JPH05344687A - 小型モータ - Google Patents
小型モータInfo
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- JPH05344687A JPH05344687A JP14425092A JP14425092A JPH05344687A JP H05344687 A JPH05344687 A JP H05344687A JP 14425092 A JP14425092 A JP 14425092A JP 14425092 A JP14425092 A JP 14425092A JP H05344687 A JPH05344687 A JP H05344687A
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Landscapes
- Motor Or Generator Current Collectors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 安定した特性を有すると共に、ブラシの整流
子への摺接圧が大であり、長寿命かつ高信頼性を有する
小型モータを提供する。 【構成】 金属材料により有底中空筒状に形成されかつ
内周面に永久磁石を固着してなるケースと、前記永久磁
石に対向する電機子と整流子とからなる回転子と、前記
ケースの開口部に嵌着されかつ前記整流子と摺動係合さ
れるブラシとこのブラシに電気的に接続されてなる入力
端子とを設けてなるケースキャップとからなり、前記ケ
ースの底部とケースキャップとに設けられた軸受を介し
て前記回転子を回転自在に支持してなる小型モータにお
いて、ブラシをAg−Pd合金材料によって形成し、整
流子を、Cu2〜8重量%含有のAg−Cu系合金材料
によって形成し、Ag固溶体中に析出したCu固溶体の
面積率を0〜3%若しくは10%以上とし、ブラシの整
流子に対する摺接圧を1〜9gfとする。
子への摺接圧が大であり、長寿命かつ高信頼性を有する
小型モータを提供する。 【構成】 金属材料により有底中空筒状に形成されかつ
内周面に永久磁石を固着してなるケースと、前記永久磁
石に対向する電機子と整流子とからなる回転子と、前記
ケースの開口部に嵌着されかつ前記整流子と摺動係合さ
れるブラシとこのブラシに電気的に接続されてなる入力
端子とを設けてなるケースキャップとからなり、前記ケ
ースの底部とケースキャップとに設けられた軸受を介し
て前記回転子を回転自在に支持してなる小型モータにお
いて、ブラシをAg−Pd合金材料によって形成し、整
流子を、Cu2〜8重量%含有のAg−Cu系合金材料
によって形成し、Ag固溶体中に析出したCu固溶体の
面積率を0〜3%若しくは10%以上とし、ブラシの整
流子に対する摺接圧を1〜9gfとする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば音響機器、自動
車用電装機器等に使用される小型モータに関するもので
あり、特にブラシと整流子との摺動による整流子の摩耗
を低減するように改良した小型モータに関するものであ
る。
車用電装機器等に使用される小型モータに関するもので
あり、特にブラシと整流子との摺動による整流子の摩耗
を低減するように改良した小型モータに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図1は本発明の対象である小型モータの
例を示す要部縦断面正面図である。図1において、1は
ケースであり、例えば軟鉄のような金属材料により有底
中空筒状に形成され、内周面に例えばアークセグメント
状に形成された永久磁石2を固着する。このケース1内
には、前記永久磁石2に対向する電機子3と整流子4と
からなる回転子5を介装し得るように構成する。
例を示す要部縦断面正面図である。図1において、1は
ケースであり、例えば軟鉄のような金属材料により有底
中空筒状に形成され、内周面に例えばアークセグメント
状に形成された永久磁石2を固着する。このケース1内
には、前記永久磁石2に対向する電機子3と整流子4と
