JPH055261A - 複合型長繊維より成る不織布 - Google Patents

複合型長繊維より成る不織布

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JPH055261A
JPH055261A JP3183341A JP18334191A JPH055261A JP H055261 A JPH055261 A JP H055261A JP 3183341 A JP3183341 A JP 3183341A JP 18334191 A JP18334191 A JP 18334191A JP H055261 A JPH055261 A JP H055261A
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JP
Japan
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component
composite
nonwoven fabric
long fibers
ethylene
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JP3183341A
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English (en)
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Masaru Tsubata
勝 津幡
Fumio Niwa
文雄 丹羽
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New Oji Paper Co Ltd
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 柔軟性に優れた不織布を提供する。 【構成】 この不織布は、複合型長繊維を構成繊維とす
るものである。複合型長繊維は、エチレン−プロピレン
ランダム共重合体を第一成分とし、アイソタクチックポ
リプロピレンを第二成分として、両者が複合されたもの
である。エチレン−プロピレンランダム共重合体は、エ
チレンが2〜5%の割合で含有されている。また、エチ
レン−プロピレンランダム共重合体の融解ピーク温度
は、155℃以下である。複合型長繊維としては、第一成
分が鞘成分であり、第二成分が芯成分である芯鞘構造の
ものであってもよい。また、横断面が半月状の第一成分
と第二成分とが接合されてなる並列構造のものであって
もよい。不織布中の複合型長繊維相互間は、接着剤成分
である第一成分を溶融固化させることにより、結合され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複合型長繊維より成る
不織布に関し、特に高強度で且つ柔軟性に優れ、使い捨
ておむつや生理用ナプキン等の衛生材料の表面材等とし
て好適に使用しうる不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、スパンボンド不織布を代表とする
長繊維不織布は、様々な分野に用いられている。スパン
ボンド不織布は、短繊維不織布、特にカード機を使用し
て製造されるカード式短繊維不織布に比較して、引張強
度が高く、また生産性も高いという利点がある。しか
し、その反面、柔軟性に欠けるという欠点があった。従
って、使い捨ておむつの表面材等の人肌に直接触れる用
途においては、カード式短繊維不織布の方が、スパンボ
ンド不織布よりも利用量が多かった。
【0003】しかるに、生産性の面において、スパンボ
ンド不織布の方が優れているので、使い捨ておむつの表
面材等のような使い捨て用途には、スパンボンド不織布
が価格的に適しているのである。このため、柔軟なスパ
ンボンド不織布を得るための試みが種々行なわれてい
る。例えば、低融点成分と高融点成分とよりなる複合型
長繊維を使用して、繊維ウェブを得た後、この繊維ウェ
ブに間隔を置いて点融着した不織布が提案されている。
この不織布は、点融着区域において低融点成分が溶融固
化し、長繊維相互間を結合しているものである。従っ
て、点融着区域以外では長繊維相互間が結合しておら
ず、長繊維が動きやすい状態になっているため、柔軟性
