JPH0551595A - カチオン界面活性剤の製造方法 - Google Patents

カチオン界面活性剤の製造方法

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JPH0551595A
JPH0551595A JP21104491A JP21104491A JPH0551595A JP H0551595 A JPH0551595 A JP H0551595A JP 21104491 A JP21104491 A JP 21104491A JP 21104491 A JP21104491 A JP 21104491A JP H0551595 A JPH0551595 A JP H0551595A
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JP
Japan
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exchange membrane
cationic surfactant
electrodialysis
cation exchange
ionic impurities
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JP21104491A
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English (en)
Inventor
Yutaka Yasuda
裕 安田
Hiroyuki Mitobe
裕之 水戸部
Mitsugi Morishita
貢 森下
Shinichiro Tanahashi
真一郎 棚橋
Makoto Kubo
誠 久保
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、カチオン型界面活性剤を製造する
際、特定のイオン交換膜を使用して電気透析を行ってイ
オン性不純物を除去することにより効率的に製造を行う
方法を提供する。 【構成】 カチオン型界面活性剤及びイオン性不純物を
含有する溶液を電気透析に付すことにより含有するイオ
ン性不純物を除去するに当って、電気透析に用いる陽イ
オン交換膜として、含水率0.05〜0.3 (グラム水/グラ
ム湿潤樹脂)のスルホン酸型陽イオン交換膜の表面ない
し表層において酸化重合可能な芳香族化合物を化学酸化
重合させた膜又は前記化学酸化重合を行った後、更にア
ルデヒド類で処理した膜を使用することを特徴とするカ
チオン界面活性剤の製造方法。 【効果】 本発明のカチオン界面活性剤の製造方法によ
れば、イオン交換膜の膜伸びを生じることなく、脱塩精
製を短時間に効率良く行うことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カチオン型界面活性剤
の製造方法に関するものである。更に詳しくは、カチオ
ン型界面活性剤を含有する溶液を電気透析に付してイオ
ン性不純物を除去する際に、特定のイオン交換膜を使用
することにより効率的に製造を行う方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】リンス
基剤等に使用されるカチオン型界面活性剤として、モノ
アルキルトリメチルアンモニウム塩型やジアルキルジメ
チルアンモニウム塩型等が一般的に使用されている。こ
れらのカチオン型界面活性剤は、メチルクロライドや硫
酸ジメチル等で長鎖アルキルアミンを4級化することに
より製造され、少量の無機塩を不純物として含有してい
る。近年界面活性剤に対して安全性や低刺激性等の要望
が強くなってきている。一般に皮膚刺激性が強いと言わ
れているカチオン型界面活性剤の分野でも、低刺激なも
のの開発が期待されている。例えば、特開平3−160296
号公報に記載の一般式(II)で表わされるカチオン化合物
が起泡力、洗浄力に優れ、且つ低刺激性であるものとし
て見出された。
【0003】
【化2】
【0004】〔式中、R1 は直鎖または分岐鎖の炭素数
7〜15のアルキル基又はアルケニル基、R2,R3,R4 は
同一又は異なる炭素数1〜3のアルキル基、GはH又は
炭素数1〜3のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル
基、EはH、炭素数1〜3のアルキル基若しくはヒドロ
キシアルキル基、又は一般式(III) で表わされる基を示
す。
【0005】
【化3】
【0006】但し、Gが炭素数1〜3のアルキル基又は
ヒドロキシアルキル基の場合、Eは炭素数1〜3のアル
キル基若しくはヒドロキシアルキル基ではない。YはH
又はヒドロキシ基、AはOH、ハロゲン原子又は炭素数
1〜4のアルキル硫酸基、mは2又は3の数、nは0又
は1〜5の整数を示す。但し、n=1の場合は、Y=H
又はヒドロキシ基を示し、n=0,2,3,4,5の場
合はY=Hを示す。〕これらのアミドアミン型カチオン
化合物を製造するには、相当する環状アミン前駆体及び
/又はアミドアミンにクロルヒドリン型4級塩、例えば
3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル-N,N,N−トリメチ
