JPH05345922A - 高低圧一体型タービンロータの製造方法 - Google Patents
高低圧一体型タービンロータの製造方法Info
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- JPH05345922A JPH05345922A JP17597792A JP17597792A JPH05345922A JP H05345922 A JPH05345922 A JP H05345922A JP 17597792 A JP17597792 A JP 17597792A JP 17597792 A JP17597792 A JP 17597792A JP H05345922 A JPH05345922 A JP H05345922A
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Abstract
の使用を可能とした高低圧一体型タービンロータの製造
方法を提供する。 【構成】 特定組成のタービンロータ素体を、所望に
より高圧部および中圧部に相当する部分が、低圧部に相
当する部分よりも高温になるように加熱し、さらに、低
圧部に相当する部分を油冷以上の冷却速度、高圧部およ
び中圧部に相当する部分を衝風冷却以下の冷却速度で焼
入れし、その後、前記素体を所定の温度で1回以上の焼
戻しを行う。 【効果】 優れた高温クリープ強度と優れた低温靱性
を有する材料が得られ、大型の高低圧一体型タービンロ
ータへの適用が可能になり、高低圧一体型タービンロー
タを大型化してエネルギー効率を向上させることができ
る。
Description
ータ軸などに用いられる高低圧一体型タービンロータの
製造方法に関するものである。
から低圧部までを一体化した高低圧一体型タービンが知
られており、このタービンには高低圧一体型タービンロ
ータが用いられている。このタービンロータは、高温で
高圧から低圧に至る蒸気圧力にさらされており、その材
料には、優れた高温クリープ特性と、優れた低温靱性と
を兼ね備えていることが要求される。従来、高低圧一体
型タービンロータ材としては、Cr ーMo ーV系低合金
鋼が開発されており、さらに、例えば特公昭54ー19
370号や特開平3−130502号には、この種の材
料を改良した低合金鋼が開示されている。高低圧一体型
タービンロータを製造する際には、上記合金鋼からなる
タービンロータ素体を均一に加熱して、素体全体に油焼
入れ、水焼入れ、噴水焼入れなどを行い、その後に焼戻
しを行う熱処理を施している。ところで、上記した高低
圧一体型タービンロータには、従来、胴径が1m程度の
小型のものが使用されていたが、エネルギ−効率を向上
させるために、例えば胴径が2mに及ぶ大型の高低圧一
体型タービンロータの開発が望まれている。
タービンロータの大型化を実現するためには、従来の小
型ロータに比べ、材料の高強度化、高靱性化が要求さ
れ、従来の製造方法では、この要請に応えることが困難
である。例えば、小型の高低圧一体型タービンロータ材
として従来開発されているCr−Mo −V系低合金鋼を
用いて常法の熱処理を施しても、大型の高低圧一体型タ
ービンロータとしては高温クリープ強度あるいは低温靱
性が不足し、大型高低圧一体型タービンロータ材として
十分な性能が得られないという問題点がある。この発明
は、上記事情を背景としてなされたものであり、優れた
高温クリープ特性と優れた低温靱性とを兼ね備えた高低
圧一体型タービンロータの製造方法を提供することを目
的とするものである。
め、本願発明の高低圧一体型タービンロータの製造方法
のうち第1の発明は、重量%で、C:0.15〜0.4
%、Si :0.1%以下、Mn :0.05〜0.5%、
Ni :1.5〜2.5%、Cr :0.8〜2.5%、M
o :0.8〜2.5%、V:0.15〜0.35%を含
有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、さら
に下記に示す(1)、(2)、(3)の条件の少なくと
も一つの条件を満たす耐熱鋼からなるタービンロータ素
体を焼入れする際に、このタービンロータ素体を900
〜1000℃に加熱して、蒸気タービンの稼働環境にお
ける高・中圧部に相当する部分を衝風冷却以下の冷却速
度、低圧部に相当する部分を油冷以上の冷却速度で焼入
れし、その後、前記素体を550〜700℃で1回以上
の焼戻しを行うことを特徴とする。 (Mn/Ni)比:0.12以下 (1) (Si+Mn)/Ni比:0.18以下 (2) (V+Mo)/(Ni+Cr)比:0.45〜0.7 (3)
ンロータ素体の高・中圧部に相当する部分を900〜1
030℃、低圧部に相当する部分を870〜1000℃
で、しかも高・中圧部に相当する部分が低圧部よりも2
0〜80℃高温となるように加熱して、焼入れし、その
後、前記素体を550〜700℃で1回以上の焼戻しを
行うことを特徴とする。第3の発明は、上記耐熱鋼から
なるタービンロータ素体の高・中圧部に相当する部分を
