JPH0536661B2 - - Google Patents
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- JPH0536661B2 JPH0536661B2 JP15320889A JP15320889A JPH0536661B2 JP H0536661 B2 JPH0536661 B2 JP H0536661B2 JP 15320889 A JP15320889 A JP 15320889A JP 15320889 A JP15320889 A JP 15320889A JP H0536661 B2 JPH0536661 B2 JP H0536661B2
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- pitot tube
- pulley piece
- fluid reservoir
- fluid
- fixed
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Description
(産業上の利用分野)
本発明は自動車を始めとする車輌の無段変速装
置に使用されるベルト式無段変速装置および同装
置に用いる変速プーリに係り、詳しくは固定プー
リ片と可動プーリ片によつて形成される変速プー
リに係合されたベルトが可動プーリ片によつて押
圧される力、即ち、推力を入力軸(駆動軸)又は
出力軸(従動軸)の回転数の変化によつて敏感に
変動させることにより出力軸(従動軸)の回転数
を制御せしめるようにしたベルト式無段変速装置
および変速プーリに関するものである。 (従来の技術) 自動車など車輌用のベルト式無段変速装置とし
て固定プーリ片と可動プーリ片からなる変速プー
リを夫々平行に配置せしめた入力軸と出力軸に装
着し、夫々のプーリ片によつて形成されるV溝に
Vルトを掛架せしめた構成の変速装置が使用され
ており、それら変速プーリにおいて各可動プーリ
片を押圧する推力として油圧あるいは遠心力によ
るプーリが提案されている。このうち、油圧によ
る推力装置をもつものとしては一般に各可動プー
リ片の背部に油圧シリンダーを設け、このシリン
ダー内へ供給する作動油量を電子制御装置によつ
て制御するものであり、例えば米国特許第
4601680号明細書に開示されている。 また、遠心力による変速プーリは、例えば、特
公昭51−6815号公報で代表されるように固定Vプ
ーリ片と、可動プーリ片からなる変速Vプーリに
おいて、可動プーリ片背面に囲い板を有してその
内部に回転時、遠心力により運動して可動プーリ
片を固定プーリ片に対して相対的に軸線方向に動
かしプーリの有効径を変化させるおもりを収設せ
しめた構成からなつており、そのおもりとして一
般に鋼球(ボール)が用いられ、通常、放射状の
ガイドが付設されていて、このガイドにボールが
一個宛挿入され、プーリの回転に伴つてボールが
ガイド溝に沿つてラジアル方向に移動するように
なつている。 なお、上記遠心力推力変速プーリは、これを入
力軸に使用する場合には、出力軸には可動プーリ
片の背部にコイルスプリングを介装した変速プー
リが通常装着されている。 一方、更に上記の各変速プーリとは別に回転軸
と共に回転する流体溜め部を設け、該溜め部の流
体の流速変化をピトー管によつて感知して変速度
合を制御する無段変速装置も近時、提案されてい
る。(特開昭59−222660号公報参照) (発明が解決しようとする課題) しかしながら、油圧方式を用いた上変速装置で
は電子制御装置によつてオイル量を制御している
ため、電子制御装置が取り込むデータ量が多く、
またそのため数多くのセンサーを取り付けなけれ
ばならないため、高価な装置になる問題を有して
いる。 また、前記遠心推力式変速プーリを入力軸に取
り付けた装置では、特に低回転領域において変速
に必要な可動プーリ片の推力が得られず、逆に高
回転領域になるとプーリの回転数の二乗に比例し
て鋼球群の遠心力が急激に大きくなり過剰な推力
が発生する問題があつた。そこで、ベルトが入力
側から出力側に動力を伝達する際には、入力軸回
転数を大きくすると共にプーリ径を大きくしてプ
ーリの回転数の上昇に伴う推力の上昇を徐々に大
きくする必要があり、またそのため、従来の変速
装置は低回転領域において実用化が困難であり、
変速プーリ自身を大きくする必要もあつた。 さらに、この装置においては固定プーリ片と可
動プーリ片間のV溝巾を可変する抵抗等が要因に
なり、入力回転の変化に対して遠心力の変化が遅
れ、即ち応答遅れが生じ、加速時と減速時とで入
力回転の変化に対する出力回転数の変化を示す曲
線が大きくずれてヒステリシスロスを発生させる
変速特性になつていた。そのため、このようなヒ
ステリシスロスを発生する変速装置は車体に使用
すれば入力軸の回転数が同じでも出力軸の回転数
が相違するために、安全性、操作性に欠けてい
た。 一方、回転軸と共に回転する流体溜め部の流体
速度を感知するものは、その流速を感知する手段
として、ピトー管を利用しているが、このピトー
管の形状としては従来第6図に示す如くストレー
トの管であり、先端を約45°程度の角度でカツト
し、その断面は縦に伸びた菱形もしくは船形にな
つていたために、軸の中心に近い流速の遅いとこ
ろと外周に近い流速の早いところとを同時に受け
ており、高い流体圧を得ることができなかつた。 本発明は上述の如き従来の種々の問題点を解決
するものであり、特に軸の回転数に応じて変速プ
ーリの推力を敏感に変化させることにより、入力
軸と出力軸との回転数においてヒヘテリシスロス
の小さい変速特性を有すると共に、ピトー管の形
状を変えることによつて、高い流体圧が得られる
ようなベルト式無段変速装置及び変速プーリを提
供することを目的とするものである。 (課題を解決するための手段) 即ち、上記目的に適合するための本発明は入力
軸と出力軸に固定プーリ片と、この固定プーリ片
に対向して軸上の長手方向に摺動可能に配設した
可動プーリ片からなる変速プーリを設け、これら
両プーリ片によつて形成されたV状溝に動力伝動
用ベルトを掛架してなるベルト式無段変速装置に
おいて、前記入力軸に配設した可動プーリ片の背
部には油圧シリンダー部を、また固定プーリ片の
背部外周部には流体溜め部を夫々設けると共に、
流体溜め部内に前記油圧シリンダーと連結し、か
つ、開孔が前記流体溜め部の円筒周面と平行な偏
平形状であるトピー管を挿入せしめ、該ピトー管
をエンジンのスロツトルに連結されたレバーの回
転に応じロータリージヨイントを中心に揺動可能
として開孔の固定プーリ片半径方向の位置および
流体の流れ方向に対する角度を変化させ得る如く
なした構成を採用している。 また、本発明は上記無段変速装置を形成する変
