JPH0549801A - 発泡性溶液の蒸発方法 - Google Patents
発泡性溶液の蒸発方法Info
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- Heat Treatment Of Water, Waste Water Or Sewage (AREA)
- Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
Abstract
率かつ経済的に抑止できる発泡性溶液の蒸発方法を提供
する。 【構成】 所定量の発泡性溶液を所定温度に過熱する加
熱器3と、缶内上部の気相部には蒸気取出口1aと缶内
底部の液相部に向けて配置される管端5とを有するとと
もに、前記過熱された発泡性溶液が配管4を通じて管端
5に供給され、管端5から液相部に向けて噴射される蒸
発缶1とを備え、加熱器3で過熱された発泡性溶液を管
端5に至るまでの配管中で蒸発させて気液混合相とな
し、かつ管端5付近に於ける気液混合相の流動形態が間
欠流または環状流となるように加熱器3に於ける発泡性
溶液の流量と加熱器出口に於ける過熱温度とを制御する
ようにした。
Description
発濃縮、溶媒回収、蒸留など沸騰を伴う操作に於て、発
泡を抑止して溶媒を蒸発させる発泡性溶液の蒸発方法に
関する。
発濃縮操作が行われる。蒸発物が製品となるときは消泡
剤を使用して発泡を抑制する方法を適用できるが、濃縮
液が製品となるときは消泡剤を使用できないことが多
く、特に、発泡性そのものが製品としての重要な要素で
ある場合は消泡剤の混入は許されない。その例としては
糖類、界面活性剤、糊料水溶液の蒸発濃縮操作がある。
消泡剤等を混入せずに発泡を抑止する方法としては、液
中での沸騰をさけて表面蒸発のみとする方法がある。こ
の場合、通常の蒸発缶では蒸発表面積が不足することか
ら薄膜蒸発法等が採用される。しかし、この薄膜蒸発方
法は高真空状態でないと完全な表面蒸発とはならず、発
泡性の高い溶液の発泡抑止に適用するには困難である。
そこで、従来は、実開昭58−58116号公報に例示
される如く、遠心薄膜蒸発機のように蒸発面を回転させ
ることにより液面と蒸発蒸気との間に剪断力を与えて発
泡を抑止している。また、実開平2−40403号公報
に例示される如く、蒸発缶内上部にスプレーノズル等の
圧力噴射ノズルを設け、被脱気液を同ノズルを通じてス
プレー状に噴射して液滴とすることで蒸発表面積を増大
し、液滴の噴射速度により液滴表面と蒸気との間に剪断
力を与えて発泡を抑止する方法も知られている。
方法では、高真空状態を得なければならず装置が高価な
上に、処理能力が小さく、処理量が多い場合などには経
済的でない。後者の方法では、加熱器から圧力噴射ノズ
ルに到る管路の圧力損失の大部分が圧力噴射ノズル部の
噴射圧力となるため、圧力噴射ノズル入口部の圧力が蒸
発缶の圧力、即ち蒸発圧力よりも相当に高くなるため圧
力噴射ノズルに到るまでの管路に於て加熱液が蒸発する
比率が少ないか、全く蒸気相が発生しない。このため、
大部分の蒸発は同ノズルからのフラッシュ蒸発およびノ
ズルから出た後の液滴表面からの蒸発によって行われる
こととなる。ところが、圧力噴射ノズルの場合は、液滴
となった状態での過熱量が大きいことに加えて液滴の飛
行速度が速いために、圧力噴射ノズルからでた液滴が蒸
発缶の液面に至るまでの時間が短く、過熱熱量を失うに
充分な蒸発が行われず過熱液の状態のまま液面に到達す
る。従って、蒸発缶の液が過熱液となり、液面近くで沸
騰蒸発が起こり発泡する。液滴が液面に到達する前に蒸
発を完了させるためには液滴径をより小さくすることが
考えられるものの、圧力噴射ノズルからのフラッシュ蒸
発に加え、さらにミストを増大させることになり運転に
支障を来す。液面と同ノズルの距離を長くする方法は蒸
