JPH0556562A - 発電機負荷配分方法 - Google Patents

発電機負荷配分方法

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JPH0556562A
JPH0556562A JP3210631A JP21063191A JPH0556562A JP H0556562 A JPH0556562 A JP H0556562A JP 3210631 A JP3210631 A JP 3210631A JP 21063191 A JP21063191 A JP 21063191A JP H0556562 A JPH0556562 A JP H0556562A
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泰志 原田
Masahiko Amano
雅彦 天野
Shigeru Tamura
田村  滋
Kenichi Morita
憲一 森田
Hajime Nohara
肇 野原
Akira Futagami
昭 二上
Satoshi Ujiie
諭 氏家
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、一度策定した負荷配分を大き
く修正することなく良好な負荷配分を実現し得る負荷配
分方法を提供するにある。 【構成】データ入力(101)・初期着目時点設定(1
02)で以後の処理に必要な初期化を行い、負荷配分仮
設定(103)で負荷配分を仮に策定し、負荷追従性制
約充足判定(104)でその仮策定の結果が負荷追従性
制約を充足しているかどうか判定し、充足している場合
は着目時点移行(106)で着目時点を1時点すすめ同
様の処理を繰り返し、充足していない場合は負荷追従性
制約違反解消(107)で負荷配分を修正する。 【効果】至近時点の負荷配分から順に得られる。また、
一度策定した負荷配分が負荷追従性の制約に違反する場
合は、必要最小限だけの負荷配分修正で制約違反を解消
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電力系統運用における需
給制御方法に係り、特に、負荷追従性・応答予備力・潮
流・燃料費・送電ロス・CO2 排出量といった項目を総
合的に考慮したうえで予測負荷を用いて発電機の負荷配
分を複数時点について動的に策定することにより負荷配
分の高度化・自動化を実現する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】予測負荷を用いて複数時点の負荷配分を
動的に策定する従来方法として、磯田:「負荷の変動特
性と発電機の応答性を考慮したオンライン火力機負荷配
分法」:電気学会論文誌B,101,11,pp.68
3−689記載の方法がある。この方法では先の時点で
負荷が急増する場合を想定して、はじめに先の時点の負
荷配分を策定し、その後、順次手前の時点の負荷配分を
策定する。即ち、遠い時点の負荷配分から順次求め最終
的に現時点から数分後の負荷配分を求めるものである。
供給予備力というのは、発電機の現在の実出力から出力
上下限までの余裕である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来技術で
は、最も緊急な要求である現時点から数分後の負荷配分
が処理の最後にならないと得られないという問題があっ
た。又、遠い時点の負荷配分を優先的に策定し、以後そ
れを固定させるため、時間が進行するに従って同じ時点
における負荷配分が大きく修正されてしまうという問題
点があった。
【0004】本発明の目的は、一度策定した負荷配分を
大きく修正することなく良好な負荷配分を実現し得る負
荷配分方法を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、複数時点における予測負荷を複数の発電機に配分し
電力系統の制御運用を行う発電機負荷配分方法におい
て、対象とする発電機の出力上下限及び出力変化速度の
制約条件下で発電機の現在の実出力と前記予測負荷に基
づいて次の時点の前記発電機の負荷配分を求め、当該負
荷配分が負荷追従性を満たすか否かを判定し、満足する
場合には前記負荷配分結果と前記予測負荷に基づいて更
に次の時点の負荷配分を求め、前記負荷追従性を満足し