に優れたものである。しかしながら、それでもなお、満
足のゆく柔軟性を持つものではなかったのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、更に柔
軟な長繊維不織布を得るために種々検討したところ、従
来、次のような点が全く考慮されていなかったことを見
出した。即ち、使用される複合型長繊維の低融点成分に
ついて全く考慮されていかったのである。この低融点成
分は、点融着区域において、接着剤として働くものであ
るため、従来、融点が低く且つ接着力の高いものという
基準で選択されていたのである。しかし、点融着区域以
外において、この低融点成分は、長繊維の一部を形成し
ているため、長繊維自体の柔軟性にも影響を及ぼすもの
なのである。
【0005】そこで、本発明は、低融点成分として比較
的柔軟な材料を選択すると共に、この低融点成分と親和
性のある高融点成分を選択して、繊維自体が柔軟性に富
む複合型長繊維を使用して、長繊維不織布を得ることに
より、高強度で且つ柔軟性に優れた不織布を提供しよう
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、エチレ
ン含有率が2〜5%で且つ融解ピーク温度が155℃以下
であるエチレン−プロピレンランダム共重合体より成る
第一成分と、アイソタクチックポリプロピレンより成る
第二成分とで形成された複合型長繊維を構成繊維とし、
且つ第一成分が溶融固化することにより、複合型長繊維
相互間が結合せしめられていることを特徴とする不織布
に関するものである。
【0007】本発明に係る不織布の構成繊維である複合
型長繊維の第一成分、即ち低融点成分としては、エチレ
ン−プロピレンランダム共重合体が使用される。このエ
チレン−プロピレンランダム共重合体は、エチレン含有
率が2〜5%のものである。エチレン含有率が2%未満
になると、第一成分が、満足のゆく程度の柔軟性を示さ
なくなるので、好ましくない。また、第二成分であるア
イソタクチックポリプロピレンとの融点差が小さくな
り、接着剤成分として使用しにくくなるので、好ましく
ない。逆に、エチレン含有率が5%を超えると、もはや
柔軟性の向上が図れなくなり、また紡糸条件の設定が困
難になるので、好ましくない。エチレン含有率を2〜5
%とするには、収率100%と仮定した場合、エチレン2
〜5%及びプロピレン98〜95%を仕込んで重合させ、エ
チレン−プロピレンランダム共重合体を製造すればよ
い。
【0008】また、このエチレン−プロピレンランダム
共重合体の融解ピーク温度は、155℃以下である。ここ
で、融解ピーク温度とは、以下の測定方法で測定される
ものである。即ち、示差走査熱量計を用いて、エチレン
−プロピレンランダム共重合体を溶融状態から10℃/分
の冷却速度で冷却したときの融解ピークを示す温度を測
定したものである。融解ピーク温度が155℃を超える
と、第二成分であるアイソタクチックポリプロピレンと
の融解ピーク温度差が小さくなり、第一成分を接着剤成
分として使用しにくくなるので、好ましくない。
【0009】また、このエチレン−プロピレンランダム
共重合体のメルトフローレート(以下、「MFR」とい
う。)は、10〜60程度であるのが好ましい。ここで、M
FRは、JIS K 7210 表1 条件14で測定したものであ
る。MFRをこの程度にしたのは、第二成分であるアイ
ソタクチックポリプロピレンのMFRと近似したものと
し、複合溶融紡糸しやすいようにするためである。
【0010】複合型長繊維を形成する第二成分、即ち高
融点成分としては、アイソタクチックポリプロピレンが
使用される。アイソタクチックポリプロピレンとして
は、従来公知のものが用いられる。第二成分としてアイ
ソタクチックポリプロピレンを使用する理由は、第一成
分であるエチレン−プロピレンランダム共重合体との親
和性が良好なためである。例えば、第二成分としてポリ
エステルを使用すれば、エチレン−プロピレンランダム
共重合体との親和性が十分でなく、第一成分との接着力
が不足し、高強度の不織布を得られにくくなるので、好
ましくない。また、この第二成分であるアイソタクチッ
クポリプロピレンと、第一成分であるエチレン−プロピ
レンランダム共重合体との融点差は、20℃程度とするの
が好ましい。
【0011】第一成分と第二成分とは、任意の構造で複
