JPH05343322A - 化合物半導体結晶層形成法 - Google Patents

化合物半導体結晶層形成法

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JPH05343322A
JPH05343322A JP22954291A JP22954291A JPH05343322A JP H05343322 A JPH05343322 A JP H05343322A JP 22954291 A JP22954291 A JP 22954291A JP 22954291 A JP22954291 A JP 22954291A JP H05343322 A JPH05343322 A JP H05343322A
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JP
Japan
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crystal layer
compound semiconductor
semiconductor crystal
cyclotron resonance
gas
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JP22954291A
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English (en)
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Tomoo Yamamoto
知生 山本
Yasuyuki Nanishi
▲やす▼之 名西
Naoto Kondo
直人 近藤
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NTT Inc
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 半導体基板上に、不純物が高い不純物濃度で
導入されている化合物半導体結晶層を、高い不純物濃度
に応じた高いキャリア濃度を有するものとして、形成す
る。 【構成】 形成せんとする化合物半導体結晶層の原料ガ
スのマイクロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマ、また
はそれと還元性ガスまたは不活性ガスのマイクロ波電子
サイクロトロン共鳴プラズマ8とを生成させ、その生成
されたマイクロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマを、
半導体基板上に輸送させるとともに、上記半導体基板上
に輸送されるマイクロ波電子サイクロトロン共鳴プラズ
マによって、固相状態にある不純物2−2を励起させ、
上記半導体基板上に、不純物の導入された化合物半導体
結晶層14を形成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体基板上に、不純
物の導入された化合物半導体結晶層を形成する化合物半
導体結晶層形成法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体基板上に、分子線エピタキ
シャル法によって、p型不純物としてのC、Be、Z
n、Mgや、n型不純物としてのSn、Geや、Ti、
Wなどの高融点不純物などが導入されているInP、G
aP、AlAs、InAs、それらの混晶などでなる化
合物半導体結晶層を形成することが試みられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の化合物半導体結晶層形成法の場合、不純物が
導入されている化合物半導体結晶層を、分子線エピタキ
シャル法によって形成しているので、いま形成されつつ
ある化合物半導体結晶層内に入射せんとする化合物半導
体結晶層内に導入されることになる不純物の粒子のエネ
ルギ―が、1eVまたはそれ以下というように低いの
で、化合物半導体結晶層を、高い不純物濃度を有するも
のとして形成するのに一定の限度を有する、という欠点
を有していた。
【0004】例えば、Cでなる不純物を導入しているG
aAsでなる化合物半導体結晶層を形成する場合、いま
形成されつつあるGaAs結晶層内に入射せんとするC
の粒子の入射エネルギ―が1eVまたはそれ以下という
ように低いので、Cが、低い熱拡散係数しか有していな
いことと相俟って、いま形成されつつあるGaAs結晶
層に入射するCの粒子の、いま形成されつつあるGaA
s結晶層の表面上での横方向のマイグレ―ション距離が
小さく、このため、続いていま形成されつつあるGaA
s結晶層に入射するCの粒子が、いま形成されつつある
GaAs結晶層の表面においてすでにCによって占めら
れているGa格子位置に出会う、という確率が大きく、
このため、形成されつつあるGaAs結晶層の表面上に
Cの析出物が形成したり、また、Cが、いま形成されつ
つあるGaAs結晶層の表面上において、Cによって占
められていないAs格子位置に達することなしに、Ga
格子位置に入ってドナ―になったりすることから、Ga
As結晶層を、2×1019cm-3以上の高いCでなる不
純物濃度を有するものとして形成することができない、
という欠点を有していた。
【0005】さらに述べれば、分子線エピタキシャル法
によって不純物を高濃度に添加しようとした場合、ある
濃度以上では添加量を増してもキャリア濃度は増加せず
むしろ減少するという欠点があった。GaAsへのアク
セプタ不純物であり熱的拡散係数が小さいカ―ボン
(C)の添加を例にとると、2×1019cm-3以上で上
記の減少がみられる。この理由はCがGaAs結晶中で
Asの格子位置に入っていないためであり、その原因は