速プーリ自体の構成として固定プーリ片と該固定
プーリ片に対向して軸方向摺動可能に設けられる
可動プーリ片からなり、固定プーリ片の背部には
流体溜め部が固定され、一方、可動プーリ片は背
部に油圧シリンダー部が設けられて、該シリンダ
ーによつて駆動されると共に、前記流体溜め部内
には前記油圧シリンダーと連通し、開孔が前記流
体溜め部の円筒周面に対し平行な偏平形状である
ピトー管が挿入されており、該ピトー管はエンジ
ンのスロツトルに連結されたレバーの回転に応じ
てロータリージヨイントを中心に揺動し、開孔の
固定プーリ片半径方向の位置および流体の流れ方
向に対する角度を変化させ得る構成も特徴とす
る。 そして、上記夫々の構成において、ピトー管に
よつて流体溜め部内を流れる流体の流れを妨げな
いためにピトー管の断面形状は流体溜め部内の流
体の流れに対し流線形状であることが望ましく、
またピトー管によつて得られる流体圧をより高め
るためにピトー管形状は圧力損失の少ない曲管で
あることが好ましい。 また、本発明は上記の構成においてピトー管の
流体溜め部とは全く別個に油圧発生源を設け、こ
の油圧発生源を圧力制御弁を介して油圧シリンダ
ーと接続する一方、ピトー管を圧力制御弁に接続
し、ピトー管の変化に応じて圧力制御弁を動作さ
せ油圧シリンダーを作動させる構成も特徴とす
る。 なお、上記本発明においては、前記出力軸に配
設した可動プーリ片とこの背部に設けられたスト
ツパーとの間にコイルスプリングを介在し、かつ
可動プーリ片と、延長筒状部の一方に傾斜面を有
する突出部を、他方にこれと噛み合う窪み部を設
け、該突出部と窪み部の傾斜面を接触係合させた
カム機構を有するトルク伝達部を備えたベルト式
無段変速装置をも包含する。 (作用) 前記本発明装置によると、まず入力軸又は出力
軸が回転すると、その回転数に応じてピトー管が
流体溜め部内の流体の流速変化と圧力変化を敏感
に感知して流体を油圧シリンダー内外へ供給もし
くは排出して可動プーリ片の推力をタイムリーに
調節し、またこれに伴い出力軸の可動プーリ片も
例えばスプリング及びカム機構を有するトルク伝
達部の作動によつて敏感に推力が変化して出力軸
の回転数を即座に変化させる。 また、入力回転の増速あるいは減速時において
も、前記入力軸の回転数の変化に対してピトー管
が油圧シリンダーの内圧の変化を助長して、油圧
シリンダーの内圧の変化感度を高めることで、ヒ
ステリシスロスの小さい変速特性にすることがで
きる。 更に流速感知部材の開孔部の形状を流体溜め部
の円周筒面に対して平行な偏平形状にしたことに
より同じ流速の部分の流体を受けることとなり、
開孔部を周面にできる限り近付けることによつて
高い流体圧を得ることができる。 (実施例) 以下、更に本発明の実施例を添付図面に従つて
説明する。 第1図は本発明に係るベルト式無段変速装置の
1例を示す断面図である。 かかる本発明ベルト式無段変速装置1は主とし
て自動車等に取り付けられる無段変速機構
(CVT)に適用されるものであり、図より明らか
なように、エンジン等のクランク軸に間接的に連
結された入力軸(駆動軸)2と出力軸(従動軸)
3とが平行に配置され、これらの軸2,3に夫々
変速プーリ4,5が取り付けられると共に、取り
付けられた変速プーリ4,5間にわたつて動力伝
動用ベルトBが掛架されている。 ここで、各変速プーリ4,5は固定プーリ6,
36と該固定プーリに対し摺動可能に配設された
可動プーリ片8,38とからなつており、前記動
力伝動用ベルトBは両プーリ片によつて形成され
るV状溝に掛架されている。 このうち、前記入力軸2に取り付けられた変速
プーリ4においては、固定プーリ片6がボルト7
(又は、図示しないがスプライン、キーその他の
方式でも良い)によつて該入力軸2に固定され、
他方これに対向する位置には可動プーリ片8が固
定プーリ片のシーブ軸9上に嵌入され、同時にス
プラインまたは滑りキー10に嵌め込まれ、軸2
と共に回転するとともに軸方向には摺動可能にな
つている。 そして、上記変速プーリ4の固定プーリ片6の
背部外周部にはリング状の流体溜め部11が設け
られ、少なくとも1つ以上のピトー管12の先端
開孔部13がこの流体溜め部11内に挿入されて
いる。 上記ピトー管12は固定プーリ片6の回転数に
応じて変化する流体溜め部11内の流体の速度及
び圧力を感知するものであり、ベルト式変速装置
1のハウジング14に固定され、固定プーリ片6
の背面にあつて該固定プーリ片6の平面に対して
平行である面に管を回転することができるロータ
リージヨイント15に接続されている。 そして、該ロータリージヨイント15は、一端
に一対のマイタ歯車60,60′が設けられ、一
方のマイタ歯車60′には、一端がハウジング1
4外に突出された回転軸61が設けられていると
共に、ハウジング14外に突出された回転軸61
の端にはレバー62が固定され、該レバー62は
ワイヤー(図示せず)でエンジンのスロツトルに
連結されていて、アクセルの踏み角に関係してレ
バー62が揺動し、回転軸61、タイマ歯車6
0,60′を経てロータリージヨイント15が回
転しピトー管が回転して、第2図に示すアーム部
分70先端の開孔66の位置が移動するようにな
つている。 一方、前記可動プーリ片8はその背部において
油圧シリンダー16が設けられている。この油圧
シリンダー16は固定プーリ片のシーブ軸9に固
着された固定板17と可動プーリ片の筒状側壁1
8およびスプリング63から構成され、圧力媒体
となる作動油その他の流体の供給と排出によつて
内圧が変化し可動プーリ片8を矢印方向へ移動可
能にしている。勿論、上記固定板17の頂面にバ
ツキングを装着してもよい。スプリング63は可
動プーリ片8を固定プーリ片6側へ押圧すべく圧
縮状態で固定板17と筒状側壁18によつて形成
される空間内に挿入されている。 そして、前記油圧シリンダー16は入力軸2内
に設けられた流体通路19を介して入力軸2の一
端に連通され、ハウジング14の軸受部に設けら
れた空洞64に開孔している。 前記ハウジング14の空洞部64は図に示す如
く油圧ホース65又はケース内通路によつて、ロ
ータリージヨイント15に接続されており、油圧
シリンダー16とピトー管12は流体通路19、
空洞64、油圧ホース65、ロータリージヨイン
ト15より成る一連の油圧回路によつてピトー管
12及び流体溜め部11に接続されている。 そのため、流体溜め部11内の流体はピトー管
12の先端開孔部13から流入、排出され、常時
入力軸2の回転数に応じて油圧シリンダー16の
内圧を調節している。 また、前記流体溜め部11においては、流体を
常に補給する流体供給部20があつて、これは本
