JPH0548312B2 - - Google Patents
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- JPH0548312B2 JPH0548312B2 JP63210428A JP21042888A JPH0548312B2 JP H0548312 B2 JPH0548312 B2 JP H0548312B2 JP 63210428 A JP63210428 A JP 63210428A JP 21042888 A JP21042888 A JP 21042888A JP H0548312 B2 JPH0548312 B2 JP H0548312B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas
- anode
- electrolysis
- electrode
- electrolytic cell
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- Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、溶融塩電解法による三弗化窒素ガス
の製造の際に使用される、電解槽に関するもので
ある。 〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕 三弗化窒素(NF3)ガスは半導体のドライエツ
チング剤やCVD装置のクリーニンクーガスとし
て、近年需要が増加している。 NF3ガスは種々の方法で製造されるが、中でも
溶融塩電解法は収率がよく、しかも量産が他の方
法より容易であるので工業的な製造方法として有
力視されている。 この溶融塩電解法によるNF3ガスの製造は酸性
弗化アンモニウムまたは弗化アンモニウムと弗化
水素を原料とするNH4F・HF系や、これに更に
酸性弗化カリウムまたは弗化カルムを原料として
加えたKF・NH4F・HF系溶融塩を電解する方法
によつて行なわれる。 しかしながら、この溶融塩電解法によるNF3ガ
スの製造において工業的規模にスケールアツプす
る場合の電解槽の検討は殆どなされておらず、特
にスケールアツプ時の電極の具体的構造について
の報告例は知られていない。 ところで電解槽をスケールアツプする場合、電
解槽の断面積の拡大は極力押え、高さを拡大する
のが電解槽の床面積が小さくてすむので有利であ
ると共に、溶融塩中のHFの蒸発量も相対的に小
さくなる等の点でも好ましい。 溶融塩電解法によるNF3ガスの製造において
は、陽極からNF3ガスと窒素(N2)ガスが発生
し、陰極からは水素(H2)ガスが発生する、い
わゆる両電極共にガス発生反応である。そして発
生したNF3ガスとH2ガスが混合すると爆発を引
き起こすので、従つて、この爆発を防止するため
電解槽には第1図及び第2図に示すように、陽極
と陰極を隔離するための隔板が設けられている。
このような隔板を備えた電解槽においては、隔板
で隔てられた部分では陽極から陰極へは電流は殆
ど流れず、隔板の下端より下に位置する部分のみ
電極の役割を果たす。 また隔板は腐食及び隔板自体が電極化するのを
防止するため、通常弗素系樹脂を用いるか、ある
いは弗素系樹脂で被覆するのが好ましい。隔板が
このように弗素系樹脂製または弗素系樹脂で被覆
してある場合、隔板で隔てられた部分では陽極か
ら陰極へは電流は全く流れない。 この溶融塩電解法において、電極で発生した
NF3ガスとH2は夫々の電極に添つて電解浴を浮
上して行くことになるが、電解浴の上部になる程
電解浴中を浮上するガスの量が多くなるので、電
流が発生ガスで遮断されて流れにくくなる。この
結果、電極の上下方向において電流密度は下の方
が大きくて上の方が小さいという分布が生じるこ
ととなる。そして甚だしい場合には、電極の上
(隔板より下の位置する部分の)の部分では電解
が殆ど行なわれないこととなる。 このようなことから電解槽のスケールアツプを
図る場合、前記の如く電解槽の床面積を小さく抑
える目的で電解槽の断面積の拡大は極力押さえ、
高さを拡大する方法は、電極がその分だけ縦に長
くなり電極の上下方向の電流密度の分布が大きく
なつて、その結果電流効率(通電量に対するNF3
生成に消費された電力量の割合)が低下するので
限度がある。 また、電極が縦に長くなると自動的に電極の下