Cを添加する方法が従来法では熱的蒸発によるものであ
り結晶表面での飛来Cのエエネルギが1エレクトロンボ
ルト以下であることによる。すなわち、入射エネルギが
1エレクトロンボルト以下のように小さい場合基板表面
での横方向のマイグレ―ション距離も小さいため、添加
量を上げていくと入射したCが基板表面ですでにCで占
められたGa格子位置に出会う確率が増加し、Cの析出
物を形成したり、あるいはCで占められていないAs格
子位置に達することなくGa格子位置に入りドナ―とな
ることになる。
【0006】よって、本発明は、上述した欠点のない、
新規な化合物半導体結晶層形成法を提案せんとするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願第1番目の発明によ
る化合物半導体結晶層形成法は、形成せんとする化合物
半導体結晶層の原料ガスのマイクロ波電子サイクロトロ
ン共鳴プラズマを生成させ、上記原料ガスのマイクロ波
電子サイクロトロン共鳴プラズマを、半導体基板上に輸
送させるとともに、上記半導体基板上に輸送される上記
原料ガスのマイクロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマ
の一部によって、固相状態にある不純物を励起させ、よ
って、上記半導体基板上に、上記不純物の導入された化
合物半導体結晶層を形成させる。
【0008】本願第2番目の発明による化合物半導体結
晶層形成法は、還元性ガスまたは不活性ガスのマイクロ
波電子サイクロトロン共鳴プラズマを生成させ、上記還
元性ガスまたは不活性ガスのマイクロ波電子サイクロト
ロン共鳴プラズマによって、形成せんとする化合物半導
体結晶の原料ガスと固相状態にある不純物とを励起さ
せ、よって、上記半導体基板上に、上記不純物の導入さ
れた化合物半導体結晶層を形成させる。
【0009】本願第3番目の発明による化合物半導体結
晶層形成法は、形成せんとする化合物半導体結晶層の原
料ガスのマイクロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマと
還元性ガスまたは不活性ガスのマイクロ波電子サイクロ
トロン共鳴プラズマとを生成させ、上記原料ガスのマイ
クロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマと上記還元性ガ
スまたは不活性ガスのマイクロ波電子サイクロトロン共
鳴プラズマとを、半導体基板上に輸送させるとともに、
上記半導体基板上に輸送される上記原料ガスのマイクロ
波電子サイクロトロン共鳴プラズマと上記還元性ガスま
たは不活性ガスのマイクロ波電子サイクロトロン共鳴プ
ラズマとによって固相状態にある不純物を励起させ、よ
って、上記半導体基板上に、上記不純物の導入された化
合物半導体結晶層を形成させる。
【0010】さらに述べれば本発明による化合物半導体
結晶層形成法は、気相状態にある物質から半導体薄膜結
晶を成長させる場合、前記気相状態にある物質をマイク
ロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマにより励起して結
晶成長を行う方法において、前記の励起された物質を発
散磁界により基板結晶上に輸送させ前記基板結晶上に不
純物を添加した結晶成長を行う。
【0011】この場合、マイクロ波電子サイクロトロン
共鳴プラズマによる励起は、成長されるべき結晶の構成
元素及び還元性もしくは不活性元素からなるグル―プか
ら選ばれた1つもしくは複数の気相物質に対して行う。
また、上記マイクロ波電子サイクロトロン共鳴により励
起されるプラズマ状態にある物質が固相状態にある添加
する不純物元素を含む物質を励起する。
【0012】
【作用・効果】本発明による化合物半導体結晶層形成法
によれば、形成せんとする化合物半導体結晶層の原料ガ
スのマイクロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマ、また
は還元性ガスまたは不活性ガスのマイクロ波電子サイク
ロトロン共鳴プラズマ、もしくは上記原料ガスのマイク
ロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマと上記還元性ガス
または不活性ガスのマイクロ波電子サイクロトロン共鳴
プラズマとを用い、そして、固相状態にある不純物を励
起させて、不純物の導入されている化合物半導体結晶層
を形成しているので、いま形成されつつある化合物半導
体結晶層へ入射する不純物の粒子のエネルギ―が、前述
した従来の化合物半導体結晶層形成法の場合に比し、化
合物半導体結晶層内にダメ―ジを与えない程度に高いの
で、化合物半導体結晶層を、前述した従来の化合物半導
体結晶層形成法の場合に比し高い不純物濃度を有し、そ
れでいて、ダメ―ジを有しないものとして容易に形成す
ることができる。
【0013】さらに述べれば、本発明は、マイクロ波電
子サイクロトロン共鳴プラズマ源と発散磁界を組合せる
ことにより、1つもしくは複数の半導体構成元素あるい
は還元性もしくは不活性元素のイオンをプラズマととも
に基板及び固相状態にある添加する不純物物質に輸送
し、基板設置室に他の半導体構成元素を含むガスを導入
しつつあるいは導入することなく、基板上に高濃度に不
純物を添加した結晶成長を行う。
【0014】すなわち、本発明によるならば、数十エレ
クトロンボルトの低エネルギ―粒子を基板に輸送でき、
成長膜中にダメ―ジを生じさせず、しかも熱平衡的結晶
成長の場合よりは十分大きなエネルギ―で結晶成長する
ことができることを特徴とする化合物半導体の結晶成長
方法が提供される。
【0015】以上のような本発明による方法において
は、熱平衡より十分大きなエネルギ―で結晶成長するた
め、基板表面での原子のマイグレ―ション距離が増加す
る。その結果、有効なキャリアの供給源となる不純物が
