JPH0555233B2 - - Google Patents
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- JPH0555233B2 JPH0555233B2 JP12967284A JP12967284A JPH0555233B2 JP H0555233 B2 JPH0555233 B2 JP H0555233B2 JP 12967284 A JP12967284 A JP 12967284A JP 12967284 A JP12967284 A JP 12967284A JP H0555233 B2 JPH0555233 B2 JP H0555233B2
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01L—CYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
- F01L3/00—Lift-valve, i.e. cut-off apparatus with closure members having at least a component of their opening and closing motion perpendicular to the closing faces; Parts or accessories thereof
- F01L3/02—Selecting particular materials for valve-members or valve-seats; Valve-members or valve-seats composed of two or more materials
- F01L3/04—Coated valve members or valve-seats
-
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- Coating By Spraying Or Casting (AREA)
Description
技術分野
本発明はエンジンバルブの製造方法に係り、特
に、エンジンバルブ素材としてFe、Crを主成分
とするマルテンサイト系材料を用い、そのエンジ
ンバルブ素材に硬化肉盛を行つて弁フエース面を
形成し、目的とするエンジンバルブを製造する方
法に関するものである。 従来技術 自動車等のエンジンには、その燃焼室内に混合
ガスを供給したり或いは燃焼室から燃焼排ガスを
排出したりするために、吸気口や排気口を開閉す
るエンジンバルブが設けられている。そして、こ
のエンジンバルブは高温度の環境下で使用される
ものであるところから、耐熱性、耐摩耗性に優れ
ていることが必要とされるのである。このため、
従来から、オーステナイト系の耐熱鋼、例えば
SUH36材料等をエンジンバルブ素材として用い、
そのエンジンバルブ素材に硬化肉盛を行つて、吸
気口若しくは排気口の弁座に着座する弁フエース
面を形成することにより、耐熱性、耐摩耗性に優
れたエンジンバルブが製造されている。 一方、上記SUH36材料等のオーステナイト系
耐熱鋼は一般に高価なため、近年、比較的安価な
SUH11材料、SUH3材料等のFe、Crを主成分と
するマルテンサイト系耐熱鋼が、上記エンジンバ
ルブ素材として使用されるようになつてきた。 本発明が解決しようとする問題点 しかしながら、Fe、Crを主成分とするマルテ
ンサイト系耐熱鋼は焼入れ硬化性が高く、従来の
ガス法やTIG法による硬化肉盛では、充分に予備
加熱をしておかないと溶接割れを生じる場合があ
つた。また、主成分のFeやCrは酸化し易く、溶
接時にそれらの酸化物が溶融金属内に混入してピ
ンホールを生じたり、肉盛材とエンジンバルブ素
材との間の結合強度が損なわれて、融合不良を起
こしたりする問題があつた。 問題点を解決するための手段 上記の如き問題を解決するために、本発明に係
るエンジンバルブの製造方法は、Fe、Crを主成
分とするマルテンサイト系材料からなるエンジン
バルブ素材に硬化肉盛を行つて弁フエース面を形
成し、目的とするエンジンバルブを製造するに際
して、プラズマアークトーチとエンジンバルブ素
材との間にプラズマアークを形成する一方、パウ
ダ搬送ガスによつて所定の粉末材料を前記プラズ
マアーク内に導いて、かかる粉末材料を溶融せし
め、前記エンジンバルブ素材に所定の硬化肉盛を
行うと共に、前記プラズマアークトーチのノズル
径:D1が、該硬化肉盛部の開先幅:D2に対して、
下式: 0.6D2≦D1≦1.2D2 を満足することを特徴とするものである。 また、かかる本発明において、硬化肉盛を行う
溶接速度、すなわちプラズマアークトーチとエン
ジンバルブ素材との間の溶接方向における相対的
な移動速度としては、溶接電流の大きさなどによ
つても異なるが、良好なビード形状を有する硬化
肉盛を行う上で、4mm/sec以上に設定すること
が望ましい。なお、この溶接速度は、一般に20
mm/sec程度を上限とされるが、溶接電流等の条
件を適宜に設定すれば、それ以上の速度であつて
も採用可能である。また、この時、必要に応じて
プラズマアークトーチとエンジンバルブ素材とを
溶接方向と直角な方向へ相対移動(オシレート)
させることもできる。 さらに、エンジンバルブの弁フエース面は、一
般にバルブかさ部の外周部にテーパ状に形成され
るのであるが、エンジンバルブ素材を、その軸線
が鉛直方向に対して10゜〜60゜傾斜した状態で軸線
