JPH0546060A - 体積ホログラム光学フイルムおよびその製造方法およびそれを用いた窓 - Google Patents
体積ホログラム光学フイルムおよびその製造方法およびそれを用いた窓Info
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- JPH0546060A JPH0546060A JP23385891A JP23385891A JPH0546060A JP H0546060 A JPH0546060 A JP H0546060A JP 23385891 A JP23385891 A JP 23385891A JP 23385891 A JP23385891 A JP 23385891A JP H0546060 A JPH0546060 A JP H0546060A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】可視光の長波長域または近赤外光で光重合可能
な体積ホログラム光学フィルムを得る。 【構成】4級アンモニウム陽イオンとボレート陰イオン
からなる光ラジカル重合開始剤とラジカル重合可能な有
機化合物と液晶とを含む光重合組成物を用いて、光重合
により屈折率が周期的に変化する層構造を有する体積ホ
ログラム光学フィルムを得る。特に、光重合時に電場の
ような外場を印加すると、よりホログラム特性が良くな
る。
な体積ホログラム光学フィルムを得る。 【構成】4級アンモニウム陽イオンとボレート陰イオン
からなる光ラジカル重合開始剤とラジカル重合可能な有
機化合物と液晶とを含む光重合組成物を用いて、光重合
により屈折率が周期的に変化する層構造を有する体積ホ
ログラム光学フィルムを得る。特に、光重合時に電場の
ような外場を印加すると、よりホログラム特性が良くな
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光重合性化合物を用い
た体積ホログラム光学フィルムおよびその製造方法およ
びそれを用いた窓に関するものである。
た体積ホログラム光学フィルムおよびその製造方法およ
びそれを用いた窓に関するものである。
【0002】
【従来の技術】体積ホログラム光学フィルムとして、樹
脂フィルム中に屈折率の異なる層が層状に積層されたも
のが知られている。これは、例えば光硬化性樹脂に1直
線上にない2方向から位相の揃った光線をあてて、干渉
を生じさせ、層状に屈折率の異なる層が積層されるよう
にして製造されている。
脂フィルム中に屈折率の異なる層が層状に積層されたも
のが知られている。これは、例えば光硬化性樹脂に1直
線上にない2方向から位相の揃った光線をあてて、干渉
を生じさせ、層状に屈折率の異なる層が積層されるよう
にして製造されている。
【0003】この場合、光重合開始剤としてはビスイミ
ダゾール類とシクロペンタノン-2,5- ビスメチレン類の
組み合わせ等が知られているが、必ずしも、得られた体
積ホログラム光学フィルムの耐熱性や耐光性は優れてい
ない。また、従来の光重合開始剤は青色から緑色の光に
は感度が良いものの、赤色から近赤外光に対しては感度
が低く、近年需要が増してきたこれらの波長領域の体積
ホログラム光学フィルムの製造には適していなかった。
ダゾール類とシクロペンタノン-2,5- ビスメチレン類の
組み合わせ等が知られているが、必ずしも、得られた体
積ホログラム光学フィルムの耐熱性や耐光性は優れてい
ない。また、従来の光重合開始剤は青色から緑色の光に
は感度が良いものの、赤色から近赤外光に対しては感度
が低く、近年需要が増してきたこれらの波長領域の体積
ホログラム光学フィルムの製造には適していなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記のような
課題を解決するためになされたものであり、4級アンモ
ニウム陽イオンとボレート陰イオンからなる光ラジカル
重合開始剤とラジカル重合可能な有機化合物と液晶とを
必須成分とする光重合組成物に、1直線上にない2方向
から位相の揃った光線をあて、それら二つの光線の干渉
効果を利用して光重合組成物を硬化させてなり、屈折率
が周期的に変化する層構造を有すること特徴とする体積
ホログラム光学フィルム、および、その体積ホログラム
光学フィルムを電極間に挟持して、電極間への電場の印
