JPH05340430A - 油圧クラッチ装置 - Google Patents
油圧クラッチ装置Info
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- JPH05340430A JPH05340430A JP4145435A JP14543592A JPH05340430A JP H05340430 A JPH05340430 A JP H05340430A JP 4145435 A JP4145435 A JP 4145435A JP 14543592 A JP14543592 A JP 14543592A JP H05340430 A JPH05340430 A JP H05340430A
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- transmission
- hydraulic
- clutch
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D25/00—Fluid-actuated clutches
- F16D25/06—Fluid-actuated clutches in which the fluid actuates a piston incorporated in, i.e. rotating with the clutch
- F16D25/062—Fluid-actuated clutches in which the fluid actuates a piston incorporated in, i.e. rotating with the clutch the clutch having friction surfaces
- F16D25/063—Fluid-actuated clutches in which the fluid actuates a piston incorporated in, i.e. rotating with the clutch the clutch having friction surfaces with clutch members exclusively moving axially
- F16D25/0635—Fluid-actuated clutches in which the fluid actuates a piston incorporated in, i.e. rotating with the clutch the clutch having friction surfaces with clutch members exclusively moving axially with flat friction surfaces, e.g. discs
- F16D25/0638—Fluid-actuated clutches in which the fluid actuates a piston incorporated in, i.e. rotating with the clutch the clutch having friction surfaces with clutch members exclusively moving axially with flat friction surfaces, e.g. discs with more than two discs, e.g. multiple lamellae
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- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 比較的簡単な構成で遠心バランス機構を設け
ることができる所謂ダブルピストンタイプの油圧クラッ
チ装置を提供する。 【構成】 受圧面積が比較的大きい第1のピストン55
と受圧面積の比較的小さい第2のピストン56とを、摩
擦板54側から第2のピストン56,第1のピストン5
5の順序で直列に配設するとともに、上記第2のピスト
ン56と摩擦板54との間に、第1のピストン55の油
圧室57に発生する遠心油圧を相殺する遠心バランス室
65を設けたことを特徴とし、また、両ピストン55,
56間に両者のピストン加圧面積差に相当する遠心油圧
を相殺する第2の遠心バランス室66を設けたことを特
徴とする。
ることができる所謂ダブルピストンタイプの油圧クラッ
チ装置を提供する。 【構成】 受圧面積が比較的大きい第1のピストン55
と受圧面積の比較的小さい第2のピストン56とを、摩
擦板54側から第2のピストン56,第1のピストン5
5の順序で直列に配設するとともに、上記第2のピスト
ン56と摩擦板54との間に、第1のピストン55の油
圧室57に発生する遠心油圧を相殺する遠心バランス室
65を設けたことを特徴とし、また、両ピストン55,
56間に両者のピストン加圧面積差に相当する遠心油圧
を相殺する第2の遠心バランス室66を設けたことを特
徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、油圧クラッチ装置、
特に、受圧面積が異なる二つのピストンを備えることに
より、油圧値を変化させる必要なしに、締結力を少なく
とも大小二段階に切り換えることができるようにした油
圧クラッチ装置に関する。
特に、受圧面積が異なる二つのピストンを備えることに
より、油圧値を変化させる必要なしに、締結力を少なく
とも大小二段階に切り換えることができるようにした油
圧クラッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、二つの部材間の動力伝達
を断続して行なわせるクラッチ装置として、両部材間に
設けられた摩擦板と、該摩擦板に対向して配置された油
圧駆動のピストンとを備え、該ピストンの背面側(上記
摩擦板と反対側)に形成された油圧室の圧力を制御して
該ピストンを上記摩擦板に対して進退動させることによ
り、ピストンによる摩擦板の押圧および両者の離間を制
御し、クラッチの締結/解放を制御するようにした油圧
クラッチ装置は、一般に広く用いられている。
を断続して行なわせるクラッチ装置として、両部材間に
設けられた摩擦板と、該摩擦板に対向して配置された油
圧駆動のピストンとを備え、該ピストンの背面側(上記
摩擦板と反対側)に形成された油圧室の圧力を制御して
該ピストンを上記摩擦板に対して進退動させることによ
り、ピストンによる摩擦板の押圧および両者の離間を制
御し、クラッチの締結/解放を制御するようにした油圧
クラッチ装置は、一般に広く用いられている。
【0003】例えば、自動車等の車両の自動変速装置を
例にとって説明すれば、かかる自動変速装置には、一般
に、エンジン出力軸のトルクを変速してタービンシャフ
トに伝達するトルクコンバータと、上記タービンシャフ
トのトルクをさらに変速して駆動輪側に伝達する変速歯
車機構とが設けられており、該変速歯車機構は、通常、
サンギヤ,リングギヤ,ピニオンギヤ及びキャリア等を備
えた所謂プラネタリギヤで構成されている。そして、か
かる変速歯車機構には、所定のギヤないしキャリアへの
トルクの伝達をオン・オフするために油圧クラッチ装置
が組み込まれている。また、該油圧クラッチ装置以外に
も、所定のギヤないしキャリアを固定または解放するブ
レーキ等の各種摩擦要素が設けられ、油圧機構を用いて
これら各摩擦要素のオン・オフパターンを切り替えるこ
とにより、段階的に変速段を切り替えて変速を行なうこ
とができるようになっている。
例にとって説明すれば、かかる自動変速装置には、一般
に、エンジン出力軸のトルクを変速してタービンシャフ
トに伝達するトルクコンバータと、上記タービンシャフ
トのトルクをさらに変速して駆動輪側に伝達する変速歯
車機構とが設けられており、該変速歯車機構は、通常、
サンギヤ,リングギヤ,ピニオンギヤ及びキャリア等を備
えた所謂プラネタリギヤで構成されている。そして、か
かる変速歯車機構には、所定のギヤないしキャリアへの
トルクの伝達をオン・オフするために油圧クラッチ装置
が組み込まれている。また、該油圧クラッチ装置以外に
も、所定のギヤないしキャリアを固定または解放するブ
レーキ等の各種摩擦要素が設けられ、油圧機構を用いて
これら各摩擦要素のオン・オフパターンを切り替えるこ
とにより、段階的に変速段を切り替えて変速を行なうこ
とができるようになっている。
【0004】尚、このような変速歯車機構を備えた自動
変速装置においては、変速歯車機構の変速段が多いほど
トルク伝達特性の選択の自由度が高まり、道路状態ある
いは走行状態に適した運転を行なうことができ、燃費性
能あるいは走行性能を高めることができるのであるが、
単一の変速歯車機構では変速段をそれほど多く設けるこ
とができず、普通、最大でも前進4段程度である。この
ため、二つの変速機(主変速機と副変速機)を直列に設
け、両変速機の変速段の組み合わせにより、変速装置全
体としての変速段を増やすようにした多段自動変速装置
が、従来、提案されている(例えば、特開昭51−12
7968号公報参照)。このように主副二つの変速機の
変速段を組み合わせることにより、例えば、前進3段の
主変速機と前進2段の副変速機とを直列に接続した場
合、変速装置全体として理論上は前進6段の自動変速装
置とすることができる。そして、実用上一般的に要求さ
れる限度である前進5段の自動変速装置を得るには、上
記前進6段のものにおいて、いずれかの変速段を一つだ
け除去すれば良い。
変速装置においては、変速歯車機構の変速段が多いほど
トルク伝達特性の選択の自由度が高まり、道路状態ある
いは走行状態に適した運転を行なうことができ、燃費性
能あるいは走行性能を高めることができるのであるが、
単一の変速歯車機構では変速段をそれほど多く設けるこ
とができず、普通、最大でも前進4段程度である。この
ため、二つの変速機(主変速機と副変速機)を直列に設
け、両変速機の変速段の組み合わせにより、変速装置全
体としての変速段を増やすようにした多段自動変速装置
が、従来、提案されている(例えば、特開昭51−12
7968号公報参照)。このように主副二つの変速機の
変速段を組み合わせることにより、例えば、前進3段の
主変速機と前進2段の副変速機とを直列に接続した場
合、変速装置全体として理論上は前進6段の自動変速装
置とすることができる。そして、実用上一般的に要求さ
れる限度である前進5段の自動変速装置を得るには、上
記前進6段のものにおいて、いずれかの変速段を一つだ
け除去すれば良い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記油圧ク
ラッチ装置の最大負荷容量は一般にその機械的な諸特性
によって定まるものであるが、その範囲内において制御
バンドに幅がある場合には、通常、ピストンに作用する
油圧を変化させて対応する必要がある。すなわち、従来
では、ただ一つのピストンが摩擦板に対向して配置さ
れ、このピストンの背面側に形成された油圧室に所定圧
力値の油圧を導入することにより、該ピストンを加圧し
てクラッチを締結するようにしたものが一般的であり、
要求される制御バンド幅が大きく、従って、伝達すべき
動力の差に対応したクラッチの締結力の差が大きいほ
ど、当該クラッチに作用させる油圧変化幅も大きくな
り、その油圧制御が複雑で難しいものとなるという問題
があった。
ラッチ装置の最大負荷容量は一般にその機械的な諸特性
によって定まるものであるが、その範囲内において制御
バンドに幅がある場合には、通常、ピストンに作用する
油圧を変化させて対応する必要がある。すなわち、従来
では、ただ一つのピストンが摩擦板に対向して配置さ
れ、このピストンの背面側に形成された油圧室に所定圧
力値の油圧を導入することにより、該ピストンを加圧し
てクラッチを締結するようにしたものが一般的であり、
要求される制御バンド幅が大きく、従って、伝達すべき
動力の差に対応したクラッチの締結力の差が大きいほ
ど、当該クラッチに作用させる油圧変化幅も大きくな
り、その油圧制御が複雑で難しいものとなるという問題
があった。
【0006】例えば、上記のような前進3段の主変速機
と前進2段の副変速機とを入力側から順に配置し、この
両者を動力伝達に関して直列に接続して前進5段の車両
用自動変速装置を構成する場合を例にとって説明すれ
ば、所謂スケジュールアップ変速(一定スロットル開度
でのアップシフト変速)を考えると、副変速機側では2
回のアップシフト変速が必要である。つまり、主変速機
側では、ロー(Lo:低速段),ミドル(Mid:中速段),ハイ
(Hi:高速段)の変速段の切換が順次行なわれるが、副変
速機側では、この主変速機の三つの変速段のうちのいず
れか二つの変速段において、ロー(Lo)からハイ(Hi)へ
