JPH05336618A - 電気走行車 - Google Patents

電気走行車

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JPH05336618A
JPH05336618A JP4138342A JP13834292A JPH05336618A JP H05336618 A JPH05336618 A JP H05336618A JP 4138342 A JP4138342 A JP 4138342A JP 13834292 A JP13834292 A JP 13834292A JP H05336618 A JPH05336618 A JP H05336618A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】種々の走行状態において、走行用電動機のエネ
ルギー効率の良好な領域を多用しつつ優れた走行性能を
得ることができ、エネルギー効率を大幅に向上させるこ
とができる電気走行車を提供する。 【構成】アクセル操作量Aに応じて走行用電動機1及び
CVT2をそれぞれ制御する電動機制御手段12及び変
速機制御手段13を備える。電動機制御手段12はアク
セル操作量Aに応じた駆動力を生ぜしめるように走行用
電動機1を制御し、変速機制御手段13は走行用電動機
1の回転速度Nがそのエネルギー効率が良好となる回転
速度として設定される目標回転速度に維持するようにC
VT2の変速作動を行わしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行用電動機の駆動力
を駆動輪に伝達して走行する電気自動車等の電気走行車
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、バッテリに蓄えられた電気エネ
ルギーをエネルギー源とする電気自動車においては、該
バッテリの一充電当たりの走行距離を延ばすために、そ
の走行用電動機を可能な限り、エネルギー効率の良い領
域で作動させることが好ましい。
【0003】そして、このような、エネルギー効率の向
上を図った電気自動車としては、例えば、特開昭62−
107607号公報に開示されているものが知られてい
る。
【0004】この電気自動車は、基本的には、アクセル
操作に伴う走行時に、目標車速に達するまで走行用電動
機のエネルギー効率が最も良好となるような高効率曲線
に沿って走行用電動機の出力及び回転速度を上昇させて
いくようにしたものであり、これにより、走行用電動機
をエネルギー効率の良い領域で作動させるように図った
ものである。
【0005】しかしながら、かかる電気走行車において
は、走行用電動機の出力トルク及び回転速度に応じて、
一義的に電気走行車の走行駆動力(駆動輪における出力
トルク)及び車速が定まるようになっているため、高効
率曲線に沿って走行用電動機を作動させると、一般に
は、駆動力不足となることが多々ある。このため、この
電気走行車においては、実際には、駆動力不足となるよ
うな時には、走行用電動機の出力トルクを増大させて、
高効率曲線から大きく離れた領域で走行用電動機を作動
させるようにしている。
【0006】従って、かかる電気走行車にあっては、実
際には、高効率曲線上で走行用電動機が作動される場合
は、種々の走行状態において僅かなものとなっており、
走行用電動機を頻繁にエネルギー効率の良好な領域で作
動し得るものではなく、そのエネルギー効率を充分に向
上させ得るものではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる不都合
を解消し、種々の走行状態において、走行用電動機のエ
ネルギー効率の良好な領域を多用しつつ優れた走行性能
を得ることができ、エネルギー効率を大幅に向上させる
ことができる電気走行車を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる目的を達
成するために、走行用電動機の駆動力を駆動輪に伝達し
て走行する電気走行車において、前記走行用電動機の駆
動力を前記駆動輪に変速伝達する変速機と、前記走行用
電動機をアクセル操作量に応じた駆動力を生ぜしめるべ
く制御する電動機制御手段と、前記アクセル操作量に応
じて該走行用電動機の目標回転速度を設定する設定手段
と、該目標回転速度で前記走行用電動機を回転させるべ
く前記変速機を変速制御する変速機制御手段とを備え、
前記目標回転速度は、少なくとも前記アクセル操作量の
最大操作量よりも小さい所定操作量以下のアクセル操作
量において前記走行用電動機のエネルギー効率が最大と
なる走行用電動機の回転速度として設定されることを特
徴とする。
【0009】さらに、前記目標回転速度は、前記所定操
作量以下のアクセル操作量において該アクセル操作量の
増加に伴って増加するように設定され、該所定操作量以
上のアクセル操作量において該アクセル操作量の増加に
伴って減少するように設定されることを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明の電気走行車によれば、前記電動機制御
手段により、前記走行用電動機が前記アクセル操作量に
応じた駆動力を生じて作動され、その駆動力は前記変速
機を介して前記駆動輪に変速伝達される。この時、前記
変速機制御手段は、前記アクセル操作量が前記所定操作
量以下であるときには、そのアクセル操作量に対して前
記走行用電動機のエネルギー効率が最大となる回転速度
として前記設定手段により設定される前記目標回転速度
で該走行用電動機を回転させるように、前記変速機を変
速制御する。従って、アクセル操作量が前記所定操作量
以下では、基本的には、走行用電動機はそのエネルギー
効率の良好な回転速度を維持して作動することとなる。
【0011】この場合、一般に、走行用電動機のエネル
ギー効率が良好となる領域は該走行用電動機の高速回転
領域に存在し、また、このような高速回転領域において
は、該走行用電動機の回転速度の上昇に伴って走行用電
動機の出力トルクは減少していく。
【0012】そこで、前記目標回転速度の設定に際して
は、前記所定操作量以下のアクセル操作量において該ア
クセル操作量の増加に伴って該目標回転速度が増加する
ように設定することにより、該所定操作量以下のアクセ
ル操作量においては、走行用電動機をエネルギー効率が
最大となる回転速度で回転させることが可能となる。そ
して、さらに、該所定操作量以上のアクセル操作量にお
いては、アクセル操作量の増加に伴って走行用電動機の
目標回転速度が減少するように設定することにより、前
記走行用電動機を効率よく作動させつつ前記電気走行車
の充分な走行駆動力を得ることが可能となる。
【0013】
【実施例】本発明の電気走行車の一例を図1乃至図5に
従って説明する。図1は該電気走行車の要部の模式的構