発缶の高さを大きくするだけでなく、液滴が蒸発缶の側
壁面に衝突して沸騰、発泡する虞を防止するために蒸発
缶の径も大きくしなければならず、経済性から問題を生
ずる。また、加熱器に於ける液体の過熱度を小さくする
ことによって、圧力噴射ノズルから出た液滴が蒸発缶の
液滴に至るまでの間に蒸発を完了させようとすると、所
定量の液体を蒸発させるためには循環液量を数倍から十
数倍に増加しなければならず、この場合も装置が大きく
なって経済的でない。なお、液表面の気泡を機械的にパ
ドル等で叩いたり、沸点以下の液滴を散布して泡表面に
強い剪断力を与えたて泡を破壊する方法もある(実開昭
52−51331号公報などで知られている)が、確実
性に欠け、装置が複雑になったり、熱効率が悪くなる等
の欠点がある。またイナートガスやスチームを泡に吹き
付けて泡表面を乾燥破泡する方法もある(特開昭59−
111914号、実開昭62−199103号公報など
で知られている。)が、蒸発蒸気の凝縮器が大きくなっ
たり、熱効率が悪くなる等の欠点がある。
消泡剤等の化学物質を添加せずに、発泡を高効率かつ経
済的に抑止できる発泡性溶液の蒸発方法を提供すること
を目的とするものである。
に、本発明の蒸発方法は、ポンプを経て供給される所定
量の発泡性溶液を所定温度に過熱する加熱器と、缶内上
部の気相部には蒸気取出口と缶内底部の液相部に向けて
配置される管端とを有するとともに、前記過熱された発
泡性溶液が配管を通じて前記管端に供給され、前記管端
から前記液相部に向けて噴射される蒸発缶とを備え、前
記加熱器で過熱された発泡性溶液を前記管端に至るまで
の配管中で蒸発させて気液混合相となし、かつ前記管端
付近に於ける気液混合相の流動形態が間欠流または環状
流となるように前記加熱器に於ける発泡性溶液の流量と
前記加熱器出口に於ける過熱温度とを制御することを要
旨としている。また、本発明のより具体的な蒸発方法と
して、前記管端に至る直線配管部を捻れ管とすることが
好ましい。
泡し蒸発缶の気相部に気泡が蓄積して蒸発操作が困難と
なる。従って、消泡剤が使用できないときに採られる方
法としては、表面蒸発とするか、表面にでた泡に剪断力
を与えて破泡するか、または泡を乾燥して破泡するかの
何れかである。本発明では、過熱液を配管内で蒸発させ
ることにより、気液混相流となし液表面に気液の速度差
による剪断力を与え配管中での発泡を抑止することを基
本としている。より具体的には、蒸発はほとんどが配管
内で行われるが、残りの蒸発が容易に行われるように蒸
発缶の気相部に管端を設け、蒸発蒸気の噴射力によって
液滴を生成し表面積を増大させ、液滴が蒸発缶下部の液
面に至るまでに蒸発を完了させる。このように、配管中
で大部分の蒸発を行わせて、管端からの噴射により液滴
を生成させるためには、従来の如くスプレーノズル等の
圧力噴射ノズルを使用せず、円管または捻れ管の直管を
切断した1本または複数本の管端を蒸発缶の気相部に設
け、かつこの管端付近に於ける気液混相流の流動形態が
間欠流または環状流となるように制御操作することで容
易に達成されることが判明した。本発明は以上の試験結
果に基づいて達成されたものである。なお、化学工学上
では、下降流に於ける気液混相流の流動形態は一般に図
3に示すように分類されている。同図(イ)は流下膜
流、同図(ロ)は気泡流、同図(ハ)はプラグ流、同図
(ニ)はチヤーン流、同図(ホ)はセミプラグ流、同図
(ヘ)は環状流、同図(ト)は墳霧流であり、また同図
(ハ)から(ホ)までの流動形態を総括して間欠流と称
されている。
るかは、 管の内径 D[m] および次の被蒸発液の物性 蒸気の密度 ρG [kg/m3] 液体の密度 ρL [kg/m3] 液体の粘度 μL [kgm/m・sec] 表面張力 σL [kg/m] が決まれば操作条件、即ち 蒸気の空筒速度 UG [m/sec] 液体の空筒速度 UL [m/sec] によって決定し、流下膜流、気泡流、間欠流、環状流お