ルアンモニウムクロライドを水酸化ナトリウムの存在下
で反応させる方法が採られている。
【0007】この製造法では、副生成物として塩化ナト
リウムとクロルヒドリン型4級塩の加水分解物である、
例えば一般式(IV)の 2,3−ジヒドロキシ基含有4級塩が
生成する。
【0008】
【化4】
【0009】塩化ナトリウム等の無機塩は、洗浄剤やリ
ンス剤として4級塩を使用する際に、増粘等の悪影響を
及ぼすため、電気透析等の方法により除去・精製が行わ
れている。この電気透析工程において、海水脱塩等で使
用されている通常のイオン交換膜を用いているが、脱塩
に長時間を要する点や長期間使用すると膜伸びが生じ膜
破損に到る等工業上大きな問題点となっていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】脱塩時間が長く、膜伸び
が大きく破損しやすい原因として、有機カチオン性物
質、特に一般式(IV)の4級アンモニウム塩化合物が陽イ
オン交換膜中に貫入・吸着し易いことが考えられる。本
発明者らは上記の問題点を解決するべく鋭意検討を行っ
た結果、電気透析に使用する陽イオン交換膜に特定の化
学改質した陽イオン交換膜を用いると、短時間で脱塩精
製が可能で膜伸び等も少ないことを見出し、本発明を完
成させるに到ったものである。
【0011】即ち、本発明は、カチオン型界面活性剤及
びイオン性不純物を含有する溶液を電気透析に付すこと
により含有するイオン性不純物を除去するに当って、電
気透析に用いる陽イオン交換膜として、含水率0.05〜0.
3 (グラム水/グラム湿潤樹脂)のスルホン酸型陽イオ
ン交換膜の表面ないし表層において酸化重合可能な芳香
族化合物を化学酸化重合させた膜又は前記化学酸化重合
を行った後、更にアルデヒド類で処理した膜〔以下「改
質陽イオン交換膜」と称する〕を使用することを特徴と
するカチオン界面活性剤の製造方法を提供するものであ
る。本発明に用いる改質陽イオン交換膜の製造方法とし
ては、特開平2−300152号公報や特開平2−296839号公
報等に開示されている手法を用いることができる。
【0012】本発明において用いるスルホン酸型陽イオ
ン交換膜〔以下「陽イオン交換膜」と略称する〕として
は、例えばスチレン−ジビニルベンゼン共重合体のスル
ホン化物、スチレン−ハロメチルスチレン架橋共重合体
のスルホン化物などの炭化水素系重合体膜、テトラフル
オロエチレン−パーフルオロスルホニルエトキシビニル
エーテル共重合体などのフッ素化炭化水素系重合体膜等
が挙げられる。これらの陽イオン交換膜のイオン交換容
量は通常1.0 〜3.0 (ミリ当量/グラム乾燥樹脂)であ
ることが好ましい。
【0013】また、本発明においては陽イオン交換膜の
含水率は0.05〜0.3 (グラム水/グラム湿潤樹脂)のも
のが好ましく、より好ましくは0.1 〜0.3 (グラム水/
グラム湿潤樹脂)である。含水率が0.3(グラム水/グラ
ム湿潤樹脂)を超えると有機カチオン化合物が透過し易
くなり、好ましくない。一方含水率が0.05(グラム水/
グラム湿潤樹脂)未満では膜抵抗が著しく増大し、好ま
しくない。なお、ここでイオン交換膜のイオン交換容量
及び含水率は”小坂勇次郎、清水博著「イオン交換膜」
(共立出版)123 〜124 頁”に記載された方法により測
定した。
【0014】本発明において、陽イオン交換膜の表面な
いし表層を処理するために用いる酸化重合可能な芳香族
化合物としては、酸化剤による化学酸化重合を行い得る
芳香族化合物であれば特に限定されず、例えばピロール
及び置換基を有するピロール系化合物;フラン及び置換
基を有するフラン系化合物;チオフェン及び置換基を有
するチオフェン系化合物;ピリジン及び置換基を有する
ピリジン系化合物;イソチアナフテン、イソナフトチオ
フェン、アズレン、アントラセン、ピレン、フルオレ
ン、フェノール、ベンゼン、アニリン、オルトフェニレ
ンジアミン、メタフェニレンジアミン、パラフェニレン
ジアミン等の芳香族化合物並びにこれらの誘導体が挙げ
られる。これらの中でも、特にピロール、ピロール系化
合物、ピリジン、ピリジン系化合物、アニリン、及びフ
ェニレンジアミン類及びこれらの誘導体が好ましく用い
られる。
【0015】また、本発明において、これらの芳香族化
合物を化学酸化重合させるために使用する酸化剤として
は、従来公知の酸化剤を用いることができ、例えば塩化
第二鉄、塩化第二銅、塩化第二錫、塩化モリブデン、塩
化タングステン、塩化ルテニウムなどの塩化物;硫酸
銅、硫酸第二鉄などの硫酸塩、硝酸第二鉄、硝酸銅など
の硝酸塩;重クロム酸カリウム、二酸化マンガン、二酸
化鉛などの酸化物;過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウ
ム、次亜塩素酸ナトリウム、塩素酸ナトリウム、過酸化
水素などのパーオキソ酸;テトラクロロ白金(II)酸カリ
ウム、テトラクロロバナジウム(II)ナトリウム、テトラ
クロロ金酸ナトリウムなどの金属塩化物;ヨウ素、臭素
などのハロゲン等が挙げられる。
【0016】化学酸化重合を行う際の酸化剤の濃度は0.