合されて複合型長繊維を形成する。本発明においては、
特に芯鞘構造又は並列構造で接合して複合型長繊維を形
成するのが、好ましい。芯鞘構造の場合は、第一成分が
鞘成分となり、第二成分が芯成分となる。第一成分を鞘
成分とするのは、第一成分が接着剤成分であり、長繊維
相互間を結合させるためのものであり、したがって長繊
維表面に存在する必要があるからである。また、並列構
造の場合は、第一成分も第二成分も共に、その横断面が
半月状であり、その弦部分が相互に接合されてなるもの
であり、いわゆるサイドバイサイド型と言われる複合型
である。この複合型長繊維における、第一成分と第二成
分との割合は、第一成分:第二成分=1〜9:9〜1で
あるのが、好ましい。第一成分の割合が、この範囲より
も少ないと、長繊維相互間の接着が十分でなく、高強度
の不織布が得られにくくなる傾向が生じる。また、第一
成分の割合が、この範囲よりも多いと、不織布中におい
て、第一成分が溶融固化した箇所が多くなり、不織布の
柔軟性が低下する傾向が生じる。また、本発明において
使用する複合型長繊維の繊度は、2〜5デニール程度が
好ましい。繊度が2デニール未満の複合型長繊維は、溶
融複合紡糸しにくく実用的ではない。また、繊度が5デ
ニールを超えるものを使用すると、長繊維の剛性が大き
くなり、得られる不織布の柔軟性が低下する傾向が生じ
る。
【0012】本発明に係る不織布は、以上説明した複合
型長繊維を構成繊維とし、複合型長繊維相互間は第一成
分が溶融固化することによって、結合せしめられてい
る。このような不織布を得るには、例えば以下の如き方
法を採用することができる。まず、複合溶融紡糸法によ
って、複合型長繊維を紡糸し、その後移動金網コンベア
上に、この複合型長繊維を集積して、繊維ウェブを形成
する。そして、この繊維ウェブに、間隔を置いて部分的
に加熱することにより、又は繊維ウェブ全体に熱風を吹
き付けて加熱することより、第一成分を溶融させ、その
後第一成分を固化させて、長繊維相互間を結合する。こ
の際、加熱温度は、第一成分の融点以上で第二成分の融
点未満の温度とするのが、一般的である。第一成分の融
点未満であると、第一成分が溶融せず、長繊維相互間を
良好に結合できず、高強度の不織布が得られにくい傾向
が生じる。また、第二成分の融点以上に熱すると、第一
成分も第二成分も溶融してしまい、繊維形態が崩れて、
柔軟性の良好な不織布が得られにくくなる傾向が生じ
る。以上のようにして、本発明に係る不織布が得られる
のである。
【0013】複合型長繊維として、芯鞘構造のものを使
用した場合には、間隔を置いて部分的に加熱して不織布
を得るのが好ましい。具体的には、繊維ウェブを、加熱
されたエンボスロールと平滑ロールとの間に導入するの
である。すると、エンボスロールの凸部に対応する繊維
ウェブの箇所において、鞘成分が溶融固化して、長繊維
相互間が結合され、間隔を置いた点融着区域を持つ不織
布が得られるのである。これが例えば、以下の如き方法
で不織布を得ると、柔軟性が低下する傾向が生じる。即
ち、繊維ウェブを、加熱された平滑ロールと平滑ロール
の間に導入したり、或いは繊維ウェブ全体に熱風を吹き
付けると、長繊維の全表面を形成している第一成分の全
部が溶融し、不織布の全体に亙って長繊維相互間が結合
する傾向が生じる。従って、長繊維が動きにくくなり、
柔軟性の良好な不織布が得られにくくなるのである。
【0014】複合型長繊維として、並列構造のものを使
用した場合には、間隔を置いて部分的に加熱して不織布
を得るのも好ましいし、また熱風を繊維ウェブ全体に亙
って吹き付けて不織布を得るのも好ましいことである。
何故なら、並列構造の複合型長繊維の場合には、繊維の
全表面が第一成分で形成されていないからである。即
ち、並列構造の複合型長繊維の場合には、繊維ウェブ中
の長繊維相互間の接触点は、第一成分同士(これをA部
とする。)、第二成分同士(これをB部とする。)及び
第一成分と第二成分(これをC部とする。)の接触点と
なる。従って、繊維ウェブ全体を加熱しても、B部にお
いては、長繊維相互間が溶融固化せず、長繊維がこの箇
所において動きやすくなっている。従って、得られる不
織布の柔軟性が、芯鞘構造のものに比べて、低下しない
からである。また、熱風を吹き付けて、不織布を得る場
合には、繊維ウェブを平滑ロール間等に導入する場合に
比べて、繊維ウェブが厚さ方向に圧縮されないため、嵩