加状態によりホログラムの特性を可変にした電極付の体
積ホログラム光学フィルム、およびその体積ホログラム
光学フィルムまたは電極付の体積ホログラム光学フィル
ムを用いたことを特徴とする窓を提供するものである。
課題を解決するためになされたものであり、4級アンモ
ニウム陽イオンとボレート陰イオンからなる光ラジカル
重合開始剤とラジカル重合可能な有機化合物と液晶とを
必須成分とする光重合組成物に、1直線上にない2方向
から位相の揃った光線をあて、それら二つの光線の干渉
効果を利用して光重合組成物を硬化させてなり、屈折率
が周期的に変化する層構造を有すること特徴とする体積
ホログラム光学フィルム、および、その体積ホログラム
光学フィルムを電極間に挟持して、電極間への電場の印
加状態によりホログラムの特性を可変にした電極付の体
積ホログラム光学フィルム、およびその体積ホログラム
光学フィルムまたは電極付の体積ホログラム光学フィル
ムを用いたことを特徴とする窓を提供するものである。
【0005】また、4級アンモニウム陽イオンとボレー
ト陰イオンからなる光ラジカル重合開始剤とラジカル重
合可能な有機化合物と液晶とを必須成分とする光重合組
成物に、1直線上にない2方向から位相の揃った光線を
あて、それら二つの光線の干渉効果を利用して光重合組
成物を層状に硬化させる工程と、ついで全体の硬化を完
了する工程とからなり、屈折率が周期的に変化する層構
造を有することを特徴とする体積ホログラムフィルムの
製造方法、および、その2つの硬化工程で異なる外場を
印加することにより、液晶と重合物とからなり、その内
部で屈折率が周期的に変化する層構造を有する体積ホロ
グラム光学フィルムを製造することを特徴とする体積ホ
ログラム光学フィルムの製造方法を提供するものであ
る。
ト陰イオンからなる光ラジカル重合開始剤とラジカル重
合可能な有機化合物と液晶とを必須成分とする光重合組
成物に、1直線上にない2方向から位相の揃った光線を
あて、それら二つの光線の干渉効果を利用して光重合組
成物を層状に硬化させる工程と、ついで全体の硬化を完
了する工程とからなり、屈折率が周期的に変化する層構
造を有することを特徴とする体積ホログラムフィルムの
製造方法、および、その2つの硬化工程で異なる外場を
印加することにより、液晶と重合物とからなり、その内
部で屈折率が周期的に変化する層構造を有する体積ホロ
グラム光学フィルムを製造することを特徴とする体積ホ
ログラム光学フィルムの製造方法を提供するものであ
る。
【0006】本発明の体積ホログラム光学フィルムは、
屈折率の高い層と、屈折率の低い層とが繰り返し積層さ
れている。もちろん、屈折率の高い層と屈折率の低い層
とが完全に分離した状態でもよいが、通常は徐々に屈折
率が変化している。
屈折率の高い層と、屈折率の低い層とが繰り返し積層さ
れている。もちろん、屈折率の高い層と屈折率の低い層
とが完全に分離した状態でもよいが、通常は徐々に屈折
率が変化している。
【0007】本発明では、光重合開始剤として、4級ア
ンモニウム陽イオンとボレート陰イオンからなる光ラジ
カル重合開始剤を用いる。4級アンモニウム陽イオンが
可視光から近赤外に吸収を持っていても良い。この場
合、可視光から近赤外光によって重合が可能になる。4
級アンモニウム陽イオンはシアニンアミニウム、インモ
ニウム系色素等が例示される。具体的な陽イオンとして
は、以下のような陽イオンがある。
ンモニウム陽イオンとボレート陰イオンからなる光ラジ
カル重合開始剤を用いる。4級アンモニウム陽イオンが
可視光から近赤外に吸収を持っていても良い。この場
合、可視光から近赤外光によって重合が可能になる。4
級アンモニウム陽イオンはシアニンアミニウム、インモ
ニウム系色素等が例示される。具体的な陽イオンとして
は、以下のような陽イオンがある。
【0008】
【化1】
【0009】ボレート陰イオンは下記一般式(1) で表さ
れる。なお、式中R1、R2、R3およびR4は各々独立に、ア
ルキル基、アリール基、アルキルアリレン基、アリール
アルキレン基、アリル基、アルケニル基、アルキニル
基、脂環式および飽和または不飽和のヘテロ環式基を示
し、R1、R2、R3およびR4の中の少なくとも一個は炭素数
1〜 8のアルキル基または炭素数 7〜16のアリールアル
キレンである。
れる。なお、式中R1、R2、R3およびR4は各々独立に、ア