からなる回転子5を介装し得るように構成する。
【0003】次に6はケースキャップであり、例えば合
成樹脂その他の絶縁材料からなる絶縁部材61と、金属
材料からなる保持部材62とによって構成され、前記ケ
ース1の開口部に嵌着し得るように形成する。7はブラ
シであり、先端部を例えばフォーク状に形成して整流子
4と摺動係合するように設け、このブラシ7と電気的に
接続されてなる入力端子8と共にケースキャップ6に設
けられる。9、10は軸受であり、各々ケース1の底部
とケースキャップ6の中央部に固着され、回転子5を構
成するシャフト11を回転自在に支持する。
成樹脂その他の絶縁材料からなる絶縁部材61と、金属
材料からなる保持部材62とによって構成され、前記ケ
ース1の開口部に嵌着し得るように形成する。7はブラ
シであり、先端部を例えばフォーク状に形成して整流子
4と摺動係合するように設け、このブラシ7と電気的に
接続されてなる入力端子8と共にケースキャップ6に設
けられる。9、10は軸受であり、各々ケース1の底部
とケースキャップ6の中央部に固着され、回転子5を構
成するシャフト11を回転自在に支持する。
【0004】上記の構成により、入力端子8からブラシ
7を介して回転子5を構成する整流子4を経由して電機
子3に電流を供給することにより、ケース1の内周面に
固着された永久磁石2によって形成されている磁界中に
存在する電機子3に回転力が付与され、回転子5を回転
させることができ、シャフト11を介して外部機器(図
示せず)を駆動することができる。
7を介して回転子5を構成する整流子4を経由して電機
子3に電流を供給することにより、ケース1の内周面に
固着された永久磁石2によって形成されている磁界中に
存在する電機子3に回転力が付与され、回転子5を回転
させることができ、シャフト11を介して外部機器(図
示せず)を駆動することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の小型モータ
において、整流子4は例えばAg−Cu合金材料によっ
て形成され、一方ブラシ7は例えばAg−Pd合金材料
によって形成され、両者は潤滑油を使用することなく直
接摺動係合するように構成されている。また上記整流子
4はAg−Cu合金材料を熱間圧延加工した後、焼鈍し
て組織の均一化をし、圧延加工によって所定の肉厚寸法
に形成されるのであるが、上記焼鈍処理によるAg固溶
体中へのCu固溶体の析出量が一定せず、従って耐摩耗
性のバラツキが多いという問題点がある。
において、整流子4は例えばAg−Cu合金材料によっ
て形成され、一方ブラシ7は例えばAg−Pd合金材料
によって形成され、両者は潤滑油を使用することなく直
接摺動係合するように構成されている。また上記整流子
4はAg−Cu合金材料を熱間圧延加工した後、焼鈍し
て組織の均一化をし、圧延加工によって所定の肉厚寸法
に形成されるのであるが、上記焼鈍処理によるAg固溶
体中へのCu固溶体の析出量が一定せず、従って耐摩耗
性のバラツキが多いという問題点がある。
【0006】また上記従来の小型モータにおいては、ブ
ラシ7の整流子4に対する摺接圧は1〜5gfの範囲で使
用されるものが多かったが、前記音響機器、自動車用電
装機器等に使用される小型モータに対する近年の要求は
次第に厳しくなってきており、回転、電流等の安定化を
より向上させるよう要請が高まってきている。従ってブ
ラシ7と整流子4との接触状態を安定させるために、ブ
ラシ7の整流子4に対する摺接圧を従来のものより大に
設定する仕様のものが増加しており、整流子4の耐摩耗
性をより向上させることが必要になってきている。
ラシ7の整流子4に対する摺接圧は1〜5gfの範囲で使
用されるものが多かったが、前記音響機器、自動車用電
装機器等に使用される小型モータに対する近年の要求は
次第に厳しくなってきており、回転、電流等の安定化を
より向上させるよう要請が高まってきている。従ってブ
ラシ7と整流子4との接触状態を安定させるために、ブ
ラシ7の整流子4に対する摺接圧を従来のものより大に
設定する仕様のものが増加しており、整流子4の耐摩耗
