JPH0551668A - 海岸高耐食耐候性鋼 - Google Patents
海岸高耐食耐候性鋼Info
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- JPH0551668A JPH0551668A JP23895291A JP23895291A JPH0551668A JP H0551668 A JPH0551668 A JP H0551668A JP 23895291 A JP23895291 A JP 23895291A JP 23895291 A JP23895291 A JP 23895291A JP H0551668 A JPH0551668 A JP H0551668A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- less
- steel
- particle size
- corrosion resistance
- resistant steel
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- Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 橋梁、建築等の鋼構造物、特に海岸地帯など
塩素イオンの多い腐食環境下での耐食性の優れた海岸高
耐食耐候性鋼を提供すること。 【構成】 重量%で、 C :0.1%以下 Si:0.03〜0.35% Mn:1.5%以下 P :0.05〜0.15% S :0.01%以下 Cu:0.25〜2.0% Ni:0.1〜7.0% Mo:0.005〜2.0% Al:0.005〜0.07% Ti:0.03%以下 Nb:0.005〜0.10% Ca:0.0001〜0.10% 残部Fe及び不可避的不純物ならなり、かつ、平均粒径
1μm以下の酸化物粒子と平均粒径200μm以下の鉄
粉を混練した予備処理粉末を前記成分組成の溶鋼に添加
し、該酸化物の粒径5μm以下のものを均一分散させた
海岸高耐候性鋼。 【効果】 従来の耐候性鋼、耐海水性鋼に比べて、特に
耐塩性等の海水、海岸大気にさらされるような環境下に
おいても耐食性が極めて改善され、しかも安価で容易に
製鋼プロセスにおいて大量に製造することが可能となっ
た。
塩素イオンの多い腐食環境下での耐食性の優れた海岸高
耐食耐候性鋼を提供すること。 【構成】 重量%で、 C :0.1%以下 Si:0.03〜0.35% Mn:1.5%以下 P :0.05〜0.15% S :0.01%以下 Cu:0.25〜2.0% Ni:0.1〜7.0% Mo:0.005〜2.0% Al:0.005〜0.07% Ti:0.03%以下 Nb:0.005〜0.10% Ca:0.0001〜0.10% 残部Fe及び不可避的不純物ならなり、かつ、平均粒径
1μm以下の酸化物粒子と平均粒径200μm以下の鉄
粉を混練した予備処理粉末を前記成分組成の溶鋼に添加
し、該酸化物の粒径5μm以下のものを均一分散させた
海岸高耐候性鋼。 【効果】 従来の耐候性鋼、耐海水性鋼に比べて、特に
耐塩性等の海水、海岸大気にさらされるような環境下に
おいても耐食性が極めて改善され、しかも安価で容易に
製鋼プロセスにおいて大量に製造することが可能となっ
た。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、橋梁、建築等の鋼構造
物において、特に海岸地帯など塩素イオンの多い腐食環
境下での耐食性の優れた海岸高耐食耐候性鋼に関するも
のである。
物において、特に海岸地帯など塩素イオンの多い腐食環
境下での耐食性の優れた海岸高耐食耐候性鋼に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、耐候性鋼などに代表されるCu,
