JPH0548205A - 分布帰還型半導体レーザ素子およびその製造方法 - Google Patents
分布帰還型半導体レーザ素子およびその製造方法Info
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- JPH0548205A JPH0548205A JP20084491A JP20084491A JPH0548205A JP H0548205 A JPH0548205 A JP H0548205A JP 20084491 A JP20084491 A JP 20084491A JP 20084491 A JP20084491 A JP 20084491A JP H0548205 A JPH0548205 A JP H0548205A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電流狭窄機構となるストライプ溝の底部に位
置する光ガイド層を,ストライプ溝の側壁近傍より幅方
向の中央部の方が厚くなるように形成することにより,
導波路損失が低減した効率の良い屈折率導波構造を有
し,安定した基本横モードで発振する分布帰還型半導体
レーザ素子を得る。 【構成】 第1の結晶成長工程により,半導体基板100
上に,第1クラッド層102,活性層103,キャリアバリア
層104,電流阻止層105などを順次形成する。キャリアバ
リア層104および電流阻止層105の表面上に回折格子106
を印刻する。第2の結晶成長工程により,回折格子106
の印刻されたキャリアバリア層104および電流阻止層105
上に,第2クラッド層108およびコンタクト層109を順次
形成する。
置する光ガイド層を,ストライプ溝の側壁近傍より幅方
向の中央部の方が厚くなるように形成することにより,
導波路損失が低減した効率の良い屈折率導波構造を有
し,安定した基本横モードで発振する分布帰還型半導体
レーザ素子を得る。 【構成】 第1の結晶成長工程により,半導体基板100
上に,第1クラッド層102,活性層103,キャリアバリア
層104,電流阻止層105などを順次形成する。キャリアバ
リア層104および電流阻止層105の表面上に回折格子106
を印刻する。第2の結晶成長工程により,回折格子106
の印刻されたキャリアバリア層104および電流阻止層105
上に,第2クラッド層108およびコンタクト層109を順次
形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電流狭窄機構を備えた分
布帰還型半導体レーザ素子およびその製造方法に関す
る。
布帰還型半導体レーザ素子およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年,小型・高出力・低価格という利点
を有する半導体レーザの実用化により,従来レーザ光源
の使用が困難であった一般産業機器や民生機器へのレー
ザの応用が進んでいる。なかでも,光通信や光計測,光
ディスク装置のような光学関連機器などの分野における
進歩にはめざましいものがある。今後,半導体レーザ
は,さらに多くの分野に応用されて行くものと考えられ
る。このような状況下において,レーザ固有の性質であ
る光の可干渉性や単色性などの特性およびその安定性を
さらに向上させて,ガスレーザに近い特性を有する半導
体レーザを実現することが要望されている。
を有する半導体レーザの実用化により,従来レーザ光源
の使用が困難であった一般産業機器や民生機器へのレー
ザの応用が進んでいる。なかでも,光通信や光計測,光
ディスク装置のような光学関連機器などの分野における
進歩にはめざましいものがある。今後,半導体レーザ
は,さらに多くの分野に応用されて行くものと考えられ
る。このような状況下において,レーザ固有の性質であ
る光の可干渉性や単色性などの特性およびその安定性を
さらに向上させて,ガスレーザに近い特性を有する半導
体レーザを実現することが要望されている。
【0003】このような要望に応えて,共振器内に回折
格子を形成することにより,その回折格子のブラッグ波
長に一致した軸モードのみを選択的に発振させるように
した半導体レーザ素子が考案された。これは分布帰還型
半導体レーザ素子と呼ばれている。現在では,InP/InGa
AsP系の材料を使用した波長1.3μmまたは1.55μmの半導
体レーザ素子が,すでに,光通信用として一部では実用
化されている。また,AlGaAs/GaAs系の材料を用いた波
長830nm以下の半導体レーザ素子についても,この分布
帰還構造を採用することにより,ホログラムや回折格子
を応用したシステム(例えば,ホログラムレーザビーム
スキャナや光ディスク用の集積型ピックアップ)の波長
安定化光源として利用する試みが検討されている。
格子を形成することにより,その回折格子のブラッグ波
長に一致した軸モードのみを選択的に発振させるように
した半導体レーザ素子が考案された。これは分布帰還型
半導体レーザ素子と呼ばれている。現在では,InP/InGa
AsP系の材料を使用した波長1.3μmまたは1.55μmの半導
体レーザ素子が,すでに,光通信用として一部では実用
化されている。また,AlGaAs/GaAs系の材料を用いた波
長830nm以下の半導体レーザ素子についても,この分布
帰還構造を採用することにより,ホログラムや回折格子
を応用したシステム(例えば,ホログラムレーザビーム
スキャナや光ディスク用の集積型ピックアップ)の波長
安定化光源として利用する試みが検討されている。
【0004】分布帰還型半導体レーザ素子は,活性層ま
たはその近傍に設けた半導体層に,レーザ光の出射方向
に沿って一定ピッチの周期構造を有する凹凸部分が形成
された回折格子を備え,活性層内で発生した光をその回
折格子構造でブラッグ反射させることにより,単一縦モ
ードでレーザ光を発振する。分布帰還型半導体レーザ素
子は,単一縦モードの安定したレーザ光を出射し得るの
で,レーザビームプリンタ用の光源,高速・長距離の光
通信用の光源,さらには光計測用の光源としての利用が
期待されている。
たはその近傍に設けた半導体層に,レーザ光の出射方向