の切換を行う必要がある。ここに、副変速機側に入力さ
れる伝達トルクは、変速装置への(つまり主変速機への)
入力トルクに主変速機のギヤ比を掛け合わせたものとな
る。従って、副変速機において変速段が切り換えられる
2回の変速時について、主変速機のギヤ比の差が大きい
ほど、つまり副変速機側に入力される伝達トルクの差が
大きいほど、副変速機の油圧クラッチには、より幅広い
制御バンドが要求されることになる。特に、副変速機に
おける2回の変速段の切換が、主変速機の低速段(Lo:
1速)と高速段(Hi:3速)とで行なわれる場合などに
は、主変速機のギヤ比の差が大きく、従って、副変速機
の油圧クラッチが制御すべき伝達トルクに大きな差が生
じることとなり、当該クラッチの油圧制御がより一層複
雑で困難なものとなる。
と前進2段の副変速機とを入力側から順に配置し、この
両者を動力伝達に関して直列に接続して前進5段の車両
用自動変速装置を構成する場合を例にとって説明すれ
ば、所謂スケジュールアップ変速(一定スロットル開度
でのアップシフト変速)を考えると、副変速機側では2
回のアップシフト変速が必要である。つまり、主変速機
側では、ロー(Lo:低速段),ミドル(Mid:中速段),ハイ
(Hi:高速段)の変速段の切換が順次行なわれるが、副変
速機側では、この主変速機の三つの変速段のうちのいず
れか二つの変速段において、ロー(Lo)からハイ(Hi)へ
の切換を行う必要がある。ここに、副変速機側に入力さ
れる伝達トルクは、変速装置への(つまり主変速機への)
入力トルクに主変速機のギヤ比を掛け合わせたものとな
る。従って、副変速機において変速段が切り換えられる
2回の変速時について、主変速機のギヤ比の差が大きい
ほど、つまり副変速機側に入力される伝達トルクの差が
大きいほど、副変速機の油圧クラッチには、より幅広い
制御バンドが要求されることになる。特に、副変速機に
おける2回の変速段の切換が、主変速機の低速段(Lo:
1速)と高速段(Hi:3速)とで行なわれる場合などに
は、主変速機のギヤ比の差が大きく、従って、副変速機
の油圧クラッチが制御すべき伝達トルクに大きな差が生
じることとなり、当該クラッチの油圧制御がより一層複
雑で困難なものとなる。
【0007】この問題に対して、油圧クラッチ装置を、
受圧面積が異なる二つのピストンを有する所謂ダブルピ
ストンタイプとし、この各ピストンの油圧室への油圧供
給を制御して両ピストンの作動状態を切り換えることに
より、油圧値を変化させる必要なしに、締結力を少なく
とも大小二段階に切り換えるようにすることが考えられ
る。
受圧面積が異なる二つのピストンを有する所謂ダブルピ
ストンタイプとし、この各ピストンの油圧室への油圧供
給を制御して両ピストンの作動状態を切り換えることに
より、油圧値を変化させる必要なしに、締結力を少なく
とも大小二段階に切り換えるようにすることが考えられ
る。
【0008】ところで、上記油圧クラッチ装置では、ピ
ストンで摩擦板を押圧してクラッチを締結する際にはピ
ストン油圧室に所定の圧力値の油圧が供給されるが、動
力伝達軸の回転に伴ってクラッチ装置が回転させられる
と、ピストン油圧室内のオイルに遠心力が作用して遠心
油圧が発生し、該油圧室の圧力が設定値を越えて過度に
上昇するなど、クラッチの締結力を好適に制御する上で
不利に作用するという問題がある。この問題に関して、
ピストンの油圧室と反対側(つまりピストンと摩擦板と
の間)に、該油圧室と外径が実質的に等しい遠心油圧相
殺用の油室(所謂、遠心バランス室)を設け、この遠心バ
ランス室に特に加圧しない状態でオイルを貯えることに
より、クラッチ装置回転時には、ピストン油圧室だけで
なく上記遠心バランス室側においても同レベルの遠心油
圧を発生させるようにしたものが知られている(例え
ば、特開昭62−52249号公報参照)。かかる構成
を採用することにより、上記両油室に発生した遠心油圧
が互いに打ち消し合うようにすることができ、上記油圧
室の圧力が設定値を越えて過度に上昇する等の不具合の
発生を有効に防止することが可能になる。
ストンで摩擦板を押圧してクラッチを締結する際にはピ
ストン油圧室に所定の圧力値の油圧が供給されるが、動
力伝達軸の回転に伴ってクラッチ装置が回転させられる
と、ピストン油圧室内のオイルに遠心力が作用して遠心
油圧が発生し、該油圧室の圧力が設定値を越えて過度に
上昇するなど、クラッチの締結力を好適に制御する上で
不利に作用するという問題がある。この問題に関して、
ピストンの油圧室と反対側(つまりピストンと摩擦板と
の間)に、該油圧室と外径が実質的に等しい遠心油圧相
殺用の油室(所謂、遠心バランス室)を設け、この遠心バ
ランス室に特に加圧しない状態でオイルを貯えることに
より、クラッチ装置回転時には、ピストン油圧室だけで
なく上記遠心バランス室側においても同レベルの遠心油
圧を発生させるようにしたものが知られている(例え
ば、特開昭62−52249号公報参照)。かかる構成
を採用することにより、上記両油室に発生した遠心油圧
が互いに打ち消し合うようにすることができ、上記油圧
室の圧力が設定値を越えて過度に上昇する等の不具合の
発生を有効に防止することが可能になる。
【0009】従って、上記ダブルピストンタイプの油圧
クラッチ装置についても、このような遠心バランス機構
を設けることができれば、クラッチ装置の締結力を精確
に制御する上で非常に好都合である。しかしながら、こ
の場合、受圧面積が異なるピストンを二つ(従って油圧
室も二つ)設けることに加えて、その各々に対して遠心
バランス室を設ける必要があるので、油圧クラッチの構
造が極めて複雑なものになり、実用化することがなかな
かに難しいという問題があった。
クラッチ装置についても、このような遠心バランス機構
を設けることができれば、クラッチ装置の締結力を精確
に制御する上で非常に好都合である。しかしながら、こ
の場合、受圧面積が異なるピストンを二つ(従って油圧
室も二つ)設けることに加えて、その各々に対して遠心
バランス室を設ける必要があるので、油圧クラッチの構
造が極めて複雑なものになり、実用化することがなかな
かに難しいという問題があった。
【0010】この発明は、上記問題点に鑑みてなされた
もので、比較的簡単な構成で遠心バランス機構を設ける
ことができる所謂ダブルピストンタイプの油圧クラッチ
装置を提供することを目的とする。
もので、比較的簡単な構成で遠心バランス機構を設ける
ことができる所謂ダブルピストンタイプの油圧クラッチ
装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため、本願の第1の
発明は、受圧面積が比較的大きい第1のピストンと受圧
面積の比較的小さい第2のピストンとを備え、これら両
ピストンを摩擦板側から第2のピストン,第1のピスト
ンの順序で直列に配設するとともに、上記第2のピスト
ンと上記摩擦板との間に、上記第1のピストンの油圧室
と外径が実質的に等しい遠心油圧相殺用の油室を設けた
ものである。
発明は、受圧面積が比較的大きい第1のピストンと受圧
面積の比較的小さい第2のピストンとを備え、これら両
ピストンを摩擦板側から第2のピストン,第1のピスト
ンの順序で直列に配設するとともに、上記第2のピスト
ンと上記摩擦板との間に、上記第1のピストンの油圧室
と外径が実質的に等しい遠心油圧相殺用の油室を設けた
ものである。
【0012】また、本願の第2の発明は、上記第1の発
明に係る油圧クラッチ装置において、上記第1のピスト
ンと第2のピストンとの間に、両ピストンの油圧室のピ
ストン加圧面積差に相当する遠心油圧相殺用の第2の油
室を設けたことを特徴としたものである。
明に係る油圧クラッチ装置において、上記第1のピスト
ンと第2のピストンとの間に、両ピストンの油圧室のピ
ストン加圧面積差に相当する遠心油圧相殺用の第2の油
室を設けたことを特徴としたものである。
【0013】更に、本願の第3の発明は、上記第1の発
明に係る油圧クラッチ装置において、上記第1のピスト
ンと第2のピストンとの間に、該第2ピストンの油圧室
の後壁を構成する固定部材を配設し、該固定部材と第1
ピストンとの間に遠心油圧を相殺し得る第2の油室を設
けたことを特徴としたものである。
明に係る油圧クラッチ装置において、上記第1のピスト
ンと第2のピストンとの間に、該第2ピストンの油圧室
の後壁を構成する固定部材を配設し、該固定部材と第1
ピストンとの間に遠心油圧を相殺し得る第2の油室を設
けたことを特徴としたものである。
【0014】また、更に、本願の第4の発明は、上記第
1〜第3の発明において、上記油圧クラッチ装置は、主
変速機の出力側に副変速機が接続された自動変速装置に
おける上記副変速機の主変速機との断続を制御するクラ
ッチ装置であることを特徴としたものである。
1〜第3の発明において、上記油圧クラッチ装置は、主
変速機の出力側に副変速機が接続された自動変速装置に
おける上記副変速機の主変速機との断続を制御するクラ
ッチ装置であることを特徴としたものである。
【0015】
【発明の効果】本願の第1の発明によれば、上記第1の
ピストンと第2のピストンとを、摩擦板側から第2のピ
ストン,第1のピストンの順序で直列に配設するととも
に、本来、ある程度のスペースが設けられる上記第2の
ピストンと摩擦板との間に上記油室(遠心バランス室)を
設けたので、比較的簡単な構成で、ダブルピストンタイ
プの油圧クラッチ装置に遠心バランス機構を設けること
ができる。すなわち、油圧クラッチ装置をダブルピスト
ンタイプとすることにより、当該油圧クラッチが制御す
べき伝達動力に一定以上の幅が生じる場合でも、クラッ
チに作用させる油圧値を変化させることなく、従って、
その油圧制御の複雑化を招くことなくクラッチの締結力
を切り換えて対応することができ、かつ、油圧クラッチ
回転時に、受圧面積が大きい上記第1ピストンの油圧室
に発生する遠心油圧を相殺することが可能となり、油圧
クラッチの締結力の制御精度を向上させることができ
る。
ピストンと第2のピストンとを、摩擦板側から第2のピ
ストン,第1のピストンの順序で直列に配設するととも
に、本来、ある程度のスペースが設けられる上記第2の
ピストンと摩擦板との間に上記油室(遠心バランス室)を
設けたので、比較的簡単な構成で、ダブルピストンタイ
プの油圧クラッチ装置に遠心バランス機構を設けること
ができる。すなわち、油圧クラッチ装置をダブルピスト
ンタイプとすることにより、当該油圧クラッチが制御す
べき伝達動力に一定以上の幅が生じる場合でも、クラッ
チに作用させる油圧値を変化させることなく、従って、
その油圧制御の複雑化を招くことなくクラッチの締結力
を切り換えて対応することができ、かつ、油圧クラッチ
回転時に、受圧面積が大きい上記第1ピストンの油圧室
に発生する遠心油圧を相殺することが可能となり、油圧
クラッチの締結力の制御精度を向上させることができ
る。
【0016】また、本願の第2の発明によれば、基本的
には上記第1の発明と同様の効果を奏することができ、
その上、特に、上記第2の油室(第2の遠心バランス室)
を両ピストンの間に設けることにより、上記第2ピスト
ンの油圧室に所定圧力値の油圧を供給する場合などにつ
いても遠心バランス機能を付与することができ、油圧ク
ラッチ回転時における遠心油圧をより確実に相殺するこ
とができる。
には上記第1の発明と同様の効果を奏することができ、
その上、特に、上記第2の油室(第2の遠心バランス室)
を両ピストンの間に設けることにより、上記第2ピスト
ンの油圧室に所定圧力値の油圧を供給する場合などにつ
いても遠心バランス機能を付与することができ、油圧ク
ラッチ回転時における遠心油圧をより確実に相殺するこ
とができる。
【0017】更に、本願の第3の発明によれば、基本的
には上記第1の発明と同様の効果を奏することができ、
その上、特に、上記両ピストン間に上記固定部材を配設
するとともに、該固定部材と第1ピストンとの間に上記
2の油室を設けたので、上記第2ピストンの油圧室に所
定圧力値の油圧を供給する場合などについても遠心バラ
ンス機能を付与することができ、油圧クラッチ回転時に
おける遠心油圧をより確実に相殺することができる。
には上記第1の発明と同様の効果を奏することができ、
その上、特に、上記両ピストン間に上記固定部材を配設
するとともに、該固定部材と第1ピストンとの間に上記
2の油室を設けたので、上記第2ピストンの油圧室に所
定圧力値の油圧を供給する場合などについても遠心バラ
ンス機能を付与することができ、油圧クラッチ回転時に
おける遠心油圧をより確実に相殺することができる。
【0018】また、更に、本願の第4の発明によれば、
基本的には上記第1〜第3の発明と同様の効果を奏する
ことができる。その上、特に、主変速機の出力側に副変