Pなどを微量含む低合金鋼の場合、大気暴露によって鋼
表面に形成される錆被膜は高い防食機能を有する安定錆
となることが知られている。しかし、海岸地帯など塩分
の多い環境では上述の安定錆が形成され難い。これは、
塩分の多い環境中では、鋼の腐食に伴って錆被膜下のp
Hが低下しやすいことに起因している。つまり、鋼の腐
食が始まると通常鋼表面のpHは低下する傾向がある
が、錆被膜中あるいは錆と界面のpHが一旦低下すると
錆被膜中の塩素イオンの輪率が増大し、塩素イオンの濃
縮が鋼と錆の界面近傍に生じ、その結果そこに塩酸雰囲
気が形成され腐食を促進し始めるのである。また、それ
と同時にpHの低下によって鉄イオンの溶解度が大きく
なり、耐候性鋼など耐食低合金鋼の防食機構の源である
安定錆の形成が阻止される状態を作り出すのである。
Pなどを微量含む低合金鋼の場合、大気暴露によって鋼
表面に形成される錆被膜は高い防食機能を有する安定錆
となることが知られている。しかし、海岸地帯など塩分
の多い環境では上述の安定錆が形成され難い。これは、
塩分の多い環境中では、鋼の腐食に伴って錆被膜下のp
Hが低下しやすいことに起因している。つまり、鋼の腐
食が始まると通常鋼表面のpHは低下する傾向がある
が、錆被膜中あるいは錆と界面のpHが一旦低下すると
錆被膜中の塩素イオンの輪率が増大し、塩素イオンの濃
縮が鋼と錆の界面近傍に生じ、その結果そこに塩酸雰囲
気が形成され腐食を促進し始めるのである。また、それ
と同時にpHの低下によって鉄イオンの溶解度が大きく
なり、耐候性鋼など耐食低合金鋼の防食機構の源である
安定錆の形成が阻止される状態を作り出すのである。
【0003】このように、錆被膜中におけるpHの低下
は鉄の溶解速度を速めると同時に安定錆の形成を阻むと
いう鋼材にとって好ましからざる状況を作り出すわけで
あるが、これを阻止するためには、鋼表面をアルカリ化
する金属酸化物を予め鋼材中に分散させておき、腐食反
応と同時にその金属酸化物を作用させ、上述の腐食加速
状況の形成を阻止する方法が有効と考えられる。このよ
うな発想にたって発明された鋼の例として特公昭58−
25458号公報がある。この先行技術によると鋼表面
のアルカリ化作用を狙わせる鋼中添加金属酸化物として
は、Be,Mg,Ca,Sr,Baの酸化物を挙げてい
る。これらの酸化物を添加することにより、酸化物が地
鉄と共にわずかでも溶解すると、錆下でも地鉄界面は高
いpHに保たれ、これにより腐食が抑制されるいうもの
である。
は鉄の溶解速度を速めると同時に安定錆の形成を阻むと
いう鋼材にとって好ましからざる状況を作り出すわけで
あるが、これを阻止するためには、鋼表面をアルカリ化
する金属酸化物を予め鋼材中に分散させておき、腐食反
応と同時にその金属酸化物を作用させ、上述の腐食加速
状況の形成を阻止する方法が有効と考えられる。このよ
うな発想にたって発明された鋼の例として特公昭58−
25458号公報がある。この先行技術によると鋼表面
のアルカリ化作用を狙わせる鋼中添加金属酸化物として
は、Be,Mg,Ca,Sr,Baの酸化物を挙げてい
る。これらの酸化物を添加することにより、酸化物が地
鉄と共にわずかでも溶解すると、錆下でも地鉄界面は高
いpHに保たれ、これにより腐食が抑制されるいうもの
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た特公昭58−25458号公報のように普通鋼にB
e,Mg,Ca,Sr,Baの酸化物の1種以上を含有
させ鋼表面をアルカリ化することによって腐食反応と同
時に、その金属酸化物を作用させることが有効であるこ
とはわかるが、現在の製鋼技術では純粋な酸化物を鋼中
に均一分散させることが難しく、そのために工業的には
