JPH05503636A - レトロトランスポゾンを用いた遺伝子導入法 - Google Patents
レトロトランスポゾンを用いた遺伝子導入法Info
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
レトロトランスポゾンを用いた遺伝子導入演技 術 分 野
本発明は、分子生物学および細胞または生物の遺伝物質を変化させる方法の分野
に関するものである。特に本発明は、レトロトランスポゾンを、種々のレベルの
遺伝物質の発現に適するベクターとして用いること、に関するものである。本発
明は、例えば動物および植物の品種改良並びに種々の遺伝性およびウィルス性の
疾患の理解および治療等に広く応用できる。
従来の技術
種々の方法が現在遺伝子工学で用いられており、細胞および生物のゲノムへの遺
伝子の導入および発現が可能になっている。遺伝子は、細胞とDNAをインキュ
ベイトすることによって、おそらくはポリイオンまたはリン酸カルシウムのよう
な化学薬品の存在下で、導入されている。遺伝物質は、また、細胞または接合体
の核または細胞質に注入することができる。他の方法には、電気穿孔法、リポソ
ームを介した遺伝子挿入法、アシアログリコプロティン遺伝子挿入法、パーティ
クルアクセレーションおよびウィルス形質導入法が含まれる。
形質導入におけるウィルスの使用は、レトロウィルスを用いた場合に大変効果的
であることが示された。外来遺伝子は、複製欠陥または複製コンピテントウィル
スベクター構成物(普通はプラスミドとして)のいずれかへ挿入され、ウィルス
のパッケージングおよび複製に必要なすべての遺伝子を含む細胞へ導入される。
欠fjii (非複製コンピテント)ウィルスベクターが感染性粒子またはピリ
オンにパッケージされうる、特別な細胞系統(“ヘルパー”またはウィルスパッ
ケージング細胞)が構成されている。ベクターそれ自身は複製に必要な遺伝子を
宿しておらず、そのために、ベクターが細胞に感染した場合、ベクターはウィル
ス粒子中の酵素を用いてそれ自身を宿主ゲノム(染色体)に挿入して複製する。
ベクターは、本質的なウィルス遺伝子が(うまくいけば)“ヘルパー“細胞にの
こされたため、更に複製できない。この技術は、そのような使用の安全性につい
ての議論が進行中にもかかわらず採用され、最初のヒトの遺伝子治療の試みとし
て認められた。
RNA腫瘍ウィルス(レトロウィルス)による形質導入は、それが早く、効率的
であり、遺伝情報の少数のコピー(普通1〜2)の安定した組み込みを生ずるた
め、特別の魅力を有する。形質転換とは違って、レトロウィルスの組み込みは正
確な形で、普通はウィルスゲノム中の正確な位置で起こり、挿入は宿主細胞ゲノ
ム中の多くの位置で起こりつる。
残念ながら、レトロウィルスは、不都合な病原性のおよび腫瘍形成の効果を伴う
。しかしながら、レトロウィルスベクターの感染力は、ヘルパー細胞と結合する
遺伝的に欠陥のある型を用いることによって調節することができる。ベクターと
して効果的に機能するためには、欠陥ベクターから除かれた必要な遺伝情報の一
部は“トランスに′ (ベクターの外に位置するもう1つの遺伝子によって)に
用意されなくてはならない。パッケージング、複製、放出および複製欠損ウィル
スベクターの再挿入に必要なウィルスの機能を含む多くのヘルパー細胞系統は、
一般的に用いられる数種の腫瘍ウィルスに用いられている。これらの有用なウィ
ルスは、マウス白血病ウィルス(MLV) 、膵臓壊死ウィルス(SNv)、ト
リ白血病ウィルス(A L V)および細胞内皮症ウィルス(RE V)を引き
起こす病原体を含む。MLVおよびREVに対するヘルパー細胞系統には特許が
されている(Miller、 U。
S、Patent No、4.l181.719 ; Temjn et al
、、U、S、PatentNo、4.764)。
MLVウィルスは、ヒト細胞ばかりでなくある生殖細胞を含む、広範囲にわたる
種類の動物細胞に適合するため、細胞および生物に対する動物の遺伝子工学に選
択されるベクターになった。MLVは、ウィルスの外来遺伝子をマウスの生殖細
胞系統に注入するのに用いられ、トランスジェニックマウスを作り出した( J
aenisch etat、、 Proc、 Nat、 Acad、 5ci(
USA)73: 1260(197B)およびくつかの問題にもかかわらず、限
定されたヒトの遺伝子治療の試みとして認められた。
レトロウィルスは遺伝子を細胞へ導入させる重要な手法になってきたが、一方で
レトロウィルスベクターに関する主要な問題がある。1つのそのような問題とし
て、欠損ウィルスベクターの配列が、ヘルパーウィルス配列または感染ウィルス
粒子を生ずる細胞内ゲノム中の配列のいずれかと組み換えをおこす能力が挙げら
れる。この問題は、ヘルパー配列に多数の突然変異および転位を導入することば
かりでなく、ベクターからウィルスの配列を除くことによっても対処された。同
時に、これらのかわりに、ベクターが複製コンピテントに戻ることがより難しく
なるが、また、ウィルスの滴定または感染力も低下する。しかしながら、組み換
えの発生はレトロウィルスでは普通であり(Teain H,M、、 Geno
se31 +’17−22(191t9) ) 、それゆえ変異および組み換え
は問題のままであり続ける。
RNA腫瘍ウィルスに関するもう1つの困難は、それらが発ガン性である、とい
うことである。このクラスに含まれるものは、普通に用いられるMLVベクター
であって、少なくとも次の2つの機構、(1)ウィルスの転写調節領域における
強力なエンハンサ−プロモーター配列の少なくとも一部のために、近くの細胞性
ガン遺伝子(悪性腫瘍遺伝子)の転写を活性化すること、(2)次いでウィルス
のゲノムの一部になり、ウィルスとともに生ずる早い発ガンを引き起こす、細胞
性ガン遺伝子を組み換えすることにより多種の新生物を引き起こす。
現在、ヒトの遺伝子治療の目的とされているようなアンホトロピック(ホストの
範囲が広い)なベクターの使用に関するさらなる問題は、アンホトロビックなベ
クターがヒトまたは動物の宿主中でもう1つのレトロウィルス、例えばアンホト
ロピックなAIDS (AIDSウィルスは広範囲のヒト宿主に感染できる)を
引き起こすものと組み換えを起こすかもしれない、ということである。
アンホトロビックなMLVと組み換えまたは表現型混合を起こすことによって生
ずる、アンホトロビ・ブタなAIDSウィルス(HIv)が、HIVウィルスが
