JPH0551525U - 棒材のせん断装置 - Google Patents

棒材のせん断装置

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JPH0551525U
JPH0551525U JP11070991U JP11070991U JPH0551525U JP H0551525 U JPH0551525 U JP H0551525U JP 11070991 U JP11070991 U JP 11070991U JP 11070991 U JP11070991 U JP 11070991U JP H0551525 U JPH0551525 U JP H0551525U
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正夫 村川
伸裕 古閑
言 呂
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(57)【要約】 【目的】変形が少なくしかも焼けの発生のない精密な切
口面を得ることができる棒材のせん断装置を提供するこ
とにある。 【構成】棒材の挿通穴を有する固定刃と、棒材の先端部
の嵌まる穴を有し加圧手段によって移動される可動刃
と、棒材に軸方向圧縮力を付与する手段を備えた装置に
おいて、棒材に軸方向圧縮力を付与する手段が、棒材を
半径方向から拘束する可動材料押えを内蔵し背面には斜
面を有する軸線方向移動可能な本体と、前記本体の斜面
に対応する斜面を前面に有し可動刃と固定刃によるせん
断途中の所定ストローク段階で棒材軸線と直角方向に移
動して本体を後退させるくさびとを備えている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は棒材のせん断装置とりわけ軸方向圧縮力付加式による棒材のせん断装 置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその技術的課題】
金属棒材をせん断する方法として、軸方向圧縮力を付加した高速せん断法が知 られている。この方法は、いわゆる薄切り(長さ/直径の小さいせん断)において も、切口面が平坦でつぶれ量を減少でき、精密な棒素材を能率的に得ることがで きる利点がある。 しかし、この軸方向圧縮力付加式高速せん断法でせん断を行うと、図9(a)(b) のように、得られたオフカット側切口面Eとリメインダ側切口面E’に焼けf, fが発生する場合があった。このため、外観が悪くなるだけでなく、焼け発生部 は母材硬さに比べてかなり硬化しているため、被せん断材をたとえば冷間鍛造用 素材として用いると、鍛造時に不均一な変形を起こしたり、鍛造後に焼け発生部 に相当する個所に割れが発生したりするなどの問題があった。
【0003】
【考案が解決しようする課題】
本考案は前記のような問題点を解消しようとするもので、その目的とするとこ ろは、変形が少なくしかも焼けの発生のない精密な切口面を得ることができる棒 材のせん断装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
焼けは、従来一般に、高速せん断を行うとせん断変形域に歪が集中し、しかも 断熱的に変形するため、切口面が青熱脆性温度域まで上昇するためと考えられて いた。 しかし、本考案者らが実地に検討したところによれば、焼けの発生の真の原因 は、上記のようなせん断変形部の発熱作用だけでなく、クラック発生後分離した オフカット側とリメインダ側の両切口面がお互いにこすられながらせん断工程が 完了することによる摩擦熱との複合作用によることがわかった。そこでこの知見 から、摩擦熱による発熱を生じさせずに軸方向拘束を伴うせん断加工を実現でき るような型構造を開発したものである。 すなわち、本考案の特徴とするところは、棒材の挿通穴を有する固定刃と、棒 材の先端部の嵌まる穴を有し加圧手段によって移動される可動刃と、棒材に軸方 向圧縮力を付与する手段を備えた装置において、棒材に軸方向圧縮力を付与する 手段が、棒材を半径方向から拘束する可動材料押えを内蔵し背面には斜面を有す る軸線方向移動可能な本体と、前記本体の斜面に対応する斜面を前面に有し可動 刃と固定刃によるせん断途中の所定ストローク段階で棒材軸線と直角方向に移動 して本体を後退させるくさびとを備えた構成としたことにある。 本考案において、「棒材」には、中実な断面のもののほか、中空断面のものを 含む。
【0005】
【実施例】
