、(a) に示すように急激な
トンネル電流の減少が見られる。エッジ検出回路13は
エッジ検出のタイミングとしてトンネル電流の電圧換算
値が参照電圧Vtよりも小さくなったときに、(b) に示す
パルスを検出信号としてサンプルホールド回路14に送
る。サンプルホールド回路14はエッジ検出回路13か
ら送られたパルスのタイミングで、(c) に示すX方向走
査電圧から電圧をサンプリングしホールドし、その出力
は(d) に示すように階段状になる。そして、正常なエッ
ジ検出の場合には、(e) に示す誤差信号が出力制限回路
19から出力される。このように、1走査ごとに1回の
エッジ位置検出を行いフィードバックを行う。しかし、
エッジ検出が正常でない場合には若干動作が異なる。
【0016】一般的に温度や振動によるドリフトは、走
査周波数に比べて非常に遅い動きである。また、溝エッ
ジ形状についても、現在では半導体プロセス等を用いて
nmの精度で直線性の良いものが得られるようになって
いる。そのため、エッジ検出間隔が短い高速度走査にお
いては、1走査中に極端なエッジ検出位置の変化は考え
られない。ところが、実際には高速度走査の場合に、Z
方向のフィードバックとのミスマッチが生じ、エッジ形
状には起因しないエッジ検出位置の乱れが生ずる。原因
としては、トラック溝5以外の部分の基板電極面の平滑
性が大きく影響していると考えられる。そして、このよ
うなエッジ検出位置の乱れによって、フィードバック系
に発振やオーバーシュート等の不安定性が起こることが
問題となっている。
査周波数に比べて非常に遅い動きである。また、溝エッ
ジ形状についても、現在では半導体プロセス等を用いて
nmの精度で直線性の良いものが得られるようになって
いる。そのため、エッジ検出間隔が短い高速度走査にお
いては、1走査中に極端なエッジ検出位置の変化は考え
られない。ところが、実際には高速度走査の場合に、Z
方向のフィードバックとのミスマッチが生じ、エッジ形
状には起因しないエッジ検出位置の乱れが生ずる。原因
としては、トラック溝5以外の部分の基板電極面の平滑
性が大きく影響していると考えられる。そして、このよ
うなエッジ検出位置の乱れによって、フィードバック系
に発振やオーバーシュート等の不安定性が起こることが
問題となっている。
【0017】そこで、これらの検出ノイズによるステー
ジ14の移動をできるだけ抑え、安定なフィードバック
を行うために、出力制限回路19において出力制限を行
う。図3(a) はエッジ検出パルス、(b) はX方向走査電
圧、(c) は出力制限回路19の出力を示したものであ
る。出力制限回路19はホールドされた電圧をリファレ
ンス電圧を比較し、その差信号が大きいときに、具体的
には、上限電圧Vhよりも大きいか、又は下限電圧VLより
も小さいときに、出力を一定の上限電圧Vh又は下限電圧
VLとするように調整されている。このようにすることに
より、或る値以上のフィードバック電圧は出力されない
ため、オーバーシュート等が起き難い。
ジ14の移動をできるだけ抑え、安定なフィードバック
を行うために、出力制限回路19において出力制限を行
う。図3(a) はエッジ検出パルス、(b) はX方向走査電
圧、(c) は出力制限回路19の出力を示したものであ
る。出力制限回路19はホールドされた電圧をリファレ
ンス電圧を比較し、その差信号が大きいときに、具体的
には、上限電圧Vhよりも大きいか、又は下限電圧VLより
も小さいときに、出力を一定の上限電圧Vh又は下限電圧
VLとするように調整されている。このようにすることに
より、或る値以上のフィードバック電圧は出力されない
ため、オーバーシュート等が起き難い。
【0018】また、この出力制限回路19のフィードバ
ック抵抗R3の値を変化させることによって、フィードバ
ックゲインを調整することも可能であり、それによって
フィードバック系の発振や応答速度を制御することもで
きる。このようにして、トラック溝5のエッジ形状のノ
イズによる検出誤差から生ずるエッジ検出のばらつきに
よるフィードバックの不安定性を改善することができ
る。
ック抵抗R3の値を変化させることによって、フィードバ
ックゲインを調整することも可能であり、それによって
フィードバック系の発振や応答速度を制御することもで
きる。このようにして、トラック溝5のエッジ形状のノ
イズによる検出誤差から生ずるエッジ検出のばらつきに
よるフィードバックの不安定性を改善することができ
る。
【0019】実験において、記録媒体はガラス基板上に
形成されたAu薄膜上に半導体プロセスによって2μm
のラインアンドスペースでトラック溝5を形成させたも
のを用いた。トラック溝5の深さは約50nm、長さは
30μmである。また、走査はX方向に幅1μm、Y方
向に長さ10μmの範囲で、X方向500Hzの速さで行
い、エッジ検出及びフィードバックはX方向1走査ごと
に1回行った。
形成されたAu薄膜上に半導体プロセスによって2μm
のラインアンドスペースでトラック溝5を形成させたも
のを用いた。トラック溝5の深さは約50nm、長さは
30μmである。また、走査はX方向に幅1μm、Y方
向に長さ10μmの範囲で、X方向500Hzの速さで行
い、エッジ検出及びフィードバックはX方向1走査ごと
に1回行った。
【0020】先ず、上述のような出力制限回路19がな
い場合に、差信号のみを用いてフィードバック制御を行
った。図1の出力制限回路19と積分回路20の2つを
図4の積分回路30で置換した。この積分回路30にお
いては、アンプA3の第1の入力端に入力抵抗R6が接続さ
れ、アンプA3の第2の入力端には位置基準電圧Vpが接続
され、第1の入力端と出力端の間は抵抗R7とコンデンサ
C2の並列回路で結ばれている。この回路を用いた場合
に、モニタ10の出力画像におけるトラック溝5の揺ら
