JPH055162A - 透磁率が高い軟質磁性合金 - Google Patents
透磁率が高い軟質磁性合金Info
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- JPH055162A JPH055162A JP3182018A JP18201891A JPH055162A JP H055162 A JPH055162 A JP H055162A JP 3182018 A JP3182018 A JP 3182018A JP 18201891 A JP18201891 A JP 18201891A JP H055162 A JPH055162 A JP H055162A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高Niパーマロイに匹敵する磁気特性を持
ち、Ni含有量が少ないNi−Cr−Fe系軟質磁性合
金を提供する。 【構成】 磁化容易軸<100>を含む{200}面
を、2以上の集積強度比で面内集積させる。{200}
面の面内集積は、成分設計,不純物規制,加工条件,熱
処理条件,或いはこれらの組み合わせによって制御する
ことができる。対象とされる材料は、30〜55重量%
のNi及び14重量%以下のCrを含有するNi−Cr
−Fe系合金である。 【効果】 {200}面の面内集積が大きくなるに従っ
て最大透磁率μmが100,000以上に上昇し、高N
iパーマロイに匹敵する磁気特性を呈する。
ち、Ni含有量が少ないNi−Cr−Fe系軟質磁性合
金を提供する。 【構成】 磁化容易軸<100>を含む{200}面
を、2以上の集積強度比で面内集積させる。{200}
面の面内集積は、成分設計,不純物規制,加工条件,熱
処理条件,或いはこれらの組み合わせによって制御する
ことができる。対象とされる材料は、30〜55重量%
のNi及び14重量%以下のCrを含有するNi−Cr
−Fe系合金である。 【効果】 {200}面の面内集積が大きくなるに従っ
て最大透磁率μmが100,000以上に上昇し、高N
iパーマロイに匹敵する磁気特性を呈する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高透磁率が要求される
磁気シールド部材,各種鉄心等に使用され、最大透磁率
μm が100,000以上の高い透磁率をもつ磁性合金
に関する。
磁気シールド部材,各種鉄心等に使用され、最大透磁率
μm が100,000以上の高い透磁率をもつ磁性合金
に関する。
【0002】
【従来の技術】Ni−Fe系合金は、磁気ヘッドのケー
ス材,カセットテープの磁気遮蔽材等の磁気シールド部
材や各種電気機器の鉄心材料として広く使用されてい
る。この系統に属する代表的な材料として、Mo,C
r,Cu等を含む高Niパーマロイ(JIS−PC)が
ある。高Niパーマロイは、高透磁率及び高耐食性を呈
するものの、70重量%を超えるNi及びMoを含有し
ていることから、高価なものとなる。そのため、高Ni
パーマロイの使用には、経済的な面からの制約が加わ
る。
ス材,カセットテープの磁気遮蔽材等の磁気シールド部
材や各種電気機器の鉄心材料として広く使用されてい
る。この系統に属する代表的な材料として、Mo,C
r,Cu等を含む高Niパーマロイ(JIS−PC)が
ある。高Niパーマロイは、高透磁率及び高耐食性を呈
するものの、70重量%を超えるNi及びMoを含有し
ていることから、高価なものとなる。そのため、高Ni
パーマロイの使用には、経済的な面からの制約が加わ
る。
【0003】また、高価な高Niパーマロイに代えて、
Ni含有量を45重量%程度に比較的低下させた低Ni
パーマロイ(JIS−PB)が使用されている。低Ni
パーマロイは、飽和磁束密度B10が15,000Gと高
いものの、インダクタンス透磁率μL が高Niパーマロ
イに比較し極めて劣っている。そのため、高い磁気特性
が要求される用途には、依然として高Niパーマロイを
使用せざるをえない。
Ni含有量を45重量%程度に比較的低下させた低Ni
パーマロイ(JIS−PB)が使用されている。低Ni
パーマロイは、飽和磁束密度B10が15,000Gと高
いものの、インダクタンス透磁率μL が高Niパーマロ
イに比較し極めて劣っている。そのため、高い磁気特性
が要求される用途には、依然として高Niパーマロイを
使用せざるをえない。
【0004】このようなことから、高Niパーマロイに