ルキル基、アリール基、アルキルアリレン基、アリール
アルキレン基、アリル基、アルケニル基、アルキニル
基、脂環式および飽和または不飽和のヘテロ環式基を示
し、R1、R2、R3およびR4の中の少なくとも一個は炭素数
1〜 8のアルキル基または炭素数 7〜16のアリールアル
キレンである。
【0010】
【化2】
【0011】このうち、好ましいボレート陰イオンは、
光により分解してトリアリルボロンとアルキルラジカル
またはアリールアルキルラジカルになるものである。こ
れには例えば、トリフェニルブチルボレート陰イオンや
トリアニシルブチルボレート陰イオン等がある。
光により分解してトリアリルボロンとアルキルラジカル
またはアリールアルキルラジカルになるものである。こ
れには例えば、トリフェニルブチルボレート陰イオンや
トリアニシルブチルボレート陰イオン等がある。
【0012】これらの光ラジカル重合開始剤は、ラジカ
ル重合過程で酸素を吸収しうるN,N-ジアルキルアニリン
などを併用してもよく、有機ホウ素のアンモニウム塩、
例えばテトラブチルアンモニウムブチルトリホスフェー
ト等を併用してその分解を促進してもよい。
ル重合過程で酸素を吸収しうるN,N-ジアルキルアニリン
などを併用してもよく、有機ホウ素のアンモニウム塩、
例えばテトラブチルアンモニウムブチルトリホスフェー
ト等を併用してその分解を促進してもよい。
【0013】本発明で用いるラジカル重合可能な有機化
合物は慣用のラジカル重合可能なエチレン性不飽和化合
物であればよい。代表的な化合物としては、アクリル系
光重合性化合物がある。例えば、各種アクリレートモノ
マー、アクリレートオリゴマー等を混合して使用する。
合物は慣用のラジカル重合可能なエチレン性不飽和化合
物であればよい。代表的な化合物としては、アクリル系
光重合性化合物がある。例えば、各種アクリレートモノ
マー、アクリレートオリゴマー等を混合して使用する。
【0014】本発明で用いる液晶は、ネマチック液晶、
スメクティック液晶等が使用でき、異なる配向状態で異
なる屈折率を有する液晶であれば使用できる。また、通
常は数種類の液晶材料及び液晶類似構造の非液晶材料を
混合して、所望の屈折率異方性、誘電率異方性、液晶性
を示す温度範囲、閾値電圧等を得られるように組成物と
して用いられる。
スメクティック液晶等が使用でき、異なる配向状態で異
なる屈折率を有する液晶であれば使用できる。また、通
常は数種類の液晶材料及び液晶類似構造の非液晶材料を
混合して、所望の屈折率異方性、誘電率異方性、液晶性
を示す温度範囲、閾値電圧等を得られるように組成物と
して用いられる。
【0015】電極付基板間に挟持して電場を印加する場
合には、特に、正の誘電異方性を有するネマチック液晶
とラジカル重合可能な有機化合物(モノマー、オリゴマ
ー等)との組み合わせが好ましい。そして、その重合物
(後述する他の固形物になる物質も含有する場合にはそ
れも含めた)の屈折率(np)が、使用する液晶の常光屈折
率(no)または異常光屈折率(ne)とほぼ一致するようにさ
れることが好ましい。特に、液晶の常光屈折率(no)とほ
ぼ一致するようにされることが好ましい。
合には、特に、正の誘電異方性を有するネマチック液晶
とラジカル重合可能な有機化合物(モノマー、オリゴマ
ー等)との組み合わせが好ましい。そして、その重合物
(後述する他の固形物になる物質も含有する場合にはそ
れも含めた)の屈折率(np)が、使用する液晶の常光屈折
率(no)または異常光屈折率(ne)とほぼ一致するようにさ
れることが好ましい。特に、液晶の常光屈折率(no)とほ
ぼ一致するようにされることが好ましい。
【0016】本発明では、これにさらにホログラムの形
成を容易にするため、熱重合可能なモノマーや未硬化物
の混合液に可溶なポリマー性バインダーを併用してもよ
い。このポリマー性バインダーとしては、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸エステル等
が挙げられる。このほか、これに粘度調整剤、着色剤、
色素等の添加剤を添加しても良い。
成を容易にするため、熱重合可能なモノマーや未硬化物
の混合液に可溶なポリマー性バインダーを併用してもよ
い。このポリマー性バインダーとしては、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸エステル等
が挙げられる。このほか、これに粘度調整剤、着色剤、
色素等の添加剤を添加しても良い。
【0017】本発明では、液晶は通常全組成物中10wt%
〜75wt%とされる。10wt%未満では液晶を混合した利点
が充分生かされないし、75wt%を超えるとフィルム形状
を保ちにくくなるためである。より好ましくは、20wt%
〜70wt%とされる。
〜75wt%とされる。10wt%未満では液晶を混合した利点
が充分生かされないし、75wt%を超えるとフィルム形状
を保ちにくくなるためである。より好ましくは、20wt%
〜70wt%とされる。
【0018】本発明では、この光ラジカル重合開始剤と
ラジカル重合可能な有機化合物と液晶とを必須成分とす
る光重合組成物を用いる。これに、第1工程として、1
直線上にない2方向から位相の揃った光線をあて、それ
ら二つの光線の干渉効果を利用して光重合組成物を層状
に硬化させる。次いで、第2工程として、光または熱等
により全体の硬化を完了する。これにより、屈折率が周
期的に変化する層構造を有する体積ホログラム光学フィ
ルムを製造する。
ラジカル重合可能な有機化合物と液晶とを必須成分とす
る光重合組成物を用いる。これに、第1工程として、1
直線上にない2方向から位相の揃った光線をあて、それ
ら二つの光線の干渉効果を利用して光重合組成物を層状
に硬化させる。次いで、第2工程として、光または熱等
により全体の硬化を完了する。これにより、屈折率が周
期的に変化する層構造を有する体積ホログラム光学フィ
ルムを製造する。
【0019】本発明では、この2つの硬化工程の内、い
ずれかの工程中に、電場、磁場等の液晶を特定方向に配
向させる外場を印加することが好ましい。もちろん、両
工程に夫々異なる配向を生じる外場を印加してもよい。
これにより、液晶と重合物とからなり、その内部で屈折
率が周期的に変化する層構造を有する体積ホログラム光
学フィルムを製造することができる。
ずれかの工程中に、電場、磁場等の液晶を特定方向に配
向させる外場を印加することが好ましい。もちろん、両
工程に夫々異なる配向を生じる外場を印加してもよい。
これにより、液晶と重合物とからなり、その内部で屈折
率が周期的に変化する層構造を有する体積ホログラム光
学フィルムを製造することができる。
【0020】このようにして製造した体積ホログラム光
学フィルムは、外場を印加せずに製造した体積ホログラ
ム光学フィルムよりも、層間での屈折率の差を大きくす
ることが可能である。液晶分子は外場の印加により、特
定の方向に配向する。この外場により強制的に配向させ
られた液晶分子が、重合物の重合時にその界面に何らか
の影響を与え、外場を取り去っても同じ配向を保とうと
するためか、硬化物の網目自体の形状に変化を与えるた
めと思われる。通常は一方の工程時にのみ、外場を印加
すればよいが、2つの工程の両方に異なる外場をかけ
て、異なる配向状態としてもよい。
学フィルムは、外場を印加せずに製造した体積ホログラ
ム光学フィルムよりも、層間での屈折率の差を大きくす
ることが可能である。液晶分子は外場の印加により、特
定の方向に配向する。この外場により強制的に配向させ
られた液晶分子が、重合物の重合時にその界面に何らか
の影響を与え、外場を取り去っても同じ配向を保とうと
するためか、硬化物の網目自体の形状に変化を与えるた
めと思われる。通常は一方の工程時にのみ、外場を印加
すればよいが、2つの工程の両方に異なる外場をかけ
て、異なる配向状態としてもよい。
【0021】また、第1工程で光重合組成物が光の干渉
により硬化すると、ラジカル重合可能な有機化合物が重
合により析出してくる。その際に、重合がおきている層
では、残った組成物が液晶過剰になり、周辺の重合がお
きていない層の光重合組成物と均一化しようとする力が
働き、比較的重合物が多い層となる傾向がある。逆に、
第2工程で全体硬化する際に硬化する残りの層では、比
較的重合物が少ない層となる傾向がある。これにより、
層間の屈折率差が大きくなるとも思われる。
により硬化すると、ラジカル重合可能な有機化合物が重
合により析出してくる。その際に、重合がおきている層
では、残った組成物が液晶過剰になり、周辺の重合がお
きていない層の光重合組成物と均一化しようとする力が
働き、比較的重合物が多い層となる傾向がある。逆に、