複製できるヒト細胞の範囲に大きく広がることによって感染を開始するという可
能性は理論上は存在する。
従って、遺伝子治療に用いられた非複製コンピテントMLVベクターが転位また
は病原的な効果に対して低い力を有する、ということを確かにすることは重要な
ことである。理想的には、トランス作用ウィルス遺伝子がベクターから完全に離
れ、ベクターが非MLV由来、非病原性、非発ガン性であって、複製コンピテン
トウィルスを生ずる生産的な組み換えに限定するために、できるだけMLVと相
同性を生じないようにするべきである。トランスシュニックな作業に対しさらに
有用になるために、ベクターは、宿主生物のゲノム中での長期間の居住に適応す
るものであるべきである。
本発明は、このように、遺伝子工学ベクターの候補として、自然の、転移性細胞
遺伝子(レトロトランスポゾン)の使用に関するものである。本発明まで、レト
ロトランスポゾンは、動物の遺伝子挿入または遺伝子治療のような使用について
の実際的な討論がなされていなかった。反対に、研究は他の分野に集中している
。例えば、酵母における酵母t’rpl遺伝子に加え、ネオマイシンホスホトラ
ンスフェラーゼ遺伝子が、酵母GAL I−”ry隔会合構成体その遺伝子を導
入したあと増幅された(Boeke et at、、 5cience、239
: 280−2112゜1988)。このことは、Tyエレメントを介した転
位による転位を引き起こす。他の者らは、次いで収穫され、おそらく抗体、牛痘
種、タンパク精製、診断およびこの種のものの生産に用いることができる酵母T
3/レトロトランスポゾン粒子へ、隅台タンパクを目標にする方法を発展させた
。
例えば、AdaIIsらの米国特許第4,918,166を参照。非しトロトラ
ンスポゾン(Pエレメント)は、また、ショウジヨウバエの遺伝的なトランスポ
ゾンに用(1られている。例えば、Rubjnらの米国特許第4,670゜38
8号を参照。これは、トランスポザーゼによって認識される決まった配列の間へ
のDNA物質の挿入、ショウジヨウバエ生殖細胞へのその物質を挿入すること、
および、昆虫の遺伝性ゲノム(ただしトランスポゾンのエレメントおよび外来遺
伝子が機能できる)の一部になるように、トランスポゾンのエレメントが、受容
昆虫であるショウジヨウバエのゲノムに肯定的に挿入されることを含むものであ
る。ホ乳類遺伝子の転位およびトランスジェニックは、Wagherらの米国特
許第4.873.191号(1989年)において議論されている。これは、外
来の遺伝物質を、マイクロインジェクションによってホ乳類の接合体の前核に導
入することを含む。接合体番よホ乳動物へと成長することができ、遺伝物質は少
なくとも1つの遺伝子およびその方法に関する実施可能な調節配列を含む。従っ
て、遺伝的に形質転換された接合体力(得られた。胚または接合体は偽妊娠した
雌に移植され、胚は遺伝子が組み込まれ発現される期間まで成長することが許さ
れる。この取り組み方は完全に自然なものであり、レトロトランスポゾンのエレ
メントを含んで0な(肩(レトロトランスポゾンはマイクロインジェクションを
必要としない)。生殖細胞系列に感染したレトロウィルスノ最も古い明らかな使
用は、Jaenisch et al、、 Proc。
Nat、 Acad、 Sci、 (USA)ユニ 1280 (197G)お
よびCellVandeWoudeらの米国特許第4,405.712号が、マ
ウス白血病肉腫ウィルス由来のあるベクターについておよびそれらを細胞にトラ
ンスフェクションし、表現型を選択し、次いで偽型としてパッケージングされた
ベクターとともに複製コンピテントなウィルスを得るために、カルチャーを重複
感染させる過程について記述している。
これらのベクターおよび上記の方法は、今日の基準によっては全く原始的なもの
であり、レトロトランスポゾンベクターを含んでいない。
従って、多種のゲノムへ、細胞転位性因子を導入する新しく効果的な方法を発展
させることは、明らかに利益のあることである。そのような方法の使用は、例え
ば、培養した細胞中の遺伝子発現の研究用のベクター、トランスジェニックな生
物の生産用のベクターおよびヒトの遺伝子治療用のベクターを含む。
発明の開示
本発明は、遺伝子工学におけるベクターとして、レトロトランスポゾンを用いる
過程または方法に関するものである。レトロトランスポゾンまたは“ジャンピン
グ遺伝子”は、細胞転位性遺伝因子である。レトロトランスポゾンは非複製コン
ピテント細胞由来のものであり、外来遺伝子を運ぶことができる。レトロトラン
スポゾンはレトロウィルスの寄生体として働くことができ、ロングターミナルリ
ピート(LTR) 、レトロウィルスのプライマー結合部位およびこの種もの、
のようなある古典的な特徴を保存している。しかしながら、レトロトランスポゾ
ンは、普通、複製コンピテントなウィルスを生ずるように一般的に組み換えがで
きる機能的なレトロウィルスの構造遺伝子を含んでいない。いくつかのレトロト
ランスポゾンは、いわゆる“利己的DNA“の例であり、また、自己複製能力以
上何もコードしていない遺伝子情報でもある。レトロトランスポゾンは偶然宿生
細胞内に存在するレトロウィルスまたは逆転写酵素を利用することによってそう
することができ、効率的にそれ自身をウィルス粒子にパッケージングし、ウィル
ス粒子はそれを新しい宿主ゲノムへと運び、そこでそれは再びRNAとして発現
される。その中にどんな情報がコードされていようとも、RNAはジャンピング
遺伝子とともに潜在的に運ばれる。
細胞または生物への外来遺伝子情報の導入は、外来遺伝子および/またはそれら
の調節因子を、レトロトランスポゾン遺伝因子(L RT (long ter
minal repeatS )をもった細胞転位性遺伝因子)に最初に置き換
えることによって達成される。LTRおよびフランキング部位は、複製、パッケ
ージング、挿入およびレトロウィルス遺伝子の形質の導入の寄生体としての宿主
細胞における遺伝因子の発現に必要な信号を含む遺伝子体(RNAまたはDNA
)からなる。組み換えレトロトランスポゾンは、次に、ウィルス産生細胞または
いわゆるヘルパー細胞のようなレトロウィルスの(またはレトロウィルスのよう
。
な)複製機能を与える細胞に感染させるか、またはそうでなければ導入される。
レトロウィルスのトランスの機能は、感染性のレトロトランスポゾン粒子または
ピリオンを形成する組み換えレトロトランスポゾンのDNAコピーから作られた