001 モル/lから飽和濃度までの範囲で適宜選択するこ
とができるが、特に0.01〜5 モル/l程度であることが好
ましい。本発明において、上記芳香族化合物を化学酸化
重合させる方法は、通常使用される方法が用いられ、特
に限定されるものではない。例えば(1) 酸化剤を水、メ
タノール、エタノール、アセトニトリル等の溶媒又はこ
れらの混合溶媒に溶解したものを陽イオン交換膜の片面
又は両面に塗布或は浸漬により付着させた後、芳香族化
合物を必要に応じて適当な溶剤に溶解したものを塗布或
は浸漬する方法、(2) 芳香族化合物の溶液を陽イオン交
換膜の片面又は両面に塗布或は浸漬することにより付着
させた後、酸化剤の溶液を塗布或は浸漬する方法、(3)
陽イオン交換膜を容器内に設置して二室に区切り、一方
から酸化剤の溶液を、他方から芳香族化合物の溶液を含
浸させる方法等が用いられる。
【0017】これらの方法において、陽イオン交換膜に
酸化剤を塗布又は浸漬させる場合、酸化剤のカチオンが
陽イオン交換膜のアニオンの対イオンとして一部結合し
ていてもよい。本発明においては、化学酸化重合の後に
陽イオン交換膜をアルデヒド類で処理する場合には、こ
の処理は常法により行われ、特に限定されるものではな
い。例えば、アルデヒド類の溶液を陽イオン交換膜の片
面又は両面に塗布、浸漬或は液循環等の方法により処理
する方法が挙げられる。ここで用いられるアルデヒド類
としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等が挙
げられる。また、アルデヒド類での処理においては適当
な触媒を用いるのが好ましく、この触媒としては酸性触
媒と塩基性触媒のどちらでも用いることができるが、特
に硫酸、塩酸、リン酸等の酸性触媒が好ましい。
【0018】本発明においてカチオン型界面活性剤と
は、一般の4級アンモニウム塩型界面活性剤を示すが、
特に一般式(I) で示されるカチオン化剤にて4級化した
4級アンモニウム塩型界面活性剤の製造方法
【0019】
【化5】
【0020】〔式中、R1、R2、R3は同一又は異なる炭素
数1〜3のアルキル基、YはH又はヒドロキシル基、Z
はハロゲン原子、AはOH、ハロゲン原子又は炭素数1
〜4のアルキル硫酸基を示す。〕として有用なものであ
る。
【0021】一般式(I) で示されるカチオン化剤で4級
化した4級アンモニウム塩型界面活性剤では、目的とす
る一般式(II)のカチオン界面活性剤以外にカチオン化剤
の加水分解により副生する一般式(V) のジヒドロキシ型
4級塩
【0022】
【化6】
【0023】〔式中のR1、R2、R3、及びAは一般式(I)
と同じである。〕を含んでいるため、もう一つの副生物
である塩化ナトリウム等の無機塩を電気透析で脱塩する
際に、透析に長時間を要することや、膜伸び等で膜破損
が生じる等種々の問題が発生する。上記の理由でこれら
のカチオン界面活性剤系では、本発明の製造方法が特に
有用となる。
【0024】このような本発明の製造方法に好適なカチ
オン型界面活性剤は、相当する環状アミン前駆体やアミ
ドアミンにクロルヒドリン型の4級アンモニウム塩を水
酸化ナトリウム等のアルカリ剤存在下で反応させて製造
される下記の一般式(II)で示されるアミドアミン型4級
アンモニウム塩が挙げられる。更に詳しくは、特開平3
−160296号公報で示され、以下の様な製造方法で得られ
るカチオン型界面活性剤が例示される。
【0025】一般式(VI)で表わされる環状アミン及び/
又は一般式(VII) で示されるアミドアミンと、一般式
(I) で示されるカチオン化剤とを反応させることにより
一般式(II)で示されるカチオン型界面活性剤が得られ
る。
【0026】
【化7】
【0027】
【化8】
【0028】
【化9】
【0029】
【化10】
【0030】〔式中、R1は直鎖又は分岐鎖の炭素数7〜
15のアルキル基又はアルケニル基、R2,R3,R4は同一又は
異なる炭素数1〜3のアルキル基、GはH又は炭素数1
〜3のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基、Eは
