JPH055158A - 高粒界耐食性オーステナイト系ステンレス鋼 - Google Patents

高粒界耐食性オーステナイト系ステンレス鋼

Info

Publication number
JPH055158A
JPH055158A JP15638091A JP15638091A JPH055158A JP H055158 A JPH055158 A JP H055158A JP 15638091 A JP15638091 A JP 15638091A JP 15638091 A JP15638091 A JP 15638091A JP H055158 A JPH055158 A JP H055158A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stainless steel
austenitic stainless
weight
less
irradiation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15638091A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihide Katsura
了英 桂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Nuclear Fuel Development Co Ltd
Original Assignee
Nippon Nuclear Fuel Development Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Nuclear Fuel Development Co Ltd filed Critical Nippon Nuclear Fuel Development Co Ltd
Priority to JP15638091A priority Critical patent/JPH055158A/ja
Publication of JPH055158A publication Critical patent/JPH055158A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Treatment Of Steel (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】中性子照射による粒界応力腐食割れを防止する
ことのできる原子炉内材料として適したオーステナイト
系ステンレス鋼を提供する。 【構成】Mn8〜12重量%,Ni5〜8重量%,Cr
18〜22重量%、C 0.1重量%以下,P 0.03 重量%
以下,S 0.003重量%以下,Si 0.5重量%以下および
残部をFeからなることを特徴とする耐粒界腐食割れ性
を向上させたオーステナイト系ステンレス鋼。また上記
組成にMo2〜3重量%およびNb 1.0重量%以下を添
加してさらに耐粒界腐食割れ性を向上させたオーステナ
イト系ステンレス鋼。また、これらの組成にさらにY
1.5〜1重量%を添加して耐全面腐食性を向上させたオ
ーステナイト系ステンレス鋼。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐粒界腐食割れ性の改
善されたオーステナイト系ステンレス鋼に係り、特に原
子炉内で中性子照射を受ける原子炉用機器に好適なオー
ステナイト系ステンレス鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】オーステナイト系ステンレス鋼は、制御
棒,炉内計装管等の原子炉炉内用機器材料として使用さ
れており、例えばJIS規格のSUS304鋼は次の組
成を有する。 Ni: 8.00 〜10.5 重量% Cr:18.00 〜20.00 重量% C: 0.08 重量%以下 Mn: 2.0 重量%以下 P: 0.045重量%以下 S: 0.003重量%以下 Si: 1.00 重量%以下 これらの炉内機器は、高温水という環境に置かれる上
に、他の原子炉構成材料に比べても高い中性子照射下で
使用され、かかる環境下において、オーステナイト系ス
テンレス鋼は、粒界応力腐食割れ(IGSCC)を起こ
すことがある。IGSCCの主たる材料側の因子は、溶
接などの熱サイクルによる粒界炭化物の形成とそれに伴
う粒界近傍におけるクロム欠乏層の形成、すなわち、溶
接鋭敏化である。しかしながら近年、熱による鋭敏化が
全く起こっていない溶体化オーステナイト系ステンレス
鋼においても、照射を受けた場合応力腐食割れを示す可
能性が報告されている(例えば「オーステナイト系材料
の応力腐食割れに関する照射環境の影響」W.E.Clarke a
nd A.J.Jacobs ,Proceedings of the first Internati
onal Symposium on Environmental Degradation of Mat
erials in Nuclear Power System-Water Reactors ,My
tle Beech, South Carolina, P.451, August,1983 を
参照)。
【0003】照射による材料への影響としては、照射に
よって引き起こされる照射誘起偏析によりSi(ケイ
素)あるいはP(リン)等が粒界に濃縮し耐食性が低下
することが考えられる。
【0004】上記の原因に着目して、不純物元素量を限
定することにより、高照射を受けた場合の耐粒界腐食割
れを改善することが考えられ、高純度オーステナイト系
ステンレス鋼が開発されている(例えば、「オーステナ
イト鋼の粒界腐食」(J.Armijo:Intergranular Corros
ion of Nonsensitized Austenitic Steels, Corrosion
NACE,Jan. 1968, P24)あるいは「BWR及びPWR炉
心におけるオーステナイト系ステンレス鋼及びNi基合
金の変形特性」( F. Garazarolli et al.,Proceeding
of the third International Symposium on Environmen
tal Degradation of Materials in Nuclear Power Sysl
em-Water Reactors, Montory Californial, P.442 Sep
t. P.442(1983) 等を参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、高純
度オーステナイト系ステンレス鋼は、S,P等の不純物
を低減することにより耐粒界腐食割れ性が改善されると
考えられ開発されてきたが、必ずしも所期の目的どおり
には耐食性が改善されない場合がある。この原因とし
て、照射によって引き起こされる照射誘起偏析により、
Cr(クロム)が粒界で欠乏し粒界の耐食性が低下する
ことが考えられる。なお、照射によるクロム欠乏層の形
成は溶接鋭敏化とは異なり粒界炭化物の形成は伴わな
い。
【0006】本発明は上記の状況に鑑みてされたもの