よび墳霧流の境界線の式はD、 ρG 、 ρL、 μL 、σ
L、 UG、 UL の関数として示される (Two − phase Flow Patterns and VoidFract
ions in Downward Flow ; I n t. J.Multiphas
e Flow eVol.11,No.6,1985を参照 )。 鉛直下降流の場合は次式(1)から(7)式で与えられ
る。墳霧流と間欠流および環状流との境界式 △PL=2.89[(ρL−ρG)gσL]0.5 (1) 環状流と間欠流および流下膜流との境界式 1.9(UG/ UL)0.125=KuG 0.2FrG 0.36 (2) 流下膜流と間欠流および気泡流との境界式 FrG=0.43426(UG/ UL)1.1 (3) 気泡流と間欠流との境界式 FrG=0.117(UG+UL)1.6(gD)-0.8 (4) ここで、 KuG=UGρG 0.5[(ρL−ρG)gσL]-0.25 (5) FrG=UG(gD)-0.5 (6) △PL=2fρLUL 2 /D (7) fは管摩擦係数である。 gは重力加速度である。 本発明の蒸発方法では、発泡性液の種類と濃度および 管端の本数 N [−] 管端の内径 D [m] 操作圧力 P [Torr] が決まれば前記被蒸発液の物性の他 蒸気の分子量 M [−] 蒸発潜熱 H [kcal/kg] 沸点温度 T [゜K] 液体の比熱 CPL[kcal/kg・deg] が定まるので加熱器入口に於ける発泡性溶液の流量およ
び加熱器出口に於ける液温度と蒸発缶の操作圧力におけ
る液の沸点との温度差、即ち過熱温度△T[℃]のみに
よって管端1本当りの液流量および蒸気流量が決まる。
従って、UG とULが決って流動状態を特定できる。こ
こで、加熱器入口に於ける発泡性溶液の流量を管端の本
数と管端の流路断面積とで除して求めた管端に於ける発
泡性溶液の仮想空筒液流速 UL0[m/sec]とし、加熱
器出口に於ける液温度と蒸発缶の操作圧力P[Tor
r]に於ける液の沸点温度との温度差を過熱温度△T
[℃]として、前述の流動形態境界線の式を変形すれば
端管の本数Nに関係なく気液混相流の流動形態分布を△
TとUL0の関数として導くことができる。即ち、管端1
本当たりの液流量に対する発生蒸気流量の比率Vfは、
過熱温度△Tのときの過熱流量が全て蒸発潜熱として消
費されると考えれば、 Vf=CPL△T/H (8) で与えられるので、墳霧流と間欠流および環状流との境
界式(1)は Fd=1.7[(ρL−ρG)gσL]0.25 (9) UL0=Fd/[(2f)0.5(1−Vf)] (10) 環状流と間欠流および流下膜流との境界式(2)は Fa=169.84(ρG/ρL)3.48(gD)1.44× [(ρL−ρG)gρL/ρG 2]0.4 (11) UL0=[FaVf/(1−Vf)]1/4.48 /Vf (12) 流下膜流と間欠流および気泡流との境界式(3)は Ff=0.4343(gD)0.5(ρL/ρG)0.1 (13) UL0=FfVf 0.1(1−Vf)-1.1 (14) 気泡流と間欠流との境界式(4)は Fb=[(ρL/0.117ρG)]5/3(gD)0.5 (15) UL0=FbVf -1[(ρL−ρG)/ρG+1/Vf]-8/3 (16) のように導かれる。
ら(16)式を使用してサポニン2.5%水溶液を操作
圧力が50Torrで内径25mmの垂直管中で過熱熱量
分を完全に蒸発させたときの鉛直下降流の流動形態分布
を示したものである。しかしながら、実際の操作では、
配管の圧力損失があるために管端に至るまでに△Tに相
当する過熱熱量分を完全に蒸発させることができない。
従って、図4では過熱温度△tが過熱器出口に於ける液
