JPH0546696U - 浮力・翼揚力による複合支持型超高速船のウォー タジェットポンプ用取水装置 - Google Patents
浮力・翼揚力による複合支持型超高速船のウォー タジェットポンプ用取水装置Info
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 取水通路の上流端部分の形状の制約がなく、
小型・簡単な構成の浮力・翼揚力による複合支持型超高
速船のウォータジェットポンプ用取水装置を提供する。 【構成】 高速船1の浮力発生用の下部船体3にその外
面部に臨むフラッシュ型の取水口15を設け、取水口1
5に接続され下部浮体3とストラット部材5内を通って
ウォータジェット8まで延びる取水通路17を設け、取
水口15の後縁部に、下部船体3の外面外へ部分的に突
出した突出位置と、下部船体の外面内へ退入した退入位
置とに亙って移動可能な水流導入用の可動フラップ18
を設け、可動フラップ18の位置を切り換える油圧シリ
ンダ20を設けた。可動フラップ18が、底壁部23と
その両端部に立設された1対の側壁部24とを備え、可
動フラップ18の後端部を枢支ピン25で回動自在に枢
支した。取水口15の前縁部15bに、水流の剥離防止
用のフリーロータ21を設けた。
小型・簡単な構成の浮力・翼揚力による複合支持型超高
速船のウォータジェットポンプ用取水装置を提供する。 【構成】 高速船1の浮力発生用の下部船体3にその外
面部に臨むフラッシュ型の取水口15を設け、取水口1
5に接続され下部浮体3とストラット部材5内を通って
ウォータジェット8まで延びる取水通路17を設け、取
水口15の後縁部に、下部船体3の外面外へ部分的に突
出した突出位置と、下部船体の外面内へ退入した退入位
置とに亙って移動可能な水流導入用の可動フラップ18
を設け、可動フラップ18の位置を切り換える油圧シリ
ンダ20を設けた。可動フラップ18が、底壁部23と
その両端部に立設された1対の側壁部24とを備え、可
動フラップ18の後端部を枢支ピン25で回動自在に枢
支した。取水口15の前縁部15bに、水流の剥離防止
用のフリーロータ21を設けた。
Description
【0001】
本考案は、浮力・翼揚力による複合支持型超高速船のウォータジェットポンプ 用取水装置に関し、特に上部船体と、浮力発生用の下部船体と、上部船体と下部 船体とを連結するストラット部材と、揚力発生用の翼と、推進用のウォータジェ ットポンプとを備えた浮力・翼揚力による複合支持型超高速船におけるテイクオ フ前の低速時のウォータジェットポンプの吸入性能を改善したものに関する。
【0002】
従来より、ポンプで発生させたウォータジェットで推進するウォータジェット 推進船は、小型の高速船などでは広く実用化され、最近ではジェットフォイルと いう名称の翼揚力浮上型超高速船が広く実用に供されており、更に現在ジェット フォイルよりも大型で、下部船体の浮力と翼の揚力による複合支持型の超高速船 の開発が推進されている。 前記ウォータジェット推進船では、水中に開口する取水口からウォータジェッ トポンプまで延びる取水通路が設けられ、取水口から吸入した水をポンプで加圧 して水面以上の空中で後方へ噴出することで推進力を発生させる構成であり、そ の取水口の構造がポンプの吸入性能つまり推進性能を左右することから、従来よ りウォータジェット推進船の種々の取水口構造が提案され、水流中に水流と直交 対面状に開口したポット型取水口、船底部から水流導入用のスクープ部材を突出 させたスクープ型取水口、船底部と同一面状にフラットに開口させたフラッシュ 型取水口、などが知られている。 例えば、実開昭60−92700号公報には、取水通路の上流端部分の外側に 断面U字状の案内溝を形成し、その案内溝に断面U字状且つ側面視扇形の可動ス クープ部材を船底部の外面外へ大きく突出する突出位置と、船底部の外面内に退 入した退入位置とに亙って移動自在に装着したウォータジェット推進船が記載さ れている。
【0003】
前記ポット型やスクープ型の取水口構造では、船底外へ突出する取水口部材を 設けてその取水口部材を介して取水口を形成するため、ポンプへ吸入する吸入性 能に優れている反面、推進抵抗が増加することから、高速のウォータジェット推 進船には適さない。前記フラッシュ型の取水口構造では、船底外へ何ら部材を突 出させない構造であるため、推進抵抗面で有利である反面、低速時における吸入 性能を十分に高めることが困難であるという問題がある。
