JPH0555657B2 - - Google Patents
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- JPH0555657B2 JPH0555657B2 JP60100432A JP10043285A JPH0555657B2 JP H0555657 B2 JPH0555657 B2 JP H0555657B2 JP 60100432 A JP60100432 A JP 60100432A JP 10043285 A JP10043285 A JP 10043285A JP H0555657 B2 JPH0555657 B2 JP H0555657B2
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- Japan
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- active layer
- permafrost
- frost
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Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、寒冷地帯における構造物基礎のう
ち、杭基礎に関し、さらに詳しくは土壌の凍結凍
上、融解沈下による杭への凍害を防止するための
凍害防止杭に関するものである。 〔従来技術〕 永久凍土地帯あるいは季節凍土地帯といつた寒
冷地に、パイプラインの架台その他各種の構造物
を建造する場合に、活動層及び季節凍土層の凍着
凍土、融解沈下といつた凍害から構造物を保護す
ることが必要不可欠であり、そのうち最も一般的
なものは杭基礎である。 なお、ここで述べる永久凍土地帯とは、例え
ば、アラスカ、カナダ、シベリヤ等の如く、季節
に関係なく年間を通じて凍結している地層(以下
永久凍土層という)が分布している地域をいい、
その年平均気温は0℃以下である。 活動層とは、地表から永久凍土層までの部分
で、年間の温度変化の影響を大きく受け、冬季は
凍結凍上し、夏季は融解沈下する地層をいう。 また季節凍土層とは、永久凍土層が存在しない
平均気温0℃以下の地域で、冬季は凍結し、夏季
は融解する地層をいう。なお、以下の説明では、
季節凍土層を活動層に含めることがある。 ところで、寒冷地における杭基礎は、永久凍土
内まで根入れし、永久凍土と杭表面の間の凍着強
度によつて、上部構造物の自重、凍着凍上力及び
ネガテイブフリクシヨンに対抗しようとするもの
であり、そのためには、永久凍土と杭間の確実な
凍着強度及び永久凍土内への杭の充分な根入長が
必要である。 しかしながら、永久凍土層は必ずしも均一な性
質を有しておらず、土質、温度によつて凍着強度
に大きな相違があるため、設計上は充分な凍着強
度を持つように永久凍土内に長く根入れしても、
現実に構造物が凍害を受けることがしばしばあ
り、安全率を上乗せした設計に基づいて根入れ長
をとらなければならないので、施工性及び経済性
に大きな問題がある。 このような前提条件があるため、その対策とし
て、杭基礎に作用する凍着凍上力を軽減化するた
めの幾つかの方法が従来考えられている。 従来行われている杭基礎の凍着凍上力低減方法
としては、第4図〜第6図に示したように永久凍
土地帯及び季節凍土地帯に対して杭体を挿入する
ものであり、具体的には第4図に於けるようなサ
ーマルパイル方式、第5図の凍土防止杭方式、第
6図に示したような凍着強度増大杭方式がある。 第4図はサーマルパイル方式の一例を示す縦断
面図で、1は鋼管杭、コンクリート杭等からな
る、杭体2は凍着強度増大のため杭体1の外周に
設けた波付け、3は杭体1内に装入したヒートパ
イプ、4はラジエータである。5は永久凍土層、
6は活動層であり、杭体1は活動層6と永久凍土
層5に設けられた掘削孔7内に根入れされ、砂ス
ラリー8により埋戻されている。 なお、Hは杭体1の根入長を、またhは活動層
6の厚さを示す。 このほうなサーマルパイル方式においては、根
入部分の永久凍土5の温度をヒートパイプ3によ
り、冬季間に強制的に冷却して冷熱を蓄えること
によつて、凍結融解厚さ(活動層6の厚さh)を
減少させ、これにより、凍着凍土防止効果を大き
くしようとするものである。 さらに、このサーマルパイルは、夏季に上部構