に沿って一定ピッチの周期構造を有する凹凸部分が形成
された回折格子を備え,活性層内で発生した光をその回
折格子構造でブラッグ反射させることにより,単一縦モ
ードでレーザ光を発振する。分布帰還型半導体レーザ素
子は,単一縦モードの安定したレーザ光を出射し得るの
で,レーザビームプリンタ用の光源,高速・長距離の光
通信用の光源,さらには光計測用の光源としての利用が
期待されている。
【0005】従来,分布帰還型半導体レーザ素子を作製
するには,素子内部に回折格子を有する構造を形成しな
ければならないことから,少なくとも3回の結晶成長工
程が必要であった。しかし,結晶成長工程の回数が増加
すると,製造工程が複雑になり,歩留りが低下する。
するには,素子内部に回折格子を有する構造を形成しな
ければならないことから,少なくとも3回の結晶成長工
程が必要であった。しかし,結晶成長工程の回数が増加
すると,製造工程が複雑になり,歩留りが低下する。
【0006】このような問題点を解消するために,わず
か2回の結晶成長工程で作製し得る分布帰還型半導体レ
ーザ素子が提案されている(例えば,特開昭60-145685
号および特開平2-206191号)。図11に,従来の代表的
なAlGaAs/GaAs系の分布帰還型半導体レーザ素子を示
す。この半導体レーザ素子は,例えば,有機金属気相成
長法(MOCVD法)を用いた2回の結晶成長工程によって製
造される。レーザ発振に必要な光導波路と,分布帰還構
造にとって重要な回折格子とは,この2回の結晶成長工
程の間に形成される。その製造方法について以下に詳し
く説明する。
か2回の結晶成長工程で作製し得る分布帰還型半導体レ
ーザ素子が提案されている(例えば,特開昭60-145685
号および特開平2-206191号)。図11に,従来の代表的
なAlGaAs/GaAs系の分布帰還型半導体レーザ素子を示
す。この半導体レーザ素子は,例えば,有機金属気相成
長法(MOCVD法)を用いた2回の結晶成長工程によって製
造される。レーザ発振に必要な光導波路と,分布帰還構
造にとって重要な回折格子とは,この2回の結晶成長工
程の間に形成される。その製造方法について以下に詳し
く説明する。
【0007】まず,図11に示すように,MOCVD法を用い
て,n-GaAs基板300上に,n-GaAsバッファ層301,n-Al
0.5Ga0.5As第1クラッド層302,ノンドープAl0.13Ga
0.87As活性層303,p-Al0.5Ga0.5Asキャリアバリア層30
4,p-Al0.25Ga0.75As光ガイド層307,およびn-GaAs電流
阻止層305を順次成長させる。次いで,このウエハを気
相成長装置から取り出した後,適当なエッチング法によ
り,電流阻止層305をエッチングして,幅4μmのストラ
イプ溝を形成する。そして,ストライプ溝内部の光ガイ
ド層307の表面に,二光束干渉露光法および化学エッチ
ング法を用いて,回折格子306を形成する。続いて,MOC
VD法を用いて,ストライプ溝を埋め込むように,電流阻
止層305および光ガイド層307の上に,p-Al0.75Ga0.25As
第2クラッド層308およびp-GaAsコンタクト層309を成長
させる。最後に,コンタクト層309上にp側電極310を形
成し,基板300の裏面にn側電極320を形成した後,ウエ
ハを所望の共振器長に劈開させてチップに分割すること
により,図11に示すような分布帰還型半導体レーザ素子
が得られる。
て,n-GaAs基板300上に,n-GaAsバッファ層301,n-Al
0.5Ga0.5As第1クラッド層302,ノンドープAl0.13Ga
0.87As活性層303,p-Al0.5Ga0.5Asキャリアバリア層30
4,p-Al0.25Ga0.75As光ガイド層307,およびn-GaAs電流
阻止層305を順次成長させる。次いで,このウエハを気
相成長装置から取り出した後,適当なエッチング法によ
り,電流阻止層305をエッチングして,幅4μmのストラ
イプ溝を形成する。そして,ストライプ溝内部の光ガイ
ド層307の表面に,二光束干渉露光法および化学エッチ
ング法を用いて,回折格子306を形成する。続いて,MOC
VD法を用いて,ストライプ溝を埋め込むように,電流阻
止層305および光ガイド層307の上に,p-Al0.75Ga0.25As
第2クラッド層308およびp-GaAsコンタクト層309を成長
させる。最後に,コンタクト層309上にp側電極310を形
成し,基板300の裏面にn側電極320を形成した後,ウエ
ハを所望の共振器長に劈開させてチップに分割すること
により,図11に示すような分布帰還型半導体レーザ素子
が得られる。
【0008】このような構造を有する半導体レーザ素子
では,共振器方向に形成されたストライプ溝の外側で電
流阻止層305が活性層303に近接して配置されているの
で,この電流阻止層305は光吸収層として機能する。そ
れゆえ,ストライプ溝の内部と外部とで,屈折率差が生
じ,これにより水平方向の光閉じ込めが実現される。そ
して,活性層303で発生したレーザ光は,その上側の光
ガイド層307へ浸み出してきて導波される。光ガイド層3
07へ浸み出したレーザ光は,回折格子306により形成さ
れる共振器方向の屈折率分布と相互作用し,回折格子30
6の周期に依存するブラッグ波長のレーザ光が選択的に
反射される。したがって,安定な単一縦モード発振が得
られる。また,電流狭窄機構となるストライプ溝の両側
に電流阻止層305が設けられているので,漏れ電流が低
減し,低閾値特性が期待される。
では,共振器方向に形成されたストライプ溝の外側で電
流阻止層305が活性層303に近接して配置されているの
で,この電流阻止層305は光吸収層として機能する。そ
れゆえ,ストライプ溝の内部と外部とで,屈折率差が生
じ,これにより水平方向の光閉じ込めが実現される。そ
して,活性層303で発生したレーザ光は,その上側の光
ガイド層307へ浸み出してきて導波される。光ガイド層3
07へ浸み出したレーザ光は,回折格子306により形成さ
れる共振器方向の屈折率分布と相互作用し,回折格子30
6の周期に依存するブラッグ波長のレーザ光が選択的に
反射される。したがって,安定な単一縦モード発振が得
