JPH0537826A - ゴースト除去装置 - Google Patents

ゴースト除去装置

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JPH0537826A
JPH0537826A JP3190080A JP19008091A JPH0537826A JP H0537826 A JPH0537826 A JP H0537826A JP 3190080 A JP3190080 A JP 3190080A JP 19008091 A JP19008091 A JP 19008091A JP H0537826 A JPH0537826 A JP H0537826A
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JP
Japan
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waveform
output
ghost
input
tap coefficient
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JP3190080A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Iga
弘幸 伊賀
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ゴースト除去後のS/Nを向上させる。 【構成】マイクロプロセッサはステップS6 においてS
/Nの判定を行う。このS/Nの判定結果に基づいて、
ステップS7 ではLPF計算を行う。このLPF計算に
よって、トランスバーサルフィルタは高域において平坦
な出力特性を有する。すなわち、高域における雑音の増
加が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴースト除去装置に関
し、特に、テレビジョン受像機等のゴースト除去に好適
のゴースト除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、テレビジョン放送においては、ゴ
ースト除去の基準信号としてGCR(ghost cancel refe
rence )信号が垂直帰線期間に挿入されており、このG
CR信号を利用して波形等化を行いゴーストを除去する
ようにしたテレビジョンチューナが商品化されている。
GCR信号はステップ波形とペデスタル波形とによって
構成されており、文献1(H.Miyazawa and et al, "Dev
elopment ofa Ghost Cancel Reference Signal for TV
Broadcasting," IEEE Transantions on Broadcasting,
Vol. 35, No.4, Dec. 1989 )に記載されているよう
に、GCR信号は8フィールドシーケンスで、垂直帰線
期間の第18H及び第281Hに挿入されている。
【0003】図6はGCR信号を利用したこのような従
来のゴースト除去装置を示すブロック図である。図6の
装置は、文献2(伊賀ほか、特開昭59−198087
号公報)及び文献3(J.Murakami and ed al, "A Digit
alized Automatic Ghost Canceller, "IEEE Trans. Vo
l. CE-25, No.4 Aug. 1979 )等で開示されたものであ
り、LMS(Least Mean Square )型の逐次修正アルゴ
リズムを採用している。
【0004】入力端子1にはゴースト妨害を受けたビデ
オ信号が入力される。このビデオ信号にはゴーストを除
去するためのGCR信号が挿入されている。入力ビデオ
信号はアナログ/ディジタル変換器(以下、A/D変換
器という)2によって単位時間T秒毎にサンプリングさ
れてディジタル信号に変換され、トランスバーサルフィ
ルタ(以下、TFという)3及び入力波形メモリ4に与
えられる。また、入力ビデオ信号はタイミング回路5に
も入力されており、タイミング回路5は、入力ビデオ信
号を基にして、全システムのクロックCK(周期T=1
/(4fsc)=70ns(fscは色副搬送波周波数))
及び各種タイミング信号を発生している。
【0005】波形等化を行うTF3は、直列接続された
単位時間遅延回路からなる遅延回路群6、乗算器群7及
び加算器8から構成されている。タップ係数メモリ9に
記憶されたタップ係数が乗算器群7の各乗算器のタップ
に与えられて各乗算器の係数が決定する。
【0006】A/D変換器2の出力は遅延回路群6の各
遅延回路によってT秒だけ遅延され、各遅延信号が乗算
器群7の各乗算器に与えられてタップ係数c-I乃至cJ
が付与される。なお、メインタップにはタップ係数とし
て(1+c0 )が与えられる。各乗算器の出力は加算器
8によって加算されて出力端子10に出力される。タップ
係数の設定によって、遅延時間が−IT乃至JTのゴー
ストを除去することができる。
【0007】タップ係数は、マイクロプロセッサ11がR
OM12及び作業RAM13を利用して、入出力波形メモリ
4,15に取込まれたGCR信号に対して所定の演算を行
うことにより、単位時間T毎に修正される。なお、RO
M12には、文献1に開示されている基準信号の差分、す
なわち、インパルス形状の基準信号が格納されている。
【0008】図7はこのタップ係数修正演算を説明する
ためのフローチャートである。
【0009】先ず、図7のステップS1 において、ゴー
スト成分を検出するためのGCR波形の取込みを行う。
タイミング回路5は波形の取込みタイミングを示すタイ
ミング信号を入力波形メモリ4及び出力波形メモリ15に
出力する。入出力波形メモリ4,15は、フィールド毎に
発生するタイミング信号のタイミングで、GCR信号
(ステップ波形或いはペデスタル波形)を取込む。マイ
クロプロセッサ11は、これらの波形に対して4フィール
ド間の差分を取り、更に差分することによって、インパ
ルス状の入出力差分波形{xk },{yk }を得る。な
お、入出力差分波形のサンプル数は、1水平期間をクロ
ック周期Tで除算して得られる910サンプル(k=0
乃至909)である。
【0010】この基準信号(GCR波形)を採用する
と、遅延時間範囲が44.7μs以内の前ゴースト及び
後ゴーストを除去することが可能である。すなわち、こ
のゴースト除去範囲を得るために、TF3の総タップ数
を640(=44.7μs/T)に設定する。このう
ち、例えば、前ゴースト用のタップ数Iを29とし,後
ゴースト用のタップ数Jを610に設定する。
【0011】次のステップS2 では、マイクロプロセッ
サ11は入力波形列{xk }の最大ピークを検出してピー
ク位置を求めて、インパルス列の時間基準Pを求める。
次のステップS3 において、マイクロプロセッサ11は、
時間基準Pを基にして、下記(1)式に示す演算を行っ
て誤差波形列{ek }を求める。ROM12には予め基準