回りに回転させる一方、その傾斜したエンジンバ
ルブ素材の上方にプラズマアークトーチを配置し
て硬化肉盛を行うようにすれば、溶融金属に作用
する重力に起因してビード形状が損なわれること
はない。 なお、硬化肉盛される粉末材料としては、ステ
ライト系(Coベース)、コルモノイ系(Niベー
ス)、Fe−Cr系(Feベース)等の各種肉盛材粉末
を用いることが可能であり、その大きさも溶融の
難易等を考慮して適宜設定されるものであるが、
一般には−100〜+350メツシユ程度の球形のもの
が好適に用いられる。 発明の効果 このようにしてマルテンサイト系材料からなる
エンジンバルブ素材に硬化肉盛を行えば、後述の
実施例から明らかなように、硬化肉盛部に溶接割
れやピンホールが発生したり、肉盛材とエンジン
バルブ素材との間に融合不良を生じたりする問題
が解消する。また、肉盛材として粉末材料を用い
るため、棒材を用いる場合に比較して硬化肉盛に
要する時間が短縮され得るとともに、硬化肉盛の
自動化が容易となる。さらに、プラズマアークを
用いて硬化肉盛を行うため、その硬化肉盛を施す
べき開先部の深さが浅くても良好なビード形状の
硬化肉盛が得られ、肉盛材の使用量が大幅に節減
され得る。 実施例 次に、本発明を更に具体的に明らかにするため
に、本発明の実施例を説明するが、理解を容易に
するために、先ず、本発明を好適に実施し得るプ
ラズマ肉盛溶接装置を第1図に基づいて説明する
こととする。 図においては、10は、鉛直方向に配置された
プラズマアークトーチ(以下、トーチと称する)
の先端部である。かかるトーチ10は、中心部に
タングステン電極12を備えており、この電極1
2の外側には、トーチ内筒14およびトーチ外筒
16がそれぞれ所定の距離を隔てて同軸的に配設
されている。そして、それら電極12とトーチ内
筒14との間、およびトーチ内筒14とトーチ外
筒16との間には、それぞれ環状の通路18およ
び20が形成されている。 通路18は、配管22を介してプラズマガス供
給装置24に接続されており、アルゴンガス等の
プラズマガスが供給されるようになつている。そ
して、この通路18内に供給されたプラズマガス
は、トーチ内筒14の先端に設けられたノズル3
0から下方に噴出させられる。 また、通路20は、配管32を介して搬送ガス
供給装置34に接続されており、更にその配管3
2の中間部には、パウダ供給装置36が接続され
て、そのパウダ供給装置36から所定の粉末材料
が供給されるようになつている。すなわち、通路
20には、所定量の粉末材料を含んだ搬送ガスが
供給され、トーチ外筒16の先端に設けられたノ
ズル38から下方に噴出せしめられるのである。
なお、粉末材料としては、ステライト系、コルモ
ノイ系、Fe−Cr系等の硬化肉盛用の各種肉盛材
粉末を用いることが可能であり、また搬送ガスと
してはアルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガ
スが用いられる。 一方、トーチ内筒14およびトーチ外筒16の
ノズル30および38には、それぞれ冷却水通路
40および42が配設されて、それ等両ノルズ3
0および38を冷却するようになつている。ま
た、トーチ外筒16の先端部には、シールドガス
供給装置44から配管46を介してアルゴンガ
ス、ヘリウムガス等の不活性ガスからなるシール
ドガスが供給されるようになつており、そのシー
ルドガスをトーチ10の軸心方向へ略円筒状に吹
き出すことにより、溶接部が大気からシールドさ
れるようになつている。 以上のように構成されたトーチ10の下方に
は、硬化肉盛溶接を施すべきエンジンバルブ素材
48が取り付けられるようになつている。このエ
ンジンバルブ素材48は、自動車等のエンジンの
燃焼室内に混合ガスを供給したり或いは燃焼室か
ら燃焼排ガスを排出したりするために、吸気口や
排気口を開閉するエンジンバルブの素材を成すも
ので、Fe、Crを主成分とするSUH11材料、
SUH3材料等のマルテンサイト系の耐熱鋼材料製
である。エンジンバルブ素材48は軸部50とか
さ部52とを備えており、そのかさ部52の軸部
50側に位置する肩部の外周部には、硬化肉盛が
施される円環状の凹部54(開先部)が形成され
ている。なお、第1図において凹部54に示す破
線は、硬化肉盛が施された状態を示したものであ
る。 かかるエンジンバルブ素材48は、鉛直方向に
対して角度θだけ傾斜して設けられた取付軸56
に、冷却用のバツキング58を介してその軸線A
が取付軸56の軸線と一致する状態で取り付けら
れており、取付軸56とともに軸線Aまわりに所
定の速度で回転せしめられるようになつている。
そして、このように取付軸56に取り付けられた
状態において、エンジンバルブ素材48の前記か
さ部52に形成された凹部54の内、最も上方に
位置する部分は、前記トーチ10のノズル38の
鉛直下方に保持されていて、エンジンバルブ素材
48が軸線Aまわりに回転させられることによ
り、円環状の凹部54に順次硬化肉盛が施される
のである。ここで、ノズル38のノズル径D1は、
凹部54の開先幅D2に対して、下式: 0.6D2≦D1≦1.2D2 を満足するように設定されている。 なお、トーチ10の電極12とトーチ内筒14
との間には、パイロツト電源60から所定のパイ
ロツト電流が供給されるようになつているととも
に、電極12とエンジンバルブ素材48が取り付
けられるバツキング58との間には、メイン電源
62から所定の溶接電流が供給されるようになつ