実用化されていないのが実状である。
た特公昭58−25458号公報のように普通鋼にB
e,Mg,Ca,Sr,Baの酸化物の1種以上を含有
させ鋼表面をアルカリ化することによって腐食反応と同
時に、その金属酸化物を作用させることが有効であるこ
とはわかるが、現在の製鋼技術では純粋な酸化物を鋼中
に均一分散させることが難しく、そのために工業的には
実用化されていないのが実状である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような問
題点を解決すべき、種々研究を重ねた結果、平均粒径
0.1μm以下の酸化物粒子と平均粒径200μm以下
の鉄粉を混練した予備処理粉末を用いることにより、現
在の製鋼技術においても充分に鋼中に均一分散させるこ
とが出来るものである。その発明の要旨とするところ
は、 重量%で、C :0.1%以下 Si:0.03〜0.35% Mn:1.5%以下 P :0.05〜0.15% S :0.01%以下 Cu:0.25〜2.0% Ni:0.1〜7.0% Mo:0.005〜2.0% Al:0.005〜0.07% Ti:0.03%以下 Nb:0.005〜0.10% Ca:0.0001〜0.10% 残部Fe及び不可避的不純物ならなり、かつ、平均粒径
1μm以下の酸化物粒子と平均粒径200μm以下の鉄
粉を混練した予備処理粉末を前記成分組成の溶鋼に添加
し、該酸化物の粒径5μm以下のものを均一分散させた
ことを特徴とする海岸高耐食耐候性鋼にある。
題点を解決すべき、種々研究を重ねた結果、平均粒径
0.1μm以下の酸化物粒子と平均粒径200μm以下
の鉄粉を混練した予備処理粉末を用いることにより、現
在の製鋼技術においても充分に鋼中に均一分散させるこ
とが出来るものである。その発明の要旨とするところ
は、 重量%で、C :0.1%以下 Si:0.03〜0.35% Mn:1.5%以下 P :0.05〜0.15% S :0.01%以下 Cu:0.25〜2.0% Ni:0.1〜7.0% Mo:0.005〜2.0% Al:0.005〜0.07% Ti:0.03%以下 Nb:0.005〜0.10% Ca:0.0001〜0.10% 残部Fe及び不可避的不純物ならなり、かつ、平均粒径
1μm以下の酸化物粒子と平均粒径200μm以下の鉄
粉を混練した予備処理粉末を前記成分組成の溶鋼に添加
し、該酸化物の粒径5μm以下のものを均一分散させた
ことを特徴とする海岸高耐食耐候性鋼にある。
【0006】以下本発明について詳細に説明する。本発
明においては、酸化物粒子と金属粉末を混合、混練した
予備処理粉末を溶鋼に添加することが最大の特徴であ
る。そのために、先ず酸化物粒子の比重を大きくして溶
鋼への添加を容易にし、かつ、溶鋼中への均一分散を図
るために、鉄粉を利用して鉄粉の周りに酸化物粒子を付
着させて全体の比重を大きくしようとするものである。
すなわち、鉄粉の周りに付着した形の酸化物粒子を機械
合金化法、いわゆる鉄粉と酸化物粒子を、高エネルギ−
ミル(アトライタ−)中で混合し、機械的圧縮、破壊、
接合を繰返しマトリックス中に酸化物粒子が均一に分散
した粉末が生成する。そのために、金属粉末である鉄粉
の粒径を200μm以下と規制し、この鉄粉の表面に機
械的に付着させる前処理が必要である。鉄粉の粒径を規
制した理由は酸化物粒子との関係から鉄粉の平均粒径の
上限については、寸法が大きくなり過ぎると酸化物粒子
と鉄粉とが不均一混合となり易いので200μm以下と
定めた。また、酸化物粒子を1μm以下とした。この理
由は鉄粉との混合、混練した予備処理粉末を溶鋼に添加
した結果、一部の酸化物粒子が凝集しても溶鋼中に5μ
m以下の酸化物を均一分散させるために1μm以下とし
た。
明においては、酸化物粒子と金属粉末を混合、混練した