端と隔板との距離が長くなるので、電解により発
生したガスがその分だけ拡散されてNF3ガスと
H2ガスが混合されやすく、その結果爆発の可能
性が生ずるという不都合もある。 尚、溶融塩電解法によるNF3ガスの製造におい
ては、原料溶融塩中に水分が存在すると、生成し
た弗素と水分が反応してOF2ガスとH2ガスが生
成すると考えられる。 溶融塩電解によるNF3ガスの生成機構は文献
〔J.Massome、Chem.Ing.Techn.、41、695
(1969)〕によれば次の如くである。即ち、下記(1)
式により陽極で生成した弗素が溶融塩中のアンモ
ニウムイオンと反応して、下記(2)式に示すように
陽極からはNF3ガスが、陰極からはH2ガスが発
生する。 6F-→6F+6e- ……(1) 6F+NH4 -→NF3↑+4H++3F- ……(2) しかし本発明者の知見では、溶融塩中に水分が
存在すると下記(3)式及び(4)式によりOF2ガスと
H2ガスが生成するものと考えられ、そしてこの
OF2ガスとH2ガスは生成したNF3ガスに含有さ
れる。 2F+H2O→OF2+2H+ ……(3) 2F+H2O→OF2+H2↑ ……(4) 上記(3)式及び(4)式の反応については電解時間が
長くなるにつれて、陽極からの発生ガス中のOF2
濃度とH2濃度が共に低下することからも支持さ
れる。このように陽極からの発生ガス中にOF2と
H2が混在すると、爆発の危険性が生じるので極
めて不都合である。 ところがNH4・HF系溶融塩は非常に吸湿性が
強いので、原料調製の段階でどうしても空気中の
水分を吸湿する。従つてNF3の製造に際しては、
予め本電解時の電流密度よりも低い電流を流して
行なう、脱水電解が不可欠であり、脱水電解終了
後引続いて本電解に移行する。 しかしながら、この脱水電解においても上記(1)
式及び(2)式の反応による陽極からのNF3ガスの発
生と共に、(3)式及び(4)式の反応も起きるので、電
極を縦長にした場合には、陽極から発生するH2
ガスの拡散による陽極からの発生ガス中へのH2
ガスの混入と相俟つて、爆発の危険性が生ずるの
である。むしろ本電解時よりも脱水電解時の法が
溶融塩中の水分が多いので、この爆発の危険性は
より高いのである。 尚、溶融塩電解法によるNF3ガスの製造におい
ては、上記電流効率は通常60〜70%である。 〔問題を解決するための手段〕 本発明者等は上記状況に鑑み溶融塩電解法によ
るNF3製造用電解槽において、電解槽をスケール
アツプした場合の電極の縦方向の長さについて
種々検討を重ねた結果、隔板の下端より下に位置
する電極の何れか一方の縦方向の長さを一定の範
囲に限定すれば、安全に、かつ電流効率がよく
NF3ガスが製造可能であることを見出し、本発明
を完成するに至つたものである。 即ち本発明は、溶融塩電解法による三弗化窒素
ガス製造用電解槽において、陽極または陰極の何
れか一方の電極の先端は陽極と陰極とを隔離する
隔板の下端より100〜1000mm下に位置してあり、
他の一方の電極の先端は該隔板の下端より100mm
以上下に位置する構造からなることを特徴とする
ものである。 〔発明の詳細な開示〕 以下、本発明を添付する図面を参照しながら詳
細に説明する。 本発明で最も重要な点は、NF3を安全にかつ電
流効率よく製造するための電解槽における電極の
縦方向の長さである。 第1図及び第2図は本発明の実施に好適な、
NF3ガス製造用電解槽の一例を示す縦断面図であ
り、第3図は第1図及び第2図におけるA−
A′矢視図を示す。 本発明においては、電極の先端は陽極5または
陰極6の何れか一方の先端が隔板10の下端より
100〜1000mm下に位置してあり、他の一方の電極
の先端は該隔板10の下端より100mm以上下に位
置している。従つて、陽極5及び陰極6の先端は
第1図に示すように隔板10の下端より100〜
1000mm下の範囲において同一の位置であつてもよ
く、また、第2図に示すように陽極5及び陰極6
の先端の位置が上記の範囲内で異なつていてもよ
い。更に、陽極5の先端が隔板10の下端より
100〜1000mm下に位置してあり、陰極6の先端が
隔板10の下端より1000mmを越えて下に位置して
いてもよい。更にまた、第2図において、陽極5
の陰極6の先端の位置が逆であつても差し支えな
い。 本発明の溶融塩電解においては前述の通り、電
極は隔板10の下端より下に位置する部分のみ電
極の役割を果たすが、また、第2図に示すように