成図、図2及び図3はその作動を説明するための線図、
図4及び図5はその作動を説明するためのフローチャー
トである。
【0014】図1で、1は走行用電動機、2はプーリ/
ベルト式無段階変速機であるCVT、3は差動歯車機
構、4,4は駆動輪であり、この電気走行車は、走行用
電動機1の駆動力をCVT2、差動歯車機構3を順に介
して駆動輪4,4に伝達して走行するようにしている。
【0015】この場合、CVT2は、走行用電動機1の
駆動軸1aに連結された入力軸5に一体に回動自在に装
着された駆動側固定プーリ半体6a、及び該固定プーリ
半体6aに向かって接近・離反可能に入力軸5に回動自
在に支承された駆動側可動プーリ半体6bから成る駆動
プーリ6と、差動歯車機構3にギヤ7を介して接続され
た出力軸8に一体に回動自在に装着された被動側固定プ
ーリ半体9a、及び該固定プーリ半体9aに向かって接
近・離反可能に出力軸8に回動自在に支承された被動側
可動プーリ半体9bから成る被動プーリ9と、これらの
両プーリ6,9に巻装されたVベルト10と、被動側可
動プーリ半体9bを固定プーリ半体9aに向かって付勢
するスプリング11とを基本構成とする公知のものであ
る。
【0016】かかるCVT2においては、走行用電動機
1から入力軸5に付与される駆動力を駆動プーリ6、V
ベルト10及び被動プーリ9を介して出力軸8に伝達す
る。この時、駆動プーリ6の可動プーリ半体6bを固定
プーリ半体6aに向かって適宜、接近・離反させると共
に、これに追従させて被動プーリ9の可動プーリ半体9
bを固定プーリ半体9aに向かって離反・接近させるこ
とにより、両プーリ6,9におけるVベルト10の有効
径が無段階に変更され、これにより、入出力軸5,8間
の変速作動が行われる。また、この時、被動プーリ9の
可動プーリ半体9bを固定プーリ半体9aに接近あるい
は離反させる方向で該可動プーリ半体9bに荷重を付与
して被動プーリ9とVベルト10との接触力を適宜、調
整することにより、CVT2の動力伝達容量が調整され
る。
【0017】また、図1で、12は走行用電動機1の作
動を制御する電動機制御手段、13はCVT2の変速作
動等の制御を行う変速機制御手段、14はこの電気走行
車のアクセル操作量Aを検出するアクセルセンサ、15
はCVT2の駆動プーリ6の回転速度N(本実施例では
走行用電動機1の回転速度Nに等しい)を検出する回転
速度センサ、16はCVT2の変速比Rを検出する変速
比センサである。
【0018】電動機制御手段12は、走行用電動機1の
電源として車体に搭載されたバッテリ17と走行用電動
機1との間に介装された駆動回路18と、該駆動回路1
8の作動を制御するコントローラ19とを備え、コント
ローラ19は、駆動回路18を制御することにより、バ
ッテリ17から走行用電動機1に駆動回路18を介して
適宜、給電せしめ、これにより、該走行用電動機1を作
動させるようにしている。この場合、コントローラ19
は、詳細は後述するが、アクセルセンサ14及び回転速
度センサ15を介してそれぞれ検出されるアクセル操作
量A及び走行用電動機1の回転速度Nに応じてあらかじ
め定められた所定の駆動特性に従って走行用電動機1の
作動を駆動回路18を介して制御するようにしている。
【0019】変速機制御手段13は、CVT2の変速作
動を行わしめるべく駆動プーリ6の可動プーリ半体6b
に荷重を付与するアクチュエータ20と、CVT2の動
力伝達容量の調整を行うべく被動プーリ9の可動プーリ
半体9bに荷重を付与するアクチュエータ21と、これ
らのアクチュエータ20,21の作動を制御するコント
ローラ22とを備えている。この場合、コントローラ2
2は、詳細は後述するが、その処理機能としてアクセル
センサ14を介して検出されるアクセル操作量Aを基に
駆動プーリ6の目標回転速度(走行用電動機1の目標回
転速度)を設定する設定手段22aを備えており、走行
用電動機1の回転速度Nがその目標回転速度となるよう
に、アクチュエータ20を介してCVT2の変速作動を
制御するようにしている。また、コントローラ22は、
変速比センサ16を介して検出される変速比Rを基に、
アクチュエータ21を介してCVT2の動力伝達容量を
調整するようにしている。
【0020】次に、前記電動機制御手段12による走行
用電動機1の制御について詳説する。
【0021】図2(a)は、例えばDCブラシレスモー
タを走行用電動機1として使用した場合に、該走行用電
動機1の回転速度・出力トルク特性を例示的に示したも
のである。
【0022】ここで、同図中、aは最大出力トルク曲線
であり、この曲線aで囲まれた領域において走行用電動
機1が作動されることとなる。また、bは走行用電動機
1のエネルギー効率の等しい動作点を連結してなる等効
率曲線、cは走行用電動機1の出力の等しい動作点を連
結してなる等出力曲線、dは各等出力曲線上cの最大エ
ネルギー効率が得られる動作点を連結してなる高効率曲
線dであり、任意の出力において、この高効率曲線d上
の動作点で走行用電動機1を作動させることにより、走
行用電動機1の出力を最も効率よく得ることができるこ
ととなる。
【0023】この場合、走行用電動機1のエネルギー効
率が最も良好な領域は、走行用電動機1の出力トルクT
が回転速度Nの上昇に伴って低下していく高速回転領域
に存在する。このため、高効率曲線d上の動作点は、同
図に示されるように、出力の増加に伴って、低速回転領
域から高速回転領域へと移行して、回転速度Nt におい
て最大出力トルク曲線aに交わり、その後は、最大出力
トルク曲線aに沿って、最高出力動作点Pmax に至る。
従って、走行用電動機1の出力を高効率曲線dに沿って
増加させていく場合、回転速度Nt までは、出力の増加
に伴って走行用電動機1の回転速度Nは上昇し、その後
は出力の増加に伴って回転速度Nは下降していくことと
なる。尚、このような高効率曲線dの特性は、この種の
走行用電動機として使用される電動機において一般的に
認められる特性である。
【0024】図2(b)は、このような特性を有する走
行用電動機1において、アクセル操作量Aの各種の値に
応じてあらかじめ定めた走行用電動機1の回転速度・出
力トルク特性を各アクセル操作量A毎に曲線eにより示
したものである。この場合、同図に示されるように、走
行用電動機1の回転速度・出力トルク特性は、最大アク
セル操作量A=8/8において、前記最大出力トルク曲
線a(図2(a)参照)に一致され、最大アクセル操作
量以下のアクセル操作量Aでは、アクセル操作量Aが小
さくなるに従って走行用電動機1の出力トルクTが減少
していくように設定されている。
【0025】前記電動機制御手段12は、このように、
アクセル操作量Aの各種の値に応じてあらかじめ定めら
れた走行用電動機1の回転速度・出力トルク特性(以
下、電動機駆動特性という)をマップ等として備えてお