性をより向上させることが必要になってきている。
【0007】更に最近においては、小型モータの使用環
境がより厳しくなってきており、例えば極低温雰囲気、
密閉雰囲気、長時間連続運転等の苛酷な条件に耐えるこ
とが要求され、上記ブラシ7および/または整流子4と
して、就中整流子4としてはより優れた耐摩耗性が要求
されるようになってきている。この点において従来のも
のでは上記要求を満足させることができないという問題
点がある。
境がより厳しくなってきており、例えば極低温雰囲気、
密閉雰囲気、長時間連続運転等の苛酷な条件に耐えるこ
とが要求され、上記ブラシ7および/または整流子4と
して、就中整流子4としてはより優れた耐摩耗性が要求
されるようになってきている。この点において従来のも
のでは上記要求を満足させることができないという問題
点がある。
【0008】本発明は、上記従来技術に存在する問題点
を解消し、安定した特性を有すると共に、ブラシの整流
子への摺接圧が大であり、また長寿命かつ高信頼性を有
する小型モータを提供することを目的とする。
を解消し、安定した特性を有すると共に、ブラシの整流
子への摺接圧が大であり、また長寿命かつ高信頼性を有
する小型モータを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明においては、金属材料により有底中空筒状に
形成されかつ内周面に永久磁石を固着してなるケース
と、前記永久磁石に対向する電機子と整流子とからなる
回転子と、前記ケースの開口部に嵌着されかつ前記整流
子と摺動係合されるブラシとこのブラシに電気的に接続
されてなる入力端子とを設けてなるケースキャップとか
らなり、前記ケースの底部とケースキャップとに設けら
れた軸受を介して前記回転子を回転自在に支持してなる
小型モータにおいて、ブラシをAg−Pd合金材料によ
って形成すると共に、整流子を、Cu2〜8重量%を含
有するAg−Cu系合金材料によって形成し、Ag−C
u系合金の金属組織におけるAg固溶体中に析出したC
u固溶体の面積率を0〜3%若しくは10%以上とし、
ブラシの整流子に対する摺接圧を1〜9gfとする、とい
う技術的手段を採用した。
に、本発明においては、金属材料により有底中空筒状に
形成されかつ内周面に永久磁石を固着してなるケース
と、前記永久磁石に対向する電機子と整流子とからなる
回転子と、前記ケースの開口部に嵌着されかつ前記整流
子と摺動係合されるブラシとこのブラシに電気的に接続
されてなる入力端子とを設けてなるケースキャップとか
らなり、前記ケースの底部とケースキャップとに設けら
れた軸受を介して前記回転子を回転自在に支持してなる
小型モータにおいて、ブラシをAg−Pd合金材料によ
って形成すると共に、整流子を、Cu2〜8重量%を含
有するAg−Cu系合金材料によって形成し、Ag−C
u系合金の金属組織におけるAg固溶体中に析出したC
u固溶体の面積率を0〜3%若しくは10%以上とし、
ブラシの整流子に対する摺接圧を1〜9gfとする、とい
う技術的手段を採用した。
【0010】本発明において、整流子を形成するAg−
Cu系合金材料中に含有されるCuが2重量%未満であ
ると、耐摩耗性に寄与すべき硬度が低下するため好まし
くない。一方Cuが8重量%を超えると、Ag中へのC
uの固溶度線に近接し、Ag−Cu共晶組織が現われ、
熱処理がしにくくなると共に、耐摩耗性が低下するため
不都合である。
Cu系合金材料中に含有されるCuが2重量%未満であ
ると、耐摩耗性に寄与すべき硬度が低下するため好まし
くない。一方Cuが8重量%を超えると、Ag中へのC
uの固溶度線に近接し、Ag−Cu共晶組織が現われ、
熱処理がしにくくなると共に、耐摩耗性が低下するため
不都合である。
【0011】本発明におけるAg−Cu系合金材料とし
ては、二元合金であるAg−Cu合金の他に、Agに対
して固溶する元素を含む三元合金若しくはそれ以上の多
元合金を使用することができる。
ては、二元合金であるAg−Cu合金の他に、Agに対
して固溶する元素を含む三元合金若しくはそれ以上の多
元合金を使用することができる。
【0012】また本発明において整流子を形成するAg