波形{rk }が格納されており、マイクロプロセッサ11
は、ピーク位置において、出力波形{yk }と基準信号
波形{rk }との減算を行って誤差波形{ek}を求
め、作業RAM13に格納する。
【0012】 ek =yk −rk (k=p−I−a,p+J+b) …(1) 但し、a,bは次のステップS4 の相関演算における相
関範囲であり、いずれも高々10程度である。
【0013】次のステップS4 では、タイミング回路5
からのタイミング信号によって、マイクロプロセッサ11
は下記(2)式に示す入力波形と誤差波形との相互相関
演算を実行する。相関演算結果dk は作業RAM13に転
送されて格納される。
【0014】
【0015】なお、相関範囲は基準時間近傍の[p−
a,p+b]である。
【0016】次に、ステップS5 で下記(3)式に示す
タップ係数修正演算が行われて、タップ係数が修正され
る。次いで、ステップS1 に処理を戻して同様の動作を
繰返す。
【0017】
【0018】ここで、cold,k はk番目の修正前の古い
タップ係数を示し、cnew,k はk番目の修正後の新しい
タップ係数を示している。また、αは修正時の比例係数
であり、βはリーク係数であり、dk は相関結果であ
る。なお、リーク係数によってタップ係数の収束性が向
上することは、文献4(村上ほか、特公昭63−677
76号公報)によって開示されている。
【0019】修正されたタップ係数がタップ係数メモリ
9を介して各乗算器に与えられ、各遅延信号の利得が決
定する。こうして、TF3は波形等化を行う。TF3の
出力は出力波形メモリ15に取込まれ、タップ係数修正演
算が繰返される。上記(3)式に示すように、相関結果
に比例させてタップ係数を逐次修正することにより、波
形取込み毎の誤差波形列{ek }の2乗を最小化する。
すなわち、最終的には、誤差波形列{ek }の2乗平均
は収束することになり、ゴーストが除去される。
【0020】次に、文献4で開示されている周波数領域
の表現手法を用いて、図8の説明図を参照して従来のゴ
ースト除去装置の出力特性を求める。図8(a)はTF
3の入力特性を示し、図8(b)はTF3の処理特性を
示し、図8(c)はTF3の出力特性を示している。
【0021】いま、遅延時間がτでゴースト量がgの正
の単一ゴーストが混入したものとする。TF3に入力さ
れる入力基準信号X(jω)は下記(4)式に示すもの
となる。
【0022】
【0023】図示しない中間周波段の振幅自動調整機能
によって、図8(a)に示すように、直流レベルX
(0)は1に正規化される。なお、図8では振幅項のみ
を示している。
【0024】以下、簡単のため、混乱をまねかない場合
には周波数領域の表現を大文字で、時間領域の表現を小
文字で示す。上記(3)式の両辺にフーリエ変換を施す
と、下記(5)式が得られる。
【0025】
【0026】タップ係数が収束するとCnew =Cold と
なるので改めてCと置き、また、α/β=γとすると、
(5)式から下記(6)式が導かれる。
【0027】
【0028】γ=α/β>>1の関係を用いて(6)式
を近似すると、下記(7)式が得られる。
【0029】
【0030】この(7)式は、TF3の処理特性を示し
ており、図8(b)に示すものとなる。この(7)式か
ら、TF3の出力基準信号Yは、下記(8)式によって
示すことができる。
【0031】
【0032】すなわち、図8(c)に示すように、出力
基準信号Yは帯域内で平坦な特性となり、ゴースト成分
を含んでいない。
【0033】ところで、図8(a)に示すように、入力
雑音NI はゴーストに拘らず略平坦な特性を有してい
る。TF3によって、この入力雑音NI に図8(b)の
特性が付与されると、TF3の出力雑音No (=NI
(1+C))は、図8(c)に示す特性となる。すなわ
ち、図8(c)の斜線部に示す部分は、入力雑音よりも
高いレベルとなる。このように、TF3によってゴース
トを除去することができる反面、雑音は増加してしまう
という問題があった。特に、雑音が目につきだす約35
dBのS/N(信号対雑音比)の状態では、TF3の雑
音増加による画質の劣化が顕著となってしまう。
【0034】ところで、この問題はLMS型固有のもの
ではなく、出力信号のみからタップ係数を決定する所謂
ZF型にも共通である。ZF型の構成は、図6と略同様
であり、入力波形メモリ4を図6から削除したものであ
る。次に、ZF型の従来のゴースト除去装置の動作を図
9のフローチャートを参照して説明する。
【0035】先ず、LMS型と同様に、ステップS11に
おいて出力基準波形を取込む。マイクロプロセッサ11は
TF3の出力波形の4フィールド間の差分をとり、更に
差分をとることによって、インパルス状の出力基準波形
{yk }を910サンプル分取込む。
【0036】次に、ステップS12において、マイクロプ
ロセッサ11は時間基準Pを求める。次いで、時間基準P
を基にして、下記(9)式に示す出力波形列{yk }と
基準波形列{rk }との減算によって誤差波形列{ek
}を得て、作業RAM13に格納する(ステップS1
3)。
【0037】 ek =yk −rk …(9) 但し k=p−I,p+J なお、(9)式はLMS法のステップS3 における誤差
計算と同一の計算であるが、計算範囲が若干短くなって
いる。
【0038】最後に、ステップS14において下記(1
0)式に示すタップ係数修正を行う。
【0039】
【0040】ここで、cold,k はk番目の修正前の古い
タップ係数を示し、cnew,k はk番目の修正後の新しい
タップ係数を示している。また、αは修正時の比例係数
であり、βはリーク係数である。
【0041】以後、等化ループS11乃至S14を繰返す。
このように、ZF型の逐次修正法においては、誤差波形
に比例させてタップ係数を逐次修正することによって、
最終的に誤差波形を収束させてゴーストを除去してい
る。
【0042】次に、ZF型の従来のゴースト除去装置の
出力特性を周波数領域の表現手法を用いて求める。上記
(10)式の両辺にフーリエ変換を施すと、下記(1
1)式が得られる。
【0043】
【0044】タップ係数が収束するとCnew =Cold と
なるので改めてCと置き、また、α/β=γとすると、
(11)式から下記(12)式が導かれる。
【0045】 −C=γ(X−R)/(1+γX) …(12) γ=α/β>>1の関係を用いると、(12)式を近似
した下記(13)式が得られる。
【0046】
【0047】この(13)式は、上述したLMS型の
(7)式と同一である。すなわち、ZF型においてもT
F3の処理は同一であり、出力基準信号Yの特性及びT
F3の出力雑音No の特性はLMS型と同様である。従
って、ZF型においても、ゴーストを除去することがで
きる反面、雑音が増加してしまうという問題点があっ
た。
【0048】
【発明が解決しようとする課題】このように、上述した
従来のゴースト除去装置においては、ゴーストを除去す
ることができる反面、雑音が増加して画質が劣化してし
まうという問題点があった。