造からの入熱により、杭体1の周面の永久凍土が
融解するのを防止することができる。 すなわち、サーマルパイル方式によれば、杭周
囲の永久凍土の融解沈下に伴つてネガテイブフリ
クシヨンが杭に働くことと、冬季にこの融解部が
凍結して杭に余分な凍着凍上力が働くことを防止
できる。 つぎの凍上防止杭方式は、活動層と杭周面との
間に、杭と凍土間の付着を切るような材料を充填
したもので、そのうち第5図aに示すものは、杭
体1の外側にこれと同心的にケーシング9を配置
して二重管方式とし、杭体1とケーシング9との
間を、濃度の高いオイルとワツクスとの混合物1
0で満たし、ケーシング9の外側を砂スラリー8
で埋戻すことにより、凍着凍土力を分離するよう
にしたものである。 なお、9aはケーシングの下端に設けたフラン
ジである。 また第5図bに示すものは、土、オイルおよび
ワツクスを混合した材料10aを建込み穴7の活
動層6の部分に埋戻し材料として使用したもので
ある。 さらにまた、第6図に示した凍着強度増大杭方
式は、杭体1の永久凍土5内への根入部に、ノツ
チや波付け2を設けることにより、永久凍土5と
杭体1との間の凍着強度を増加させ、活動層6の
凍着凍土力に対抗させるようにしたものである。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、サーマルパイルは、活動層6の
層厚hを多少薄くすることはできるが、凍着凍上
力とネガテイブフリクシヨンをそれほど低減する
ことができず、依然として構造物の凍害を防ぐこ
とはできない。 例えば、使用開始1年目の冬には、地盤深部温
度の低下により、サーマルパイルをしない場合よ
りもかえつて凍土量が増加し、大きな凍着凍上力
が発生することがある。 また、2年目以降も、活動層の温度低下が凍着
凍上力を増加させる傾向をもたらすことが考えら
れる。 従来の使用例では、サーマルパイルの永久凍土
内への根入長Hをかなり長くして凍害防止をはか
つており、施工性、経済性上からも問題がある。 また、第5図で示したような凍上防止杭方式
は、杭周面にオイルとワツクス等の混合物を充填
したり埋戻したりしているが、これは現地におい
て施工しなければならず、そのための機械や装置
を必要とするばかりでなく、施工性の点でもあま
り良好ではない。 また、オイルとワツクス等の混合物は、現場で
埋戻し可能な程度の流動性を有しているため、夏
季に埋戻し材料が周囲地盤へ浸透して分散し、こ
のため再充填の必要が生じたり、凝固点降下のた
め永久凍土を溶かすといつた環境破壊が生じる。 加えて、二重管方式では、活動層の凍結融解に
伴つてケーシングが持上りと沈下を起こし、これ
が上部構造に悪影響を及ぼすことがある。 さらに、凍着強度増大杭方式では、杭体1の根
入部の永久凍土の性質を必ずしも均一でなく、凍
着強度にばらつきが生じること、ノツチや波付け
の形状、間隔によつて凍着凍上力が変化するた
め、これによつて大きな凍着強度を得るために
は、端部の異形棒鋼状処理等にかなりの精度に製
作加工を必要とするなどの問題がある。 また、凍害防止杭は、設置場所における活動層
6の厚さhに対応した長さのものを用いなければ
ならないが、活動層6の厚さhは、地域、場所等
によつて著しく相違するため、活動層6の厚さに
対応した各種長さの杭を準備しなければならな
い。 このようなことから、凍害防止杭を例えばパイ
プラインの架台として長距離に亙つて杭基礎を設
置する場合は、従来、各種長さの杭をあらかじめ
工場で作製し、現地へ輸送して活動層6の厚さに
対応した杭を選んで設置していた。 このため梱包が面倒であるばかりでなく、荷が
大きくなつて輸送が面倒であり、また大量生産に
適さないためコストが上昇し、工費の増大を来す
等の問題があつた。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、上述のような従来の問題点を解決す
べく検討を加えた結果到達したものであつて、表
面にネガテイブフリクシヨンを低減する層を形成
し、寒冷地の冬季には凍結凍上し夏季には融解沈
下する活動層を貫いて永久凍土又は固定地盤に打
設又は埋設される凍害防止杭において、 該杭の表面に形成されるネガテイブフリクシヨ
ンを低減する層が、少なくとも前記活動層に渡つ
て前記杭を被覆形成する長さ0.5〜5mの弾性被