温度と管端に於ける液温度との温度差と考え、操作圧力
Pは管端に於ける液温度に対する蒸気圧と考えた場合に
相当する。操作圧力を蒸発缶の操作圧力Pとし、過熱温
度として過熱器出口に於ける液温度と蒸発缶の操作圧力
に於ける液の沸点との温度差△Tを使用し、実際の流動
形態分布をテスト結果を基に求めると図4は図5のよう
に修正される。
液流速が比較的小さい場合は流下膜流となる。仮想空筒
液流速が大きく過熱温度が高い場合は噴霧流となる。流
下膜流よりも仮想空筒液流速が速い範囲で過熱温度が比
較的低い場合は気泡流となるが、仮想空筒液流速が速く
なるに伴って配管の圧力損失が増加するため過熱温度を
高くしても配管中の蒸気比率が増加せず、気泡流の範囲
が広くなっている。気泡流よりも過熱温度を高くするに
したがって遷移状態を経て間欠流となる。流下膜流また
は間欠流よりもさらに過熱熱量を増加すると環状流とな
る。間欠流または環状流の場合、蒸発はほとんど配管中
で行われ適度な噴射力で管端から適度な噴射角の広がり
をもって放出されるので、ミストの少ない適度な大きさ
の液滴となり蒸発缶下部の液面に至るまでに過熱熱量を
失い沸騰蒸発を完了し、蒸発缶液面での沸騰は起こらず
発泡も起こらないことが確認された。間欠流をさらに細
分類するとプラグ流、チヤーン流およびセミプラグ流に
分類される。セミプラグ流の場合は操作条件の変動に依
って流動形態が変動してもチヤ−ン流、プラグ流(スラ
グ流)または環状流の範囲であり発泡の起こらない安定
した運転ができることが判明した。しかし、セミプラグ
流よりも加熱量を少なくしたプラグ流(スラグ流)およ
びチエーン流の場合は、流動形態が安定していればセミ
プラグ流と同様に良好な運転ができるが、僅かな運転条
件の変動で気泡流との遷移域に入り液滴の噴射角が狭く
なり液柱噴射に近づく。従って、この液柱が蒸発缶液面
に衝突して気泡巻き込みによる発泡が起こる。
こっても液滴の衝突による破泡速度と発泡速度とがバラ
ンスして泡の層が一定の高さ以上にならなければ運転可
能であるから、プラグ流(スラグ流)およびチヤーン流
の範囲でも運転が可能である。気泡流となるのは間欠流
よりも過熱熱量を少なくしたときか、仮想空筒液速度が
速く配管抵抗が大きいために充分な蒸発が行われないと
きである。この気泡流の場合、管端から放出される気液
混相流は気泡を含んだ液柱状またはほとんど広がり角度
をもたない液滴噴射となり、蒸発表面積が少なく管端か
ら蒸発缶下部の液面に至るまでの間に過熱熱量を放出で
きない。過熱熱量を少なくした場合は管端からでた液は
過熱熱量は持っておらず、液が蒸発缶下部の液面に戻っ
た後で蒸発することは少なく沸騰蒸発による発泡は少な
いが管端から液柱状となって蒸発缶下部の液面に到達す
るため液面で蒸気を巻き込んで発泡する。配管抵抗が大
きいために充分な蒸発が行われない場合は、管端からで
た液は過熱熱量を持っており、管端から液柱状またはほ
とんど広がり角をもたない液滴噴射となって、蒸発缶下
部の液面に到達するため液面で蒸気を巻き込んで発泡す
る現象と、液が蒸発缶下部の液面に戻った後で沸騰蒸発
する際の発泡現象の両方がみられる。仮想空筒液流速が
遅くしかも環状流よりも過熱熱量が少ない場合は流下膜
流となる。この場合、液量が少ないため液は管壁を薄膜
状に自然流下に近い状態で流れ、蒸気が配管の中心部を
流れる。従って、蒸気の流路断面積が比較的大きく過熱
熱量が大きい場合でも蒸気の流速は比較的遅く、管端に
於ける噴射力が少ないので比較的大きな液滴となり自由
落下に近い状態で蒸発缶下部の液面に落下する。この場
合、配管の圧力損失が少ないために配管中で沸騰蒸発が
完了する。但し、気液界面の剪断力が小さいために配管
内で沸騰蒸発する際に発泡して管端から気泡を排出する
ことがある。また、液滴径が比較的大きいため、蒸発缶
下部の液面に落下した際に蒸気の巻き込みによる発泡が