第2工程で全体硬化する際に硬化する残りの層では、比
較的重合物が少ない層となる傾向がある。これにより、
層間の屈折率差が大きくなるとも思われる。
【0022】この外場を印加する場合、具体的には電極
付の基板間に光重合組成物を挟持して、光線を当てて硬
化させる方法がある。より具体的には、電極付の基板上
に光重合組成物を供給し、その上にもう1枚の電極付の
基板を重ね合わせるか、一対の電極付の基板の周辺をシ
ールしてセルを形成し、その中に光重合組成物を注入す
る等して挟持して硬化させる方法がある。この電極を用
いて、外場としての電場を印加する。
付の基板間に光重合組成物を挟持して、光線を当てて硬
化させる方法がある。より具体的には、電極付の基板上
に光重合組成物を供給し、その上にもう1枚の電極付の
基板を重ね合わせるか、一対の電極付の基板の周辺をシ
ールしてセルを形成し、その中に光重合組成物を注入す
る等して挟持して硬化させる方法がある。この電極を用
いて、外場としての電場を印加する。
【0023】この電極付の体積ホログラム光学フィルム
は、製造後の使用時にこの電極間に電場を印加すること
により、通常そのホログラム特性を変化させることがで
きる。使用時に電場を印加しない用途の場合には、体積
ホログラム光学フィルムの製造時にのみ電極間に挟持す
るようにすればよい。
は、製造後の使用時にこの電極間に電場を印加すること
により、通常そのホログラム特性を変化させることがで
きる。使用時に電場を印加しない用途の場合には、体積
ホログラム光学フィルムの製造時にのみ電極間に挟持す
るようにすればよい。
【0024】電極付基板としては、ITO(In2O3-Sn
O2)、SnO2等の透明電極付のガラス、プラスティック等
の透明基板が使用できる。もちろん、その一部に金属線
等の不透明電極が形成された基板にしたり、画素電極毎
に薄膜トランジスタ(TFT)、薄膜ダイオード、金属
絶縁体金属非線形抵抗素子(MIM)等の能動素子を設
けたアクティブマトリクス基板にしたりしてもよい。ま
た、鏡等の用途では、一方の電極は反射電極であっても
よいし、基板も不透明基板であってもよい。
O2)、SnO2等の透明電極付のガラス、プラスティック等
の透明基板が使用できる。もちろん、その一部に金属線
等の不透明電極が形成された基板にしたり、画素電極毎
に薄膜トランジスタ(TFT)、薄膜ダイオード、金属
絶縁体金属非線形抵抗素子(MIM)等の能動素子を設
けたアクティブマトリクス基板にしたりしてもよい。ま
た、鏡等の用途では、一方の電極は反射電極であっても
よいし、基板も不透明基板であってもよい。
【0025】この体積ホログラム光学フィルムは、屈折
率の異なる層によって回折を行う。本発明では、従来光
重合の開始が困難であった可視光から近赤外に吸収を持
つ4級アンモニウム陽イオンを用いた場合、可視光から
近赤外の波長で光重合を開始できる。このため、屈折率
の異なる層のピッチを大きく取ることができるので、可
視光から近赤外の波長でホログラム特性を生じせしめる
ことができる。
率の異なる層によって回折を行う。本発明では、従来光
重合の開始が困難であった可視光から近赤外に吸収を持
つ4級アンモニウム陽イオンを用いた場合、可視光から
近赤外の波長で光重合を開始できる。このため、屈折率
の異なる層のピッチを大きく取ることができるので、可
視光から近赤外の波長でホログラム特性を生じせしめる
ことができる。
【0026】本発明ではこのようにして、屈折率が異な
る層が積層される。この屈折率差は理想的には、2つの
層間で屈折率n1がn2に急激に変化するものであるが、実
際の体積ホログラム光学フィルムでは、通常徐々に屈折
率が変化している。このため、その屈折率の高い層の中
の最大値をn1、屈折率の低い層の中の最小値をn2とし、
屈折率差Δn をΔn =n1−n2で表す。本発明では、この
屈折率差Δn は、回折効率と回折光の半値幅に関連する
ので、大きい程よく、この層間の屈折率差を少なくとも
0.02以上とし、好ましくは0.05以上とする。
る層が積層される。この屈折率差は理想的には、2つの
層間で屈折率n1がn2に急激に変化するものであるが、実
際の体積ホログラム光学フィルムでは、通常徐々に屈折
率が変化している。このため、その屈折率の高い層の中
の最大値をn1、屈折率の低い層の中の最小値をn2とし、