られる。また,電流狭窄機構となるストライプ溝の両側
に電流阻止層305が設けられているので,漏れ電流が低
減し,低閾値特性が期待される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法は,2回の
結晶成長工程しか必要としないので,製造工程を簡略化
することができる。しかし,このような方法には,次の
ような問題点がある。
結晶成長工程しか必要としないので,製造工程を簡略化
することができる。しかし,このような方法には,次の
ような問題点がある。
【0010】まず,厚い電流阻止層305に挟まれたスト
ライプ溝の底部に位置する光ガイド層307に回折格子306
を印刻するために,ストライプ溝の内部に均一な厚さに
レジストを塗布することは非常に困難である。実際に
は,ストライプ溝内部の電流阻止層側壁近傍にはホトレ
ジストが厚く残存する。また,この部分のレジストは電
流阻止層305の側壁に妨げられて露光されにくい。それ
ゆえ,回折格子306を印刻する際に,従来のポジレジス
トを用いると,図11に示すように,電流阻止層側壁近傍
には回折格子306は形成されない。
ライプ溝の底部に位置する光ガイド層307に回折格子306
を印刻するために,ストライプ溝の内部に均一な厚さに
レジストを塗布することは非常に困難である。実際に
は,ストライプ溝内部の電流阻止層側壁近傍にはホトレ
ジストが厚く残存する。また,この部分のレジストは電
流阻止層305の側壁に妨げられて露光されにくい。それ
ゆえ,回折格子306を印刻する際に,従来のポジレジス
トを用いると,図11に示すように,電流阻止層側壁近傍
には回折格子306は形成されない。
【0011】そこで,ストライプ溝の底部全体に回折格
子306を形成しようとすると,ストライプ溝の幅を非常
に広く(例えば,10μm以上の幅に)形成する必要があ
る。しかし,このような幅の広いストライプ溝を形成す
ると,導波路内での空間的ホールバーニングによる横モ
ードの変形が起こりやすくなり,素子特性に悪影響を及
ぼす。
子306を形成しようとすると,ストライプ溝の幅を非常
に広く(例えば,10μm以上の幅に)形成する必要があ
る。しかし,このような幅の広いストライプ溝を形成す
ると,導波路内での空間的ホールバーニングによる横モ
ードの変形が起こりやすくなり,素子特性に悪影響を及
ぼす。
【0012】また,図12の(b)に示すように,光ガイド
層307の厚さは,回折格子306の形成されたストライプ溝
中央部(図中領域A)より回折格子306の形成されなか
った電流阻止層側壁近傍(図中領域B)の方が厚くなる
ので,図12の(a)に示すように,横方向の等価屈折率は
領域Aより領域Bの方が大きくなり,光強度分布は回折
格子306の形成された領域Aより回折格子306の形成され
ていない領域Bに偏在する。それゆえ,発振波長の光を
吸収し得る電流阻止層305が領域Bに隣接しているの
で,基本横モードの導波路損失が過大となる致命的な問
題点があった。
層307の厚さは,回折格子306の形成されたストライプ溝
中央部(図中領域A)より回折格子306の形成されなか
った電流阻止層側壁近傍(図中領域B)の方が厚くなる
ので,図12の(a)に示すように,横方向の等価屈折率は
領域Aより領域Bの方が大きくなり,光強度分布は回折
格子306の形成された領域Aより回折格子306の形成され
ていない領域Bに偏在する。それゆえ,発振波長の光を
吸収し得る電流阻止層305が領域Bに隣接しているの
で,基本横モードの導波路損失が過大となる致命的な問
題点があった。
【0013】さらに,ストライプ溝を設けた屈折率導波
構造の半導体レーザ素子は,遠視野像の水平方向が垂直
方向に比べて狭く,その楕円率(つまり,垂直方向の遠
視野像/水平方向の遠視野像)が大きいという問題点も
ある。
構造の半導体レーザ素子は,遠視野像の水平方向が垂直
方向に比べて狭く,その楕円率(つまり,垂直方向の遠
視野像/水平方向の遠視野像)が大きいという問題点も
ある。
【0014】本発明は,上記従来の問題点を解決するも
のであり,その目的とするところは,発振閾値電流が低
く,安定な基本横モード発振が得られる分布帰還型半導
体レーザ素子を提供することにある。また,本発明は,
このような分布帰還型半導体レーザ素子を,2回の結晶
成長工程により,歩留りよく,かつ再現性よく製造し得
る方法を提供することにある。
のであり,その目的とするところは,発振閾値電流が低
く,安定な基本横モード発振が得られる分布帰還型半導
体レーザ素子を提供することにある。また,本発明は,
このような分布帰還型半導体レーザ素子を,2回の結晶
成長工程により,歩留りよく,かつ再現性よく製造し得
る方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の分布帰還型半導
体レーザ素子は,第1導電型の半導体基板上に形成され
た,第1導電型の第1クラッド層と,活性層と,第2導
電型の光ガイド層と,第1導電型の電流阻止層と,第2
導電型の第2クラッド層とを含む積層構造を有し,電流
阻止層には電流狭窄機構となるストライプ溝が形成さ
れ,その底部に位置する光ガイド層の厚さがストライプ
溝の側壁近傍より幅方向の中央部の方が厚く,光ガイド
層の該中央部の上面または下面に回折格子が形成されて
おり,そのことにより,上記目的が達成される。
体レーザ素子は,第1導電型の半導体基板上に形成され
た,第1導電型の第1クラッド層と,活性層と,第2導
電型の光ガイド層と,第1導電型の電流阻止層と,第2
導電型の第2クラッド層とを含む積層構造を有し,電流
阻止層には電流狭窄機構となるストライプ溝が形成さ
れ,その底部に位置する光ガイド層の厚さがストライプ
溝の側壁近傍より幅方向の中央部の方が厚く,光ガイド
層の該中央部の上面または下面に回折格子が形成されて
おり,そのことにより,上記目的が達成される。
【0016】本発明は,このような分布帰還型半導体レ
ーザ素子の製造方法にも関する。
ーザ素子の製造方法にも関する。
【0017】第1の製造方法は,第1導電型の半導体基
板上に,第1導電型の第1クラッド層,活性層,第2導