ている。また、電源12とトーチ内筒14との間
には、パイロツト電源60と並列に点火用の高周
波発振器64が介挿されている。 次に、上述したプラズマ肉盛溶接装置を用いて
エンジンバルブ素材48に硬化肉盛を施す手順に
ついて説明するが、これはそのまま本発明の一実
施例を成すものである。 先ず、パイロツト電源60からパイロツト電流
を供給し、電源12の先端とトーチ内筒14のノ
ズル30との間にパイロツトアークを発生させる
と同時に、プラズマガス供給装置24から環状通
路18内にプラズマガスを供給する。これによ
り、電極12の先端にプラズマアークが形成され
る。 その後、電極12とバツキング58との間にメ
イン電源62から溶接電流を供給し、電極12の
先端に形成されているプラズマアークをエンジン
バルブ素材48へ移行させるとともに、搬送ガス
供給装置34およびパウダ供給装置36から所定
の粉末材料を含む搬送ガスを通路20内に供給す
る。この通路20内に供給された粉末材料はノズ
ル38から噴出せしめられてプラズマアークによ
つて溶融され、エンジンバルブ素材48の凹部5
4に肉盛溶接される。なお、この時、トーチ10
の先端部からはシールドガスが吹き出されてお
り、溶融された粉末材料や凹部54が空気中の酸
素等の影響を受けないようにされている。 そして、この状態において、エンジンバルブ素
材48をその軸線Aまわりに回転させることによ
り、凹部54の肉盛溶接される部位が移動して、
かさ部52の外周部に形成された円環状の凹部5
4の全周に順次硬化肉盛が施されることとなる。
この時、必要に応じてトーチ10を溶接方向と直
角方向、すなわち第1図において左右方向へ往復
移動(オシレート)することも可能である。 ここで、このようにしてマルテンサイト系の耐
熱鋼材料からなるエンジンバルブ素材48に硬化
肉盛を行うと、硬化肉盛部に溶接割れやピンホー
ルを生じたり、或いは肉盛材とエンジンバルブ素
材48との間に融合不良を発生したりすることが
殆どない。また、肉盛材として粉末材料を用いて
いるため、棒材を用いる場合に比較して溶接時間
を短縮化し得るとともに、硬化肉盛の自動化が容
易となる。 なお、上例では、エンジンバルブ素材48の硬
化肉盛溶接を施すべき部分に凹部54が形成され
ているが、プラズマアークを用いて硬化肉盛を行
う場合にはそのような凹部は必ずしも必要ではな
く、例えば平坦面であつても良好なビート形状の
硬化肉盛が得られる。したがつて、所定の凹部を
形成して硬化肉盛を行う必要があつた従来のガス
法やTIG法に比較して、肉盛材の使用量が大幅に
節減され得る。 そして、このようにして硬化肉盛されたエンジ
ンバルブ素材48には、その後、その硬化肉盛部
に研削加工等の所定の加工が施されて、燃焼室の
吸気口若しくは排気口に設けられた弁座に着座す
る弁フエース面が形成され、耐熱性、耐摩耗性に
優れたエンジンバルブが製造されるのである。 なお、以上の説明においては、エンジンバルブ
素材48がSUH11材料、SUH3材料等のマンテ
ンサイト系の耐熱鋼材料製の場合について説明し
たが、SUH36材料等のオーステナイト系の耐熱
鋼材料製であつても同様に実施できることは勿論
である。 また、エンジンバルブ素材48は冷却用のバツ
キング58を介して取付軸56に取り付けられる
ようになつているが、このバツキング58は、エ
ンジンバルブ素材48の大きさや、溶接電流等の
溶接条件を考慮して、必要に応じて設ければ良い
ものである。 さらに、上述したプラズマ肉盛溶接装置は飽く
までも本発明を好適に実施し得る装置の一例であ
り、また、その装置を用いてエンジンバルブを製
造することは本発明の一つの実施例を意味するも
ので、本発明はこれらの記載によつて何等制約を
受けるものではなく、当業者の知識に基づいて
種々の変更、改良を施した態様で実施しても良い
ことは勿論である。 以上、本発明に係るエンジンバルブの製造方法
について詳細に説明したが、次に、本発明の効果
を具体的に明らかにするために、上記実施例に従
つて形成された硬化肉盛部のビード形状、硬さ
(HRC)、溶接割れ、ピンホールおよび融合不良
について調べた結果を、比較例と対比して具体的
に説明する。 実施例 1 SUH3材料(0.4%C−11%Cr−1%Mo−残
Fe)からなるバルブ径(かさ部52の外径)40
mmの自動車用エンジンバルブ素材48に、ステラ
イト# 6の球状粉末材料(−100〜+350メツシ
ユ)を硬化肉盛する際に、溶接電流を80〜100A、
プラズマガスの供給量を1.5〜1.8/min、パウ
ダ搬送ガスの供給量を5.0/min、シールドガ
スの供給量を25.0/min、エンジンバルブ素材
48の軸線Aの傾斜角度θを45゜、硬化肉盛部の
開先幅D2を5.3mmとし、ノズル径D1および溶接速
度を適宜変更するとともに、さらにオシレートを
行つた場合と行わなかつた場合について、硬化肉
盛部のビード形状等を調べた結果を第1表に示
す。なお、比較例のNo.10は、ステライト# の棒材
を用いてガス法によつて硬化肉盛を行つた場合で
ある。
に、エンジンバルブ素材としてFe、Crを主成分
とするマルテンサイト系材料を用い、そのエンジ
ンバルブ素材に硬化肉盛を行つて弁フエース面を
形成し、目的とするエンジンバルブを製造する方
法に関するものである。 従来技術 自動車等のエンジンには、その燃焼室内に混合
ガスを供給したり或いは燃焼室から燃焼排ガスを
排出したりするために、吸気口や排気口を開閉す