覆体であり、 該弾性被覆体が、前記杭の外面に凍上時に発生
する剪断応力以上の接着力を有する接着層を介し
て形成されたことを特徴とする凍害防止杭に関す
るものである。 〔作用〕 以下図面に基づいて説明する。 第1図は、本発明を具体的に実施した際の一実
施例を示した縦断面図である。 なお、第4図〜第6図と同じ部分には同じ符号
を付し、説明を省略する。 図において、1は杭体で、その表面に活動層6
の厚さ(h)以上の長さにわたつて必要に応じて接着
性材料11を介して弾性体12の被覆層を形成し
たものである。 なお、被覆層12は、凍着凍上力をより低減さ
せるために、その下端部12aが活動層の底部付
近またはその下方に、また上端部12bは地表面
より上方に位置するように被覆することが好まし
い。 本発明でいう弾性被覆層12とは、分子鎖が網
目構造をした弾性体もしくは分子主鎖が、ソフト
セグメントとハードセグメントで構成された高分
子弾性体を主成分とした材料を指す。 具体的には、天然ゴム、イソプレンゴム、スチ
レン・ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、クロロ
プレンゴム、ブチルゴム、エチレン・プロピレン
ゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、クロ
ロスルホン化ゴム、ニトリル・ブタジエンゴム、
フツ素ゴム、ニトロソゴム、ポリエステルウレタ
ンゴム、ポリエーテルウレタンゴム、フツ化シリ
コンゴム、フエニル・メチルシリコンゴム、メチ
ルシリコンゴム、ビニルシリコンゴム、多硫化ゴ
ム、ポリオレフイン系エラストマー、ウレタン系
熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エ
ラストマー、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エ
チレン・エチレンアクリレート共重合体の中から
選ばれた1種もしくは2種以上の複合体(ブレン
ド、共重合体あるいはラミネートであつてもよ
い)の単独またはこれと無機系フイラーと混合し
て得た複合材料などがある。 これらの中から選択して形成した、弾性被覆層
12は、土壌の凍結凍上もしくは融解沈下によつ
て弾性体内に生じる剪断応力、あるいは土壌と弾
性体間に生じる摩擦力より大きな杭体への接着力
が必要である。 そのために、必要に応じて接着層11を設けな
ければならない。 杭体に強固に接着された弾性被覆層12は、土
壌の凍結凍上による杭体への剪断応力をその弾性
変形によつて吸収すると共に、低温時の応力緩和
性と弾性回復性によつて比較的小さな力で元の状
態に戻るのである。 このため、土壌の大きな変形に耐えられ、しか
も長期間の使用が可能となるのである。 なお、弾性被覆層12は、土壌の上下動によつ
て土壌と杭体の間に生じる剪断応力(τ)が τ∝E/t (E:弾性被覆層の弾性率、t:被覆膜層)の関
係を有することから、低弾性率でしかも膜は厚い
方が好ましい。 本発明の凍害防止杭は、第1図に示したような
構成を有しておりその最外層が弾性被覆層12で
あるから、これの運搬時や現場施工時における損
傷を防ぐためにさらにその外側に保護被覆層を設
けてもよい。 この場合、保護被覆層は、弾性被覆層12に必
ずしも接着させる必要はなく、また建て込み時の
最にこれを取外す必要もない。 上記のような各種要件によつて構成する凍害防
止杭は、通常つぎのような工法により施工する。 (1) 活動層6および永久凍土層5を、杭10の埋
設深さ(h+H)だけ掘削し、その掘削孔7に
杭10を建て込んで杭10の周囲に砂スラリ8
を埋めもどす。 (2) 永久凍土層5の強度が比較的小さい場合、ま
たは未だ凍結していない土壌に根入れする場合
は、活動層6のみを掘削し、掘削孔7に杭10
を建て込んだのち、杭打ち機により永久凍土内
または未だ凍結していない土壌内に打ち込み、
最後に活動層6の杭10の周囲に砂スラリ8を
埋め戻す。 という工程により凍害防止杭の施工を行うのであ
る。 なお、本発明の本来の目的は、上述の説明で明
らかなように凍害防止杭に関するものであるが、
ここに記載した各要件の一部を利用して、杭の他
に例えば、寒冷地における鋼管柱、消化栓、水道
管などの凍害防止を計ることが可能であることは
いうまでもない。 〔実施例〕 寒冷地において、従来の鋼管杭をそのまま使用