H、炭素数1〜3のアルキル基若しくはヒドロキシアル
キル基、又は一般式(III) で表わされる基を示す。
【0031】
【化11】
【0032】但し、Gが炭素数1〜3のアルキル基又は
ヒドロキシアルキル基の場合、Eは炭素数1〜3のアル
キル基若しくはヒドロキシアルキル基ではない。
【0033】YはH又はヒドロキシ基、AはOH、ハロ
ゲン原子又は炭素数1〜4のアルキル硫酸基、mは2又
は3の数を示す。又G1,G2,n,Zは前記と同様な意味を
示す。〕より具体的に示すと、以下の反応によりカチオ
ン型界面活性剤であるアミドアミン型4級アンモニウム
塩が生成する。
【0034】 原料アミン化合物と一般式(I) で示されるカチオン化
剤との反応は、通常原料アミン化合物のアルコール溶液
にカチオン化剤(I) の水溶液を滴下した後に、pHを7〜
12に保つことが好ましく、その為に水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等のアルカリ溶液を必要に応じて反応溶
液中に仕込むことが行われる。反応時、反応系のpHを前
記範囲に維持するのは、原料アミン化合物とカチオン化
剤(I) とを反応させるためである。それは反応速度の点
でpH7以上であることが好ましく、又pH12を超えるとカ
チオン化剤(I) が加水分解を起こすので好ましくない。
反応は常温でも進行するが、温度が高いほど反応は速く
なる。しかし、温度、pHが高いとカチオン化剤(I) の加
水分解が促進されるため、 100℃以下、好ましくは90℃
以下である。
【0035】本製造方法において、カチオン化剤(I) と
原料アミン化合物とのモル比は、通常1/1〜3/1が
好ましく、更に好ましくは 1.1/1〜 1.5/1である。
この範囲よりカチオン化剤(I) が少ない場合は反応率が
低下し、この範囲よりカチオン化剤(I) が多い場合には
カチオン化剤(I) 又はカチオン化剤(I) の加水分解物が
反応混合物中に多く残存するので好ましくない。原料ア
ミン化合物とカチオン化剤(I) との反応終点は、反応中
の原料アミン化合物の残量を高速液体クロマトグラフィ
ーを用いて分析することにより確認することができる。
本製造方法における反応溶液は、水溶液、又は水溶液と
エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコー
ルや、 1,3−プロパンジオール、プロピレングリコール
等のジオール類との混合溶液のいずれでも差し支えな
い。
【0036】本発明の実施にあたって使用される電気透
析の槽の一例を模式的に表わせば、図1の如くである。
次にこの図1を基に、本発明の方法を説明する。使用さ
れるイオン交換膜は、前記の化学改質した陽イオン交換
膜と、陽イオンに対して陽イオンを選択的に透過させる
性質を持つ海水の脱塩等に用いられる通常の陰イオン交
換膜である。陽イオン交換膜は、上記の処理を片面にの
み施したものも、又両面に施したものも使用できるが、
処理面が有機物室側にくる様に設置するのが最も好まし
い実施態様である。
【0037】陰イオン交換膜(A)と陽イオン交換膜
(C)を交互に配列し、この2種の膜に挟まれた隔室
(有機物室)にカチオン界面活性剤を含有する溶液を存
在せしめ、膜を介して隣合う室(電解質室)に電解質溶
液を存在せしめて、直流電流を通電することにより有機
物室から電解質室へイオン性不純物を移動させて、有機
物室中のカチオン界面活性剤溶液よりイオン性不純物の
分離を行う。使用される電解質は特に限定されず、水中
或は電位勾配下で解離する物質であればどの様なもので
も使用可能であるが、一般的には食塩、芒硝、塩化カリ
ウム、硫酸カリウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニ
ウム等の無機質が好適に使用される。また極板に接する
室には極液として上記の電解質水溶液等を用いれば良
い。これらの各溶液はポンプ等で循環通液するのが好ま
しい。また与える電流値は、限界電流密度以下が好まし
いが、この限界電流密度は溶液の種類、濃度、温度、透
析槽の形態等により大きく変わる。従って、電流密度は