匹敵する磁気特性をもち、しかも低Niパーマロイ或い
はそれ以下の安価な軟質磁性合金の開発が望まれてい
る。本発明者等は、この要望に応えるため、特定された
割合でNi及びCrを含有させることによって飽和磁束
密度及びインダクタンス透磁率を改善した軟質磁性合金
を開発し、特願平1−227445号,特願平2−78
215号等として出願した。
匹敵する磁気特性をもち、しかも低Niパーマロイ或い
はそれ以下の安価な軟質磁性合金の開発が望まれてい
る。本発明者等は、この要望に応えるため、特定された
割合でNi及びCrを含有させることによって飽和磁束
密度及びインダクタンス透磁率を改善した軟質磁性合金
を開発し、特願平1−227445号,特願平2−78
215号等として出願した。
【0005】Ni−Fe系合金にCrを添加するとき、
飽和磁歪定数λs及び磁気異方性定数K1 が0に近づ
く。また、キューリ点Tc も、Cr含有量の増加に伴っ
て室温近傍まで低下する。そして、キューリ点近傍で透
磁率が向上するホプキンソン効果を示す。その結果、C
r添加によって透磁率が向上するものと推察される。
飽和磁歪定数λs及び磁気異方性定数K1 が0に近づ
く。また、キューリ点Tc も、Cr含有量の増加に伴っ
て室温近傍まで低下する。そして、キューリ点近傍で透
磁率が向上するホプキンソン効果を示す。その結果、C
r添加によって透磁率が向上するものと推察される。
【0006】Crを含有させたNi−Fe系合金は、安
価なNi−Fe系軟質磁性合金として代表的なものであ
る45%パーマロイ(JIS−PB)よりも高い初期透
磁率を示し、Mo,Cu等を含有する80%Niパーマ
ロイ(JIS−PC)に匹敵する磁気特性を呈する。し
かも、Niを多量に含有しないことから安価な材料であ
る。この長所から、磁気ヘッドのケース材やカバー材等
の磁気シールド部材,ステーター材やコア材等の各種鉄
心材料として有望な材料である。
価なNi−Fe系軟質磁性合金として代表的なものであ
る45%パーマロイ(JIS−PB)よりも高い初期透
磁率を示し、Mo,Cu等を含有する80%Niパーマ
ロイ(JIS−PC)に匹敵する磁気特性を呈する。し
かも、Niを多量に含有しないことから安価な材料であ
る。この長所から、磁気ヘッドのケース材やカバー材等
の磁気シールド部材,ステーター材やコア材等の各種鉄
心材料として有望な材料である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】Ni−Cr−Fe系の
合金材料は、前述したように飽和磁歪λs ,磁気異方性
K1 の低下やキューリ点を室温近傍までに低下させるこ
とにより、磁気特性が改善される。また、不純物含有量
を規制して磁壁の移動を妨げる非金属介在物を少なくす
ること,磁化容易な方向の結晶方位を揃えること等によ
っても、磁気特性の向上が図られる。更には、機械的な
歪みを減少させて磁壁の移動を容易にすることによって
も、磁気特性が向上する。
合金材料は、前述したように飽和磁歪λs ,磁気異方性
K1 の低下やキューリ点を室温近傍までに低下させるこ
とにより、磁気特性が改善される。また、不純物含有量
を規制して磁壁の移動を妨げる非金属介在物を少なくす
ること,磁化容易な方向の結晶方位を揃えること等によ
っても、磁気特性の向上が図られる。更には、機械的な
歪みを減少させて磁壁の移動を容易にすることによって
も、磁気特性が向上する。
【0008】しかし、従来の磁気特性を向上させる手段
は、経験的に得られたものが多く、合金材料ごとに特別
な成分設計,加工,熱処理等が施されている。これらの
手段及びその組み合わせは、複雑多岐にわたり汎用性に
乏しい。そして、安定して磁気特性の優れた材料を得る
ためには、一般化されていない特殊な技術が必要とされ
る。
は、経験的に得られたものが多く、合金材料ごとに特別
な成分設計,加工,熱処理等が施されている。これらの
手段及びその組み合わせは、複雑多岐にわたり汎用性に
乏しい。そして、安定して磁気特性の優れた材料を得る
ためには、一般化されていない特殊な技術が必要とされ
る。
【0009】本発明は、このような問題を解消すべく案
出されたものであり、結晶方位に工夫を加えることによ
って、安定して透磁率が高いNi−Cr−Fe系軟質磁
性合金を提供することを目的とする。
出されたものであり、結晶方位に工夫を加えることによ
って、安定して透磁率が高いNi−Cr−Fe系軟質磁