した場合と本発明によう凍害防止杭を使用した場
合との屋外実験結果について説明する。 実験にあたつては、第2図に示したような装置
を使用したが、このものは、被覆層を固着した模
型杭の凍着凍上力を北海道で屋外計測した場合の
概略図である。 図中、13は、横5000mm、縦5000mm、深さ2000
mmのコンクリート製の土槽であり、この土槽13
の内の底部に200mmの厚さで礫層14が基盤層と
して敷かれ、その上部に凍上性の強いシルト質土
15を厚さ1700mm充填している。 なお、土槽13は、在来地盤を掘削して埋め込
まれており、この土槽13上の端面は、在来地盤
の地表面高さと一致している。 16は、コンクリートマス内に根入れして立設
されたH形鋼のフレームであり、シルト槽15内
に模型杭18を建て込んだのち、反力フレーム1
9をわたし、模型杭18と反力フレーム19との
間にロードセル20を備えており、また同時に地
表面変位を測定するための変位計21、および地
表面からの凍結深度を測定する凍結深度計22を
セツトしている。 使用材料 (1) 鋼管杭(在来のもの) 外径60.5mm、長さ2500mm、埋め込み長1800mm (2) 凍害防止杭(第1図で示したもの) 杭体:前記(1)と同じもの 弾性被覆槽: A クロロプレンゴム 膜厚30mm、被覆長2000mm、 ウレタン系接着材使用 B ポリオレフイン系熱可塑性エラストマー膜
厚20mm、被覆長2000mm、 変成ポリオレフインを接着剤として使用 上述のような在来の鋼管杭(1)と本発明の凍害防
止杭(2)A、Bとを第2図に示した装置にセツトし
土壌の変位および凍着凍上力を経時的に計測した
ところ、土壌の凍結が開始して2カ月経過した時
点で土壌の凍上量が約200mmで、凍着凍上力は次
の表のようになつた。
ち、杭基礎に関し、さらに詳しくは土壌の凍結凍
上、融解沈下による杭への凍害を防止するための
凍害防止杭に関するものである。 〔従来技術〕 永久凍土地帯あるいは季節凍土地帯といつた寒
冷地に、パイプラインの架台その他各種の構造物
を建造する場合に、活動層及び季節凍土層の凍着
凍土、融解沈下といつた凍害から構造物を保護す
ることが必要不可欠であり、そのうち最も一般的
なものは杭基礎である。 なお、ここで述べる永久凍土地帯とは、例え
ば、アラスカ、カナダ、シベリヤ等の如く、季節
に関係なく年間を通じて凍結している地層(以下
永久凍土層という)が分布している地域をいい、
その年平均気温は0℃以下である。 活動層とは、地表から永久凍土層までの部分
で、年間の温度変化の影響を大きく受け、冬季は
凍結凍上し、夏季は融解沈下する地層をいう。 また季節凍土層とは、永久凍土層が存在しない
平均気温0℃以下の地域で、冬季は凍結し、夏季
は融解する地層をいう。なお、以下の説明では、
季節凍土層を活動層に含めることがある。 ところで、寒冷地における杭基礎は、永久凍土
内まで根入れし、永久凍土と杭表面の間の凍着強
度によつて、上部構造物の自重、凍着凍上力及び
ネガテイブフリクシヨンに対抗しようとするもの
であり、そのためには、永久凍土と杭間の確実な
凍着強度及び永久凍土内への杭の充分な根入長が
必要である。 しかしながら、永久凍土層は必ずしも均一な性
質を有しておらず、土質、温度によつて凍着強度
に大きな相違があるため、設計上は充分な凍着強
度を持つように永久凍土内に長く根入れしても、
現実に構造物が凍害を受けることがしばしばあ
り、安全率を上乗せした設計に基づいて根入れ長
をとらなければならないので、施工性及び経済性
に大きな問題がある。 このような前提条件があるため、その対策とし
て、杭基礎に作用する凍着凍上力を軽減化するた
めの幾つかの方法が従来考えられている。 従来行われている杭基礎の凍着凍上力低減方法
としては、第4図〜第6図に示したように永久凍
土地帯及び季節凍土地帯に対して杭体を挿入する
ものであり、具体的には第4図に於けるようなサ
ーマルパイル方式、第5図の凍土防止杭方式、第
6図に示したような凍着強度増大杭方式がある。 第4図はサーマルパイル方式の一例を示す縦断
面図で、1は鋼管杭、コンクリート杭等からな
る、杭体2は凍着強度増大のため杭体1の外周に
設けた波付け、3は杭体1内に装入したヒートパ
イプ、4はラジエータである。5は永久凍土層、
6は活動層であり、杭体1は活動層6と永久凍土