陽極5と陰極6と縦方向の長さが異なる場合は、
長さの短い方の電極の先端より下に位置する他方
の電極の部分(第2図で示せば陽極5の先端より
下に位置する陰極6の部分)からはガスが発生せ
ず電極の役割を果たさない。 本発明の電解槽の電極は以上の如き構成である
が、陽極5及び陰極6の先端の位置が何れも隔板
10の下端より1000mmを越える位置となると、電
極の電流密度の分布が大きくなり、従つて電流効
率が大きく低下すると共に、陽極5で発生する
NF3ガス中に陰極6で発生するH2ガスが混入し
易くなり、爆発の危険性が生ずるので不都合であ
る。 また、陽極5または/及び陰極6の先端の位置
が隔板10の下端より下に100mm未満であると、
電極の有効面積が不足するので、これまた不都合
である。 尚、溶融塩電解法によるNF3ガス製造用電解槽
においては、電解槽本体の底板部には通常弗素系
樹脂の板が敷いてあり、これにより該底板部の腐
食を防止しているが、本発明の電解槽において
も、第1図及び第2図に示すように弗素系樹脂板
2が設けてある。更に、電解槽は底板部のみなら
ず溶融塩及び電解により発生したガスと接する部
分は、弗素系樹脂で被覆(ライニングまたはコー
テイング)することが電解槽の腐食を防止する上
で好ましい。 このような弗素系樹脂を例示すると、例えばポ
リテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフル
オロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポ
リビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン
−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフ
ルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフル
オロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエー
テル共重合体、クロロトリフルオロエチレン−エ
チレン共重合体等通常公知のものが何れも使用可
能であるが、これらの中でもポリテトラフルオロ
エチレン及びテトラフルオロエチレン−パーフル
オロアルキルビニルエーテル共重合体が耐熱性、
耐酸性が優れているので、特に好ましい。 〔実施例〕 以下、実施例により本発明を更に具体的に説明
する。尚、以下において平均電流密度とは、電流
値を隔板の下端より下に位置する電極の部分の表
面積で除した値で(ただし第2図に示す如く陽極
と陰極の縦方向の長さが異なる場合は、上記表面
積は短い方の電極で計算した値を採用する。)、電
流密度分布がなく均一な電流密度であると仮定し
た場合の値である。また、%は特記しない限り容
量%を表わす。 実施例 1 NF4F・HF系の溶融塩を用い、(HF/NF4Fモ
ル比=1.8)これを第1図に示す陽極5と陰極6
の先端の位置が共に隔板10の下端より500mm下
に位置する電解槽を使用して、50アンペア(A)の電
流を流して(平均電流密度2.0A/dm2)脱水電
解を開始した。脱水電解開始後1時間経過した時
点で、陽極発生ガス中のH2及びOF2濃度をガス
クロマトグラフイーで分析したところ、2.7%及
び1.2%であり、爆発を生ずることなく安全に脱
水電解を行うことができた。 脱水が完了したと考えらえる200時間後に引続
いて本電解に移行し、電流250A(平均電流密度
10.0A/dm2)で200時間電解を行なつたが爆発
を生ずることもなかつた。尚、本電解により発生
したNF3ガス量と通電量から電流効率を計算した
ところ、その値は65%と高い値であつた。 実施例 2〜4 陽極5及び陰極6の先端の位置が隔板10の下
端より下に第1表に示す数値である外は、実施例
1と同様にして第1表に示す条件で脱水電解及び
本電解を行なつた(溶融塩は実施例1と同一のも
のを使用した)。 脱水電解開始後1時間経過した時点での、陽極
発生ガス中のH2及びOF2濃度は第1表に示通り
であり、実施例1と同様に爆発はなかつた。 脱水電解を200時間行なつた後、引続いて第1
表に示す条件で200時間本電解を行なつた。その
結果は第1表に示す通りであり、電流効率は満足
すべき値であつた。また、何れも爆発を生ずるこ