【0049】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、高域の雑音増大を防止することにより画質
を向上させることができるゴースト除去装置を提供する
ことを目的とする。
【0050】
【課題を解決するための手段】本発明に係るゴースト除
去装置は、所定周期で基準波形が挿入された入力波形が
与えられるタップ係数可変型のトランスバーサルフィル
タと、このトランスバーサルフィルタの出力波形中の出
力基準波形と前記基準波形とから誤差波形を求める誤差
計算手段と、前記誤差波形と前記入力波形又は出力波形
との相関演算によって前記タップ係数を求めて前記トラ
ンスバーサルフィルタに与える相関演算手段と、前記入
力波形又は前記出力波形の信号対雑音比を判定するS/
N判定手段と、このS/N判定手段の判定結果に基づい
て前記相関演算手段の演算結果を高域抑圧することが可
能なLPF手段とを具備したものである。
【0051】
【作用】本発明において、LPF手段は、例えば、入力
波形の高域を抑圧することにより相関演算結果の高域を
抑圧する。そうすると、トランスバーサルフィルタ出力
の高域はゴースト除去性能が劣化して残留ゴーストが増
加する反面、雑音の増加が抑制される。こうして、目だ
ちやすいゴーストを除去すると共に、ゴースト除去後の
S/Nを高くして画質を向上させている。
【0052】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は本発明に係るゴースト除去装置の一
実施例を示すブロック図である。図1において図6と同
一の構成要素には同一符号を付してある。本実施例はL
MS型の逐次修正法を採用したものに適用したものであ
る。
【0053】入力端子1にはゴースト除去用の基準信号
(GCR信号)が挿入されたビデオ信号が入力される。
A/D変換器2は入力ビデオ信号をディジタル信号に変
換してTF3及び入力波形メモリ4に与える。また、入
力ビデオ信号はタイミング回路5にも与えられる。タイ
ミング回路5は、入力ビデオ信号を基にして、全システ
ムのクロックCK(周期T=1/(4fsc)=70n
s)及び各種タイミング信号を発生する。
【0054】TF3の構成は従来と同様であり、遅延回
路群6、乗算器群7及び加算器8によって構成されてい
る。遅延回路群6の各遅延回路はA/D変換器2の出力
をT秒だけ遅延させて、乗算器群7の各乗算器に与え
る。各乗算器はタップ係数c-I乃至cJ が与えられて、
遅延回路からの遅延信号にタップ係数を乗算して加算器
8に出力する。加算器8は各乗算器の出力を加算して出
力端子10及び出力波形メモリ15に出力する。
【0055】入力波形メモリ4はA/D変換器2からの
入力ビデオ信号に含まれるGCR信号波形を取込み、出
力波形メモリ15はTF3出力に含まれるGCR信号波形
を取込む。ROM12には文献1に開示されている基準信
号の差分、すなわち、インパルス形状の基準信号及びタ
ップ係数を求めるためのプログラムが格納されている。
マイクロプロセッサ18はROM12からプログラムを読出
して、作業RAM13を使用して所定期間毎にタップ係数
を修正してタップ係数メモリ9に格納する。タップ係数
メモリ9は格納されたタップ係数をTF3の各乗算器の
タップに与えるようになっている。
【0056】次に、このように構成された実施例の動作
を図2のフローチャート及び図3の説明図を参照して説
明する。図2はマイクロプロセッサ18の動作フローを示
している。マイクロプロセッサ18の動作フローが図7の
従来の動作フローと異なる点は、ステップS6 のS/N
判定とステップS7のLPF計算が追加されたことと、
ステップS4 ′の相関演算でLPF計算の計算結果を用
いることである。
【0057】先ず、ステップS1 では入出力波形の取込
みを行う。タイミング回路5からのタイミング信号によ
って、入力波形メモリ4は入力ビデオ信号に含まれるG
CR信号を取込み、マイクロプロセッサ18は4フィール
ド間の差分をとり、更に差分をとってインパルス状の入
力差分波形{xk }を得る。また、出力波形メモリ15は
TF3出力に含まれるGCR信号を取込み、マイクロプ
ロセッサ18は4フィールド間の差分をとり、更に差分を
とってインパルス状の出力差分波形{yk }を得る。な
お、入出力差分波形のサンプル数は、910サンプル
(k=0乃至909)である。
【0058】次に、本実施例においては、ステップS6
でS/Nの判定を行う。S/Nは、例えば、入力信号又
は出力信号中の基準信号の主インパルス部のエネルギと
主インパルス部以前の比較的平坦な部分のエネルギの比
から求める。同一チャンネルにおいてS/Nが急激に変
化することは比較的少ないので、逐次修正ループの最初
の一回のみS/Nの判定を行うようになっている。な
お、当然、毎ループ毎にS/Nの判定を行ってもよい。
【0059】次のステップS2 において、マイクロプロ
セッサ18は入力波形列{xk }のピーク位置から、イン
パルス列の時間基準Pを求める。次いで、次のステップ
S3において、マイクロプロセッサ18は、時間基準Pを
基にして、出力波形{yk }と基準信号波形{rk }と
の減算から誤差波形列{ek }を求める。
【0060】次に、本実施例においては、ステップS7
において下記(14),(15)式に示すLPF計算を
行う。
【0061】S/Nが35dB未満のとき
【0062】
【0063】S/Nが35dB以上のとき
【0064】
【0065】但し、計算範囲kはp−a乃至p+bであ
る。
【0066】このように、S/Nが35dB以上で雑音
が比較的目だたない場合には、従来と同様の値、すなわ
ち上記(15)式を採用する。また、S/Nが35dB
未満となって雑音が比較的目だつようになると、上記
(14)式に示すLPF計算を行う。なお、計算範囲k
[p−a,p+b]は約20程度と小さく、計算時間は
ほとんど無視することができる。
【0067】次のステップS4′において、マイクロプ
ロセッサ18はLPF計算で得たx′を用いた下記(1
6)式に示す相関演算を行う。
【0068】
【0069】但し、k=−I,Jである。
【0070】いま、入力ビデオ信号のS/Nが劣化して
(例えば、35dB未満)、雑音が目だち始める入力条
件になるものとする。マイクロプロセッサ18はステップ
S6においてS/Nの劣化を検出すると、ステップS7
では上記(14)式のLPF計算を行う。このLPF計
算の特性(LPF特性)Fは、図3(a)に示すよう
に、コサイン波形をfscで0となるようにレベルシフト
したものとなっている。次に、上記(16)式の相関演
算を行う。次いで、相関結果dk を用いて、上記(3)
式のタップ係数修正演算を行う。相関演算においてLP
F計算によって求めたx′を使用しているので、フーリ
エ変換によって得られる式は下記(17)式に示すもの
となる。
【0071】
【0072】但し、FはLPF特性を周波数領域で表現
したものである。
【0073】ここで、LPF計算を行った場合のタップ
係数の周波数特性をCF とし、Cnew ,Cold に代えて