層5に設けられた掘削孔7内に根入れされ、砂ス
ラリー8により埋戻されている。 なお、Hは杭体1の根入長を、またhは活動層
6の厚さを示す。 このほうなサーマルパイル方式においては、根
入部分の永久凍土5の温度をヒートパイプ3によ
り、冬季間に強制的に冷却して冷熱を蓄えること
によつて、凍結融解厚さ(活動層6の厚さh)を
減少させ、これにより、凍着凍土防止効果を大き
くしようとするものである。 さらに、このサーマルパイルは、夏季に上部構
造からの入熱により、杭体1の周面の永久凍土が
融解するのを防止することができる。 すなわち、サーマルパイル方式によれば、杭周
囲の永久凍土の融解沈下に伴つてネガテイブフリ
クシヨンが杭に働くことと、冬季にこの融解部が
凍結して杭に余分な凍着凍上力が働くことを防止
できる。 つぎの凍上防止杭方式は、活動層と杭周面との
間に、杭と凍土間の付着を切るような材料を充填
したもので、そのうち第5図aに示すものは、杭
体1の外側にこれと同心的にケーシング9を配置
して二重管方式とし、杭体1とケーシング9との
間を、濃度の高いオイルとワツクスとの混合物1
0で満たし、ケーシング9の外側を砂スラリー8
で埋戻すことにより、凍着凍土力を分離するよう
にしたものである。 なお、9aはケーシングの下端に設けたフラン
ジである。 また第5図bに示すものは、土、オイルおよび
ワツクスを混合した材料10aを建込み穴7の活
動層6の部分に埋戻し材料として使用したもので
ある。 さらにまた、第6図に示した凍着強度増大杭方
式は、杭体1の永久凍土5内への根入部に、ノツ
チや波付け2を設けることにより、永久凍土5と
杭体1との間の凍着強度を増加させ、活動層6の
凍着凍土力に対抗させるようにしたものである。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、サーマルパイルは、活動層6の
層厚hを多少薄くすることはできるが、凍着凍上
力とネガテイブフリクシヨンをそれほど低減する
ことができず、依然として構造物の凍害を防ぐこ
とはできない。 例えば、使用開始1年目の冬には、地盤深部温
度の低下により、サーマルパイルをしない場合よ
りもかえつて凍土量が増加し、大きな凍着凍上力
が発生することがある。 また、2年目以降も、活動層の温度低下が凍着
凍上力を増加させる傾向をもたらすことが考えら
れる。 従来の使用例では、サーマルパイルの永久凍土
内への根入長Hをかなり長くして凍害防止をはか
つており、施工性、経済性上からも問題がある。 また、第5図で示したような凍上防止杭方式
は、杭周面にオイルとワツクス等の混合物を充填
したり埋戻したりしているが、これは現地におい
て施工しなければならず、そのための機械や装置
を必要とするばかりでなく、施工性の点でもあま
り良好ではない。 また、オイルとワツクス等の混合物は、現場で
埋戻し可能な程度の流動性を有しているため、夏
季に埋戻し材料が周囲地盤へ浸透して分散し、こ
のため再充填の必要が生じたり、凝固点降下のた
め永久凍土を溶かすといつた環境破壊が生じる。 加えて、二重管方式では、活動層の凍結融解に
伴つてケーシングが持上りと沈下を起こし、これ
が上部構造に悪影響を及ぼすことがある。 さらに、凍着強度増大杭方式では、杭体1の根
入部の永久凍土の性質を必ずしも均一でなく、凍
着強度にばらつきが生じること、ノツチや波付け
の形状、間隔によつて凍着凍上力が変化するた
め、これによつて大きな凍着強度を得るために
は、端部の異形棒鋼状処理等にかなりの精度に製
作加工を必要とするなどの問題がある。 また、凍害防止杭は、設置場所における活動層
6の厚さhに対応した長さのものを用いなければ
ならないが、活動層6の厚さhは、地域、場所等
によつて著しく相違するため、活動層6の厚さに
対応した各種長さの杭を準備しなければならな
い。 このようなことから、凍害防止杭を例えばパイ
プラインの架台として長距離に亙つて杭基礎を設
置する場合は、従来、各種長さの杭をあらかじめ
工場で作製し、現地へ輸送して活動層6の厚さに
対応した杭を選んで設置していた。 このため梱包が面倒であるばかりでなく、荷が
大きくなつて輸送が面倒であり、また大量生産に
適さないためコストが上昇し、工費の増大を来す
等の問題があつた。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、上述のような従来の問題点を解決す