RNA転写産物と結合する。新しい宿主細胞へ形質導入されたこれらのレトロト
ランスポゾン粒子は、DNAへ逆転写され、新しい宿主ゲノムに安定して導入さ
れ、このゲノム由来のRNA転写産物は、レトロトランスポゾン翻訳単位または
有用な遺伝子の発現を指令する挿入された内部の翻訳単位のいずれかから再び発
生させることができる。導入された遺伝子は介助(helper)機能が存在し
ないと、さらに複製することはできない。
本発明は、細胞培養物中の遺伝子治療、遺伝子挿入および発現の研究用に、トラ
ンスジェニック動物の産生用に並びに伝統的なRNA腫瘍ウィルスベクターが安
全でなくまたは希望のものでないと考えられる他の例に用いることができる。
図面の説明
図1は、転位性因子VLPNF、によって安定して形質導入された細胞の発生を
示す、本発明の概略図である。
図2aおよび2bは、(a)構成されたpVLPNFおよび(b)構成されたp
VLPNR中のレトロトランスポゾンと遺伝子の導入をあられした、制限酵素地
図である。
図3aおよび3bは、(a)マスカルチャーのDNA。
1anel、およびNIH3T3細胞へ導入しE coR1イズさせた、VLP
Nベクターの独立したクローン、を示したサザンプロット(Ianel :マス
カルチャー、1ine2−7 : VLPNFクローン、Iane8 : VL
PNRvスカルチャー、1ane9 二VLPNRクローン)および(b)推定
されるVL30およびPEPCK neoRNAのバンドを示す、VLPNを導
入したN I H3T3細胞のノーザンプロットの結果(Ianel−2: V
LPNF7スカルチヤー、Iane3−4.5−6.7−8 : VLPNFク
ローン(各//2L/−:/ずツ) 、Iane9−10 : VLPNRクロ
ーン)をあられす写真である。
図48および4bは、VLPNFが導入されたPA317細胞クローンをあられ
した写真であり、(a) XイズさせたPA317のDNAのサザンプロット、
および、(b)neoにハイブリダイズさせたクローン由来のRNAのプロット
である。
発明を実施するための最良の態様
以下の生物学的および遺伝学的用語の定義は、この発明の理解に有用である。
DNA :デオキシリボ核酸、細胞染色体の遺伝物質。
RNA :リボ核酸、RNA腫瘍ウィルスおよびレトロトランスポゾンのその生
活環の一部での遺伝物質。
DNA配列:4つのDNAモノマーのいずれかの組み合わせから成る直鎖状の配
列。DNAモノマー、アデニン、グアニン、シトシンおよびチミンのヌクレオチ
ド、は遺伝情報をコードしており、それはアミノ酸、プロモーター、調節または
遺伝子産物をコードすることを含む。
特別なりNA配列は公知の特別な機能を有し、例えば、特殊なポリペプチド、特
殊な遺伝子の特徴をコードしまたは特殊な表現型の発現に影響を及ぼす。
遺伝子:最も小さく、独立に機能する遺伝物質の単位であって、それはタンパク
の生産若しくは調節をコードしまたは転写に影響を与え、少なくとも1つのDN
A配列を含む。
キメラ:組み換えDNA技術によって作り出されたハイブリッド遺伝子。
遺伝子型:細胞または生物の遺伝子の構成。
表現型:遺伝子型および環境の相互作用から生じた、細胞または生物により所有
される形態的、生理的および生化学的な特徴の集まり。
表現型発現:DNA配列または産物(例えば、ポリペプチドもしくはタンパク)
を結果として生産する、または、接合体もしくは生物の自然の表現型の発現を変
化させる配列のコードの発現。
染色体:繊維または糸状の構造であって、完全にまたは部分的に遺伝子の核酸か
ら成る。
レトロウィルス:その生活環中ある時点で、RNAをDNAに逆転写する必要が
あるウィルスであり、特にレトロウィルス科またはRNA腫瘍腫瘍イルイスる。
このファミリーは、RNAゲノムおよびRNA依存性DNAポリメラーゼ(逆転
写酵素)を含むすべてのウィルスを包含する。
レトロトランスポゾン:細胞転位性遺伝因子であって、逆転写に依存するもので
ある。
ベクター;普通、疾病または自然の遺伝情報を伝達する媒介物をいい、他に指示
がない限りここでは外来遺伝子(DNAまたはRNA)を伝達する遺伝的な媒介
物に限る。
ゲノム:媒介物または生物の一倍体または二倍体の染色体の1組。
形質導入:ここでは、(ウィルス粒子またはウィルス機能によって他に指示がな
い限り)ウィルス、レトロトランスポゾンまたは外来の(加えられた)遺伝子の
伝達に限る。
ヘルパー細胞系列:本明細書中では、遺伝子工学的に作られたか、または、逆転
写酵素、ウィルスのコアタンパク、エンベロープ グリコプロティンおよび/ま
たは逆転写をはじめるt RNAとその種のもののようないくつかのまたは全て
の必要とされるレトロウィルスのトランス作用機能またはタンパクを生じさせる
ことができる遺伝子を自然に含む、細胞系統。ヘルパー細胞系列の例は、ps
i2、PA317を含む。
複製コンピテントレトロウィルス:シスおよびトランス機能に必要なすべての遺
伝子を生み出すレトロウィルスであって、付加したウィルスの機能なしに複製す
ることができる完全なもの。
非複製コンピテント(欠損)レトロウィルス:複製するために補足的な機能を要
求するか、または、それ自身で複製できないレトロウィルス。本明細書中では、
それは通常上記のトランス作用機能を要求する。
トランス遺伝壬子通常ベクターによって挿入される外来遺伝子。
シス作用因子:転写プロモーターまたはエンハンス因子のようなプライマー結合
部位およびその種のものを機能させるために、同じ核酸の断片に位置しなければ
ならない遺伝因子。
トランス作用因子:シスに位置する必要のない遺伝因子。すなわち、細胞ゲノム
中のようにどこにでも位置してよい。トランス因子の例としては、レトロウィル
スのコアタンパク、ポリメラーゼおよびエンベロープグリコプロティン遺伝子が
ある。
psi配列配列子粒子ウィルスまたはレトロトランスポゾンのRNAをパッケー
ジすることができるようにさせるパッケージング機能をコードする遺伝子情報の
配列。
1本発明は、細胞、生物またはレトロトランスポゾンを用いる種の中で、いずれ
かの遺伝子を導入し発現させる方法に関するものである。レトロトランスポゾン
は、たいていのホ乳類のゲノムに見い出されるレトロウィルス様のDNA因子の
種類である。レトロトランスポゾンは、DNAの中に本質的な複製因子[ロング
ターミナルリピート(LTRs)およびプライマー結合部位コを含むが、タンパ