CF を用い、γ=α/βとすると、下記(18)式が導
かれる。
【0074】
【0075】また、LPF計算は位相直線特性であるの
で、下記(19)式が成立する。
【0076】
【0077】この位相直線特性は本実施例にとって重要
な特性ではないが、式を見やすくするために、(19)
式を(18)式に代入して、下記(20)式を導く。
【0078】
【0079】ところで、LPF特性は、図3(a)に示
すように、LPFの通過帯域ではF=1となっている。
これは(15)式を採用した場合の特性であり、(2
0)式にF=1を代入して上記(6)式が得られる。す
なわち、この場合には、従来と同様のTF3出力特性が
得られる。一方、LPFの阻止帯域では、Fは0に近づ
き下記(21)式が成立する。
【0080】
【0081】この(21)式の関係を用いると、上記
(20)式は下記(22)式で近似することができる。
【0082】
【0083】この(22)式の右辺は、Fが0に近づく
ほど1に近づく。すなわち、TF3の処理特性(1+C
F )は、図3(b)に示すように、周波数fscの近傍で
Fが0に近づくにつれて1近傍の値となる。従って、T
F3の出力基準信号Y(=X(1+CF ))は、図3
(c)に示すように、LPFの通過帯域では平坦な特性
となり、阻止帯域ではゴーストの特性となる。つまり、
TF3はLPFの通過帯域ではゴーストを除去すること
ができる。一方、LPFの阻止帯域では入力信号をその
まま出力しており、図3(c)に示すように、出力雑音
No が増加することはない。
【0084】すなわち、人間の目につきやすいゴースト
の明るさ成分は除去される一方、人間の目につきにくい
ゴーストの輪郭成分と色成分とは残る。また、出力雑音
Noは、図3(c)の斜線部に示すように、LPFの通
過帯域では増加するが、阻止帯域では増加しない。
【0085】このように、本実施例においては、入力信
号のピーク位置近傍でLPF計算を施し、相関演算を行
って逐次修正でタップ係数を求めることによって、雑音
が目だつ入力特性時には、人間の目につきにくい高域の
残留ゴーストを許容する変わりに、高域の雑音が増大す
ることを防止しており、従来に比してゴースト除去後の
S/Nを改善することができる。
【0086】図4は本発明の他の実施例を示すブロック
図である。図4において図1と同一の構成要素には同一
符号を付して説明を省略する。本実施例はZF型の逐次
修正法を採用したものに適用したものである。
【0087】本実施例は、入力波形メモリ4を削除した
ことと、マイクロプロセッサ19の動作フローとが図1の
実施例と異なる。
【0088】次に、このように構成された実施例の動作
について図5のフローチャートを参照して説明する。
【0089】先ず、LMS型と同様に、ステップS11に
おいて出力基準波形を取込む。マイクロプロセッサ19は
TF3の出力波形の4フィールド間の差分をとり、更に
差分をとることによって、インパルス状の出力基準波形
{yk }を910サンプル分取込む。
【0090】次に、ステップS6 ′においてS/Nの判
定を行う。ステップS6 ′では、図2のステップS6 と
異なり、必ずTF3の出力波形からS/Nを判定するよ
うになっている。なお、ステップS6 ′は逐次修正ルー
プの最初だけ行ってもよく、また、ループ毎に行うよう
にしてもよい。次のステップS12において、時間基準P
を求め、ステップS13で、時間基準Pを基にして出力波
形列{yk }と基準波形列{rk }との減算によって誤
差波形列{ek }を得ることは従来と同様である。
【0091】本実施例においては、次のステップS7 ′
で下記(23),(24)式に示すLPF計算を行う。
ステップS7 ′のLPF計算がステップS7 と異なる点
は、入力波形に代えて誤差波形を用いたことである。
【0092】S/Nが35dB未満のとき
【0093】
【0094】S/Nが35dB以上のとき
【0095】
【0096】次いで、ステップS14′において、LPF
計算によるek′を用いて、下記(25)式に示すタッ
プ係数修正を行う。
【0097】
【0098】(25)式の両辺をフーリエ変換すると、
下記(26)式が得られる。
【0099】
【0100】ここで、LPF計算を行った場合のタップ
係数の周波数特性をCF とし、Cnew,Cold をCF で
置き換えると、(26)式は下記(27)式に変形され
る。
【0101】
【0102】いま、上記(24)式を採用した場合、す
なわち、LPFの通過帯域では、F=1であり、(2
7)式は従来例の(12)式と一致する。一方、LPF
の阻止帯域においては、1>>|γFX|が成立するの
で、(27)式は下記(28)式に変換される。
【0103】
【0104】この(28)式の右辺は、Fが0に近づく
ほど1に近づく。すなわち、ZF型においても、LMS
型と同様の特性を有する。
【0105】本実施例においても図1の実施例と同様の
効果を得ることができる。
【0106】なお、上記各実施例は所謂比例リークを採
用しているが、文献4にも開示されているように、定リ
ークを採用した場合も比例リークを採用した場合と同様
に残留ゴーストを代償にしてタップ係数の収束性を向上
させる効果を有しているので、定リークを採用した場合
もLPF計算によって、これらの実施例と同様の効果を
得ることができることは明かである。
【0107】また、上記実施例では、入力波形列又は誤
差波形列に対してLPF計算を行っているが、タップ係
数に対してLPF計算を行っても同様の効果が得られる
ことは明かである。更に、LPF計算を相関結果に対し
て行った場合にも同様の効果を得ることができる。
【0108】なお、本発明は逐次型の各種の変形、例え
ば入力信号と符号だけの誤差信号との間で相関演算を行
うものに適用することができることは明かである。ま
た、TFの構成に制限されることはなく、例えば、入力
加重型又は巡回型接続などのTF構成であってもよい。
【0109】また、S/N判定結果に応じて、LPF特
性を変えてもよい。
【0110】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、高
域の雑音増大を防止することができるので、画質を向上
させることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るゴースト除去装置の一実施例を示
すブロック図。
【図2】実施例の動作を説明するためのフローチャー
ト。
【図3】実施例の動作を説明するための説明図。
【図4】本発明の他の実施例を示すブロック。
【図5】図4の実施例の動作を説明するためのフローチ
ャート。
【図6】従来のゴースト除去装置を示すブロック図。
【図7】従来例の動作を説明するためのフローチャー
ト。
【図8】従来例の問題点を説明するための説明図。
【図9】従来例の動作を説明するためのフローチャー
ト。
【符号の説明】