−Cu系合金の金属組織におけるAg固溶体中に析出し
たCu固溶体の面積率が3%を超え10%未満の範囲の
値であると、耐摩耗性が著しく低下し、小型モータの寿
命を短くするため好ましくない。従って上記Cu固溶体
の面積率を0〜3%若しくは10%以上とする。
−Cu系合金の金属組織におけるAg固溶体中に析出し
たCu固溶体の面積率が3%を超え10%未満の範囲の
値であると、耐摩耗性が著しく低下し、小型モータの寿
命を短くするため好ましくない。従って上記Cu固溶体
の面積率を0〜3%若しくは10%以上とする。
【0013】なお上記のようなCu固溶体の面積率を制
御する手段としては、溶体化処理、または溶体化処理と
焼鈍処理とを併用するのが有効である。すなわちCu固
溶体の面積率を0にする場合には、Ag−Cu系合金の
固溶度線以上の温度(例えば600〜780℃)に加熱
して、Ag中にCuをすべて固溶させた状態で急冷すれ
ばよい。またCu固溶体の面積率を上記の値に制御する
には、上記溶体化処理したAg−Cu系合金の組成と対
応させて、例えば400〜600℃に加熱し、所定時間
保持する焼鈍処理を施せばよい。
御する手段としては、溶体化処理、または溶体化処理と
焼鈍処理とを併用するのが有効である。すなわちCu固
溶体の面積率を0にする場合には、Ag−Cu系合金の
固溶度線以上の温度(例えば600〜780℃)に加熱
して、Ag中にCuをすべて固溶させた状態で急冷すれ
ばよい。またCu固溶体の面積率を上記の値に制御する
には、上記溶体化処理したAg−Cu系合金の組成と対
応させて、例えば400〜600℃に加熱し、所定時間
保持する焼鈍処理を施せばよい。
【0014】次にブラシの整流子に対する摺接圧が1gf
未満であると、特に高速回転においてブラシの跳ね上り
を招来し、ブラシと整流子との摺接が不安定となり、小
型モータの特性を低下させるため好ましくない。一方上
記摺接圧が9gfを超えると、ブラシと整流子との摩擦力
を増大させ、特に整流子の摩耗を助長し、小型モータの
寿命を低下させるため不都合である。
未満であると、特に高速回転においてブラシの跳ね上り
を招来し、ブラシと整流子との摺接が不安定となり、小
型モータの特性を低下させるため好ましくない。一方上
記摺接圧が9gfを超えると、ブラシと整流子との摩擦力
を増大させ、特に整流子の摩耗を助長し、小型モータの
寿命を低下させるため不都合である。
【0015】
【作用】上記の構成により、ブラシと摺動係合する整流
子の摩耗を低減させ、安定した特性を保持しつつ小型モ
ータの寿命を増大させることができる。すなわちAg固
溶体中に析出したCu固溶体の面積率を所定の値に制御
することにより、整流子の耐摩耗性を向上させ得ると共
に、ブラシと整流子との間の摺動安定性を増大させるこ
とができ、この結果として小型モータの電流、回転数等
の特性を向上させ得るのである。
子の摩耗を低減させ、安定した特性を保持しつつ小型モ
ータの寿命を増大させることができる。すなわちAg固
溶体中に析出したCu固溶体の面積率を所定の値に制御
することにより、整流子の耐摩耗性を向上させ得ると共
に、ブラシと整流子との間の摺動安定性を増大させるこ
とができ、この結果として小型モータの電流、回転数等
の特性を向上させ得るのである。
【0016】
【実施例】まずCuを重量比にて夫々2%、6%、8%
を含有するAg−Cu合金材料を熱間圧延した後、夫々
600℃、740℃、780℃に略1時間保持し、Cu
をAg中に全て固溶させた後、水中にて急冷させる溶体
化処理を施した。次に上記溶体化処理したAg−Cu合
金材料の一部について、夫々400℃、520℃、60
0℃の温度に30〜90分間保持した後空冷し、金属組
織的にみて、Ag固溶体中に析出するCu固溶体の面積
率が夫々2.5%、11.0%、15.0%のものを得た。
を含有するAg−Cu合金材料を熱間圧延した後、夫々
600℃、740℃、780℃に略1時間保持し、Cu
をAg中に全て固溶させた後、水中にて急冷させる溶体
化処理を施した。次に上記溶体化処理したAg−Cu合
金材料の一部について、夫々400℃、520℃、60