速機が接続された自動変速装置において、副変速機側に
設けた油圧クラッチ装置をダブルピストンタイプとする
ことにより、一定の油圧値の下でピストンによる締結力
を少なくとも大小二段階に切り換えることができるの
で、上記副変速機に入力される伝達トルク(つまり副変
速機の油圧クラッチが制御すべき伝達トルク)に一定以
上の差が生じる場合でも、該クラッチに作用させる油圧
値を変化させることなく、従って、その油圧制御の複雑
化を招くことなく、当該油圧クラッチの締結力を切り換
えて対応することができる。また、油圧クラッチ回転時
にピストンの油圧室に発生する遠心油圧を相殺すること
ができる。しかも、この場合において、比較的簡単な構
成で上記ダブルピストンタイプの油圧クラッチに遠心バ
ランス機構を設けることができる。
基本的には上記第1〜第3の発明と同様の効果を奏する
ことができる。その上、特に、主変速機の出力側に副変
速機が接続された自動変速装置において、副変速機側に
設けた油圧クラッチ装置をダブルピストンタイプとする
ことにより、一定の油圧値の下でピストンによる締結力
を少なくとも大小二段階に切り換えることができるの
で、上記副変速機に入力される伝達トルク(つまり副変
速機の油圧クラッチが制御すべき伝達トルク)に一定以
上の差が生じる場合でも、該クラッチに作用させる油圧
値を変化させることなく、従って、その油圧制御の複雑
化を招くことなく、当該油圧クラッチの締結力を切り換
えて対応することができる。また、油圧クラッチ回転時
にピストンの油圧室に発生する遠心油圧を相殺すること
ができる。しかも、この場合において、比較的簡単な構
成で上記ダブルピストンタイプの油圧クラッチに遠心バ
ランス機構を設けることができる。
【0019】
【実施例】以下、この発明の実施例を、主変速機と副変
速機とを直列に接続して構成された多段自動変速装置に
おける上記副変速機の油圧クラッチ装置に適用した場合
を例にとって、添付図面を参照しながら詳細に説明す
る。図1に示すように、本実施例に係る自動変速装置A
Tは、入力側から順に配設された主変速機Tmと副変速
機Tsの二つの変速機を備えるとともに、この両者を動
力伝達に関して直列に接続して構成されており、エンジ
ン出力軸1のトルクを、トルクコンバータ10と上記主
変速機Tmと副変速機Tsとで変速して、変速装置出力軸
7を介して出力部8から出力するようになっている。
速機とを直列に接続して構成された多段自動変速装置に
おける上記副変速機の油圧クラッチ装置に適用した場合
を例にとって、添付図面を参照しながら詳細に説明す
る。図1に示すように、本実施例に係る自動変速装置A
Tは、入力側から順に配設された主変速機Tmと副変速
機Tsの二つの変速機を備えるとともに、この両者を動
力伝達に関して直列に接続して構成されており、エンジ
ン出力軸1のトルクを、トルクコンバータ10と上記主
変速機Tmと副変速機Tsとで変速して、変速装置出力軸
7を介して出力部8から出力するようになっている。
【0020】上記トルクコンバータ10は、エンジン出
力軸1に連結されたコンバータケース18内に固設され
たポンプ12と、該ポンプ12から吐出される作動油に
よって回転駆動されるタービン13と、該タービン13
からポンプ12に還流する作動油をポンプ12の回転が
促進される方向に整流するステータ14とを主要部とし
て構成され、上記ポンプ12とタービン13の回転差に
応じた変速比でエンジン出力軸1のトルクを変速し、上
記タービン13に連結されて自動変速装置ATの入力軸
をなすタービンシャフト11に伝達するようになってい
る。ここで、上記ステータ14は、ステータ用ワンウェ
イクラッチ15を介して変速装置ケース3に固定されて
いる。尚、本実施例において 「変速比」 は 「トルク比」
を意味するものとする。
力軸1に連結されたコンバータケース18内に固設され
たポンプ12と、該ポンプ12から吐出される作動油に
よって回転駆動されるタービン13と、該タービン13
からポンプ12に還流する作動油をポンプ12の回転が
促進される方向に整流するステータ14とを主要部とし
て構成され、上記ポンプ12とタービン13の回転差に
応じた変速比でエンジン出力軸1のトルクを変速し、上
記タービン13に連結されて自動変速装置ATの入力軸
をなすタービンシャフト11に伝達するようになってい
る。ここで、上記ステータ14は、ステータ用ワンウェ
イクラッチ15を介して変速装置ケース3に固定されて
いる。尚、本実施例において 「変速比」 は 「トルク比」
を意味するものとする。
【0021】また、上記トルクコンバータ10には、燃
費性能を高めるために、所定の運転領域でエンジン出力
軸1とタービンシャフト11とを直結させるロックアッ
プクラッチ17が設けられている。このロックアップク
ラッチ17は、具体的には図示しなかったが、例えば油
圧作動式のもので、タービン13とコンバータケース1
8との間に設けられ、締結時(ロックアップ時)には、上
記コンバータケース18を介してエンジン出力軸1とタ
ービンシャフト11とを直結し、トルクコンバータ10
を介することなく両者間で直接にトルク伝達が行なわれ
るようになっている。尚、上記コンバータケース18に
はオイルポンプ19が連結され、エンジン出力軸1の回
転に伴ってコンバータケース18が回転すると、上記オ
イルポンプ19が駆動されるようになっている。
費性能を高めるために、所定の運転領域でエンジン出力
軸1とタービンシャフト11とを直結させるロックアッ
プクラッチ17が設けられている。このロックアップク
ラッチ17は、具体的には図示しなかったが、例えば油
圧作動式のもので、タービン13とコンバータケース1
8との間に設けられ、締結時(ロックアップ時)には、上
記コンバータケース18を介してエンジン出力軸1とタ
ービンシャフト11とを直結し、トルクコンバータ10
を介することなく両者間で直接にトルク伝達が行なわれ
るようになっている。尚、上記コンバータケース18に
はオイルポンプ19が連結され、エンジン出力軸1の回
転に伴ってコンバータケース18が回転すると、上記オ
イルポンプ19が駆動されるようになっている。
【0022】一方、主変速機Tmには、図2にその内部
構造の具体例を示すように、第1および第2の二つのプ
ラネタリギヤ機構20及び30が設けられている。上記
第1プラネタリギヤ機構20は、主変速機Tmの後部に
配置され、上記タービンシャフト11に遊嵌合されたサ
ンギヤ21と、該サンギヤ21にそれぞれ噛合する複数
のピニオンギヤ22と、各ピニオンギヤ22に噛合する
リングギヤ23と、上記各ピニオンギヤ22を回転自在
に支持するキャリア24とで構成されている。また、主
変速機Tmの前部に配置された第2プラネタリギヤ機構
30も、上記第1プラネタリギヤ機構20と同様の構成
を備えており、タービンシャフト11に遊嵌合されたサ
ンギヤ31と、該サンギヤ31にそれぞれ噛合する複数
のピニオンギヤ32と、各ピニオンギヤ32に噛合する
リングギヤ33と、上記各ピニオンギヤ32を回転自在
に支持するキャリア34とを有し、この第2プラネタリ
ギヤ機構30のサンギヤ31と上記第1プラネタリギヤ
機構20のリングギヤ23とが連結され、また、両プラ
ネタリギヤ機構20,30の各キャリア24,34は共
に、主変速機Tmの副変速機Tsに対する出力部をなす主
変出力ギヤ5に結合されている。
構造の具体例を示すように、第1および第2の二つのプ
ラネタリギヤ機構20及び30が設けられている。上記
第1プラネタリギヤ機構20は、主変速機Tmの後部に
配置され、上記タービンシャフト11に遊嵌合されたサ
ンギヤ21と、該サンギヤ21にそれぞれ噛合する複数
のピニオンギヤ22と、各ピニオンギヤ22に噛合する
リングギヤ23と、上記各ピニオンギヤ22を回転自在
に支持するキャリア24とで構成されている。また、主
変速機Tmの前部に配置された第2プラネタリギヤ機構
30も、上記第1プラネタリギヤ機構20と同様の構成
を備えており、タービンシャフト11に遊嵌合されたサ
ンギヤ31と、該サンギヤ31にそれぞれ噛合する複数
のピニオンギヤ32と、各ピニオンギヤ32に噛合する
リングギヤ33と、上記各ピニオンギヤ32を回転自在
に支持するキャリア34とを有し、この第2プラネタリ
ギヤ機構30のサンギヤ31と上記第1プラネタリギヤ
機構20のリングギヤ23とが連結され、また、両プラ
ネタリギヤ機構20,30の各キャリア24,34は共
に、主変速機Tmの副変速機Tsに対する出力部をなす主
変出力ギヤ5に結合されている。
【0023】上記第1プラネタリギヤ機構20のサンギ
ヤ21とタービンシャフト11との間には第1クラッチ
K1が直列に配置され、該サンギヤ21と固定部材であ
る変速装置ケース3との間には、該ケース3に対して上
記サンギヤ21を締結し得る第1ブレーキB1が設けら
れるとともに、第1ワンウェイクラッチOWC1を介し
て第3ブレーキB3が配置されている。また、上記第2
プラネタリギヤ機構30側では、サンギヤ31とタービ
ンシャフト11との間には第2クラッチK2が直列に配
置され、更に、リングギヤ33と変速装置ケース3との
間には、第2ブレーキB2および第2ワンウェイクラッ
チOWC2が互いに並列に配設されている。
ヤ21とタービンシャフト11との間には第1クラッチ
K1が直列に配置され、該サンギヤ21と固定部材であ
る変速装置ケース3との間には、該ケース3に対して上
記サンギヤ21を締結し得る第1ブレーキB1が設けら
れるとともに、第1ワンウェイクラッチOWC1を介し
て第3ブレーキB3が配置されている。また、上記第2
プラネタリギヤ機構30側では、サンギヤ31とタービ
ンシャフト11との間には第2クラッチK2が直列に配
置され、更に、リングギヤ33と変速装置ケース3との
間には、第2ブレーキB2および第2ワンウェイクラッ
チOWC2が互いに並列に配設されている。
【0024】一方、副変速機Tsには、図3にその内部
構造の具体例を示すように、上記主変出力ギヤ5に噛合
する副変入力ギヤ6と、変速装置ATの出力軸としての
副変主軸7と、変速装置ATの出力部としての副変出力
ギヤ8と、副変プラネタリギヤ機構40とが設けられて
いる。該副変プラネタリギヤ機構40は、上記副変主軸
7(装置出力軸)に対して一体に固定されたサンギヤ41
と、該サンギヤ41に各々噛合する複数のピニオンギヤ
42と、上記副変入力ギヤ6に連結されるとともに各ピ
ニオンギヤ42に噛合するリングギヤ43と、上記各ピ
ニオンギヤ42を回転自在に支持するキャリア44とで
構成され、該キャリア44は副変主軸7に遊嵌合された
上記副変出力ギヤ8に連結されている。尚、該副変出力
ギヤ8(変速装置ATの出力部)は、自動変速装置ATの
出力側に配置されたデファレンシャル装置DFの入力ギ
ヤ9に噛合している。
構造の具体例を示すように、上記主変出力ギヤ5に噛合
する副変入力ギヤ6と、変速装置ATの出力軸としての
副変主軸7と、変速装置ATの出力部としての副変出力
ギヤ8と、副変プラネタリギヤ機構40とが設けられて
いる。該副変プラネタリギヤ機構40は、上記副変主軸
7(装置出力軸)に対して一体に固定されたサンギヤ41
と、該サンギヤ41に各々噛合する複数のピニオンギヤ
42と、上記副変入力ギヤ6に連結されるとともに各ピ
ニオンギヤ42に噛合するリングギヤ43と、上記各ピ
ニオンギヤ42を回転自在に支持するキャリア44とで
構成され、該キャリア44は副変主軸7に遊嵌合された
上記副変出力ギヤ8に連結されている。尚、該副変出力
ギヤ8(変速装置ATの出力部)は、自動変速装置ATの
出力側に配置されたデファレンシャル装置DFの入力ギ
ヤ9に噛合している。
【0025】また、上記副変入力ギヤ6と副変主軸7と
の間には副変クラッチK0が設けられるとともに、該副
変クラッチK0と変速装置ケース3との間には、副変ブ
レーキB0及び副変ワンウェイクラッチOWC0が介設
されており、上記副変入力ギヤ6の回転が副変プラネタ
リギヤ機構40を介して副変出力ギヤ8(変速装置AT
の出力部)に伝達されるようになっている。
の間には副変クラッチK0が設けられるとともに、該副
変クラッチK0と変速装置ケース3との間には、副変ブ
レーキB0及び副変ワンウェイクラッチOWC0が介設
されており、上記副変入力ギヤ6の回転が副変プラネタ
リギヤ機構40を介して副変出力ギヤ8(変速装置AT
の出力部)に伝達されるようになっている。
【0026】以上の構成により、主変速機Tmの二つの
プラネタリギヤ機構20,30および副変速機Tsの副変
プラネタリギヤ機構40の動力伝達経路が、各クラッチ
K0〜K2および各ブレーキB0〜B3並びに各ワンウ
ェイクラッチOWC0〜OWC2の選択的作動によって
切り換えられ、エンジン出力軸1の出力が運転状態に応
じて変速された上で自動変速装置ATの出力部8(副変