るエンジンバルブが設けられている。そして、こ
のエンジンバルブは高温度の環境下で使用される
ものであるところから、耐熱性、耐摩耗性に優れ
ていることが必要とされるのである。このため、
従来から、オーステナイト系の耐熱鋼、例えば
SUH36材料等をエンジンバルブ素材として用い、
そのエンジンバルブ素材に硬化肉盛を行つて、吸
気口若しくは排気口の弁座に着座する弁フエース
面を形成することにより、耐熱性、耐摩耗性に優
れたエンジンバルブが製造されている。 一方、上記SUH36材料等のオーステナイト系
耐熱鋼は一般に高価なため、近年、比較的安価な
SUH11材料、SUH3材料等のFe、Crを主成分と
するマルテンサイト系耐熱鋼が、上記エンジンバ
ルブ素材として使用されるようになつてきた。 本発明が解決しようとする問題点 しかしながら、Fe、Crを主成分とするマルテ
ンサイト系耐熱鋼は焼入れ硬化性が高く、従来の
ガス法やTIG法による硬化肉盛では、充分に予備
加熱をしておかないと溶接割れを生じる場合があ
つた。また、主成分のFeやCrは酸化し易く、溶
接時にそれらの酸化物が溶融金属内に混入してピ
ンホールを生じたり、肉盛材とエンジンバルブ素
材との間の結合強度が損なわれて、融合不良を起
こしたりする問題があつた。 問題点を解決するための手段 上記の如き問題を解決するために、本発明に係
るエンジンバルブの製造方法は、Fe、Crを主成
分とするマルテンサイト系材料からなるエンジン
バルブ素材に硬化肉盛を行つて弁フエース面を形
成し、目的とするエンジンバルブを製造するに際
して、プラズマアークトーチとエンジンバルブ素
材との間にプラズマアークを形成する一方、パウ
ダ搬送ガスによつて所定の粉末材料を前記プラズ
マアーク内に導いて、かかる粉末材料を溶融せし
め、前記エンジンバルブ素材に所定の硬化肉盛を
行うと共に、前記プラズマアークトーチのノズル
径:D1が、該硬化肉盛部の開先幅:D2に対して、
下式: 0.6D2≦D1≦1.2D2 を満足することを特徴とするものである。 また、かかる本発明において、硬化肉盛を行う
溶接速度、すなわちプラズマアークトーチとエン
ジンバルブ素材との間の溶接方向における相対的
な移動速度としては、溶接電流の大きさなどによ
つても異なるが、良好なビード形状を有する硬化
肉盛を行う上で、4mm/sec以上に設定すること
が望ましい。なお、この溶接速度は、一般に20
mm/sec程度を上限とされるが、溶接電流等の条
件を適宜に設定すれば、それ以上の速度であつて
も採用可能である。また、この時、必要に応じて
プラズマアークトーチとエンジンバルブ素材とを
溶接方向と直角な方向へ相対移動(オシレート)
させることもできる。 さらに、エンジンバルブの弁フエース面は、一
般にバルブかさ部の外周部にテーパ状に形成され
るのであるが、エンジンバルブ素材を、その軸線
が鉛直方向に対して10゜〜60゜傾斜した状態で軸線
回りに回転させる一方、その傾斜したエンジンバ
ルブ素材の上方にプラズマアークトーチを配置し
て硬化肉盛を行うようにすれば、溶融金属に作用
する重力に起因してビード形状が損なわれること
はない。 なお、硬化肉盛される粉末材料としては、ステ
ライト系(Coベース)、コルモノイ系(Niベー
ス)、Fe−Cr系(Feベース)等の各種肉盛材粉末
を用いることが可能であり、その大きさも溶融の
難易等を考慮して適宜設定されるものであるが、
一般には−100〜+350メツシユ程度の球形のもの
が好適に用いられる。 発明の効果 このようにしてマルテンサイト系材料からなる
エンジンバルブ素材に硬化肉盛を行えば、後述の
実施例から明らかなように、硬化肉盛部に溶接割
れやピンホールが発生したり、肉盛材とエンジン
バルブ素材との間に融合不良を生じたりする問題
が解消する。また、肉盛材として粉末材料を用い
るため、棒材を用いる場合に比較して硬化肉盛に
要する時間が短縮され得るとともに、硬化肉盛の
自動化が容易となる。さらに、プラズマアークを
用いて硬化肉盛を行うため、その硬化肉盛を施す
べき開先部の深さが浅くても良好なビード形状の
硬化肉盛が得られ、肉盛材の使用量が大幅に節減
され得る。 実施例 次に、本発明を更に具体的に明らかにするため
に、本発明の実施例を説明するが、理解を容易に
するために、先ず、本発明を好適に実施し得るプ
ラズマ肉盛溶接装置を第1図に基づいて説明する
こととする。 図においては、10は、鉛直方向に配置された
プラズマアークトーチ(以下、トーチと称する)
の先端部である。かかるトーチ10は、中心部に
タングステン電極12を備えており、この電極1
2の外側には、トーチ内筒14およびトーチ外筒
16がそれぞれ所定の距離を隔てて同軸的に配設
されている。そして、それら電極12とトーチ内
筒14との間、およびトーチ内筒14とトーチ外
筒16との間には、それぞれ環状の通路18およ
び20が形成されている。 通路18は、配管22を介してプラズマガス供
給装置24に接続されており、アルゴンガス等の
プラズマガスが供給されるようになつている。そ
して、この通路18内に供給されたプラズマガス
は、トーチ内筒14の先端に設けられたノズル3
0から下方に噴出させられる。 また、通路20は、配管32を介して搬送ガス
供給装置34に接続されており、更にその配管3
2の中間部には、パウダ供給装置36が接続され
て、そのパウダ供給装置36から所定の粉末材料
が供給されるようになつている。すなわち、通路
20には、所定量の粉末材料を含んだ搬送ガスが