ク質もしくは粒子、観察できる表現型、または重要な病原性を生み出す能力を含
む必要はないレトロウィルスと構造的な類似性を一般的に維持している。レトロ
トランスポゾンの中には、細胞にまたはレトロトランスポゾンの復製に重要なタ
ンパクをコードしているものもある。レトロトランスポゾンは、レトロウィルス
の感染中に、または、宿生中の外来のレトロウィルスもしくはレトロウィルスの
遺伝子もしくは細胞の逆転写酵素のような宿主細胞の遺伝子が活性化される場合
に、複製し分離する。従って、いくつかのレトロトランスポゾンはいわゆる“利
己的DNA”の一部であって、ヒトおよびたいていの種のゲノムの重要な機能を
占める。しかしながら、そのような因子の広い範囲があり、その中には、細胞遺
伝子またはレトロトランスポゾン機能に関する遺伝子を自然に生み出すものもあ
る。レトロトランスポゾンが宿主に典型的に適合する一方で、本発明の以前は、
レトロトランスポゾンは遺伝子導入用の貴重な道具として認められず、また発展
しながった。
レトロトランスポゾンの一種としてマウスVL30がある。VL30遺伝子は、
散在した、中頻度反復DNA配列のファミリーである。VL30の名は、VL3
0因子が“ウィルスのような”性質を示し、ある種のマウス細胞で305 RN
Aを産生する事実に由来している。
また、自然的に同じで遺伝的に関連する配列がラットゲノムに存在する。
マウスVL30遺伝子は、たいていのmus断片の染色体に組み込まれた100
−200コピーに見い出される、〜5kb細胞遺伝因子である。VL30遺伝子
はパッケージし、効率的にマウスおよび霊長類のレトロウィルスによって伝達さ
れる。VL30および他のレトロトランスポゾンは、ロングターミナルリピート
、tRNAプライマー結合部位およびレトロウィルス複製の多iな面を伴なう逆
向きの末端の繰り返しのようなレトロウィルスの構造的な特徴を維持している。
しかしながら、VL30レトロトランスポゾンは、MLVのようなマウスレトロ
ウィルスとほとんどヌクレオチドの相同性を生じず、2つの配列したVL30は
、長い読み取り枠を有しないことは明らかである。従って、特徴化されたVL3
0は、MVLのタンパク質コード領域と生産的に組み換えを起こすということは
ほとんど無いであろう。しかしながら、また、信号をパッケージングするVL3
0が、MLVのそれと組み換えをおこすというこは可能であり、というのは、こ
れらの信号が明らかにRNAをウィルス粒子に効率的にパッケージングすること
に必須であるからであり、それはゲノムのこのパッケージング(またはpsi)
領域にLTRの境界での数塩基対とともにあり、ここにVL30レトロトランス
ポゾンとMLVO間の最も強い相同性が見い出される。VL30−MLV組み換
え体は、“psi”のみまたはパッケージング領域が欠失した、ミュータントの
早い変異における役割を演じることが示唆された。
MLVベクターに対し構成された最初のヘルパー細胞系統の1つ、psi2、は
、組み換えしやすいミュータント、Mann et al、、cell旦:15
3159 (1983)のようなものである。MVLウィルスゲノム(パッケー
ジング配列を生ずる領域で一本の350bpの欠失をもつ)は安定してN I
H3T3細胞にトランスフェクションされた。回復した3つの系統のうち1つは
、複製コンピテントにすぐに戻った。もう1つのヘルパー細胞系統、psi2、
は組み換えする傾向があるにもかかわらず、有用な系統になり、今日でも依然と
して用いられている。
“psi−minus”のパンキングミュータント系統を“psi−plug”
表現型に変異させることに加えて、ウィルスゲノムはまた、ウィルス粒子によっ
て変動的に導入されたが、ただし、非常に低い割合であった。
ps i2は、さらに進んだパッケージングであるか、または、ウィルスゲノム
のシスおよびトランス作用部が組み換えをおこすことがさらに困難になるような
ミュータントをさらに含む、ミラーらの米国特許第4.861゜719号で議論
されているPA317のようなヘルパー細胞系統に対する表現型であった。
VL30は、他のMLVおよび霊長類のレトロウィルスピリオンだけでなく、p
si2細胞によっても自然にパッケージされ導入される。本発明で用いられたV
L30は、公知の内在性構造遺伝子を含まず、psiのような配列を含む。
VL30は高い発ガン性MVLとの密接な関連にもかかわらず、発ガン性である
ことが知られていない。実験的には、MVLは多くの腫瘍を活性化し多種のガン
遺伝子の単離を許したが、マウスVL30遺伝子が、直接腫瘍形成に加わった例
はない。同様のラットVL30因子は、マウス上皮腫瘍を引き起こす)Iarv
eyおよびKi rstenのMSVレトロウィルス(Ellfset al、
、Nature292 :506−511.1981 ; Roop et a
l、、NatureMLVと組み換えをおこすことが示された。マウスVL30
配列は種々の刺激下で大変活発に転写されるため、それらはマウスレトロウィル
スと同じような遺伝子の活性化によって、挿入された突然変異原として作用する
。
最近、Harvey肉腫ウィルス中のラットVL30配列は、伴なっているra
s遺伝子の転写活性を促進することが示された(Velu et al、、J、
Virology 63 二1384−1392.1989)、次にrasの相
互発現は、マウスVL30の転写を活性化する(Oven et al、、Mo
1.Ce1lB1o1.、 10 : 1−9.1990)、それらの発ガン性
MLVウィルスとの密接な関連にもかかわらず、VL30は上記したもののよう
な詳細な例以外には、ガン遺伝子の活性化の出来事と直接関連しなかった。従っ
て、VL30はMLVと較べると腫瘍形成にほとんど関係しない。このことは、
また、多数のVL30がマウスのゲノム中に住み込み、一方で生殖細胞系列ML
Vはほとんどない、という理由を説明する。良性を維持することにより、および
、過度の逆転写、腫瘍形成および翻訳の負担によって宿主生物を悪化させないこ
とによって、VL30および他のレトロトランスポゾンは適所を作り出した。利
己的DNAの寄生体は、宿生によって許容されることが明らかである。
本発明によると、細胞または生物への外来遺伝子配列の導入は、外来遺伝子配列
をレトロトランスポゾンゲノムに挿入することによって、および、組み換え型で
転写的に活性なレトロトランスポゾンゲノムをレトロトランスポゾンRNAまた