電型のキャリアバリア層,および第1導電型の電流阻止
層を順次形成する第1の結晶成長工程と,キャリアバリ
ア層に達するまで電流阻止層をエッチングして電流狭窄
機構となるストライプ溝を形成する工程と,ストライプ
溝の底部に位置するキャリアバリア層の表面にポジレジ
ストを用いて回折格子を形成すると共に,キャリアバリ
ア層の厚さがストライプ溝の側壁近傍より幅方向の中央
部の方が薄くなるようにする工程と,ストライプ溝の内
部を含む全面に第2導電型の光ガイド層および第2導電
型の第2クラッド層を順次形成する第2の結晶成長工程
とを包含する。
板上に,第1導電型の第1クラッド層,活性層,第2導
電型のキャリアバリア層,および第1導電型の電流阻止
層を順次形成する第1の結晶成長工程と,キャリアバリ
ア層に達するまで電流阻止層をエッチングして電流狭窄
機構となるストライプ溝を形成する工程と,ストライプ
溝の底部に位置するキャリアバリア層の表面にポジレジ
ストを用いて回折格子を形成すると共に,キャリアバリ
ア層の厚さがストライプ溝の側壁近傍より幅方向の中央
部の方が薄くなるようにする工程と,ストライプ溝の内
部を含む全面に第2導電型の光ガイド層および第2導電
型の第2クラッド層を順次形成する第2の結晶成長工程
とを包含する。
【0018】また,第2の製造方法は,第1導電型の半
導体基板上に,第1導電型の第1クラッド層,活性層,
第2導電型のキャリアバリア層,第2導電型の光ガイド
層,および第1導電型の電流阻止層を順次形成する第1
の結晶成長工程と,光ガイド層に達するまで電流阻止層
をエッチングして電流狭窄機構となるストライプ溝を形
成する工程と,ストライプ溝の底部に位置する光ガイド
層の表面にネガレジストを用いて回折格子を形成すると
共に,光ガイド層の厚さがストライプ溝の側壁近傍より
幅方向の中央部の方が厚くなるようにする工程と,スト
ライプ溝の内部を含む全面に第2導電型の第2クラッド
層を形成する第2の結晶成長工程とを包含する。
導体基板上に,第1導電型の第1クラッド層,活性層,
第2導電型のキャリアバリア層,第2導電型の光ガイド
層,および第1導電型の電流阻止層を順次形成する第1
の結晶成長工程と,光ガイド層に達するまで電流阻止層
をエッチングして電流狭窄機構となるストライプ溝を形
成する工程と,ストライプ溝の底部に位置する光ガイド
層の表面にネガレジストを用いて回折格子を形成すると
共に,光ガイド層の厚さがストライプ溝の側壁近傍より
幅方向の中央部の方が厚くなるようにする工程と,スト
ライプ溝の内部を含む全面に第2導電型の第2クラッド
層を形成する第2の結晶成長工程とを包含する。
【0019】本発明の製造方法は,いずれも2回の結晶
成長工程しか必要としない。各結晶成長工程で用いられ
る成長法としては,気相成長法(CVD法),有機金属気相
成長法(MOCVD法),分子線エピタキシャル成長法(MBE
法),ガスソースMBE法,液相エピタキシャル成長法(LPE
法)などの従来公知の結晶成長技術の中から適宜選択す
ればよい。
成長工程しか必要としない。各結晶成長工程で用いられ
る成長法としては,気相成長法(CVD法),有機金属気相
成長法(MOCVD法),分子線エピタキシャル成長法(MBE
法),ガスソースMBE法,液相エピタキシャル成長法(LPE
法)などの従来公知の結晶成長技術の中から適宜選択す
ればよい。
【0020】
【作用】本発明の分布帰還型半導体レーザ素子では,ス
トライプ溝の底部に位置する光ガイド層の厚さが,スト
ライプ溝の側壁近傍より幅方向の中央部の方が厚いの
で,回折格子の形成されているストライプ溝中央部の等
価屈折率が大きくなり,それにより光の強度分布もスト
ライプ溝中央部に集中する。それゆえ,屈折率分布の逆
転による基本導波路モードの損失過大が解消され,安定
な基本横モードでの発振が得られる。
トライプ溝の底部に位置する光ガイド層の厚さが,スト
ライプ溝の側壁近傍より幅方向の中央部の方が厚いの
で,回折格子の形成されているストライプ溝中央部の等
価屈折率が大きくなり,それにより光の強度分布もスト
ライプ溝中央部に集中する。それゆえ,屈折率分布の逆
転による基本導波路モードの損失過大が解消され,安定
な基本横モードでの発振が得られる。
【0021】本発明の製造方法は,わずか2回の結晶成
長工程しか必要としない。また,ポジレジストを用いる
場合には,キャリアバリア層に回折格子を印刻して,そ
の上に光ガイド層を形成するのに対し,ネガレジストを
用いる場合には,光ガイド層に直接回折格子を印刻す
る。それゆえ,たとえストライプ溝内部の電流阻止層側
壁近傍に回折格子が形成されない部分があっても,スト
ライプ溝の底部に位置する光ガイド層の厚さを,ストラ
イプ溝の側壁近傍より幅方向の中央部の方が厚くなるよ
うにできる。したがって,ストライプ溝を形成する工程
におけるストライプ幅のばらつきがなく,安定な単一縦
モードで発振する分布帰還型半導体レーザ素子が歩留り
よく,かつ再現性よく得られる。
長工程しか必要としない。また,ポジレジストを用いる
場合には,キャリアバリア層に回折格子を印刻して,そ
の上に光ガイド層を形成するのに対し,ネガレジストを
用いる場合には,光ガイド層に直接回折格子を印刻す
る。それゆえ,たとえストライプ溝内部の電流阻止層側
壁近傍に回折格子が形成されない部分があっても,スト
ライプ溝の底部に位置する光ガイド層の厚さを,ストラ
イプ溝の側壁近傍より幅方向の中央部の方が厚くなるよ
うにできる。したがって,ストライプ溝を形成する工程
におけるストライプ幅のばらつきがなく,安定な単一縦
モードで発振する分布帰還型半導体レーザ素子が歩留り
よく,かつ再現性よく得られる。
【0022】
【実施例】以下に,本発明の実施例について説明する。
【0023】(実施例1)本実施例の分布帰還型半導体
レーザ素子の概略構造を図1に示す。この半導体レーザ
素子は,以下のようにして作製された。
レーザ素子の概略構造を図1に示す。この半導体レーザ
素子は,以下のようにして作製された。
【0024】まず,第1の結晶成長工程として,図2に
示すように,MOCVD法を用いて,Siドープn-GaAs基板100
の(100)面上に,Seドープn-GaAsバッファ層101(厚さ0.