高濃度に添加された薄膜が基板上に成長できるととも
に、比較的エネルギ―が小さいためダメ―ジのない高品
質の結晶が得られることになる。
【0016】なお、本発明の方法において、マイクロ波
電子サイクロトロン共鳴により励起しプラズマ状態にす
る物質は化合物半導体結晶の成長に用いるところの半導
体構成元素、還元性もしくは不活性ガスの少なくとも1
つであればよく、あるいは、その複数の組合せまたはそ
の全部をマイクロ波電子サイクロトロン共鳴により励起
するようにしてもよい。本発明方法において、直接マイ
クロ波電子サイクロトロン共鳴により励起されない他の
気相状態の物質も、プラズマとの相互作用を受け、基板
結晶上に輸送される。
【0017】
【実施例】図1は、本発明において用いられる製造装置
の概略を示す。
【0018】図1aにおいて1は成長室で、内部に基板
結晶2−1が添加用不純物固体物質2−2に隣接して支
持されている。3は排気ポンプへの連結口、4はガス導
入口、5はプラズマ遮蔽板、6は固体材料蒸発用セル、
7は空洞共振形プラズマ生成室、8はプラズマ、9は方
形導波管、10はマグネット、11は石英窓を示す。図
1bに示すように空洞共振形プラズマ生成室7から成長
室1に向って磁界の強さを減少させており、その結果プ
ラズマが発散して引き出されるものである。
【0019】次に、本発明による成長方法の実施例を説
明する。
【実施例1】マイクロ波電子サイクロトロン共鳴プラズ
マ源には、水素(還元性)ガスで希釈したアルシン(A
sH3 )を導入し、基板設置室にガリウム原子をクヌ―
ドセン・セル内の金属ガリウムを蒸発させることにより
供給して結晶成長を行っている。添加用不純物物質には
高純度カ―ボンを用いた。その成長条件は以下の通りで
ある。
【0020】実施例の成長条件 ・アルシン流量:40sccm ・Gaセル温度:900℃ ・マイクロ波周波数:2.45GHz ・マイクロ波電力:100W ・成長速度:0.5μm/h ・成長時間:1時間 ・基板温度:500℃
【0021】図2は上記実施例の条件でカ―ボンを不純
物として添加したGaAs成長層のホ―ル測定によって
求めたキャリア濃度と2次イオン質量分析法によって測
定した膜中のカ―ボン原子濃度との関係を示す。実線は
本発明によって成長したGaAs膜を示しており、図2
に示すように1020cm-3まで比例関係が成り立ってい
る。図中の点線は、比較のため従来の分子線エピタキシ
ャル法によって成長した場合を示したものであり1019
cm-3以上になるとキャリア濃度は飽和し、その後添加
量を増加させてもかえって減少する。
【0022】
【実施例2】本発明による方法では、1020cm-3程度
のキャリア濃度をもつp型カ―ボン添加化合物半導体結
晶が簡単に実現できるため高濃度かつ急峻な分布を持つ
p層をもつ良好なpn接合ダイオ―ド特性を得ることが
できる。図3は、上記の方法でカ―ボンを1020cm-3
の高濃度で添加して形成したp型GaAsをp層にもつ
pn接合ダイオ―ドの順方向、逆方向電流−電圧特性を
示す図である。整流比は電流1.0Vで5桁以上得ら
れ、n値も1.1であり、良好なダイオ―ド特性を得る
ことができる。
【0023】上述の実施例1、実施例2では、成長させ
る化合物半導体としてGaAsとしたが例えばInP、
GaP、AlAs、InAs及びそれらの混晶などの化
合物半導体結晶成長の場合にもGaAs成長の場合と同
様の結晶成長を行わせることができる。また添加する不
純物はp型不純物のCを用いたが、例えば他のp型不純
物であるBe、Zn、Mg、及びn型不純物であるS
n、Ge、さらには熱的な反応過程のみでは添加が困難
とされている高融点金属であるチタン(Ti)、タング
ステン(W)の場合もC添加の場合と同様のことが期待
できる。
【0024】さらに、マイクロ波電子サイクロトロン共
鳴による励起はV族元素を含むガスに対して行ったが、
例えばIII族元素を含むガス、さらには水素、アルゴ
ンなどの成長層内にはほとんど残留しないものを用いる
こともできる。なお後者の場合は、成長膜構成元素は従
来の分子線エピタキシャル法と同様の方法により供給す
ることとなる。
【0025】なお上記においてアルシンガスは、H
2 (還元性)、Ar(不活性)、He(不活性)ガスで
希釈して使用することができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したところから明らかなよう
に、本発明による化合物半導体結晶層形成法によれば、
【作用・効果】の項で述べた作用効果が得られる。
【0027】さらに述べれば、基板表面に到達した不純
物粒子のマイグレ―ション距離の増加が図れるため、実
質上の付着確率が増加し不純物を高濃度に添加できるこ
とにより良好なpn接合特性を得ることができる。また
本発明による方法では、粒子の持つエネルギ―は低いた
め、欠陥の少ない高品質結晶が得られる利点がある。
【0028】また、本発明方法において、マイクロ波電
子プラズマを応用した成長法の特徴(適当なエネルギ―
を持つ粒子を基板に輸送することができること以外)と
して、次の2項をあげることができる。
【0029】プラズマ生成室内に電極などの汚染源が
無いため高純度の膜が得られる。 電子サイクロトロン共鳴を利用するためガスが効率よ
く電離される。そのため他のプラズマ法に比べて2−3
桁低い圧力で成長を行うことができ、ガス中の不純物の
影響を受けにくい。
【0030】なお、上述においては、本発明の1つの実
施例を示したに留まり、その
【実施例】から、
【課題を解決するための手段】の項で述べた種々の変
型、変更をなし得ることは明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による化合物半導体結晶層形成法に用い
得る装置の概略図(図1a)及びその発散磁界の分布