はDNA、好ましくはRNA (ヘルパー細胞)、を伝達できる細胞へトランス
フェクションすることによって可能にすることができる。そのような細胞の成長
媒介物は、その宿主の範囲(感染の範囲)がヘルパー細胞によって決定され、そ
の感染力がひと回りの複製に通常限られる感染性レトロトランスポゾン粒子を含
む。そのように生じたレトロトランスポゾン粒子またはピリオンがひとたび受容
細胞に入ると、トランスポゾンRNAはDNAに逆転写され、受容細胞のゲノム
に挿入される。高く有用な産物中にレトロトランスポゾンを含む受容細胞の調製
は、追加の感染性ピリオン粒子を追加の受容細胞に感染させることによって得ら
れる。
組み込みレトロトランスポゾンは、RNAとして、好ましくは有用な表現型を結
果として生ずるタンパク質として用いられるのならば、LTRプロモーター転写
単位および/または内在性転写単位のいずれかを発現することができる。外来遺
伝子は、プロモーターまたは潜在的に第3のプロモーターのいずれかがら転写さ
れうる。さらに、発現なしに、唯一同定しうる“フィンガープリント″を与える
ために、レトロトランスポゾンはこの方法で細胞、種または系統を区別するよう
利用することができる。レトロトランスポゾンは、少なくとも]っの優勢な選択
マーカーをコードしている遺伝物質を含む。有用な選択マーカーとしては、例え
ば、アミノグリコシドホスホトランスフェラーゼ(nea、G418.APEI
) 、ジヒドロホレートレダクターゼ(DHFR) 、ハイグロマイシン−B
−ホスホトランスフェラーゼ(HPE I) 、チミジンキナーゼ(TK) 、
キサンチン−グアニン ホスホリボシルトランスフェラーゼ(XGPRTlgp
t) 、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)、ルシ
ェラーゼ、およびこの種のものがある。また、レトロトランスポゾンはペプチド
、抗体、抗原、ホルモンまたは、細胞、生物または生物学的に重要なレベルの種
に通常発現されない薬物をコードする遺伝物質をさらに含むことができる。
レトロトランスポゾンの主要な利点は、それらが比較的非発ガン性および非病原
性である、ということである。
挿入した突然変異を除き、特徴的ベクターVL30は公知でない病気の原因また
は数百万年の間マウスの生殖細胞に居留していた腫瘍形成の歴史をもつ。そのよ
うな長い間の居留は、VL30因子をB a 1 b / cマウスゲノムに最
近挿入した証拠とともに(Courtney et al、i。
Virol 、 4旦:511−518.1982) 、VL30が、また、長
期間潜在的に安定であるトランスジエネシス(transgenesis>に対
する生殖細胞ベクターであるという事実上の証拠を構成する。外来遺伝子を有す
るVL30は効率的に伝達され、数100までまたはそれ以上の遺伝子のコピー
を細胞に挿入することができる。
本発明は、ヒトの遺伝子治療に潜在的に有用であり、その治療では、まれなガン
遺伝子活性化の発生およびMLVベクター配列による組み換えがレトロトランス
ポゾンベクターにかえることによって避けられる。
そのようなレトロトランスポゾンベクター中に伝達された遺伝物質の源は、他の
生物、クローン、プラスミドおよびこの種のもの由来でありうるし、それは合成
されたものであってもよい。本発明は、ある種を修飾し、また、新しい種を作り
出すことに用いてもよい。ここでは50またはそれ以上のコピーをゲノムに挿入
することができ、その機会によって複数の特徴を導入する目的で、または、とも
すると過剰発現のため多くの遺伝子を導入することが許される。また、縦方向の
組み込みが起こるかもしれないし、これらのマルチマーの大きなRNA転写産物
が自然に作られるかもしれない。従って、複数の細胞遺伝因子を、RNAにおい
て直列にまたは単一の細胞もしくは生物中に分かれた転写単位として導入し、発
現させることができる。
サイレントVL30転写単位が存在し、これは、逆転耳中最後のLTR領域をコ
ピーするために、複製がちょうどひとまわりした後、VL30をオフに切り換え
ることに用いられる。種々のVL30のLTRは入手可能であり、細胞形質転換
、ゲルコルチコイド、プロティンキナーゼC1血清(表皮成長因子)刺激等を含
む特別な刺激に反応する調節因子を含む。これらは、それぞれの適応の発現の必
要性に応じて調整されうる。必須な構造遺伝子が存在しないことが明らかなので
、ここでは効果的に転位する能力をみださずに、外来遺伝子構成物を用いである
領域を中断することができるということを例として示す。さらに、多くの発現の
手段および方法並びにレトロウィルスベクター(欠失、二重発現、自己不活性化
、生殖細胞挿入等のような)を用いたベクター学(vectorology )
は、また、レトロトランスポゾンを用いて可能になり、それはそれらの伝達およ
び発現の様式%式%
ような存在する細胞系統は、レトロウィルスベクターと同じ方法でVL30をよ
り増殖させるのにもいることができ、その主な違いは今日まではそのような系で
用いられた腫瘍ウィルスではなくむしろ、細胞“ジャンピング遺伝子°レトロト
ランスポゾンの使用である。さらに、多様な他の種の使用は、高度に専門化され
た遺伝子工学に対して、特殊な貢献を与えるであろう。
産業上の利用可能性
図1は、細胞が転移性因子VLPNFによって形質導入される、本発明の方法を
一般的に表わした概略図である。逆転写されたVL30因子NVL3のブラスミ
ドクローンは、制限エンドヌクレアーゼHpalによって消化され、ラット細胞
質中のホスホエノールビルベートカルボキシキナーゼ[PEPCK]プロモータ
ーおよびバクテリアのneo遺伝子をもつ平滑末端フラグメントがその制限部位
に連結された。プラスミドは、レトロウィルス介助機能(コアタンパク質、ポリ
メラーゼーインテグラーゼおよびエンベロープグリコプロティン)を含むps
i2細胞へトランスフェクションされた。VLPNF−psi2細胞は、高い効
率で細胞に感染することができる、キメラ転位性因子VLPNFのRNAコピー
をもつ粒子を作り出した。一旦受容細胞に入ると、RNAはDNAに逆転写され
、細胞のDNAに組み込まれ、そこでそれはRNAとして、そしてneoの表現
型を発現するタンパクとして発現された。変形としては、ヘルパー細胞の代わり
に複製コンピテントウィルスを用いることを含む。
本発明の方法によると、バクテリアネオマイシン耐性遺伝子(n e o)とと