5μm),Seドープn-Al0.5Ga0.5As第1クラッド層102
(厚さ1.0μm),ノンドープAl 0.13Ga0.87As活性層103
(厚さ0.08μm),Znドープp-Al0.5Ga0.5Asキャリアバ
リア層104(厚さ0.15μm),およびSeドープn-GaAs電流
阻止層105(厚さ0.6μm)を順次成長させた。
示すように,MOCVD法を用いて,Siドープn-GaAs基板100
の(100)面上に,Seドープn-GaAsバッファ層101(厚さ0.
5μm),Seドープn-Al0.5Ga0.5As第1クラッド層102
(厚さ1.0μm),ノンドープAl 0.13Ga0.87As活性層103
(厚さ0.08μm),Znドープp-Al0.5Ga0.5Asキャリアバ
リア層104(厚さ0.15μm),およびSeドープn-GaAs電流
阻止層105(厚さ0.6μm)を順次成長させた。
【0025】次いで,図2に示すように,通常のホトリ
ソグラフィ技術により,電流阻止層105上にレジストマ
スク130を形成した後,化学エッチング法により,キャ
リアバリア層104に達するまで電流阻止層105をエッチン
グして,<011>方向にストライプ溝(幅4μm)を形成し
た。なお,エッチャントとしては,アンモニア・過酸化
水素系の溶液(NH4OH:H2O2:H2O=1:30:50)を用いた。こ
こに記載の混合比を選択すれば,キャリアバリア層104
に達した時点でエッチングを停止させることができる。
それゆえ,ストライプ溝の底部には,キャリアバリア層
104の表面が露出している。
ソグラフィ技術により,電流阻止層105上にレジストマ
スク130を形成した後,化学エッチング法により,キャ
リアバリア層104に達するまで電流阻止層105をエッチン
グして,<011>方向にストライプ溝(幅4μm)を形成し
た。なお,エッチャントとしては,アンモニア・過酸化
水素系の溶液(NH4OH:H2O2:H2O=1:30:50)を用いた。こ
こに記載の混合比を選択すれば,キャリアバリア層104
に達した時点でエッチングを停止させることができる。
それゆえ,ストライプ溝の底部には,キャリアバリア層
104の表面が露出している。
【0026】続いて,有機溶剤で洗浄することにより,
エッチング用のレジストマスク130を除去した後,図3
に示すように,電流阻止層105の上面およびストライプ
溝の内面に,ポジレジスト140をスピンコートした。こ
のとき,ストライプ溝内部における電流阻止層105の側
壁近傍では,ポジレジスト140が厚く形成された。
エッチング用のレジストマスク130を除去した後,図3
に示すように,電流阻止層105の上面およびストライプ
溝の内面に,ポジレジスト140をスピンコートした。こ
のとき,ストライプ溝内部における電流阻止層105の側
壁近傍では,ポジレジスト140が厚く形成された。
【0027】さらに,図4に示すように,電流阻止層10
5の上面,およびストライプ溝内部のキャリアバリア層1
04の表面に,二光束干渉露光法および化学エッチング法
により,回折格子106を基板100の<0-11>方向に印刻し
た。回折格子106のピッチは約330nm,深さは約100nmと
した。なお,図4に示すように,ポジレジスト140が電
流阻止層105の側壁近傍に厚く形成され,かつ側壁に妨
げられて露光されにくいので,ストライプ溝内部の回折
格子106は,この側壁近傍には形成されず,ストライプ
溝の幅方向の中央部(幅約2μm)にのみ形成された。
これは以下のような理由による。一般に,ポジレジスト
は未露光部分が現像時に残存するので,ストライプ溝内
部の電流阻止層側壁近傍にはポジレジストが残存する。
それゆえ,回折格子106を化学エッチングにより形成す
る際に,電流阻止層側壁近傍のキャリアバリア層104は
保護され,エッチングされない。このようにして,スト
ライプ溝内部のキャリアバリア層104に関し,電流阻止
層側壁近傍には凸部が形成され,中央部には回折格子10
6が形成されるのである。
5の上面,およびストライプ溝内部のキャリアバリア層1
04の表面に,二光束干渉露光法および化学エッチング法
により,回折格子106を基板100の<0-11>方向に印刻し
た。回折格子106のピッチは約330nm,深さは約100nmと
した。なお,図4に示すように,ポジレジスト140が電
流阻止層105の側壁近傍に厚く形成され,かつ側壁に妨
げられて露光されにくいので,ストライプ溝内部の回折
格子106は,この側壁近傍には形成されず,ストライプ
溝の幅方向の中央部(幅約2μm)にのみ形成された。
これは以下のような理由による。一般に,ポジレジスト
は未露光部分が現像時に残存するので,ストライプ溝内
部の電流阻止層側壁近傍にはポジレジストが残存する。
それゆえ,回折格子106を化学エッチングにより形成す
る際に,電流阻止層側壁近傍のキャリアバリア層104は
保護され,エッチングされない。このようにして,スト
ライプ溝内部のキャリアバリア層104に関し,電流阻止
層側壁近傍には凸部が形成され,中央部には回折格子10
6が形成されるのである。
【0028】次いで,第2の結晶成長工程として,図1
に示すように,MOCVD法を用いて,ストライプ溝内部の
キャリアバリア層104の上面および電流阻止層105の上面
に,まずZnドープp-Al0.25Ga0.75As光ガイド層107(厚
さ0.1μm)を成長させ,さらに,ストライプ溝を埋め込
むようにして,光ガイド層107上に,Znドープp-Al0.75G
a0.25As第2クラッド層108(厚さ1.0μm)およびZnドー
プp-GaAsコンタクト層109(厚さ1.0μm)を順次成長さ
せた。このとき,ストライプ溝内部の電流阻止層側壁に
は(111)面が現れているので,その上への結晶成長速度
は極端に遅く,光ガイド層107は(100)面の現れている電
流阻止層105の上面およびストライプ溝内部のキャリア
バリア層104の上面にのみ成長した。
に示すように,MOCVD法を用いて,ストライプ溝内部の
キャリアバリア層104の上面および電流阻止層105の上面
に,まずZnドープp-Al0.25Ga0.75As光ガイド層107(厚
さ0.1μm)を成長させ,さらに,ストライプ溝を埋め込
むようにして,光ガイド層107上に,Znドープp-Al0.75G
a0.25As第2クラッド層108(厚さ1.0μm)およびZnドー
プp-GaAsコンタクト層109(厚さ1.0μm)を順次成長さ
せた。このとき,ストライプ溝内部の電流阻止層側壁に
は(111)面が現れているので,その上への結晶成長速度
は極端に遅く,光ガイド層107は(100)面の現れている電