出力ギヤ)に伝達されるようになっている。
プラネタリギヤ機構20,30および副変速機Tsの副変
プラネタリギヤ機構40の動力伝達経路が、各クラッチ
K0〜K2および各ブレーキB0〜B3並びに各ワンウ
ェイクラッチOWC0〜OWC2の選択的作動によって
切り換えられ、エンジン出力軸1の出力が運転状態に応
じて変速された上で自動変速装置ATの出力部8(副変
出力ギヤ)に伝達されるようになっている。
【0027】この場合において、上記主変速機Tm側の
各クラッチK1,K2及び各ブレーキB1〜B3は、該
主変速機Tmの変速段位Lo(低速段),Mid(中速段),Hi
(高速段)に応じて、表1に示すようなパターンに従って
そのON(締結)/OFF(解放)が切り換えられるように
設定され、また、上記副変速機TsのクラッチK0及び
ブレーキB0は、該副変速機Tsの変速段位Lo(減速
段),Hi(直結)に応じて、表2に示すようなパターンに
従ってそのON(締結)/OFF(解放)が切り換えられる
ように設定されている。尚、表1および表2において、
○印はクラッチ又はブレーキがON(締結)されることを
示し、△印はエンジンブレーキを働かせる場合にのみ、
これらがONされることを示している。
各クラッチK1,K2及び各ブレーキB1〜B3は、該
主変速機Tmの変速段位Lo(低速段),Mid(中速段),Hi
(高速段)に応じて、表1に示すようなパターンに従って
そのON(締結)/OFF(解放)が切り換えられるように
設定され、また、上記副変速機TsのクラッチK0及び
ブレーキB0は、該副変速機Tsの変速段位Lo(減速
段),Hi(直結)に応じて、表2に示すようなパターンに
従ってそのON(締結)/OFF(解放)が切り換えられる
ように設定されている。尚、表1および表2において、
○印はクラッチ又はブレーキがON(締結)されることを
示し、△印はエンジンブレーキを働かせる場合にのみ、
これらがONされることを示している。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】そして、かかる自動変速装置ATにおい
て、上記主変速機Tmと副変速機Tsとを組み合わせて変
速させ、各クラッチK0〜K2と各ブレーキB0〜B3
とについて、表3に示すようなパターンに従ってON/
OFFの切換を行うことにより、自動変速機AT全体と
して、理論上は前進6段の変速段が得られる。
て、上記主変速機Tmと副変速機Tsとを組み合わせて変
速させ、各クラッチK0〜K2と各ブレーキB0〜B3
とについて、表3に示すようなパターンに従ってON/
OFFの切換を行うことにより、自動変速機AT全体と
して、理論上は前進6段の変速段が得られる。
【0031】
【表3】
【0032】ここで、上記表3に示した前進6段のもの
において、いずれかの変速段を一つだけ除去することに
より、前進5段の自動変速装置を得ることができる。つ
まり、主変速機Tmにおける三つの変速段ロー(Lo:低速
段),ミドル(Mid:中速段),ハイ(Hi:高速段)に対して、
副変速機Ts側では、上記主変速機Tmの三つの変速段の
うちのいずれか二つの変速段において、ロー(Lo:減速)
/ハイ(Hi:直結)の切換を行うようにすれば良い。この
場合において、表4におけるケース3の欄に示すよう
に、副変速機Tsにおける2回の変速段の切換が、主変
速機Tmの低速段(Lo)と高速段(Hi)とで行なわれる場
合など、主変速機Tmのギヤ比の差が大きく、従って、
副変速機Tsの摩擦要素(特に、副変クラッチK0)が制
御すべき伝達トルクに大きな差が生じる二つの変速段に
おいて行なわれる場合には、これに対応するために該摩
擦要素(副変クラッチK0)に付与すべき締結力の変化幅
が大きくなり、安定した変速フィーリングを得る上でそ
れだけ不利になる。
において、いずれかの変速段を一つだけ除去することに
より、前進5段の自動変速装置を得ることができる。つ
まり、主変速機Tmにおける三つの変速段ロー(Lo:低速
段),ミドル(Mid:中速段),ハイ(Hi:高速段)に対して、
副変速機Ts側では、上記主変速機Tmの三つの変速段の
うちのいずれか二つの変速段において、ロー(Lo:減速)
/ハイ(Hi:直結)の切換を行うようにすれば良い。この
場合において、表4におけるケース3の欄に示すよう
に、副変速機Tsにおける2回の変速段の切換が、主変
速機Tmの低速段(Lo)と高速段(Hi)とで行なわれる場
合など、主変速機Tmのギヤ比の差が大きく、従って、
副変速機Tsの摩擦要素(特に、副変クラッチK0)が制
御すべき伝達トルクに大きな差が生じる二つの変速段に
おいて行なわれる場合には、これに対応するために該摩
擦要素(副変クラッチK0)に付与すべき締結力の変化幅
が大きくなり、安定した変速フィーリングを得る上でそ
れだけ不利になる。
【0033】
【表4】
【0034】本実施例では、より好ましくは、上記副変
速機Tsの摩擦要素(副変クラッチK0)が制御すべき伝
達トルク差を極力小さくすべく、上記主変速機Tmの互
いに隣合う2つの変速段において上記副変速機Tsをそ
れぞれ変速させて得られた4つの変速段と、主変速機T
mの残り1つの変速段とで前進5段の変速を行うように
している。すなわち、例えば表4のケース1の欄に示す
ように、主変速機Tmの低速段(Lo)と中速段(Mid)にお
いてそれぞれ副変速機TsのLo/Hiを切り換えること
により、1速〜4速の4つの変速段を得るとともに、主
変速機Tmの残りの変速段(高速段:Hi)では副変速機Ts
を変速させることなく(Hiのまま)1つの変速段(5速)
を得ることにより、変速装置AT全体として、1速〜5
速の前進5段の変速を行うようにしている。
速機Tsの摩擦要素(副変クラッチK0)が制御すべき伝
達トルク差を極力小さくすべく、上記主変速機Tmの互
いに隣合う2つの変速段において上記副変速機Tsをそ
れぞれ変速させて得られた4つの変速段と、主変速機T
mの残り1つの変速段とで前進5段の変速を行うように
している。すなわち、例えば表4のケース1の欄に示す
ように、主変速機Tmの低速段(Lo)と中速段(Mid)にお
いてそれぞれ副変速機TsのLo/Hiを切り換えること
により、1速〜4速の4つの変速段を得るとともに、主
変速機Tmの残りの変速段(高速段:Hi)では副変速機Ts
を変速させることなく(Hiのまま)1つの変速段(5速)
を得ることにより、変速装置AT全体として、1速〜5
速の前進5段の変速を行うようにしている。
【0035】尚、上記表4のケース1のパターンで副変
速機Tsを変速させた場合における、各クラッチK0〜
K2及び各ブレーキB0〜B3のON/OFF切換パタ
ーンを表5に示す。
速機Tsを変速させた場合における、各クラッチK0〜
K2及び各ブレーキB0〜B3のON/OFF切換パタ
ーンを表5に示す。
【0036】
【表5】
【0037】このように、副変速機Tsを主変速機Tmの
互いに隣合う変速段(低速段と中速段)においてそれぞれ
変速させることにより、副変速機Tsの各変速時におけ
る主変速機Tmのギヤ比の差を(つまり副変速機Ts側に
入力される伝達トルクの差を)比較的小さくすることが
できる。従って、副変速機Tsの摩擦要素(副変クラッチ
K0)が制御すべき伝達トルク差が小さくなり、当該ク
ラッチK0に付与すべき締結力の変化幅も小さくてす
み、安定した変速フィーリングを得ることができるので
ある。
互いに隣合う変速段(低速段と中速段)においてそれぞれ
変速させることにより、副変速機Tsの各変速時におけ
る主変速機Tmのギヤ比の差を(つまり副変速機Ts側に
入力される伝達トルクの差を)比較的小さくすることが
できる。従って、副変速機Tsの摩擦要素(副変クラッチ
K0)が制御すべき伝達トルク差が小さくなり、当該ク
ラッチK0に付与すべき締結力の変化幅も小さくてす
み、安定した変速フィーリングを得ることができるので
ある。
【0038】また、上記のように、副変速機Tsでの変
速が主変速機Tmの低速段(Lo)と中速段(Mid)とにおい
て行なわれるようにすることにより、主副両変速機にお
ける同時逆方向変速が生じるのは、車両発進後、通常走
行に入れば用いられることが比較的少ない主変速機Tm
の(つまり自動変速装置AT全体としての)低速段と中速
段とを切り換える変速時に限定される。すなわち、通常
走行中において変速頻度が高い中速段と高速段との間で
の変速時に上記同時逆方向変速が生じることを確実に防
止することができ、通常走行中における変速を安定して
行うことができる。
速が主変速機Tmの低速段(Lo)と中速段(Mid)とにおい
て行なわれるようにすることにより、主副両変速機にお
ける同時逆方向変速が生じるのは、車両発進後、通常走
行に入れば用いられることが比較的少ない主変速機Tm
の(つまり自動変速装置AT全体としての)低速段と中速
段とを切り換える変速時に限定される。すなわち、通常
走行中において変速頻度が高い中速段と高速段との間で
の変速時に上記同時逆方向変速が生じることを確実に防
止することができ、通常走行中における変速を安定して
行うことができる。
【0039】尚、上記ケース1は、副変速機Tsでの変
速が主変速機Tmの低速段(Lo)と中速段(Mid)とにおい
て行なわれるようにしたものであったが、この代わり
に、上記表4のケース2の欄に示されるように、主変速
機Tmの他の隣合う変速段、つまり中速段(Mid)と高速
段(Hi)とにおいて副変速機Tsを変速させるようにして
も良い。上記表4のケース2のパターンで副変速機Ts
を変速させた場合における、各クラッチK0〜K2及び
各ブレーキB0〜B3のON/OFF切換パターンを表
6に示す。
速が主変速機Tmの低速段(Lo)と中速段(Mid)とにおい
て行なわれるようにしたものであったが、この代わり
に、上記表4のケース2の欄に示されるように、主変速
機Tmの他の隣合う変速段、つまり中速段(Mid)と高速
段(Hi)とにおいて副変速機Tsを変速させるようにして
も良い。上記表4のケース2のパターンで副変速機Ts
を変速させた場合における、各クラッチK0〜K2及び
各ブレーキB0〜B3のON/OFF切換パターンを表
6に示す。
【0040】
【表6】
【0041】この場合には、主副両変速機における同時
逆方向変速が生じるのは、本来、余り大きなトルクショ
ックが生じることのない主変速機Tmの(つまり自動変速
装置AT全体としての)中速段(Mid)と高速段(Hi)とを
切り換える変速時に限定され、伝達トルクが高く、従っ
て、トルクショックが一般に大きくなる低速段と中速段
との間での変速時に、上記同時逆方向変速が生じること
を確実に防止し、変速時に大きなトルクショックが生じ
ることを抑制できる。
逆方向変速が生じるのは、本来、余り大きなトルクショ
ックが生じることのない主変速機Tmの(つまり自動変速
装置AT全体としての)中速段(Mid)と高速段(Hi)とを
切り換える変速時に限定され、伝達トルクが高く、従っ
て、トルクショックが一般に大きくなる低速段と中速段
との間での変速時に、上記同時逆方向変速が生じること
を確実に防止し、変速時に大きなトルクショックが生じ
ることを抑制できる。
【0042】ところで、本実施例では、上記自動変速装
置ATの変速モードが切り換えられて主変速機Tmのギ
ヤ比が変化し、該主変速機Tmから副変速機Ts側に入力
される伝達トルクに一定以上の差が生じた場合に、該副
変速機Tsの副変クラッチK0に作用させる油圧の圧力
値を変化させることなく、該クラッチK0の締結力を少
なくとも大小二段階に切り換えることができるようにな
っている。
置ATの変速モードが切り換えられて主変速機Tmのギ
ヤ比が変化し、該主変速機Tmから副変速機Ts側に入力
される伝達トルクに一定以上の差が生じた場合に、該副
変速機Tsの副変クラッチK0に作用させる油圧の圧力
値を変化させることなく、該クラッチK0の締結力を少
なくとも大小二段階に切り換えることができるようにな
っている。
【0043】以下、図4を参照しつつ、副変クラッチK
0の具体的な構造を説明する。なお、以下では、便宜
上、図4において右方向を「前」といい、左方向を「後」と
いうことにする。図4に示すように、副変クラッチK0
は、内側に複数の摩擦板52(第1摩擦板)が取り付けら
れるとともに、連結部材63を介して上記副変主軸7に
対し一体に連結されたクラッチドラム51を有し、一
方、副変入力ギヤ6の基部には、上記第1摩擦板52と
組み合わされる第2摩擦板53が取り付けられている。
尚、上記第1および第2摩擦板52,53は、クラッチ
ドラム51および副変入力ギヤ6に対して、例えばスプ
ライン係合によって取り付けられている。また、これら
両摩擦板52,53は、副変主軸7の軸線方向(前後方
向)に交互に積層配置されて摩擦板積層体54を形成し