り、図4に示すように、所定の時間毎にアクセルセンサ
14を介して検出されるアクセル操作量Aと、回転速度
センサ15を介して検出される走行用電動機1の回転速
度Nとを基に、上記電動機駆動特性から走行用電動機1
の目標出力トルクを設定し、この目標出力トルクが得ら
れるように走行用電動機1を前記駆動回路18を介して
制御する。
【0026】尚、図2(b)において、PA は、各アク
セル操作量Aにおいて、走行用電動機1のエネルギー効
率が最も良好となる動作点(以下、高効率動作点PA
いう)であり、この高効率動作点PA は、各アクセル操
作量Aにおける電動機駆動特性を示す曲線eと前記高効
率曲線dとの交点として得られる。
【0027】次に、前記変速機制御手段13によるCV
T2の変速制御について説明する。
【0028】図2(c)は、前記のような特性を有する
走行用電動機1に対応してあらかじめ定められたCVT
2の変速特性を示したものである。
【0029】ここで、同図中、f,gはそれぞれCVT
2の最低速用変速比(以下、ローレシオという)及び最
高速用変速比(以下、トップレシオという)における車
速Vと走行用電動機1の回転速度Nとの関係を示す直
線、hは各アクセル操作量AにおけるCVT2の変速特
性を示す曲線である。この場合、各アクセル操作量Aに
おける変速特性は、各曲線hに示されるように、基本的
には、そのアクセル操作量Aにおいて、走行用電動機1
を前記高効率曲線d上の高効率動作点PA (図2(b)
参照)で作動させるように、換言すれば、走行用電動機
1の回転速度Nを最もエネルギー効率の良好な回転速度
A (以下、高効率回転速度NA という)に維持するよ
うな変速特性とされている。
【0030】前記変速機制御手段13は、所定時間毎
に、図5に示すようなフローチャートに従って、CVT
2を制御することにより、該CVT2を上記のような変
速特性で作動させるようにしている。
【0031】すなわち、変速機制御手段13は、まず、
前記アクセルセンサ14及び変速比センサ16を介して
それぞれアクセル操作量A及び変速比Rを検出し、これ
らの検出値を基に、あらかじめ定められた規則に従っ
て、前記アクチュエータ21によるCVT2の被動プー
リ9の可動プーリ半体9bへの荷重を設定し、この荷重
を生ぜしめるようにアクチュエータ21を作動させる。
これによりCVT2の動力伝達容量の調整がなされる。
【0032】次いで、変速機制御手段13は、アクセル
センサ14を介して検出されたアクセル操作量Aを基
に、走行用電動機1の回転速度N(駆動プーリ6の回転
速度)の目標値(以下、目標回転速度nという)を設定
する。この目標回転速度nは、変速機制御手段13の前
記設定手段22aにより、そのアクセル操作量Aにおい
て走行用電動機1のエネルギー効率が最も良好となる回
転速度として設定され、すなわち、前記高効率回転速度
A が目標回転速度nとして設定される。
【0033】そして、変速機制御手段13は、N>nで
あるときには、前記アクチュエータ20による駆動プー
リ6の可動プーリ半体6bへの荷重を減少せしめ、ま
た、N<nであるときには、前記アクチュエータ20に
よる駆動プーリ6の可動プーリ半体6bへの荷重を増加
せしめ、これにより、走行用電動機1の回転速度Nが目
標回転速度nになるように、CVT2の変速作動が行わ
れる。この場合、目標回転速度nは、前述した高効率曲
線dの特性から明らかに、図3に示すように、アクセル
操作量Aが大きくなるに伴って一旦、上昇し、その後下
降する特性となり、すなわち、所定のアクセル操作量A
P において極大値をとる特性となる。
【0034】尚、本実施例では、例えばアクセル操作量
Aが1/8以下のときには、目標回転速度nを一定とし
た。これは、アクセル操作量Aがこのように小さい範囲
では、走行用電動機1の回転速度N(駆動プーリ6の回
転速度N)を下げ過ぎないようにして、CVT2の変速
比Rを早めにローレシオに戻すためである。
【0035】次に、かかる電気走行車の全体的な作動に
ついて説明する。
【0036】この電気走行車は、前述したように、アク
セルセンサ14及び回転速度センサ15を介してそれぞ
れ検出されるアクセル操作量A及び走行用電動機1の回
転速度Nに応じて、図2(b)に示した電動機駆動特性
に従って走行用電動機1が電動機制御手段12により駆
動され、この時、基本的には、該走行用電動機1の回転
速度Nが、該走行用電動機1のエネルギー効率の良好と
なる回転速度として前記変速機制御手段13の設定手段
13aにより設定される目標回転速度nとなるようにC
VT2の変速制御が行われる。これにより、走行用電動
機1は、基本的には、前記高効率曲線d上の動作点にお
いて駆動されることとなる。
【0037】さらに詳細には、電気走行車の駆動輪4,
4に生じる走行駆動力の車速Vに対する特性は、図2
(b)に示した電動機駆動特性と、図2(c)に示した
CVT2の変速特性とを併せて、図2(d)に示すよう
な駆動力・車速特性となる。
【0038】ここで、同図中、dL ,dT はそれぞれC
VT2のローレシオ及びトップレシオにおいて各アクセ
ル操作量Aに対して走行用電動機1のエネルギー効率が
最大となる動作点を示す高効率曲線であり、本実施例の
電動機駆動特性及び変速特性によれば、これらの高効率
曲線dL ,dT により囲まれた領域においてCVT2の
変速作動が行われることとなる。
【0039】そして、この変速領域においては、走行用
電動機1の回転速度Nは前記目標回転速度n、すなわ
ち、アクセル操作量Aに対して走行用電動機1のエネル
ギー効率が最も良好となる回転速度NA に維持されるの
で、走行用電動機1は常に、前記高効率曲線d(図2
(b)参照)上の動作点で作動されることとなる。ま
た、本実施例においては、CVT2の変速比Rの幅を適
切に設定することにより、定速走行に必要な走行駆動力
を示す走行抵抗曲線iが上記の変速領域内に存在するよ
うにすると共に、該変速領域の大部分の領域において、
走行用抵抗曲線i以上の走行駆動力が得られるようにし
ているので、加速時や定速走行時等、種々の走行状態に
おいて走行用電動機1を効率よく作動させることができ
ると共に、充分な加速性能等、優れた動力性能を得るこ
とができる。
【0040】このように、この電気走行車においては、
CVT2の変速特性を、基本的にはアクセル操作量Aに
応じて走行用電動機1の回転速度Nをそのエネルギー効
率が良好となる目標回転速度nに維持するような特性と
したことによって、電気走行車の幅広い走行状態におい
て走行用電動機1を効率よく作動させることができ、バ
ッテリ17の一充電当たりの走行距離を延ばすことがで
きる。そして、このような効率のよい走行用電動機1の
作動は、CVT2の変速特性を定める目標回転速度nの
アクセル操作量Aに対する特性を、図3に示すように最
大アクセル操作量以下のアクセル操作量Aにおいて極大