性合金を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のNi−Cr−F
e系軟質磁性合金は、その目的を達成するため、30〜
55重量%のNi及び14重量%以下のCrを含有して
おり、磁化容易軸<100>を含む{200}面の積分
強度が、結晶配向性をもたなりランダム試料の{20
0}面の積分強度の2倍以上で面内集積した集合組織を
もつことを特徴とする。
e系軟質磁性合金は、その目的を達成するため、30〜
55重量%のNi及び14重量%以下のCrを含有して
おり、磁化容易軸<100>を含む{200}面の積分
強度が、結晶配向性をもたなりランダム試料の{20
0}面の積分強度の2倍以上で面内集積した集合組織を
もつことを特徴とする。
【0011】ここで、ランダム試料とは、同じ成分・組
成の合金をガス−アトマイズ法によって粉末化し、得ら
れた合金粉末を圧粉・焼結して製造したものである。ラ
ンダム試料においては、全ての結晶面が等しい割合で出
現しており、結晶配向性をもたない。これに対し、本発
明に従った合金においては、高指数面の積分強度は無視
できる程度に弱いため、ほぼ{200},{220},
{111},{311}の4つの面から構成されると考
えて良い。ランダム試料の{200}面の積分強度I0
に対する本発明試料の{200}面の積分強度Iの比I
/I0 を、以下の説明において積分強度比という。
成の合金をガス−アトマイズ法によって粉末化し、得ら
れた合金粉末を圧粉・焼結して製造したものである。ラ
ンダム試料においては、全ての結晶面が等しい割合で出
現しており、結晶配向性をもたない。これに対し、本発
明に従った合金においては、高指数面の積分強度は無視
できる程度に弱いため、ほぼ{200},{220},
{111},{311}の4つの面から構成されると考
えて良い。ランダム試料の{200}面の積分強度I0
に対する本発明試料の{200}面の積分強度Iの比I
/I0 を、以下の説明において積分強度比という。
【0012】
【作用】Ni−Cr−Fe系合金の磁化容易軸は<10
0>である。この磁化容易軸<100>の方向性を揃え
るほど、磁気特性の向上が予測される。本発明において
は、磁化容易軸<100>を多く含む{200}面をラ
ンダム試料の2倍以上の割合で面内集積させるとき、透
磁率が飛躍的に向上する興味ある現象を見出した。磁化
容易軸<100>は、他の低指数面である{220},
{111},{311}等にも含まれるが、{200}
面以外の面を面内集積させても、同様な透磁率の向上は
みられない。
0>である。この磁化容易軸<100>の方向性を揃え
るほど、磁気特性の向上が予測される。本発明において
は、磁化容易軸<100>を多く含む{200}面をラ
ンダム試料の2倍以上の割合で面内集積させるとき、透
磁率が飛躍的に向上する興味ある現象を見出した。磁化
容易軸<100>は、他の低指数面である{220},
{111},{311}等にも含まれるが、{200}
面以外の面を面内集積させても、同様な透磁率の向上は
みられない。
【0013】{200}面の面内集積は、成分設計,不
純物含有量の規制,加工条件,熱処理条件等に影響され
るものであり、それぞれの条件を一義的に規定できるも
のではない。しかし、これらの条件は、以下に説明する
範囲内で選択されることが好ましい。
純物含有量の規制,加工条件,熱処理条件等に影響され
るものであり、それぞれの条件を一義的に規定できるも
のではない。しかし、これらの条件は、以下に説明する
範囲内で選択されることが好ましい。
【0014】成分設計:{200}面の面内集積度を上
げて必要とする残留磁束密度密度及び最大透磁率を得る
ため、30〜55重量%のNiを含有させる。Niの含
有量が30重量%未満では、透磁率の低下がみられる。
逆に、55重量%を超えるNi含有量では、従来の高N
iパーマロイと価格面での有利さが少なくなる。
げて必要とする残留磁束密度密度及び最大透磁率を得る
ため、30〜55重量%のNiを含有させる。Niの含
有量が30重量%未満では、透磁率の低下がみられる。
逆に、55重量%を超えるNi含有量では、従来の高N
iパーマロイと価格面での有利さが少なくなる。
【0015】また、透磁率及び保磁力を向上させるた
め、Cr含有量を14重量%以下とする。更に詳細に
は、35〜40重量%のNiを含有するNi−Cr−F
e系合金では、3×(Ni%)−5×(Cr%)≦80
の条件で5〜14重量%のCrを含有させる。また、4
0〜52重量%のNiを含有するNi−Cr−Fe系合