もに、外来遺伝子プロモーター、ラット由来のPEPCK、を種々の方向にVL
30ゲノムに挿入させた。これらの構成物はヘルパー(p s i 2)細胞に
トランスフェクションされた。それは、他のいかなる複製コンピテントウィルス
またはヘルパー細胞系統も供与ヘルパー細胞の代わりに用いられる本発明の熟慮
された範囲のものである。これらの細胞から、VL30は外来遺伝子をN I
H3T3細胞へ効率的に導入した(滴定1−0)。それは、滴定が遠心、濃縮カ
ートリッジ、ポリブレンの使用のような方法によって増加しうる、本発明の意図
された範囲内のものである。それは、また、いずれかの可能な細胞または生物が
受容細胞として用いられる、本発明の熟慮された範囲内のものである。
VL30遺伝子は、それらが受容細胞に選択しつる表現型(G418耐性)を与
えるRNAおよびタンパク質として発現された。それは、また、いずれかの可能
で優性な選択しうる目じるし、または、表現型の選択技術がレトロトランスポゾ
ンにコードされているかもしれない本発明の熟慮された範囲内のものである。
マウスVL30レトロトランスポゾンゲノムを運ぶ非組み換えプラスミドクロー
ンは、制限エンドヌクレアーゼ HpaIで消化され、ラット核ホスホエノール
ビルベートカルボキシキナーゼ[PEPCK]プロモーターから成る組み換えD
NA構成物、すなわち、転写開始部位の前355塩基対から開示部位の後73塩
基対までにわたる領域に連結され、次いで、完全なバクテリアネオマイシンホス
ホトランスフェラーゼ遺伝子にポリアデニル化シグナルなしで連結された。キメ
ラDNA構成物の両方向(順方向および逆方向)に相当し、今後VLPNF(順
方向)およびVLPNR(逆方向)とそれぞれ呼ぶ2つのクローンが回復された
。キメラのレトロトランスポゾンPEPCKneo構成物は、DNAの連結混成
物を大腸菌コンピテント細胞にトランスフェクションさせたあとに、原核生物プ
ラスミド、pGEM3、中で生育させた。プラスミドDNAは収穫され、リン酸
力ルウシム法(Graham et、 al、、Virol、 52 : 45
6−467(1973))によってps i2ヘルパー細胞(Mann。
et al、、5upra、+ 1983 )にトランスフェクションされた。
1日後、200 μg / m 1の薬物G418を加え、選択培地上のpsi
2細胞の成長を更に10日続けた。
G418生存細胞のマスカルチャーは、G418のない培地中で生育させ、急速
に生育するpsi2細胞由来の精製培地がVL30レトロトランスポゾンを、N
IH3T3細胞、PA317細胞およびニワトリ胚繊維芽のような受容細胞に導
入することに用いられた。逆転写酵素測定は、供与および受容クローン中のヘル
パーウィルスの存在または不在を確かめることに用いられた。DNAプロッティ
ング(サザンプロット)およびRNAプロ・ソティング(ノーザンプロット)は
(Manitatfs et al−+1984、“Mo1ecular Cl
oning ” 、Co1d Sprtngt(arbor Laborato
ry、 1982に記載)、挿入配列の同定および発現をそれぞれ決定すること
に用いられた。S1ヌクレア一ゼ分析(Berk et al、+必要な引例)
は、内部の転写カセットの転写開始部位を決定することに用いられた。逆転写酵
素測定(Gofret、al、1.Virol、、 38 :239−248.
1981.)は、細胞がRNAを逆転写することができる感染性ウィルスを作り
出すかどうかを決定することに用いた。
VLPNベクターでトランスフェクションした後neo耐性を発現するps i
2細胞由来の培地でNIH3T3細胞をインキュベートした後、N I H3T
3細胞はG418中でそれ自身選択され、選択されうるne。
遺伝子がその粒子によって形質導入されたかどうかか見分けられた。
下記表IAおよび]Bは、培地中での粒子の形質導入力を滴定することにより行
った実験を示したものである。
表IA中のVLPNFおよびVLPNR構成物は、psi2細胞にトランスフェ
クションされたものであり、psi2クローン由来のウィルス上清はN I H
3T3細胞上で滴定され、G418を用いて10日間で選択された。
PS12−Ni1(3T3:
10010−110”−2= −’
10 1O
VLPNF + + + +(52) −表IB中で、VLPNFで形質導入さ
れたpsi2細胞由来のPA317ウイルスヘルパー細胞のウィルスの濾液は、
G418で選択されたあと、クローニングされ、これらの細胞由来の培地は、希
釈しないか、10,000倍希釈するかいずれかのニワトリ胚繊維芽(CE F
)に形質導入することに用いた。PA317の3つのクローンは、104感染単
位/■Iまたはそれ以上の滴定を生じた。
表IB
P^317−CEF:
この実験は、1000倍希釈した場合(≧103形質導入単位/■I)VLPN
Fは細胞を形質導入し、一方VLPNRは100倍希釈で形質転換するが100
0倍希釈ではしない、ということを示す。
希釈液由来の細胞のクローンは、形成したコロニーから細胞を調製することによ
り単離された。受容細胞由来のRNAおよびDNAは、電気泳動法および上記の
プロッティング法によって調べられた。バクテリアneo遺伝子にハイブリダイ
ズさせた場合、ゲルから単離した2つのRNA転写物は、図2aおよび2bに示
されるように、約6kbおよび4kbで、すなわちVLPNクローンのマツプか
ら予想される大きさで、はっきりと観察された。より大きい大きさの転写物は完
全長のVL30ゲノムのRNA転写物の大きさに対応し、その一方で、より小さ
い転写物はクローンVLPNFのPEPCKneO内部の転写単位から期待され
る大きさである。VLPNRマスカルチャーおよびクローンは、内部のプロモー
ター由来の可能性のある異種のものを示唆する小さいしみしか表わさず、はっき
りとVL30転写産物が観察されなかった。2つの構成物で感染された細胞クロ
ーンのDNAプロットは、マスカルチャーおよびVLPNF由来のクローンが、
neoを含む配列の多数のおよび/または再配列したコピーを示唆する他のフラ
グメントを生ずることを除いては、図2aおよび2bに示されるよううに、期待
された大きさのEcoRI制限エンドヌクレアーゼフラグメントを表わしていた
。VLPNRクローンはレトロトランスポゾンに関するネガティブセンス中でR
NAを作ることができる逆転写単位を有するので、転写中の再転位、欠失および