3…トランスバーサルフィルタ 4…入力波形メモリ 15…出力波形メモリ 18…マイクロプロセッサ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年10月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 ゴースト除去装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴースト除去装置に関
し、特に、テレビジョン受像機等のゴースト除去に好適
のゴースト除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、テレビジョン放送においては、ゴ
ースト除去の基準信号としてGCR(ghost cancel refe
rence )信号が垂直帰線期間に挿入されており、このG
CR信号を利用して波形等化を行いゴーストを除去する
ようにしたテレビジョンチューナが商品化されている。
GCR信号はステップ波形とペデスタル波形とによって
構成されており、文献1(H.Miyazawa and et al, "Dev
elopment ofa Ghost Cancel Reference Signal for TV
Broadcasting," IEEE Transantions on Broadcasting,
Vol. 35, No.4, Dec. 1989 )に記載されているよう
に、GCR信号は8フィールドシーケンスで、垂直帰線
期間の第18H及び第281Hに挿入されている。
【0003】図6はGCR信号を利用したこのような従
来のゴースト除去装置を示すブロック図である。図6の
装置は、文献2(伊賀ほか、特開昭59−198087
号公報)及び文献3(J.Murakami and ed al, "A Digit
alized Automatic Ghost Canceller, "IEEE Trans. Vo
l. CE-25, No.4 Aug. 1979 )等で開示されたものであ
り、LMS(Least Mean Square )型の逐次修正アルゴ
リズムを採用している。
【0004】入力端子1にはゴースト妨害を受けたビデ
オ信号が入力される。このビデオ信号にはゴーストを除
去するためのGCR信号が挿入されている。入力ビデオ
信号はアナログ/ディジタル変換器(以下、A/D変換
器という)2によって単位時間T秒毎にサンプリングさ
れてディジタル信号に変換され、トランスバーサルフィ
ルタ(以下、TFという)のみより成る等化回路3及び
入力波形メモリ4に与えられる。また、入力ビデオ信号
はタイミング回路5にも入力されており、タイミング回
路5は、入力ビデオ信号を基にして、全システムのクロ
ックCK(周期T=1/(4fsc)=70ns(fscは
色副搬送波周波数))及び各種タイミング信号を発生し
ている。
【0005】波形等化を行う等化回路3は、直列接続さ
れた単位時間遅延回路からなる遅延回路群6、乗算器群
7及び加算器8から構成されている。タップ係数メモリ
9に記憶されたタップ係数が乗算器群7の各乗算器のタ
ップに与えられて各乗算器の係数が決定する。
【0006】A/D変換器2の出力は遅延回路群6の各
遅延回路によってT秒だけ遅延され、各遅延信号が乗算
器群7の各乗算器に与えられてタップ係数c-I乃至cJ
が付与される。なお、メインタップにはタップ係数とし
て(1+c0 )が与えられる。各乗算器の出力は加算器
8によって加算されて出力端子10に出力される。タップ
係数の設定によって、遅延時間が−IT乃至JTのゴー
ストを除去することができる。
【0007】タップ係数は、マイクロプロセッサ11がR
OM12及び作業RAM13を利用して、入出力波形メモリ
4,15に取込まれたGCR信号に対して所定の演算を行
うことにより、単位時間T毎に修正される。なお、RO
M12には、文献1に開示されている基準信号の差分、す
なわち、インパルス形状の基準信号が格納されている。
【0008】図7はこのタップ係数修正演算を説明する
ためのフローチャートである。
【0009】先ず、図7のステップS1 において、ゴー
スト成分を検出するためのGCR波形の取込みを行う。
タイミング回路5は波形の取込みタイミングを示すタイ
ミング信号を入力波形メモリ4及び出力波形メモリ15に
出力する。入出力波形メモリ4,15は、フィールド毎に
発生するタイミング信号のタイミングで、GCR信号
(ステップ波形或いはペデスタル波形)を取込む。マイ
クロプロセッサ11は、これらの波形に対して4フィール
ド間の差分を取り、更に差分することによって、インパ
ルス状の入出力差分波形{xk },{yk }を得る。な
お、入出力差分波形のサンプル数は、1水平期間をクロ
ック周期Tで除算して得られる910サンプル(k=0
乃至909)である。
【0010】この基準信号(GCR波形)を採用する
と、遅延時間範囲が44.7μs以内の前ゴースト及び
後ゴーストを除去することが可能である。すなわち、こ
のゴースト除去範囲を得るために、等化回路3の総タッ
プ数を640(=44.7μs/T)に設定する。この
うち、例えば、前ゴースト用のタップ数Iを29とし,
後ゴースト用のタップ数Jを610に設定する。
【0011】次のステップS2 では、マイクロプロセッ
サ11は入力波形列{xk }の最大ピークを検出してピー
ク位置を求めて、インパルス列の時間基準Pを求める。
次のステップS3 において、マイクロプロセッサ11は、
時間基準Pを基にして、下記(1)式に示す演算を行っ
て誤差波形列{ek }を求める。ROM12には予め基準
波形{rk }が格納されており、マイクロプロセッサ11
は、ピーク位置において、出力波形{yk }と基準信号
波形{rk }との減算を行って誤差波形{ek}を求
め、作業RAM13に格納する。
【0012】 ek =yk −rk (k=p−I−a,p+J+b) …(1) 但し、a,bは次のステップS4 の相関演算における相
関範囲であり、いずれも高々10程度である。
【0013】次のステップS4 では、タイミング回路5
からのタイミング信号によって、マイクロプロセッサ11
は下記(2)式に示す入力波形と誤差波形との相互相関
演算を実行する。相関演算結果dk は作業RAM13に転
送されて格納される。
【0014】
【0015】なお、相関範囲は基準時間近傍の[p−
a,p+b]である。
【0016】次に、ステップS5 で下記(3)式に示す
タップ係数修正演算が行われて、タップ係数が修正され
る。次いで、ステップS1 に処理を戻して同様の動作を
繰返す。
【0017】
【0018】ここで、cold,k はk番目の修正前の古い
タップ係数を示し、cnew,k はk番目の修正後の新しい
タップ係数を示している。また、αは修正時の比例係数
であり、βはリーク係数であり、dk は相関結果であ
る。なお、リーク係数によってタップ係数の収束性が向
上することは、文献4(村上ほか、特公昭63−677
76号公報)によって開示されている。
【0019】修正されたタップ係数がタップ係数メモリ
9を介して各乗算器に与えられ、各遅延信号の利得が決
定する。こうして、等化回路3は波形等化を行う。等化