【0004】 特に、45〜50ノットもの高速で航行するジェットフォイルや浮力・翼揚力 による複合支持型の超高速船などでは、翼走状態にて最適な取水口構造を採用す ることになるが、テイクオフ前(艇走状態)の低速時に十分な吸入性能が得られ ず、キャビテーションが発生し場合によってはポンプがストールする。即ち、図 10において、曲線Aは取水口の外側における水流の全圧を示し、曲線Bは取水 通路内の水流の全圧を示し、取水通路内の全圧は、取水口付近における損失分C だけ取水口の外側の全圧よりも小さく、しかも、損失分Cも低速側で大きくなる ことから、翼走状態では十分な大きさの全圧H2となってポンプの吸入性能を確 保できるが、テイクオフ前の艇走状態では小さな全圧H1となってポンプの吸入 性能が低下し、キャビテーションが悪化しポンプがストールする虞がある。ここ で、取水口の構造如何では低速状態でも必要なポンプ吸入性能を確保することも 不可能ではないが、その場合翼走状態における推進抵抗が必然的に増加し、燃料 消費量の増大を招くため好ましくない。
【0005】 一方、前記公報に記載のウォータジェット推進船の取水装置は、ジェットフォ イルや浮力・翼揚力による複合支持型の超高速船などを対象としたものではなく 、また可動スクープ部材が側面視にて扇形で、枢支軸を中心として回動させるこ とで位置切り換えするように構成してあるため、取水通路の上流端部分を側面形 状で円弧状に形成しなければならず、取水通路の上流端部分の設計上の自由度が 著しく制約され、吸入性能を高めたりまた構造の簡単化を図る為、取水通路の上 流端部分を略ストレート状に形成した場合には適用できないこと、或いは取水通 路の上流端部分を円弧状に形成する場合でもその曲率半径が大きい場合には、可 動スクープ部材の回動半径が大きくなって到底実用に耐えるものとはなり得ない こと、更に可動スクープ部材が移動する移動隙間を水密状に封止するための構造 が大型化し複雑化すること、などの問題がある。 本考案の目的は、取水通路の上流端部分の形状の制約がなく、小型・簡単な構 成の浮力・翼揚力による複合支持型超高速船のウォータジェットポンプ用取水装 置を提供することである。
【0006】
請求項1に係る浮力・翼揚力による複合支持型超高速船のウォータジェットポ ンプ用取水装置は、上部船体と、浮力発生用の下部船体と、上部船体と下部船体 とを連結するストラット部材と、揚力発生用の翼と、推進用のウォータジェット ポンプとを備えた浮力・翼揚力による複合支持型超高速船において、前記下部船 体の外面部に臨むフラッシュ型の取水口を設け、前記取水口に接続され下部船体 とストラット部材内を通ってウォータジェットまで延びる取水通路を設け、前記 取水口の後縁部に、下部船体の外面外へ部分的に突出した突出位置と、下部船体 の外面内へ退入した退入位置とに亙って移動可能な水流導入用の可動フラップ部 材を設け、前記可動フラップ部材の位置を切り換える駆動手段を設けたことを特 徴とするものである。
【0007】 請求項2に係る浮力・翼揚力による複合支持型超高速船のウォータジェットポ ンプ用取水装置は、請求項1に記載の取水装置において、前記可動フラップ部材 が、底壁部とその両端部に立設された1対の側壁部とを備え、可動フラップ部材 の後端部がピン部材により回動自在に枢支されたことを特徴とするものである。
【0008】 請求項3に係る浮力・翼揚力による複合支持型超高速船のウォータジェットポ ンプ用取水装置は、請求項2に記載の取水装置において、前記取水口の前縁部に 、水流の剥離防止用のロータを設けたことを特徴とするものである。
【0009】 請求項4に係る浮力・翼揚力による複合支持型超高速船のウォータジェットポ ンプ用取水装置は、請求項3に記載の取水装置において、前記可動フラップ部材 の底壁部の先端部に水流の剥離防止用のロータを設けたことを特徴とするもので ある。
【0010】 請求項5に係る浮力・翼揚力による複合支持型超高速船のウォータジェットポ ンプ用取水装置は、上部船体と、浮力発生用の下部船体と、上部船体と下部船体 とを連結するストラット部材と、揚力発生用の翼と、推進用のウォータジェット ポンプとを備えた浮力・翼揚力による複合支持型超高速船において、前記下部船 体の外面部に臨むフラッシュ型の取水口を設け、前記取水口に接続され下部船体 とストラット部材内を通ってウォータジェットまで延びる取水通路を設け、前記 取水口の後縁部に、底壁部とその両端部の1対の側壁部とからなる下部船体の外 面外へ部分的に突出した突出位置と、下部船体の外面内へ退入した退入位置とに 亙って移動可能な水流導入用の可動スクープ部材を設け、前記可動スクープ部材 を取水通路の内面部の案内溝に摺動自在に装着し、前記可動スクープ部材の位置 を切り換える駆動手段を設けたことを特徴とするものである。