金では、50≦(Ni%)+4×(Cr%)≦60の条
件で5重量%以下のCrを含有させる。
め、Cr含有量を14重量%以下とする。更に詳細に
は、35〜40重量%のNiを含有するNi−Cr−F
e系合金では、3×(Ni%)−5×(Cr%)≦80
の条件で5〜14重量%のCrを含有させる。また、4
0〜52重量%のNiを含有するNi−Cr−Fe系合
金では、50≦(Ni%)+4×(Cr%)≦60の条
件で5重量%以下のCrを含有させる。
【0016】不純物含有量:Ni−Cr−Fe系合金に
含まれる不純物としては、Mn,Si,S,O,P,A
l等がある。これら不純物は、たとえば非金属介在物と
してマトリックス中に分散され、磁壁の移動を阻害する
要因となる。この悪影響を抑制するため、Mn≦0.8
0重量%,Si≦0.30重量%,S≦0.0030重
量%,O≦0.0050重量%,P≦0.03重量%,
Al≦0.30重量%にそれぞれ不純物を規制する。こ
のような不純物含有量の低下は、通常の真空精練等で容
易に達成できる。
含まれる不純物としては、Mn,Si,S,O,P,A
l等がある。これら不純物は、たとえば非金属介在物と
してマトリックス中に分散され、磁壁の移動を阻害する
要因となる。この悪影響を抑制するため、Mn≦0.8
0重量%,Si≦0.30重量%,S≦0.0030重
量%,O≦0.0050重量%,P≦0.03重量%,
Al≦0.30重量%にそれぞれ不純物を規制する。こ
のような不純物含有量の低下は、通常の真空精練等で容
易に達成できる。
【0017】加工条件:磁気焼鈍前の冷間圧延を大きな
圧延率で行うとき、繊維状の熱延集合組織が破壊され、
{001}<211>及び{211}<111>を主体
とした冷延組織が形成される。この冷延組織は、磁気焼
鈍によって成長する{200}面の面内集積度を向上さ
せる上で重要な役割を果す。また、熱間圧延は、この冷
延組織が形成され易いように、1050度以上の高温に
加熱して行うことが好ましい。
圧延率で行うとき、繊維状の熱延集合組織が破壊され、
{001}<211>及び{211}<111>を主体
とした冷延組織が形成される。この冷延組織は、磁気焼
鈍によって成長する{200}面の面内集積度を向上さ
せる上で重要な役割を果す。また、熱間圧延は、この冷
延組織が形成され易いように、1050度以上の高温に
加熱して行うことが好ましい。
【0018】熱処理:冷間圧延の途中で行われる中間焼
鈍は、冷延によって生じた加工歪み等の除去を狙ったも
のであるが、無酸化雰囲気中において750〜1100
℃で中間焼鈍を行うことが好ましい。また、磁気焼鈍
は、同様に非金属介在物の析出を防止し且つ{200}
面の面内集積度を向上させるために、H2 ガス中又はH
2 −N2混合ガス中において1000度以上の高温で行
うことが好ましい。
鈍は、冷延によって生じた加工歪み等の除去を狙ったも
のであるが、無酸化雰囲気中において750〜1100
℃で中間焼鈍を行うことが好ましい。また、磁気焼鈍
は、同様に非金属介在物の析出を防止し且つ{200}
面の面内集積度を向上させるために、H2 ガス中又はH
2 −N2混合ガス中において1000度以上の高温で行
うことが好ましい。
【0019】図3には、本発明合金系の結晶モデルであ
る面伸立方構造を示す。本合金系では、磁化容易軸が<
100>であることが知られている、{200}面は<
100>軸を2本含み、磁化容易軸が最も多い。低指数
面に限ると、{220}面には磁化容易軸<100>が
1本含まれ、{111}面や{311}面には磁化容易
軸<100>が含まれない。したがって、透磁率の向上
には、磁化容易軸<100>を多く含む{200}面を
集積させることが有利であり、{200}面の積分強度
比の増加に応じて透磁率が向上する。
る面伸立方構造を示す。本合金系では、磁化容易軸が<
100>であることが知られている、{200}面は<
100>軸を2本含み、磁化容易軸が最も多い。低指数
面に限ると、{220}面には磁化容易軸<100>が
1本含まれ、{111}面や{311}面には磁化容易
軸<100>が含まれない。したがって、透磁率の向上
には、磁化容易軸<100>を多く含む{200}面を
集積させることが有利であり、{200}面の積分強度
比の増加に応じて透磁率が向上する。
【0020】このことは、図1の(a)及び(b)に対
比して示すように、1%Cr,3%Cr,5%Cr共
に、{200}面の積分強度比のピークがあるNi含有