900〜1030℃、低圧部に相当する部分を870〜
1000℃で、しかも高・中圧部に相当する部分が低圧
部よりも20〜80℃高温となるように加熱して、高・
中圧部に相当する部分を衝風冷却以下の冷却速度、低圧
部に相当する部分を油冷以上の冷却速度で焼入れし、そ
の後、前記素体を550〜700℃で1回以上の焼戻し
を行うことを特徴とする。第4の発明は、上記耐熱鋼の
組成に、さらに重量%で、Nb およびTa :0.005
〜0.15%、W:0.1〜1.0%の1種以上を含有
することを特徴とする。第5の発明は、上記耐熱鋼の組
成に、さらに重量%で、Ti 、Al 、Zr 、B、Ca お
よび希土類元素の少なくとも1種を合計で0.001〜
0.1%含有することを特徴とする。
部、中圧部、低圧部をそれぞれ必ず具備している必要は
なく、これらの2以上を具備しているものであればよ
い。また、高中圧部と低圧部とで冷却速度を変える場合
に、低圧部相当部分に適用する焼入れ時の冷却は、油冷
以上の冷却速度を有する方法で行えばよく、例えば、油
冷、水冷、噴水冷却で行うことができ、さらに、高、中
圧部相当部分に適用する焼入れ時の冷却は、衝風冷却以
下の冷却速度を有する方法で行えばよく、例えば、衝風
冷却、空冷により行うことができる。次に、焼戻し温度
およびその回数も、鋼の組成、必要な焼戻し効果などに
従って適宜選定される。
使用条件が異なるために、要求される性質にも部位によ
って差異があり、特に、高圧部および中圧部では高温ク
リープ強度が十分に高いことが必要とされ、低圧部では
低温靱性に優れていることが必要とされる。ところで、
焼入れ時の冷却速度は、フェライト変態が起らない程度
に遅いほど(例えば約5℃/h以上)高温クリープ強度
は良好となり、逆に、焼入れ時の冷却速度が速いほど低
温靱性は良好となる。
製造方法によれば、特定の組成を有する公知の耐熱鋼を
採用し、タービンロータ素体の高中圧部と、低圧部とに
よって焼入れ時の冷却速度を前記のように変えて(以
下、偏差冷却という)、焼入れを行うので、高、中圧部
に相当する部分は十分な高温クリープ強度が確保され、
一方、低圧部では優れた低温靱性が確保される。また、
タービンロータ素体は上記組成により焼入れ性が向上し
ており、熱処理によって、大型のロータにおいても大胴
径の中心部に至るまで十分に焼入れされ、高温クリープ
強度を損なうことなく低温靱性を向上させることができ
る。さらに、焼入れの際に、冷却に先立つ加熱温度を、
高、中圧部と低圧部で差異を設ける(以下、偏差加熱と
いう)ことにより、上記作用が確実なものとなる。
す熱処理の条件およびその限定理由について説明する。焼入れ加熱温度 均一加熱 :900〜1000℃ 全体を均一に加熱する場合に、そのオーステナイト化温
度は、900℃未満では、十分な高温クリープ強度が得
られず、また1000℃を超えると、低温靱性が低下す
るので上記範囲とする。偏差加熱 :高中圧部 900〜1030℃、低圧部 87
0〜1000℃ (高中圧部温度−低圧部温度) 20〜80℃ 高、中圧部と、低圧部の加熱温度に差異を設ける場合
に、高、中圧部では、オーステナイト化温度が900℃
未満であると十分な高温クリープ強度が得られず、また
1030℃を超えると、高温での切欠弱化が認められる
ため上記範囲とする。一方、低圧部のオーステナイト化
温度は、870℃未満では、炭化物が完全に固溶しない
ため低温靱性が低下し、また、1000℃を超えるとオ
ーステナイト結晶粒が粗大化して低温靱性が低下するこ
とから上記範囲とする。なお、高、中圧部のオーステナ
イト化温度は、低圧部のオーステナイト化温度よりも、
20〜80℃高い温度範囲で選ばれるが、その作用効果
を得るためには20℃以上の温度差を付ける必要があ
る。また、その温度差が80℃を超えると製造が難しい
ため、その温度差の範囲を20〜80℃に限定した。
得るために、衝風冷却以下の冷却速度で焼入れする。こ
れを衝風冷却を超える速度で冷却すると、低温変態ベイ
ナイト組織量が増加し、十分な高温クリープ強度を得る
ことができない。また、低圧部に相当する部分は、良好
な低温靱性を得るために油冷以上の冷却速度で焼入れす
る。これを油冷よりも小さな冷却速度で冷却すると、そ
の中心部においてフェライトあるいは高温変態ベイナイ
トを含む組織となり低温靱性が上昇する。焼戻し温度 :550〜700℃ 焼戻し温度は、550℃未満では十分な焼戻し効果が得
らないため、良好な靱性を得ることができず、また、7
00℃を超えると所望の強度が得られないため上記範囲
内とする。
真空溶解炉にて溶解し、50Kg鋼塊を溶製した。各鋼
塊を1200℃に加熱して、鍛造比約4で熱間鍛造して
胴径75mmのタービンロータ素体とし、以下の熱処理
を施した。本発明法の一方法として、各素体を940℃
に均一に加熱した後、高圧部および中圧部に相当する部
分を、実体のタービンロータ素体を強制空冷した場合の
中心部冷却速度を想定した25℃/hの冷却速度で冷却
し、低圧部に相当する部分を、噴水冷却した場合の中心