べく検討を加えた結果到達したものであつて、表
面にネガテイブフリクシヨンを低減する層を形成
し、寒冷地の冬季には凍結凍上し夏季には融解沈
下する活動層を貫いて永久凍土又は固定地盤に打
設又は埋設される凍害防止杭において、 該杭の表面に形成されるネガテイブフリクシヨ
ンを低減する層が、少なくとも前記活動層に渡つ
て前記杭を被覆形成する長さ0.5〜5mの弾性被
覆体であり、 該弾性被覆体が、前記杭の外面に凍上時に発生
する剪断応力以上の接着力を有する接着層を介し
て形成されたことを特徴とする凍害防止杭に関す
るものである。 〔作用〕 以下図面に基づいて説明する。 第1図は、本発明を具体的に実施した際の一実
施例を示した縦断面図である。 なお、第4図〜第6図と同じ部分には同じ符号
を付し、説明を省略する。 図において、1は杭体で、その表面に活動層6
の厚さ(h)以上の長さにわたつて必要に応じて接着
性材料11を介して弾性体12の被覆層を形成し
たものである。 なお、被覆層12は、凍着凍上力をより低減さ
せるために、その下端部12aが活動層の底部付
近またはその下方に、また上端部12bは地表面
より上方に位置するように被覆することが好まし
い。 本発明でいう弾性被覆層12とは、分子鎖が網
目構造をした弾性体もしくは分子主鎖が、ソフト
セグメントとハードセグメントで構成された高分
子弾性体を主成分とした材料を指す。 具体的には、天然ゴム、イソプレンゴム、スチ
レン・ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、クロロ
プレンゴム、ブチルゴム、エチレン・プロピレン
ゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、クロ
ロスルホン化ゴム、ニトリル・ブタジエンゴム、
フツ素ゴム、ニトロソゴム、ポリエステルウレタ
ンゴム、ポリエーテルウレタンゴム、フツ化シリ
コンゴム、フエニル・メチルシリコンゴム、メチ
ルシリコンゴム、ビニルシリコンゴム、多硫化ゴ
ム、ポリオレフイン系エラストマー、ウレタン系
熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エ
ラストマー、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エ
チレン・エチレンアクリレート共重合体の中から
選ばれた1種もしくは2種以上の複合体(ブレン
ド、共重合体あるいはラミネートであつてもよ
い)の単独またはこれと無機系フイラーと混合し
て得た複合材料などがある。 これらの中から選択して形成した、弾性被覆層
12は、土壌の凍結凍上もしくは融解沈下によつ
て弾性体内に生じる剪断応力、あるいは土壌と弾
性体間に生じる摩擦力より大きな杭体への接着力
が必要である。 そのために、必要に応じて接着層11を設けな
ければならない。 杭体に強固に接着された弾性被覆層12は、土
壌の凍結凍上による杭体への剪断応力をその弾性
変形によつて吸収すると共に、低温時の応力緩和
性と弾性回復性によつて比較的小さな力で元の状
態に戻るのである。 このため、土壌の大きな変形に耐えられ、しか
も長期間の使用が可能となるのである。 なお、弾性被覆層12は、土壌の上下動によつ
て土壌と杭体の間に生じる剪断応力(τ)が τ∝E/t (E:弾性被覆層の弾性率、t:被覆膜層)の関
係を有することから、低弾性率でしかも膜は厚い
方が好ましい。 本発明の凍害防止杭は、第1図に示したような
構成を有しておりその最外層が弾性被覆層12で
あるから、これの運搬時や現場施工時における損
傷を防ぐためにさらにその外側に保護被覆層を設
けてもよい。 この場合、保護被覆層は、弾性被覆層12に必
ずしも接着させる必要はなく、また建て込み時の
最にこれを取外す必要もない。 上記のような各種要件によつて構成する凍害防
止杭は、通常つぎのような工法により施工する。 (1) 活動層6および永久凍土層5を、杭10の埋
設深さ(h+H)だけ掘削し、その掘削孔7に
杭10を建て込んで杭10の周囲に砂スラリ8
を埋めもどす。 (2) 永久凍土層5の強度が比較的小さい場合、ま
たは未だ凍結していない土壌に根入れする場合
は、活動層6のみを掘削し、掘削孔7に杭10
を建て込んだのち、杭打ち機により永久凍土内
または未だ凍結していない土壌内に打ち込み、