装置1のハウジング14内に溜められた流体、即
ち油等をパイプ22を介して、タンク23内へ回
収し、ポンプ24よつて流体供給口25から流体
溜め部11へ補給するもので、流体は常にリサイ
クルされる。尚、流体溜め部11から溢れ出た流
体は自然に落下する。 次に一方、出力軸3に取り付けられた変速プー
リ5においては、ハウジング21内で固定プーリ
片36が出力軸3に一体的に固着され、他方これ
に対向するように可動プーリ片38が固定シーブ
片のシーブ軸39上に嵌入されてベルトBを係合
するV状溝を形成している。 前記可動プーリ片38は固定シーブ片とシーブ
軸39上を摺動自在で軸方向に対して移動可能な
ようになつているが、この可動プーリ片38の右
方向のシーブ軸39上にはフランジ状のストツパ
ー40がボルト41によつて固定され、また該ス
トツパー40と可動プーリ片38の間には反撥弾
性を有するコイルスプリング42が常に可動プー
リ片38を固定プーリ片36の方向へ押圧する状
態で取り付けられている。 なお図中、50はトルク伝達部であり、第8図
に示すように可動プーリ片の延長筒状部43には
少なくとも1つ以上の突出部44があり、この突
出部の側面は長手方向に対して角度θ1、θ2(夫々
約20°〜70°)の傾斜面45になつている。この場
合、θ1、θ2は通常は差を有するが、等しくてもよ
い。一方、ストツパーの延長筒状部46には前記
突出部44の側面の傾斜面45に当接する傾斜面
47をもつた窪み部48が噛み合つた状態にな
り、しかも夫々の傾斜面45,47が当接するこ
とにより、可動プーリ片38に推力が生じ、また
可動プーリ片38が出力軸3にトルクを伝達する
カム機構付のトルク伝達部50を形成している。 即ち、可動プーリ片38が回転すると可動プー
リ片の突出部44とストツパーの窪み部48とが
噛み合つて傾斜面45,47同志で当接し、可動
プーリ片38のトルクがストツパー40から出力
軸3へ伝達される。また、前記トルク伝達部50
の傾斜面同志の噛み合い力から生じる軸方向の分
力とスプリング力は可動プーリ片38に効率的な
推力を与えている。 叙上の如きベルト式無段変速装置において、本
発明では特に流体溜め部11とピトー管12を含
む一連の構成に重要な特徴を有しており、回転す
る流体溜め部11とピトー管12によつて得られ
るピトー圧を直接、油圧シリンダー16の作動に
用いるためにできる限り高いピトー圧を得ること
が重要となる。そのため本発明では第2図ないし
第5図に示すようにピトー管12の先端部開孔6
6の形状を流体溜め部11の円筒周面に対し平行
な偏平形状となしている。 従つて、高いピトー圧が必要ときには、ピトー
管12の開孔66を流体溜め部11の外周面に近
付けることによつて流速の速い部分だけの流体圧
を受けることができ、高いピトー圧を得ることが
可能となる。また、ピトー管12中にて圧力損失
を出さないためにピトー管12は第3図の如く円
弧状に曲げることが好ましく、圧力損失をより少
なくするためにはその曲げ角度は105°〜112.5°程
度が好適である。 更に、流体溜め部11の流れを妨げないように
第4図及び第5図の断面で示す如く流体に対し流
線形状をとることが有効である。 因に、ピトー管12の形状による各流体圧の差
を具体的に示せば、以下の如くである。 即ち、第3図ないし第5図に示す断面が流線形
で、開孔が流れに対して垂直方向に向いた本発明
における曲管のピトー管12と、第6図に示すよ
うに流体に対し垂直方向に挿入した断面が菱形の
直管で、先端を45度の角度で切り落としたピトー
管12aと、第7図に示すように断面を船形にし
た以外は第6図と同じような形状にしたピトー管
12bの3種類のピトー管について、軸の中心か
ら流体の外周部までが158mmで、巾は30mm、高さ
が29mmの流体溜め部に先端が流体の外周部から
0.5mmのところに位置するように夫々挿入し、得
られる最大のピトー圧を測定したところ、下記第
1表に示すような結果を得た。 なお、流体としてはオイル(日石マルパス
#10)を用い、回転は2600r.p.mにした。
置に使用されるベルト式無段変速装置および同装
置に用いる変速プーリに係り、詳しくは固定プー
リ片と可動プーリ片によつて形成される変速プー
リに係合されたベルトが可動プーリ片によつて押
圧される力、即ち、推力を入力軸(駆動軸)又は
出力軸(従動軸)の回転数の変化によつて敏感に
変動させることにより出力軸(従動軸)の回転数
を制御せしめるようにしたベルト式無段変速装置
および変速プーリに関するものである。 (従来の技術) 自動車など車輌用のベルト式無段変速装置とし
て固定プーリ片と可動プーリ片からなる変速プー
リを夫々平行に配置せしめた入力軸と出力軸に装
着し、夫々のプーリ片によつて形成されるV溝に
Vルトを掛架せしめた構成の変速装置が使用され
ており、それら変速プーリにおいて各可動プーリ
片を押圧する推力として油圧あるいは遠心力によ
るプーリが提案されている。このうち、油圧によ
る推力装置をもつものとしては一般に各可動プー
リ片の背部に油圧シリンダーを設け、このシリン
ダー内へ供給する作動油量を電子制御装置によつ
て制御するものであり、例えば米国特許第
4601680号明細書に開示されている。 また、遠心力による変速プーリは、例えば、特
公昭51−6815号公報で代表されるように固定Vプ
ーリ片と、可動プーリ片からなる変速Vプーリに
おいて、可動プーリ片背面に囲い板を有してその
内部に回転時、遠心力により運動して可動プーリ
片を固定プーリ片に対して相対的に軸線方向に動
かしプーリの有効径を変化させるおもりを収設せ
しめた構成からなつており、そのおもりとして一
般に鋼球(ボール)が用いられ、通常、放射状の
ガイドが付設されていて、このガイドにボールが
一個宛挿入され、プーリの回転に伴つてボールが
ガイド溝に沿つてラジアル方向に移動するように
なつている。 なお、上記遠心力推力変速プーリは、これを入
力軸に使用する場合には、出力軸には可動プーリ
片の背部にコイルスプリングを介装した変速プー
リが通常装着されている。 一方、更に上記の各変速プーリとは別に回転軸
と共に回転する流体溜め部を設け、該溜め部の流
体の流速変化をピトー管によつて感知して変速度
合を制御する無段変速装置も近時、提案されてい
る。(特開昭59−222660号公報参照) (発明が解決しようとする課題) しかしながら、油圧方式を用いた上変速装置で
は電子制御装置によつてオイル量を制御している
ため、電子制御装置が取り込むデータ量が多く、
またそのため数多くのセンサーを取り付けなけれ
ばならないため、高価な装置になる問題を有して
いる。 また、前記遠心推力式変速プーリを入力軸に取
り付けた装置では、特に低回転領域において変速