高な不織布が得られるという利点もある。
【0015】本発明に係る不織布の目付は、任意に決定
しうる事項であるが、一般的には10g/m2〜30g/m2
程度であるのが、好ましい。目付が10g/m2未満であ
ると、不織布が薄すぎて、取り扱いが困難であったり、
或いは使い捨ておむつの表面材等として使用するのに不
適当である。逆に、目付が30g/m2を超えると、不織
布が厚くなって、柔軟性が低下する傾向となる。以上の
如き、本発明に係る不織布は、主として使い捨ておむつ
や生理用ナプキン等の衛生材料の表面材として好適に使
用でき、その他拭き布酔う基布や衣料用素材として使用
することも可能である。
【0016】
【作用】本発明に係る不織布は、前記した特定のエチレ
ン−プロピレンランダム共重合体よりなる第一成分と、
アイソタクチックポリプロピレンよりなる第二成分とで
形成された複合型長繊維を構成繊維とするものである。
エチレン−プロピレンランダム共重合体は、複合型長繊
維同士を相互に結合するための接着剤成分となると共
に、複合型長繊維に柔軟性を付与するものである。エチ
レン−プロピレンランダム共重合体が複合型長繊維に柔
軟性を与える理由は、以下のとおりである。即ち、エチ
レン成分が共重合体に不規則性を与え、それによって共
重合体の結晶化度が低下する。結晶化度が低下すると、
共重合体の密度が低下し、したがって共重合体の剛性が
低下するからである。一方、アイソタクチックポリプロ
ピレンは、複合型長繊維の骨格成分であり、複合型長繊
維に高強度を付与するものである。従って、この複合型
長繊維を構成繊維とする不織布も、高強度となるのであ
る。
【0017】
【実施例】実施例中における不織布の引張強度,風合,
見掛け密度及び嵩高さは、以下の方法により測定及び算
出したものである。 [引張強度]JIS L 1096に準拠して、テンシロン引張試
験により縦及び横方向の引張強度を測定し、両者の平均
値を算出したものである。 [風合]JIS L 1096 E法のハンドルオメーター法にて、
縦及び横方向の風合を測定し、両者の平均値を算出した
ものである。なお、サンプルの大きさは20cm×20cmであ
り、スロット幅は6.35mmとした。 [見掛け密度及び嵩高さ]カトーテック株式会社製圧縮
試験機KES-FB3を用いて、測定面積2cm2で0.5g/cm2荷
重時の厚さを測定しこれをA(mm)とする。また、50g
/cm2荷重時の厚さを測定しこれをB(mm)とする。そ
して、測定したサンプルの目付がM(g/m2)である
場合、X=M/(A×1000)を算出し、Xを見掛け密度
(g/cm3)とする。また、Y=[(A−B)/A]×1
00を算出し、Yを嵩高さ(%)とする。
【0018】実施例1a エチレンープロピレンランダム共重合体(MFR30、エ
チレン含有率4.5%、融解ピーク温度139.9℃)を第一成
分(鞘成分)とし、アイソタクチックポリプロピレン
(MFR30、融解ピーク温度161.6℃)を第二成分(芯
成分)として、孔数120個の芯鞘型複合紡糸口金を数個
用いて複合溶融紡糸した。このときの紡糸条件は、紡糸
温度230℃、単孔の吐出量1g/minで、鞘成分と芯成分
の複合率が1:1になるようにした。紡糸した後、直ち
にエアーサッカーで延伸して繊度2デニールの複合型長
繊維を得た。この複合型長繊維を、エアーサッカーの下
方に設けられた開繊装置、ウェブ形成装置によって、開
繊及び集積して、目付23g/m2の繊維ウェブを得た。
この繊維ウェブを、上段が熱エンボスロールで下段が平
滑ロールよりなる一対のロール間に導入し、部分的に点
融着を施して、点融着区域の総面積が5%の不織布を得
た。このときの熱エンボスロールには、多数の凸部が設
けられており、この凸部の先端は丸形で直径が0.6mmで
あった。また、熱エンボスロールの温度は、130℃であ
った。
【0019】実施例1b 熱エンボスロールの温度を140℃とする以外は、実施例
1aと同様にして不織布を得た。
【0020】実施例2a エチレンープロピレンランダム共重合体(MFR30、エ
チレン含有率4.5%、融解ピーク温度139.9℃)を第一成
分とし、アイソタクチックポリプロピレン(MFR30、
融解ピーク温度161.6℃)を第二成分として、孔数120個
の並列型複合紡糸口金を数個用いて複合溶融紡糸した。