供給され、トーチ外筒16の先端に設けられたノ
ズル38から下方に噴出せしめられるのである。
なお、粉末材料としては、ステライト系、コルモ
ノイ系、Fe−Cr系等の硬化肉盛用の各種肉盛材
粉末を用いることが可能であり、また搬送ガスと
してはアルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガ
スが用いられる。 一方、トーチ内筒14およびトーチ外筒16の
ノズル30および38には、それぞれ冷却水通路
40および42が配設されて、それ等両ノルズ3
0および38を冷却するようになつている。ま
た、トーチ外筒16の先端部には、シールドガス
供給装置44から配管46を介してアルゴンガ
ス、ヘリウムガス等の不活性ガスからなるシール
ドガスが供給されるようになつており、そのシー
ルドガスをトーチ10の軸心方向へ略円筒状に吹
き出すことにより、溶接部が大気からシールドさ
れるようになつている。 以上のように構成されたトーチ10の下方に
は、硬化肉盛溶接を施すべきエンジンバルブ素材
48が取り付けられるようになつている。このエ
ンジンバルブ素材48は、自動車等のエンジンの
燃焼室内に混合ガスを供給したり或いは燃焼室か
ら燃焼排ガスを排出したりするために、吸気口や
排気口を開閉するエンジンバルブの素材を成すも
ので、Fe、Crを主成分とするSUH11材料、
SUH3材料等のマルテンサイト系の耐熱鋼材料製
である。エンジンバルブ素材48は軸部50とか
さ部52とを備えており、そのかさ部52の軸部
50側に位置する肩部の外周部には、硬化肉盛が
施される円環状の凹部54(開先部)が形成され
ている。なお、第1図において凹部54に示す破
線は、硬化肉盛が施された状態を示したものであ
る。 かかるエンジンバルブ素材48は、鉛直方向に
対して角度θだけ傾斜して設けられた取付軸56
に、冷却用のバツキング58を介してその軸線A
が取付軸56の軸線と一致する状態で取り付けら
れており、取付軸56とともに軸線Aまわりに所
定の速度で回転せしめられるようになつている。
そして、このように取付軸56に取り付けられた
状態において、エンジンバルブ素材48の前記か
さ部52に形成された凹部54の内、最も上方に
位置する部分は、前記トーチ10のノズル38の
鉛直下方に保持されていて、エンジンバルブ素材
48が軸線Aまわりに回転させられることによ
り、円環状の凹部54に順次硬化肉盛が施される
のである。ここで、ノズル38のノズル径D1は、
凹部54の開先幅D2に対して、下式: 0.6D2≦D1≦1.2D2 を満足するように設定されている。 なお、トーチ10の電極12とトーチ内筒14
との間には、パイロツト電源60から所定のパイ
ロツト電流が供給されるようになつているととも
に、電極12とエンジンバルブ素材48が取り付
けられるバツキング58との間には、メイン電源
62から所定の溶接電流が供給されるようになつ
ている。また、電源12とトーチ内筒14との間
には、パイロツト電源60と並列に点火用の高周
波発振器64が介挿されている。 次に、上述したプラズマ肉盛溶接装置を用いて
エンジンバルブ素材48に硬化肉盛を施す手順に
ついて説明するが、これはそのまま本発明の一実
施例を成すものである。 先ず、パイロツト電源60からパイロツト電流
を供給し、電源12の先端とトーチ内筒14のノ
ズル30との間にパイロツトアークを発生させる
と同時に、プラズマガス供給装置24から環状通
路18内にプラズマガスを供給する。これによ
り、電極12の先端にプラズマアークが形成され
る。 その後、電極12とバツキング58との間にメ
イン電源62から溶接電流を供給し、電極12の
先端に形成されているプラズマアークをエンジン
バルブ素材48へ移行させるとともに、搬送ガス
供給装置34およびパウダ供給装置36から所定
の粉末材料を含む搬送ガスを通路20内に供給す
る。この通路20内に供給された粉末材料はノズ
ル38から噴出せしめられてプラズマアークによ
つて溶融され、エンジンバルブ素材48の凹部5
4に肉盛溶接される。なお、この時、トーチ10
の先端部からはシールドガスが吹き出されてお
り、溶融された粉末材料や凹部54が空気中の酸
素等の影響を受けないようにされている。 そして、この状態において、エンジンバルブ素
材48をその軸線Aまわりに回転させることによ
り、凹部54の肉盛溶接される部位が移動して、
かさ部52の外周部に形成された円環状の凹部5
4の全周に順次硬化肉盛が施されることとなる。
この時、必要に応じてトーチ10を溶接方向と直
角方向、すなわち第1図において左右方向へ往復
移動(オシレート)することも可能である。 ここで、このようにしてマルテンサイト系の耐
熱鋼材料からなるエンジンバルブ素材48に硬化
肉盛を行うと、硬化肉盛部に溶接割れやピンホー
ルを生じたり、或いは肉盛材とエンジンバルブ素
材48との間に融合不良を発生したりすることが
殆どない。また、肉盛材として粉末材料を用いて
いるため、棒材を用いる場合に比較して溶接時間
を短縮化し得るとともに、硬化肉盛の自動化が容
易となる。 なお、上例では、エンジンバルブ素材48の硬
化肉盛溶接を施すべき部分に凹部54が形成され
ているが、プラズマアークを用いて硬化肉盛を行
う場合にはそのような凹部は必ずしも必要ではな
く、例えば平坦面であつても良好なビート形状の
硬化肉盛が得られる。したがつて、所定の凹部を
形成して硬化肉盛を行う必要があつた従来のガス
法やTIG法に比較して、肉盛材の使用量が大幅に