に必要な可動プーリ片の推力が得られず、逆に高
回転領域になるとプーリの回転数の二乗に比例し
て鋼球群の遠心力が急激に大きくなり過剰な推力
が発生する問題があつた。そこで、ベルトが入力
側から出力側に動力を伝達する際には、入力軸回
転数を大きくすると共にプーリ径を大きくしてプ
ーリの回転数の上昇に伴う推力の上昇を徐々に大
きくする必要があり、またそのため、従来の変速
装置は低回転領域において実用化が困難であり、
変速プーリ自身を大きくする必要もあつた。 さらに、この装置においては固定プーリ片と可
動プーリ片間のV溝巾を可変する抵抗等が要因に
なり、入力回転の変化に対して遠心力の変化が遅
れ、即ち応答遅れが生じ、加速時と減速時とで入
力回転の変化に対する出力回転数の変化を示す曲
線が大きくずれてヒステリシスロスを発生させる
変速特性になつていた。そのため、このようなヒ
ステリシスロスを発生する変速装置は車体に使用
すれば入力軸の回転数が同じでも出力軸の回転数
が相違するために、安全性、操作性に欠けてい
た。 一方、回転軸と共に回転する流体溜め部の流体
速度を感知するものは、その流速を感知する手段
として、ピトー管を利用しているが、このピトー
管の形状としては従来第6図に示す如くストレー
トの管であり、先端を約45°程度の角度でカツト
し、その断面は縦に伸びた菱形もしくは船形にな
つていたために、軸の中心に近い流速の遅いとこ
ろと外周に近い流速の早いところとを同時に受け
ており、高い流体圧を得ることができなかつた。 本発明は上述の如き従来の種々の問題点を解決
するものであり、特に軸の回転数に応じて変速プ
ーリの推力を敏感に変化させることにより、入力
軸と出力軸との回転数においてヒヘテリシスロス
の小さい変速特性を有すると共に、ピトー管の形
状を変えることによつて、高い流体圧が得られる
ようなベルト式無段変速装置及び変速プーリを提
供することを目的とするものである。 (課題を解決するための手段) 即ち、上記目的に適合するための本発明は入力
軸と出力軸に固定プーリ片と、この固定プーリ片
に対向して軸上の長手方向に摺動可能に配設した
可動プーリ片からなる変速プーリを設け、これら
両プーリ片によつて形成されたV状溝に動力伝動
用ベルトを掛架してなるベルト式無段変速装置に
おいて、前記入力軸に配設した可動プーリ片の背
部には油圧シリンダー部を、また固定プーリ片の
背部外周部には流体溜め部を夫々設けると共に、
流体溜め部内に前記油圧シリンダーと連結し、か
つ、開孔が前記流体溜め部の円筒周面と平行な偏
平形状であるトピー管を挿入せしめ、該ピトー管
をエンジンのスロツトルに連結されたレバーの回
転に応じロータリージヨイントを中心に揺動可能
として開孔の固定プーリ片半径方向の位置および
流体の流れ方向に対する角度を変化させ得る如く
なした構成を採用している。 また、本発明は上記無段変速装置を形成する変
速プーリ自体の構成として固定プーリ片と該固定
プーリ片に対向して軸方向摺動可能に設けられる
可動プーリ片からなり、固定プーリ片の背部には
流体溜め部が固定され、一方、可動プーリ片は背
部に油圧シリンダー部が設けられて、該シリンダ
ーによつて駆動されると共に、前記流体溜め部内
には前記油圧シリンダーと連通し、開孔が前記流
体溜め部の円筒周面に対し平行な偏平形状である
ピトー管が挿入されており、該ピトー管はエンジ
ンのスロツトルに連結されたレバーの回転に応じ
てロータリージヨイントを中心に揺動し、開孔の
固定プーリ片半径方向の位置および流体の流れ方
向に対する角度を変化させ得る構成も特徴とす
る。 そして、上記夫々の構成において、ピトー管に
よつて流体溜め部内を流れる流体の流れを妨げな
いためにピトー管の断面形状は流体溜め部内の流
体の流れに対し流線形状であることが望ましく、
またピトー管によつて得られる流体圧をより高め
るためにピトー管形状は圧力損失の少ない曲管で
あることが好ましい。 また、本発明は上記の構成においてピトー管の
流体溜め部とは全く別個に油圧発生源を設け、こ
の油圧発生源を圧力制御弁を介して油圧シリンダ
ーと接続する一方、ピトー管を圧力制御弁に接続
し、ピトー管の変化に応じて圧力制御弁を動作さ
せ油圧シリンダーを作動させる構成も特徴とす
る。 なお、上記本発明においては、前記出力軸に配
設した可動プーリ片とこの背部に設けられたスト
ツパーとの間にコイルスプリングを介在し、かつ
可動プーリ片と、延長筒状部の一方に傾斜面を有
する突出部を、他方にこれと噛み合う窪み部を設
け、該突出部と窪み部の傾斜面を接触係合させた
カム機構を有するトルク伝達部を備えたベルト式
無段変速装置をも包含する。 (作用) 前記本発明装置によると、まず入力軸又は出力
軸が回転すると、その回転数に応じてピトー管が
流体溜め部内の流体の流速変化と圧力変化を敏感
に感知して流体を油圧シリンダー内外へ供給もし
くは排出して可動プーリ片の推力をタイムリーに
調節し、またこれに伴い出力軸の可動プーリ片も
例えばスプリング及びカム機構を有するトルク伝
達部の作動によつて敏感に推力が変化して出力軸
の回転数を即座に変化させる。 また、入力回転の増速あるいは減速時において
も、前記入力軸の回転数の変化に対してピトー管
が油圧シリンダーの内圧の変化を助長して、油圧
シリンダーの内圧の変化感度を高めることで、ヒ
ステリシスロスの小さい変速特性にすることがで
きる。 更に流速感知部材の開孔部の形状を流体溜め部
の円周筒面に対して平行な偏平形状にしたことに
より同じ流速の部分の流体を受けることとなり、
開孔部を周面にできる限り近付けることによつて
高い流体圧を得ることができる。 (実施例) 以下、更に本発明の実施例を添付図面に従つて
説明する。 第1図は本発明に係るベルト式無段変速装置の
1例を示す断面図である。 かかる本発明ベルト式無段変速装置1は主とし
て自動車等に取り付けられる無段変速機構
(CVT)に適用されるものであり、図より明らか
なように、エンジン等のクランク軸に間接的に連
結された入力軸(駆動軸)2と出力軸(従動軸)
3とが平行に配置され、これらの軸2,3に夫々
変速プーリ4,5が取り付けられると共に、取り
付けられた変速プーリ4,5間にわたつて動力伝
動用ベルトBが掛架されている。 ここで、各変速プーリ4,5は固定プーリ6,
36と該固定プーリに対し摺動可能に配設された
可動プーリ片8,38とからなつており、前記動
力伝動用ベルトBは両プーリ片によつて形成され
るV状溝に掛架されている。 このうち、前記入力軸2に取り付けられた変速
プーリ4においては、固定プーリ片6がボルト7
(又は、図示しないがスプライン、キーその他の
方式でも良い)によつて該入力軸2に固定され、
他方これに対向する位置には可動プーリ片8が固