で、オーステナイト系ステンレス鋼において、照射によ
るクロム欠乏層の形成を阻止することにより耐粒界腐食
割れ性を向上できる鉄基合金材料を提供することを目的
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係るオーステナイト系ステンレス鋼は、M
n(マンガン)8〜12重量%,Ni(ニッケル)5〜
8重量%,Cr(クロム)18〜22重量%,C(炭
素) 0.1重量%以下,P(リン)0.03重量%以下,S
(イオウ) 0.003重量%以下,Si(ケイ素) 0.5重量
%以下および残部をFe(鉄)からなる元素組成を有す
ることを特徴とする。さらにこの組成にMo(モリブデ
ン)2〜3重量%およびNb(ニオブ)を1重量%以下
添加することをも特徴とするものである。また上記の耐
粒界腐食性及び耐全面腐食性をさらに改善するために、
Y(イットリウム)を 0.5〜1重量%添加することも特
徴とするものである。
【0008】
【作用】中性子照射により生ずる粒界のCr欠乏は、照
射誘起偏析によるものである。これは、熱鋭敏化による
Cr欠乏とは異なり、Cr炭化物の生成は伴わない。照
射下ではCrは、照射によって生成する過剰の原子空孔
を媒体として粒界から欠乏してゆく。従ってこれを防止
するためには、照射によって生成する過剰の原子空孔を
トラップするか、Crの代償として優先的に粒界から欠
乏するCrよりも原子半径の大きい元素を添加すること
が有効な手段である。
【0009】従来炉内構成材として用いられるオーステ
ナイト系ステンレス鋼SUS304鋼あるいはSUS3
16鋼、またはこれらを高純度化したものについては、
JISの規格でMn量は2%以下である。本発明におい
ては、Crよりも原子半径の大きいMnを従来例の4〜
6倍の8〜12重量%まで増すことによりCrの欠乏層
の形成を防止している。また加工性に優れるオーステナ
イト相を保持する上でMnはオーステナイト安定化元素
として働く。従ってMn量を増すことにより、もう一つ
のオーステナイト形成元素である高価なNiを節約する
ことができる。さらにフェライト相形成元素であるが、
照射によるCr欠乏層を防止する働きのある、Crより
も原子半径の大きいNb,Moもオーステナイト相を保
持した状態で上述の量まで添加することができ、耐食性
を向上できる。
【0010】上記の耐粒界腐食性の改善に加えて、耐全
面腐食性を向上させるために、Y元素を 0.5〜1重量%
添加することは有効である。これはY元素がステンレス
鋼の酸化皮膜と母相金属の間にY2 3 の中間相を作る
ため、酸化皮膜の耐食性を向上するからである。またY
はCrに比較して原子半径の大きな金属であるため照射
によるCr欠乏の形成も防止する作用がある。
【0011】
【実施例】まず本発明の合金組成においてオーステナイ
ト相を保持できるか否かを図1に示すクライナーらによ
る基本的なFe−Cr−Mnステンレス鋼の組織図を用
いて説明する。1200℃に熱処理してそれから水冷し
た場合、Ni量を本発明の範囲である6重量%とした場
合には、Mn量は8重量%,Cr量は22重量%まで添
加可能であり、本組成の範囲でγ相(オーステナイト
相)を得られることがわかる。これに対して、比較のた
めNi量を2重量%とすると、この場合にはMn量を増
加させてもCr量18重量%でγ相単相が得られない。
これから本発明における組成のオーステナイト相(γ
相)での安定性が確認できる。
【0012】次に、本発明の合金および従来の合金のそ
れぞれに電子線照射実験を実施して、照射によるCrの
粒界欠乏の程度を調べた。測定は粒界近傍のCrの濃度
分布をエネルギー分散型X線分光装置で測定して行っ
た。
【0013】上記試験は次の各合金について行った。 本発明 合金A:Mn10重量%,Ni 6.5重量%,C
r20重量%,C 0.1重量%以下,P 0.03 重量%以
下,S 0.003重量%以下,Si 0.5重量%以下,残部F 合金B:合金A+Mo 2.5重量%,Nb 1.0重量%以下 従来例 :SUS304鋼
【0014】その結果を図2に示す。図2において縦軸
は、Crの濃度の粒界と粒内の比、すなわち照射による
Crの粒界欠乏の程度を示す。この図に示すように、本
実施例に示す組成においては、JIS規格におけるオー
ステナイト系ステンレス鋼の代表鋼種であるSUS30
4鋼のようなMn量が2重量%以下の鋼種に比較して、
Crの粒界からの欠乏が低減されることがわかる。また
NbおよびMoを併せて添加することによりさらにCr
の粒界からの欠乏が低減されることがわかる。これらの
結果より、本発明のものは照射されても十分耐粒界腐食
割れ性を維持することができることが確認された。
【0015】次に上記実施例における合金Bの組成に、
さらにYを 0.5〜 1.0重量%添加した場合、および添加
しなかった場合について、250℃高温水中での耐食性
に及ぼす効果を調べた。結果を図3に示す。本図から分
かるようにYの添加により耐全面腐食性が向上すること
がわかる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のオーステ
ナイト系ステンレス鋼は、中性子照射に対して優れた耐
粒界腐食割れ性を有し、炉内機器用材料として優れてい
る。また、本発明のオーステナイト系ステンレス鋼はM
n量が多く、高価なNiを節約することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Fe−Cr−Mn系の組織図。
【図2】本発明のオーステナイト系ステンレス鋼と従来
のオーステナイト系ステンレス鋼の照射によるCrの粒
界欠乏の関係を示す図。
【図3】本発明においてYを添加したことによる全面腐
食性に及ぼす効果を示す図。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 Mn8〜12重量%,Ni5〜8重量
    %,Cr18〜22重量%、C 0.1重量%以下,P 0.0
    3 重量%以下,S 0.003重量%以下,Si 0.5重量%以
    下および残部をFeからなることを特徴とする高粒界耐
    食性オーステナイト系ステンレス鋼。 【請求項2】 上記請求項1においてさらにMo2〜3
    重量%およびNb1.0 重量%以下を含有することを特徴
    とする高粒界耐食性オーステナイト系ステンレス鋼。 【請求項3】 上記請求項1においてさらにY 0.5〜1
    重量%を含有することを特徴とする高粒界耐食性オース
    テナイト系ステンレス鋼。 【請求項4】 上記請求項2においてさらにY 0.5〜1
    重量%を含有することを特徴とする高粒界耐食性オース
    テナイト系ステンレス鋼。
JP15638091A 1991-06-27 1991-06-27 高粒界耐食性オーステナイト系ステンレス鋼 Pending JPH055158A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15638091A JPH055158A (ja) 1991-06-27 1991-06-27 高粒界耐食性オーステナイト系ステンレス鋼