流阻止層105の上面およびストライプ溝内部のキャリア
バリア層104の上面にのみ成長した。
【0029】最後に,基板100の裏面にはn側電極120を
形成し,コンタクト層109の表面にはp側電極110を形成
した後,ウエハを劈開してチップに分割することによ
り,図1に示すような半導体レーザ素子を得た。
形成し,コンタクト層109の表面にはp側電極110を形成
した後,ウエハを劈開してチップに分割することによ
り,図1に示すような半導体レーザ素子を得た。
【0030】(実施例2)本実施例の分布帰還型半導体
レーザ素子の概略構造を図5に示す。この半導体レーザ
素子は,以下のようにして作製された。
レーザ素子の概略構造を図5に示す。この半導体レーザ
素子は,以下のようにして作製された。
【0031】まず,第1の結晶成長工程では,図6に示
すように,MOCVD法を用いて,Siドープn-GaAs基板200の
(100)面上に,Seドープn-GaAsバッファ層201(厚さ0.5
μm),Seドープn-Al0.5Ga0.5As第1クラッド層202(厚
さ1.0μm),ノンドープAl0.13Ga0.87As活性層203(厚
さ0.08μm),Znドープp-Al0.5Ga0.5Asキャリアバリア
層204,Znドープp-Al0.25Ga0.75As光ガイド層207,およ
びSeドープn-GaAs電流阻止層205を順次成長させた。
すように,MOCVD法を用いて,Siドープn-GaAs基板200の
(100)面上に,Seドープn-GaAsバッファ層201(厚さ0.5
μm),Seドープn-Al0.5Ga0.5As第1クラッド層202(厚
さ1.0μm),ノンドープAl0.13Ga0.87As活性層203(厚
さ0.08μm),Znドープp-Al0.5Ga0.5Asキャリアバリア
層204,Znドープp-Al0.25Ga0.75As光ガイド層207,およ
びSeドープn-GaAs電流阻止層205を順次成長させた。
【0032】次いで,図7に示すように,通常のホトリ
ソグラフィ技術および化学エッチング法により,光ガイ
ド層207に達するまで電流阻止層205をエッチングして,
<011>方向にストライプ溝(幅4μm)を形成する。な
お,エッチャントとしては,アンモニア・過酸化水素系
の溶液(NH4OH:H2O2:H2O=1:30:50)を用いた。ここに記
載の混合比を選択すれば,光ガイド層207に達した時点
でエッチングを停止させることができる。それゆえ,ス
トライプ溝の底部には,光ガイド層207の表面が露出し
ている。
ソグラフィ技術および化学エッチング法により,光ガイ
ド層207に達するまで電流阻止層205をエッチングして,
<011>方向にストライプ溝(幅4μm)を形成する。な
お,エッチャントとしては,アンモニア・過酸化水素系
の溶液(NH4OH:H2O2:H2O=1:30:50)を用いた。ここに記
載の混合比を選択すれば,光ガイド層207に達した時点
でエッチングを停止させることができる。それゆえ,ス
トライプ溝の底部には,光ガイド層207の表面が露出し
ている。
【0033】続いて,図8に示すように,電流阻止層20
5の上面およびストライプ溝の内面に,ネガレジスト240
を塗布した。このとき,ストライプ溝内部における電流
阻止層205の側壁近傍では,ネガレジスト240が厚く形成
された。
5の上面およびストライプ溝の内面に,ネガレジスト240
を塗布した。このとき,ストライプ溝内部における電流
阻止層205の側壁近傍では,ネガレジスト240が厚く形成
された。
【0034】さらに,図9に示すように,電流阻止層20
5の上面,およびストライプ溝内部の光ガイド層207の表
面に,二光束干渉露光法および化学エッチング法によ
り,回折格子206を基板200の<0-11>方向に印刻した。回
折格子206のピッチは約300nm,深さは約100nmとした。
なお,図9に示すように,ネガレジスト240が電流阻止
層205の側壁近傍に厚く形成され,かつ側壁に妨げられ
て露光されにくいので,ストライプ溝内部の回折格子20
6は,この側壁近傍には形成されず,ストライプ溝の幅
方向の中央部(幅約2μm)にのみ形成された。これは
以下のような理由による。一般に,ネガレジストは未露
光部分が現像時に除去されるので,ストライプ溝内部の
電流阻止層側壁近傍には光ガイド層207の表面が現れ
る。それゆえ,回折格子206を化学エッチングにより形
成する際に,電流阻止層側壁近傍の光ガイド層207が同
時にエッチバックされ,この部分の厚さが薄くなる。こ
のようにして,ストライプ溝内部の光ガイド層207に関
し,電流阻止層側壁近傍には凹部が形成され,中央部に
は回折格子206が形成されるのである。
5の上面,およびストライプ溝内部の光ガイド層207の表
面に,二光束干渉露光法および化学エッチング法によ
り,回折格子206を基板200の<0-11>方向に印刻した。回
折格子206のピッチは約300nm,深さは約100nmとした。
なお,図9に示すように,ネガレジスト240が電流阻止
層205の側壁近傍に厚く形成され,かつ側壁に妨げられ
て露光されにくいので,ストライプ溝内部の回折格子20
6は,この側壁近傍には形成されず,ストライプ溝の幅
方向の中央部(幅約2μm)にのみ形成された。これは
以下のような理由による。一般に,ネガレジストは未露
光部分が現像時に除去されるので,ストライプ溝内部の
電流阻止層側壁近傍には光ガイド層207の表面が現れ
る。それゆえ,回折格子206を化学エッチングにより形
成する際に,電流阻止層側壁近傍の光ガイド層207が同
時にエッチバックされ,この部分の厚さが薄くなる。こ
のようにして,ストライプ溝内部の光ガイド層207に関
し,電流阻止層側壁近傍には凹部が形成され,中央部に
は回折格子206が形成されるのである。
【0035】次いで,第2の結晶成長工程として,図5
に示すように,MOCVD法を用いて,ストライプ溝を埋め
込むようにして,光ガイド層207および電流阻止層205の
上面に,Znドープp-Al0.75Ga0.25As第2クラッド層208
(厚さ1.0μm)およびZnドープp-GaAsコンタクト層209
(厚さ1.0μm)を順次成長させた。
に示すように,MOCVD法を用いて,ストライプ溝を埋め
込むようにして,光ガイド層207および電流阻止層205の
上面に,Znドープp-Al0.75Ga0.25As第2クラッド層208
(厚さ1.0μm)およびZnドープp-GaAsコンタクト層209
(厚さ1.0μm)を順次成長させた。
【0036】最後に,基板200の裏面にはn側電極220を
形成し,コンタクト層209の表面にはp側電極210を形成