以下本考案の実施例を添付図面に基いて説明する。 図1は本考案による棒材類のせん断装置の一実施例を示している。 1はプレスベッドないしボルスタに固定されるベースプレート、2はベースプ レート1に固定された型フレームであり、長手方向中央部にブロック部2aを有 し、ブロック部2aの前後には空所2b,2cが形成されている。前記ブロック 部2aと後壁2dには所要高さ位置に軸線方向に伸びる棒材挿入穴20が貫設さ れ、この棒材挿入穴20に棒材Wが挿入され、ローラなど所望の送り手段10に より前進させられるようになっている。そしてブロック部2aには棒材挿入穴2 0と同心でかつ空所2cに開口した袋穴21が設けられている。 3は型フレーム2のブロック部2aに交換固定された固定刃であり、前記棒材 挿入穴20と同心の貫通穴30を有し、貫通穴30よりも下方には排出用の凹部 31が設けられている。
【0006】 4は前記固定刃3に摺接する可動刃であり、空所2bに配されたカッタホルダ 4aに保持されている。カッタホルダ4はベースプレート1またはこれを貫く穴 に配されたクッション4bによって付勢され、被加圧部41が空所2bから上方 に所要高さ突出し、ラムAによって下降移動されるようになっている。ラムAは プレス自体かまたはこれに付加された加速装置により高速で動かされるようにな っている。 可動刃4には、カッタホルダ4aの上死点位置において前記固定刃3の貫通穴 30と同心となる貫通穴40が貫設されている。そして、貫通穴40には棒材W の先端が当接するストッパ4cが位置している。このストッパ4cは、カッタホ ルダ4aに固定されていてもよいが、この実施例では軸線方向移動可能な構造と なっている。 すなわち、ストッパ4cは、中間にフランジ42を有すると共にこれより先に カッタホルダ4aを貫くロッド43を有し、フランジ42とカッタホルダ内面と の間に介在したスプリングなどのバイアス手段44により固定刃方向に付勢され ている。そして、型フレーム2の前壁2eには、ロッド43と対峙する位置に位 置検出センサ4dが固定されている。この位置検出センサ4dは、前記送り手段 10により棒材Wが挿入され、バイアス手段44に抗してストッパ4cが後退し たときにロッド43と当接し、くさびや上記ラムの駆動装置に作動信号を送るも のである。 また、前壁2eには位置検出センサ4dよりも下位にオフカット排出手段4e が設けられている。このオフカット排出手段4eはたとえば流体圧シリンダが用 いられ、カッタホルダ4aが材料分離位置まで下降したときに作動し、ピストン ロッドがストッパ4cのロッド43を押圧する。
【0007】 5は本考案で特徴とする軸方向圧縮力付加・解除機構であり、本体6とくさび 7とくさび駆動手段8とを備えている。 本体6は矩形状断面をなし、型フレーム2のブロック部2aに設けた袋穴21 に摺動可能に内嵌され、前端と袋穴底間に介在したバイアス手段6aにより後方 に付勢されており、後端には斜面61を有している。そして、本体6は棒材挿入 穴20と同心の棒材挿入穴60を前後に有すると共に、それら棒材挿入穴60, 60の間にテーパ状空所62が設けられ、ここに棒材Wを周囲から拘束する可動 材料押え9が内蔵されている。 可動材料押え9は2つ以上の割型からなっており、それぞれ内面に棒状類の輪 郭に対応した凹部90を有し、外面はテーパ状空所62に対応するテーパ状をな している。そして、テーパ状空所62の軸方向端部に配したバイアス手段9aに よって締付け開放側すなわちテーパの径小側に向けて付勢されている。なお、テ ーパ状の外面またはテーパ状空所内面には、テーパ状空所62でのスムーズな移 動を図るためベアリング要素91が設けられている。可動材料押え9,9の間に は、図2で代表的に示すようにスプリング92,92が介在されることが好まし い。
【0008】 前記本体6は、この実施例では、一端の開放された第1ブロック600と開放 端に固定される第2ブロック601からなっている。これに代えて、図2のよう に一側壁の開放した第1ブロック600とその開放側壁に固定される第2ブロッ ク601とから構成してもよい。
【0009】 くさび7は前記型フレーム1の空所2c内に軸線と直角方向に移動可能に配さ れている。このくさび7は、棒材Wの径よりも大きい窓穴状の縦穴70を有し、 前面側に前記本体6の斜面61に対応する斜面71が設けられ、後面側は空所2 cに固定したスライドガイド23に摺接している。 そしてくさび7の頂部には、前記高速ラムAの下降時に押圧される受圧部7a を有している。この受圧部7aは、好ましくは、棒材の材質や直径に応じた軸圧 縮応力解除位置を自由に設定し得るようにボルト類を使用し、くさび7に対する 突出高さを調整自在とする。 くさび駆動手段8はくさび7を上昇させて本体6を軸線方向に移動し棒材Wに 軸方向圧縮力を与えるための手段であり、好適には流体圧シリンダが用いられる 。この流体圧シリンダと圧力源との間には図示しない制御弁が配され、前記位置 検出センサ4dからの信号によって制御弁が作動し、圧力流体を流体圧シリンダ に供給するようになっている。 ピストンロッド8aはくさび7の下部に連結されていてもよいし、離間してい てもよい。