変異を生ずるいくつかの転写障害が予想される(HOdgsOn et at、
、l’り白血病ウィルスを用いた未公開の結果)。さらに、逆向きのVLPNR
キメラ中に知られるポリアデニル化がないので、内部のneo転写産物がどこで
終了するのかを言うことは不可能である。しかしながら、その配列の選択可能性
は転写が起こるものもあるということを示している。VLPNRは、順方向のV
LPNFの実験に対するコントロールとして役立つ。
VLPNF−s p i 2産生細胞のマスカルチャーは、アンホトロビックな
産生細胞系列PA317、すなわちヒト細胞を含む大変広い範囲の感染可能な宿
主細胞をもつもう1つのヘルパー細胞系統に形質導入することに用いられた。多
数のVL30が形質導入されうるかどうか見分けるために、PA317は、ps
i2細胞(すなわち2種類の異なった親和性のためにPA317をくり返し感染
させることができるもの)由来の培地の多数の薬にさらされた。次いで、PA3
17のクローンは単離され、これらの系統由来のRNAおよびDNAが屑べられ
た。マスカルチャーおよびVLPNFで形質導入されたトを放出する。すべての
細胞が少なくとも1度形質導入されたが、多数が繰り返し形質導入され、そして
多種のVL30がpsi2産生物から形質導入させられるということはプロット
から明らかである。これらのフィルムの視覚によるおよび数で表わした濃度の分
析から、PA317細胞は、繰り返しの爆撃の間、1から約50−100コピー
で形質導入された。欠失や期待したものより小さい大きさの挿入を生ずるいくつ
かのneoを含む形質導入物は回復し、ある物質は転位したということを示した
。にもかかわらず、そのような物質の単一のコピーを生ずるこれらの細胞は、ま
た、neo表現型(G418耐性)を発現し機能的なne○遺伝子が残ることを
表わした。しかしながら、導入されたVL30レトロトランスポゾンのほとんど
が、はぼ完全長のVLPNDNAを含んでいたということが、図3aおよび3b
中に表わされたプロットの実験から明らかである。従って、転位は可能であるが
、発生しそうなことではない。だいたい同じ大きさの変異の繰り返しの挿入は、
産生マスカルチャー中のpsi2細胞のクローンが、観察される特徴的な転位を
繰り返し生み出す、ということを示唆した。
逆に、同じクローンでも繰り返し単離されたものがあったかもしれない。DNA
はps i2細胞にトランスフェクションされたので、転位は形質導入中に行な
ったトランスフェクションの工程中に起こった。
DNAのプロットをRNAのプロットと比較することで、発現がまたDNAプロ
ットで観察されるある種の挿入の特徴を表わしているということが明らかになっ
た。
第一に、RNAプロット上の約6−7kbのバンドが、ゲノムVL30転写産物
の期待される近似的な位置を示し、一方で、高いバンドに特色がなくまた期待も
されていない。これらの大きい転写産物に対する概算された13および19kb
の測定された大きさは、もしVL30の多重でタンデムな挿入が起こるならば、
タンデム中に転写されうると予想される大きさである。もしこれが起こるなら、
多重転写産物が多数の形質導入が起こったサンプル中でのみ観察されるはずであ
る。
このような場合が(明らかな多重転写産物を生ずる多数の挿入をもつクローンに
対して、RNAの唯一で独特なゲノムの大きさを生ずる明らかな単一コピーの配
列:2に、21.2m、2n、2t、2”U、2y、3a、1a、2d、2e)
があるので、タンデム組み込みが起こり、1ゲノムの大きさよりも大きいRNA
転写産物がそこから作られたということが推測される。多数のVLPNFの挿入
が発現の上昇したレベルを生じるかどうか、または、これらの細胞のゲノムDN
A中の追加されたンス作用調節領域の存在が転写の要因の有用な供給を弱めるか
どうかということがまた決定された。おそらく、各々の染色体の遺伝子座は、遺
伝子発現へのそれ自身の特殊な効果を有しており、すなわち結果の多様性が期待
された。しかしながら、転写のレベルを、測定されたコピーの数の基本で比較し
た場合、逆の効果はVLPNFのさらなるコピーが増加した発現を必然的に生じ
なかった、ということを示唆することか示された。もう1つの解釈として、選択
圧力がはたらいたので、クローンが選択された。すなわちそのクローン中で唯一
のコピーをもつクローンがまた、十分に発現され、多数のコピー(そのうちのい
くつかはサイレントであったかもしれなかった)をもつクローンとともに生存し
た。従って、VL30LTR由来の過剰発現が、与えられた挿入をもつ多数のコ
ピーを挿入することによって可能になるかどうかはいまだに明らかではない。
観察されたDNAフラグメント(図4aに表わされるように)の大きさの測定か
ら、共通の親を示しながら、その同じ大きさのミュータントが多くの分散細胞系
統に存在することがわかる。このことは、変異がこの感染中ではなく RNAの
発生に先立って起こったかもしれないということを意味している。このことは、
XhOIフラグメントのほとんど(すべての内在VLPN−PEPCKneo
@質を含む)がVL30レトロトランスポゾンによって通過したたいていの挿入
にそのままの形でのこったということを表わしたデータとともに、VL30はむ
しろ安定で完全な物質を通過させることができるということを示唆する。いくつ
かの不安定性はすべての逆転写された物質を特徴づけ、このことはまた観察され
た。
マウス細胞は2,3の転写活性VL30を含む、VL30の多くのコピーを含む
ので、疑う余地もな(これらのベクターはpsi 2細胞によって継代されたV
L30物質()Iatzoglouetal、、1991.in press、
)(uman Gene Therapy)のみではない。これらの研究で用い
られたハイブリダイズプローブは、いずれの天然のVL30またはこれらの細胞
(ネガティブコントロールPA317参照)に存在しない、挿入のキメラバクテ
リアの一部からのみ由来していた。はっきりと表わされていない他のデータとと
もに、VL30でここで表わされたデータは、内在するプロモーターから発現の
選択しつるレベルだけでなく、LTRプロモーターからの発現の高いレベルにつ
いても明らかにする。両プロモーターは外来遺伝子の配列を発現させることに用
いられる。
従って、VL30ベクターは、psi 2およびPA317のようなすでに発育
したヘルパー細胞系統で用いることができる。VL30は、外来遺伝子の組み込