部冷却速度を想定した50℃/hの冷却速度で冷却し
て、冷却速度に差異を設けて焼入れを行った(均一加熱
・偏差冷却)。また、本発明の他の方法として、タービ
ンロータ素体の高圧部および中圧部に相当する部分を9
70℃、低圧部に相当する部分を930℃に加熱し、そ
の後、実体のタービンロータ素体を噴水冷却した場合の
中心部冷却速度を想定した50℃/hの冷却速度で冷却
して、焼入れを行った(偏差加熱・均一冷却)。
ンロータ素体の高圧部および中圧部に相当する部分を9
70℃、低圧部に相当する部分を930℃に加熱し、さ
らに、高、中圧部に相当する部分を、実体のタービンロ
ータ素体を強制空冷した場合の中心部冷却速度を想定し
た25℃/hの冷却速度で冷却し、低圧部に相当する部
分を、噴水冷却した場合の中心部冷却速度を想定した5
0℃/hの冷却速度で冷却して、焼入れを行った(偏差
加熱・偏差冷却)。また、比較法として、タービンロー
タ素体を均一に950℃に加熱し、その後、実体のター
ビンロータ素体を噴水冷却した場合の中心部冷却速度を
想定した50℃/hの冷却速度で冷却して、焼入れを行
った(均一加熱・均一冷却)。なお、各素体は、焼入れ
後に、650℃で20時間の焼戻しを施した。
表2に示す。表2から明らかなように、本発明法によれ
ば、従来法に比べて、高圧部では高温クリープ強度が向
上し、低圧部では靱性が向上している。また、本発明法
中では、偏差加熱・偏差冷却による方法の方が、均一加
熱・偏差冷却または偏差加熱・均一冷却による方法より
も上記効果はより顕著となっている。
体型タービンロータの製造方法によれば、特定組成のタ
ービンロータ素体を所望により偏差加熱し、さらに偏差
冷却して焼入れを行ったので、高、中圧部の高温クリー
プ強度が向上するとともに、低圧部の靱性が向上し、タ
ービンロータの大型化が可能となり、エネルギ効率を向
上させることができる。また、材料特性の向上により高
い信頼性を得ることができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 重量%で、C:0.15〜0.4%、S
i :0.1%以下、Mn :0.05〜0.5%、Ni :
1.5〜2.5%、Cr :0.8〜2.5%、Mo :
0.8〜2.5%、V:0.15〜0.35%を含有
し、残部がFe および不可避的不純物からなり、さらに
下記に示す(1)、(2)、(3)の条件の少なくとも
一つの条件を満たす耐熱鋼からなるタービンロータ素体
を焼入れする際に、このタービンロータ素体を900〜
1000℃に加熱して、蒸気タービンの稼働環境におけ
る高・中圧部に相当する部分を衝風冷却以下の冷却速
度、低圧部に相当する部分を油冷以上の冷却速度で焼入
れし、その後、前記素体を550〜700℃で1回以上
の焼戻しを行うことを特徴とする高低圧一体型タービン
ロータの製造方法 (Mn/Ni)比:0.12以下 (1) (Si+Mn)/Ni比:0.18以下 (2) (V+Mo)/(Ni+Cr)比:0.45〜0.7 (3) - 【請求項2】 請求項1記載の耐熱鋼からなるタービン
ロータ素体の高・中圧部に相当する部分を900〜10
30℃、低圧部に相当する部分を870〜1000℃
で、しかも高・中圧部に相当する部分が低圧部よりも2
0〜80℃高温となるように加熱して、焼入れし、その
後、前記素体を550〜700℃で1回以上の焼戻しを
行うことを特徴とする高低圧一体型タービンロータの製
造方法 - 【請求項3】 請求項1記載の耐熱鋼からなるタービン
ロータ素体の高・中圧部に相当する部分を900〜10
30℃、低圧部に相当する部分を870〜1000℃
で、しかも高・中圧部に相当する部分が低圧部よりも2
0〜80℃高温となるように加熱して、高・中圧部に相
当する部分を衝風冷却以下の冷却速度、低圧部に相当す
る部分を油冷以上の冷却速度で焼入れし、その後、前記
素体を550〜700℃で1回以上の焼戻しを行うこと
を特徴とする高低圧一体型タービンロータの製造方法 - 【請求項4】 耐熱鋼の組成に、さらに重量%で、Nb
およびTa :0.005〜0.15%、W:0.1〜
1.0%の1種以上を含有することを特徴とする請求項
1〜3のいずれかに記載の高低圧一体型タービンロータ
の製造方法 - 【請求項5】 耐熱鋼の組成に、さらに重量%で、Ti
、Al 、Zr 、B、Ca および希土類元素の少なくと
も1種を合計で0.001〜0.1%含有することを特
徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の高低圧一体型
タービンロータの製造方法