【0011】
請求項1に係る浮力・翼揚力による複合支持型超高速船のウォータジェットポ ンプ用取水装置においては、基本的に、下部船体の外面部に臨むラフッシュ型の 取水口から導入された水は、下部船体とストラット部材内の取水通路を通ってウ ォータジェットポンプへ吸入され、水面以上の高さ位置においてウォータジェッ トポンプから後方へ向けて噴射される。 2テイクオフ前の低速の艇走時には、駆動手段により可動フラップ部材を突出位 置に切り換えて可動フラップ部材を下部船体の外面外へ部分的に突出した突出位 置に保持すると、可動フラップ部材の水導入作用によりポンプの吸入性能が格段 に向上する。また、テイクオフ後の高速の翼走時には、船速が大きいため水流の 全圧が大きくなって十分なポンプ吸入性能が確保されることから、駆動手段によ り可動フラップ部材を退入位置に切り換えて可動フラップ部材を下部船体の外面 内へ退入させる。このとき、取水口はフラッシュ型の取水口となって推進抵抗の 増加を招くことがない。しかも、前記可動フラップ部材は、回動にて位置切り換 えされるものであるから、取水通路の上流部分の形状・構造の制約なしに設ける ことが出来、構造も比較的簡単なものになる。
【0012】 請求項2に係る浮力・翼揚力による複合支持型超高速船のウォータジェットポ ンプ用取水装置においては、基本的に、請求項1と同様の作用が得られるうえ、 可動フラップ部材が、底壁部とその両端部に立設された1対の側壁部とを備えて いるため、その水導入作用が強化される。 また、可動フラップ部材の後端部がピン部材により回動自在に枢支されている ため、可動フラップ部材をピン部材を回動中心として回動させることで位置切り 換え可能で、簡単な駆動手段で位置切り換え出来る。
【0013】 請求項3に係る浮力・翼揚力による複合支持型超高速船のウォータジェットポ ンプ用取水装置においては、基本的に請求項2と同様の作用が得られる。また、 取水口の前縁部に、水流の剥離防止用のロータを設けたので、このロータの回転 により取水口の前縁部における水流の剥離を防止して、吸入性能を向上させるこ とが出来る。
【0014】 請求項4に係る浮力・翼揚力による複合支持型超高速船のウォータジェットポ ンプ用取水装置においては、基本的に請求項3と同様の作用が得られる。また、 可動フラップ部材の底壁部の先端部に水流の剥離防止用のロータを設けたので、 このロータの回転により可動フラップ部材の底壁部の先端部における水流の剥離 を抑制して、取水装置による圧力損失を低減出来る。
【0015】 請求項5に係る浮力・翼揚力による複合支持型超高速船のウォータジェットポ ンプ用取水装置においては、請求項1の可動フラップ部材に代えて、突出位置と 退入位置とに位置切り換え可能な可動スクープ部材を設けたので、基本的に請求 項1と同様の作用が得られる。 しかも、可動スクープ部材は、底壁部とその両端部の1対の側壁部とからなり 、可動スクープ部材を取水通路の内面部の案内溝に摺動自在に装着したので、可 動スクープ部材を案内する機構が簡単化し、且つ駆動手段の構成も簡単化する。
【0016】
前記作用の項で説明したように、次のような効果が得られる。 請求項1に係るウォータジェットポンプ用取水装置によれば、 テイクオフ前 の低速の艇走時には、可動フラップ部材を突出位置に保持することで、可動フラ ップ部材の水導入作用によりポンプの吸入性能が格段に向上できる。また、テイ クオフ後の高速の翼走時には、可動フラップ部材を退入位置に保持することで、 フラッシュ型の取水口にして推進抵抗の増加を防止できる。また、前記可動フラ ップ部材は、回動にて位置切り換えされるものであるから、取水通路の上流部分 の形状・構造の制約なしに設けることが出来、構造も比較的簡単なものになる。
【0017】 請求項2に係るウォータジェットポンプ用取水装置によれば、基本的に、請求 項1と同様の効果が得られるうえ、可動フラップ部材の水導入作用を強化でき、 また、可動フラップ部材をピン部材を回動中心として回動させることで位置切り 換え可能で、簡単な駆動手段で位置切り換え出来る。