定プーリ片のシーブ軸9上に嵌入され、同時にス
プラインまたは滑りキー10に嵌め込まれ、軸2
と共に回転するとともに軸方向には摺動可能にな
つている。 そして、上記変速プーリ4の固定プーリ片6の
背部外周部にはリング状の流体溜め部11が設け
られ、少なくとも1つ以上のピトー管12の先端
開孔部13がこの流体溜め部11内に挿入されて
いる。 上記ピトー管12は固定プーリ片6の回転数に
応じて変化する流体溜め部11内の流体の速度及
び圧力を感知するものであり、ベルト式変速装置
1のハウジング14に固定され、固定プーリ片6
の背面にあつて該固定プーリ片6の平面に対して
平行である面に管を回転することができるロータ
リージヨイント15に接続されている。 そして、該ロータリージヨイント15は、一端
に一対のマイタ歯車60,60′が設けられ、一
方のマイタ歯車60′には、一端がハウジング1
4外に突出された回転軸61が設けられていると
共に、ハウジング14外に突出された回転軸61
の端にはレバー62が固定され、該レバー62は
ワイヤー(図示せず)でエンジンのスロツトルに
連結されていて、アクセルの踏み角に関係してレ
バー62が揺動し、回転軸61、タイマ歯車6
0,60′を経てロータリージヨイント15が回
転しピトー管が回転して、第2図に示すアーム部
分70先端の開孔66の位置が移動するようにな
つている。 一方、前記可動プーリ片8はその背部において
油圧シリンダー16が設けられている。この油圧
シリンダー16は固定プーリ片のシーブ軸9に固
着された固定板17と可動プーリ片の筒状側壁1
8およびスプリング63から構成され、圧力媒体
となる作動油その他の流体の供給と排出によつて
内圧が変化し可動プーリ片8を矢印方向へ移動可
能にしている。勿論、上記固定板17の頂面にバ
ツキングを装着してもよい。スプリング63は可
動プーリ片8を固定プーリ片6側へ押圧すべく圧
縮状態で固定板17と筒状側壁18によつて形成
される空間内に挿入されている。 そして、前記油圧シリンダー16は入力軸2内
に設けられた流体通路19を介して入力軸2の一
端に連通され、ハウジング14の軸受部に設けら
れた空洞64に開孔している。 前記ハウジング14の空洞部64は図に示す如
く油圧ホース65又はケース内通路によつて、ロ
ータリージヨイント15に接続されており、油圧
シリンダー16とピトー管12は流体通路19、
空洞64、油圧ホース65、ロータリージヨイン
ト15より成る一連の油圧回路によつてピトー管
12及び流体溜め部11に接続されている。 そのため、流体溜め部11内の流体はピトー管
12の先端開孔部13から流入、排出され、常時
入力軸2の回転数に応じて油圧シリンダー16の
内圧を調節している。 また、前記流体溜め部11においては、流体を
常に補給する流体供給部20があつて、これは本
装置1のハウジング14内に溜められた流体、即
ち油等をパイプ22を介して、タンク23内へ回
収し、ポンプ24よつて流体供給口25から流体
溜め部11へ補給するもので、流体は常にリサイ
クルされる。尚、流体溜め部11から溢れ出た流
体は自然に落下する。 次に一方、出力軸3に取り付けられた変速プー
リ5においては、ハウジング21内で固定プーリ
片36が出力軸3に一体的に固着され、他方これ
に対向するように可動プーリ片38が固定シーブ
片のシーブ軸39上に嵌入されてベルトBを係合
するV状溝を形成している。 前記可動プーリ片38は固定シーブ片とシーブ
軸39上を摺動自在で軸方向に対して移動可能な
ようになつているが、この可動プーリ片38の右
方向のシーブ軸39上にはフランジ状のストツパ
ー40がボルト41によつて固定され、また該ス
トツパー40と可動プーリ片38の間には反撥弾
性を有するコイルスプリング42が常に可動プー
リ片38を固定プーリ片36の方向へ押圧する状
態で取り付けられている。 なお図中、50はトルク伝達部であり、第8図
に示すように可動プーリ片の延長筒状部43には
少なくとも1つ以上の突出部44があり、この突
出部の側面は長手方向に対して角度θ1、θ2(夫々
約20°〜70°)の傾斜面45になつている。この場
合、θ1、θ2は通常は差を有するが、等しくてもよ
い。一方、ストツパーの延長筒状部46には前記
突出部44の側面の傾斜面45に当接する傾斜面
47をもつた窪み部48が噛み合つた状態にな
り、しかも夫々の傾斜面45,47が当接するこ
とにより、可動プーリ片38に推力が生じ、また
可動プーリ片38が出力軸3にトルクを伝達する
カム機構付のトルク伝達部50を形成している。 即ち、可動プーリ片38が回転すると可動プー
リ片の突出部44とストツパーの窪み部48とが
噛み合つて傾斜面45,47同志で当接し、可動
プーリ片38のトルクがストツパー40から出力
軸3へ伝達される。また、前記トルク伝達部50
の傾斜面同志の噛み合い力から生じる軸方向の分
力とスプリング力は可動プーリ片38に効率的な
推力を与えている。 叙上の如きベルト式無段変速装置において、本
発明では特に流体溜め部11とピトー管12を含
む一連の構成に重要な特徴を有しており、回転す
る流体溜め部11とピトー管12によつて得られ
るピトー圧を直接、油圧シリンダー16の作動に
用いるためにできる限り高いピトー圧を得ること
が重要となる。そのため本発明では第2図ないし
第5図に示すようにピトー管12の先端部開孔6
6の形状を流体溜め部11の円筒周面に対し平行
な偏平形状となしている。 従つて、高いピトー圧が必要ときには、ピトー
管12の開孔66を流体溜め部11の外周面に近
付けることによつて流速の速い部分だけの流体圧
を受けることができ、高いピトー圧を得ることが
可能となる。また、ピトー管12中にて圧力損失
を出さないためにピトー管12は第3図の如く円
弧状に曲げることが好ましく、圧力損失をより少
なくするためにはその曲げ角度は105°〜112.5°程
度が好適である。 更に、流体溜め部11の流れを妨げないように
第4図及び第5図の断面で示す如く流体に対し流
線形状をとることが有効である。 因に、ピトー管12の形状による各流体圧の差
を具体的に示せば、以下の如くである。 即ち、第3図ないし第5図に示す断面が流線形
で、開孔が流れに対して垂直方向に向いた本発明
における曲管のピトー管12と、第6図に示すよ
うに流体に対し垂直方向に挿入した断面が菱形の
直管で、先端を45度の角度で切り落としたピトー
管12aと、第7図に示すように断面を船形にし
た以外は第6図と同じような形状にしたピトー管
12bの3種類のピトー管について、軸の中心か
ら流体の外周部までが158mmで、巾は30mm、高さ
が29mmの流体溜め部に先端が流体の外周部から
0.5mmのところに位置するように夫々挿入し、得