ぎが概略10nmとなった。半導体プロセスによって作
られたトラック溝5のエッジ形状の揺らぎ幅は、1μm
の長さで高々数nmであることが電子顕微鏡などを用い
た観察により明らかになっており、その値に比べると低
い数値であることが分かる。
い場合に、差信号のみを用いてフィードバック制御を行
った。図1の出力制限回路19と積分回路20の2つを
図4の積分回路30で置換した。この積分回路30にお
いては、アンプA3の第1の入力端に入力抵抗R6が接続さ
れ、アンプA3の第2の入力端には位置基準電圧Vpが接続
され、第1の入力端と出力端の間は抵抗R7とコンデンサ
C2の並列回路で結ばれている。この回路を用いた場合
に、モニタ10の出力画像におけるトラック溝5の揺ら
ぎが概略10nmとなった。半導体プロセスによって作
られたトラック溝5のエッジ形状の揺らぎ幅は、1μm
の長さで高々数nmであることが電子顕微鏡などを用い
た観察により明らかになっており、その値に比べると低
い数値であることが分かる。
【0021】そこで、出力制限回路19を付加した図1
の回路を用いて実験を行った。500Hzで走査したとき
通常考えられる温度ドリフトの大きさは、1走査当たり
最大0.5nm、エッジ形状の揺らぎは1走査当たり1
nm以下と考えられるので、その時の上限電圧Vh、下限
電圧VLの値は、走査領域内におけるトラック溝5を固定
する目標位置から±1.5nmに相当する電圧値に設定
した。また、出力制限回路19の抵抗R1、R2、R3の値か
ら決定されるフィードバックゲインを0.5とした。そ
の結果、トラック溝5を画像上で固定することができ、
フィードバック揺らぎ幅は2nm以下に制限され、かつ
発振等のない安定したトラッキングが実現できているこ
とを確認できた。
の回路を用いて実験を行った。500Hzで走査したとき
通常考えられる温度ドリフトの大きさは、1走査当たり
最大0.5nm、エッジ形状の揺らぎは1走査当たり1
nm以下と考えられるので、その時の上限電圧Vh、下限
電圧VLの値は、走査領域内におけるトラック溝5を固定
する目標位置から±1.5nmに相当する電圧値に設定
した。また、出力制限回路19の抵抗R1、R2、R3の値か
ら決定されるフィードバックゲインを0.5とした。そ
の結果、トラック溝5を画像上で固定することができ、
フィードバック揺らぎ幅は2nm以下に制限され、かつ
発振等のない安定したトラッキングが実現できているこ
とを確認できた。
【0022】次に、この情報処理装置を使用し、特開昭
63−161552号公報及び同63−161553号
公報に開示されている記録媒体であるAu電極上に積層
されたSOAZ・LB膜(2層膜)を試料として用い、
記録、再生及び消去を実験的に行った。Au電極には先
の実験で用いた試料と同様に半導体プロセスを用いてト
ラック溝5が形成されている。この試料を用い、図1に
示す構成の装置を用いてトラッキングを行いながらXY
方向に探針2を1μmの幅、10μmの長さで走査し、
バイアス回路6によりバイアス電圧として波高値−6V
及び+1.5Vの連続したパルス波を重畳した電圧を、
試料と探針2の間に印加することで電気的な情報の書込
みを行った。
63−161552号公報及び同63−161553号
公報に開示されている記録媒体であるAu電極上に積層
されたSOAZ・LB膜(2層膜)を試料として用い、
記録、再生及び消去を実験的に行った。Au電極には先
の実験で用いた試料と同様に半導体プロセスを用いてト
ラック溝5が形成されている。この試料を用い、図1に
示す構成の装置を用いてトラッキングを行いながらXY
方向に探針2を1μmの幅、10μmの長さで走査し、
バイアス回路6によりバイアス電圧として波高値−6V
及び+1.5Vの連続したパルス波を重畳した電圧を、
試料と探針2の間に印加することで電気的な情報の書込
みを行った。
【0023】更に、得られるトンネル電流データから、
データ抽出を行い、記録情報の読み出しを複数回繰り返
し行った結果、記録情報と再生情報が一致していること
が確認された。また、トンネル電流を画像処理した結果
から、繰り返し再生時に各画像データが誤差が僅かに1
nmの精度で一致していることも確認された。また、試
料上の記録を行った領域に探針2が接近した時点で、波
高値3Vのパルス電圧をバイアス電圧に重畳する走査を
行ったところ、再生されるトンネル電流像及び抽出情報
から、記録された情報が消去されたことを確認した。
データ抽出を行い、記録情報の読み出しを複数回繰り返
し行った結果、記録情報と再生情報が一致していること
が確認された。また、トンネル電流を画像処理した結果
から、繰り返し再生時に各画像データが誤差が僅かに1
nmの精度で一致していることも確認された。また、試
料上の記録を行った領域に探針2が接近した時点で、波
高値3Vのパルス電圧をバイアス電圧に重畳する走査を
行ったところ、再生されるトンネル電流像及び抽出情報
から、記録された情報が消去されたことを確認した。
【0024】なお、実施例では物理情報としてトンネル
電流を測定する情報処理装置について述べたが、それ以
外に原子間力、容量、磁束や磁力等の微小信号を用いた
系においても同様に適用できる。
電流を測定する情報処理装置について述べたが、それ以
外に原子間力、容量、磁束や磁力等の微小信号を用いた
系においても同様に適用できる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るトラッ
キング方法及びそれを用いた情報処理装置は、走査によ
って生ずるトラック溝エッジ検出誤差がフィードバック
系に及ぼす影響を簡単に抑制することができるため、高
速で走査した場合でも、より精度の高いトラッキングが
可能である。