回路3の出力は出力波形メモリ15に取込まれ、タップ係
数修正演算が繰返される。上記(3)式に示すように、
相関結果に比例させてタップ係数を逐次修正することに
より、波形取込み毎の誤差波形列{ek }の2乗を最小
化する。すなわち、最終的には、誤差波形列{ek }の
2乗平均は収束することになり、ゴーストが除去され
る。
【0020】次に、文献4で開示されている周波数領域
の表現手法を用いて、図8の説明図を参照して従来のゴ
ースト除去装置の出力特性を求める。図8(a)は等化
回路3の入力特性を示し、図8(b)は等化回路3の処
理特性を示し、図8(c)は等化回路3の出力特性を示
している。
【0021】いま、遅延時間がτでゴースト量がgの正
の単一ゴーストが混入したものとする。等化回路3に入
力される入力基準信号X(jω)は下記(4)式に示す
ものとなる。
【0022】
【0023】図示しない中間周波段の振幅自動調整機能
によって、図8(a)に示すように、直流レベルX
(0)は1に正規化される。なお、図8では振幅項のみ
を示している。
【0024】以下、簡単のため、混乱をまねかない場合
には周波数領域の表現を大文字で、時間領域の表現を小
文字で示す。上記(3)式の両辺にフーリエ変換を施す
と、下記(5)式が得られる。
【0025】
【0026】タップ係数が収束するとCnew =Cold と
なるので改めてCと置き、また、α/β=γとすると、
(5)式から下記(6)式が導かれる。
【0027】
【0028】γ=α/β>>1の関係を用いて(6)式
を近似すると、下記(7)式が得られる。
【0029】
【0030】この(7)式は、等化回路3の処理特性を
示しており、図8(b)に示すものとなる。この(7)
式から、等化回路3の出力基準信号Yは、下記(8)式
によって示すことができる。
【0031】
【0032】すなわち、図8(c)に示すように、出力
基準信号Yは帯域内で平坦な特性となり、ゴースト成分
を含んでいない。
【0033】ところで、図8(a)に示すように、入力
雑音NI はゴーストに拘らず略平坦な特性を有してい
る。等化回路3によって、この入力雑音NI に図8
(b)の特性が付与されると、等化回路3の出力雑音N
o (=NI (1+C))は、図8(c)に示す特性とな
る。すなわち、図8(c)の斜線部に示す部分は、入力
雑音よりも高いレベルとなる。このように、等化回路
によってゴーストを除去することができる反面、雑音は
増加してしまうという問題があった。特に、雑音が目に
つきだす約35dBのS/N(信号対雑音比)の状態で
は、等化回路3の雑音増加による画質の劣化が顕著とな
ってしまう。
【0034】ところで、この問題はLMS型固有のもの
ではなく、出力信号のみからタップ係数を決定する所謂
ZF型にも共通である。ZF型の構成は、図6と略同様
であり、入力波形メモリ4を図6から削除したものであ
る。次に、ZF型の従来のゴースト除去装置の動作を図
9のフローチャートを参照して説明する。
【0035】先ず、LMS型と同様に、ステップS11に
おいて出力基準波形を取込む。マイクロプロセッサ11は
等化回路3の出力波形の4フィールド間の差分をとり、
更に差分をとることによって、インパルス状の出力基準
波形{yk }を910サンプル分取込む。
【0036】次に、ステップS12において、マイクロプ
ロセッサ11は時間基準Pを求める。次いで、時間基準P
を基にして、下記(9)式に示す出力波形列{yk }と
基準波形列{rk }との減算によって誤差波形列{ek
}を得て、作業RAM13に格納する(ステップS1
3)。
【0037】 ek =yk −rk …(9) 但し k=p−I,p+J なお、(9)式はLMS法のステップS3 における誤差
計算と同一の計算であるが、計算範囲が若干短くなって
いる。
【0038】最後に、ステップS14において下記(1
0)式に示すタップ係数修正を行う。
【0039】
【0040】ここで、cold,k はk番目の修正前の古い
タップ係数を示し、cnew,k はk番目の修正後の新しい
タップ係数を示している。また、αは修正時の比例係数
であり、βはリーク係数である。
【0041】以後、等化ループS11乃至S14を繰返す。
このように、ZF型の逐次修正法においては、誤差波形
に比例させてタップ係数を逐次修正することによって、
最終的に誤差波形を収束させてゴーストを除去してい
る。
【0042】次に、ZF型の従来のゴースト除去装置の
出力特性を周波数領域の表現手法を用いて求める。上記
(10)式の両辺にフーリエ変換を施すと、下記(1
1)式が得られる。
【0043】
【0044】タップ係数が収束するとCnew =Cold と
なるので改めてCと置き、また、α/β=γとすると、
(11)式から下記(12)式が導かれる。
【0045】 −C=γ(X−R)/(1+γX) …(12) γ=α/β>>1の関係を用いると、(12)式を近似
した下記(13)式が得られる。
【0046】
【0047】この(13)式は、上述したLMS型の
(7)式と同一である。すなわち、ZF型においても
化回路3の処理は同一であり、出力基準信号Yの特性及
等化回路3の出力雑音No の特性はLMS型と同様で
ある。従って、ZF型においても、ゴーストを除去する
ことができる反面、雑音が増加してしまうという問題点
があった。
【0048】
【発明が解決しようとする課題】このように、上述した
従来のゴースト除去装置においては、ゴーストを除去す
ることができる反面、雑音が増加して画質が劣化してし
まうという問題点があった。
【0049】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、高域の雑音増大を防止することにより画質
を向上させることができるゴースト除去装置を提供する
ことを目的とする。
【0050】
【課題を解決するための手段】本発明に係るゴースト除
去装置は、所定周期で基準波形が挿入された入力波形が
与えられるタップ係数可変型のトランスバーサルフィル
より成る等化回路と、この等化回路の出力波形中の出
力基準波形と前記基準波形とから誤差波形を求める誤差
計算手段と、前記誤差波形に基づいて前記出力波形中の
ゴースト成分を除去するための前記タップ係数を求める
か又は前記誤差波形と前記入力波形中の入力基準波形と
の相関演算によって前記出力波形中のゴースト成分を除
去するための前記タップ係数を求めて前記トランスバー
サルフィルタに与える手段と、前記入力波形又は前記出
力波形の信号対雑音比を判定するS/N判定手段と、こ
のS/N判定手段の判定結果に基づいて前記タップ係数
を求める手段に与える波形を高域抑圧するLPF手段と
を具備したものである。
【0051】
【作用】本発明において、LPF手段は、例えば、入力
波形の高域を抑圧することにより相関演算結果の高域を
抑圧する。そうすると、等化回路出力の高域はゴースト
除去性能が劣化して残留ゴーストが増加する反面、雑音
の増加が抑制される。こうして、目だちやすいゴースト
を除去すると共に、ゴースト除去後のS/Nを高くして
画質を向上させている。