【0018】 請求項3に係るウォータジェットポンプ用取水装置においては、基本的に請求 項2と同様の効果が得られる。また、取水口の前縁部に、水流の剥離防止用のロ ータを設けたことにより、取水口の前縁部における水流の剥離を防止して、吸入 性能を向上させることが出来る。
【0019】 請求項4に係るウォータジェットポンプ用取水装置によれば、基本的に請求項 3と同様の効果が得られる。また、可動フラップ部材の底壁部の先端部に水流の 剥離防止用のロータを設けたことにより、可動フラップ部材の底壁部の先端部に おける水流の剥離を抑制して、取水装置による圧力損失を低減出来る。
【0020】 請求項5に係るウォータジェットポンプ用取水装置においては、基本的に請求 項1と同様の効果が得られる。 しかも、可動スクープ部材は、底壁部とその両端部の1対の側壁部とからなり 、可動スクープ部材を取水通路の内面部の案内溝に摺動自在に装着したので、可 動スクープ部材を案内する機構が簡単化し、且つ駆動手段の構成も簡単化する。
【0021】
以下、本考案の実施例について図面に基いて説明する。 図1〜図3に示すように、浮力・翼揚力による複合支持型超高速船1は、現在 開発途上のもので、この超高速船1は、上部船体2と、下部船体3と、上部船体 2と下部船体3とを一体的に連結する前部センタストラット4及び後部センタス トラット5と、前部センタストラット4の左右両側に設けられた左右1対の前翼 支持部材6であって前部の左右1対の翼6Aを夫々支持する左右1対の前翼支持 部材6と、後部センタストラット5の左右両側に設けられた左右1対の後翼支持 部材7であって後部の左右1対の翼7Aを夫々支持する左右1対の後翼支持部材 7と、後部センタストラット5の上端の後端の直上の位置において上部船体2の 底部に設けられたウォータジェットポンプ8と、ウォータジェットポンプ用取水 装置9とを備えている。
【0022】 次に、ウォータジェットポンプ8と取水装置9について説明する。 図3〜図5に示すように、前記ウォータジェットポンプ8に関して、そのポン プハウジング10内にポンプ駆動軸11に連結されたインペラ12と、ステータ 13とが収容され、ポンプ駆動軸11は図示外の駆動機(内燃機関又は電動モー タ)により所定方向へ回転駆動されるように構成してある。尚、符号14は軸封 装置である。 取水装置9は、下部船体3の底部に開口されたフラッシュ型の取水口15と、 この取水口15に接続され下部船体3と後部ストラット5の内部を通ってポンプ 8の吸入口16まで延びる後方上り傾斜状の取水通路17と、取水口15の後縁 部15aに枢着された可動フラップ18と、この可動フラップ18をアーム部材 19を介して回動駆動する油圧シリンダ20と、取水口15の前縁部に設けられ たフリーロータ21とを備えている。
【0023】 前記取水通路17は断面矩形状に形成され、この取水通路17の上流端の取水 口15は前後方向に細長い矩形状に形成されている。 図4〜図6に示すように、可動フラップ18は、左右方向に延びる軸状部22 と、この軸状部22に一体的に固着されて前方へ延びるフラップ状断面の底壁部 23と、この底壁部23の左右両端部に一体的に立設された略扇状の左右1対の 平行な側壁部24とを有し、軸状部22には左右方向向きの枢支ピン25が貫通 固着され、この枢支ピン25の左右両端部が下部船体3側の軸受け26に回動自 在に支持され、取水通路17の側壁部17aには左右1対の側壁部24を収容可 能な扇状の凹部27が形成されている。
【0024】 前記可動フラップ18を回動駆動するため、取水通路17の側方へ延びた枢支 ピン25のには、アーム部材19が固着されて上方へ延び、アーム部材19の上 端部には油圧シリンダ20のロッド20aの先端部がピン結合され、油圧シリン ダ20のシリンダ本体20bの基端部は下部船体3側の部材にピン結合され、油 圧シリンダ20のロッド20aを退入させた状態では、図4に実線で図示のよう に、可動フラップ18が下部船体3の船底面3aに対して、前方下がり傾斜して 可動フラップ18の大部分が船底面3a外へ突出する突出位置となり、この突出 位置のときの可動フラップ18により海水を導入する為の導入用の案内通路28 が形成される。 これに対して、油圧シリンダ20のロッド20aを伸長させると、可動フラッ プ18が、図4に仮想線で図示のように、船底面3a外へ突出しない退入位置と なり、この退入位置のときの可動フラップ18の底壁部23の下面は船底面3a と同一面をなし、その左右の側壁部24は夫々対応する凹部27に嵌まって側壁 部24の内面と取水通路17の側壁部17aの内面とは同一面をなす。