【0010】 本考案は中実な棒材のせん断に限定されるものではなく、中空棒材のせん断に も適用され得る。図3はこの場合の型構造を示しており、ストッパ4cの先端部 に中空棒材に嵌まる突軸45が形成され、中空棒材内には芯金Bが内挿されてい る。 型設計の容易さなどの面から軸方向圧縮力付加・解除機構5はリメインダ側に 設けることが有利であるが、場合によってはオフカット側に設置してもよい。
【0011】
【実施例の作用】
次に、本考案の実施例の使用法と作用を説明する。 たとえば中実な丸棒をせん断するにあたっては、棒材Wを型フレーム2の後壁 2dの棒材挿入穴20に配し、送り手段10を駆動して棒材Wを前進させる。こ のときにはストッパ4cはバイアス手段44によって固定刃4の貫通穴40内に 進入している。 棒材Wはくさび7の縦穴70と本体6の棒材挿入穴60に入り、可動材料押え 9,9がテーパ状凹所62に沿って動くことによって棒材Wを周囲から軽く拘束 し始める。棒材Wはさらに固定刃3の貫通穴30を通って移動刃4の貫通穴40 に挿入され、棒材端面がストッパ4cの端面に当接する。なおも棒材Aが前送さ れることによってストッパ4cは押圧を受けて後退し、ロッド43が位置検出セ ンサ4dに当接する。これにより図4のようにせん断長さが設定されたセット状 態となる。したがって、ストッパ4cの長さを任意に選択することでオフカット 長さを調整することができる。 このときには、くさび7は下死点位置にあり、上部の受圧部7aは固定刃4の 頂面レベルよりも間隔S’だけ沈んでいる。
【0012】 前記のようにストッパ4cのロッド43が位置検出センサ4dに当接すること により圧力回路の制御弁が作動し、図5に示すように、くさび駆動手段8として の流体圧シリンダに圧力流体が供給され、ピストンロッド8aが移動する。それ によってくさび7は棒材軸線と直角方向に押し移動される。 このくさび7の移動により斜面71,61を介して本体6に推力が付与され、 本体6はバイアス手段6aに抗して袋穴21内を左方に移動する。この本体6の 移動により可動材料押え9はテーパ状空所62に沿って右方に移動し、それによ り棒材Wは周囲をしっかりと拘束された状態となるとともに、ストッパ4cの後 退限すなわちフランジ42がカッタホルダ4aの内壁に当接して停止する位置ま で軸線方向移動させられる。この操作により棒材軸方向に所定の軸圧縮応力が付 与される。この軸圧縮応力はくさび駆動手段8の圧力を調整することにより容易 に変更可能である。 前記くさび7の上昇位置で受圧部7aの頂面はカッタホルダ頂面よりも下位に ある。それら受圧部7aの頂面とカッタホルダ頂面との間隔Sは、だれとせん断 面の形成に要するストロークに設定しておく。これは焼けが発生しない最適の位 置の設定も兼ねており、受圧部7aとしてボルトを用いると容易に調整可能であ る。
【0013】 前記位置検出センサ4dからはプレスの駆動部にも信号が送られ、図5の状態 でラムAが下降させられる。それによって、ラムAの下面がカッタホルダ4aの 被加圧面41に接し、カッタホルダ4aは打撃的押圧を受けて下降し、カッタホ ルダ4aと一体の可動刃4によってせん断が開始される。ラムAの下面がカッタ ホルダ4aの被加圧面41に接した段階では、くさび7の受圧部7aはラムAに 接していない。 棒材Wのせん断メカニズムは、周知のように、だれとせん断面が形成され、次 いでクラックが発生し材料が分離する経過をたどり、慣用の軸圧縮力付加方式で は分離するまで軸圧縮力を付加していた。ところが本考案では、可動刃4が棒材 Wに食い込み、だれとせん断面が形成されたストローク(破断面発生直前の状態) に達した図6のような時点で、くさび7の受圧部7aがラムAの下面で押される 。これによって、可動刃4とともにくさび7も下方に押し上げられる。このため 、本体6はくさび7による強制的な押圧が解除され、バイアス手段6aの押圧力 で右方に移動し、それにより、本体6内の可動材料押え9はバイアス手段9aに 抗してテーパ面に沿って左方すなわち拡開側に移動する。このため棒材Wに付加 されていた軸圧縮応力が取り除かれる。