値をもつような特性としたことによって実現されるもの
である。
【0041】尚、本実施例では変速機としてCVT2を
用いたが、他の自動変速機を用いても、本実施例と同様
にエネルギー効率の良好な電気走行車を構成することが
できることはもちろんである。
【0042】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、走行用
電動機をアクセル操作量に応じた駆動力を生ぜしめるよ
うに制御する一方、アクセル操作量に応じて設定した目
標回転速度で走行用電動機を回転させるように変速機を
変速制御し、この時、目標回転速度を、少なくともアク
セル操作量の最大操作量よりも小さい所定操作量以下の
アクセル操作量において走行用電動機のエネルギー効率
が最大となる走行用電動機の回転速度として設定したこ
とによって、少なくともアクセル操作量が前記所定操作
量以下のときには、アクセル操作量に応じて該走行用電
動機がエネルギー効率のよい回転速度を維持して作動さ
れることとなり、種々の走行状態において、走行用電動
機のエネルギー効率の良好な領域を多用して走行するこ
とができ、そのエネルギー効率を大幅に向上させること
ができる。
【0043】そして、前記目標回転速度を、前記所定操
作量以下のアクセル操作量において該アクセル操作量の
増加に伴って増加するように設定し、該所定操作量以上
のアクセル操作量において該アクセル操作量の増加に伴
って減少するように設定したことによって、すなわち、
アクセル操作量に対する目標回転速度が前記所定操作量
において極大値をもつように設定したことによって、ア
クセル操作量の増大に伴って走行用電動機の駆動力を増
加させつつ該走行用電動機をエネルギー効率のよい領域
で作動させることができ、エネルギー効率を向上させつ
つ優れた動力性能を確保することができる電気走行車を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気走行車の一例の要部の模式的構成
図。
【図2】その作動を説明するための線図。
【図3】その作動を説明するための線図。
【図4】その作動を説明するためのフローチャート。
【図5】その作動を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】 1…走行用電動機、2…CVT(変速機)、4…駆動
輪、12…電動機制御手段、13…変速機制御手段。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年7月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】電気走行車
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行用電動機の駆動力
(出力トルク)を駆動輪に伝達して走行する電気自動車
等の電気走行車に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、バッテリに蓄えられた電気エネ
ルギーをエネルギー源とする電気自動車においては、該
バッテリの一充電当たりの走行距離を延ばすために、そ
の走行用電動機を可能な限り、エネルギー効率の良い領
、すなわち、走行用電動機への電気的入力エネルギー
に対する走行用電動機の機械的出力エネルギーの割合の
高い領域で作動させることが好ましい。
【0003】そして、このような、エネルギー効率の向
上を図った電気自動車としては、例えば、特開昭62−
107607号公報に開示されているものが知られてい
る。
【0004】この電気自動車は、基本的には、アクセル
操作に伴う走行時に、目標車速に達するまで走行用電動
機のエネルギー効率が最も良好となるような高効率曲線
に沿って走行用電動機の出力トルク及び回転速度を上昇
させていくようにしたものであり、これにより、走行用
電動機をエネルギー効率の良い領域で作動させるように
図ったものである。
【0005】しかしながら、かかる電気走行車において
は、走行用電動機の出力トルク及び回転速度に従って
気走行車の走行駆動力(駆動輪における出力トルク)及
び車速が定まるようになっているため、高効率曲線に沿
って走行用電動機を作動させると、一般には、走行駆動
不足となることが多々ある。このため、この電気走行
車においては、実際には、走行駆動力不足となるような
時には、走行用電動機の出力トルクを増大させて、高効
率曲線から大きく離れた領域、すなわち、走行用電動機
のエネルギー効率の比較的低い領域で走行用電動機を作
動させるようにしている。
【0006】従って、かかる電気走行車にあっては、実
際には、高効率曲線上で走行用電動機が作動されること
、種々の走行状態において僅かなものとなっており、
走行用電動機を頻繁にエネルギー効率の良好な領域で
動できないため、そのエネルギー効率を充分に向上させ
得るものではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる不都合
を解消し、種々の走行状態において、走行用電動機のエ
ネルギー効率の良好な領域を多用しつつ優れた走行性能
を得ることができ、走行用電動機のエネルギー効率を大
幅に向上させることができる電気走行車を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明の第1の態様は、走行用電動機の走行用電
動機の駆動力を駆動輪に伝達して走行する電気走行車に
おいて、前記走行用電動機の駆動力を前記駆動輪に変速
伝達する変速機と、前記走行用電動機をアクセル操作量
に応じた駆動力を生ぜしめるべく制御する電動機制御手
段と、前記アクセル操作量に応じて該走行用電動機の目
標回転速度を設定する設定手段と、該目標回転速度で前
記走行用電動機を回転させるべく前記変速機を変速制御
する変速機制御手段とを備え、前記目標回転速度は、
なくとも所定操作量以下の各アクセル操作量において
記走行用電動機のエネルギー効率が最大となる走行用電
動機の回転速度として設定されることを特徴とする。
【0009】さらに、前記目標回転速度は、前記所定操
作量以下のアクセル操作量において該アクセル操作量の
増加に伴って増加するように設定され、該所定操作量以
上のアクセル操作量において該アクセル操作量の増加に
伴って減少するように設定されることを特徴とする。
【0010】また、本発明の第2の態様は、前記の目的
を達成するために、走行用電動機の駆動力を駆動輪に伝
達して走行する電気走行車において、前記走行用電動機
の駆動力を前記駆動輪に変速伝達する変速機と、前記走
行用電動機をアクセル操作量に応じた駆動力を生ぜしめ
るべく制御する電動機制御手段と、各アクセル操作量に
おいて前記走行用電動機のエネルギー効率が最大となる
回転速度で該走行用電動機を回転させるべく前記変速機