特に規定するものではないが、一般には0.01〜10アンペ
ア/dm2 程度が適当である。このようにして脱塩された
アミドアミン型カチオン界面活性剤は、有機物室内液を
採取して、そのまま又は必要に応じて濃縮して使用する
ことができる。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらの実施例により限定されるものではない。 参考例−1 ベースイオン交換体として、含水率が 0.2(グラム水/
グラム湿潤樹脂)で、イオン交換容量が 1.4(ミリ当量
/g乾燥樹脂)であるスルホン酸型陽イオン交換膜(ス
チレン−ジビニルベンゼン共重合体のスルホン化物)を
使用した。アクリル製セルの中央に16×24cmの前記ベー
ス陽イオン交換膜を設置して二室に分割し、処理を行う
面の槽に10%塩化第二鉄水溶液を入れ、もう一方の槽に
はイオン交換水を入れて25℃で3時間攪拌し、陽イオン
交換膜をFe(III) イオンで置換した。膜をイオン交換水
で充分に洗浄後、処理を行う面の槽に3%ピロール水溶
液を、もう一方の槽にはイオン交換水を入れて25℃で3
時間攪拌し、化学酸化重合を行った。次に両槽に4%塩
酸を入れ洗浄した後に、鉄イオンを除去し、更にイオン
交換水で洗浄した。処理を行う面の槽にホルマリン12%
及び硫酸2%から成る水溶液を、もう一方の槽にはイオ
ン交換水を入れ25℃で3時間攪拌し、最後にイオン交換
水で充分に洗浄した。このような方法によりピロール改
質陽イオン交換膜−Aを調製した。
【0039】参考例−2 ベースオイル交換体として、含水率が 0.2(グラム水/
グラム湿潤樹脂)で、イオン交換容量が 1.4(ミリ当量
/g乾燥樹脂)であるスルホン酸型陽イオン交換膜(ス
チレン−ジビニルベンゼン共重合体のスルホン化物)を
使用した。アクリル製セルの中央に16×24cmの前記ベー
ス陽イオン交換膜を設置して二室に分割し、処理を行う
面の槽に10%塩化第二鉄水溶液を入れ、もう一方の槽に
はイオン交換水を入れて25℃で3時間攪拌し、陽イオン
交換膜をFe(III) イオンで置換した。膜をイオン交換水
で充分に洗浄後、処理を行う面の槽に3%ピロール水溶
液を、もう一方の槽にはイオン交換水を入れて25℃で3
時間攪拌し、化学酸化重合を行った。次に両槽に4%塩
酸を入れ洗浄した後に、鉄イオンを除去し、更に最後に
イオン交換水で充分に洗浄した。このような方法により
ピロール改質陽イオン交換膜−Bを調製した。
【0040】実施例1 攪拌機、冷却管、滴下ロート、温度計を付した1リット
ル4つ口フラスコに、常法により合成した、1−ヒドロ
キシエチル−2−ウンデシルイミダゾリン268g(1モ
ル)、水54g及び水酸化ナトリウム 1.2gを仕込み攪拌
しながら80℃まで昇温し、そのままの温度で約2時間攪
拌を続け、イミダゾリンの開環を行い、 N−ラウロイル
−N'−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミンを得
た。次にエタノール 200gを仕込み攪拌しながら80℃ま
で昇温した。この反応物のpHを測定するためpH電極を液
中に挿入し、pHが10となるように40%NaOH水溶液を滴下
した。次に3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル−N,N,
N −トリメチルアンモニウムクロライド(分子量188)の
50%水溶液 489g(1.3モル)を2時間かけて滴下した。
この間pHを10に維持するため、40%NaOH水酸化ナトリウ
ムを適宜滴下した。3−クロロ−2−ヒドロキシプロピ
ル−N,N,N −トリメチルアンモニウムクロライドの滴下
が終了した後、pHを10に維持しながらこのままの温度で
攪拌を続け、1時間毎に高速液体クロマトグラフィーで
N−ラウロイル−N'−(2−ヒドロキシエチル)エチレ
ンジアミンの残量を確認した。3−クロロ−2−ヒドロ
キシプロピル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロラ
イドの滴下が終了した6時間後、 N−ラウロイル−N'−