【0014】 そして、図7に示す状態までラムAがさらに下降し、可動刃4を押し下げるこ とにより、材料分離(せん断)が完了するが、前記のようにだれとせん断面形成後 のストローク中は軸圧縮応力が作用していないため、オフカット側とリメインダ 側の切口面がお互いに強く擦られることはない。 材料分離がなされた後は、ストッパ4cのバイアス手段44の反力および前壁 2eに設けられているオフカット排出手段4eの作動によって切落し部(オフカ ット部)W’が型外部へ排出される。せん断後は、ラムAの上昇に伴い、可動刃 4も下方のクッション4bにより固定刃3とお互いの貫通穴40,30が同心位 置になる状態まで戻される。 以上のような操作を繰り返すことにより、焼け発生のない精密なせん断切口面 を連続的に得ることが可能となる。
【0015】 本考案を実地に適用し、S15C、直径22mmφ、可動刃と固定刃のクリアラ ンス0mm、オフカット長さ15mm、せん断速度(V)6m/sec、軸圧縮応力約5k gf/mm2の条件でせん断した。このとき、受圧部とカッタホルダ間隔Sを、あらか じめ、だれ+せん断面の形成に要するストロークに相当する約3mmに調整してお いた。その結果、図8に模式的に示すように、全く焼けの発生のないしかも平滑 な切口面が得られた。これは、移動刃食い込み後に軸圧縮応力が解放されたこと によるものである。
【0016】 なお、本考案者らは、焼けの発生防止策として、ストッパを型フレーム側に設 ける一方、カッタホルダと可動刃にストッパを避ける縦溝を設け、ストッパを棒 材の端面上部域(だれとせん断面形成部分)にのみ当接させてせん断を行い、可動 刃が下降する途中でストッパとの当接を解放させる方法も試みた。しかし、この 方法は、長さL/直径Dの小さい棒材のせん断を行えないこと、せん断前に強制的 に軸圧縮力を付加することができず、長さL/直径Dの小さい棒材の場合につぶれ が大きくなること、オフカット側端面がせん断中にストッパに擦られながら下方 に押されるため、端面にすり傷が発生しやすい点に問題があり、実用性に乏しか った。本考案によればこのような不具合を回避することができる。
【0017】
【考案の効果】
以上説明した本考案によれば、だれとせん断面を形成する工具食い込みストロ ーク中にのみ軸圧縮力を作用させることができるため、高速軸圧縮力付加式せん 断の利点を生かした変形の少ない平滑な切口面が得られるだけでなく、切口面同 士の摩擦熱による焼けの発生が抑制され、鍛造用素材などとして良好なせん断加 工を行うことができるというすぐれた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による棒材のせん断装置の一実施例を示
す縦断側面図である。
【図2】本考案における本体の他の実施例を示す縦断正
面図である。
【図3】本考案を中空棒材のせん断に適用した実施例を
示す部分的断面図である。
【図4】本考案装置に棒材を送りこんだ段階を示す断面
図である。
【図5】軸圧縮力を付加した状態を示す断面図である。
【図6】軸圧縮力を解除したときの状態を示す断面図で
ある。
【図7】せん断の完了した状態を示す断面図である。
【図8】本考案により得られた切口面を模式的に示す断
面図である。
【図9】従来のせん断法により得られた切口面を模式的
に示す断面図である。
【符号の説明】
3 固定刃 4 可動刃 5 軸方向圧縮力付加・解除機構 6 本体 7 くさび 8 くさび駆動手段 9 可動材料押え 30,40 貫通穴 61,71 斜面

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】棒材の挿通穴を有する固定刃と、棒材の先
    端部の嵌まる穴を有し加圧手段によって移動される可動
    刃と、棒材に軸方向圧縮力を付与する手段を備えた装置
    において、棒材に軸方向圧縮力を付与する手段が、棒材
    を半径方向から拘束する可動材料押えを内蔵し背面には
    斜面を有する軸線方向移動可能な本体と、前記本体の斜
    面に対応する斜面を前面に有し可動刃と固定刃によるせ
    ん断途中の所定ストローク段階で棒材軸線と直角方向に
    移動して本体を後退させるくさびとを備えたことを特徴
    とする棒材のせん断装置。
JP1991110709U 1991-12-18 1991-12-18 棒材のせん断装置 Expired - Lifetime JP2549195Y2 (ja)

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