このときの紡糸条件は、紡糸温度230℃、単孔の吐出量
1g/minで、第一成分と第二成分の複合率が1:1に
なるようにした。紡糸した後、直ちにエアーサッカーで
延伸して、横断面が半月状の第一成分と第二成分との弦
部分が接合された、繊度2デニールの並列構造の複合型
長繊維を得た。この複合型長繊維を、エアーサッカーの
下方に設けられた開繊装置、ウェブ形成装置によって、
開繊及び集積して、目付23g/m2の繊維ウェブを得
た。この繊維ウェブを、上段が熱エンボスロールで下段
が平滑ロールよりなる一対のロール間に導入し、部分的
に点融着を施して、点融着区域の総面積が5%の不織布
を得た。このときの熱エンボスロールには、多数の凸部
が設けられており、この凸部の先端は丸形で直径が0.6m
mであった。また、熱エンボスロールの温度は、130℃で
あった。
【0021】実施例2b 熱エンボスロールの温度を140℃とする以外は、実施例
2aと同様にして不織布を得た。
【0022】実施例3a 実施例2aで得られた繊維ウェブを、熱風循環式の回転
乾燥機に導入して、温度160℃の熱風を繊維ウェブに吹
き付けた。この熱風により、複合型長繊維の第一成分が
溶融又は軟化して、複合型長繊維同士が結合せしめら
れ、不織布が得られた。
【0023】実施例3b 熱風の温度を170℃にする以外は、実施例3aと同様に
して不織布を得た。
【0024】比較例1 実施例1aで使用した第一成分(芯成分)であるアイソ
タクチックポリプロピレンのみを用いて、紡糸温度230
℃で溶融紡糸し、繊度2デニールの非複合型長繊維を得
た。この非複合型長繊維を実施例1aと同様にして、目
付23g/m2の繊維ウェブを得た。そして、この繊維ウ
ェブを、実施例1aで使用した一対のロール間に導入し
て、点融着区域の総面積が5%の不織布を得た。なお、
この際、熱エンボスロールの温度は、150℃とした。
【0025】比較例2 比較例1で得られた繊維ウェブを使用し、実施例3aで
使用した熱風循環式の回転乾燥機に導入して、不織布を
得た。なお、この際、熱風の温度は185℃とした。
【0026】実施例1a〜3b及び比較例1、2で得ら
れた不織布の引張強度,風合,見掛け密度及び嵩高さを
表1に示した。
【表1】 表1に示したところより明かなとおり、実施例1a〜2
bで得られた不織布は、点融着区域において第一成分で
あるエチレン−プロピレンランダム共重合体のみが溶融
固化して複合型長繊維相互間を結合しており、その他の
区域における複合型長繊維はエチレン−プロピレンラン
ダム共重合体を当初の形態のまま含有している。従っ
て、高引張強度を示すと共に風合にも優れ、強度と柔軟
性とを兼ね備えた不織布であることが分かる。実施例3
a及び3bで得られた不織布は、第一成分が複合型長繊
維と接触している点で、第一成分であるエチレン−プロ
ピレンランダム共重合体が溶融固化して複合型長繊維相
互間を結合している。そして、第一成分が複合型長繊維
と接触していない箇所においては、第一成分であるエチ
レン−プロピレンランダム共重合体は当初の形態のまま
である。従って、高引張強度を示すと共に風合にも優
れ、強度と柔軟性とを兼ね備えた不織布であることが分
かる。比較例1及び2で得られた不織布は、アイソタク
チックポリプロピレン成分のみよりなる非複合型長繊維
を構成繊維とするものであるため、構成繊維自体に柔軟
性に乏しく、したがって実施例で得られた不織布よりも
風合等の点で劣っている。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る不織
布は、ある特定のエチレン−プロピレンランダム共重合
体よりなる第一成分と、アイソタクチックポリプロピレ
ンよりなる第二成分とで形成された複合型長繊維を構成
繊維とするものである。従って、エチレン−プロピレン
ランダム共重合体が、複合型長繊維に柔軟性を与え、こ
れにより不織布に柔軟性を与えるという効果を奏するも
のである。また、エチレン−プロピレンランダム共重合
体を接着剤成分として、複合型長繊維相互間が結合され
ているので、強度的にも優れた不織布が得られるという
効果を奏するものである。
【手続補正書】
【提出日】平成3年7月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、更に柔
軟な長繊維不織布を得るために種々検討したところ、従