最後に活動層6の杭10の周囲に砂スラリ8を
埋め戻す。 という工程により凍害防止杭の施工を行うのであ
る。 なお、本発明の本来の目的は、上述の説明で明
らかなように凍害防止杭に関するものであるが、
ここに記載した各要件の一部を利用して、杭の他
に例えば、寒冷地における鋼管柱、消化栓、水道
管などの凍害防止を計ることが可能であることは
いうまでもない。 〔実施例〕 寒冷地において、従来の鋼管杭をそのまま使用
した場合と本発明によう凍害防止杭を使用した場
合との屋外実験結果について説明する。 実験にあたつては、第2図に示したような装置
を使用したが、このものは、被覆層を固着した模
型杭の凍着凍上力を北海道で屋外計測した場合の
概略図である。 図中、13は、横5000mm、縦5000mm、深さ2000
mmのコンクリート製の土槽であり、この土槽13
の内の底部に200mmの厚さで礫層14が基盤層と
して敷かれ、その上部に凍上性の強いシルト質土
15を厚さ1700mm充填している。 なお、土槽13は、在来地盤を掘削して埋め込
まれており、この土槽13上の端面は、在来地盤
の地表面高さと一致している。 16は、コンクリートマス内に根入れして立設
されたH形鋼のフレームであり、シルト槽15内
に模型杭18を建て込んだのち、反力フレーム1
9をわたし、模型杭18と反力フレーム19との
間にロードセル20を備えており、また同時に地
表面変位を測定するための変位計21、および地
表面からの凍結深度を測定する凍結深度計22を
セツトしている。 使用材料 (1) 鋼管杭(在来のもの) 外径60.5mm、長さ2500mm、埋め込み長1800mm (2) 凍害防止杭(第1図で示したもの) 杭体:前記(1)と同じもの 弾性被覆槽: A クロロプレンゴム 膜厚30mm、被覆長2000mm、 ウレタン系接着材使用 B ポリオレフイン系熱可塑性エラストマー膜
厚20mm、被覆長2000mm、 変成ポリオレフインを接着剤として使用 上述のような在来の鋼管杭(1)と本発明の凍害防
止杭(2)A、Bとを第2図に示した装置にセツトし
土壌の変位および凍着凍上力を経時的に計測した
ところ、土壌の凍結が開始して2カ月経過した時
点で土壌の凍上量が約200mmで、凍着凍上力は次
の表のようになつた。
本発明に従つて得た凍害防止杭を用いることに
より次に述べるような効果を期待することができ
る。 (1) 杭体に対する活動槽の凍着凍上力を大幅に低
減することができるので、寒冷地における構造
物を凍害から充分に保護することができる。 (2) 杭体に作用する凍着凍上力を低減できるの
で、杭の根入れ長を大幅に短縮することが可能
となり、さらに、メインテナンスを考慮すると
全体的なコストの大幅な低減が可能となる。 (3) 杭体の構造が簡単であるため容易に製造する
ことができ、しかも杭体の表面に形成された固
体被膜は、防食効果を有しているため長期の使
用に耐えることができる。 (4) 大量生産が可能であり、梱包、輸送で容易で
あるためコストの低減が図れる。
より次に述べるような効果を期待することができ
る。 (1) 杭体に対する活動槽の凍着凍上力を大幅に低
減することができるので、寒冷地における構造
物を凍害から充分に保護することができる。 (2) 杭体に作用する凍着凍上力を低減できるの
で、杭の根入れ長を大幅に短縮することが可能
となり、さらに、メインテナンスを考慮すると
全体的なコストの大幅な低減が可能となる。 (3) 杭体の構造が簡単であるため容易に製造する
ことができ、しかも杭体の表面に形成された固
体被膜は、防食効果を有しているため長期の使
用に耐えることができる。 (4) 大量生産が可能であり、梱包、輸送で容易で
あるためコストの低減が図れる。
第1図は、本発明に従つて形成した凍害防止杭
の断面図、第2図は実験装置の平面図、第3図は
実験装置の側面図、第4図〜第6図は従来の杭基
礎を説明する断面図である。 1……杭、2……波付け、3……ヒートパイ
プ、4……ラジエータ、5……永久凍土層、6…
…活動層、7……掘削孔、8……砂スラリ、9…
…ケーシング、10……オイルとワツクスの混合
物、11……接着性材料、12……弾性体、13
……土槽、14……礫層、15……シルト質土、
16……H形鋼のフレーム、18……模型杭、1
9……反力フレーム、20……ロードセル、21