られる最大のピトー圧を測定したところ、下記第
1表に示すような結果を得た。 なお、流体としてはオイル(日石マルパス
#10)を用い、回転は2600r.p.mにした。
【表】
即ち、上記第1表より分かるように、第3図な
いし第5図に示す形状のピトー管12を使用した
場合、その他の形状のものよりも高いピトー圧が
得られる。 これは、第6図、第7図に示される形のものが
開孔が縦長になつており、流速の速いところと、
遅いところの両方を受けるのに対し、第3図ない
し第5図に示される本発明におけるピトー管形状
は開口が偏平状であり、流速の速いところだけを
受けるためであると推定される。 以下、引き続き本発明の上記ベルト式無段変速
装置1の作動について説明する。まず、入力軸2
が回転し、その回転数が小さい領域ではピトー管
12で感知する流体の速度、圧力が小さいため油
圧シリンダー16の内圧も小さくなつて可動プー
リ片8はスプリング63のみの小さい推力で押圧
される。それに対して出力軸3にかかるトルクは
大きく、この軸に取り付けられた片速プーリ5に
おける可動プーリ片38はカム機構付のトルク伝
達部50によつて生じる軸方向の分力とスプリン
グ力によつて大きな推力が発生し、ベルトBを両
プーリ間の所定位置におさめる。 更に入力軸側が大きく増速する過程では、それ
につれてピトー管12は増加する回転数に応じた
流速と圧力を感知して流体を油圧シリンダー16
内へ供給して油圧シリンダー16の内圧を高め、
これにより可動プーリ片8の推力を大きくしてベ
ルトBを所定のピツチ径へ位置させる。 また一方、入力軸側の減速時には油圧シリンダ
ー16内の内圧がピトー管12が感知される圧力
よりも大きくなつて油圧シリンダー16内の流体
は主としてピトー管12の先端開口部13より排
出され、油圧シリンダー16は入力軸2の回転数
に応じた内圧に設定され、ベルトBは所定のピツ
チ径へタイムリーに移動する。 なお、排出された流体はハウジング14内に溜
められ再利用される。 尚、油圧シリンダー16内のスプリング63
は、可動プーリ片8の動作を補助し、加速曲線を
より直線的な理想的な状態に設定する作用を行
う。 ただし、所要変速巾が狭い場合は上記スプリン
グ63は必らずしも必要としない。 以上のように、本発明のベルト式変速装置は、
入力軸の回転数および出力軸の受ける負荷に対応
して、油圧シリンダー内の内圧が変化し、適切な
変速比を得ることができる。 そして、更に、上記実施例においてレバー62
を回転すれば、ピトー管12が、ロータリージヨ
イント15を中心に揺動し、開孔66の固定プー
リ片半径方向の位置および流体の流れ方向に対す
る角度が変化する。そのため、レバー62を操作
することによつて入力軸の回転に対する油圧シリ
ンダー16内の油圧シリンダー16圧変化の感度
を調整することができる。現実にはさきで述べた
ようにレバー62はアクセルに連動され、アクセ
ルが通常踏み込み状態の時、即ち、巡航状態の時
は第2図の実線の位置に配され、アクセルの踏み
込み量が大きい時、即ち急加速時には破線の位置
へ配される。流体溜め部11内の流体の流れは矢
印のように流体溜め部11の周方向に一致する。 また、その流速は外周方向ほど速い。そのた
め、アクセルの踏み込み量が大きい時、ピトー管
12の開孔66は作動油の流れの速いところにお
かれる。それ故にピトー管12で得られる油圧は
大きいものになり、油圧シリンダー16内の圧力
もそれに応じて大きくなり、可動プーリ片8は固
定プーリ片6に近づく方向に移動する。 以上、実施例においてピート管の開孔を油溜め
内で移動させる手段としては、ロータリージヨイ
ントを用いてピトー管を回転させる手段を用い
た。 これはピトー管の流れに対する角度および半径
方向の位置を同時に変更できるものであり、好ま
しい状態である。しかし、この他の態様としては
ピトー管を直線ガイドに取り付け、そのガイドを
可動プーリ片の半径方向に配し、ピトー管をガイ
ドに沿つて平行移動させる手段も可能である。 この手段はピトー管の流れに対する角度を変え
ることなく半径方向の位置のみを変化させるもの
であるが、逆にピトー管のアーム部分(第2図に
おいては70)を短くすることによつて流れに対
する角度のみを変更するもとも可能である。 第9図はピトー管を流体溜め部内で移動させる
機構の他の実施例を示す。この第9図の機構は特
に回転数の上昇に対するプーリ片の移動量を直線
的に変化させたい場合に推奨される。第9図の機
構においては、ピトー管100はロータリージヨ
イント101によつて流体溜め部102内で自由
に揺動可能に取り付けられている。 そして、上記ロータリージヨイント101には
ワイヤー103,104が懸掛され、ワイヤー1
03,104を引くことによつてロータリージヨ
イント101は揺動する。この場合、ワイヤー1
03はスプリング105を介してシフトレバー1
08に接続され、ワイヤー104はスプリング1
06を介してアクセル(図示せず)に接続されて
いる。 今、第9図の機構においてプーリが比較的低回
転で回転しスプリング105,106のバランス
によつてピトー管は実線の位置にあると仮定す
る。このままの状態でプーリ回転数が上昇すると
ピトー管が感知するピート圧は上昇するが、この
圧力は回転数の二乗に比例した値となる。 しかし、第9図の機構においては流速の増加に
よつてピトー管が流れ方向に押圧されピトー管が
破線の位置へ移動する。そのため、ピトー管の開
孔107は流れに対してより平行である面を向い
て対向しピトー管の開孔係数は低下する。そのた
め、ピトー管のピトー圧は減少し遠心力の圧力の
上昇と相俟つてピトー圧は回転数に比例した値に
近い値をもつて変動する。 (発明の効果) 以上のように本発明の構成によれば、入力軸又
は出力軸に装着して変速プーリのピトー管が流体
溜め部内の流体の速度から圧力を敏感に感知して
油圧シリンダー内外へ流体の供給、排出を自動的
に行う機構を有しており、これによつて可動プー
リ片の推力を入力軸又は出力軸の回転数に応じて
即座に変化させる特性があり、これによつて入力
軸の増速時と減速時における出力軸の回転数の変
化曲線も大きく変化せず、ヒステリシスロスの小
さい変速特性が得られる。 更に、本発明のベルト式変速装置は、ピトー管
の開孔の位置を移動することができるので、ピト
ー管の感度を負荷の状態に応じて変化させること
ができ、より実用的効果を大ならしめる。 また、請求項2,3あるいは5,6記載の如く
ピトー管の形状を開孔が流体の流れに対向するよ
うにし、偏平形状にすることによつて流速の速い
ところのみの流体を受けることができることにな
り、より高いピトー圧を得ることができ、油圧シ
リンダーの油圧源としても十分な油圧を得ること