ない場合には当該負荷配分を修正し、当該修正された負
荷配分と前記予測負荷に基づいて更に次の時点の負荷配
分を求め、これらの処理を繰返し実行することにより先
々の負荷配分を求めることとしたものである。
【0006】
【作用】対象とする発電機の出力上下限及び出力変化速
度の制約条件下で発電機の現在の実出力と予測負荷から
現時点から一時点先の時点における負荷配分が求めら
れ、求められた負荷配分が負荷追従性を満足する場合に
は、求められた負荷配分と予測負荷から更に一時点先の
負荷配分が求められる。この処理を繰り返すことによっ
て先々の負荷配分が求められるため、至近時点の負荷配
分から順次求められるものである。また、求めた負荷配
分が負荷追従性を満足しない場合には、求めた負荷配分
が修正され又は前の時点に順次逆時間方向に遡って負荷
配分が修正されるため、できるだけ少ない時点の負荷配
分が小さな範囲で修正可能となる。
【0007】
【実施例】通常、発電機の出力指令は、図1のように給
電所1で需要予測に基づき負荷配分を策定し、給電所1
がその結果を出力指令として各発電機2a〜2eに送出
する。以下本発明の実施例では本発明は、負荷配分策定
の方法について説明する。本実施例では、以下の数1に
示す問題1を解くことにより負荷追従性制約のみを考慮
した発電機負荷配分を決定するものである。
【0008】(問題1)
【0009】
【数1】
【0010】問題1で、Fは目的関数、Tは総考慮時
間、Nは総発電機台数、Pi(t)はi発電機のt時点に
おける負荷配分(指令値)、ai,bi,ci はそれぞれ
i発電機の燃料費,送電ロスおよびCO2 排出量を考慮
した作成して特性パラメータ、PiUとPiLはそれぞれi
発電機の出力上限と出力下限、δi はi発電機の出力変
化速度、PR(t)はt時点における総需要、PL(t)は
t時点における送電ロスである。
【0011】つぎに上記問題1の解法を説明する。図2
はそのフローチャートである。図2において、101は
データ入力を行なうステップ、102は初期着目時点を
設定するステップ、103は負荷配分を仮策定するステ
ップ、104は負荷追従性制約を充足するか否か判定す
るステップ、105は計算打ち切り条件を判定するステ
ップ、106は着目時点を移行するステップ、107は
負荷追従性制約違反を解消するステップ、108は負荷
追従性制約違反が解消されたか否かを判定するステッ
プ、109は他予備力の振替を行なうステップである。
【0012】101はデータ入力では、発電機の出力上
下限,出力変化速度,燃料費特性,CO2 排出量特性,
系統構成,送電線や変圧器などの設備データ,予測負
荷,潮流制約や応答予備力制約の条件,目的関数の重み
パラメータなど必要なデータを入力する。102の初期
着目時点の設定では、初期着目時点を現在時点の1時点
先の時点に設定する。以下では着目時点をパラメータt
であらわす(つまり初期状態ではt=0)。103の負
荷配分仮策定部では、以下の数2に示す問題2を解くこ
とによりtにおける負荷配分を「仮に」策定する。
【0013】(問題2)
【0014】
【数2】
【0015】「仮に」としたのは、ここで策定した負荷
配分が制約条件を満たさない場合、あとで修正されるこ
とになるからである。なお問題2を解くとき送電ロスを
考慮に入れて負荷追従性制約(需給バランス制約)をあ
つかう手法としては“関根他著、「電力系統工学」p
p.94−99,コロナ社(1979)”や特開昭58−
151831号公報に記載される方法がある。よってここでは
その詳細については省略する。104の負荷追従性制約
充足判定では、103で仮策定された負荷配分が負荷追
従性制約を充足しているかどうかを判定する。104で
負荷追従性制約が充足されていると判定されれば、10
5の計算打ち切り条件判定にすすむ。105では、計算打
ち切り条件が満足されているかどうか調べ、満足されて
いなれば処理を終了し、そうでなければ106の着目時
点移行にすすむ。尚、計算打ち切り条件としては、着目
時点があらかじめ指定された最遠時点に達したかどう
か、又は計算時間があらかじめ指定された最大計算時間
に達したかどうかなどの条件がある。106では着目時
点を1時点先にすすめる。すなわちtを1だけ増加させ
る。一方、104において、制約条件が充足されていな
いと判定されれば107の制約違反の解消にすすむ。1