量に、最大透磁率μm のピークが一致していることから
も明らかである。なお、図1の{200}面の面内集積
度は、ランダム資料に対する積分強度比で表した。
比して示すように、1%Cr,3%Cr,5%Cr共
に、{200}面の積分強度比のピークがあるNi含有
量に、最大透磁率μm のピークが一致していることから
も明らかである。なお、図1の{200}面の面内集積
度は、ランダム資料に対する積分強度比で表した。
【0021】
【実施例】以下、実施例によって、本発明を具体的に説
明する。 [実施例1]表1に示した組成を持つ合金を真空溶解
し、得られたインゴットに熱間圧延及び圧延率80%の
冷間圧延を施して板厚0.5mmの冷延板を製造した。
また、冷間圧延の途中では、900℃に1分間加熱する
中間焼鈍を1回施した。なお、試験番号1〜5は本発明
で規定した{200}面の面内集積度を得るための材
料、試験番号6及び7は本発明の規定から外れた{20
0}面の面内集積度を得るための比較材料である。
明する。 [実施例1]表1に示した組成を持つ合金を真空溶解
し、得られたインゴットに熱間圧延及び圧延率80%の
冷間圧延を施して板厚0.5mmの冷延板を製造した。
また、冷間圧延の途中では、900℃に1分間加熱する
中間焼鈍を1回施した。なお、試験番号1〜5は本発明
で規定した{200}面の面内集積度を得るための材
料、試験番号6及び7は本発明の規定から外れた{20
0}面の面内集積度を得るための比較材料である。
【0022】
【表1】
【0023】冷延板から外径45mm,内径33mmの
環状試験片を切り出した。各試験片を1100℃の水素
雰囲気中で1時間加熱する磁気焼鈍を行った。磁気焼鈍
後の各試験片について、初期透磁率μi ,最大透磁率μ
m ,保磁力Hc 及び1kHzにおけるインダクタンス透
磁率μL を測定した。また、磁気焼鈍後の各試験片に対
応する集合組織をMokαの特性X線により測定した。
表2には、{200}面の積分強度比を併せ示してい
る。
環状試験片を切り出した。各試験片を1100℃の水素
雰囲気中で1時間加熱する磁気焼鈍を行った。磁気焼鈍
後の各試験片について、初期透磁率μi ,最大透磁率μ
m ,保磁力Hc 及び1kHzにおけるインダクタンス透
磁率μL を測定した。また、磁気焼鈍後の各試験片に対
応する集合組織をMokαの特性X線により測定した。
表2には、{200}面の積分強度比を併せ示してい
る。
【0024】
【表2】
【0025】表2から明らかなように、{200}面の
面内集積度が高い試験番号1〜5にあっては、最大透磁
率μm ≧100,000の優れた磁気特性が示されてお
り、インダクタンス透磁率μL も高くなっている。ま
た、保磁力Hc も、面内集積度の増加に応じて小さくな
っている。これに対し、{200}面の面内集積度が低
い試験番号6及び7では、50,000或いは65,0
00程度の最大透磁率μm が得られているに過ぎず、イ
ンダクタンス透磁率μL も4800或いは3900以下
の低い値を示している。
面内集積度が高い試験番号1〜5にあっては、最大透磁
率μm ≧100,000の優れた磁気特性が示されてお
り、インダクタンス透磁率μL も高くなっている。ま
た、保磁力Hc も、面内集積度の増加に応じて小さくな
っている。これに対し、{200}面の面内集積度が低
い試験番号6及び7では、50,000或いは65,0
00程度の最大透磁率μm が得られているに過ぎず、イ
ンダクタンス透磁率μL も4800或いは3900以下
の低い値を示している。
【0026】[実施例2]実施例1で使用した実験番号
1〜3の合金から切り出された環状試験片に対して、種
々の焼鈍時間及び焼鈍温度で磁気焼鈍を施し、{20
0}面の面内集積度が異なるものを製造した。そして、
焼鈍後の各試験片の最大透磁率μm を測定し、面内集積
度との関係を調査した。調査結果を、図2に示す。
1〜3の合金から切り出された環状試験片に対して、種
々の焼鈍時間及び焼鈍温度で磁気焼鈍を施し、{20
0}面の面内集積度が異なるものを製造した。そして、
焼鈍後の各試験片の最大透磁率μm を測定し、面内集積
度との関係を調査した。調査結果を、図2に示す。
【0027】図2から明らかなように、{200}面の
積分強度比2を境として最大透磁率μm が急激に上昇し
ていることが判る。すなわち、積分強度比が2以上とな
る条件下で磁気焼鈍を行うとき、最大透磁率μm ≧10
0,000の軟質磁性合金が得られている。これに対