ている。
0の具体的な構造を説明する。なお、以下では、便宜
上、図4において右方向を「前」といい、左方向を「後」と
いうことにする。図4に示すように、副変クラッチK0
は、内側に複数の摩擦板52(第1摩擦板)が取り付けら
れるとともに、連結部材63を介して上記副変主軸7に
対し一体に連結されたクラッチドラム51を有し、一
方、副変入力ギヤ6の基部には、上記第1摩擦板52と
組み合わされる第2摩擦板53が取り付けられている。
尚、上記第1および第2摩擦板52,53は、クラッチ
ドラム51および副変入力ギヤ6に対して、例えばスプ
ライン係合によって取り付けられている。また、これら
両摩擦板52,53は、副変主軸7の軸線方向(前後方
向)に交互に積層配置されて摩擦板積層体54を形成し
ている。
【0044】本実施例では、該摩擦板積層体54の後方
に受圧面積が異なる二つのピストン55,56が配設さ
れ、これら二つのピストン55,56は、前側から(つま
り摩擦板積層体54側から)、受圧面積が比較的小さい
第2ピストン56,受圧面積が比較的大きい第1ピスト
ン55の順序で直列に配置された上で、上記クラッチド
ラム51内において前後方向へ摺動可能に嵌入されてい
る。上記第1ピストン55の後側には、該第1ピストン
55の後側受圧面とクラッチドラム51の内周面と連結
部材63の内周面とによって第1締結油室57が形成さ
れている。また、上記第2ピストン56の後側には、該
第2ピストン56の後側受圧面と第1ピストン55の前
面と連結部材63の外周面とによって第2締結油室58
が形成されている。
に受圧面積が異なる二つのピストン55,56が配設さ
れ、これら二つのピストン55,56は、前側から(つま
り摩擦板積層体54側から)、受圧面積が比較的小さい
第2ピストン56,受圧面積が比較的大きい第1ピスト
ン55の順序で直列に配置された上で、上記クラッチド
ラム51内において前後方向へ摺動可能に嵌入されてい
る。上記第1ピストン55の後側には、該第1ピストン
55の後側受圧面とクラッチドラム51の内周面と連結
部材63の内周面とによって第1締結油室57が形成さ
れている。また、上記第2ピストン56の後側には、該
第2ピストン56の後側受圧面と第1ピストン55の前
面と連結部材63の外周面とによって第2締結油室58
が形成されている。
【0045】上記第1締結油室57へは第1締結側作動
油通路61を通して作動油圧を供給でき、また、上記第
2締結油室58へは第2締結側作動油通路62を通して
作動油圧を供給できるようになっている。そして、上記
第1締結油室57に油圧が立っていない状態で、上記第
2締結側作動油通路62を通して第2締結油室58に所
定圧力値の作動油圧が供給されると、上記第2のピスト
ン56が前方に押し出され、第1摩擦板52と第2摩擦
板53とが、上記第2ピストン56の受圧面積に油圧値
を掛け合わせた力で摩擦係合して副変クラッチK0が締
結される。すなわち、この場合には、上記副変クラッチ
K0は、第2ピストン56の受圧面積に応じた締結力で
締結される。
油通路61を通して作動油圧を供給でき、また、上記第
2締結油室58へは第2締結側作動油通路62を通して
作動油圧を供給できるようになっている。そして、上記
第1締結油室57に油圧が立っていない状態で、上記第
2締結側作動油通路62を通して第2締結油室58に所
定圧力値の作動油圧が供給されると、上記第2のピスト
ン56が前方に押し出され、第1摩擦板52と第2摩擦
板53とが、上記第2ピストン56の受圧面積に油圧値
を掛け合わせた力で摩擦係合して副変クラッチK0が締
結される。すなわち、この場合には、上記副変クラッチ
K0は、第2ピストン56の受圧面積に応じた締結力で
締結される。
【0046】一方、上記第2締結油室58に油圧が立っ
ていない状態で、上記第1締結油室57に第1締結側作
動油通路61を通して上記と同じ圧力値の作動油圧が供
給されると、第1および第2のピストン55及び56は
一体となって前方に押し出され、第1摩擦板52と第2
摩擦板53とが、上記第1ピストン55の受圧面積に油
圧値を掛け合わせた力で摩擦係合して副変クラッチK0
が締結される。すなわち、この場合には、上記副変クラ
ッチK0は、第1ピストン55の受圧面積に応じた締結
力で締結される。尚、第1締結油室57と第2締結油室
58の両方に同じ圧力値の油圧を導入した場合について
も、両ピストン55,56が一体となって前方に押し出
され、第1ピストン55に作用する圧力のうち、第2締
結油室58に面した部分の受圧面積に相当する圧力がそ
の前側と後側とで相殺される関係上、上記の場合と同様
に、副変クラッチK0は、第1ピストン55の受圧面積
に応じた締結力で締結されることになる。
ていない状態で、上記第1締結油室57に第1締結側作
動油通路61を通して上記と同じ圧力値の作動油圧が供
給されると、第1および第2のピストン55及び56は
一体となって前方に押し出され、第1摩擦板52と第2
摩擦板53とが、上記第1ピストン55の受圧面積に油
圧値を掛け合わせた力で摩擦係合して副変クラッチK0
が締結される。すなわち、この場合には、上記副変クラ
ッチK0は、第1ピストン55の受圧面積に応じた締結
力で締結される。尚、第1締結油室57と第2締結油室
58の両方に同じ圧力値の油圧を導入した場合について
も、両ピストン55,56が一体となって前方に押し出
され、第1ピストン55に作用する圧力のうち、第2締
結油室58に面した部分の受圧面積に相当する圧力がそ
の前側と後側とで相殺される関係上、上記の場合と同様
に、副変クラッチK0は、第1ピストン55の受圧面積
に応じた締結力で締結されることになる。
【0047】以上のように、副変クラッチK0に受圧面
積の異なる上記第1および第2のピストン55及び56
を設けることにより、上記副変クラッチK0に作用させ
る油圧値を変化させることなく、大小二段階の締結力を
付与することができる。すなわち、上記副変クラッチK
0に上記第1および第2のピストン55,56を設け、
これらを締結力の設定の大小に応じて使い分けることに
より、上記副変クラッチK0に作用させる油圧値を変化
させることなく、該副変クラッチK0に対してその制御
すべき伝達トルクに応じた締結力を付与することができ
るのである。尚、上記副変クラッチK0の締結を解除す
る場合には、上記第1および第2の締結油室57及び5
8の油圧を共にリリースすることにより、第2ピストン
56の前側に配設されたリターンスプリング59の付勢
力で、ピストン55が後方に押し戻されて摩擦板積層体
54が押圧されなくなり、第1摩擦板52と第2摩擦板
53の摩擦係合が解除され副変クラッチK0が解放され
る。
積の異なる上記第1および第2のピストン55及び56
を設けることにより、上記副変クラッチK0に作用させ
る油圧値を変化させることなく、大小二段階の締結力を
付与することができる。すなわち、上記副変クラッチK
0に上記第1および第2のピストン55,56を設け、
これらを締結力の設定の大小に応じて使い分けることに
より、上記副変クラッチK0に作用させる油圧値を変化
させることなく、該副変クラッチK0に対してその制御
すべき伝達トルクに応じた締結力を付与することができ
るのである。尚、上記副変クラッチK0の締結を解除す
る場合には、上記第1および第2の締結油室57及び5
8の油圧を共にリリースすることにより、第2ピストン
56の前側に配設されたリターンスプリング59の付勢
力で、ピストン55が後方に押し戻されて摩擦板積層体
54が押圧されなくなり、第1摩擦板52と第2摩擦板
53の摩擦係合が解除され副変クラッチK0が解放され
る。
【0048】また、副変ブレーキB0について説明すれ
ば、変速装置ケース3の内周側に例えばスプライン係合
で取り付けられた複数の第1摩擦板72と、上記クラッ
チドラム51の外周部に対して例えばスプライン係合で
取り付けられた第2摩擦板73とで摩擦板積層体74が
形成されており、該摩擦板積層体74の後方において、
変速装置ケース3内にブレーキピストン75が前後方向
へ摺動可能に嵌入されている。本実施例では、より好ま
しくは、上記ブレーキピストン75の後側受圧面部に段
部75aが形成されるとともに、該ブレーキピストン7
5の後方に受圧面積が比較的大きい第1締結油室77と
受圧面積が比較的小さい環状の第2締結油室78とが設
けられている。尚、具体的には図示しなかったが、これ
ら両締結油室77,78には、所定圧力の油圧を導入す
るための作動油通路がそれぞれ接続されている。また、
上記ブレーキピストン75の前側には該ピストン75を
後方に向かって付勢するリターンスプリング79が配設
されている。
ば、変速装置ケース3の内周側に例えばスプライン係合
で取り付けられた複数の第1摩擦板72と、上記クラッ
チドラム51の外周部に対して例えばスプライン係合で
取り付けられた第2摩擦板73とで摩擦板積層体74が
形成されており、該摩擦板積層体74の後方において、
変速装置ケース3内にブレーキピストン75が前後方向
へ摺動可能に嵌入されている。本実施例では、より好ま
しくは、上記ブレーキピストン75の後側受圧面部に段
部75aが形成されるとともに、該ブレーキピストン7
5の後方に受圧面積が比較的大きい第1締結油室77と
受圧面積が比較的小さい環状の第2締結油室78とが設
けられている。尚、具体的には図示しなかったが、これ
ら両締結油室77,78には、所定圧力の油圧を導入す
るための作動油通路がそれぞれ接続されている。また、
上記ブレーキピストン75の前側には該ピストン75を
後方に向かって付勢するリターンスプリング79が配設
されている。
【0049】そして、上記第1締結油室77に油圧が立
っていない状態で、上記第2締結油室78に所定圧力値
の作動油圧が供給されると、ブレーキピストン75が前
方に押し出され、第1摩擦板72と第2摩擦板73と
が、上記第2締結油室78の受圧面積に油圧値を掛け合
わせた力で摩擦係合して、副変ブレーキB0が締結され
る。すなわち、この場合には、上記副変クラッチK0
は、第2締結油室78の受圧面積に応じた締結力で締結
される。一方、上記第2締結油室78に油圧が立ってい
ない状態で、上記第1締結油室77に上記と同じ圧力値
の作動油圧が供給されると、第1摩擦板72と第2摩擦
板73とは、ブレーキピストン75によって、上記第1
締結油室77の受圧面積に油圧値を掛け合わせた力で摩
擦係合して、副変ブレーキB0が締結される。すなわ
ち、この場合には、上記副変ブレーキB0は、第1締結
油室77の受圧面積に応じた締結力で締結される。更
に、上記第1締結油室77と第2締結油室78の両方に
上記と同じ圧力値の作動油圧が供給されると、第1摩擦
板72と第2摩擦板73とは、ブレーキピストン75に
よって上記第1及び第2の締結油室77及び78の受圧
面積の和に油圧値を掛け合わせた力で摩擦係合させら
れ、副変ブレーキB0が締結される。すなわち、この場
合には、上記副変ブレーキB0は、両締結油室77,7
8の受圧面積の和に応じた最も大きい締結力で締結され
る。
っていない状態で、上記第2締結油室78に所定圧力値
の作動油圧が供給されると、ブレーキピストン75が前
方に押し出され、第1摩擦板72と第2摩擦板73と
が、上記第2締結油室78の受圧面積に油圧値を掛け合
わせた力で摩擦係合して、副変ブレーキB0が締結され
る。すなわち、この場合には、上記副変クラッチK0
は、第2締結油室78の受圧面積に応じた締結力で締結
される。一方、上記第2締結油室78に油圧が立ってい
ない状態で、上記第1締結油室77に上記と同じ圧力値
の作動油圧が供給されると、第1摩擦板72と第2摩擦
板73とは、ブレーキピストン75によって、上記第1
締結油室77の受圧面積に油圧値を掛け合わせた力で摩
擦係合して、副変ブレーキB0が締結される。すなわ
ち、この場合には、上記副変ブレーキB0は、第1締結
油室77の受圧面積に応じた締結力で締結される。更
に、上記第1締結油室77と第2締結油室78の両方に
上記と同じ圧力値の作動油圧が供給されると、第1摩擦
板72と第2摩擦板73とは、ブレーキピストン75に
よって上記第1及び第2の締結油室77及び78の受圧
面積の和に油圧値を掛け合わせた力で摩擦係合させら
れ、副変ブレーキB0が締結される。すなわち、この場
合には、上記副変ブレーキB0は、両締結油室77,7
8の受圧面積の和に応じた最も大きい締結力で締結され
る。
【0050】以上のように、副変ブレーキB0に受圧面
積の異なる上記第1および第2の締結油室77及び78
を設けることにより、上記副変ブレーキB0に作用させ
る油圧値を変化させることなく、三段階の締結力を付与
することができる。すなわち、副変速機Ts側に入力さ
れる伝達トルク差が特に大きい場合にも有効に対応する