07では、103で仮に策定された負荷配分を修正する
ことにより制約違反を解消する。着目時点tにおける負
荷配分を修正するだけでは制約違反を解消できない場
合、tから逆時間方向に1時点ずつ負荷配分を修正する
時点を拡大していき、複数時点の負荷配分を修正するこ
とにより制約違反解消を図る。その具体的な方法につい
ては後述する。107の処理が終了すると、108の制
約違反の解消判定にすすむ。108では、107で制約
違反が解消できたかどうかを判定する。解消できた場合
は、105の計算打ち切り条件判定にすすむ。解消でき
なかった場合には、109の他予備力の振替にすすむ。
109では、107の負荷配分修正だけでは解消できな
かった制約違反の残余分を、水力などの他予備力にふり
かえることによって解消する。他予備力ふりかえとは、
負荷配分対象外の発電機に負荷の一部を受け持たせると
いう意味である。107の制約違反の解消の試行の際に
前もって制約違反残余分の最小値を記憶しておき、10
9ではt時点の予測負荷のうち、その最小値分だけ他予
備力にふりかえるという処理を実行する。
【0016】図3は、図2の107の追従性制約違反の
解消のステップを更に詳細化した処理フローである。各
発電機の負荷配分は(4)(5)式の制約条件を同時に満た
す範囲すなわち配分上下限の範囲で策定しなければなら
ない。処理が107の制約違反解消部に移るのは、配分
上下限の範囲では(6)式を満たす解が得られなかった場
合である。このような場合には一度(5)式の制約条件を
緩和して(6)式を満たすように負荷配分を再策定し、そ
のあと(5)式を満すように負荷配分を修正する。以下、
図3にそって制約違反解消の処理を説明する。まずhと
いうインデックスを導入し、210でh=1とする。2
02の配分上下限設定部では(7)式により配分上下限を
計算する。
【0017】
【数3】
【0018】203の負荷配分仮策定部では、t=τに
おける負荷配分を(7)式の範囲内で(1)〜(3)式の目的
関数を最小化するようにできるだけ(6)式を充足するよ
うに策定する。204の負荷追従性制約充足判定部で
は、203の結果が(6)式を充足しているかどうかを判
定し、充足していれば205へすすむ。205以下で
は、τ−h時点とτ時点の間の負荷配分を(5)式を満た
すように修正する。205では新たにkというインデッ
クスを導入し、k=0とする。206の配分上下限設定
部では(8)式により配分上下限を計算する。
【0019】
【数4】
【0020】207の負荷配分仮策定部では(8)式の範
囲内で(1)〜(3)式の目的関数を最小化するようにでき
るだけ(6)式を充足するようにt=τ−k−1における
負荷配分を策定する。208の負荷追従性制約充足判定
部では207の結果が(6)式を充足しているかどうかを
判定し、充足している場合は209へすすむ。209で
はh=k−1かどうか調べ、h≠k−1ならば210で
k=k+1としたあと206にもどり、h=k−1なら
ば(4)〜(6)式の制約条件を充足する負荷配分が得られ
たことになるので終了する。
【0021】一方、204で(6)式が充足されていない
と判定されれば、211でh=τかどうか調べる。その
結果h=τであったなら現在の時点まで遡って負荷配分
を修正しても制約条件を充足する負荷配分が求まらない
ということなので、制約条件を充足する負荷配分が得ら
れないまま211の処理を終了することになる。h≠τ
であったなら、さらに時点を遡って負荷配分を修正する
ために212でh=h+1として202にもどる。
【0022】以上の方法を用いることにより以下の効果
が得られる。
【0023】(a) 負荷配分策定において負荷追従性を最
大限確保することができる。
【0024】(b) 手前の時点から順に策定していくこと
で、緊急度の高い負荷配分から先に得られる。
【0025】(c) また負荷配分の修正はできるだけ遠い
未来の時点で行うことで、負荷配分の修正が差し迫って
必要になる負荷配分にはできるだけ修正が及ばないよう
にできる。
【0026】(d) 修正の際にも目的関数最小化を考慮し
ているので、最適性を大きく損なうことはない。
【0027】実施例2 応答予備力制約 本発明では、問題3を解くことにより負荷追従性制約と
応答予備力制約を考慮した発電機負荷配分を決定する。
【0028】(問題3)