し、同じ組成の合金材料を使用した場合にあっても、積
分強度比が2に達しない場合、最大透磁率μm が低く、
高Niパーマロイの代替品として使用することができな
い。
積分強度比2を境として最大透磁率μm が急激に上昇し
ていることが判る。すなわち、積分強度比が2以上とな
る条件下で磁気焼鈍を行うとき、最大透磁率μm ≧10
0,000の軟質磁性合金が得られている。これに対
し、同じ組成の合金材料を使用した場合にあっても、積
分強度比が2に達しない場合、最大透磁率μm が低く、
高Niパーマロイの代替品として使用することができな
い。
【0028】本実施例においては、{200}面の面内
集積度を焼鈍条件で制御した。しかし、本発明はこれに
拘束されるものではなく、前述したように成分設計,不
純物規制,加工条件或いはこれらと熱処理条件とを組み
合わせて{200}面の面内集積度を制御できることは
勿論である。
集積度を焼鈍条件で制御した。しかし、本発明はこれに
拘束されるものではなく、前述したように成分設計,不
純物規制,加工条件或いはこれらと熱処理条件とを組み
合わせて{200}面の面内集積度を制御できることは
勿論である。
【0029】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、{200}面の面内集積度を積分強度比で2以上に
することにより、高NiパーマロイJIC−PCに匹敵
する100,000或いはそれ以上の高い最大透磁率μ
m を示す軟質磁性合金を得ている。しかも、この軟質磁
性合金は、高価なNiを多量に含有するものではないた
め、比較的安価に提供することができる。このような優
れた磁気特性及び価格面から、本発明のNi−Cr−F
e系軟質磁性合金は、高Niパーマロイに代わる有望な
材料である。
は、{200}面の面内集積度を積分強度比で2以上に
することにより、高NiパーマロイJIC−PCに匹敵
する100,000或いはそれ以上の高い最大透磁率μ
m を示す軟質磁性合金を得ている。しかも、この軟質磁
性合金は、高価なNiを多量に含有するものではないた
め、比較的安価に提供することができる。このような優
れた磁気特性及び価格面から、本発明のNi−Cr−F
e系軟質磁性合金は、高Niパーマロイに代わる有望な
材料である。
【図1】 {200}面の面内集積度と最大透磁率μm
との間に密接な関係が成立していることを示したグラフ
との間に密接な関係が成立していることを示したグラフ
【図2】 {200}面の面内集積度が最大透磁率μm
に与える影響を表したグラフ
に与える影響を表したグラフ
【図3】 結晶方位を説明するためのモデル
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 1/14 H05K 9/00 H 7128−4E (72)発明者 川合 裕 山口県新南陽市野村南町4976番地 日新製 鋼株式会社鉄鋼研究所内
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 30〜55重量%のNi及び14重量%
以下のCrを含有しており、磁化容易軸<100>を含
む{200}面の積分強度が、結晶配向性をもたなりラ
ンダム試料の{200}面の積分強度の2倍以上で面内
集積した集合組織をもつことを特徴とする透磁率が高い
Ni−Cr−Fe系軟質磁性合金。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3182018A JPH055162A (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 透磁率が高い軟質磁性合金 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3182018A JPH055162A (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 透磁率が高い軟質磁性合金 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH055162A true JPH055162A (ja) | 1993-01-14 |
Family
ID=16110902