ことができるとともに、副変ブレーキB0の締結力を3
段階に切り換えることが可能になり、該副変ブレーキB
0に対しその制御すべき伝達トルクに応じて、より適切
な大きさの締結力を付与することが可能になる。尚、上
記副変ブレーキB0の締結を解除する場合には、上記第
1および第2の締結油室77及び78の油圧を共にリリ
ースすることにより、リターンスプリング79の付勢力
で、ブレーキピストン75が後方に押し戻されて摩擦板
積層体74が押圧されなくなり、第1摩擦板72と第2
摩擦板73の摩擦係合が解除され、副変ブレーキB0が
解放されるようになっている。
積の異なる上記第1および第2の締結油室77及び78
を設けることにより、上記副変ブレーキB0に作用させ
る油圧値を変化させることなく、三段階の締結力を付与
することができる。すなわち、副変速機Ts側に入力さ
れる伝達トルク差が特に大きい場合にも有効に対応する
ことができるとともに、副変ブレーキB0の締結力を3
段階に切り換えることが可能になり、該副変ブレーキB
0に対しその制御すべき伝達トルクに応じて、より適切
な大きさの締結力を付与することが可能になる。尚、上
記副変ブレーキB0の締結を解除する場合には、上記第
1および第2の締結油室77及び78の油圧を共にリリ
ースすることにより、リターンスプリング79の付勢力
で、ブレーキピストン75が後方に押し戻されて摩擦板
積層体74が押圧されなくなり、第1摩擦板72と第2
摩擦板73の摩擦係合が解除され、副変ブレーキB0が
解放されるようになっている。
【0051】また、本実施例では、上記副変速機Tsの
各摩擦要素(つまり副変クラッチK0および副変ブレー
キB0)の締結力が、上記自動変速装置ATにおける変
速モードの切換動作、あるいは主変速機Tmにおける変
速段の切換動作に応じて切り換えられるように設定され
ている。この副変クラッチK0および副変ブレーキB0
の締結力の切換パターンの一例を、例えば表4で示され
たケース1の場合を例にとって表7に示す。
各摩擦要素(つまり副変クラッチK0および副変ブレー
キB0)の締結力が、上記自動変速装置ATにおける変
速モードの切換動作、あるいは主変速機Tmにおける変
速段の切換動作に応じて切り換えられるように設定され
ている。この副変クラッチK0および副変ブレーキB0
の締結力の切換パターンの一例を、例えば表4で示され
たケース1の場合を例にとって表7に示す。
【0052】
【表7】
【0053】尚、上記表7において、K01は、上記副
変クラッチK0が締結力が大きいクラッチとして作用す
る場合(つまり少なくとも第1締結油室57に油圧が導
入された場合)、K02は、副変クラッチK0が締結力が
小さいクラッチとして作用する場合(つまり第2締結油
室58のみに油圧が導入された場合)をそれぞれ示し、
また、B01は、副変ブレーキB0が締結力が最も大き
いブレーキとして作用する場合(つまり少なくとも第1
締結油室77と第2締結油室78の両方に油圧が導入さ
れた場合)、B02は、副変ブレーキB0が締結力が小さ
いブレーキとして作用する場合(つまり第2締結油室7
8のみに油圧が導入された場合)をそれぞれ示してい
る。
変クラッチK0が締結力が大きいクラッチとして作用す
る場合(つまり少なくとも第1締結油室57に油圧が導
入された場合)、K02は、副変クラッチK0が締結力が
小さいクラッチとして作用する場合(つまり第2締結油
室58のみに油圧が導入された場合)をそれぞれ示し、
また、B01は、副変ブレーキB0が締結力が最も大き
いブレーキとして作用する場合(つまり少なくとも第1
締結油室77と第2締結油室78の両方に油圧が導入さ
れた場合)、B02は、副変ブレーキB0が締結力が小さ
いブレーキとして作用する場合(つまり第2締結油室7
8のみに油圧が導入された場合)をそれぞれ示してい
る。
【0054】上記表7から分かるように、上記副変クラ
ッチK0および副変ブレーキB0は、それぞれ、上記自
動変速装置ATにおける変速モードの切換動作および主
変速機Tmにおける変速段の切換動作に応じて切り換え
られるように設定されており、この変速モードおよび変
速段の切換に伴って主変速機Tmのギヤ比が切り換えら
れ、上記副変速機Tsに入力される伝達トルク(つまり副
変速機Tsの各摩擦要素K0及びB0が制御すべき伝達
トルク)に一定以上の差が生じる場合でも、該摩擦要素
(副変クラッチK0および副変ブレーキB0)に作用させ
る油圧値を変化させることなく、従って、その油圧制御
の複雑化を招くことなく、当該副変クラッチK0および
副変ブレーキB0の締結力を切り換えて対応することが
できるのである。
ッチK0および副変ブレーキB0は、それぞれ、上記自
動変速装置ATにおける変速モードの切換動作および主
変速機Tmにおける変速段の切換動作に応じて切り換え
られるように設定されており、この変速モードおよび変
速段の切換に伴って主変速機Tmのギヤ比が切り換えら
れ、上記副変速機Tsに入力される伝達トルク(つまり副
変速機Tsの各摩擦要素K0及びB0が制御すべき伝達
トルク)に一定以上の差が生じる場合でも、該摩擦要素
(副変クラッチK0および副変ブレーキB0)に作用させ
る油圧値を変化させることなく、従って、その油圧制御
の複雑化を招くことなく、当該副変クラッチK0および
副変ブレーキB0の締結力を切り換えて対応することが
できるのである。
【0055】また、特に、上記副変クラッチK0は、上
記主変速機Tmが、一般に伝達トルクの大きい比較的低
速段側(Lo)である場合には締結力が大きくなり、一
方、主変速機Tmが、一般に伝達トルクの小さい比較的
高速段側(Mid及びHi)である場合には締結力が小さく
なるように設定されているので、副変クラッチK0が制
御すべき伝達トルクに応じた締結力を得ることができ
る。更に、上記副変ブレーキB0は、一般に伝達トルク
が大きいRevモードでは締結力が最大となり、一方、一
般に伝達トルクがRevモードよりも小さい前進モードで
は締結力が小さくなるように設定されているので、同様
に、副変ブレーキB0が制御すべき伝達トルクに応じた
締結力を得ることができる。
記主変速機Tmが、一般に伝達トルクの大きい比較的低
速段側(Lo)である場合には締結力が大きくなり、一
方、主変速機Tmが、一般に伝達トルクの小さい比較的
高速段側(Mid及びHi)である場合には締結力が小さく
なるように設定されているので、副変クラッチK0が制
御すべき伝達トルクに応じた締結力を得ることができ
る。更に、上記副変ブレーキB0は、一般に伝達トルク
が大きいRevモードでは締結力が最大となり、一方、一
般に伝達トルクがRevモードよりも小さい前進モードで
は締結力が小さくなるように設定されているので、同様
に、副変ブレーキB0が制御すべき伝達トルクに応じた
締結力を得ることができる。
【0056】ところで、本実施例では、上記副変クラッ
チK0に、該副変クラッチK0が副変主軸7の回転に伴
って回転させられた際、各ピストン55,56の締結油
室57,58に発生する遠心油圧により、該締結油室5
7,58の圧力が設定値を越えて過度に上昇することを
防止するために、上記遠心油圧を相殺することができる
遠心バランス機構を備えている。以下、この遠心バラン
ス機構について説明する。図5に詳しく示すように、副
変クラッチK0の第2ピストン56の前方には、摩擦板
積層体54(図4参照)との間に、内周部が上記連結部材
63に固定された固定壁64が配設され、該固定壁64
と第2ピストン56とで第1ピストン55の油圧室(第
1締結油室57)と同径の油室(第1遠心バランス室6
5)が形成されている。尚、上記リターンスプリング5
9は、この第1遠心バランス室65内に、つまり、第2
ピストン56と固定壁64との間に装着されている。
チK0に、該副変クラッチK0が副変主軸7の回転に伴
って回転させられた際、各ピストン55,56の締結油
室57,58に発生する遠心油圧により、該締結油室5
7,58の圧力が設定値を越えて過度に上昇することを
防止するために、上記遠心油圧を相殺することができる
遠心バランス機構を備えている。以下、この遠心バラン
ス機構について説明する。図5に詳しく示すように、副
変クラッチK0の第2ピストン56の前方には、摩擦板
積層体54(図4参照)との間に、内周部が上記連結部材
63に固定された固定壁64が配設され、該固定壁64
と第2ピストン56とで第1ピストン55の油圧室(第
1締結油室57)と同径の油室(第1遠心バランス室6
5)が形成されている。尚、上記リターンスプリング5
9は、この第1遠心バランス室65内に、つまり、第2
ピストン56と固定壁64との間に装着されている。
【0057】また、第1ピストン55と第2ピストン5
6との間には、両ピストン55,56の油圧室57,58
のピストン加圧面積差に相当する遠心油圧を相殺するた
めの第2遠心バランス室66が形成されている。ここ
に、該第2遠心バランス室66の外径寸法は、上記第1
遠心バランス室65および第1締結油室57の外径寸法
と等しく設定されている。つまり、第1ピストン55の
外周部,第2ピストン56の外周部および固定壁64の
外周部にそれぞれ装着されたシール部材55p,56p及
び64pの外径寸法は全て等しく設定されている。
6との間には、両ピストン55,56の油圧室57,58
のピストン加圧面積差に相当する遠心油圧を相殺するた
めの第2遠心バランス室66が形成されている。ここ
に、該第2遠心バランス室66の外径寸法は、上記第1
遠心バランス室65および第1締結油室57の外径寸法
と等しく設定されている。つまり、第1ピストン55の
外周部,第2ピストン56の外周部および固定壁64の
外周部にそれぞれ装着されたシール部材55p,56p及
び64pの外径寸法は全て等しく設定されている。
【0058】上記第1遠心バランス室65と第2締結油
室58とは第2ピストン56に設けられた小孔56hを
介して連通され、一方、上記第2遠心バランス室66と
第1締結油室57とは第1ピストン55に設けられた小
孔55hを介して連通されており、各小孔55h,56hの
後側には、ゴミ,異物等による小孔55h,56hの閉塞を
防止するためにスクリーン55s,56sがそれぞれ配設
されている。尚、第1遠心バランス室65と第2遠心バ
ランス室66とは、連通孔67によって相互に連通させ
られている。上記第1および第2の各遠心バランス室6
5及び66には、各小孔55h及び56hを介して第2締
結油室58および第1締結油室57側から漏れたオイル
がそれぞれ貯えられ、通常時には圧力は立たないけれど
も、クラッチK0が副変主軸7とともに回転すると貯え
られたオイルに遠心力が作用し、遠心バランス室65,
66に遠心油圧が発生するようになっている。
室58とは第2ピストン56に設けられた小孔56hを
介して連通され、一方、上記第2遠心バランス室66と
第1締結油室57とは第1ピストン55に設けられた小
孔55hを介して連通されており、各小孔55h,56hの
後側には、ゴミ,異物等による小孔55h,56hの閉塞を
防止するためにスクリーン55s,56sがそれぞれ配設
されている。尚、第1遠心バランス室65と第2遠心バ
ランス室66とは、連通孔67によって相互に連通させ
られている。上記第1および第2の各遠心バランス室6
5及び66には、各小孔55h及び56hを介して第2締
結油室58および第1締結油室57側から漏れたオイル
がそれぞれ貯えられ、通常時には圧力は立たないけれど
も、クラッチK0が副変主軸7とともに回転すると貯え
られたオイルに遠心力が作用し、遠心バランス室65,
66に遠心油圧が発生するようになっている。
【0059】以上の構成において、例えば、まず、比較
的小さい締結力で副変クラッチK0を締結する場合に
は、上記第2締結油室58に油圧を導入して圧力を立て
ればよい。このとき、第1締結油室57には圧力は立っ
ていないがオイルが満たされ、第2遠心バランス室66
も上記第1締結油室57から漏れたオイルで満たされて
いる。また、第1遠心バランス室65は第2締結油室5
8から漏れたオイルで満たされている。そして、この状
態で副変クラッチK0が副変主軸7の軸線を中心にして
回転した場合、この回転に伴って各油室57,58,65
及び66内のオイルには遠心力が作用する。この場合に
おける、第1締結油室57、第2締結油室58および第
2遠心バランス室66、並びに第1遠心バランス室65
に発生する遠心油圧の圧力分布を図6に模式的に示す。
的小さい締結力で副変クラッチK0を締結する場合に
は、上記第2締結油室58に油圧を導入して圧力を立て
ればよい。このとき、第1締結油室57には圧力は立っ
ていないがオイルが満たされ、第2遠心バランス室66
も上記第1締結油室57から漏れたオイルで満たされて
いる。また、第1遠心バランス室65は第2締結油室5