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4175977A JP3066998B2 (ja) | 1992-06-11 | 1992-06-11 | 高低圧一体型タービンロータの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33467596A Division JPH09194946A (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 高低圧一体型タービンロータの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05345922A true JPH05345922A (ja) | 1993-12-27 |
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|---|---|---|---|
| JP4175977A Expired - Fee Related JP3066998B2 (ja) | 1992-06-11 | 1992-06-11 | 高低圧一体型タービンロータの製造方法 |
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|---|---|
| JP (1) | JP3066998B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1997029271A1 (fr) * | 1996-02-05 | 1997-08-14 | Hitachi, Ltd. | Turbine a vapeur, son arbre de rotor, et acier refractaire |
| EP0831203A3 (en) * | 1996-09-24 | 2000-04-19 | Hitachi, Ltd. | Blading for a steam turbine of a combined cycle power generation system |
| EP1283277A1 (en) * | 2001-07-02 | 2003-02-12 | Lucchini Sidermeccanica S.p.A. | Steel having excellent properties of workability by machine tools and, after a hardening thermal treatment, excellent mechanical properties and process for the production thereof |
| US6569269B1 (en) | 2000-02-08 | 2003-05-27 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Process for producing a high and low pressure integrated turbine rotor |
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| JPH04120239A (ja) * | 1990-09-11 | 1992-04-21 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 高強度・高靭性低合金鋼 |
-
1992
- 1992-06-11 JP JP4175977A patent/JP3066998B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| US6182439B1 (en) | 1996-09-24 | 2001-02-06 | Hitachi, Ltd. | High and low pressure sides-integrating system turbine, long blades thereof and combined cycle power generation system |
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| US6773519B2 (en) | 2000-02-08 | 2004-08-10 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | High and low pressure integrated type turbine rotor |
| EP1123984A3 (en) * | 2000-02-08 | 2008-12-03 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | High and low pressure integrated type turbine rotor and process for producing the same |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3066998B2 (ja) | 2000-07-17 |
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