を変速制御する変速制御手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0011】
【作用】本発明の第1の態様によれば、前記電動機制御
手段により、前記走行用電動機が前記アクセル操作量に
応じた駆動力を生じるように作動され、その駆動力は前
記変速機を介して前記駆動輪に変速伝達される。この
時、前記変速機制御手段は、前記アクセル操作量が前記
所定操作量以下であるとき、すなわち、アクセル操作量
が比較的小さいときには、そのアクセル操作量に対応し
て前記走行用電動機のエネルギー効率が最大となる回転
速度を前記設定手段により設定される前記目標回転速度
として、該目標回転速度で該走行用電動機を回転させる
ように、前記変速機を変速制御する。従って、アクセル
操作量が比較的小さいときには、走行用電動機はそのエ
ネルギー効率の良好な回転速度を維持して作動すること
となる。
【0012】この場合、一般に、走行用電動機のエネル
ギー効率が良好となる領域は該走行用電動機の高速回転
領域に存在する。また、このような高速回転領域におい
ては、該走行用電動機の回転速度の上昇に伴って走行用
電動機の出力トルクは減少していく(図2(a)参
照)。このため、アクセル操作量の増大に伴って走行用
電動機の出力トルクが大きくなるように走行用電動機を
駆動する場合、各アクセル操作量において走行用電動機
のエネルギー効率が良好となる走行用電動機の回転速度
は、アクセル操作量の比較的小さい範囲では、アクセル
操作量の増加(出力トルクの増加)に伴って上昇し、ア
クセル操作量の比較的大きい範囲では、アクセル操作量
の増加(出力トルクの増加)に伴って下降していく(図
2(b)参照)。
【0013】そこで、前記目標回転速度の設定に際して
は、前記所定操作量以下のアクセル操作量において、す
なわちアクセル操作量の比較的小さい範囲において、
アクセル操作量の増加に伴って該目標回転速度が増加す
るように設定する。また、前記所定操作量以上のアクセ
ル操作量において、すなわちアクセル操作量の比較的大
きい範囲において、該アクセル操作量の増加に伴って該
目標回転速度が減少するように設定する。これにより、
アクセル操作量の比較的小さい範囲においては、走行用
電動機をエネルギー効率が最大となる回転速度で回転さ
せることが可能となる。また、アクセル操作量の比較的
大きい範囲においては、前記走行用電動機を良好なエネ
ルギー効率で作動させて前記電気走行車の充分な走行駆
動力を得ることが可能となる。
【0014】また、本発明の第2の態様によれば、各ア
クセル操作量において、走行用電動機の回転速度がエネ
ルギー効率の最大となる回転速度となるように前記変速
機の変速が制御されるので、電気走行車のエネルギー効
率を高めることが可能となる。
【0015】
【実施例】本発明の電気走行車の一例を図1乃至図6に
従って説明する。図1は該電気走行車の要部の模式的構
成図、図2及び図3はその作動を説明するための線図、
図4及び図5はその作動を説明するためのフローチャー
、図6は該電気走行車の作動を説明するための線図で
ある。
【0016】図1で、1は走行用電動機、2はプーリ/
ベルト式無段階変速機であるCVT、3は差動歯車機
構、4,4は駆動輪であり、この電気走行車は、走行用
電動機1の駆動力をCVT2、差動歯車機構3を順に介
して駆動輪4,4に伝達して走行するようにしている。
【0017】この場合、CVT2は、走行用電動機1の
駆動軸1aに連結された入力軸5に一体に回動自在に装
着された駆動側固定プーリ半体6a、及び該固定プーリ
半体6aに向かって接近・離反可能に入力軸5に回動自
在に支承された駆動側可動プーリ半体6bから成る駆動
プーリ6と、差動歯車機構3にギヤ7を介して接続され
た出力軸8に一体に回動自在に装着された被動側固定プ
ーリ半体9a、及び該固定プーリ半体9aに向かって接
近・離反可能に出力軸8に回動自在に支承された被動側
可動プーリ半体9bから成る被動プーリ9と、これらの
両プーリ6,9に巻装されたVベルト10と、被動側可
動プーリ半体9bを固定プーリ半体9aに向かって付勢
するスプリング11とを基本構成とする公知のものであ
る。
【0018】かかるCVT2においては、走行用電動機
1から入力軸5に付与される駆動力を駆動プーリ6、V
ベルト10及び被動プーリ9を介して出力軸8に伝達す
る。この時、駆動プーリ6の可動プーリ半体6bを固定
プーリ半体6aに向かって適宜、接近・離反させると共
に、これに追従させて被動プーリ9の可動プーリ半体9
bを固定プーリ半体9aに向かって離反・接近させるこ
とにより、両プーリ6,9におけるVベルト10の有効
径が無段階に変更され、これにより、入出力軸5,8間
の変速作動が行われる。また、この時、被動プーリ9の
可動プーリ半体9bを固定プーリ半体9aに接近あるい
は離反させる方向で該可動プーリ半体9bに荷重を付与
して被動プーリ9とVベルト10との接触力を適宜、調
整することにより、CVT2の動力伝達容量(トルク伝
達容量)が調整される。
【0019】また、図1で、12は走行用電動機1の作
動を制御する電動機制御手段、13はCVT2の変速作
動等の制御を行う変速機制御手段、14はこの電気走行
車のアクセル操作量Aを検出するアクセルセンサ、15
はCVT2の駆動プーリ6の回転速度N(本実施例では
走行用電動機1の回転速度Nに等しい)を検出する回転
速度センサ、16はCVT2の変速比Rを検出する変速
比センサである。
【0020】電動機制御手段12は、走行用電動機1の
電源として車体に搭載されたバッテリ17と走行用電動
機1との間に介装された駆動回路18と、該駆動回路1
8の作動を制御するコントローラ19とを備え、コント
ローラ19は、駆動回路18を制御することにより、バ
ッテリ17から走行用電動機1に駆動回路18を介して
適宜、給電せしめ、これにより、該走行用電動機1を作
動させるようにしている。この場合、コントローラ19
は、詳細は後述するが、アクセルセンサ14及び回転速
度センサ15を介してそれぞれ検出されるアクセル操作
量A及び走行用電動機1の回転速度Nに応じてあらかじ
め定められた所定の駆動特性に従って走行用電動機1の
作動を駆動回路18を介して制御するようにしている。
【0021】変速機制御手段13は、CVT2の変速作
動を行わしめるべく駆動プーリ6の可動プーリ半体6b
に荷重を付与するアクチュエータ20と、CVT2の動
力伝達容量(トルク伝達容量)の調整を行うべく被動プ
ーリ9の可動プーリ半体9bに荷重を付与するアクチュ
エータ21と、これらのアクチュエータ20,21の作
動を制御するコントローラ22とを備えている。この場
合、コントローラ22は、詳細は後述するが、その処理
機能としてアクセルセンサ14を介して検出されるアク
セル操作量Aを基に駆動プーリ6の目標回転速度(走行