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3182018A Withdrawn JPH055162A (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 透磁率が高い軟質磁性合金 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH055162A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2484568A (en) * | 2010-09-10 | 2012-04-18 | Vacuumschmelze Gmbh & Co Kg | Electric motor rotor or stator core made from a laminated Fe-Ni-Cr/Mo alloy |
| US9972579B1 (en) | 2016-11-16 | 2018-05-15 | Tdk Corporation | Composite magnetic sealing material and electronic circuit package using the same |
| US10256194B2 (en) | 2016-03-31 | 2019-04-09 | Tdk Corporation | Electronic circuit package using composite magnetic sealing material |
| US10403582B2 (en) | 2017-06-23 | 2019-09-03 | Tdk Corporation | Electronic circuit package using composite magnetic sealing material |
| US10615089B2 (en) | 2016-03-31 | 2020-04-07 | Tdk Corporation | Composite magnetic sealing material |
-
1991
- 1991-06-25 JP JP3182018A patent/JPH055162A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2484568A (en) * | 2010-09-10 | 2012-04-18 | Vacuumschmelze Gmbh & Co Kg | Electric motor rotor or stator core made from a laminated Fe-Ni-Cr/Mo alloy |
| GB2484568B (en) * | 2010-09-10 | 2014-01-01 | Vacuumschmelze Gmbh & Co Kg | Electric motor and process for manufacturing a rotor or a stator of an electric motor |
| US10256194B2 (en) | 2016-03-31 | 2019-04-09 | Tdk Corporation | Electronic circuit package using composite magnetic sealing material |
| US10615089B2 (en) | 2016-03-31 | 2020-04-07 | Tdk Corporation | Composite magnetic sealing material |
| US9972579B1 (en) | 2016-11-16 | 2018-05-15 | Tdk Corporation | Composite magnetic sealing material and electronic circuit package using the same |
| JP2018082142A (ja) * | 2016-11-16 | 2018-05-24 | Tdk株式会社 | 複合磁性封止材料及びこれをモールド材として用いた電子回路パッケージ |
| US10403582B2 (en) | 2017-06-23 | 2019-09-03 | Tdk Corporation | Electronic circuit package using composite magnetic sealing material |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19980903 |