ができる効果がある。
いし第5図に示す形状のピトー管12を使用した
場合、その他の形状のものよりも高いピトー圧が
得られる。 これは、第6図、第7図に示される形のものが
開孔が縦長になつており、流速の速いところと、
遅いところの両方を受けるのに対し、第3図ない
し第5図に示される本発明におけるピトー管形状
は開口が偏平状であり、流速の速いところだけを
受けるためであると推定される。 以下、引き続き本発明の上記ベルト式無段変速
装置1の作動について説明する。まず、入力軸2
が回転し、その回転数が小さい領域ではピトー管
12で感知する流体の速度、圧力が小さいため油
圧シリンダー16の内圧も小さくなつて可動プー
リ片8はスプリング63のみの小さい推力で押圧
される。それに対して出力軸3にかかるトルクは
大きく、この軸に取り付けられた片速プーリ5に
おける可動プーリ片38はカム機構付のトルク伝
達部50によつて生じる軸方向の分力とスプリン
グ力によつて大きな推力が発生し、ベルトBを両
プーリ間の所定位置におさめる。 更に入力軸側が大きく増速する過程では、それ
につれてピトー管12は増加する回転数に応じた
流速と圧力を感知して流体を油圧シリンダー16
内へ供給して油圧シリンダー16の内圧を高め、
これにより可動プーリ片8の推力を大きくしてベ
ルトBを所定のピツチ径へ位置させる。 また一方、入力軸側の減速時には油圧シリンダ
ー16内の内圧がピトー管12が感知される圧力
よりも大きくなつて油圧シリンダー16内の流体
は主としてピトー管12の先端開口部13より排
出され、油圧シリンダー16は入力軸2の回転数
に応じた内圧に設定され、ベルトBは所定のピツ
チ径へタイムリーに移動する。 なお、排出された流体はハウジング14内に溜
められ再利用される。 尚、油圧シリンダー16内のスプリング63
は、可動プーリ片8の動作を補助し、加速曲線を
より直線的な理想的な状態に設定する作用を行
う。 ただし、所要変速巾が狭い場合は上記スプリン
グ63は必らずしも必要としない。 以上のように、本発明のベルト式変速装置は、
入力軸の回転数および出力軸の受ける負荷に対応
して、油圧シリンダー内の内圧が変化し、適切な
変速比を得ることができる。 そして、更に、上記実施例においてレバー62
を回転すれば、ピトー管12が、ロータリージヨ
イント15を中心に揺動し、開孔66の固定プー
リ片半径方向の位置および流体の流れ方向に対す
る角度が変化する。そのため、レバー62を操作
することによつて入力軸の回転に対する油圧シリ
ンダー16内の油圧シリンダー16圧変化の感度
を調整することができる。現実にはさきで述べた
ようにレバー62はアクセルに連動され、アクセ
ルが通常踏み込み状態の時、即ち、巡航状態の時
は第2図の実線の位置に配され、アクセルの踏み
込み量が大きい時、即ち急加速時には破線の位置
へ配される。流体溜め部11内の流体の流れは矢
印のように流体溜め部11の周方向に一致する。 また、その流速は外周方向ほど速い。そのた
め、アクセルの踏み込み量が大きい時、ピトー管
12の開孔66は作動油の流れの速いところにお
かれる。それ故にピトー管12で得られる油圧は
大きいものになり、油圧シリンダー16内の圧力
もそれに応じて大きくなり、可動プーリ片8は固
定プーリ片6に近づく方向に移動する。 以上、実施例においてピート管の開孔を油溜め
内で移動させる手段としては、ロータリージヨイ
ントを用いてピトー管を回転させる手段を用い
た。 これはピトー管の流れに対する角度および半径
方向の位置を同時に変更できるものであり、好ま
しい状態である。しかし、この他の態様としては
ピトー管を直線ガイドに取り付け、そのガイドを
可動プーリ片の半径方向に配し、ピトー管をガイ
ドに沿つて平行移動させる手段も可能である。 この手段はピトー管の流れに対する角度を変え
ることなく半径方向の位置のみを変化させるもの
であるが、逆にピトー管のアーム部分(第2図に
おいては70)を短くすることによつて流れに対
する角度のみを変更するもとも可能である。 第9図はピトー管を流体溜め部内で移動させる
機構の他の実施例を示す。この第9図の機構は特
に回転数の上昇に対するプーリ片の移動量を直線
的に変化させたい場合に推奨される。第9図の機
構においては、ピトー管100はロータリージヨ
イント101によつて流体溜め部102内で自由
に揺動可能に取り付けられている。 そして、上記ロータリージヨイント101には
ワイヤー103,104が懸掛され、ワイヤー1
03,104を引くことによつてロータリージヨ
イント101は揺動する。この場合、ワイヤー1
03はスプリング105を介してシフトレバー1
08に接続され、ワイヤー104はスプリング1
06を介してアクセル(図示せず)に接続されて
いる。 今、第9図の機構においてプーリが比較的低回
転で回転しスプリング105,106のバランス
によつてピトー管は実線の位置にあると仮定す
る。このままの状態でプーリ回転数が上昇すると
ピトー管が感知するピート圧は上昇するが、この
圧力は回転数の二乗に比例した値となる。 しかし、第9図の機構においては流速の増加に
よつてピトー管が流れ方向に押圧されピトー管が
破線の位置へ移動する。そのため、ピトー管の開
孔107は流れに対してより平行である面を向い
て対向しピトー管の開孔係数は低下する。そのた
め、ピトー管のピトー圧は減少し遠心力の圧力の
上昇と相俟つてピトー圧は回転数に比例した値に
近い値をもつて変動する。 (発明の効果) 以上のように本発明の構成によれば、入力軸又
は出力軸に装着して変速プーリのピトー管が流体
溜め部内の流体の速度から圧力を敏感に感知して
油圧シリンダー内外へ流体の供給、排出を自動的
に行う機構を有しており、これによつて可動プー
リ片の推力を入力軸又は出力軸の回転数に応じて
即座に変化させる特性があり、これによつて入力
軸の増速時と減速時における出力軸の回転数の変
化曲線も大きく変化せず、ヒステリシスロスの小
さい変速特性が得られる。 更に、本発明のベルト式変速装置は、ピトー管
の開孔の位置を移動することができるので、ピト
ー管の感度を負荷の状態に応じて変化させること
ができ、より実用的効果を大ならしめる。 また、請求項2,3あるいは5,6記載の如く
ピトー管の形状を開孔が流体の流れに対向するよ
うにし、偏平形状にすることによつて流速の速い
ところのみの流体を受けることができることにな
り、より高いピトー圧を得ることができ、油圧シ
リンダーの油圧源としても十分な油圧を得ること
ができる効果がある。
第1図は本発明に係るベルト式無段変速装置の
断面図、第2図は第1図のA−A断面図、第3図
は本発明装置におけるピトー管の形状例を示す斜