となく安全にNF3の製造ができた。 比較例 1〜3 陽極5及び陰極6の先端の位置が隔板10の下
端より下に第2表に示す数値のもの(本発明で規
定する数値を越えるもの)を使用して、実施例1
と同様にして脱水電解を開始したところ、間もな
く電解槽内で爆発音を発したため、それ以上の電
解続行は不可能と判断し、直ちに電解を中止し
た。
の製造の際に使用される、電解槽に関するもので
ある。 〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕 三弗化窒素(NF3)ガスは半導体のドライエツ
チング剤やCVD装置のクリーニンクーガスとし
て、近年需要が増加している。 NF3ガスは種々の方法で製造されるが、中でも
溶融塩電解法は収率がよく、しかも量産が他の方
法より容易であるので工業的な製造方法として有
力視されている。 この溶融塩電解法によるNF3ガスの製造は酸性
弗化アンモニウムまたは弗化アンモニウムと弗化
水素を原料とするNH4F・HF系や、これに更に
酸性弗化カリウムまたは弗化カルムを原料として
加えたKF・NH4F・HF系溶融塩を電解する方法
によつて行なわれる。 しかしながら、この溶融塩電解法によるNF3ガ
スの製造において工業的規模にスケールアツプす
る場合の電解槽の検討は殆どなされておらず、特
にスケールアツプ時の電極の具体的構造について
の報告例は知られていない。 ところで電解槽をスケールアツプする場合、電
解槽の断面積の拡大は極力押え、高さを拡大する
のが電解槽の床面積が小さくてすむので有利であ
ると共に、溶融塩中のHFの蒸発量も相対的に小
さくなる等の点でも好ましい。 溶融塩電解法によるNF3ガスの製造において
は、陽極からNF3ガスと窒素(N2)ガスが発生
し、陰極からは水素(H2)ガスが発生する、い
わゆる両電極共にガス発生反応である。そして発
生したNF3ガスとH2ガスが混合すると爆発を引
き起こすので、従つて、この爆発を防止するため
電解槽には第1図及び第2図に示すように、陽極
と陰極を隔離するための隔板が設けられている。
このような隔板を備えた電解槽においては、隔板
で隔てられた部分では陽極から陰極へは電流は殆
ど流れず、隔板の下端より下に位置する部分のみ
電極の役割を果たす。 また隔板は腐食及び隔板自体が電極化するのを
防止するため、通常弗素系樹脂を用いるか、ある
いは弗素系樹脂で被覆するのが好ましい。隔板が
このように弗素系樹脂製または弗素系樹脂で被覆
してある場合、隔板で隔てられた部分では陽極か
ら陰極へは電流は全く流れない。 この溶融塩電解法において、電極で発生した
NF3ガスとH2は夫々の電極に添つて電解浴を浮
上して行くことになるが、電解浴の上部になる程
電解浴中を浮上するガスの量が多くなるので、電
流が発生ガスで遮断されて流れにくくなる。この
結果、電極の上下方向において電流密度は下の方
が大きくて上の方が小さいという分布が生じるこ
ととなる。そして甚だしい場合には、電極の上
(隔板より下の位置する部分の)の部分では電解
が殆ど行なわれないこととなる。 このようなことから電解槽のスケールアツプを
図る場合、前記の如く電解槽の床面積を小さく抑
える目的で電解槽の断面積の拡大は極力押さえ、
高さを拡大する方法は、電極がその分だけ縦に長
くなり電極の上下方向の電流密度の分布が大きく
なつて、その結果電流効率(通電量に対するNF3
生成に消費された電力量の割合)が低下するので
限度がある。 また、電極が縦に長くなると自動的に電極の下
端と隔板との距離が長くなるので、電解により発
生したガスがその分だけ拡散されてNF3ガスと
H2ガスが混合されやすく、その結果爆発の可能
性が生ずるという不都合もある。 尚、溶融塩電解法によるNF3ガスの製造におい
ては、原料溶融塩中に水分が存在すると、生成し
た弗素と水分が反応してOF2ガスとH2ガスが生
成すると考えられる。 溶融塩電解によるNF3ガスの生成機構は文献
〔J.Massome、Chem.Ing.Techn.、41、695
(1969)〕によれば次の如くである。即ち、下記(1)
式により陽極で生成した弗素が溶融塩中のアンモ
ニウムイオンと反応して、下記(2)式に示すように
陽極からはNF3ガスが、陰極からはH2ガスが発
生する。 6F-→6F+6e- ……(1) 6F+NH4 -→NF3↑+4H++3F- ……(2) しかし本発明者の知見では、溶融塩中に水分が