0℃の温度に30〜90分間保持した後空冷し、金属組
織的にみて、Ag固溶体中に析出するCu固溶体の面積
率が夫々2.5%、11.0%、15.0%のものを得た。
【0017】一方比較例として、上記Ag−Cu合金材
料を従来行なわれていた手段により、熱間圧延後、50
0℃〜550℃の温度で30〜60分間保持した後空冷
し、Ag固溶体中に析出するCu固溶体の面積率が夫々
5.0%、7.0%、9.0%のものを得た。
料を従来行なわれていた手段により、熱間圧延後、50
0℃〜550℃の温度で30〜60分間保持した後空冷
し、Ag固溶体中に析出するCu固溶体の面積率が夫々
5.0%、7.0%、9.0%のものを得た。
【0018】上記Ag−Cu合金材料を夫々圧延加工に
より整流子4(図1参照)に成形した後、回転子5に組
込んで小型モータを構成し、摩耗試験を行なった。この
場合ブラシ7はPd50重量%を含有するAg−Pd合
金材料によって形成し、整流子4に対する摺接圧を夫々
1、5、9gfとし、回転数2700rpm で連続100時
間継続運転後の整流子4の摩耗量を測定した。
より整流子4(図1参照)に成形した後、回転子5に組
込んで小型モータを構成し、摩耗試験を行なった。この
場合ブラシ7はPd50重量%を含有するAg−Pd合
金材料によって形成し、整流子4に対する摺接圧を夫々
1、5、9gfとし、回転数2700rpm で連続100時
間継続運転後の整流子4の摩耗量を測定した。
【0019】表1は整流子を形成するAg−Cu合金に
おけるAg固溶体中に析出したCu固溶体の面積率と整
流子摩耗量との関係を、Cu含有量および摺接圧毎に表
わした表である。
おけるAg固溶体中に析出したCu固溶体の面積率と整
流子摩耗量との関係を、Cu含有量および摺接圧毎に表
わした表である。
【0020】
【表1】
【0021】表1から明らかなように、本発明のものに
対応するA〜Dのものは、従来例のE〜Gと比較して整
流子摩耗量が何れも大幅に低減していることが認められ
る。また整流子を形成するAg−Cu合金中のCu含有
量が相違するものについても、上記摩耗量の低減状態が
略同様の傾向であるので、Cu含有量が6重量%のもの
について、以下考察を行なう。
対応するA〜Dのものは、従来例のE〜Gと比較して整
流子摩耗量が何れも大幅に低減していることが認められ
る。また整流子を形成するAg−Cu合金中のCu含有
量が相違するものについても、上記摩耗量の低減状態が
略同様の傾向であるので、Cu含有量が6重量%のもの
について、以下考察を行なう。
【0022】図2は摺接圧と整流子摩耗量との関係を示
す図であり、前記表1におけるCu含有量6重量%のも
のを抽出して示した図である。図2中の記号は表1中の
記号と同一である。図2から明らかなように、摺接圧が
増大するに伴なって整流子摩耗量は略比例的に増大する
が、従来例におけるE〜Gにおいては、特に摺接圧が9
gfにおいて摩耗量の増加率が顕著に大である。これに対
して本発明のものを示すA〜Dにおいては、摩耗量の増
加率が小であり、特に摺接圧が9gfの高水準になっても
緩慢な増加に留まると共に、従来例と比較して1/2以
下の値である。従って摺接圧が大なる態様においても充
分に使用に耐え得ることを示している。
す図であり、前記表1におけるCu含有量6重量%のも
のを抽出して示した図である。図2中の記号は表1中の
記号と同一である。図2から明らかなように、摺接圧が
増大するに伴なって整流子摩耗量は略比例的に増大する
が、従来例におけるE〜Gにおいては、特に摺接圧が9
gfにおいて摩耗量の増加率が顕著に大である。これに対
して本発明のものを示すA〜Dにおいては、摩耗量の増
加率が小であり、特に摺接圧が9gfの高水準になっても
緩慢な増加に留まると共に、従来例と比較して1/2以
下の値である。従って摺接圧が大なる態様においても充
分に使用に耐え得ることを示している。
【0023】次に図3はCu固溶体の面積率と整流子摩
耗量との関係を示すものであり、前記図2と同様に表1
におけるCu含有量6重量%のものを抽出して示した図
である。図3から明らかなように、Cu固溶体の面積率