【0025】 前記フリーロータ21は、取水口15の前縁部15bにおける下部船体3の船 底部3bに形成したロータ収容部29に回動可能に装着され、その支軸30の左 右両端部がロータ収容部29の左右の側壁部に軸受けを介して回動自在に支持さ れ、フリーロータ21の下端部が船底面3a外へ僅かに突出する状態に設けられ ている。尚、前記フリーロータ21を回転駆動手段により、その周速が水流と同 速となるように、図4において時計回り方向へ回転駆動するように構成してもよ い。
【0026】 以上説明したウォータジェットポンプ8の取水装置9の作用について説明する 。 この超高速船1がテイクオフする前(主に下部船体3及び上部船体2に作用す る浮力で支持された艇走状態のとき)に比較的低速で航行するときには、従来技 術の項で説明したように、取水通路17内の水流の全圧が小さいためにポンプ8 の吸入性能が低くなるが、この艇走時には油圧シリンダ20により可動フラップ 18が突出位置に切り換えられる。これにより、可動フラップ18の水導入作用 でポンプ8の吸入性能が確保されることになる。 これに対して、この超高速船1がテイクオフした後(下部船体3に作用する浮 力と前後の翼3A・3Bに作用する揚力で複合的に支持された翼走状態のとき) に、例えば50ノットの速度で航行するときには、取水通路17内の水流の全圧 が十分大きくなるためにポンプ8の吸入性能が高くなるが、この翼走時には油圧 シリンダ20により可動フラップ18が退入位置に切り換えられる。これにより 、取水口15はフラッシュ型の取水口となり、可動フラップ18が船底面3a外 へ突出しなくなって推進抵抗の増加がなくなるため、燃料経済性の面で有利であ る。 この翼走時には、フリーロータ21が水流と同方向(時計回り方向)へ、その 周速が水流の速度と略等しい速度になるように回転するため、取水口15の前縁 部15bの水流に剥離が生じにくくなって、推進抵抗が低減する。
【0027】 尚、可動フラップ18の底壁部23の前縁部にも図4に仮想線で図示のように 、小径のフリーロータ31を設けることが望ましく、このフリーロータ31が水 流と同方向(時計回り方向)へ回転するため、前記同様に、底壁部23の前縁部 の後方の水流に剥離が発生しにくくなって、推進抵抗が低減する。 本実施例の可動フラップ18は、その後端部が枢支ピン25で枢支され、油圧 シリンダ20により回動駆動することで、位置切り換えするように構成してある ため、全体として小型・簡単な構成となり、比較小型の油圧シリンダ20で駆動 可能である。 尚、前記可動フラップ18を駆動するのに図5及び図6では左右1対の油圧シ リンダ20を設けているが、1本の油圧シリンダで駆動するように構成してもよ く、また可動フラップ18を電動モータなどの駆動手段で駆動するように構成し てもよい。
【0028】 ここで、前記実施例の可動フラップ18とそれを回動駆動する油圧シリンダ2 0の変形例について説明すると、図7に図示のように、取水口15の後縁部15 aに配設された可動フラップ18Aは、中実状且つ翼形断面状のフラップ部材で 構成され、この可動フラップ18Aの後端部が枢支ピン25により下部船体3に 回動可能に枢着され、この可動フラップ18Aには前記同様の左右1対の側壁部 24が一体的に立設され、可動フラップ18Aを下部船体3に枢支する枢支ピン 25の一端にはアーム19が固着され、取水通路17に対して後側に傾斜状に配 設された油圧シリンダ20Aのロッド20aの先端部がアーム19の上端にピン 結合され、油圧シリンダ20Aのシリンダ本体20bの基端部が下部船体3にピ ン結合されている。前記左右の側壁部24は前記同様に取水通路17の側壁部1 7aの凹部27に収容可能に構成してあり、この可動フラップ18Aも実線で図 示の突出位置と仮想線で図示の退入位置とに亙って回動位置切り換え自在に構成 され、油圧シリンダ20Aにより可動フラップ18Aの位置を切り換えるように 構成してある。尚、これ以外の構成は前記実施例と同様であるので、同様の構成 に同一符号を付して説明を省略する。