予備処理粉末を溶鋼に添加することが最大の特徴であ
る。そのために、先ず酸化物粒子の比重を大きくして溶
鋼への添加を容易にし、かつ、溶鋼中への均一分散を図
るために、鉄粉を利用して鉄粉の周りに酸化物粒子を付
着させて全体の比重を大きくしようとするものである。
すなわち、鉄粉の周りに付着した形の酸化物粒子を機械
合金化法、いわゆる鉄粉と酸化物粒子を、高エネルギ−
ミル(アトライタ−)中で混合し、機械的圧縮、破壊、
接合を繰返しマトリックス中に酸化物粒子が均一に分散
した粉末が生成する。そのために、金属粉末である鉄粉
の粒径を200μm以下と規制し、この鉄粉の表面に機
械的に付着させる前処理が必要である。鉄粉の粒径を規
制した理由は酸化物粒子との関係から鉄粉の平均粒径の
上限については、寸法が大きくなり過ぎると酸化物粒子
と鉄粉とが不均一混合となり易いので200μm以下と
定めた。また、酸化物粒子を1μm以下とした。この理
由は鉄粉との混合、混練した予備処理粉末を溶鋼に添加
した結果、一部の酸化物粒子が凝集しても溶鋼中に5μ
m以下の酸化物を均一分散させるために1μm以下とし
た。
【0007】これら、酸化物粒子を溶鋼に直接添加する
理由は、合金鋼の焼結体と異なり、高耐候性厚板製品を
連続的に大量生産することにある。また、酸化物粒子を
単独添加しないで、混合粉として添加する理由は、酸化
物粒子は凝集して粉体を形成し、体積が増加している上
に比重が溶鋼よりも小さいために単独で添加すると浮上
して溶鋼中に歩留らないためである。凝集している酸化
物粒子を分離して体積を小さくするために鉄粉と混合さ
せた。また、鉄粉を選定した理由は、溶鋼中に添加した
際、分離浮上しないためである。更に、酸化物粒子とし
てはCaO,及びMgOが使用される。CaO,及びM
gOとした理由は上述のように、鋼表面をアルカリ化す
る金属酸化物を予め鋼材中に分散させておき、腐食反応
と同時にその金属酸化物を作用させ、腐食加速の形成を
阻止するものである。従ってこの2種に限定するもので
はなく、同一効果を達成するものであれば良い。
理由は、合金鋼の焼結体と異なり、高耐候性厚板製品を
連続的に大量生産することにある。また、酸化物粒子を
単独添加しないで、混合粉として添加する理由は、酸化
物粒子は凝集して粉体を形成し、体積が増加している上
に比重が溶鋼よりも小さいために単独で添加すると浮上
して溶鋼中に歩留らないためである。凝集している酸化
物粒子を分離して体積を小さくするために鉄粉と混合さ
せた。また、鉄粉を選定した理由は、溶鋼中に添加した
際、分離浮上しないためである。更に、酸化物粒子とし
てはCaO,及びMgOが使用される。CaO,及びM
gOとした理由は上述のように、鋼表面をアルカリ化す
る金属酸化物を予め鋼材中に分散させておき、腐食反応
と同時にその金属酸化物を作用させ、腐食加速の形成を
阻止するものである。従ってこの2種に限定するもので
はなく、同一効果を達成するものであれば良い。
【0008】
【作用】次に、本発明の目的とする特性を達成するため
には各々の構成元素量についても以下に述べるように適
正範囲に限定する必要がある。 C :0.10%以下 Cは強度を向上するために有効な成分であるが、0.1
%を越えると耐食性が劣化することから上限を0.1%
とした。 Si:0.03〜0.35% Siは脱酸のために0.03%以上必要とするが、多量
に用いると鋼の靭性が劣化すると共に0.35%を越え
ると耐食性が劣化することから、上限を0.35%とし
た。 Mn:1.5%以下 Mnは脱酸、脱硫剤として、また、強度、熱間加工性を
改善した適正な組織を得るために有用な元素であるが、
1.5%を越えると、強度が上がるものの曲げ等の加工
性や靭性の劣化を招き、特に溶接性が劣化するため1.