キング方法及びそれを用いた情報処理装置は、走査によ
って生ずるトラック溝エッジ検出誤差がフィードバック
系に及ぼす影響を簡単に抑制することができるため、高
速で走査した場合でも、より精度の高いトラッキングが
可能である。
【図1】情報処理装置の構成図である。
【図2】動作状態の波形図である。
【図3】動作状態の波形図である。
【図4】積分回路の回路図である。
1 Z方向微動機構 2 探針 3 電極基板 4 ステージ 6 バイアス回路 8 Z方向制御回路 9 情報抽出回路 10 モニタ 11 画像データ生成回路 12 コンパレータ 13 エッジ検出回路 14 サンプルホールド回路 15 ステージ駆動回路 17 加算器 19 出力制限回路 20、30 積分回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山野 明彦 東京都大田区下丸子三丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 畑中 勝則 東京都大田区下丸子三丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 探針と記録媒体を接近させて試料面と平
行に走査し、その時に生ずる物理現象によって得られる
微小信号を検出する手段により、単数又は複数走査ごと
にトラック位置を検出し、それによってフィードバック
制御を行い、その際に補正量出力値に出力制限を行って
走査領域の移動を制限することを特徴とするトラッキン
グ方法。 - 【請求項2】 探針と記録媒体を接近させて試料面と平
行に走査し、その時に生ずる物理現象によって得られる
微小信号を検出する手段と、その検出信号の変化から前
記記録媒体上に形成されたトラック溝の位置を検出し、
その検出位置と走査領域が或る決まった位置関係を保つ
ようにフィードバック制御により走査領域をトラック溝
に沿って移動させるための機構と、その移動量に制限を
与えるための出力制限機構とを有することを特徴とする
情報処理装置。
Priority Applications (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16862092A JPH05334737A (ja) | 1992-06-02 | 1992-06-02 | トラッキング方法及びそれを用いた情報処理装置 |
| CA002080251A CA2080251C (en) | 1991-10-15 | 1992-10-09 | Information processing apparatus with tracking mechanism |
| AT92117292T ATE175515T1 (de) | 1991-10-15 | 1992-10-09 | Informationsverarbeitungsgerät mit spurausrichtungsmechanismus |
| EP92117292A EP0537642B1 (en) | 1991-10-15 | 1992-10-09 | Information processing apparatus with tracking mechanism |
| DE69228103T DE69228103T2 (de) | 1991-10-15 | 1992-10-09 | Informationsverarbeitungsgerät mit Spurausrichtungsmechanismus |
| US07/961,386 US5371727A (en) | 1991-10-15 | 1992-10-15 | Scanning tunnel microscopy information processing system with noise detection to correct the tracking mechanism |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16862092A JPH05334737A (ja) | 1992-06-02 | 1992-06-02 | トラッキング方法及びそれを用いた情報処理装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05334737A true JPH05334737A (ja) | 1993-12-17 |
Family
ID=15871440
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16862092A Pending JPH05334737A (ja) | 1991-10-15 | 1992-06-02 | トラッキング方法及びそれを用いた情報処理装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05334737A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8077588B2 (en) | 2005-07-26 | 2011-12-13 | Pioneer Corporation | Driving apparatus |
-
1992
- 1992-06-02 JP JP16862092A patent/JPH05334737A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8077588B2 (en) | 2005-07-26 | 2011-12-13 | Pioneer Corporation | Driving apparatus |
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