(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミンの系内濃度
が1%以下になったのを確認し、反応を終了した。
【0041】このようにして得られた溶液を電気透析に
かけた。電気透析は図1において陰イオン交換膜(A) と
陽イオン交換膜(C) とに挟まれた隔室(有機物室)に上
記反応物溶液を、又隣合う隔室(電解質室)には1%Na
Cl水を、更に極液4として3%Na2SO4水をそれぞれ循環
通液し、直流電流を印加する方法で行った。本実施例で
用いた陽イオン交換膜は、参考例−1のピロール改質陽
イオン交換膜−Aを処理面が有機物室側になるように装
着した。
【0042】一方、陰イオン交換膜としては通常の海水
脱塩等で用いられる膜〔徳山曹達(株)製、NEOSEPTA
AM−2型〕を用いた。一枚0.02m2のこれら両イオン交換
膜を各10枚ずつ配した(有機物室8室)電気透析槽を用
い、スタック電圧 1.5Vで積算電流量5.2AH(アンペア・
時間)まで電気透析を行った。通電時間は 2.2時間で、
NaCl含量が 0.1重量%まで低減でき、電気透析後の膜伸
びも認められなかった。電気透析後の脱塩液を高速液体
クロマトグラフィーにより分析すると、下記の一般式
(VIII)で示される化合物を主生成物とするアミドアミ
ン型カチオン活性剤を33.7重量%含有していた。
【0043】
【化12】
【0044】実施例2 実施例1と同様にアミドアミン型カチオン界面活性剤を
製造し、得られた溶液を電気透析にかけ精製した。但
し、陽イオン交換膜のみを参考例2のピロール改質の陽
イオン交換膜−Bを使用した以外は、実施例1と同様の
方法で電気透析を行った。通電時間 2.5時間でNaCl含量
が 0.1重量%まで低減でき、電気透析後の膜伸びも認め
られなかった。電気透析後の脱塩液を高速液体クロマト
グラフィーにより分析すると、下記の一般式(VIII)で示
される化合物を主生成物とするアミドアミン型カチオン
活性剤を32.5重量%含有していた。
【0045】
【化13】
【0046】比較例1 実施例1と同様にアミドアミン型カチオン界面活性剤を
製造し、同様の方法で電気透析にかけ精製した。但し、
陽イオン交換膜として市販の標準的な物〔徳山曹達
(株)製、NEOSEPTACM−2型〕を使用した以外は実施例
1と同様の方法で電気透析を行った。NaCl含量を 0.1重
量%まで低減するのに通電時間10.1時間を要し、電気透
析後の膜伸びも認められた。電気透析後の脱塩液を高速
液体クロマトグラフィーで分析すると、一般式(VIII)で
示される化合物を主生成物とするアミドアミン型カチオ
ン活性剤を33.5重量%含有していた。
【0047】比較例2 実施例1と同様にアミドアミン型カチオン界面活性剤を
製造し、同様の方法で電気透析にかけ精製した。但し、
陽イオン交換膜のみを下記の物に変更した以外は、実施
例1と同様に行った。電気透析装置にセットした陽イオ
ン交換膜は、イオン交換容量が2.75(ミリ当量/グラム
乾燥樹脂)で、且つ含水量が0.275(グラム−水/グラム
湿潤樹脂)のスルホン型陽イオン交換膜(スチレン−ジ
ビニルベンゼン共重合体のスルホン化物)の表面片側を
メタフェニレンジアミン、ホルマリンを酸性触媒で縮重
合させる方法で特殊化処理を施したものである。即ち、
処理方法としては、処理すべき陽イオン交換膜2枚を重
ねて、又は1枚毎にフィルタープレス型の処理装置にセ
ットし、pHが10±0.2 のアルカリ液に十分平衡になるま
で浸した。その後、メタフェニレンジアミン1重量%、
亜硫酸ナトリウム0.2 重量%の液を常温で2時間循環さ
せ十分浸漬させた。上記の液を抜いた後、よく液をき
り、ホルマリン1.2重量%、硫酸2重量%の液を2時間
循環させ縮重合させた。水抜き後十分に水洗した。NaCl
含量を 0.1重量%まで低減するのに通電時間 7.1時間を
要し、電気透析後の膜伸びも多少認められた。電気透析
後の脱塩液を高速液体クロマトグラフィーで分析する
と、一般式(VIII)で示される化合物を主生成物とするア
ミドアミン型カチオン活性剤を32.0重量%含有してい