存在すると下記(3)式及び(4)式によりOF2ガスと
H2ガスが生成するものと考えられ、そしてこの
OF2ガスとH2ガスは生成したNF3ガスに含有さ
れる。 2F+H2O→OF2+2H+ ……(3) 2F+H2O→OF2+H2↑ ……(4) 上記(3)式及び(4)式の反応については電解時間が
長くなるにつれて、陽極からの発生ガス中のOF2
濃度とH2濃度が共に低下することからも支持さ
れる。このように陽極からの発生ガス中にOF2と
H2が混在すると、爆発の危険性が生じるので極
めて不都合である。 ところがNH4・HF系溶融塩は非常に吸湿性が
強いので、原料調製の段階でどうしても空気中の
水分を吸湿する。従つてNF3の製造に際しては、
予め本電解時の電流密度よりも低い電流を流して
行なう、脱水電解が不可欠であり、脱水電解終了
後引続いて本電解に移行する。 しかしながら、この脱水電解においても上記(1)
式及び(2)式の反応による陽極からのNF3ガスの発
生と共に、(3)式及び(4)式の反応も起きるので、電
極を縦長にした場合には、陽極から発生するH2
ガスの拡散による陽極からの発生ガス中へのH2
ガスの混入と相俟つて、爆発の危険性が生ずるの
である。むしろ本電解時よりも脱水電解時の法が
溶融塩中の水分が多いので、この爆発の危険性は
より高いのである。 尚、溶融塩電解法によるNF3ガスの製造におい
ては、上記電流効率は通常60〜70%である。 〔問題を解決するための手段〕 本発明者等は上記状況に鑑み溶融塩電解法によ
るNF3製造用電解槽において、電解槽をスケール
アツプした場合の電極の縦方向の長さについて
種々検討を重ねた結果、隔板の下端より下に位置
する電極の何れか一方の縦方向の長さを一定の範
囲に限定すれば、安全に、かつ電流効率がよく
NF3ガスが製造可能であることを見出し、本発明
を完成するに至つたものである。 即ち本発明は、溶融塩電解法による三弗化窒素
ガス製造用電解槽において、陽極または陰極の何
れか一方の電極の先端は陽極と陰極とを隔離する
隔板の下端より100〜1000mm下に位置してあり、
他の一方の電極の先端は該隔板の下端より100mm
以上下に位置する構造からなることを特徴とする
ものである。 〔発明の詳細な開示〕 以下、本発明を添付する図面を参照しながら詳
細に説明する。 本発明で最も重要な点は、NF3を安全にかつ電
流効率よく製造するための電解槽における電極の
縦方向の長さである。 第1図及び第2図は本発明の実施に好適な、
NF3ガス製造用電解槽の一例を示す縦断面図であ
り、第3図は第1図及び第2図におけるA−
A′矢視図を示す。 本発明においては、電極の先端は陽極5または
陰極6の何れか一方の先端が隔板10の下端より
100〜1000mm下に位置してあり、他の一方の電極
の先端は該隔板10の下端より100mm以上下に位
置している。従つて、陽極5及び陰極6の先端は
第1図に示すように隔板10の下端より100〜
1000mm下の範囲において同一の位置であつてもよ
く、また、第2図に示すように陽極5及び陰極6
の先端の位置が上記の範囲内で異なつていてもよ
い。更に、陽極5の先端が隔板10の下端より
100〜1000mm下に位置してあり、陰極6の先端が
隔板10の下端より1000mmを越えて下に位置して
いてもよい。更にまた、第2図において、陽極5
の陰極6の先端の位置が逆であつても差し支えな
い。 本発明の溶融塩電解においては前述の通り、電
極は隔板10の下端より下に位置する部分のみ電
極の役割を果たすが、また、第2図に示すように
陽極5と陰極6と縦方向の長さが異なる場合は、
長さの短い方の電極の先端より下に位置する他方
の電極の部分(第2図で示せば陽極5の先端より
下に位置する陰極6の部分)からはガスが発生せ
ず電極の役割を果たさない。 本発明の電解槽の電極は以上の如き構成である
が、陽極5及び陰極6の先端の位置が何れも隔板
10の下端より1000mmを越える位置となると、電
極の電流密度の分布が大きくなり、従つて電流効
率が大きく低下すると共に、陽極5で発生する
NF3ガス中に陰極6で発生するH2ガスが混入し
易くなり、爆発の危険性が生ずるので不都合であ
る。 また、陽極5または/及び陰極6の先端の位置
が隔板10の下端より下に100mm未満であると、
電極の有効面積が不足するので、これまた不都合
である。 尚、溶融塩電解法によるNF3ガス製造用電解槽
においては、電解槽本体の底板部には通常弗素系