みられる。仮想空筒液流速が速くなると噴霧流となる。
実際の運転では蒸発圧力が大気圧以下で過熱熱量が少な
い場合、液流速が速くなると配管の圧力損失のために配
管中での蒸気の発生が少なく、噴霧流の状態は不安定で
気泡流の流動形態になることがありこの際に発泡する。
蒸気圧力が大気圧以上の場合で過熱熱量が相当多く、し
かも供給液流量が多い場合に限って安定した噴霧流の状
態がみられる。この場合、配管中での蒸発が起こるが配
管抵抗が大きいために管端でも過熱熱量を残している。
しかし、噴射による液滴径が細かいために蒸発缶下部の
液面に到達するまでに過熱熱量を失って沸騰蒸発は完了
する。この場合の欠点は、加圧蒸発であるために装置が
圧力容器となること、ミストが多くなること、液滴が細
かいために蒸発圧力の変動などによって蒸発缶下部の液
面で発生した気泡を噴射された液滴の衝突によって破泡
する作用がない点である。
件としては、発泡性溶液の熱安定性、処理量、濃度によ
る物性変化等を考慮した上で操作圧力、管端の口径およ
び管端本数を決定し、発泡性溶液の物性から図5のよう
な流動形態分布図を作成し、間欠流と環状流との境界線
上の液流量UL0[m/sec]と過熱温度△T[℃]とを採
用することが好ましい。
置例を示している。なお、実施例では発泡性溶液例とし
てサポニン2.5%溶液の蒸発濃縮例を示すが、本発明
はこの例に限られることなく各種の発泡性溶液に適用で
きるものである。同図の蒸発装置は、大きくは垂直状態
に配置される蒸発缶1と、循環ポンプ2で供給されるサ
ポニン溶液を過熱する加熱器3と、加熱器3により過熱
された溶液を蒸発缶1に導く配管4と、蒸発缶1内の上
部に取り付けらるとともに配管4に接続された4本の管
端5と、加熱器3に供給される溶液の流量を調整する流
量計6と、加熱器3の出口に設けられた温度検出器7な
どを備えている。蒸発缶1は内径1400mm、直胴部
長さ1500mmの大きさからなり、缶内上部の気相部
に設けられた蒸気取出口1aと、缶内底部に設けられた
液取出口1bとを有し、各管端5を管内底部の液相部に
向けて配置した概略構造となっている。各管端5は内径
25mmの円筒状からなり、図では2本しか示されてい
ないが管端5同士は略平行に配置され上端部を配管4に
接合した状態で、缶内に挿入されている。管端5の噴射
口には温度計10を設置し、管端5から噴射される過熱
蒸気の温度TIを缶外から計測できるようにした。缶内
底部の溶液は、循環ポンプ2により各配管を介して加熱
器3内へ供給される。この場合、循環ポンプ2は管端5
に至るまでの圧力損失等の変動による流量変化を極力避
けるため容量式ポンプを使用しており、また加熱器3へ
の供給量を一定にするためインバーター8および流量計
6により制御できるようになっている。加熱器3はスチ
ームなどを熱媒体とするもので、溶液沸点温度に対して
加熱器出口温度が一定となるよう同出口温度を温度検出
器にて検出し、温度調節計TIC7により供給水蒸気の
流量を調整弁9によって制御し、沸点液に対する加熱熱
量が一定となるように加熱し、過熱温度15℃の過熱液
とする。加熱器3をでた過熱液は配管4を経由して各管
端5から噴射される。噴射された蒸気と液滴との混合物
は缶上部の気相部で分離され、液滴は液面に到達し、ミ
ストを含む蒸気は蒸気取出口1aから配管を通じてミス
トセパレーター11に入る。ここでは蒸気中のミストが
分離された後、凝縮器12で凝縮され受槽13を経由し
て排出ポンプ14により系外に取り出される。ミストセ
パレーター11で分離されたミストは、ドレインとなっ
て配管を経由して蒸発缶1に戻される。凝縮器12の上
部出口は配管を経由して真空ポンプ15に接続され、真
空ポンプ15により蒸発缶1、ミストセパレーター1
1、凝縮器12および受槽13の内圧が50Torrと