節減され得る。 そして、このようにして硬化肉盛されたエンジ
ンバルブ素材48には、その後、その硬化肉盛部
に研削加工等の所定の加工が施されて、燃焼室の
吸気口若しくは排気口に設けられた弁座に着座す
る弁フエース面が形成され、耐熱性、耐摩耗性に
優れたエンジンバルブが製造されるのである。 なお、以上の説明においては、エンジンバルブ
素材48がSUH11材料、SUH3材料等のマンテ
ンサイト系の耐熱鋼材料製の場合について説明し
たが、SUH36材料等のオーステナイト系の耐熱
鋼材料製であつても同様に実施できることは勿論
である。 また、エンジンバルブ素材48は冷却用のバツ
キング58を介して取付軸56に取り付けられる
ようになつているが、このバツキング58は、エ
ンジンバルブ素材48の大きさや、溶接電流等の
溶接条件を考慮して、必要に応じて設ければ良い
ものである。 さらに、上述したプラズマ肉盛溶接装置は飽く
までも本発明を好適に実施し得る装置の一例であ
り、また、その装置を用いてエンジンバルブを製
造することは本発明の一つの実施例を意味するも
ので、本発明はこれらの記載によつて何等制約を
受けるものではなく、当業者の知識に基づいて
種々の変更、改良を施した態様で実施しても良い
ことは勿論である。 以上、本発明に係るエンジンバルブの製造方法
について詳細に説明したが、次に、本発明の効果
を具体的に明らかにするために、上記実施例に従
つて形成された硬化肉盛部のビード形状、硬さ
(HRC)、溶接割れ、ピンホールおよび融合不良
について調べた結果を、比較例と対比して具体的
に説明する。 実施例 1 SUH3材料(0.4%C−11%Cr−1%Mo−残
Fe)からなるバルブ径(かさ部52の外径)40
mmの自動車用エンジンバルブ素材48に、ステラ
イト# 6の球状粉末材料(−100〜+350メツシ
ユ)を硬化肉盛する際に、溶接電流を80〜100A、
プラズマガスの供給量を1.5〜1.8/min、パウ
ダ搬送ガスの供給量を5.0/min、シールドガ
スの供給量を25.0/min、エンジンバルブ素材
48の軸線Aの傾斜角度θを45゜、硬化肉盛部の
開先幅D2を5.3mmとし、ノズル径D1および溶接速
度を適宜変更するとともに、さらにオシレートを
行つた場合と行わなかつた場合について、硬化肉
盛部のビード形状等を調べた結果を第1表に示
す。なお、比較例のNo.10は、ステライト# の棒材
を用いてガス法によつて硬化肉盛を行つた場合で
ある。
【表】
*:○…良好 △…使用可 ×…不良
第1表から明らかなように、本発明に従うNo.1
〜7の硬化肉盛においては、硬化肉盛部に溶接割
れやピンホールを生じたり、融合不良を発生した
りすることがない。また、溶接速度が3mm/sec
と比較的遅いNo.4の場合には、母材(エンジンバ
ルブ素材48)の溶込量が大きくなつて肉盛材が
希釈され、ビード形状がやや損なわれるとともに
肉盛部の硬さが低下するカミ実用上差支えなく、
溶接速度が4mm/sec以上のその他の場合には、
良好なビード形状でかつ充分な硬さの硬化肉盛が
得られることが判る。なお、本実施例では溶接速
度を12mm/secとした場合までしか実施されてい
ないが、溶接電流等の溶接条件によつては20mm/
sec以上であつても充分に満足し得る硬化肉盛が
得られる。 これに対して、比較例のNo.8と場合には、ノズ
ル径D1が本発明の範囲より小さくて、ビード形
状が損なわれるとともに融合不良が発生する。ま
た、ノズル径D1が本発明の範囲より大きいNo.9
の場合には、母材(エンジンバルブ素材48)の
溶込量が大きくなつて肉盛材が希釈され、形成さ
れる硬化肉盛部の硬さが低下するとともに、融合
不良が発生する。さらに、ガス法で硬化肉盛を行
つたNo.10と場合には、硬化肉盛部に溶接割れやピ
ンホール、更には融合不良を発生して、満足し得
る硬化肉盛が得られなかつた。 実施例 2 SUH11材料(0.5%C−8.5%Cr−残Fe)から
なるバルブ径(かさ部52の外径)55mmの自動車
用エンジンバルブ素材48に各種肉盛材の粉末材
料を硬化肉盛する際に、溶接電流を80〜100A、
プラズマガスの供給量を1.5〜1.8/min、パウ
ダ搬送ガスの供給量を5.0/min、シールドガ
スの供給量を25.0/min、溶接速度を10mm/
sec、オシレートを行わないという条件で、ノズ
ル径D1、開先幅D2およびエンジンバルブ素材4
8の軸線Aの傾斜角度θを適宜変更した場合につ
いて、硬化肉盛部のビード形状等を調べた結果を
第2表に示す。なお、比較例のNo.19〜21は、棒材
を用いてガス法によつて硬化肉盛を行つた場合で
ある。
第1表から明らかなように、本発明に従うNo.1
〜7の硬化肉盛においては、硬化肉盛部に溶接割
れやピンホールを生じたり、融合不良を発生した
りすることがない。また、溶接速度が3mm/sec
と比較的遅いNo.4の場合には、母材(エンジンバ
ルブ素材48)の溶込量が大きくなつて肉盛材が
希釈され、ビード形状がやや損なわれるとともに
肉盛部の硬さが低下するカミ実用上差支えなく、
溶接速度が4mm/sec以上のその他の場合には、
良好なビード形状でかつ充分な硬さの硬化肉盛が
得られることが判る。なお、本実施例では溶接速
度を12mm/secとした場合までしか実施されてい
ないが、溶接電流等の溶接条件によつては20mm/
sec以上であつても充分に満足し得る硬化肉盛が
得られる。 これに対して、比較例のNo.8と場合には、ノズ