樹脂の板が敷いてあり、これにより該底板部の腐
食を防止しているが、本発明の電解槽において
も、第1図及び第2図に示すように弗素系樹脂板
2が設けてある。更に、電解槽は底板部のみなら
ず溶融塩及び電解により発生したガスと接する部
分は、弗素系樹脂で被覆(ライニングまたはコー
テイング)することが電解槽の腐食を防止する上
で好ましい。 このような弗素系樹脂を例示すると、例えばポ
リテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフル
オロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポ
リビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン
−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフ
ルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフル
オロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエー
テル共重合体、クロロトリフルオロエチレン−エ
チレン共重合体等通常公知のものが何れも使用可
能であるが、これらの中でもポリテトラフルオロ
エチレン及びテトラフルオロエチレン−パーフル
オロアルキルビニルエーテル共重合体が耐熱性、
耐酸性が優れているので、特に好ましい。 〔実施例〕 以下、実施例により本発明を更に具体的に説明
する。尚、以下において平均電流密度とは、電流
値を隔板の下端より下に位置する電極の部分の表
面積で除した値で(ただし第2図に示す如く陽極
と陰極の縦方向の長さが異なる場合は、上記表面
積は短い方の電極で計算した値を採用する。)、電
流密度分布がなく均一な電流密度であると仮定し
た場合の値である。また、%は特記しない限り容
量%を表わす。 実施例 1 NF4F・HF系の溶融塩を用い、(HF/NF4Fモ
ル比=1.8)これを第1図に示す陽極5と陰極6
の先端の位置が共に隔板10の下端より500mm下
に位置する電解槽を使用して、50アンペア(A)の電
流を流して(平均電流密度2.0A/dm2)脱水電
解を開始した。脱水電解開始後1時間経過した時
点で、陽極発生ガス中のH2及びOF2濃度をガス
クロマトグラフイーで分析したところ、2.7%及
び1.2%であり、爆発を生ずることなく安全に脱
水電解を行うことができた。 脱水が完了したと考えらえる200時間後に引続
いて本電解に移行し、電流250A(平均電流密度
10.0A/dm2)で200時間電解を行なつたが爆発
を生ずることもなかつた。尚、本電解により発生
したNF3ガス量と通電量から電流効率を計算した
ところ、その値は65%と高い値であつた。 実施例 2〜4 陽極5及び陰極6の先端の位置が隔板10の下
端より下に第1表に示す数値である外は、実施例
1と同様にして第1表に示す条件で脱水電解及び
本電解を行なつた(溶融塩は実施例1と同一のも
のを使用した)。 脱水電解開始後1時間経過した時点での、陽極
発生ガス中のH2及びOF2濃度は第1表に示通り
であり、実施例1と同様に爆発はなかつた。 脱水電解を200時間行なつた後、引続いて第1
表に示す条件で200時間本電解を行なつた。その
結果は第1表に示す通りであり、電流効率は満足
すべき値であつた。また、何れも爆発を生ずるこ
となく安全にNF3の製造ができた。 比較例 1〜3 陽極5及び陰極6の先端の位置が隔板10の下
端より下に第2表に示す数値のもの(本発明で規
定する数値を越えるもの)を使用して、実施例1
と同様にして脱水電解を開始したところ、間もな
く電解槽内で爆発音を発したため、それ以上の電
解続行は不可能と判断し、直ちに電解を中止し
た。
【表】
【表】
【表】
より陽極または陰極の先端が位置するま
での長さを示す。
〔発明の効果〕 以上詳細に説明したように、本発明は溶融塩電
解法によるNF3製造用電解槽であつて、電極の縦
方向の長さを特定することにより、NF3ガスを安
全かつ効率よく製造することを可能にしたもので
ある。 本発明者等はこの発明により、NF3製造用電解
槽の電極において、電極の縦方向の長さの最適値
を得ることに成功したが、これは電解槽を工業的
規模までスケールアツプする上で極めて有意義な