た。
【0048】
【発明の効果】本発明のカチオン界面活性剤の製造方法
によれば、イオン交換膜の膜伸びを生じることなく、脱
塩精製を短時間に効率良く行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電気透析装置の概略図である。
【符号の説明】
1 陽極板 2 陰極板 3 有機物液 4 極液 5 電解質溶液
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年2月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】 〔 一般式(VI)の化合物及び/又は一般式(VII) の化合
物に一般式(I) の化合物を加え、反応させると、一般式
(II)の化合物が生成する。〕原料アミン化合物と一般式
(I) で示されるカチオン化剤との反応は、通常原料アミ
ン化合物のアルコール溶液にカチオン化剤(I)の水溶液
を滴下した後に、pHを7〜12に保つことが好ましく、そ
の為に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ
溶液を必要に応じて反応溶液中に仕込むことが行われ
る。反応時、反応系のpHを前記範囲に維持するのは、原
料アミン化合物とカチオン化剤(I) とを反応させるため
である。それは反応速度の点でpH7以上であることが好
ましく、又pH12を超えるとカチオン化剤(I) が加水分解
を起こすので好ましくない。反応は常温でも進行する
が、温度が高いほど反応は速くなる。しかし、温度、pH
が高いとカチオン化剤(I) の加水分解が促進されるた
め、 100℃以下、好ましくは90℃以下である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 303/24 7731−4H 305/06 7419−4H

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カチオン型界面活性剤及びイオン性不純
    物を含有する溶液を電気透析に付すことにより含有する
    イオン性不純物を除去するに当って、電気透析に用いる
    陽イオン交換膜として、含水率0.05〜0.3 (グラム水/
    グラム湿潤樹脂)のスルホン酸型陽イオン交換膜の表面
    ないし表層において酸化重合可能な芳香族化合物を化学
    酸化重合させた膜又は前記化学酸化重合を行った後、更
    にアルデヒド類で処理した膜を使用することを特徴とす
    るカチオン界面活性剤の製造方法。
  2. 【請求項2】 カチオン型界面活性剤及びイオン性不純
    物を含有する溶液が、次の一般式(I) で表わされるカチ
    オン化剤を反応させることにより得られるものである請
    求項1記載のカチオン界面活性剤の製造方法。 【化1】 〔式中、R1,R2,R3 は同一又は異なる炭素数1〜3の
    アルキル基、Yは水素又はヒドロキシル基、Zはハロゲ
    ン原子、AはOH、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のア
    ルキル硫酸基を表わす。〕
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109134317A (zh) * 2018-09-10 2019-01-04 合肥科佳高分子材料科技有限公司 一种双极膜电渗析制备l-10-樟脑磺酸的方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109134317A (zh) * 2018-09-10 2019-01-04 合肥科佳高分子材料科技有限公司 一种双极膜电渗析制备l-10-樟脑磺酸的方法
CN109134317B (zh) * 2018-09-10 2021-11-12 合肥科佳高分子材料科技有限公司 一种双极膜电渗析制备l-10-樟脑磺酸的方法

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