みを維持し、実験室で容易に操作される外来遺伝子のコピーの個々または多数(
> 50)を送り込むことができる。
本発明は、また、高レベルの発現、より高い滴定を得るVL30粒子の濃度、多
数の挿入、どの配列が修飾することまたは遺伝子の転位についてその系を改善す
ることに用いられるか決定する欠失変異の生成等を選択することを期待される。
また、ベクター、すなわちその中で第2世代のVL30転写単位が転写的にサイ
レントであリ、挿入された転写単位に対し中心の段階を許し、VL30がもう1
つのレトロウィルスによる宿主の二次感染中に伝達される可能性が減るものを作
ることができる。
事実上、すべての技術はレトロウィルスがまたVL30にあてはめられることを
改善することに用いられる。
VL30の大きさは、遺伝情報の5kbまでがいずれのVL30情報を欠失させ
る必要性なしに挿入されることを、認める(MLV粒子は、約10kbまでの遺
伝情報を二重にパッケージする)。さらに、多種のレトロトランスポゾンはVL
30のように同じ方法で利用されてもよい。
しかしながら、ある系は、ここに記載された因子に用いられるものよりも異なっ
た介助機能を必要とするということが認められた。
上、1記−で、議論したように、多種の遺伝子がレトロトランスポゾンベクター
による使用に適するということが期待さiれる。さらに、他種のレトロトランス
ポゾンがベクターとして適当なものを提供することが期待される。また、好まし
い、宿主の選択は、限定することを意味しておらず、多くの・他の宿主が許容さ
れうるちのであることがわかるかもし”れない。本発明が、好ましい体系および
実例と結びつくことで表わされた一方で、それはそれとして、先行する明細書を
読んだ後普通の方法の1つが、種々の変化、置換または同等のものおよびここで
述べた組成および方法への変化、に影響を与えることができるだろう。
従って、この特許出願の書面によって認められる保護は、書き添えた請求項およ
びそれと均等のものに含まれる定義によってのみ限定されることを意図するもの
である。
本発明は、アメリカ合衆国政府の援助により、国立医科学研究所許可番号GM4
1314のもとでなされた。
政府は本発明について確定した権利を有する。
ネf?イシシ序λホΩトルzh2−亡゛タ一バ2T1) 、ロ ・Ω
×
DNA−εcoR1
:王1工G、3A
二ミニG、3B
A)
e<rocouロuL&1LLlニー×−)20cbovs>>N<o↑5 e
+I−IM NヘーNμmM NIN内へ閂へ−へへへへへへn−、B)
発明の要約
細胞、生物または種にいずれかの遺伝子を導入し、発現させる方法を開示する。
この方法は、遺伝子を単離しを供給する少なくとも1つのレトロトランスポゾン
遺伝因子から成るベクターに前記遺伝子を導入し、ハイブリッド遺伝子を与える
ことを含む。このハイブリッド遺伝子は、パッケージングおよび他の細胞、生物
または種へのレトロトランスポゾンの伝達ができる供与細胞に導入される。この
ハイブリッド遺伝子は、逆転写によってハイブリッド遺伝子が複製する供与細胞
に導入させられ、受容細胞のゲノムへ挿入される。遺伝子は、遺伝子の表現型を
与え、RNAおよび/またはタンパク質として好ましくは発現される。
国際調査報告
i+怜哨−喝Mlaeehf*be*kP「i/IIQO+7nフChi−J。
Claims (13)
- 1.以下の工程を含んでなる細胞、生物または種におけるいずれかの遺伝子の導 入および発現方法:(a)遺伝子を単離し、 (b)前記遺伝子に対するロングターミナルリピートを伴う細胞転位性遺伝因子 を含んでなるレトロトランスポゾンを少なくとも1つ含んでなるベクターを導入 し、もってハイブリッド遺伝子を与え、 (c)パッケージングおよびレトロトランスポゾン遺伝因子のビリオンヘの伝達 ができる供与細胞中に前記ハイブリッド遺伝子を導入し、 (d)前記ハイブリッド遺伝子を前記ビリオンによって受容細胞に導入し(ここ で、前記ハイブリッド遺伝子は逆転写によって複製され、受容細胞のゲノム中に 挿入される)、そして (e)前記ハイブリッド遺伝子の表現型をスクリーニングし、前記ハイブリッド 遺伝子を発現させる。
- 2.高くかつ有用な収量のハイブリッド遺伝子を含む受容細胞の調製が、請求項 1のビリオンでさらなる受容細胞を感染することによって得られる、方法。
- 3.ベクターがマウスレトロトランスポゾンVL30由来のものである、請求項 1記載の方法。
- 4.ベクターがVLPNFおよびVLPNRからなる群から選択されるものであ る、請求項3記載の方法。
- 5.供与細胞がpsi2およびPA317からなる群から選択されるものである 、請求項3記載の方法。
- 6.外来遺伝子が、細胞転位性遺伝子因子ロングターミナルリピート(LTR) プロモーターによって発現される、請求項1記載の方法。
- 7.外来遺伝子が、キメラ細胞転位性遺伝子因子中に含まれる内在性転写単位に よって発現される、請求項1記載の方法。
- 8.レトロトランスポゾンが、少なくとも1つの優勢な選択マーカーをコードす る遺伝物質をさらに含んでなる請求項1記載の方法。
- 9.選択マーカーが、アミノグリコシドホスホトランスフェラーゼ(eno.G 418、APH)、ジヒドロホレートレダクーゼ(DHFR)、ハイグロマイシ ン−B−ホスホトトランスフェラーゼ(HPH)、チミジンキナーゼ(TK)、 キサンチン−グアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(XGPRT、gpt )、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)およびルシフ ェラーゼからなる群から選択されるものである、請求項8記載の方法。
- 10.多数の細胞転位性遺伝因子が導入されかつRNAとして発現させられる、 請求項1記載の方法。
- 11.多数の細胞転位性遺伝因子が導入されかつRNA中でタンデムに発現させ られる、請求項10記載の方法。
- 12.多数の細胞転位性遺伝因子が導入されかつ単一細胞または生物中で別個の 転写単位として発現させられる、請求項10記載の方法。
- 13.細胞転位性遺伝因子が、ペプチド、抗体、抗原、ホルモンまたは細胞、生 物もしくは種において、生物学的に重要なレベルで一般に発現されたことのない 薬物をコードする遺伝物質を含んでなる、請求項1記載の方法。
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