……変位計、22……凍結深度計。
の断面図、第2図は実験装置の平面図、第3図は
実験装置の側面図、第4図〜第6図は従来の杭基
礎を説明する断面図である。 1……杭、2……波付け、3……ヒートパイ
プ、4……ラジエータ、5……永久凍土層、6…
…活動層、7……掘削孔、8……砂スラリ、9…
…ケーシング、10……オイルとワツクスの混合
物、11……接着性材料、12……弾性体、13
……土槽、14……礫層、15……シルト質土、
16……H形鋼のフレーム、18……模型杭、1
9……反力フレーム、20……ロードセル、21
……変位計、22……凍結深度計。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 表面にネガテイブフリクシヨンを低減する層
を形成し、寒冷地の冬季には凍結凍上し夏季には
融解沈下する活動層を貫いて永久凍土又は固定地
盤に打設又は埋設される凍害防止杭において、 該杭の表面に形成されるネガテイブフリクシヨ
ンを低減する層が、少なくとも前記活動層に亙つ
て前記杭を被覆形成する長さ0.5〜5mの弾性被
覆体であり、 該弾性被覆体が、前記杭の外面に凍上時に発生
する剪断応力以上の接着力を有する接着層を介し
て形成されたものであることを特徴とする凍害防
止杭。 2 前記弾性被覆体が、分子鎖が編み目構造を有
した弾性体もしくは主鎖がハードセグメントとソ
フトセグメントで構成された高分子弾性体を主成
分とした材料で構成されたことを特徴とする特許
請求の範囲第1項に記載の凍害防止杭。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10043285A JPS61261525A (ja) | 1985-05-14 | 1985-05-14 | 凍害防止杭 |
| CA000509072A CA1254393A (en) | 1985-05-14 | 1986-05-14 | Frost damage proofed pile |
| US07/164,967 US4818148A (en) | 1985-05-14 | 1988-03-07 | Frost damage proofed pile |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10043285A JPS61261525A (ja) | 1985-05-14 | 1985-05-14 | 凍害防止杭 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61261525A JPS61261525A (ja) | 1986-11-19 |
| JPH0555657B2 true JPH0555657B2 (ja) | 1993-08-17 |
Family
ID=14273787
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10043285A Granted JPS61261525A (ja) | 1985-05-14 | 1985-05-14 | 凍害防止杭 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61261525A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5232336B1 (ja) * | 2013-02-18 | 2013-07-10 | 株式会社東洋スタビ | ソーラーパネル用の金属杭、及びその施工方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5185216A (ja) * | 1975-01-10 | 1976-07-26 | Nippon Steel Corp | Fumasatsuryokukeigenyohifukuzaiojusurukisokui |
-
1985
- 1985-05-14 JP JP10043285A patent/JPS61261525A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61261525A (ja) | 1986-11-19 |
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