用電動機1の目標回転速度)を設定する設定手段22a
を備えており、走行用電動機1の回転速度Nがその目標
回転速度となるように、アクチュエータ20を介してC
VT2の変速作動を制御するようにしている。また、コ
ントローラ22は、変速比センサ16を介して検出され
る変速比Rを基に、アクチュエータ21を介してCVT
2の動力伝達容量(トルク伝達容量)を調整するように
している。
【0022】次に、前記電動機制御手段12による走行
用電動機1の制御について詳説する。
【0023】図2(a)は、例えばDCブラシレスモー
タを走行用電動機1として使用した場合に、該走行用電
動機1の回転速度・出力トルク特性を例示的に示したも
のである。
【0024】ここで、同図中、aは走行用電動機1の出
力トルクが最大となるように駆動した場合(走行用電動
機1への通電電流を通電可能な最大電流とした場合)の
走行用電動機1の回転速度・出力トルク特性を示す最大
出力トルク曲線であり、この曲線aで囲まれた領域にお
いて走行用電動機1が作動されることとなる。また、b
は走行用電動機1のエネルギー効率(入力エネルギーに
対する出力エネルギーの割合)の等しい動作点を連結し
てなる等効率曲線、cは走行用電動機1の出力エネルギ
ーの等しい動作点を連結してなる等出力エネルギー曲
、dは各等出力エネルギー曲線c上の最大エネルギー
効率が得られる動作点を連結してなる高効率曲線dであ
り、任意の出力エネルギーにおいて、この高効率曲線d
上の動作点で走行用電動機1を作動させることにより、
走行用電動機1の出力エネルギーを最も効率よく得るこ
とができることとなる。
【0025】この場合、走行用電動機1のエネルギー効
率が最も良好な領域は、最大出力トルク曲線aにおいて
走行用電動機1の出力トルクTが回転速度Nの上昇に伴
って低下していくような高速回転領域に存在する。この
ため、高効率曲線d上の動作点は、同図に示されるよう
に、出力エネルギーの増加に伴って、低速回転領域から
高速回転領域へと移行して、回転速度Nt において最大
出力トルク曲線aに交わり、その後は、最大出力トルク
曲線aに沿って、最高出力動作点Pmax (走行用電動機
1の出力エネルギーが最大となる動作点)に至る。そし
て、この時、高効率曲線dに沿って走行用電動機1の出
力エネルギーを増加させていくと、出力トルクTも増加
していく。従って、走行用電動機1の出力トルクを高効
率曲線dに沿って増加させていく場合、回転速度Nt ま
では、出力トルクの増加に伴って走行用電動機1の回転
速度Nは上昇し、その後は出力トルクの増加に伴って回
転速度Nは下降していくこととなる。尚、このような高
効率曲線dの特性は、この種の走行用電動機として使用
される電動機において一般的に認められる特性である。
【0026】図2(b)は、このような特性を有する走
行用電動機1において、アクセル操作量Aの各種の値に
応じてあらかじめ定めた走行用電動機1の回転速度・出
力トルク特性(以下、電動機駆動特性という)を各アク
セル操作量A毎に曲線eにより示したものである。この
場合、同図に示されるように、走行用電動機1の電動機
駆動特性は、最大アクセル操作量A=8/8において、
前記最大出力トルク曲線a(図2(a)参照)に一致さ
れ、最大アクセル操作量以下のアクセル操作量Aでは、
アクセル操作量Aが小さくなるに従って走行用電動機1
の出力トルクTが減少していくように設定されている。
【0027】前記電動機制御手段12は、このように、
アクセル操作量Aの各種の値に応じてあらかじめ定めら
れた走行用電動機1の電動機駆動特性をマップ等として
備えており、図4に示すように、所定の時間毎にアクセ
ルセンサ14を介して検出されるアクセル操作量Aと、
回転速度センサ15を介して検出される走行用電動機1
の回転速度Nとを基に、上記電動機駆動特性から走行用
電動機1の目標出力トルクを設定し、この目標出力トル
クが得られるように走行用電動機1への給電量を前記駆
動回路18を介して制御する。これにより、走行用電動
機1は、各アクセル操作量Aにおいて、そのアクセル操
作量Aに対応する図2(b)の曲線e上で作動する。
【0028】尚、図2(b)において、PA は、各アク
セル操作量Aにおいて、走行用電動機1のエネルギー効
率が最も良好となる動作点(以下、高効率動作点PA
いう)であり、この高効率動作点PA は、各アクセル操
作量Aにおける電動機駆動特性を示す曲線eと前記高効
率曲線dとの交点として得られる。
【0029】次に、前記変速機制御手段13によるCV
T2の変速制御について説明する。
【0030】図2(c)は、前記のような特性を有する
走行用電動機1に対応してあらかじめ定められたCVT
2の変速特性を示したものである。
【0031】ここで、同図中、f,gはそれぞれCVT
2の最低速用変速比(以下、ローレシオという)及び最
高速用変速比(以下、トップレシオという)における車
速Vと走行用電動機1の回転速度Nとの関係を示す直
線、hは各アクセル操作量AにおけるCVT2の変速特
性を示す直線である。この場合、各アクセル操作量Aに
おける変速特性は、各直線hに示されるように、基本的
には、そのアクセル操作量Aにおいて、走行用電動機1
を前記高効率曲線d上の高効率動作点PA (図2(b)
参照)で作動させるように、換言すれば、走行用電動機
1の回転速度Nを最もエネルギー効率の良好な回転速度
A (以下、高効率回転速度NA という)に維持するよ
うな変速特性とされている。
【0032】前記変速機制御手段13は、所定時間毎
に、図5に示すようなフローチャートに従って、CVT
2を制御することにより、該CVT2を上記のような変
速特性で作動させるようにしている。
【0033】すなわち、変速機制御手段13は、まず、
前記アクセルセンサ14及び変速比センサ16を介して
それぞれアクセル操作量A及び変速比Rを検出し、これ
らの検出値を基に、あらかじめ定められた規則に従っ
て、前記アクチュエータ21によるCVT2の被動プー
リ9の可動プーリ半体9bへの荷重を設定し、この荷重
を生ぜしめるようにアクチュエータ21を作動させる。
これによりCVT2の動力伝達容量(トルク伝達容量)
の調整がなされる。
【0034】次いで、変速機制御手段13は、アクセル
センサ14を介して検出されたアクセル操作量Aを基
に、走行用電動機1の回転速度N(駆動プーリ6の回転
速度)の目標値(以下、目標回転速度nという)を設定
する。この目標回転速度nは、変速機制御手段13の前
記設定手段22aにより、そのアクセル操作量Aにおい
て走行用電動機1のエネルギー効率が最も良好となる回
転速度として設定され、すなわち、前記高効率回転速度
A が目標回転速度nとして設定される。
【0035】そして、変速機制御手段13は、N>nで
あるときには、前記アクチュエータ20による駆動プー
リ6の可動プーリ半体6bへの荷重を減少せしめ、ま