【0052】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は本発明に係るゴースト除去装置の一
実施例を示すブロック図である。図1において図6と同
一の構成要素には同一符号を付してある。本実施例はL
MS型の逐次修正法を採用したものに適用したものであ
る。
【0053】入力端子1にはゴースト除去用の基準信号
(GCR信号)が挿入されたビデオ信号が入力される。
A/D変換器2は入力ビデオ信号をディジタル信号に変
換してTFのみより成る等化回路3及び入力波形メモリ
4に与える。また、入力ビデオ信号はタイミング回路5
にも与えられる。タイミング回路5は、入力ビデオ信号
を基にして、全システムのクロックCK(周期T=1/
(4fsc)=70ns)及び各種タイミング信号を発生
する。
【0054】等化回路3の構成は従来と同様であり、遅
延回路群6、乗算器群7及び加算器8によって構成され
ている。遅延回路群6の各遅延回路はA/D変換器2の
出力をT秒だけ遅延させて、乗算器群7の各乗算器に与
える。各乗算器はタップ係数c-I乃至cJ が与えられ
て、遅延回路からの遅延信号にタップ係数を乗算して加
算器8に出力する。加算器8は各乗算器の出力を加算し
て出力端子10及び出力波形メモリ15に出力する。
【0055】入力波形メモリ4はA/D変換器2からの
入力ビデオ信号に含まれるGCR信号波形を取込み、出
力波形メモリ15は等化回路3出力に含まれるGCR信号
波形を取込む。ROM12には文献1に開示されている基
準信号の差分、すなわち、インパルス形状の基準信号及
びタップ係数を求めるためのプログラムが格納されてい
る。マイクロプロセッサ18はROM12からプログラムを
読出して、作業RAM13を使用して所定期間毎にタップ
係数を修正してタップ係数メモリ9に格納する。タップ
係数メモリ9は格納されたタップ係数を等化回路3の各
乗算器のタップに与えるようになっている。
【0056】次に、このように構成された実施例の動作
を図2のフローチャート及び図3の説明図を参照して説
明する。図2はマイクロプロセッサ18の動作フローを示
している。マイクロプロセッサ18の動作フローが図7の
従来の動作フローと異なる点は、ステップS6 のS/N
判定とステップS7のLPF計算が追加されたことと、
ステップS4 ′の相関演算でLPF計算の計算結果を用
いることである。
【0057】先ず、ステップS1 では入出力波形の取込
みを行う。タイミング回路5からのタイミング信号によ
って、入力波形メモリ4は入力ビデオ信号に含まれるG
CR信号を取込み、マイクロプロセッサ18は4フィール
ド間の差分をとり、更に差分をとってインパルス状の入
力差分波形{xk }を得る。また、出力波形メモリ15は
等化回路3出力に含まれるGCR信号を取込み、マイク
ロプロセッサ18は4フィールド間の差分をとり、更に差
分をとってインパルス状の出力差分波形{yk}を得
る。なお、入出力差分波形のサンプル数は、910サン
プル(k=0乃至909)である。
【0058】次に、本実施例においては、ステップS6
でS/Nの判定を行う。S/Nは、例えば、入力信号又
は出力信号中の基準信号の主インパルス部のエネルギと
主インパルス部以前の比較的平坦な部分のエネルギの比
から求める。同一チャンネルにおいてS/Nが急激に変
化することは比較的少ないので、逐次修正ループの最初
の一回のみS/Nの判定を行うようになっている。な
お、当然、毎ループ毎にS/Nの判定を行ってもよい。
【0059】次のステップS2 において、マイクロプロ
セッサ18は入力波形列{xk }のピーク位置から、イン
パルス列の時間基準Pを求める。次いで、次のステップ
S3において、マイクロプロセッサ18は、時間基準Pを
基にして、出力波形{yk }と基準信号波形{rk }と
の減算から誤差波形列{ek }を求める。
【0060】次に、本実施例においては、ステップS7
において下記(14),(15)式に示すLPF計算を
行う。
【0061】S/Nが35dB未満のとき
【0062】
【0063】S/Nが35dB以上のとき
【0064】
【0065】但し、計算範囲kはp−a乃至p+bであ
る。
【0066】このように、S/Nが35dB以上で雑音
が比較的目だたない場合には、従来と同様の値、すなわ
ち上記(15)式を採用する。また、S/Nが35dB
未満となって雑音が比較的目だつようになると、上記
(14)式に示すLPF計算を行う。なお、計算範囲k
[p−a,p+b]は約20程度と小さく、計算時間は
ほとんど無視することができる。
【0067】次のステップS4′において、マイクロプ
ロセッサ18はLPF計算で得たx′を用いた下記(1
6)式に示す相関演算を行う。
【0068】
【0069】但し、k=−I,Jである。
【0070】いま、入力ビデオ信号のS/Nが劣化して
(例えば、35dB未満)、雑音が目だち始める入力条
件になるものとする。マイクロプロセッサ18はステップ
S6においてS/Nの劣化を検出すると、ステップS7
では上記(14)式のLPF計算を行う。このLPF計
算の特性(LPF特性)Fは、図3(a)に示すよう
に、コサイン波形をfscで0となるようにレベルシフト
したものとなっている。次に、上記(16)式の相関演
算を行う。次いで、相関結果dk を用いて、上記(3)
式のタップ係数修正演算を行う。相関演算においてLP
F計算によって求めたx′を使用しているので、フーリ
エ変換によって得られる式は下記(17)式に示すもの
となる。
【0071】
【0072】但し、FはLPF特性を周波数領域で表現
したものである。
【0073】ここで、LPF計算を行った場合のタップ
係数の周波数特性をCF とし、Cnew ,Cold に代えて
CF を用い、γ=α/βとすると、下記(18)式が導
かれる。
【0074】
【0075】また、LPF計算は位相直線特性であるの
で、下記(19)式が成立する。
【0076】
【0077】この位相直線特性は本実施例にとって重要
な特性ではないが、式を見やすくするために、(19)
式を(18)式に代入して、下記(20)式を導く。
【0078】
【0079】ところで、LPF特性は、図3(a)に示
すように、LPFの通過帯域ではF=1となっている。
これは(15)式を採用した場合の特性であり、(2
0)式にF=1を代入して上記(6)式が得られる。す
なわち、この場合には、従来と同様の等化回路3出力特
性が得られる。一方、LPFの阻止帯域では、Fは0に
近づき下記(21)式が成立する。
【0080】
【0081】この(21)式の関係を用いると、上記
(20)式は下記(22)式で近似することができる。
【0082】
【0083】この(22)式の右辺は、Fが0に近づく
ほど1に近づく。すなわち、等化回路3の処理特性(1
+CF )は、図3(b)に示すように、周波数fscの近
傍でFが0に近づくにつれて1近傍の値となる。従っ
て、等化回路3の出力基準信号Y(=X(1+CF ))
は、図3(c)に示すように、LPFの通過帯域では平