(図1b)を示す図である。
【図2】本発明による化合物半導体結晶層形成法の実施
例によって得られた不純物添加化合物半導体結晶の膜中
のC原子濃度とキャリア濃度の関係を示す図である。
【図3】本発明による化合物半導体結晶層形成法の実施
例によって形成したp型高濃度不純物添加化合物半導体
結晶をp層に用いたpn接合特性を示す図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年1月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 化合物半導体結晶層形成法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体基板上に、不純
物が導入されている化合物半導体結晶層を形成する化合
物半導体結晶層形成法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体基板上に、p型不純物とし
てのC、Be、Zn、Mgや、n型不純物としてのS
n、Geや、高融点不純物としてのTi、Wなどの不純
物が導入されているGaAs、InP、GaP、AlA
s、InAs、それらの混晶などでなる化合物半導体結
晶層を、分子線エピタキシャル法によって形成する化合
物半導体結晶層形成法が種々提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような不純物が導
入されている化合物半導体結晶層を分子線エピタキシャ
ル法によって形成する従来の化合物半導体結晶層形成法
の場合、いま形成されつつある化合物半導体結晶層内に
入射せんとする化合物半導体結晶層内に導入されること
になる不純物の粒子のエネルギーが、1eVまたはそれ
以下というように低いことから、化合物半導体結晶層
を、高い不純物濃度を有していても、それに応じた高い
キャリア濃度を有するものとして形成するのに、一定の
限度を有する、という欠点を有していた。
【0004】いま、これについて、形成せんとする化合
物半導体結晶層がGaAs結晶層であり、また、そのG
aAs結晶層内に導入されるべき不純物がp型不純物と
してのCであるとして述べれば、従来の分子線エピタキ
シャル成長法による化合物半導体結晶層形成法の場合、
いま形成されつつあるGaAs結晶層内に入射せんとす
るCの粒子のエネルギーが、1eVまたはそれ以下とい
うように低いことから、Cが低い熱拡散係数しか有して
いないことと相俟って、いま形成されつつあるGaAs
結晶層内に入射するCの粒子の、いま形成されつつある
GaAs結晶層の表面上での横方向のマイグレーション
距離が小さい。このため、形成されつつあるGaAs結
晶層の表面上に、Cの析出物が形成されたり、また、C
の粒子が、いま形成されつつあるGaAs結晶層の表面
上において、Cによって占められていないGaの格子位
置に達することなしに、Asの格子位置に入り、ドナー
として作用することになったりする。このため、GaA
s結晶層を、2×1019cm−3以上の高い不純物濃
度を有していても、それに応じた2×1019cm−3
以上の高いキャリア濃度を有するものとして形成するこ
とができない、という欠点を有していた。
【0005】よって、本発明は、上述した欠点のない、
新規な化合物半導体結晶層形成法を提案せんとするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願第1番目の発明によ
る化合物半導体結晶層形成法は、形成せんとする化合物
半導体結晶層の原料ガスのマイクロ波電子サイクロトロ
ン共鳴プラズマを生成させ、上記原料ガスのマイクロ波
電子サイクロトロン共鳴プラズマを、半導体基板上に輸
送させるとともに、上記原料ガスのマイクロ波電子サイ
クロトロン共鳴プラズマの一部によって、固相状態にあ
る不純物を励起させ、よって、上記半導体基板上に、上
記不純物の導入されている化合物半導体結晶層を形成さ
せる。
【0007】本願第2番目の発明による化合物半導体結
晶層形成法は、還元性ガスまたは不活性ガスのマイクロ
波電子サイクロトロン共鳴プラズマを生成させ、その還
元性ガスまたは不活性ガスのマイクロ波電子サイクロト
ロン共鳴プラズマを、半導体基板上に輸送させるととも
に、上記半導体基板上に輸送される上記還元性ガスまた
は不活性ガスのマイクロ波電子サイクロトロン共鳴プラ
ズマによって、形成せんとする化合物半導体結晶の原料
ガスと固相状態にある不純物とを励起させ、よって、上
記半導体基板上に、上記不純物の導入されている化合物
半導体結晶層を形成させる。
【0008】本願第3番目の発明による化合物半導体結
晶層形成法は、形成せんとする化合物半導体結晶層の原
料ガスのマイクロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマと
還元性ガスまたは不活性ガスのマイクロ波電子サイクロ
トロン共鳴プラズマとを生成させ、それら上記原料ガス
のマイクロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマと上記還
元性ガスまたは不活性ガスのマイクロ波電子サイクロト
ロン共鳴プラズマとを、半導体基板上に輸送させるとと
もに、上記原料ガスのマイクロ波電子サイクロトロン共
鳴プラズマの一部と上記還元性ガスまたは不活性ガスの
マイクロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマの一部とに
よって、固相状態にある不純物を励起させ、よって、上
記半導体基板上に、上記不純物の導入されている化合物
半導体結晶層を形成させる。
【0009】
【作用・効果】本発明による化合物半導体結晶層形成法
によれば、(a)形成せんとする化合物半導体結晶層の
原料ガスのマイクロ波電子サイクロトロン共鳴プラズ