【0029】 次に、別実施例について説明するが、前記実施例と同様のものに同一符号を付 して説明を省略し、異なる構成についてのみ説明する。 図8、図9に図示のように、取水通路17の上流部分が前方下がり傾斜状に形 成され、その取水口15の後縁部には可動スクープ40が摺動自在に配設されて いる。この可動スクープ40は、底壁部41とその左右両端部に一体的に立設さ れた左右1対の側壁部42とで溝形断面状に形成され、また取水通路17の左右 の側壁部17aと底壁部17bには、前記可動スクープ40の内面と取水通路1 7の内面とが同一面となるように、可動スクープ40が収容され且つ案内される 案内溝43が形成され、可動スクープ40は図8に仮想線で図示のように、下部 船体3の船底面3a外へ部分的に突出した突出位置と、船底面3aより上方へ退 入した退入位置とに亙って移動自在に装着されている。更に、取水通路17の底 壁部17bの中央部には、取水通路17の方向に延びるスリット44が形成され 、可動スクープ40の底壁部41に固定されスリット44を挿通して底壁部41 の外側へ延びた連結具45が設けられ、また取水通路17の下側に斜め状に設け られた油圧シリンダ20Bのロッド20aの先端部が連結具45にピン結合され 、スリット44から流入する海水を遮断するための隔壁46が設けられ、油圧シ リンダ20Bのロッド20aは隔壁46を水密状に挿通している。
【0030】 前記可動スクープ40は、前記実施例のものと同様に、油圧シリンダ20Bに より、突出位置と退入位置とに亙って位置切り換えされ、艇走時には突出位置に 保持され、また翼走時には退入位置に保持されることになる。尚、可動スクープ 40を駆動する駆動手段としては、油圧シリンダ20B以外に電動モータを用い ることも可能であり、本実施例の取水口15の前縁部にも、前記フリーロータ2 1と同様のフリーロータを設けることは望ましい。 この実施例の構成においては、前記実施例と同様の作用が得られるが、可動ス クープ40を突出位置から退入位置に切り換えるときに、可動スクープ40の前 端に水流の動圧が作用するため、小型の油圧シリンダ20Bで駆動可能である。
【図1】浮力・翼揚力による複合支持型超高速船の側面
図である。
図である。
【図2】前記複合支持型超高速船の背面図である。
【図3】前記複合支持型超高速船の要部の側面図であ
る。
る。
【図4】前記複合支持型超高速船のウォータジェットポ
ンプの取水装置の断面図である。
ンプの取水装置の断面図である。
【図5】図4の5−5線断面図である。
【図6】可動フラップと油圧シリンダの斜視図である。
【図7】変形例に係る取水装置の取水口構造の断面図で
ある。
ある。
【図8】別実施例に係る取水装置の取水口構造の断面図
である。
である。
【図9】図8の9−9線断面図である。
【図10】前記複合支持型超高速船における取水通路内
外の水流の全圧の特性図である。
外の水流の全圧の特性図である。
1 複合支持型超高速船 2 上部船体 3 下部船体 5 ストラット部材 6A、7A 翼 8 ウォータジェットポンプ 9 取水装置 15 取水口 15a 後縁部 15b 前縁部 17 取水通路 18、18A 可動フラップ 20、20A、20B 油圧シリンダ 21、31 フリーロータ 23 底壁部 24 側壁部 25 枢支ピン 40 可動スクープ 43 案内溝
Claims (5)
- 【請求項1】 上部船体と、浮力発生用の下部船体と、
上部船体と下部船体とを連結するストラット部材と、揚
力発生用の翼と、推進用のウォータジェットポンプとを
備えた浮力・翼揚力による複合支持型超高速船におい
て、 前記下部船体の外面部に臨むフラッシュ型の取水口を設
け、前記取水口に接続され下部船体とストラット部材内
を通ってウォータジェットまで延びる取水通路を設け、
前記取水口の後縁部に、下部船体の外面外へ部分的に突
出した突出位置と、下部船体の外面内へ退入した退入位
置とに亙って移動可能な水流導入用の可動フラップ部材
を設け、前記可動フラップ部材の位置を切り換える駆動
手段を設けたことを特徴とする浮力・翼揚力による複合
支持型超高速船のウォータジェットポンプ用取水装置。 - 【請求項2】 前記可動フラップ部材が、底壁部とその
両端部に立設された1対の側壁部とを備え、可動フラッ
プ部材の後端部がピン部材により回動自在に枢支された
ことを特徴とする請求項1に記載の浮力・翼揚力による
複合支持型超高速船のウォータジェットポンプ用取水装
置。 - 【請求項3】 前記取水口の前縁部に、水流の剥離防止