屈折率差Δn をΔn =n1−n2で表す。本発明では、この
屈折率差Δn は、回折効率と回折光の半値幅に関連する
ので、大きい程よく、この層間の屈折率差を少なくとも
0.02以上とし、好ましくは0.05以上とする。
【0027】この層の数は、所望の回折効率によって決
まるが、ピッチ(屈折率の高い層と低い層とを1組にし
て 1ピッチとする)にしておおむね10〜 100程度であ
る。屈折率差Δn が0.2 程度の場合、30ピッチ積層する
ことにより、回折効率はほぼ90%を超える。屈折率差Δ
n が0.1 程度の場合には、同程度の回折効率を得るため
には、約60ピッチ程度積層する必要がある。
まるが、ピッチ(屈折率の高い層と低い層とを1組にし
て 1ピッチとする)にしておおむね10〜 100程度であ
る。屈折率差Δn が0.2 程度の場合、30ピッチ積層する
ことにより、回折効率はほぼ90%を超える。屈折率差Δ
n が0.1 程度の場合には、同程度の回折効率を得るため
には、約60ピッチ程度積層する必要がある。
【0028】本発明では、この層構造は、フィルム面に
平行であってもよいし、フィルム面に対して特定の角度
傾斜していてもよい。フィルム面に平行に近い場合、反
射型の体積ホログラムになるし、フィルム面に垂直に近
い場合、透過型の体積ホログラムになる。
平行であってもよいし、フィルム面に対して特定の角度
傾斜していてもよい。フィルム面に平行に近い場合、反
射型の体積ホログラムになるし、フィルム面に垂直に近
い場合、透過型の体積ホログラムになる。
【0029】この体積ホログラム光学フィルムは、特定
の波長域の光を反射しまたは透過させることができる。
この用途の1つとして、この体積ホログラム光学フィル
ムをガラス板やプラスチック板に貼り付けたり、それら
の間に挟持した窓がある。特に、本発明の体積ホログラ
ム光学フィルムは、可視光の長波長域の光や近赤外光の
領域の反射透過も制御可能である。このため、例えば、
近赤外光は反射させ可視光は透過させるというような窓
もできる。
の波長域の光を反射しまたは透過させることができる。
この用途の1つとして、この体積ホログラム光学フィル
ムをガラス板やプラスチック板に貼り付けたり、それら
の間に挟持した窓がある。特に、本発明の体積ホログラ
ム光学フィルムは、可視光の長波長域の光や近赤外光の
領域の反射透過も制御可能である。このため、例えば、
近赤外光は反射させ可視光は透過させるというような窓
もできる。
【0030】また、電極付の基板間に体積ホログラム光
学フィルムを挟持した電極付の体積ホログラム光学フィ
ルムとすることにより、特定の波長域の光を反射しまた
は透過させる、かつ、その反射特性を電場により変化さ
せることができる。これを用いれば、窓として光の反射
透過特性を変化させることができる窓となる。具体的に
は、電場によって、夏には近赤外光を反射するが、冬に
は近赤外光も透過させるというような制御が可能にな
る。
学フィルムを挟持した電極付の体積ホログラム光学フィ
ルムとすることにより、特定の波長域の光を反射しまた
は透過させる、かつ、その反射特性を電場により変化さ
せることができる。これを用いれば、窓として光の反射
透過特性を変化させることができる窓となる。具体的に
は、電場によって、夏には近赤外光を反射するが、冬に
は近赤外光も透過させるというような制御が可能にな
る。
【0031】
実施例1 アクリル系光重合性モノマー、オリゴマーと下記式(2)
で表される4級アンモニウム陽イオンとボレート陰イオ
ンからなる光ラジカル重合開始剤と、N,N-ジメチルアニ
リン、ポリビニルブチラール、N-ビニルカルバゾール、
2-フェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフラ
ン、液晶として屈折率異方性が0.26の正の誘電異方性の
ネマチック液晶とを混合し、未硬化の光重合組成物の混
合液を得た。この液晶はその常光屈折率(no)がほぼ硬化
後の重合物の屈折率とほぼ等しく、その混合比は全体に
対して40wt%であった。この混合液をガラス板に流延し
た。
で表される4級アンモニウム陽イオンとボレート陰イオ
ンからなる光ラジカル重合開始剤と、N,N-ジメチルアニ
リン、ポリビニルブチラール、N-ビニルカルバゾール、