5%を上限とした。 P:0.05〜0.15% Pは錆被膜中への有害な塩素イオンの浸入を阻止し、安
定錆を形成させる上での必須元素であって、最低でも
0.05%は必要であるが、しかし0.15%を越える
と溶接性が悪化することから上限を0.15%以下とし
た。 S:0.01%以下 Sは耐食性を劣化させる元素であることから、許容でき
る上限は0.01%である。
には各々の構成元素量についても以下に述べるように適
正範囲に限定する必要がある。 C :0.10%以下 Cは強度を向上するために有効な成分であるが、0.1
%を越えると耐食性が劣化することから上限を0.1%
とした。 Si:0.03〜0.35% Siは脱酸のために0.03%以上必要とするが、多量
に用いると鋼の靭性が劣化すると共に0.35%を越え
ると耐食性が劣化することから、上限を0.35%とし
た。 Mn:1.5%以下 Mnは脱酸、脱硫剤として、また、強度、熱間加工性を
改善した適正な組織を得るために有用な元素であるが、
1.5%を越えると、強度が上がるものの曲げ等の加工
性や靭性の劣化を招き、特に溶接性が劣化するため1.
5%を上限とした。 P:0.05〜0.15% Pは錆被膜中への有害な塩素イオンの浸入を阻止し、安
定錆を形成させる上での必須元素であって、最低でも
0.05%は必要であるが、しかし0.15%を越える
と溶接性が悪化することから上限を0.15%以下とし
た。 S:0.01%以下 Sは耐食性を劣化させる元素であることから、許容でき
る上限は0.01%である。
【0009】Cu:0.25〜2.0% CuはNiと共存することにより耐食性を向上させる元
素である。その効果は0.25%より現われる。余り多
く添加するとCuの微細析出が鋼中に生じ鋼表面におい
てミクロな電池を形成するため、鉄の腐食を促進する。
この腐食促進が顕著になるのは2.0%を越える場合で
あり、ここではこの値を上限とした。 Ni:0.1〜7.0% Niは耐食性を向上させる上で有効な元素であり、Cu
の添加効果を助長する効果のある元素である。添加量が
0.1%未満では効果がない。7.0%を越えるとその
効果が飽和するとともにコストアップの原因となるので
7.0%を上限とした。 Mo:0.005〜2.0% Moは耐局部腐食性を向上させる上で有効な元素である
が、その効果は0.005%より出始め2.0%で飽和
する。 Al:0.005〜0.07% Alは通常脱酸剤として用いられている0.005〜
0.07%の範囲とした。 Ti:0.03%以下 Tiは溶鋼の脱酸素及び強度を高めるために必要な元素
であるが、0.03%以上の添加はかえって鋼の脆化が
起ることから上限を0.03%以下とした。 Nb:0.005〜0.10% Nbは強度の向上と耐食性の改善に効果のある元素であ
るが、その効果を発揮させるには少なくとも0.005
%の含有が必要であり、一方、0.10%を越える含有
は効果が飽和に達するので、0.005〜0.10%の
範囲とする。
素である。その効果は0.25%より現われる。余り多
く添加するとCuの微細析出が鋼中に生じ鋼表面におい
てミクロな電池を形成するため、鉄の腐食を促進する。
この腐食促進が顕著になるのは2.0%を越える場合で
あり、ここではこの値を上限とした。 Ni:0.1〜7.0% Niは耐食性を向上させる上で有効な元素であり、Cu
の添加効果を助長する効果のある元素である。添加量が
0.1%未満では効果がない。7.0%を越えるとその
効果が飽和するとともにコストアップの原因となるので
7.0%を上限とした。 Mo:0.005〜2.0% Moは耐局部腐食性を向上させる上で有効な元素である
が、その効果は0.005%より出始め2.0%で飽和
する。 Al:0.005〜0.07% Alは通常脱酸剤として用いられている0.005〜
0.07%の範囲とした。 Ti:0.03%以下 Tiは溶鋼の脱酸素及び強度を高めるために必要な元素
であるが、0.03%以上の添加はかえって鋼の脆化が
起ることから上限を0.03%以下とした。 Nb:0.005〜0.10% Nbは強度の向上と耐食性の改善に効果のある元素であ
るが、その効果を発揮させるには少なくとも0.005
%の含有が必要であり、一方、0.10%を越える含有
は効果が飽和に達するので、0.005〜0.10%の
範囲とする。
【0010】Ca:0.0001〜0.1% Caは耐食性を向上させる有効な元素であり、その向上
効果は鋼重量に対して0.0001%以上含まれれば有