が3〜10%の領域のもの(表1における従来例E〜G
に相当)は、整流子摩耗量が相対的に大であり、摺接圧
が大になるに伴なってその差が大になっている。すなわ
ち従来例においては、Ag−Cu合金材料を熱間圧延
後、焼鈍処理を行なって圧延加工して整流子を成形する
のであるが、このようにして成形したものにおいてはA
g固溶体中に析出するCu固溶体の面積率が3〜10%
の領域にあり、却って整流子の摩耗を助長していること
が認められる。
耗量との関係を示すものであり、前記図2と同様に表1
におけるCu含有量6重量%のものを抽出して示した図
である。図3から明らかなように、Cu固溶体の面積率
が3〜10%の領域のもの(表1における従来例E〜G
に相当)は、整流子摩耗量が相対的に大であり、摺接圧
が大になるに伴なってその差が大になっている。すなわ
ち従来例においては、Ag−Cu合金材料を熱間圧延
後、焼鈍処理を行なって圧延加工して整流子を成形する
のであるが、このようにして成形したものにおいてはA
g固溶体中に析出するCu固溶体の面積率が3〜10%
の領域にあり、却って整流子の摩耗を助長していること
が認められる。
【0024】図4はCu固溶体の面積率と整流子摩耗指
数との関係を示す図であり、前記図3を修正して示す図
である。すなわち図4において整流子摩耗指数は、Cu
固溶体の面積率0のものを100とし、夫々の面積率の
者に対応する整流子摩耗量を指数として表わしたもので
ある。図4から明らかなように、Cu固溶体の面積率が
3〜10%の領域のものは190〜240の範囲にあ
り、上記領域外のものにおける100〜130と比較し
て略2倍の値を示す。従ってCu固溶体の面積率を0〜
3%若しくは10%以上に制御することにより、何れの
摺接圧においても整流子の摩耗量を従来例のものと比較
して略1/2に低減させ得ることが明らかである。この
理由については不明であるが、Cu固溶体の面積率を上
記のように制御することにより、安定した金属組織が得
られることが認められ、整流子の耐摩耗性を向上させ得
ることが実験的に確認された。
数との関係を示す図であり、前記図3を修正して示す図
である。すなわち図4において整流子摩耗指数は、Cu
固溶体の面積率0のものを100とし、夫々の面積率の
者に対応する整流子摩耗量を指数として表わしたもので
ある。図4から明らかなように、Cu固溶体の面積率が
3〜10%の領域のものは190〜240の範囲にあ
り、上記領域外のものにおける100〜130と比較し
て略2倍の値を示す。従ってCu固溶体の面積率を0〜
3%若しくは10%以上に制御することにより、何れの
摺接圧においても整流子の摩耗量を従来例のものと比較
して略1/2に低減させ得ることが明らかである。この
理由については不明であるが、Cu固溶体の面積率を上
記のように制御することにより、安定した金属組織が得
られることが認められ、整流子の耐摩耗性を向上させ得
ることが実験的に確認された。
【0025】本実施例においては、整流子をAg−Cu
合金材料によって形成した例について記述したが、Ag
に対して固溶し得る他の元素を併せて含有するAg−C
u系合金材料についても作用は同様である。なおAg−
Cu系合金材料についての溶体化処理、焼鈍処理および
圧延加工条件は、合金の組成その他を勘案して適宜選定
することができる。
合金材料によって形成した例について記述したが、Ag
に対して固溶し得る他の元素を併せて含有するAg−C
u系合金材料についても作用は同様である。なおAg−
Cu系合金材料についての溶体化処理、焼鈍処理および
圧延加工条件は、合金の組成その他を勘案して適宜選定
することができる。
【0026】
【発明の効果】本発明は以上記述のような構成および作
用であるから、整流子を形成するAg−Cu系合金材料
中のAg固溶体中に析出するCu固溶体の面積率を制御
することにより、整流子の耐摩耗性が大幅に向上し、小
型モータの寿命を増大させ得る。また整流子の耐摩耗性
の向上に伴ない、ブラシの整流子に対する摺接圧を大に
することができ、両者の接触安定性が向上し、小型モー
タの電流、回転数特性を高水準に安定させることができ
る。