マ、または(b)還元性ガスまたは不活性ガスのマイク
ロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマ、もしくは(c)
上記原料ガスのマイクロ波電子サイクロトロン共鳴プラ
ズマと上記還元性ガスまたは不活性ガスのマイクロ波電
子サイクロトロン共鳴プラズマとを用い、そして、それ
により、固相状態にある不純物を励起させて、不純物の
導入されている化合物半導体結晶層を形成するようにし
ているので、いま形成されつつある化合物半導体結晶層
内に入射する不純物の粒子のエネルギーが、前述した従
来の化合物半導体結晶層形成法の場合に比し、化合物半
導体結晶層内にダメージを与えない程度に高く、このた
め、いま形成されつつある化合物半導体結晶層内に入射
する不純物の、いま形成されつつある化合物半導体結晶
層の表面上での横方向のマイグレーション距離が、前述
した従来の化合物半導体結晶層形成法の場合に比し大き
い。よって、形成されつつある化合物半導体結晶層の表
面上に、不純物の析出物が形成されるのを回避させるこ
とができ、また、不純物の粒子が、不純物元素によって
占められていない化合物半導体結晶層を構成している予
定の元素の格子位置に容易に達する。このため、化合物
半導体結晶層を、前述した従来の化合物半導体結晶層形
成法の場合と同じ高い不純物濃度で、前述した従来の化
合物半導体結晶層形成法の場合に比し高いキャリア濃度
を有し、それでいて、ダメージを有しないものとして、
容易に形成することができる。
【0010】また、上述した本発明による化合物半導体
結晶層形成法によれば、原料ガスによる電子サイクロト
ロン共鳴プラズマを生成し、それを用いて化合物半導体
結晶層を形成するようにしているので、原料ガスによる
電子サイクロトロン共鳴プラズマ以外のプラズマを生成
し、それを用いて化合物半導体結晶層を形成する従来の
化合物半導体結晶層形成法の場合のように、プラズマ生
成用室7内において、汚染源となる電極などを用いて原
料ガスによるプラズマを生成する必要なしに、化合物半
導体結晶層を形成することができるので、その化合物半
導体結晶層を、高い純度を有するものとして、容易に形
成することができる。
【0011】また、原料ガスによる電子サイクロトロン
共鳴プラズマを生成し、それを用いて化合物半導体結晶
層を形成するようにしているので、原料ガスによる電子
サイクロトロン共鳴プラズマ以外のプラズマを生成し、
それを用いて化合物半導体結晶層を形成する従来の化合
物半導体結晶層形成法の場合に比し、原料ガスによるプ
ラズマを効率良く得ることができ、このため、原料ガス
による電子サイクロトロン共鳴プラズマ以外のプラズマ
を生成し、それを用いて化合物半導体結晶層を形成する
従来の化合物半導体結晶層形成法の場合に比し、2〜3
桁も低いプラズマ生成用室内及び結晶成長用室内の圧力
で、化合物半導体結晶層を形成することができ、よっ
て、望ましくない不純物に影響されていない化合物半導
体結晶層を、容易に形成することができる。
【0012】
【実施例】次に、図1を伴って、本発明による化合物半
導体結晶層形成法の実施例を述べよう。
【0013】図1に示す本発明による化合物半導体結晶
層形成法の実施例においては、マイクロ波電子サイクロ
トロン共鳴プラズマ装置を用いて、半導体基板上に、不
純物の導入されている化合物半導体結晶層を形成させ
る。
【0014】マイクロ波電子サイクロトロン共鳴プラズ
マ装置は、それ自体公知であるので、詳細説明は省略す
るが、(i)(a)外部からのガス導入用管4を、一端
側において連結し、且つ(b)外部からの方形導波管9
を、ガス導入用管4を連結している一端側において、石
英でなるマイクロ波導入用窓11を介して連結している
とともに、(c)電磁石10をまわりに配しているプラ
ズマ生成用室7を有するとともに、(ii)(a)プラ
ズマ生成用室7に、ガス導入用管4を連結している側に
おいて、プラズマ引出用窓12を介して連結し、且つ
(b)クヌードセンセルのような固体材料蒸発用セル6
を、プラズマ生成用室7側の内側部に配しているととも
に、(c)プラズマ引出用窓12′を有するプラズマ遮
蔽板5を固体材料蒸発用セル6からみてプラズマ引出用
窓12側とは反対側において、そのプラズマ引出用窓1
2と対向して配し、且つ(d)排気用管3を、プラズマ
生成用室7側とは反対側において連結している結晶成長
用室1とを有する。この場合、電磁石10は、それによ
るプラズマ生成用室7及び結晶成長用室1内のそれらを
通してみた磁界が、図1bに示すように、プラズマ生成
用室7の中央部から結晶成長用室1側に到るに従い徐々
に弱くなる分布を呈するものとして、プラズマ生成用室
7のまわりに配されている。
【0015】このような構成を有するマイクロ波電子サ
イクロトロン共鳴プラズマ装置によれば、(i)(a)
結晶成長用室1内に、プラズマ遮蔽用板5からみてプラ
ズマ成長用室7側とは反対側において、基板載置台13
を用いて、半導体基板2−1を配し、また、(b)固体
材料蒸発用セル6に化合物半導体結晶層用の第1の材料
でなる固体材料を収容し、そして、(c)排気用管3を
用いて、結晶成長用室1及びプラズマ成長用室7内を、
外部から排気させながら、プラズマ成長用室7内に、ガ
ス導入用管4を用いて、外部から、プラズマ化されるべ
き化合物半導体結晶層用の第2の材料を有して構成され
ている原料ガス15を導入させ、また、(d)このと
き、半導体基板2−1を加熱している状態にして、プラ
ズマ成長用室7内に、方形導波管9を用いて、外部から
マイクロ波16を導入させるとともに、電磁石10を付
勢させ、また、固体材料蒸発用セル6を付勢させれば、
(ii)(a)プラズマ成長用室7内において、ガス導
入用管4を用いて導入された原料ガス15によるマイク
ロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマ8が生成し、その
マイクロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマ8が、プラ
ズマ引出用窓12を通って結晶成長用室1内に導入し、
次で、プラズマ引出用窓12′を通って半導体基板2−
1上に輸送され、また、(b)固体材料蒸発用セル6か
ら、それに収容されている固体材料のガス17が得ら
れ、その固体材料のガス17が、半導体基板2−1上に
輸送されるマイクロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマ
8によって励起されて、半導体基板2−1上に輸送さ
れ、よって、(iii)半導体基板2−1上に、第1及
び第2の材料による化合物半導体結晶層14を形成させ
ることができる。
【0016】図1に示す本発明による化合物半導体結晶
層形成法の実施例においては、上述したようにして化合
物半導体結晶層14を形成させることができる上述した
マイクロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマ装置を用
い、そして、(i)(a)結晶成長用室1内に、上述し
たように基板載置台13を用いて半導体基板2−1を配
し、また、(b)固体材料蒸発用セル6に、固体Ga
を、上述した化合物半導体層用の第1の材料でなる固体
材料として、収容するとともに、(c)半導体基板2−
1と近接並置して、高精度な固相カーボン(C)を、固
相状態にある不純物2−2として、基板載置台13を用
いて配し、そして、(d)排気管3を用いて、結晶成長
用室1及びプラズマ成長用室7内を、外部から排気させ
ながら、プラズマ成長用室7内に、ガス導入用管4を用
いて、外部から、アルシン(AsH)ガスを、上述し
たプラズマ化されるべき化合物半導体結晶層用の第2の
材料を有して構成されている原料ガス15として、40
sccmの流量で導入させ、また、(e)このとき、半
導体基板2−1を500℃の温度に加熱した状態にし
て、プラズマ成長用室7内に、方形導波管9を用いて、
外部から2.45GHzの周波数を有し且つ100Wの
電力を有するマイクロ波を、上述したマイクロ波16と
して導入させるとともに、電磁石10を付勢させ、ま
た、固体材料蒸発用セル6を付勢させ、(ii)(a)
プラズマ成長用室7内において、ガス導入用管4を用い
て導入された原料ガス15としてのアルシン(As
)ガスによるマイクロ波電子サイクロトロン共鳴プ
ラズマを上述したマイクロ波電子サイクロトロン共鳴プ
ラズマ8として生成させ、そのマイクロ波電子サイクロ
トロン共鳴プラズマ8を、プラズマ引出用窓12を通っ
て結晶成長用室1内に導入させ、次で、プラズマ引出用
窓12′を通って半導体基板2−1上に輸送させ、ま
た、(b)固体材料蒸発用セル6から、それに収容して
いる固体Gaのガスを、上述した固体材料のガス17と
して得、その固体Gaのガスを、半導体基板2−1上に
輸送されるマイクロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマ
8によって励起させて、半導体基板2−1上に輸送さ
せ、さらに、(c)不純物2−2としてのカーボン
(C)を、結晶成長用室1内に導入させたマイクロ波電
子サイクロトロン共鳴プラズマ8の一部によって照射さ
せることによって、カーボンガスを不純物ガス18とし
て発生させ、その不純物ガス18を、半導体基板2−1
上に輸送されるマイクロ波電子サイクロトロン共鳴プラ
ズマ8によって励起させて、半導体基板2−1上に輸送
させ、よって、(iii)半導体基板2−1上に、カー
ボン(C)をp型の不純物として導入している、Gaと
Asとの化合物半導体でなるGaAs結晶層を、上述し
た化合物半導体結晶層14として、0.5μm/時間の
成長速度で、形成させる。
【0017】以上が、本発明による化合物半導体結晶層
形成法の実施例である。
【0018】このような本発明による化合物半導体結晶
層形成法によれば、形成せんとする化合物半導体結晶層
14(GaAs結晶層)の原料ガス15(AsH
ス)のマイクロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマ8を
用い、そして、それにより、固相状態にある不純物2−
2(カーボン(C))を励起させて、不純物(カーボン
(C))の導入されている化合物半導体結晶層14(G
aAs結晶層)を形成するようにしているので、いま形
成されつつある化合物半導体結晶層14(GaAs結晶
層)内に入射する不純物(カーボン(C))の粒子のエ
ネルギーが、前述した従来の化合物半導体結晶層形成法
の場合に比し、化合物半導体結晶層14(GaAs結晶
層)内にダメージを与えない程度に高く、このため、い
ま形成されつつある化合物半導体結晶層14(GaAs
結晶層)内に入射する不純物(カーボン(C))の、い
ま形成されつつある化合物半導体結晶層14(GaAs
結晶層)の表面上での横方向のマイグレーション距離
が、前述した従来の化合物半導体結晶層形成法の場合に
比し大きい。よって、形成されつつある化合物半導体結
晶層14(GaAs結晶層)の表面上に、不純物(カー
ボン(C))の析出物が形成されるのを回避させること
ができ、また、不純物(カーボン(C))の粒子が、不
純物元素(C)によって占められていない化合物半導体
結晶層14(GaAs結晶層)を構成している予定の元
素(Ga)の格子位置に容易に達する。このため、化合
物半導体結晶層14(GaAs結晶層)を、前述した従
来の化合物半導体結晶層形成法の場合と同じ高い不純物
濃度で、それに比し高いキャリア濃度を有し、それでい
て、ダメージを有しないものとして、容易に形成するこ
とができる。
【0019】このことは、上述した本発明による化合物