8から漏れたオイルで満たされている。そして、この状
態で副変クラッチK0が副変主軸7の軸線を中心にして
回転した場合、この回転に伴って各油室57,58,65
及び66内のオイルには遠心力が作用する。この場合に
おける、第1締結油室57、第2締結油室58および第
2遠心バランス室66、並びに第1遠心バランス室65
に発生する遠心油圧の圧力分布を図6に模式的に示す。
【0060】また、この場合における第1および第2の
各ピストン55及び56に作用する力W1及びW2は、前
方(図5における右方)を正(+)に取るとそれぞれ次式
及びで表される。 W1=F0−F2−P2 … W2=P2+F2−F1−K … ここに、F0,F1,F2,P2及びKの各符号はそれぞれ以
下の力を示している。 F0: 第1締結油室57に発生する遠心油圧に基づく力 F1: 第1遠心バランス室65に発生する遠心油圧に基
づく力 F2: 第2締結油室58および第2遠心バランス室66
に発生する遠心油圧に基づく力 P2: 第2締結油室58に作用する油圧に基づく力 K : リターンスプリング59の付勢力
各ピストン55及び56に作用する力W1及びW2は、前
方(図5における右方)を正(+)に取るとそれぞれ次式
及びで表される。 W1=F0−F2−P2 … W2=P2+F2−F1−K … ここに、F0,F1,F2,P2及びKの各符号はそれぞれ以
下の力を示している。 F0: 第1締結油室57に発生する遠心油圧に基づく力 F1: 第1遠心バランス室65に発生する遠心油圧に基
づく力 F2: 第2締結油室58および第2遠心バランス室66
に発生する遠心油圧に基づく力 P2: 第2締結油室58に作用する油圧に基づく力 K : リターンスプリング59の付勢力
【0061】本実施例では、上記第1締結油室57,第
1遠心バランス室65および第2遠心バランス室66は
いずれも同径に(つまり外径が等しく)形成されているの
で、第1締結油室57、第2締結油室58および第2遠
心バランス室66、並びに第1遠心バランス室65にお
いてそれぞれ発生する遠心油圧に基づく力F0,F2並び
にF1は相互に略等しく、F0=F1=F2 の関係が成立
する。従って、各ピストン55,56に作用する力W1,
W2は、それぞれ次式'及び'で表されることにな
る。 W1=−P2 …' W2=P2−K …'
1遠心バランス室65および第2遠心バランス室66は
いずれも同径に(つまり外径が等しく)形成されているの
で、第1締結油室57、第2締結油室58および第2遠
心バランス室66、並びに第1遠心バランス室65にお
いてそれぞれ発生する遠心油圧に基づく力F0,F2並び
にF1は相互に略等しく、F0=F1=F2 の関係が成立
する。従って、各ピストン55,56に作用する力W1,
W2は、それぞれ次式'及び'で表されることにな
る。 W1=−P2 …' W2=P2−K …'
【0062】すなわち、第1ピストン55は、第2締結
油室58に作用する油圧に基づく力P2によって後方へ
移動させられ、一方、第2ピストン56は、上記力P2
からリターンスプリング59の付勢力Kを減じた力(P2
−K)によって前方に移動させられ、この力で摩擦板積
層体54を押圧する。つまり、クラッチK0の締結力W
は、W=W2=P2−K で表される。この場合、第2締
結油室56および第2遠心バランス室66において発生
し第2ピストン56に作用する遠心油圧に基づく力F2
は、第1遠心バランス室65において発生する遠心油圧
に基づく力F1で相殺されている。従って、第2締結油
室56の圧力が設定値を越えて過度に上昇することはな
く、副変クラッチKOの締結力Wの制御精度を向上させ
ることができる。
油室58に作用する油圧に基づく力P2によって後方へ
移動させられ、一方、第2ピストン56は、上記力P2
からリターンスプリング59の付勢力Kを減じた力(P2
−K)によって前方に移動させられ、この力で摩擦板積
層体54を押圧する。つまり、クラッチK0の締結力W
は、W=W2=P2−K で表される。この場合、第2締
結油室56および第2遠心バランス室66において発生
し第2ピストン56に作用する遠心油圧に基づく力F2
は、第1遠心バランス室65において発生する遠心油圧
に基づく力F1で相殺されている。従って、第2締結油
室56の圧力が設定値を越えて過度に上昇することはな
く、副変クラッチKOの締結力Wの制御精度を向上させ
ることができる。
【0063】一方、比較的大きい締結力で副変クラッチ
K0を締結する場合には、上記第1締結油室57に油圧
を導入して圧力を立てればよい。このとき、第2締結油
室58には圧力は立っていないがオイルが満たされ、第
1および第2の各遠心バランス室65及び66もオイル
で満たされている。そして、この状態で副変クラッチK
0が副変主軸7の軸線を中心にして回転した場合、各油
室57,58及び66,65には、図7示すような圧力分
布の遠心油圧F0,F2,F1が発生し、第1および第2の
各ピストン55及び56に作用する力W1及びW2は、前
方(図5における右方)を正(+)に取るとそれぞれ次式
及びで表される。 W1=F0+P1−F2 … W2=F2−F1−K … ここに、F0,F2,F1及びKは式,における場合と同
様の力を、また、P1は第1締結油室57に作用する油
圧に基づく力を示している。更に、F0=F1=F2 であ
るので、上記各ピストン55,56に作用する力W1,W2
は、それぞれ次式'及び'で表されることになる。 W1=P1 …' W2=−K …'
K0を締結する場合には、上記第1締結油室57に油圧
を導入して圧力を立てればよい。このとき、第2締結油
室58には圧力は立っていないがオイルが満たされ、第
1および第2の各遠心バランス室65及び66もオイル
で満たされている。そして、この状態で副変クラッチK
0が副変主軸7の軸線を中心にして回転した場合、各油
室57,58及び66,65には、図7示すような圧力分
布の遠心油圧F0,F2,F1が発生し、第1および第2の
各ピストン55及び56に作用する力W1及びW2は、前
方(図5における右方)を正(+)に取るとそれぞれ次式
及びで表される。 W1=F0+P1−F2 … W2=F2−F1−K … ここに、F0,F2,F1及びKは式,における場合と同
様の力を、また、P1は第1締結油室57に作用する油
圧に基づく力を示している。更に、F0=F1=F2 であ
るので、上記各ピストン55,56に作用する力W1,W2
は、それぞれ次式'及び'で表されることになる。 W1=P1 …' W2=−K …'
【0064】すなわち、この場合には、P1がP1>Kと
なるように設定されている限り、第1および第2の両ピ
ストン55及び56は一体となって前動させられ、(P1
−K)の力で摩擦板積層体54を押圧する。つまり、ク
ラッチK0の締結力Wは、W=W1+W2=P1−K で
表される。この場合、第1締結油室57において発生し
第1ピストン55に作用する遠心油圧に基づく力F
0は、第2締結油室58および第2遠心バランス室66
において発生する遠心油圧に基づく力F2で相殺されて
いる。従って、第1締結油室57の圧力が設定値を越え
て過度に上昇することはなく、副変クラッチK0の締結
力Wの制御精度を向上させることができる。
なるように設定されている限り、第1および第2の両ピ
ストン55及び56は一体となって前動させられ、(P1
−K)の力で摩擦板積層体54を押圧する。つまり、ク
ラッチK0の締結力Wは、W=W1+W2=P1−K で
表される。この場合、第1締結油室57において発生し
第1ピストン55に作用する遠心油圧に基づく力F
0は、第2締結油室58および第2遠心バランス室66
において発生する遠心油圧に基づく力F2で相殺されて
いる。従って、第1締結油室57の圧力が設定値を越え
て過度に上昇することはなく、副変クラッチK0の締結
力Wの制御精度を向上させることができる。
【0065】以上、説明したように、本実施例によれ
ば、受圧面積が比較的大きい第1ピストン55と受圧面
積が比較的小さい第2ピストン56とを、摩擦板積層体
54側から第2ピストン56,第1ピストン55の順序
で配設するとともに、本来、ある程度のスペースが設け
られる上記第2ピストン56と摩擦板積層体54との間
に遠心バランス室65(第1遠心バランス室)を形成した
ので、比較的簡単な構成で、ダブルピストンタイプとさ
れた副変クラッチK0に遠心バランス機構を設けること
ができる。その上、上記両ピストン55,56間に、両
ピストン55,56の油圧室57,58の加圧面積差に相
当する遠心油圧相殺用の第2の遠心バランス66を形成
したので、第1又は第2ピストン55又は56のいずれ
のピストンを加圧した場合でも、当該ピストン55,5
6の油圧室57,58において発生する遠心油圧を確実
に相殺することができる。すなわち、上記副変クラッチ
K0をダブルピストンタイプとすることにより、一定の
油圧値の下でピストン55,56による締結力を少なく
とも二段階に切り換えることができ、当該副変クラッチ
K0が制御すべき伝達に一定以上の差が生じる場合で
も、該クラッチK0に作用させる油圧値を変化させるこ
となく、従って、その油圧制御の複雑化を招くことな
く、当該クラッチK0の締結力を切り換えて対応するこ
とができる。また、副変クラッチK0回転時に各油室に
発生する遠心油圧を確実に相殺して、クラッチ締結力の
制御精度を向上させることができる。しかも、この場合
において、比較的簡単な構成で、ダブルピストンタイプ
の油圧クラッチK0に遠心バランス機構を設けることが
できる。
ば、受圧面積が比較的大きい第1ピストン55と受圧面
積が比較的小さい第2ピストン56とを、摩擦板積層体
54側から第2ピストン56,第1ピストン55の順序
で配設するとともに、本来、ある程度のスペースが設け
られる上記第2ピストン56と摩擦板積層体54との間
に遠心バランス室65(第1遠心バランス室)を形成した
ので、比較的簡単な構成で、ダブルピストンタイプとさ
れた副変クラッチK0に遠心バランス機構を設けること
ができる。その上、上記両ピストン55,56間に、両
ピストン55,56の油圧室57,58の加圧面積差に相
当する遠心油圧相殺用の第2の遠心バランス66を形成
したので、第1又は第2ピストン55又は56のいずれ
のピストンを加圧した場合でも、当該ピストン55,5
6の油圧室57,58において発生する遠心油圧を確実
に相殺することができる。すなわち、上記副変クラッチ
K0をダブルピストンタイプとすることにより、一定の
油圧値の下でピストン55,56による締結力を少なく
とも二段階に切り換えることができ、当該副変クラッチ
K0が制御すべき伝達に一定以上の差が生じる場合で
も、該クラッチK0に作用させる油圧値を変化させるこ
となく、従って、その油圧制御の複雑化を招くことな
く、当該クラッチK0の締結力を切り換えて対応するこ
とができる。また、副変クラッチK0回転時に各油室に
発生する遠心油圧を確実に相殺して、クラッチ締結力の
制御精度を向上させることができる。しかも、この場合
において、比較的簡単な構成で、ダブルピストンタイプ
の油圧クラッチK0に遠心バランス機構を設けることが
できる。
【0066】次に、本発明の他の実施例に係る副変クラ
ッチについて説明する。尚、以下の説明において、上記
図1〜図7で示した実施例における場合と同じものに
は、同一の符号を付し、それ以上の説明は省略する。図
8に示すように、本実施例に係る副変クラッチK0'で
は、第2ピストン86と第1ピストン85との間には遠
心バランス室は設けられておらず、第2ピストン86と
固定壁94(図8では図示せず)との間にのみ遠心バラン
ス室95が設けられている。つまり、この副変クラッチ
K0'では、上記遠心バランス室95は第1締結油室8
5と同径に形成されているが、第2締結油室88が第1
締結油室87および遠心バランス室95と同径ではな
い。
ッチについて説明する。尚、以下の説明において、上記
図1〜図7で示した実施例における場合と同じものに
は、同一の符号を付し、それ以上の説明は省略する。図
8に示すように、本実施例に係る副変クラッチK0'で
は、第2ピストン86と第1ピストン85との間には遠
心バランス室は設けられておらず、第2ピストン86と
固定壁94(図8では図示せず)との間にのみ遠心バラン
ス室95が設けられている。つまり、この副変クラッチ
K0'では、上記遠心バランス室95は第1締結油室8
5と同径に形成されているが、第2締結油室88が第1
締結油室87および遠心バランス室95と同径ではな
い。
【0067】従って、比較的小さい締結力で副変クラッ
チK0'を締結する場合、すなわち、第2締結油室88
に油圧を導入して圧力を立てた場合については、該第2
締結油室88内に発生する遠心油圧を遠心バランス室9