効に働くが、しかし、0.1%を越えると加工性及び溶
接性が劣化するため、Ca量は0.0001〜0.1%
とした。また、CaOは鋼表面をアルカリ化する役目を
するもので、このCaOを予め鋼中に分散させておき、
腐食反応と同時にCaOが作用し鋼表面を高いpHによ
り生成した不動態膜を緻密にして、より強い耐食性を付
与するものである。このアルカリ化のため錆中へ溶解す
るには酸化物の平均粒径は5μm以下が必要で、これを
越えると不溶解または不均一溶解となり、その効果は減
少する。更にMgOについてもCaOと同様の挙動を示
す。
効果は鋼重量に対して0.0001%以上含まれれば有
効に働くが、しかし、0.1%を越えると加工性及び溶
接性が劣化するため、Ca量は0.0001〜0.1%
とした。また、CaOは鋼表面をアルカリ化する役目を
するもので、このCaOを予め鋼中に分散させておき、
腐食反応と同時にCaOが作用し鋼表面を高いpHによ
り生成した不動態膜を緻密にして、より強い耐食性を付
与するものである。このアルカリ化のため錆中へ溶解す
るには酸化物の平均粒径は5μm以下が必要で、これを
越えると不溶解または不均一溶解となり、その効果は減
少する。更にMgOについてもCaOと同様の挙動を示
す。
【0011】
【実施例】混合粉は鉄粉とCaO粉体を炭化タングステ
ンボ−ルと共に容器に入れて、アトライタ−で混合する
ことにより製造した。そのときの鉄粉の平均粒径100
〜150μm,CaO粉体の平均粒径0.1〜0.5μ
mを鉄粉とCaO粒との体積比を5として混合し、予備
処理粉末を得る。一方、容量300kgの高周波溶解炉
で合金成分を調整した溶鋼をAl脱酸した後に、鋳込み
途中の溶鋼流に予備処理粉末をアルゴンガスにより噴射
後鋳型に出鋼する。そのときの本発明鋼を比較例と共に
表1に示す。これら化学成分の鋼塊を熱間圧延で20m
m厚みの鋼板とし、普通の方法で熱処理を行った。その
後試験片サイズ、幅40mm×長さ120mm×厚さ5
mmの試験片で耐食性試験を行い、腐食速度を求めた。
この腐食速度は、海岸での大気暴露試験を1年間行い、
その腐食重量減から求めた。その結果を表1に示した。
表1からわかるように、本発明鋼である(1)〜(1
0)の腐食速度は極めて小さい値を示しているのに対し
て、従来鋼である(11)〜(15)のいずれも腐食速
度は大きな値を示し、腐食の度合の大きいことを示して
いる。
ンボ−ルと共に容器に入れて、アトライタ−で混合する
ことにより製造した。そのときの鉄粉の平均粒径100
〜150μm,CaO粉体の平均粒径0.1〜0.5μ
mを鉄粉とCaO粒との体積比を5として混合し、予備
処理粉末を得る。一方、容量300kgの高周波溶解炉
で合金成分を調整した溶鋼をAl脱酸した後に、鋳込み
途中の溶鋼流に予備処理粉末をアルゴンガスにより噴射
後鋳型に出鋼する。そのときの本発明鋼を比較例と共に
表1に示す。これら化学成分の鋼塊を熱間圧延で20m
m厚みの鋼板とし、普通の方法で熱処理を行った。その
後試験片サイズ、幅40mm×長さ120mm×厚さ5
mmの試験片で耐食性試験を行い、腐食速度を求めた。
この腐食速度は、海岸での大気暴露試験を1年間行い、
その腐食重量減から求めた。その結果を表1に示した。
表1からわかるように、本発明鋼である(1)〜(1
0)の腐食速度は極めて小さい値を示しているのに対し
て、従来鋼である(11)〜(15)のいずれも腐食速
度は大きな値を示し、腐食の度合の大きいことを示して
いる。
【0012】
【表1A】
【0013】
【表1B】
【0014】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る酸化物
分散による海岸高耐食耐候性鋼によれば、従来の耐候性
鋼、耐海水性鋼に比べて、特に耐塩性等の海水、海岸大
気にさらされるような環境下においても耐食性が極めて
改善され、しかも安価で容易に製鋼プロセスで鋼中にC
aOを均一分散させることが出来、かつ大量に製造する
ことが可能となったことは工業上極めて大きな効果を奏
するものである。
分散による海岸高耐食耐候性鋼によれば、従来の耐候性
鋼、耐海水性鋼に比べて、特に耐塩性等の海水、海岸大
気にさらされるような環境下においても耐食性が極めて
改善され、しかも安価で容易に製鋼プロセスで鋼中にC
aOを均一分散させることが出来、かつ大量に製造する
ことが可能となったことは工業上極めて大きな効果を奏
するものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 重量%で、 C :0.1%以下 Si:0.03〜0.35% Mn:1.5%以下 P :0.05〜0.15% S :0.01%以下 Cu:0.25〜2.0% Ni:0.1〜7.0% Mo:0.005〜2.0% Al:0.005〜0.07% Ti:0.03%以下 Nb:0.005〜0.10% Ca:0.0001〜0.10% 残部Fe及び不可避的不純物ならなり、かつ、平均粒径
1μm以下の酸化物粒子と平均粒径200μm以下の鉄
粉を混練した予備処理粉末を前記成分組成の溶鋼に添加
し、該酸化物の粒径5μm以下のものを均一分散させた
ことを特徴とする海岸高耐食耐候性鋼。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23895291A JPH0551668A (ja) | 1991-08-27 | 1991-08-27 | 海岸高耐食耐候性鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23895291A JPH0551668A (ja) | 1991-08-27 | 1991-08-27 | 海岸高耐食耐候性鋼 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0551668A true JPH0551668A (ja) | 1993-03-02 |
Family
ID=17037734
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23895291A Withdrawn JPH0551668A (ja) | 1991-08-27 | 1991-08-27 | 海岸高耐食耐候性鋼 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0551668A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100402127B1 (ko) * | 1998-12-30 | 2004-02-05 | 주식회사 포스코 | 무도장내후성강의제조방법 |
| EP1825014A4 (en) * | 2004-11-12 | 2007-12-26 | Posco | STEEL HAVING EXCELLENT WEATHER RESISTANCE IN A MARINE ATMOSPHERE AND METHOD OF MANUFACTURING THE SAME |
| KR100920597B1 (ko) * | 2002-12-28 | 2009-10-08 | 주식회사 포스코 | 인장강도 50㎏f/㎟급 해안 내후성 강의 제조방법 |
| WO2014020665A1 (ja) | 2012-07-30 | 2014-02-06 | 株式会社京都マテリアルズ | 塗料及び被覆鋼材 |
-
1991
- 1991-08-27 JP JP23895291A patent/JPH0551668A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100402127B1 (ko) * | 1998-12-30 | 2004-02-05 | 주식회사 포스코 | 무도장내후성강의제조방법 |
| KR100920597B1 (ko) * | 2002-12-28 | 2009-10-08 | 주식회사 포스코 | 인장강도 50㎏f/㎟급 해안 내후성 강의 제조방법 |
| EP1825014A4 (en) * | 2004-11-12 | 2007-12-26 | Posco | STEEL HAVING EXCELLENT WEATHER RESISTANCE IN A MARINE ATMOSPHERE AND METHOD OF MANUFACTURING THE SAME |
| WO2014020665A1 (ja) | 2012-07-30 | 2014-02-06 | 株式会社京都マテリアルズ | 塗料及び被覆鋼材 |
| KR20150040306A (ko) | 2012-07-30 | 2015-04-14 | 가부시키가이샤 교토 마테리아루즈 | 도료 및 피복 강재 |
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