いう一定真空度に保持される。
る作用効果を含めて更に詳述する。装置が起動して安定
となると、加熱器3の出口では、配管4および管端5の
圧力損出によって蒸気をほとんど含まない過熱液の状態
となっており、管端5に近づくにしたがって圧力が低く
なるために除々に蒸発が起こり気液二相流となる。この
とき、配管4内の流動状態は蒸気の比率が増加するにし
たがって流速が速くなり、気泡流から遷移状態を経て管
端5に至る下向き垂直管では間欠流または環状流とな
る。管端5に至るまでに過熱液は過熱熱量の大部分を蒸
発潜熱として放出し、管端5では僅かな過熱度となる。
そして、間欠流または環状流の状態で、管端5から高速
で噴射された過熱液は液滴となりその表面積を増大さ
せ、残りの僅かな過熱熱量を蒸発缶1内の液面に到達す
るまでに蒸発潜熱として放出し飽和液滴として液面に至
る。間欠流または環状流の状態で、管端5から高速で噴
射された液滴は、ミストが少なく適度な液滴径となり、
装置の始動時に起こり易い圧力変動などの外乱によって
発生した液面上の泡を液滴の衝突による衝撃力によって
消泡する。この液滴の消泡作用を利用することに加え
て、管端5から高速で噴射された過熱液滴が過熱熱量を
放出し終わらない状態で蒸発缶1の側壁面や液面に到達
するとそこで沸騰蒸発し発泡するので、これを避けるた
めに管端5の位置は液面から600mm、缶側壁までと
の間に350mm程度の距離を確保した。また、管端5
の液滴噴射角度を60度程度にして、液滴が蒸発缶1の
側壁面に当たることなく、全て液面上に到達するように
設定した。
うにした。管端5に於ける流動形態は間欠流中のセミプ
ラグ流となり安定した無発泡の状態で継続運転すること
ができた。
を変えたり、管端5の本数を変えたり、循環ポンプ2の
吐出流量をインバーター8の制御により変えるなどし
て、管端5から噴射される仮想空洞液流速UL0を変化さ
せた場合の例を図4と図5上に点bからjでプロットし
た。なお、図4に於て過熱温度△tは加熱器出口温度と
管端温度との差であり、図5に於て過熱温度△Tは加熱
器出口温度と蒸発缶操作圧力に於ける沸点温度との差で
ある。例えば、点aの場合、過熱器出口温度は56.5
℃、管端温度は48.9℃、50Torrに於ける沸点
温度は41.5℃であり、過熱温度△Tは15℃、過熱
温度△tは7.6℃である。従って、図4と図5上の同
じ符号の点は同じ操作条件の試験データーを示した。以
下、この仮想空洞液流速UL0を変化させた例を説明す
る。
し、過熱温度△T=15℃一定とし、点aから流量を増
加させて UL0=2.8m/sec とすると点bに至る。
この点bは気泡流と間欠流の遷移域にあたり、管端5か
らの噴射状態は液柱噴射と液滴噴射を交互に繰り返す不
安定な状態となった。気泡は液面の全面にわたって広が
るが、液滴噴射時に液滴が気泡に衝突して破泡する消泡
作用によって一定量で落ち着いていた。更に、流量を増
加して UL0=3.0m/sec とすると、点cに至り完
全に気泡流となる。この場合の管端5からの噴射状態は
液柱噴射となり、液面沸騰と蒸気巻き込みによって気泡
の蓄積増加がみられた。逆に、流量を減少して UL0=
0.6m/sec とすると点fに至り、流下膜流と間欠流
との遷移領域に入る。管端5からの噴射は液滴噴射と蒸
気噴射とを交互に繰り返す状態となった。蒸気噴射状態
のときは管端5の管壁を伝って流れている液が管端5か
ら大きな液滴となって液面に落下し、蒸気を巻き込んで
気泡を生じた。この点fでは液滴噴射時にこの気泡は液
滴の衝突によって破泡されるのでなんとか運転が可能で
あった。流量を更に減少して UL0=0.3m/sec と
すると点gに至り流下膜流となった。管端5からの噴射
は蒸気噴射状態となり、管壁を伝って流れている液が管
端5から大きな液滴となって液面に落下し、蒸気を巻き