ル径D1が本発明の範囲より小さくて、ビード形
状が損なわれるとともに融合不良が発生する。ま
た、ノズル径D1が本発明の範囲より大きいNo.9
の場合には、母材(エンジンバルブ素材48)の
溶込量が大きくなつて肉盛材が希釈され、形成さ
れる硬化肉盛部の硬さが低下するとともに、融合
不良が発生する。さらに、ガス法で硬化肉盛を行
つたNo.10と場合には、硬化肉盛部に溶接割れやピ
ンホール、更には融合不良を発生して、満足し得
る硬化肉盛が得られなかつた。 実施例 2 SUH11材料(0.5%C−8.5%Cr−残Fe)から
なるバルブ径(かさ部52の外径)55mmの自動車
用エンジンバルブ素材48に各種肉盛材の粉末材
料を硬化肉盛する際に、溶接電流を80〜100A、
プラズマガスの供給量を1.5〜1.8/min、パウ
ダ搬送ガスの供給量を5.0/min、シールドガ
スの供給量を25.0/min、溶接速度を10mm/
sec、オシレートを行わないという条件で、ノズ
ル径D1、開先幅D2およびエンジンバルブ素材4
8の軸線Aの傾斜角度θを適宜変更した場合につ
いて、硬化肉盛部のビード形状等を調べた結果を
第2表に示す。なお、比較例のNo.19〜21は、棒材
を用いてガス法によつて硬化肉盛を行つた場合で
ある。
【表】
*:○…良好 △…使用可 ×…不良
第2表から明らかなように、本発明に従うNo.11
〜18の硬化肉盛においては、硬化肉盛部に溶接割
れやピンホール、或いは融合不良を発生すること
はない。また、軸線Aの傾斜角度θが65゜と大き
いNo.13の場合、5゜と小さいNo.14の場合には、溶融
金属に作用する重力に起因してビード形状が損な
われるが実用上差支えなく、10゜〜60゜の範囲内に
あるその他の場合には、良好なビード形状でしか
も充分な硬さの硬化肉盛が得られることが判る。
なお、Feベースの肉盛材としてはVMS585−B
が、Niベースの肉盛材としてNimonic80Aがそ
れぞれ用いられているが、その他の肉盛材を採用
し得ることは勿論であり、Coベースの肉盛材に
ついてもステライト# 32、# 12のみならず、前記
実施例1の# 6などその他のものを用いることが
できる。 これに対して、比較例のNo.19〜21の場合には、
何れも硬化肉盛部に溶接割れやピンホールが生じ
たり、融合不良が発生したりして、満足し得る硬
化肉盛は得られなかつたのである。 実施例 3 実施例1と同様にして、SUH3材料からなるバ
ルブ径(かさ部52の外径)40mmの自動車用エン
ジンバルブ素材48に、ステライト# 6の球状粉
末材料(−100〜+350メツシユ)を硬化肉盛する
際に、プラズマガス供給量を1.5/分で一定と
し、またパウダ搬送ガス量:5/分、シールド
ガス供給量:25/分として、溶接電流を80A及
び150Aの2種類に設定し、その異なる溶接電流
の下におけるノズル径D1と開先幅D2との関係に
ついて、硬化肉盛部のビード形状にて評価し、そ
の結果を第2図に示した。 また、溶接電流を100Aで一定とする一方、プ
ラズマガスの供給量を1.0/分及び1.8/分の
2種類に設定すること以外は、上記と同様にし
て、硬化肉盛を行ない、その異なるプラズマガス
供給量の下におけるノズル径D1と開先幅D2との
関係について、硬化肉盛部のビード形状にて評価
し、その結果を第3図に示した。 なお、それら第2図及び第3図における記号に
関して、○印は硬化肉盛部のビード形状が良好で
あつたことを示し、また△印はビード形状がやや
損なわれるものの、実用上使用可能であつたこと
を示し、更に×印は硬化肉盛部のビード形状が不
良であつたことを示している。 そして、かかる第2図及び第3図の結果より明
らかなように、ノズル径D1と開先幅D2の関係に
ついて、溶接条件の電流とプラズマガス供給量か
らみても、それらの溶接条件の変化にも拘わら
ず、本発明に従う0.6D2≦D1≦1.2D2の条件下にお
いては、優れた特性を有する良好な硬化肉盛部を
得ることが出来たのである。
第2表から明らかなように、本発明に従うNo.11
〜18の硬化肉盛においては、硬化肉盛部に溶接割
れやピンホール、或いは融合不良を発生すること
はない。また、軸線Aの傾斜角度θが65゜と大き
いNo.13の場合、5゜と小さいNo.14の場合には、溶融
金属に作用する重力に起因してビード形状が損な
われるが実用上差支えなく、10゜〜60゜の範囲内に
あるその他の場合には、良好なビード形状でしか
も充分な硬さの硬化肉盛が得られることが判る。
なお、Feベースの肉盛材としてはVMS585−B
が、Niベースの肉盛材としてNimonic80Aがそ
れぞれ用いられているが、その他の肉盛材を採用
し得ることは勿論であり、Coベースの肉盛材に
ついてもステライト# 32、# 12のみならず、前記
実施例1の# 6などその他のものを用いることが
できる。 これに対して、比較例のNo.19〜21の場合には、
何れも硬化肉盛部に溶接割れやピンホールが生じ
たり、融合不良が発生したりして、満足し得る硬
化肉盛は得られなかつたのである。 実施例 3 実施例1と同様にして、SUH3材料からなるバ
ルブ径(かさ部52の外径)40mmの自動車用エン
ジンバルブ素材48に、ステライト# 6の球状粉
末材料(−100〜+350メツシユ)を硬化肉盛する
際に、プラズマガス供給量を1.5/分で一定と
し、またパウダ搬送ガス量:5/分、シールド
ガス供給量:25/分として、溶接電流を80A及
び150Aの2種類に設定し、その異なる溶接電流