2-フェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフラ
ン、液晶として屈折率異方性が0.26の正の誘電異方性の
ネマチック液晶とを混合し、未硬化の光重合組成物の混
合液を得た。この液晶はその常光屈折率(no)がほぼ硬化
後の重合物の屈折率とほぼ等しく、その混合比は全体に
対して40wt%であった。この混合液をガラス板に流延し
た。
【0032】
【化3】
【0033】露光用の光源として、近赤外半導体レーザ
ー(波長830nm )を光源として用い、ビームエキスパン
ダーで平行光線とし、これを鏡を用いて二つの光束にし
た後、1直線上にない2方向からガラス板上に流延した
未硬化の混合液に照射した。その後、全体をハロゲンラ
ンプ光にあてて硬化を完了させて、体積ホログラム光学
フィルムを製造した。
ー(波長830nm )を光源として用い、ビームエキスパン
ダーで平行光線とし、これを鏡を用いて二つの光束にし
た後、1直線上にない2方向からガラス板上に流延した
未硬化の混合液に照射した。その後、全体をハロゲンラ
ンプ光にあてて硬化を完了させて、体積ホログラム光学
フィルムを製造した。
【0034】この体積ホログラムフィルムは850nm 付近
に反射能を有していた。この体積ホログラム光学フィル
ムを、一対のガラス板の間にはさみ込んで窓にしたとこ
ろ、近赤外線を反射し、可視光を透過する窓になった。
に反射能を有していた。この体積ホログラム光学フィル
ムを、一対のガラス板の間にはさみ込んで窓にしたとこ
ろ、近赤外線を反射し、可視光を透過する窓になった。
【0035】実施例2 実施例1の混合液をITO付のガラス板の上に流延し、
テトラヒドロフランを蒸発させ、その後もう1枚のIT
O付のガラス板を重ね合わせて、近赤外半導体レーザー
による照射時に、電極間に AC100Vを印加して、硬化さ
せた。
テトラヒドロフランを蒸発させ、その後もう1枚のIT
O付のガラス板を重ね合わせて、近赤外半導体レーザー
による照射時に、電極間に AC100Vを印加して、硬化さ
せた。
【0036】この体積ホログラムフィルムは850nm 付近
に反射能を有しており、その反射効率は実施例1よりも
やや高いものであった。この電極付の体積ホログラム光
学フィルムを、一対のガラス板の間にはさみ込んで窓に
したところ、近赤外線を反射し、可視光を透過する窓に
なった。その電極間に AC100Vを印加したところ、近赤
外線の反射能力が大幅に低下した。
に反射能を有しており、その反射効率は実施例1よりも
やや高いものであった。この電極付の体積ホログラム光
学フィルムを、一対のガラス板の間にはさみ込んで窓に
したところ、近赤外線を反射し、可視光を透過する窓に
なった。その電極間に AC100Vを印加したところ、近赤
外線の反射能力が大幅に低下した。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、得られた体積ホログラ
ムフィルムの耐熱性や耐光性は優れており、また、赤色
から近赤外光に対して感度が高く、近年需要が増してき
たこれらの波長領域の体積ホログラムフィルムの製造に
適している。
ムフィルムの耐熱性や耐光性は優れており、また、赤色
から近赤外光に対して感度が高く、近年需要が増してき
たこれらの波長領域の体積ホログラムフィルムの製造に
適している。
【0038】また、液晶を併用しているので、硬化工程
のいずれかの工程で電場のような外場を印加することに
より、ホログラムとしての反射、透過特性を向上させる
ことができる。
のいずれかの工程で電場のような外場を印加することに
より、ホログラムとしての反射、透過特性を向上させる
ことができる。
【0039】また、電極付の体積ホログラムフィルムと
することにより、電極間への電場の印加状況によって、
ホログラム特性を可変にできるという利点も有する。
することにより、電極間への電場の印加状況によって、
ホログラム特性を可変にできるという利点も有する。
【0040】本発明は、本発明の効果を損しない範囲内
で種々の応用が可能である。
で種々の応用が可能である。
Claims (5)
- 【請求項1】4級アンモニウム陽イオンとボレート陰イ
オンからなる光ラジカル重合開始剤とラジカル重合可能
な有機化合物と液晶とを必須成分とする光重合組成物
に、1直線上にない2方向から位相の揃った光線をあ