ことである。
での長さを示す。
〔発明の効果〕 以上詳細に説明したように、本発明は溶融塩電
解法によるNF3製造用電解槽であつて、電極の縦
方向の長さを特定することにより、NF3ガスを安
全かつ効率よく製造することを可能にしたもので
ある。 本発明者等はこの発明により、NF3製造用電解
槽の電極において、電極の縦方向の長さの最適値
を得ることに成功したが、これは電解槽を工業的
規模までスケールアツプする上で極めて有意義な
ことである。
第1図及び第2図は本発明の実施に好適な、
NF3ガス製造用電解槽の一例を示す縦断面図であ
り、第3図は第1図及び第2図におけるA−
A′矢視図を示す。 図において、1……電解槽本体、2……弗素系
樹脂板、3……蓋板、4……電解浴、5……陽
極、6……陰極、7a,7b……接続棒、8a,
8b……絶縁材、9a,9b……接続棒固定用袋
ナツト、10……隔板、11……隔板固定用蓋
板、12……陽極発生ガス出口管、13……陰極
発生ガス出口管、14……パツキング、15……
蓋板用ボルトナツト、16……隔板固定用ボル
ト、を示す。
NF3ガス製造用電解槽の一例を示す縦断面図であ
り、第3図は第1図及び第2図におけるA−
A′矢視図を示す。 図において、1……電解槽本体、2……弗素系
樹脂板、3……蓋板、4……電解浴、5……陽
極、6……陰極、7a,7b……接続棒、8a,
8b……絶縁材、9a,9b……接続棒固定用袋
ナツト、10……隔板、11……隔板固定用蓋
板、12……陽極発生ガス出口管、13……陰極
発生ガス出口管、14……パツキング、15……
蓋板用ボルトナツト、16……隔板固定用ボル
ト、を示す。
Claims (1)
- 1 溶融塩電解法による三弗化窒素ガス製造用電
解槽において、陽極または陰極の何れか一方の電
極の先端は陽極と陰極とを隔離する隔板の下端よ
り100〜1000mm下に位置してあり、他の一方の電
極の先端は該隔板の下端より100mm以上下に位置
する構造からなることを特徴とする電解槽。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63210428A JPH0261082A (ja) | 1988-08-26 | 1988-08-26 | 電解槽 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63210428A JPH0261082A (ja) | 1988-08-26 | 1988-08-26 | 電解槽 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0261082A JPH0261082A (ja) | 1990-03-01 |
| JPH0548312B2 true JPH0548312B2 (ja) | 1993-07-21 |
Family
ID=16589153
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63210428A Granted JPH0261082A (ja) | 1988-08-26 | 1988-08-26 | 電解槽 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0261082A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE60027953T2 (de) | 1999-04-13 | 2007-04-19 | Sumitomo Wiring Systems, Ltd., Yokkaichi | Wasserdichter Verbinder für elektrische Anschlusskontakte |
| CN104962946B (zh) * | 2015-06-09 | 2017-09-12 | 中国船舶重工集团公司第七一八研究所 | 一种制备三氟化氮气体的电解槽及其应用 |
-
1988
- 1988-08-26 JP JP63210428A patent/JPH0261082A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0261082A (ja) | 1990-03-01 |
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