の下におけるノズル径D1と開先幅D2との関係に
ついて、硬化肉盛部のビード形状にて評価し、そ
の結果を第2図に示した。 また、溶接電流を100Aで一定とする一方、プ
ラズマガスの供給量を1.0/分及び1.8/分の
2種類に設定すること以外は、上記と同様にし
て、硬化肉盛を行ない、その異なるプラズマガス
供給量の下におけるノズル径D1と開先幅D2との
関係について、硬化肉盛部のビード形状にて評価
し、その結果を第3図に示した。 なお、それら第2図及び第3図における記号に
関して、○印は硬化肉盛部のビード形状が良好で
あつたことを示し、また△印はビード形状がやや
損なわれるものの、実用上使用可能であつたこと
を示し、更に×印は硬化肉盛部のビード形状が不
良であつたことを示している。 そして、かかる第2図及び第3図の結果より明
らかなように、ノズル径D1と開先幅D2の関係に
ついて、溶接条件の電流とプラズマガス供給量か
らみても、それらの溶接条件の変化にも拘わら
ず、本発明に従う0.6D2≦D1≦1.2D2の条件下にお
いては、優れた特性を有する良好な硬化肉盛部を
得ることが出来たのである。
第1図は本発明を好適に実施し得る装置の一例
を説明する図である。第2図は、実施例3におい
て得られた、異なる溶接電流に対するノズル径
D1と開先幅D2との関係を調べた結果を示すグラ
フである。第3図は、実施例3において得られ
た、異なるプラズマガス供給量に対するノズル径
D1と開先幅D2との関係を調べた結果を示すグラ
フである。 10:プラズマアークトーチ、38:ノズル、
48:エンジンバルブ素材、D1:ノズル径、
D2:開先幅、θ:傾斜角度。
を説明する図である。第2図は、実施例3におい
て得られた、異なる溶接電流に対するノズル径
D1と開先幅D2との関係を調べた結果を示すグラ
フである。第3図は、実施例3において得られ
た、異なるプラズマガス供給量に対するノズル径
D1と開先幅D2との関係を調べた結果を示すグラ
フである。 10:プラズマアークトーチ、38:ノズル、
48:エンジンバルブ素材、D1:ノズル径、
D2:開先幅、θ:傾斜角度。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 Fe、Crを主成分とするマルテンサイト系材
料からなるエンジンバルブ素材に硬化肉盛を行つ
て弁フエース面を形成し、目的とするエンジンバ
ルブを製造するに際して、 プラズマアークトーチと前記エンジンバルブ素
材との間にプラズマアークを形成する一方、パウ
ダ搬送ガスによつて所定の粉末材料を前記プラズ
マアーク内に導いて、かかる粉末材料を溶融せし
め、前記エンジンバルブ素材に所定の硬化肉盛を
行うと共に、前記プラズマアークトーチのノズル
径:D1が、該硬化肉盛部の開先幅:D2に対して、
下式: 0.6D2≦D1≦1.2D2 を満足するようにしたことを特徴とするエンジン
バルブの製造方法。 2 前記硬化肉盛の溶接速度を4mm/sec以上と
する特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 3 前記エンジンバルブ素材を、その軸線が鉛直
方向に対して10゜〜60゜傾斜した状態で軸線回りに
回転させる一方、その傾斜したエンジンバルブ素
材の上方にプラズマアークトーチを配置して硬化
肉盛を行う特許請求の範囲第1項又は第2項記載
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12967284A JPS619973A (ja) | 1984-06-23 | 1984-06-23 | エンジンバルブの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12967284A JPS619973A (ja) | 1984-06-23 | 1984-06-23 | エンジンバルブの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS619973A JPS619973A (ja) | 1986-01-17 |
| JPH0555233B2 true JPH0555233B2 (ja) | 1993-08-16 |
Family
ID=15015299
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12967284A Granted JPS619973A (ja) | 1984-06-23 | 1984-06-23 | エンジンバルブの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS619973A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0801214B1 (en) * | 1996-03-14 | 1999-12-22 | Fuji Oozx Inc. | Poppet valve and method of manufacturing it |
-
1984
- 1984-06-23 JP JP12967284A patent/JPS619973A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS619973A (ja) | 1986-01-17 |
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