込んで気泡を生じた。この気泡の発生速度は速くないも
のの消泡能力がないので長時間運転すると気泡が除々に
蓄積増加し運転不能となった。一方、加熱器出口温度を
46.5℃に下げ、UL0=0.2m/sec まで下げると
点hに至って完全に流下膜領域となった。ここでは蒸気
噴射力が弱くなり、配管内で気泡を生じて管端5から気
泡の集合体が間欠的に噴射される状態となった。点aと
同じく UL0=1.5m/sec として、加熱器出口温度
の設定値を48.5℃まで下げると点dに至る。ここで
は点bと同様に気泡流と間欠流の遷移域にあたり、運転
状態は不安定となったが液滴噴射時の消泡作用で何とか
運転を継続できた。更に、加熱器出口温度の設定値を4
6.5℃まで下げると点eに至り完全に気泡流領域に入
り液柱噴射状態となり、気泡の蓄積増加がみられ運転が
できなくなった。過熱器出口温度を76.5℃に設定
し、UL0=3.0m/sec とすると環状流領域の点iと
なる。ここでは点aと比較して液滴の噴射力が強くなり
蒸発蒸気中ミストが増加したが運転状態は極めて安定し
ており、缶下部の液面には気泡が全く見られなかった。
次に、缶内部に取り付けられた4本の管端の内、2本に
盲板を挿入して UL0=6.0m/sec とすると噴霧流
領域の点jとなる。ここでの液滴噴射は不安定で液柱噴
射になったり、液滴噴射になったりした。液滴噴射のと
きでもほとんど霧状の液滴噴射であったり、環状流の点
iの場合と同じような液滴噴射状態となり噴射力に強弱
が見られた。液柱噴射時には噴射液が多量の過熱熱量を
残したまま高速で缶液面に至るため蒸気巻き込みによる
発泡と、液面下の沸騰とにより急激に気泡層が増加し運
転不能となった。
件としては、管端付近に於ける気液混合相の流動形態が
セミプラグ流または環状流となるよう制御することが好
ましいが、実際にはに多少の発泡が発生しても液滴の衝
突による破泡速度と発泡速度とがバランスして泡の層が
一定の高さ以上にならなければ運転可能であり、プラグ
流(スラグ流)およびチヤーン流の範囲でも運転できる
ことが確認された。
液に浸漬させたワイヤーデミスターを配置して行った。
この場合には、液滴の生成が不安定なプラグ流(スラブ
流)の領域あるいは管端5と蒸発缶下部の液面または蒸
発缶壁面との距離が不充分に短い場合であっても液面に
対する衝撃が緩和され、安定に運転が行えることが確認
された。また、仮にワイヤーデミスター上に気泡が蓄積
した場合でも、管端5と液面との距離を短縮したときは
液滴の衝突による衝撃力が大きく、破泡力が強いため消
泡するまでの時間が短くできることも判明した。ワイヤ
ーデミスターの液面上の厚さは、液滴が直接液面に当た
らないようにそのワイヤーの充填密度を考慮して決定す
ればよい。液面下の厚さは特に規定する必要はないが、
液面高さの変動によって液面上にでてしまわないように
配慮するばよい。ワイヤーデミスターに浮き子を取り付
けて液面との位置関係を一定に保つようにすることが好
ましい。
第2図に示す捻れ管20を用いたときの作用効果を調べ
た。同図(イ)は捻れ管20の断面図、同図(ロ)は捻
れ管20の外観図であり、捻れ管20は外径ODが21
mm、内径ID1が22mm、内径ID2が23mm、
捻れピッチPが25mmで、捻れ溝21を有している。
捻れ管20に交換した後、操作条件を特に前記点aおよ
び点bと同じくしたときは、直管の場合に見られた液柱
噴射状態がなくなり、缶内液面上に気泡が全く発生せ
ず、管端からの噴射状態が均一となって安定に運転でき
ることが判明した。これは、気液混相流に回転運動が加
わり、その遠心力によって液が管壁に押し付けられ、管
軸に沿って連続した気柱が作られ易くなる結果、断続的
な気泡の流れを持つセミプラグ流、チヤーン流、プラグ
流(スラブ流)を環状流にすることができたためと推測