坦な特性となり、阻止帯域ではゴーストの特性となる。
つまり、等化回路3はLPFの通過帯域ではゴーストを
除去することができる。一方、LPFの阻止帯域では入
力信号をそのまま出力しており、図3(c)に示すよう
に、出力雑音Noが増加することはない。
【0084】すなわち、人間の目につきやすいゴースト
の明るさ成分は除去される一方、人間の目につきにくい
ゴーストの輪郭成分と色成分とは残る。また、出力雑音
Noは、図3(c)の斜線部に示すように、LPFの通
過帯域では増加するが、阻止帯域では増加しない。
【0085】このように、本実施例においては、入力信
号のピーク位置近傍でLPF計算を施し、相関演算を行
って逐次修正でタップ係数を求めることによって、雑音
が目だつ入力特性時には、人間の目につきにくい高域の
残留ゴーストを許容する変わりに、高域の雑音が増大す
ることを防止しており、従来に比してゴースト除去後の
S/Nを改善することができる。
【0086】図4は本発明の他の実施例を示すブロック
図である。図4において図1と同一の構成要素には同一
符号を付して説明を省略する。本実施例はZF型の逐次
修正法を採用したものに適用したものである。
【0087】本実施例は、入力波形メモリ4を削除した
ことと、マイクロプロセッサ19の動作フローとが図1の
実施例と異なる。
【0088】次に、このように構成された実施例の動作
について図5のフローチャートを参照して説明する。
【0089】先ず、LMS型と同様に、ステップS11に
おいて出力基準波形を取込む。マイクロプロセッサ19は
等化回路3の出力波形の4フィールド間の差分をとり、
更に差分をとることによって、インパルス状の出力基準
波形{yk }を910サンプル分取込む。
【0090】次に、ステップS6 ′においてS/Nの判
定を行う。ステップS6 ′では、図2のステップS6 と
異なり、必ず等化回路3の出力波形からS/Nを判定す
るようになっている。なお、ステップS6 ′は逐次修正
ループの最初だけ行ってもよく、また、ループ毎に行う
ようにしてもよい。次のステップS12において、時間基
準Pを求め、ステップS13で、時間基準Pを基にして出
力波形列{yk }と基準波形列{rk}との減算によっ
て誤差波形列{ek }を得ることは従来と同様である。
【0091】本実施例においては、次のステップS7 ′
で下記(23),(24)式に示すLPF計算を行う。
ステップS7 ′のLPF計算がステップS7 と異なる点
は、入力波形に代えて誤差波形を用いたことである。
【0092】S/Nが35dB未満のとき
【0093】
【0094】S/Nが35dB以上のとき
【0095】
【0096】次いで、ステップS14′において、LPF
計算によるek′を用いて、下記(25)式に示すタッ
プ係数修正を行う。
【0097】
【0098】(25)式の両辺をフーリエ変換すると、
下記(26)式が得られる。
【0099】
【0100】ここで、LPF計算を行った場合のタップ
係数の周波数特性をCF とし、Cnew,Cold をCF で
置き換えると、(26)式は下記(27)式に変形され
る。
【0101】
【0102】いま、上記(24)式を採用した場合、す
なわち、LPFの通過帯域では、F=1であり、(2
7)式は従来例の(12)式と一致する。一方、LPF
の阻止帯域においては、1>>|γFX|が成立するの
で、(27)式は下記(28)式に変換される。
【0103】
【0104】この(28)式の右辺は、Fが0に近づく
ほど1に近づく。すなわち、ZF型においても、LMS
型と同様の特性を有する。
【0105】本実施例においても図1の実施例と同様の
効果を得ることができる。
【0106】なお、上記各実施例は所謂比例リークを採
用しているが、文献4にも開示されているように、定リ
ークを採用した場合も比例リークを採用した場合と同様
に残留ゴーストを代償にしてタップ係数の収束性を向上
させる効果を有しているので、定リークを採用した場合
もLPF計算によって、これらの実施例と同様の効果を
得ることができることは明かである。
【0107】また、上記実施例では、入力波形列又は誤
差波形列に対してLPF計算を行っているが、タップ係
数に対してLPF計算を行っても同様の効果が得られる
ことは明かである。更に、LPF計算を相関結果に対し
て行った場合にも同様の効果を得ることができる。
【0108】なお、本発明は逐次型の各種の変形、例え
ば入力信号と符号だけの誤差信号との間で相関演算を行
うものに適用することができることは明かである。ま
た、等化回路の構成に制限されることはなく、例えば、
入力加重型のTF、非巡回型接続のTFと巡回型接続の
TFの直列接続などの等化回路構成であってもよい。
【0109】また、S/N判定結果に応じて、LPF特
性を変えてもよい。
【0110】また、本発明はS/N判定手段を限定して
いる訳ではなく、例えば、IF−AGC電圧からS/N
判定を行ってもよく、種々のS/N判定手段が利用でき
る。
【0111】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、高
域の雑音増大を防止することができるので、画質を向上
させることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るゴースト除去装置の一実施例を示
すブロック図。
【図2】実施例の動作を説明するためのフローチャー
ト。
【図3】実施例の動作を説明するための説明図。
【図4】本発明の他の実施例を示すブロック。
【図5】図4の実施例の動作を説明するためのフローチ
ャート。
【図6】従来のゴースト除去装置を示すブロック図。
【図7】従来例の動作を説明するためのフローチャー
ト。
【図8】従来例の問題点を説明するための説明図。
【図9】従来例の動作を説明するためのフローチャー
ト。
【符号の説明】 3…等化回路 4…入力波形メモリ 15…出力波形メモリ 18…マイクロプロセッサ
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 所定周期で基準波形が挿入された入力波
    形が与えられるタップ係数可変型のトランスバーサルフ
    ィルタと、 このトランスバーサルフィルタの出力波形中の出力基準
    波形と前記基準波形とから誤差波形を求める誤差計算手
    段と、 前記誤差波形と前記入力波形又は出力波形との相関演算
    によって前記タップ係数を求めて前記トランスバーサル
    フィルタに与える相関演算手段と、 前記入力波形又は前記出力波形の信号対雑音比を判定す
    るS/N判定手段と、 このS/N判定手段の判定結果に基づいて前記相関演算
    手段の演算結果を高域抑圧することが可能なLPF手段
    とを具備したことを特徴とするゴースト除去装置。
JP3190080A 1991-07-30 1991-07-30 ゴースト除去装置 Pending JPH0537826A (ja)

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