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15638091A JPH055158A (ja) 1991-06-27 1991-06-27 高粒界耐食性オーステナイト系ステンレス鋼

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH055158A true JPH055158A (ja) 1993-01-14

Family

ID=15626489

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15638091A Pending JPH055158A (ja) 1991-06-27 1991-06-27 高粒界耐食性オーステナイト系ステンレス鋼

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH055158A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101140651B1 (ko) 크리프 저항성이 우수한 고크롬 페라이트/마르텐사이트 강 및 이의 제조방법
US5116569A (en) Austenitic steel excellent in resistance to neutron irradiation embrittlement and members made of the steel
US4040876A (en) High temperature alloys and members thereof
JPH01275740A (ja) オーステナイト系ステンレス鋼合金
US5278881A (en) Fe-Cr-Mn Alloy
US5316597A (en) A nuclear reactor comprising a reactor vessel and structural members made of an austenitic stainless steel having superior resistance to irradiation-induced segregation
EP0135321B2 (en) Austenitic stainless steel with improved resistance to corrosion by nitric acid
US4640817A (en) Dual-phase stainless steel with improved resistance to corrosion by nitric acid
JPH055158A (ja) 高粒界耐食性オーステナイト系ステンレス鋼
JPH08165545A (ja) 中性子照射下で使用される構造部材
US4560407A (en) Alloy for use in a radioactive ray environment and reactor core members
JPH05171359A (ja) 窒素とホウ素の含有量を極めて低くしたオーステナイト系ステンレス鋼
JPH05255812A (ja) 熱中性子遮蔽用オーステナイト系ステンレス鋼
JPH0397830A (ja) オーステナイト鉄基合金
JPH0336239A (ja) オーステナイト鉄基合金
JPS62222049A (ja) 耐食性に優れたb含有ステンレス鋼
JPH05311338A (ja) 耐照射性オーステナイト鉄基合金
JPH06228709A (ja) 耐照射性オーステナイト鉄基合金
KR101275105B1 (ko) 크리프 성능이 향상된 원자로 노심부품 소재용 고크롬 페라이트/마르텐사이트강 및 이의 제조방법
JPH0456750A (ja) オーステナイト鉄基合金
RU2703318C1 (ru) Радиационно-стойкая аустенитная сталь для внутрикорпусной выгородки ввэр
JPS6017058A (ja) 高照射領域内機器用合金
JPH03223443A (ja) オーステナイト鉄基合金
JPH04236744A (ja) 耐照射性オーステナイト鉄基合金
JPS63176447A (ja) オ−ステナイト鉄基合金