した後,ウエハを劈開してチップに分割することによ
り,図5に示すような半導体レーザ素子を得た。
形成し,コンタクト層209の表面にはp側電極210を形成
した後,ウエハを劈開してチップに分割することによ
り,図5に示すような半導体レーザ素子を得た。
【0037】実施例1および2の分布帰還型半導体レー
ザ素子では,それぞれ,光ガイド層107および207の厚さ
は,図10の(b)および(c)に示すように,回折格子の形成
されなかった電流阻止層側壁近傍(図中領域B)より回
折格子の形成されたストライプ溝中央部(図中領域A)
の方が厚くなるので,図10の(a)に示すように,横方向
の等価屈折率は領域Bより領域Aの方が大きくなり,光
強度分布は領域Aに集中する。たとえストライプ溝内部
の電流阻止層側壁近傍に回折格子が形成されない部分が
あっても,レーザ発振光は回折格子が形成されているス
トライプ溝中央部に分布するので,基本横モードの導波
路損失を著しく減少させ得る。このようにして,光ガイ
ド層の厚さによってストライプ内部の横方向の屈折率分
布を制御でき,基本横モードでの発振が可能となる。
ザ素子では,それぞれ,光ガイド層107および207の厚さ
は,図10の(b)および(c)に示すように,回折格子の形成
されなかった電流阻止層側壁近傍(図中領域B)より回
折格子の形成されたストライプ溝中央部(図中領域A)
の方が厚くなるので,図10の(a)に示すように,横方向
の等価屈折率は領域Bより領域Aの方が大きくなり,光
強度分布は領域Aに集中する。たとえストライプ溝内部
の電流阻止層側壁近傍に回折格子が形成されない部分が
あっても,レーザ発振光は回折格子が形成されているス
トライプ溝中央部に分布するので,基本横モードの導波
路損失を著しく減少させ得る。このようにして,光ガイ
ド層の厚さによってストライプ内部の横方向の屈折率分
布を制御でき,基本横モードでの発振が可能となる。
【0038】また,上記実施例の屈折率導波型構造で
は,ストライプ溝内部の屈折率分布が図10の(a)に示す
ように,ストライプ溝の幅よりも狭い領域で屈折率に凸
部分が存在することになるので,導波路幅を実効的には
水平方向のストライプ幅よりも狭くすることができる。
それゆえ,水平方向の遠視野像が広がり,楕円率の改善
も可能となる。
は,ストライプ溝内部の屈折率分布が図10の(a)に示す
ように,ストライプ溝の幅よりも狭い領域で屈折率に凸
部分が存在することになるので,導波路幅を実効的には
水平方向のストライプ幅よりも狭くすることができる。
それゆえ,水平方向の遠視野像が広がり,楕円率の改善
も可能となる。
【0039】さらに,ストライプ溝内部の屈折率分布に
おいて,損失分布を伴わないので,完全な実屈折率導波
となり,モード損失の大幅な低減と波面歪に起因する非
点隔差が生じないなどの効果も併せ持つ。
おいて,損失分布を伴わないので,完全な実屈折率導波
となり,モード損失の大幅な低減と波面歪に起因する非
点隔差が生じないなどの効果も併せ持つ。
【0040】なお,上記実施例では,AlGaAs/GaAs系の
半導体レーザ素子について説明したが,InGaAlP/GaAs系
やInGaAsP/InP系にも適用することができる。
半導体レーザ素子について説明したが,InGaAlP/GaAs系
やInGaAsP/InP系にも適用することができる。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば,導波路損失が低減した
効率の良い屈折率導波構造を有し,安定した基本横モー
ドで発振する分布帰還型半導体レーザ素子が得られる。
この半導体レーザ素子は,閾値電流が低く,楕円率が改
善され,非点隔差がないなどの利点を有する。また,本
発明の製造方法によれば,わずか2回の結晶成長工程
で,発振特性に優れた分布帰還型半導体レーザ素子を歩
留りよくかつ再現性よく製造することができる。
効率の良い屈折率導波構造を有し,安定した基本横モー
ドで発振する分布帰還型半導体レーザ素子が得られる。
この半導体レーザ素子は,閾値電流が低く,楕円率が改
善され,非点隔差がないなどの利点を有する。また,本
発明の製造方法によれば,わずか2回の結晶成長工程
で,発振特性に優れた分布帰還型半導体レーザ素子を歩
留りよくかつ再現性よく製造することができる。
【図1】本発明の一実施例である分布帰還型半導体レー
ザ素子の概略構造を示す一部破断斜視図である。
ザ素子の概略構造を示す一部破断斜視図である。
【図2】図1に示す半導体レーザ素子の製造工程のうち
第1の結晶成長工程とストライプ溝を形成する工程とを
示す一部破断斜視図である。
第1の結晶成長工程とストライプ溝を形成する工程とを
示す一部破断斜視図である。
【図3】図1に示す半導体レーザ素子の製造工程のうち
ポジレジストを塗布する工程を示す一部破断斜視図であ
る。
ポジレジストを塗布する工程を示す一部破断斜視図であ
る。
【図4】図1に示す半導体レーザ素子の製造工程のうち
回折格子を形成する工程を示す一部破断斜視図である。
回折格子を形成する工程を示す一部破断斜視図である。
【図5】本発明の他の実施例である分布帰還型半導体レ
ーザ素子の概略構造を示す一部破断斜視図である。
ーザ素子の概略構造を示す一部破断斜視図である。
【図6】図5に示す半導体レーザ素子の製造工程のうち
第1の結晶成長工程を示す一部破断斜視図である。
第1の結晶成長工程を示す一部破断斜視図である。
【図7】図5に示す半導体レーザ素子の製造工程のうち
ストライプ溝を形成する工程を示す一部破断斜視図であ
る。
ストライプ溝を形成する工程を示す一部破断斜視図であ
る。
【図8】図5に示す半導体レーザ素子の製造工程のうち
ネガレジストを塗布する工程を示す一部破断斜視図であ
る。
ネガレジストを塗布する工程を示す一部破断斜視図であ
る。
【図9】図5に示す半導体レーザ素子の製造工程のうち
回折格子を形成する工程を示す一部破断斜視図である。
回折格子を形成する工程を示す一部破断斜視図である。
【図10】図1および図5に示す半導体レーザ素子の光
ガイド層の厚さと等価屈折率および光強度分布との関係
を示す説明図である。
ガイド層の厚さと等価屈折率および光強度分布との関係
を示す説明図である。
【図11】従来例である分布帰還型半導体レーザ素子の
概略構造を示す一部破断斜視図である。
概略構造を示す一部破断斜視図である。
【図12】図11に示す半導体レーザ素子の光ガイド層の
厚さと等価屈折率および光強度分布との関係を示す説明
図である。
厚さと等価屈折率および光強度分布との関係を示す説明
図である。