来、次のような点が全く考慮されていなかったことを見
出した。即ち、使用される複合型長織維の低融点成分に
ついて全く考慮されていなかったのである。この低融点
成分は、点融着区域において、接着剤として働くもので
あるため、従来、融点が低く且つ接着力の高いものとい
う基準で選択されていたのである。しかし、点融着区域
以外において、この低融点成分は、長繊維の一部を形成
しているため、長繊維自体の柔軟性にも影響を及ぼすも
のなのである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】本発明に係る不織布は、以上説明した複合
型長繊維を構成繊維とし、複合型長繊維相互間は第一成
分が溶融固化することによって、結合せしめられてい
る。このような不織布を得るには、例えば以下の如き方
法を採用することができる。まず、複合溶融紡糸法によ
って、複合型長繊維を紡糸し、その後移動金網コンベア
上に、この複合型長繊維を集積して、繊維ウェブを形成
する。そして、この繊維ウェブに、間隔を置いて部分的
に加熱することにより、又は繊維ウェブ全体に熱風を吹
き付けて加熱することにより、第一成分を溶融させ、そ
の後第一成分を固化させて、長繊維相互間を結合する。
この際、加熱温度は、第一成分の融点以上で第二成分の
融点未満の温度とするのが、一般的である。第一成分の
融点未満であると、第一成分が溶融せず、長繊維相互間
を良好に結合できず、高強度の不織布が得られにくい傾
向が生じる。また、第二成分の融点以上に熱すると、第
一成分も第二成分も溶融してしまい、繊維形態が崩れ
て、柔軟性の良好な不織布が得られにくくなる傾向が生
じる。以上のようにして、本発明に係る不織布が得られ
るのである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】本発明に係る不織布の目付は、任意に決定
しうる事項であるが、一般的には10g/m2〜30g
/m2程度であるのが、好ましい。目付が10g/m2
未満であると、不織布が薄すぎて、取り扱いが困難であ
ったり、或いは使い捨ておむつの表面材等として使用す
るのに不適当である。逆に、目付が30g/m2を超え
ると、不織布が厚くなって、柔軟性が低下する傾向とな
る。以上の如き、本発明に係る不織布は、主として使い
捨ておむつや生理用ナプキン等の衛生材料の表面材とし
て好適に使用でき、その他拭き布用基布や衣料用素材と
して使用することも可能である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】比較例1 実施例1aで使用した第二成分(芯成分)であるアイソ
タクチックポリプロピレンのみを用いて、紡糸温度23
0℃で溶融紡糸し、繊度2デニールの非複合型長繊維を
得た。この非複合型長繊維を実施例1aと同様にして、
目付23g/m2の繊維ウェブを得た。そして、この繊
維ウェブを、実施例1aで使用した一対のロール間に導
入して、点融着区域の総面積が5%の不織布を得た。な
お、この際、熱エンボスロールの温度は、150℃とし
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D04H 3/03 A 7199−3B 3/14 A 7199−3B // D01F 6/30 7199−3B

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 エチレン含有率が2〜5%で且つ融解ピ
    ーク温度が155℃以下であるエチレン−プロピレンラン
    ダム共重合体より成る第一成分と、アイソタクチックポ
    リプロピレンより成る第二成分とで形成された複合型長
    繊維を構成繊維とし、且つ第一成分が溶融固化すること
    により、複合型長繊維相互間が結合せしめられているこ
    とを特徴とする不織布。 【請求項2】 第一成分が鞘成分であり、第二成分が芯
    成分である芯鞘構造の複合型長繊維を使用する請求項1
    記載の不織布。 【請求項3】 第一成分及び第二成分の各々の横断面が
    半月状であり、該第一成分及び第二成分が接合されてな
    る並列構造の複合型長繊維を使用する請求項1記載の不
    織布。
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