半導体結晶層形成法の実施例及び前述した従来の化合物
半導体結晶層形成法によって、GaAs結晶層を、カー
ボン(C)による不純物濃度を変えて形成し、その不純
物濃度に対するキャリア濃度を測定したところ、従来の
化合物半導体結晶層形成法による場合、図2において、
点線図示のように、不純物濃度の増加に応じ、キャリア
濃度が、1019cm−3以下の不純物濃度の範囲まで
は不純物濃度に比例するが、1019cm−3以上の不
純物濃度の範囲では、不純物濃度に比例せず飽和し、次
で減少するのに対し、上述した本発明による化合物半導
体結晶層形成法の実施例による場合、図2において、実
線図示のように、キャリア濃度が、1020cm−3
上の高い不純物濃度の範囲まで、不純物濃度に比例す
る、という結果が得られたことからも、明らかであろ
う。
【0020】また、上述した本発明による化合物半導体
結晶層形成法の実施例によれば、原料ガス15(AsH
ガス)による電子サイクロトロン共鳴プラズマ8を生
成し、それを用いて化合物半導体結晶層14(GaAs
結晶層)を形成するようにしているので、原料ガス15
(AsHガス)による電子サイクロトロン共鳴プラズ
マ8以外のプラズマを生成し、それを用いて化合物半導
体結晶層14(GaAs結晶層)を形成する従来の化合
物半導体結晶層形成法の場合のように、プラズマ生成用
室7内において、汚染源となる電極などを用いて原料ガ
ス15(AsHガス)によるプラズマを生成する必要
なしに、化合物半導体結晶層14(GaAs結晶層)を
形成することができるので、その化合物半導体結晶層1
4(GaAS結晶層)を、高い純度を有するものとし
て、容易に形成することができる。
【0021】また、原料ガス15(AsHガス)によ
る電子サイクロトロン共鳴プラズマ8を生成し、それを
用いて化合物半導体結晶層14(GaAs結晶層)を形
成するようにしているので、原料ガス15(AsH
ス)による電子サイクロトロン共鳴プラズマ8以外のプ
ラズマを生成し、それを用いて化合物半導体結晶層14
(GaAs結晶層)を形成する従来の化合物半導体結晶
層形成法の場合に比し、原料ガスによるプラズマを効率
良く得ることができ、このため、原料ガス15(AsH
ガス)による電子サイクロトロン共鳴プラズマ8以外
のプラズマを生成し、それを用いて化合物半導体結晶層
14(GaAs結晶層)を形成する従来の化合物半導体
結晶層形成法の場合に比し、2〜3桁も低いプラズマ生
成用室7内及び結晶成長用室1内の圧力で、化合物半導
体結晶層14(GaAs結晶層)を形成することがで
き、よって、望ましくない不純物に影響されていない化
合物半導体結晶層14(GaAs結晶層)を、容易に形
成することができる。
【0022】また、上述した本発明による化合物半導体
結晶層形成法の実施例によれば、上述したところから明
らかなように、半導体基板2−1上に、高いp型不純物
濃度を有する化合物半導体結晶層14(GaAs結晶
層)を形成することができるので、半導体基板2−1と
して、n型を有するものを用いて、上述した本発明によ
る化合物半導体結晶層形成法の実施例を適用することに
よって、図3に示すような、1.0Vの電圧で5桁以上
の整流比が得られ、且ついわゆるn値が1.1であると
いう、良好なpn接合ダイオード特性を有するpn接合
素子を、容易に製造することができる。
【0023】なお、上述においては本発明による化合物
半導体結晶層形成法の1つの実施例を示したに留まり、
上述した本発明による化合物半導体結晶層形成法の実施
例において、原料ガス15としてのアルシン(As
)ガスを、プラズマ生成用室7内に、水素(H
でなる還元性ガス、Ar、Heなどの不活性ガスによっ
て希釈して、導入させ、それによって、半導体基板2−
1上に、化合物半導体結晶層14(GaAs結晶層)を
形成させるようにすることもできる。
【0024】また、上述した本発明による化合物半導体
結晶層形成法の実施例においては、C(カーボン)によ
るp型不純物の導入されているGaAs結晶層を形成す
る場合につき述べたが、Be、Zn、Mgなどによるp
型不純物の導入されている、またはSn、Geなどによ
るn型不純物の導入されている、さらには、チタン(T
i)、タングステン(W)などの熱的な反応過程のみで
は導入が困難とされている高融点金属でなる不純物の導
入されている、InP、GaP、AlAs、InAs、
それらの混晶などの化合物半導体結晶層を、同様に形成
することができることは、明らかであろう。
【0025】さらに、上述した本発明による化合物半導
体結晶層形成法の実施例においては、形成せんとする化
合物半導体結晶層(GaAs結晶層)を構成する元素
(Ga、As)中の一部(As)についての原料ガス
(AsHガス)のマイクロ波電子サイクロトロン共鳴
プラズマを生成させ、それを半導体基板上に輸送させる
とともに、その半導体基板上に輸送されるマイクロ波電
子サイクロトロン共鳴プラズマによって、形成せんとす
る化合物半導体結晶層(GaAs結晶層)を構成する元
素(Ga、As)中の残り(Ga)についての原料ガス
(Gaガス)と固相状態の不純物(カーボン(C))と
を励起させ、よって、半導体基板上に、不純物(カーボ
ン(C))の導入されている化合物半導体結晶層(Ga
As結晶層)を形成させる場合につき述べたが、還元性
ガス(H)または不活性ガス(Ar、Heなど)のマ
イクロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマを生成させ、
それを半導体基板上に輸送させるとともに、その半導体
基板上に輸送される電子サイクロトロン共鳴プラズマに
よって、形成せんとする化合物半導体結晶層を構成する
元素中の全てまたは一部の元素についての原料ガスと固
相状態の不純物とを励起させ、よって、半導体基板上
に、不純物の導入されている化合物半導体結晶層を形成