て、それら二つの光線の干渉効果を利用して光重合組成
物を硬化させてなり、屈折率が周期的に変化する層構造
を有することを特徴とする体積ホログラム光学フィル
ム。 - 【請求項2】4級アンモニウム陽イオンとボレート陰イ
オンからなる光ラジカル重合開始剤とラジカル重合可能
な有機化合物と液晶とを必須成分とする光重合組成物
に、1直線上にない2方向から位相の揃った光線をあ
て、それら二つの光線の干渉効果を利用して光重合組成
物を層状に硬化させる工程と、ついで全体の硬化を完了
する工程とからなり、屈折率が周期的に変化する層構造
を有することを特徴とする体積ホログラムフィルムの製
造方法。 - 【請求項3】請求項2において、2つの硬化工程で異な
る外場を印加することにより、液晶と重合物とからな
り、その内部で屈折率が周期的に変化する層構造を有す
る体積ホログラム光学フィルムを製造することを特徴と
する体積ホログラム光学フィルムの製造方法。 - 【請求項4】請求項1の体積ホログラム光学フィルムを
電極間に挟持して、電極間への電場の印加状態によりホ
ログラムの特性を可変にした電極付の体積ホログラム光
学フィルム。 - 【請求項5】請求項1の体積ホログラム光学フィルムま
たは請求項4の電極付の体積ホログラム光学フィルムを
用いたことを特徴とする窓。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23385891A JPH0546060A (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | 体積ホログラム光学フイルムおよびその製造方法およびそれを用いた窓 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23385891A JPH0546060A (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | 体積ホログラム光学フイルムおよびその製造方法およびそれを用いた窓 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0546060A true JPH0546060A (ja) | 1993-02-26 |
Family
ID=16961676
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23385891A Pending JPH0546060A (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | 体積ホログラム光学フイルムおよびその製造方法およびそれを用いた窓 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0546060A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR970028793A (ko) * | 1995-11-24 | 1997-06-24 | 월터 클리웨인, 한스-피터 위트린 | 폴리보란으로부터 얻은 붕산염 광개시제 |
| JP2011518351A (ja) * | 2008-04-21 | 2011-06-23 | ブンデスドルッケライ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング | 電気刺激容積ホログラム |
-
1991
- 1991-08-21 JP JP23385891A patent/JPH0546060A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR970028793A (ko) * | 1995-11-24 | 1997-06-24 | 월터 클리웨인, 한스-피터 위트린 | 폴리보란으로부터 얻은 붕산염 광개시제 |
| JP2011518351A (ja) * | 2008-04-21 | 2011-06-23 | ブンデスドルッケライ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング | 電気刺激容積ホログラム |
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