5の遠心油圧で完全には相殺することはできず、両油室
88,95の外径の差に相当する分だけアンバランスを
残したままとなる。しかしながら、このアンバランスの
程度は基本的に余り大きいものではなく、また、副変主
軸7の回転数あるいは第2締結油室88内の圧力値等を
適切に設定することにより、上記アンバランスの影響を
より一層小さくし、実用上特に支障がないものとするこ
とも可能である。一方、比較的大きい締結力で副変クラ
ッチK0'を締結する場合、すなわち、第1締結油室8
7に油圧を導入して圧力を立てた場合については、該第
1締結油室87内に発生する遠心油圧を遠心バランス室
95の遠心油圧で完全には相殺することができる。
チK0'を締結する場合、すなわち、第2締結油室88
に油圧を導入して圧力を立てた場合については、該第2
締結油室88内に発生する遠心油圧を遠心バランス室9
5の遠心油圧で完全には相殺することはできず、両油室
88,95の外径の差に相当する分だけアンバランスを
残したままとなる。しかしながら、このアンバランスの
程度は基本的に余り大きいものではなく、また、副変主
軸7の回転数あるいは第2締結油室88内の圧力値等を
適切に設定することにより、上記アンバランスの影響を
より一層小さくし、実用上特に支障がないものとするこ
とも可能である。一方、比較的大きい締結力で副変クラ
ッチK0'を締結する場合、すなわち、第1締結油室8
7に油圧を導入して圧力を立てた場合については、該第
1締結油室87内に発生する遠心油圧を遠心バランス室
95の遠心油圧で完全には相殺することができる。
【0068】本実施例によれば、第1ピストン87と第
2ピストン88との間の遠心バランス室の形成を省略す
ることにより、副変クラッチK0'の構造をかなり簡略
化することができる。この場合において、クラッチ締結
力を小さくする場合については遠心油圧のバランス特性
を多少犠牲にせざるを得ないが、クラッチ締結力を大き
くする場合については遠心油圧の影響を完全に無くする
ことができる。
2ピストン88との間の遠心バランス室の形成を省略す
ることにより、副変クラッチK0'の構造をかなり簡略
化することができる。この場合において、クラッチ締結
力を小さくする場合については遠心油圧のバランス特性
を多少犠牲にせざるを得ないが、クラッチ締結力を大き
くする場合については遠心油圧の影響を完全に無くする
ことができる。
【0069】次に、本発明の更に他の実施例に係る副変
クラッチK0"について説明する。図9に示すように、
本実施例に係る副変クラッチK0"では、第1ピストン
105と第2ピストン106との間に、スナップリング
117によって副変主軸7に固定された中間固定部材1
16が配設され、上記第1ピストン105は、この中間
固定部材116とクラッチドラム101との間に前後方
向へ摺動可能に嵌入される一方、上記第2ピストン10
6は、上記クラッチドラム101と副変主軸7との間に
嵌入され、かつ、この両者7,101と上記中間固定部
材116と固定壁114とに対して前後方向へ摺動でき
るようになっている。また、該固定壁114と上記第2
ピストン106との間には、リターンスプリング109
が装着されている。
クラッチK0"について説明する。図9に示すように、
本実施例に係る副変クラッチK0"では、第1ピストン
105と第2ピストン106との間に、スナップリング
117によって副変主軸7に固定された中間固定部材1
16が配設され、上記第1ピストン105は、この中間
固定部材116とクラッチドラム101との間に前後方
向へ摺動可能に嵌入される一方、上記第2ピストン10
6は、上記クラッチドラム101と副変主軸7との間に
嵌入され、かつ、この両者7,101と上記中間固定部
材116と固定壁114とに対して前後方向へ摺動でき
るようになっている。また、該固定壁114と上記第2
ピストン106との間には、リターンスプリング109
が装着されている。
【0070】上記第2ピストン106の後側には、該第
2ピストン106の後面と中間固定部材116の前面と
副変主軸7の外周面とで画成された第2締結油室108
と、第2ピストン106の後面と第1ピストン105の
前面とクラッチドラム101の内周面と中間固定部材1
16とで画成された中間油室110(第2遠心バランス
室)とが設けられている。そして、上記中間油室110
のみに油圧を供給した際には最も小さい加圧力で、ま
た、上記中間油室110と第2締結油室108の両方に
油圧を供給した際には最も大きい加圧力で、上記第2ピ
ストン106を摩擦板積層体104を押圧することがで
きる。つまり、第2締結油室108のみに油圧を供給す
る場合と併せて、第2ピストン106の加圧力を三段階
に切り換えることができる。また、上記第1ピストン1
05の後側には第1締結油室107が形成されており、
この第1締結油室107に油圧を供給して該第1ピスト
ン105を前方に向かって押し出すことにより、該第1
ピストン105の加圧力と上記第2ピストン106の加
圧力とを加え合わせた力で摩擦板積層体104を押圧す
ることができ、特に大きいクラッチ締結力を得ることが
できる。すなわち、油圧を供給すべき締結油室を切り換
えることによって副変クラッチK0"の締結力の大きさ
を選択的に切り換えることができるので、該副変クラッ
チK0"に作用させる油圧値を変化させることなく、従
って、その油圧制御の複雑化を招くことなく、該副変ク
ラッチK0"が制御すべき伝達トルクに応じた適切な締
結力を得ることができる。
2ピストン106の後面と中間固定部材116の前面と
副変主軸7の外周面とで画成された第2締結油室108
と、第2ピストン106の後面と第1ピストン105の
前面とクラッチドラム101の内周面と中間固定部材1
16とで画成された中間油室110(第2遠心バランス
室)とが設けられている。そして、上記中間油室110
のみに油圧を供給した際には最も小さい加圧力で、ま
た、上記中間油室110と第2締結油室108の両方に
油圧を供給した際には最も大きい加圧力で、上記第2ピ
ストン106を摩擦板積層体104を押圧することがで
きる。つまり、第2締結油室108のみに油圧を供給す
る場合と併せて、第2ピストン106の加圧力を三段階
に切り換えることができる。また、上記第1ピストン1
05の後側には第1締結油室107が形成されており、
この第1締結油室107に油圧を供給して該第1ピスト
ン105を前方に向かって押し出すことにより、該第1
ピストン105の加圧力と上記第2ピストン106の加
圧力とを加え合わせた力で摩擦板積層体104を押圧す
ることができ、特に大きいクラッチ締結力を得ることが
できる。すなわち、油圧を供給すべき締結油室を切り換
えることによって副変クラッチK0"の締結力の大きさ
を選択的に切り換えることができるので、該副変クラッ
チK0"に作用させる油圧値を変化させることなく、従
って、その油圧制御の複雑化を招くことなく、該副変ク
ラッチK0"が制御すべき伝達トルクに応じた適切な締
結力を得ることができる。
【0071】本実施例に係る副変クラッチK0"も、所
謂、遠心バランス機能を有するタイプのもので、上記第
2ピストン106と固定壁114との間に、第1ピスト
ン105の油圧室107と外径が実質的に等しい遠心バ
ランス室115(第1遠心バランス室)が形成されてお
り、また、上記中間油室110を第2遠心バランス室と
して作用させることにより、副変クラッチK0"が締結
され、かつ該クラッチK0"が回転させられた際には、
この回転に伴って各ピストン105,106の油圧室1
07,108に発生する遠心油圧を相殺することがで
き、締結力の制御精度を向上させることができるのであ
る。
謂、遠心バランス機能を有するタイプのもので、上記第
2ピストン106と固定壁114との間に、第1ピスト
ン105の油圧室107と外径が実質的に等しい遠心バ
ランス室115(第1遠心バランス室)が形成されてお
り、また、上記中間油室110を第2遠心バランス室と
して作用させることにより、副変クラッチK0"が締結
され、かつ該クラッチK0"が回転させられた際には、
この回転に伴って各ピストン105,106の油圧室1
07,108に発生する遠心油圧を相殺することがで
き、締結力の制御精度を向上させることができるのであ
る。
【図1】 本発明の実施例に係る多段自動変速装置のト
ルク伝達系統を示すスケルトン図である。
ルク伝達系統を示すスケルトン図である。
【図2】 上記多段自動変速装置の主変速機の縦断面説
明図である。
明図である。
【図3】 上記多段自動変速装置の副変速機の縦断面説
明図である。
明図である。
【図4】 上記副変速機の副変クラッチ及び副変ブレー
キの拡大縦断面説明図である。
キの拡大縦断面説明図である。
【図5】 締結力を小さく設定した場合における上記
副変クラッチの拡大縦断面説明図である。
副変クラッチの拡大縦断面説明図である。
【図6】 締結力を小さく設定した場合における上記
副変クラッチの各油室内の圧力状態を模式的に示す図で
ある。
副変クラッチの各油室内の圧力状態を模式的に示す図で
ある。
【図7】 締結力を大きく設定した場合における上記
副変クラッチの各油室内の圧力状態を模式的に示す図で
ある。
副変クラッチの各油室内の圧力状態を模式的に示す図で
ある。
【図8】 本発明の他の実施例に係る副変クラッチの拡
大縦断面説明図である。
大縦断面説明図である。
【図9】 本発明の更に他の実施例に係る副変クラッチ
の拡大縦断面説明図である。
の拡大縦断面説明図である。
52,53…摩擦板 54,104…摩擦板積層体 55,85,105…第1ピストン 56,86,106…第2ピストン 57,87,107…第1締結油室 58,88,108…第2締結油室 65,95,105…第1遠心バランス室 66,110…第2遠心バランス室 AT…多段自動変速装置 K0,K0',K0"…副変クラッチ Tm…主変速機 Ts…副変速機
Claims (4)
- 【請求項1】 受圧面積が比較的大きい第1のピストン
と受圧面積の比較的小さい第2のピストンとを備え、こ
れら両ピストンを摩擦板側から第2のピストン,第1の
ピストンの順序で直列に配設するとともに、上記第2の
ピストンと上記摩擦板との間に、上記第1のピストンの
油圧室と外径が実質的に等しい遠心油圧相殺用の油室を
設けたことを特徴とする油圧クラッチ装置。 - 【請求項2】 上記第1のピストンと第2のピストンと
の間に、両ピストンの油圧室のピストン加圧面積差に相
当する遠心油圧相殺用の第2の油室を設けたことを特徴
とする請求項1記載の油圧クラッチ装置。 - 【請求項3】 上記第1のピストンと第2のピストンと
の間に、該第2ピストンの油圧室の後壁を構成する固定
部材を配設し、該固定部材と第1ピストンとの間に遠心
油圧を相殺し得る第2の油室を設けたことを特徴とする
請求項1記載の油圧クラッチ装置。 - 【請求項4】 請求項1〜請求項3記載の油圧クラッチ
装置において、上記油圧クラッチ装置は、主変速機の出
力側に副変速機が接続された自動変速装置における上記
副変速機の主変速機との断続を制御するクラッチ装置で
あることを特徴とする油圧クラッチ装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4145435A JPH05340430A (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | 油圧クラッチ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4145435A JPH05340430A (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | 油圧クラッチ装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05340430A true JPH05340430A (ja) | 1993-12-21 |
Family
ID=15385182
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4145435A Pending JPH05340430A (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | 油圧クラッチ装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05340430A (ja) |
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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