させるようにすることもでき、また、形成せんとする化
合物半導体結晶層を構成する元素中の全てまたは一部の
元素についての原料ガスのマイクロ波電子サイクロトロ
ン共鳴プラズマと還元性ガスまたは不活性ガスのマイク
ロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマとを生成させ、そ
れらを半導体基板上に輸送させるとともに、その半導体
基板上に輸送させる電子サイクロトロン共鳴プラズマに
よって、固相状態の不純物を励起させ、よって、半導体
基板上に、不純物の導入されている化合物半導体結晶層
を形成させるようにすることもできることは、明らかで
あろう。
【0026】その他、本発明の精神を脱することなし
に、種々の変型、変更をなし得るであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による化合物半導体結晶層形成法の実施
例を、それに用い得る装置(図1a)及びその装置のプ
ラズマ生成用室及び結晶成長用室内の磁界の分布(図1
b)とともに示す図である。
【図2】図1に示す本発明による化合物半導体結晶層形
成法の実施例によって形成された化合物半導体結晶層
の、不純物濃度に対するキャリア濃度の関係を示す図で
ある。
【図3】図1に示す本発明による化合物半導体結晶層形
成法の実施例を適用して製造されたpn接合素子の特性
を示す図である。
【符号の説明】 1 結晶成長用室 2−1 半導体基板 2−2 不純物 3 排気用管 4 ガス導入管 5 プラズマ遮蔽板 6 固体材料蒸発用セル 7 プラズマ生成用室 8 電子サイクロトロン共鳴プラズマ 9 方形導波管 10 電磁石 11 マイクロ波導入用窓 12、12′ プラズマ引出用窓 13 基板載置台 14 化合物半導体結晶層 15 原料ガス 16 マイクロ波 17 固体材料のガス 18 不純物ガス
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形成せんとする化合物半導体結晶層の原
    料ガスのマイクロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマを
    生成させ、上記原料ガスのマイクロ波電子サイクロトロ
    ン共鳴プラズマを、半導体基板上に輸送させるととも
    に、上記半導体基板上に輸送される上記原料ガスのマイ
    クロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマの一部によっ
    て、固相状態にある不純物を励起させ、よって、上記半
    導体基板上に、上記不純物の導入された化合物半導体結
    晶層を形成させることを特徴とする化合物半導体結晶層
    形成法。
  2. 【請求項2】 還元性ガスまたは不活性ガスのマイクロ
    波電子サイクロトロン共鳴プラズマを生成させ、上記還
    元性ガスまたは不活性ガスのマイクロ波電子サイクロト
    ロン共鳴プラズマによって、形成せんとする化合物半導
    体結晶の原料ガスと固相状態にある不純物とを励起さ
    せ、よって、上記半導体基板上に、上記不純物の導入さ
    れた化合物半導体結晶層を形成させることを特徴とする
    化合物半導体結晶層形成法。
  3. 【請求項3】 形成せんとする化合物半導体結晶層の原
    料ガスのマイクロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマと
    還元性ガスまたは不活性ガスのマイクロ波電子サイクロ
    トロン共鳴プラズマとを生成させ、上記原料ガスのマイ
    クロ波電子サイクロトロン共鳴プラズマと上記還元性ガ
    スまたは不活性ガスのマイクロ波電子サイクロトロン共
    鳴プラズマとを、半導体基板上に輸送させるとともに、
    上記半導体基板上に輸送される上記原料ガスのマイクロ
    波電子サイクロトロン共鳴プラズマと上記還元性ガスま
    たは不活性ガスのマイクロ波電子サイクロトロン共鳴プ
    ラズマとによって固相状態にある不純物を励起させ、よ
    って、上記半導体基板上に、上記不純物の導入された化
    合物半導体結晶層を形成させることを特徴とする化合物
    半導体結晶層形成法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0771020A3 (en) * 1995-10-23 1997-09-10 Matsushita Electric Industrial Co Ltd Process for the introduction of impurities, devices therefor and process for the production of a semiconductor component
US6784080B2 (en) 1995-10-23 2004-08-31 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Method of manufacturing semiconductor device by sputter doping

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US6784080B2 (en) 1995-10-23 2004-08-31 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Method of manufacturing semiconductor device by sputter doping

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