用であるから、整流子を形成するAg−Cu系合金材料
中のAg固溶体中に析出するCu固溶体の面積率を制御
することにより、整流子の耐摩耗性が大幅に向上し、小
型モータの寿命を増大させ得る。また整流子の耐摩耗性
の向上に伴ない、ブラシの整流子に対する摺接圧を大に
することができ、両者の接触安定性が向上し、小型モー
タの電流、回転数特性を高水準に安定させることができ
る。
【図1】本発明の対象である小型モータの例を示す要部
縦断面正面図である。
縦断面正面図である。
【図2】摺接圧と整流子摩耗量との関係を示す図であ
る。
る。
【図3】Cu固溶体の面積率と整流子摩耗量との関係を
示す図である。
示す図である。
【図4】Cu固溶体の面積率と整流子摩耗指数との関係
を示す図である。
を示す図である。
4 整流子 7 ブラシ
Claims (1)
- 【請求項1】 金属材料により有底中空筒状に形成され
かつ内周面に永久磁石を固着してなるケースと、前記永
久磁石に対向する電機子と整流子とからなる回転子と、
前記ケースの開口部に嵌着されかつ前記整流子と摺動係
合されるブラシとこのブラシに電気的に接続されてなる
入力端子とを設けてなるケースキャップとからなり、前
記ケースの底部とケースキャップとに設けられた軸受を
介して前記回転子を回転自在に支持してなる小型モータ
において、 ブラシをAg−Pd合金材料によって形成すると共に、
整流子を、Cu2〜8重量%を含有するAg−Cu系合
金材料によって形成し、Ag−Cu系合金の金属組織に
おけるAg固溶体中に析出したCu固溶体の面積率を0
〜3%若しくは10%以上とし、ブラシの整流子に対す
る摺接圧を1〜9gfとしたことを特徴とする小型モー
タ。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14425092A JPH05344687A (ja) | 1992-06-04 | 1992-06-04 | 小型モータ |
| CN 93106876 CN1033770C (zh) | 1992-06-04 | 1993-06-04 | 小型电动机 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14425092A JPH05344687A (ja) | 1992-06-04 | 1992-06-04 | 小型モータ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05344687A true JPH05344687A (ja) | 1993-12-24 |
Family
ID=15357733
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14425092A Pending JPH05344687A (ja) | 1992-06-04 | 1992-06-04 | 小型モータ |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05344687A (ja) |
| CN (1) | CN1033770C (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN109038966B (zh) * | 2017-06-09 | 2020-11-06 | 马渊马达株式会社 | 马达用刷握装置及搭载有该马达用刷握装置的有刷马达 |
-
1992
- 1992-06-04 JP JP14425092A patent/JPH05344687A/ja active Pending
-
1993
- 1993-06-04 CN CN 93106876 patent/CN1033770C/zh not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| CN1079587A (zh) | 1993-12-15 |
| CN1033770C (zh) | 1997-01-08 |
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