視図、第4図は第3図における−断面図、第
5図は第3図における−断面図、第6図及び
第7図はそれぞれ比較する直管のピトー管形状を
示す斜視図、第8図は出力軸に取り付けた変速プ
ーリの可動プーリ片とストツパー間のカム機構付
のトルク伝達部の斜視図、第9図はピトー管の移
動機構の他の実施例を示す機構図である。 1……ベルト式無段変速装置、2……入力軸、
3……出力軸、4,5……変速プーリ、6,36
……固定プーリ片、8,38……可動プーリ片、
11,102……流体溜め部、12,100……
ピトー管、15……ロータリージヨイント、16
……油圧シリンダー、20……流体供給部、40
……ストツパー、42……コイルスプリング。
断面図、第2図は第1図のA−A断面図、第3図
は本発明装置におけるピトー管の形状例を示す斜
視図、第4図は第3図における−断面図、第
5図は第3図における−断面図、第6図及び
第7図はそれぞれ比較する直管のピトー管形状を
示す斜視図、第8図は出力軸に取り付けた変速プ
ーリの可動プーリ片とストツパー間のカム機構付
のトルク伝達部の斜視図、第9図はピトー管の移
動機構の他の実施例を示す機構図である。 1……ベルト式無段変速装置、2……入力軸、
3……出力軸、4,5……変速プーリ、6,36
……固定プーリ片、8,38……可動プーリ片、
11,102……流体溜め部、12,100……
ピトー管、15……ロータリージヨイント、16
……油圧シリンダー、20……流体供給部、40
……ストツパー、42……コイルスプリング。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 入力軸と出力軸に夫々固定プーリ片と、該固
定プーリ片に対向して軸の長手方向に摺動可能に
配設した可動プーリ片からなる変速プーリを取り
付け、これら両変速プーリの夫々の両プーリ片に
よつて形成されたV状溝にわたつて動力伝動用ベ
ルトを掛架したベルト式無段変速装置において、
前記入力軸又は出力軸に配設した可動プーリ片の
背部に油圧シリンダー部を、一方、固定プーリ片
の背部外周部に流体溜め部を夫々形成すると共
に、前記流体溜め部内に前記油圧シリンダーと連
通し、先端の開孔が前記流体溜め部円筒周面と平
行な偏平形状であるピトー管を挿入してなり、該
ピトー管はエンジンのスロツトルに連結されたレ
バーの回転に応じてロータリージヨイントを中心
に揺動し、開孔の固定プーリ片半径方向の位置お
よび流体の流れ方向に対する角度を変化させ得る
ことを特徴とするベルト式無段変速装置。 2 ピトー管の断面形状が流体溜め部内の流体の
流れに対し流線形である請求項1記載のベルト式
無段変速装置。 3 ピトー管の管形状が曲線的に屈曲されている
請求項1又は2記載のベルト式無段変速装置。 4 固定プーリ片と該固定プーリ片に対向して軸
方向に摺動可能な可動プーリ片からなり、前記固
定プーリ片には流体溜め部が固定され、一方、可
動プーリ片はシリンダーによつて駆動されると共
に、前記流体溜め部内には前記油圧シリンダーと
連通し、先端の開孔が前記流体溜め部の円筒周面
に対し平行な偏平形状であるピトー管が挿入さ
れ、該ピトー管はエンジンのスロツトルに連係さ
れたレバーの回転に応じてロータリージヨイント
を中心に揺動し、開孔の固定プーリ片半径方向の
位置および流体の流れ方向に対する角度を変化さ
せ得ることを特徴とする変速プーリ。 5 ピトー管の断面形状が流体溜め部内の流体の
流れに対し流線形である請求項4記載の変速プー
リ。 6 ピトー管の管形状が曲線的に屈曲されている
請求項4又は5記載の変速プーリ。 7 固定プーリ片と該固定プーリ片に対向して軸
方向に摺動可能な可動プーリ片からなり、固定プ
ーリ片には流体溜め部が固定され、一方、可動プ
ーリ片は油圧シリンダーによつて駆動されると共
に前記流体溜め部内に先端の開孔形状が流体溜め
部の円筒周面に対し平行な偏平形状であるピトー
管が挿入され、該ピトー管はエンジンのスロツト
ルに連係されたレバーの回転に応じてロータリー
ジヨイントを中心に揺動し、開孔の固定プーリ片
半径方向の位置および流体の流れ方向に対する角
度を変化可能で、かつ、ピトー管は油圧シリンダ
ーの圧力制御弁に接続され、ピトー管の圧力変化
に応じて該圧力制御弁が動作されることを特徴と
する変速プーリ。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15320889A JPH0320159A (ja) | 1989-06-14 | 1989-06-14 | ベルト式無段変速装置および変速プーリ |
| US07/502,299 US5073147A (en) | 1989-03-30 | 1990-03-03 | Belt-type continuously variable transmission with variable-speed pulley mechanism |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15320889A JPH0320159A (ja) | 1989-06-14 | 1989-06-14 | ベルト式無段変速装置および変速プーリ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0320159A JPH0320159A (ja) | 1991-01-29 |
| JPH0536661B2 true JPH0536661B2 (ja) | 1993-05-31 |
Family
ID=15557409
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15320889A Granted JPH0320159A (ja) | 1989-03-30 | 1989-06-14 | ベルト式無段変速装置および変速プーリ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0320159A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6529757B2 (ja) * | 2014-12-24 | 2019-06-12 | ダイハツ工業株式会社 | 動力分割式無段変速機 |
-
1989
- 1989-06-14 JP JP15320889A patent/JPH0320159A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0320159A (ja) | 1991-01-29 |
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