た、N<nであるときには、前記アクチュエータ20に
よる駆動プーリ6の可動プーリ半体6bへの荷重を増加
せしめ、これにより、走行用電動機1の回転速度Nが目
標回転速度nになるように、CVT2の変速作動が行わ
れる。この場合、目標回転速度nは、前述した高効率曲
線dの特性から明らかに、図3に示すように、アクセル
操作量Aが大きくなるに伴って一旦、上昇し、その後下
降する特性となり、すなわち、所定のアクセル操作量A
P において極大値をとる特性となる。
【0036】尚、本実施例では、例えばアクセル操作量
Aが1/8以下のときには、目標回転速度nを一定とし
た。これは、アクセル操作量Aがこのように小さい範囲
で走行用電動機1の回転速度N(駆動プーリ6の回転速
度N)を下げ過ぎると、一旦停車した時等にCVT2の
性質上、変速比がローレシオに戻らずに、次の発進が円
滑に行われなくなる虞れがあるので、これを防止するた
めに、一旦停車するようなアクセル操作量Aが小さい範
囲でCVT2の変速比Rを早めにローレシオに戻すため
である。
【0037】次に、かかる電気走行車の全体的な作動に
ついて説明する。
【0038】この電気走行車は、前述したように、アク
セルセンサ14及び回転速度センサ15を介してそれぞ
れ検出されるアクセル操作量A及び走行用電動機1の回
転速度Nに応じて、図2(b)に示した電動機駆動特性
に従って走行用電動機1が電動機制御手段12により駆
動される。この時、基本的には、該走行用電動機1の回
転速度Nが、該走行用電動機1のエネルギー効率の良好
となる回転速度として前記変速機制御手段13の設定手
段13aにより設定される目標回転速度nとなるように
CVT2の変速制御が行われる。これにより、走行用電
動機1は、基本的には、前記高効率曲線d上の動作点に
おいて駆動されることとなる。
【0039】さらに詳細には、電気走行車の駆動輪4,
4に生じる走行駆動力(駆動輪4,4に生じるトルク)
の車速Vに対する特性は、図2(b)に示した電動機駆
動特性と、図2(c)に示したCVT2の変速特性とを
併せて、図2(d)に示すような駆動力・車速特性とな
る。
【0040】ここで、同図中、dL ,dT はそれぞれC
VT2のローレシオ及びトップレシオにおいて各アクセ
ル操作量Aに対して走行用電動機1のエネルギー効率が
最大となる動作点を示す高効率曲線であり、本実施例の
電動機駆動特性及び変速特性によれば、これらの高効率
曲線dL ,dT により囲まれた領域においてCVT2の
変速作動が行われることとなる。
【0041】そして、この変速領域においては、走行用
電動機1の回転速度Nは前記目標回転速度n、すなわ
ち、アクセル操作量Aに対して走行用電動機1のエネル
ギー効率が最も良好となる回転速度NA に維持されるの
で、走行用電動機1は常に、前記高効率曲線d(図2
(b)参照)上の動作点で作動されることとなる。ま
た、本実施例においては、CVT2の変速比Rの幅を適
切に設定することにより、各車速Vにおける定速走行に
必要な走行駆動力を示す走行抵抗曲線iが上記の変速領
域内に存在するようにすると共に、該変速領域の大部分
の領域において、走行用抵抗曲線i以上の走行駆動力
(電気走行車を加速し得る走行駆動力)が得られるよう
している。このため、加速時や定速走行時等、種々の
走行状態において走行用電動機1を効率よく作動させる
ことができると共に、充分な加速性能等、優れた動力性
能を得ることができる。
【0042】ここで、具体的な走行時における作動を図
6(a)〜(c)を参照して例示的に説明する。
【0043】図6(a)〜(c)を参照して、アクセル
操作量Aを例えば4/8として発進した場合を想定する
と、走行用電動機1はA=4/8に対応する電動機駆動
特性を示す曲線e4 (図6(a)参照)上の動作点で作
動するように電動機制御手段12により駆動され、該走
行用電動機1の出力トルクTがCVT2を介して駆動輪
4,4に伝達されて電気走行車が発進する。この発進に
伴って走行用電動機1の回転速度Nは曲線e4 上で0
(r.p.m.)から上昇していく。
【0044】そして、この時、CVT2の変速特性によ
り、電気走行車の車速Vが車速V1(図6(b)参照)
に達するまでは、直線fで示すローレシオの変速比で電
動機1の出力トルクが駆動輪4,4に伝達され、この状
態で、電気走行車が加速していく。そして、車速V1
達すると、変速機制御手段13によりCVT2の変速作
動(ローレシオからトップレシオ側への変速比の変更)
が開始される。すなわち、車速Vが車速V1 に達する
と、電動機1の回転速度Nは、4/8のアクセル操作量
Aにおいて最もエネルギー効率の良い回転速度N4 、換
言すれば、A=4/8に対応する曲線e4 と高効率曲線
dとの交点の回転速度N4 に達する。そして、該回転速
度N4 に達した後には、変速機制御手段13は、車速V
の上昇に伴ってCVT2の変速比をローレシオからトッ
プレシオ側へと変化させていくことにより、電動機1の
回転速度Nを最もエネルギー効率の良い回転速度N4
維持させる。
【0045】尚、この時、駆動輪4,4に生じる走行駆
動力は、図6(c)の走行抵抗曲線iの上側、すなわ
ち、走行抵抗よりも大きな走行駆動力でアクセル操作量
A=4/8に対応する曲線j4 に沿って変化していく。
【0046】次に、アクセル操作量Aを継続して4/8
に維持しておくと、電気走行車は、車速V2 (図6
(c)参照)に達するまで加速し、車速V2 に達する
と、その時の走行駆動力と走行抵抗とが一致するため、
換言すれば、A=4/8に対応する走行駆動力の曲線j
4 と前記走行抵抗曲線iとが交わるため、以後は、電気
走行車は定速走行状態となる。この時、図6(b)を参
照して、走行用電動機1の回転速度は最もエネルギー効
率のよい前記回転速度N4 に維持されている。また、C
VT2の変速比も一定の変速比に維持される。
【0047】このように車速V2 で定速走行している状
態において、次に、アクセル操作量Aを例えば5/8に
上昇させると、走行用電動機1は、A=5/8に対応す
る電動機駆動特性を示す曲線e5 (図6(a)参照)上
の動作点で作動するように電動機制御手段12により駆
動される。また、この時、図6(b)を参照して、CV
T2の変速比はローレシオ側に変更される。これによ
り、走行用電動機1の回転速度はA=5/8において最
もエネルギー効率のよい回転速度N5 に変更される。そ
して、この時、図6(c)を参照して走行駆動力が走行
抵抗よりも大きくなるため、電気走行車は加速してい
く。そして、走行駆動力と走行抵抗とが一致する車速V
3 に達すると、以後は定速走行状態となる。尚、車速V
がV2 からV 3 まで変化する過程において、CVT2の
変速比はローレシオ側からトップレシオ側へと徐々に変
化していき、走行用電動機1の回転速度が最もネルギー
効率のよい回転速度N5 に維持される。