【0029】
【数5】
【0030】問題3で、PU(t)とPL(t)はそれぞれ
t時点における上げ下げ方向応答予備力確保指定値であ
る。
【0031】つぎに本発明による問題3の解法を説明す
る。図4はそのフローチャートである。図4において、
301はデータ入力部、302は初期着目時点設定部、
303は負荷配分仮策定部、304は負荷追従性制約・応
答予備力制約充足判定部、305は計算打ち切り条件判
定部、306は着目時点移行部、307は負荷追従性制
約・応答予備力制約違反解消部、308は負荷追従性制
約・応答予備力制約違反解消判定部、309は他予備力
振替部、310は応答予備力制約緩和部、である。
【0032】301,302,303はそれぞれ10
1,102,103と同一機能を有するので説明を省略
する。304の負荷追従性制約・応答予備力制約充足判
定部では、303で策定された負荷配分が負荷追従性制
約と応答予備力制約を共に充足しているかどうかを判定
する。充足していれば305へすすむ。なお305,3
06はそれぞれ105,106と同一機能を有する。
【0033】一方、304において、仮策定の負荷配分
がいずれかの制約条件を充足していないと判定されれば
307の負荷追従性制約・応答予備力制約違反解消部に
すすむ。
【0034】307では、303での仮策定の負荷配分
を修正することにより制約違反を解消する。307では
107と類似の処理を行うが、応答予備力制約を考慮す
る部分の有無だけが異なる。307の処理の詳細は後述
する。307の処理が終了すると、308の負荷追従性
制約・応答予備力制約違反解消判定部にすすむ。
【0035】308では、307で制約違反が解消でき
たかどうかを判定する。解消できた場合は、305の計
算打ち切り条件判定部にすすむ。負荷追従性制約違反を
解消できなかった場合には、309の他予備力振替部に
すすむ。なお309は109と同一機能を有する。応答
予備力制約違反を解消できなかった場合には、310の
応答予備力制約緩和部にすすむ。
【0036】310では、307の処理のなかで前もっ
て記憶しておいた応答予備力制約違反の残余分の最小値
を応答予備力緩和量として、応答予備力制約を緩和す
る。応答予備力制約の緩和は具体的には以下の要領で行
う。たとえばτ時点における上げ方向の応答予備力制約
残余分の最小値をrとすると、τ時点における上げ方向
応答予備力制約確保指定値RU(τ)を新たにRL(τ)−
rの値と置き換える。
【0037】310の処理終了後は303にすすむ。
【0038】図5は、図4の307の制約違反解消部の
処理フローである。処理が307の制約違反解消部に移
るのは、304において(4)(5)式の制約のもとで策定
した解が(6)(9)(10)式を同時に満たさない場合であ
る。このような場合には一度(5)式の制約条件を緩和し
て(6)(9)(10)式を同時に満たすように負荷配分を再策
定し、そのあと(5)式を満たすように負荷配分を修正す
る。図5は、図3に417,418が追加されただけな
ので、その部分だけを以下説明する。また、応答予備力
制約(9)(10)式のうち(9)式の制約違反解消処理に限定
して説明する((10)式の扱いも(9)式の扱いと同様)。
【0039】417は、413の応答予備力制約充足判
定部と414の応答予備力制約違反解消部からなる。
【0040】413では、403で策定された負荷配分
が応答予備力制約を充足しているかどうかを判定する。
充足していれば405へすすみ、充足していなければ4
14へすすむ。
【0041】414では、t=τとして以下の数6に示
す問題4,以下の数7に示す問題5を解くことにより応
答予備力制約の充足を図る。
【0042】(問題4)
【0043】
【数6】
【0044】(問題5)
【0045】
【数7】
【0046】ここでPi(t)old は403で仮策定され
た負荷配分、Δは応答予備力制約違反量である。この方
法は発電機全体を、出力上限のために出力変化速度をフ
ルに利用できない発電機のグループ(A)と出力変化速
度をフルに利用できる発電機のグループ(B)にわけ、
Aグループが分担していた負荷のうち応答予備力制約違
反量に相当する量だけをBグループにふりかえることに
より、応答予備力を確保するものである。問題4と問題
5がともにそれぞれの制約条件(13)(14)式と(17)(18)式