用のロータを設けたことを特徴とする請求項2に記載の
浮力・翼揚力による複合支持型超高速船のウォータジェ
ットポンプ用取水装置。 - 【請求項4】 前記可動フラップ部材の底壁部の先端部
に水流の剥離防止用のロータを設けたことを特徴とする
請求項3に記載の浮力・翼揚力による複合支持型超高速
船のウォータジェットポンプ用取水装置。 - 【請求項5】 上部船体と、浮力発生用の下部船体と、
上部船体と下部船体とを連結するストラット部材と、揚
力発生用の翼と、推進用のウォータジェットポンプとを
備えた浮力・翼揚力による複合支持型超高速船におい
て、 前記下部船体の外面部に臨むスラッシュ型の取水口を設
け、前記取水口に接続され下部船体とストラット部材内
を通ってウォータジェットまで延びる取水通路を設け、
前記取水口の後縁部に、底壁部とその両端部の1対の側
壁部とからなる下部船体の外面外へ部分的に突出した突
出位置と、下部船体の外面内へ退入した退入位置とに亙
って移動可能な水流導入用の可動スクープ部材を設け、
前記可動スクープ部材を取水通路の内面部の案内溝に摺
動自在に装着し、前記可動スクープ部材の位置を切り換
える駆動手段を設けたことを特徴とする浮力・翼揚力に
よる複合支持型超高速船のウォータジェットポンプ用取
水装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10866291U JPH0546696U (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | 浮力・翼揚力による複合支持型超高速船のウォー タジェットポンプ用取水装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10866291U JPH0546696U (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | 浮力・翼揚力による複合支持型超高速船のウォー タジェットポンプ用取水装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0546696U true JPH0546696U (ja) | 1993-06-22 |
Family
ID=14490503
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10866291U Pending JPH0546696U (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | 浮力・翼揚力による複合支持型超高速船のウォー タジェットポンプ用取水装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0546696U (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH076098U (ja) * | 1993-06-24 | 1995-01-27 | テクノスーパーライナー技術研究組合 | ウオータージェットポンプ用可変取水口 |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH03213496A (ja) * | 1990-01-16 | 1991-09-18 | Toshiba Corp | ウォータジェット推進機のインテークダクト装置 |
-
1991
- 1991-12-04 JP JP10866291U patent/JPH0546696U/ja active Pending
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH03213496A (ja) * | 1990-01-16 | 1991-09-18 | Toshiba Corp | ウォータジェット推進機のインテークダクト装置 |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH076098U (ja) * | 1993-06-24 | 1995-01-27 | テクノスーパーライナー技術研究組合 | ウオータージェットポンプ用可変取水口 |
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