【0048】一方、前記のようにアクセル操作量A=4
/8で車速V2 で定速走行している状態において、次
に、アクセル操作量Aを例えば2/8に減少させると、
走行用電動機1は、A=2/8に対応する電動機駆動特
性を示す曲線e2 (図6(a)参照)上の動作点で作動
するように電動機制御手段12により駆動される。ま
た、図6(b)を参照して、CVT2の変速比はトップ
レシオに変更される。この時、走行用電動機1の回転速
度は、A=2/8において最もエネルギー効率のよい回
転速度N2 よりも若干高い回転速度NX に変更される。
【0049】そして、この時、図6(c)を参照して、
走行駆動力が走行抵抗よりも小さくなるため、車速Vは
車速V2 から自然に減少していく。これに伴って、走行
用電動機1の回転速度も減少していく。
【0050】そして、車速Vが車速V4 まで減少し、走
行用電動機1の回転速度がA=2/8において最もエネ
ルギー効率のよい回転速度N2 まで減少すると、CVT
2の変速作動が開始し、その変速作動は、車速Vの減速
に伴って変速比がトップレシオからローレシオ側に変化
していくようなものとなる。これにより、走行用電動機
1の回転速度は最もエネルギー効率のよい回転速度N2
に維持される。また、車速Vは、A=2/8における走
行駆動力が走行抵抗に一致する車速V5 まで減速され、
以後は、その車速V5 での定速走行状態となる。
【0051】以上説明したように、この電気走行車にお
いては、CVT2の変速特性を、基本的にはアクセル操
作量Aに応じて走行用電動機1の回転速度Nをそのエネ
ルギー効率が良好となる目標回転速度nに維持するよう
な特性としたことによって、電気走行車の種々の走行状
態において、走行用電動機1のエネルギー効率の良好な
領域を多用して走行することができると共に、充分な走
行駆動力を得ることができ、バッテリ17の一充電当た
りの走行距離を延ばすことができると共に、優れた動力
性能を確保することができる。そして、このような効率
のよい走行用電動機1の作動は、CVT2の変速特性を
定める目標回転速度nのアクセル操作量Aに対する特性
を、図3に示すように最大アクセル操作量以下のアクセ
ル操作量Aにおいて極大値をもつような特性としたこと
によって実現されるものである。
【0052】尚、本実施例では変速機としてCVT2を
用いたが、他の自動変速機を用いても、本実施例と同様
にエネルギー効率の良好な電気走行車を構成することが
できることはもちろんである。
【0053】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
の第1の態様によれば、走行用電動機をアクセル操作量
に応じた駆動力を生ぜしめるように制御する一方、アク
セル操作量に応じて設定した目標回転速度で走行用電動
機を回転させるように変速機を変速制御し、この時、目
標回転速度を、少なくとも所定操作量以下のアクセル操
作量において走行用電動機のエネルギー効率が最大とな
る走行用電動機の回転速度として設定したことによっ
て、少なくともアクセル操作量が比較的小さい場合に
は、アクセル操作量に応じて該走行用電動機がエネルギ
ー効率のよい回転速度を維持して作動されることとな
り、種々の走行状態において、走行用電動機のエネルギ
ー効率の良好な領域を多用して走行することができ、そ
のエネルギー効率を大幅に向上させることができる。
【0054】そして、前記目標回転速度を、前記所定操
作量以下のアクセル操作量において該アクセル操作量の
増加に伴って増加するように設定し、該所定操作量以上
のアクセル操作量において該アクセル操作量の増加に伴
って減少するように設定したことによって、すなわち、
アクセル操作量に対する目標回転速度が前記所定操作量
において極大値をもつように設定したことによって、ア
クセル操作量の増大に伴って走行用電動機の駆動力を増
加させつつ該走行用電動機をエネルギー効率のよい領域
で作動させることができ、エネルギー効率を向上させつ
つ優れた動力性能を確保することができる電気走行車を
提供することができる。
【0055】また、本発明の第2の態様によれば、走行
用電動機をアクセル操作量に応じた駆動力を生ぜしめる
ように制御する一方、該走行用電動機の駆動力を駆動輪
に変速伝達する変速機を、各アクセル操作量において走
行用電動機のエネルギー効率が最大となる回転速度で該
走行用電動機を回転させるように制御するようにしたこ
とによって、種々の走行状態において、走行用電動機の
エネルギー効率の良好な領域を多用して走行することが
でき、そのエネルギー効率を大幅に向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気走行車の一例の要部の模式的構成
図。
【図2】図1の電気走行車の作動を説明するための線
図。
【図3】図1の電気走行車の作動を説明するための線
図。
【図4】図1の電気走行車の作動を説明するためのフロ
ーチャート。
【図5】図1の電気走行車の作動を説明するためのフロ
ーチャート。
【図6】図1の電気走行車の作動を説明するための線
図。
【符号の説明】 1…走行用電動機、2…CVT(変速機)、4…駆動
輪、12…電動機制御手段、13…変速機制御手段、2
2a…設定手段。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】追加
【補正内容】
【図6】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行用電動機の駆動力を駆動輪に伝達して
    走行する電気走行車において、前記走行用電動機の駆動
    力を前記駆動輪に変速伝達する変速機と、前記走行用電
    動機をアクセル操作量に応じた駆動力を生ぜしめるべく
    制御する電動機制御手段と、前記アクセル操作量に応じ
    て該走行用電動機の目標回転速度を設定する設定手段
    と、該目標回転速度で前記走行用電動機を回転させるべ
    く前記変速機を変速制御する変速機制御手段とを備え、
    前記目標回転速度は、少なくとも前記アクセル操作量の
    最大操作量よりも小さい所定操作量以下のアクセル操作
    量において前記走行用電動機のエネルギー効率が最大と
    なる走行用電動機の回転速度として設定されることを特
    徴とする電気走行車。
  2. 【請求項2】前記目標回転速度は、前記所定操作量以下
    のアクセル操作量において該アクセル操作量の増加に伴
    って増加するように設定され、該所定操作量以上のアク
    セル操作量において該アクセル操作量の増加に伴って減
    少するように設定されることを特徴とする請求項1記載
    の電気走行車。
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