される。ここで、前記捻れ管20とは前記具体的に例示
したものに限られず、要は管中での圧力損失が小さく、
流体に回転運動が加わり、遠心力により液が管壁に押し
付けられ管軸に沿って連続した気柱が得られるような捻
れ管形状を意味している。このように、本発明方法は、
請求項記載の範囲で種々変形ないしは展開できるもので
ある。
は、蒸発缶内で発泡性溶液の発泡そのものを起こさない
ように予め気液混相の流動形態を制御して発泡を抑制す
るものであり、従来の如く遠心力や高真空にするための
装置を必要とせず、また破泡のための機械的な可動部を
設けたり、ガスや蒸気を吹き付けるという熱効率を損な
うような操作を行ったりする必要がなくなるので、蒸発
装置の構造を大きく簡易化でき、工業化ないしは量産化
に優れている。また流動形態制御を過熱温度−流量によ
ってコントロールするので操作が容易で、かつ発泡の高
抑制効果により安定した蒸発が行える。
式図である。
れる捻れ管例を示す図である。
類図である。
態分布図である。
布図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 ポンプを経て供給される所定量の発泡性
溶液を所定温度に過熱する加熱器と、缶内上部の気相部
には蒸気取出口と缶内底部の液相部に向けて配置される
管端とを有するとともに、前記過熱された発泡性溶液が
配管を通じて前記管端に供給され、前記管端から前記液
相部に向けて噴射される蒸発缶とを備え、前記加熱器で
過熱された発泡性溶液を前記管端に至るまでの配管中で
蒸発させて気液混合相となし、かつ前記管端付近に於け
る気液混合相の流動形態が間欠流または環状流となるよ
うに前記加熱器に於ける発泡性溶液の流量と前記加熱器
出口に於ける過熱温度とを制御することを特徴とする発
泡性溶液の蒸発方法。 - 【請求項2】 前記管端に至る直線配管部を捻れ管とす
る請求項1に記載の発泡性溶液の蒸発方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3045768A JPH0751201B2 (ja) | 1991-02-18 | 1991-02-18 | 発泡性溶液の蒸発方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3045768A JPH0751201B2 (ja) | 1991-02-18 | 1991-02-18 | 発泡性溶液の蒸発方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0549801A true JPH0549801A (ja) | 1993-03-02 |
| JPH0751201B2 JPH0751201B2 (ja) | 1995-06-05 |
Family
ID=12728472
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3045768A Expired - Lifetime JPH0751201B2 (ja) | 1991-02-18 | 1991-02-18 | 発泡性溶液の蒸発方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0751201B2 (ja) |
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1991
- 1991-02-18 JP JP3045768A patent/JPH0751201B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0751201B2 (ja) | 1995-06-05 |
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