100,200,300 n-GaAs基板 101,201,301 n-GaAsバッファ層 102,202,302 n-Al0.5Ga0.5As第1クラッド層 103,203,303 ノンドープAl0.13Ga0.87As活性層 104,204,304 p-Al0.5Ga0.5Asキャリアバリア層 105,205,305 n-GaAs電流阻止層 106,206,306 回折格子 107,207,307 p-Al0.25Ga0.75As光ガイド層 108,208,308 p-Al0.75Ga0.25As第2クラッド層 109,209,309 p-GaAsコンタクト層 110,210,310 p側電極 120,220,320 n側電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中西 千登勢 大阪市阿倍野区長池町22番22号 シヤープ 株式会社内 (72)発明者 工藤 裕章 大阪市阿倍野区長池町22番22号 シヤープ 株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 電流狭窄機構を備えた分布帰還型半導体
レーザ素子であって,第1導電型の半導体基板上に形成
された,第1導電型の第1クラッド層と,活性層と,第
2導電型の光ガイド層と,第1導電型の電流阻止層と,
第2導電型の第2クラッド層とを含む積層構造を有し,
電流阻止層には電流狭窄機構となるストライプ溝が形成
され,その底部に位置する光ガイド層の厚さがストライ
プ溝の側壁近傍より幅方向の中央部の方が厚く,光ガイ
ド層の該中央部の上面または下面に回折格子が形成され
ている,分布帰還型半導体レーザ素子。 - 【請求項2】 電流狭窄機構を備えた分布帰還型半導体
レーザ素子の製造方法であって,第1導電型の半導体基
板上に,第1導電型の第1クラッド層,活性層,第2導
電型のキャリアバリア層,および第1導電型の電流阻止
層を順次形成する第1の結晶成長工程と,キャリアバリ
ア層に達するまで電流阻止層をエッチングして電流狭窄
機構となるストライプ溝を形成する工程と,ストライプ
溝の底部に位置するキャリアバリア層の表面にポジレジ
ストを用いて回折格子を形成すると共に,キャリアバリ
ア層の厚さがストライプ溝の側壁近傍より幅方向の中央
部の方が薄くなるようにする工程と,ストライプ溝の内
部を含む全面に第2導電型の光ガイド層および第2導電
型の第2クラッド層を順次形成する第2の結晶成長工程
とを包含する,分布帰還型半導体レーザ素子の製造方
法。 - 【請求項3】 電流狭窄機構を備えた分布帰還型半導体
レーザ素子の製造方法であって,第1導電型の半導体基
板上に,第1導電型の第1クラッド層,活性層,第2導
電型のキャリアバリア層,第2導電型の光ガイド層,お
よび第1導電型の電流阻止層を順次形成する第1の結晶
成長工程と,光ガイド層に達するまで電流阻止層をエッ
チングして電流狭窄機構となるストライプ溝を形成する
工程と,ストライプ溝の底部に位置する光ガイド層の表
面にネガレジストを用いて回折格子を形成すると共に,
光ガイド層の厚さがストライプ溝の側壁近傍より幅方向
の中央部の方が厚くなるようにする工程と,ストライプ
溝の内部を含む全面に第2導電型の第2クラッド層を形
成する第2の結晶成長工程とを包含する,分布帰還型半
導体レーザ素子の製造方法。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20084491A JPH0548205A (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | 分布帰還型半導体レーザ素子およびその製造方法 |
| DE69115808T DE69115808T2 (de) | 1990-09-10 | 1991-09-10 | Halbleiterlaser mit verteilter Rückkopplung und Verfahren zu seiner Herstellung |
| EP91308232A EP0475714B1 (en) | 1990-09-10 | 1991-09-10 | A distributed feedback semiconductor laser device and a method of producing the same |
| US08/085,129 US5303255A (en) | 1990-09-10 | 1993-06-29 | Distributed feedback semiconductor laser device and a method of producing the same |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20084491A JPH0548205A (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | 分布帰還型半導体レーザ素子およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0548205A true JPH0548205A (ja) | 1993-02-26 |
Family
ID=16431156
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20084491A Withdrawn JPH0548205A (ja) | 1990-09-10 | 1991-08-09 | 分布帰還型半導体レーザ素子およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0548205A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113131325A (zh) * | 2021-04-16 | 2021-07-16 | 山东省科学院激光研究所 | 一种主动调q分布反馈光纤激光器 |
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1991
- 1991-08-09 JP JP20084491A patent/JPH0548205A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113131325A (zh) * | 2021-04-16 | 2021-07-16 | 山东省科学院激光研究所 | 一种主动调q分布反馈光纤激光器 |
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