のもとで解ければ応答予備力制約を充足するような負荷
配分が得られたことになる。応答予備力制約を充足する
負荷配分が得られれば405にすすみ、得られなければ
411にすすむ。
【0047】以上の方法を用いることにより以下の効果
が得られる。
【0048】(a) 負荷配分策定において負荷追従性と応
答予備力を同時に確保することができる。
【0049】(b)手前の時点から順に策定していくこと
で、緊急度の高い負荷配分から先に得られる。
【0050】(c)また負荷配分の修正はできるだけ遠い
未来の時点で行うことで、負荷配分の修正が差し迫って
必要になる負荷配分にはできるだけ修正が及ばないよう
にできる。
【0051】(d) 修正の際にも目的関数最小化を考慮し
ているので、最適性を大きく損なうことはない。
【0052】以上は、応答予備力を考慮した発電機負荷
配分方法の一実施例であるが、これ以外の経済負荷配分
や従来の動的負荷配分においても類似の方法で応答予備
力を確保することが可能である。ただし経済負荷配分で
は応答予備力確保のための調整量が不足しやすい。また
従来の動的負荷配分では、先に述べたように数分後の負
荷配分が処理の最後にならないと得られないなどという
問題点がここでもそのまま現れる。
【0053】次に以下の数8に示す問題6を解くことに
より負荷追従性制約・応答予備力制約・潮流制約を考慮
した発電機負荷配分を決定する他の実施例を説明する。
【0054】(問題6)
【0055】
【数8】
【0056】問題6で、Mは送電線本数、LjU(t)と
jL(t)はそれぞれj送電線のt時点における潮流許
容範囲上下限、Lj(t)はj送電線のt時点における潮
流である。なおここでは系統構成が放射状になっている
場合を想定する。
【0057】問題6は上述の実施例の方法を少し拡張す
るだけで解くことができる。すなわち上述の実施例で
は、応答予備力制約違反を解消する場合、発電機全体を
2つのグループにわけ、一方のグループは分担負荷の一
部を他方に分担させるという方法を用いた。それに対し
て、ある送電線の潮流が上限をΔだけオーバーする場
合、その送電線を基準にして流出側の発電機と流入側の
発電機にわけ、流出側の負荷分担量をΔだけ減少させ流
入側の負荷分担量をΔだけ増加させることで潮流を許容
範囲内に収めることができる。図5において、このよう
な原理で潮流制約充足判定・潮流制約違反を解消する機
構を417,418のうしろに付加することにより負荷
配分策定において潮流制約を考慮することができる。こ
れにより負荷追従性・応答予備力以外に、電力運用制御
において重要な要素である線路潮流を考慮して負荷配分
をおこなうことができる。以下に図6乃至図8を用いて
本実施例と従来法との比較を行なった結果を説明する。
図6の需要曲線を用いて42台の発電機を対象に、従来
法と本実施例による場合とをそれぞれ用いて負荷配分を
シミュレーションした。いずれの場合も目的関数は発電
コストとした。予見時間は30分、負荷配分周期は3分
である。図7と図8にそれぞれ従来法と本実施例の方法
による10時33分から11時の間の需給不均衡量また
は予想需給不均衡量を示す。図7と図8で縦に並ぶ値の
列は、その上部に記した時刻に策定された需給不均衡量
または予想需給不均衡量である。網掛けは策定時刻の需
給不均衡量、それ以外は左端の時刻の予想需給不均衡量
である。図7と図8によると、従来法では需給不均衡量
が出てしまうが、本実施例による方法では出ないことが
わかる。
【0058】又更に以下に図9及び図10を用いて本実
施例と従来法との比較を行なった結果を説明する。図9
の需要曲線を用いて42台の発電機を対象に、本実施例
による方法と従来法とを用いて負荷配分をシミュレーシ
ョンした。いずれの場合も目的関数は発電コストとし
た。予見時間は30分、負荷配分周期は3分である。図
10に本実施例による方法と従来法による10時57分
から11時15分の間のある発電機の指令値または予想
指令値を示す。図10で縦に並ぶ値の列は、その上部に
記した時刻に策定された指令値または予想指令値であ
る。網掛けは策定時刻の指令値、それ以外は左端の時刻
の予想指令値である。図10の11時18分の予想指令
値に着目する。従来法では、はじめ38.0MW である
が10時57分の時点で65.9MW にまで大幅修正さ
れ、その3分後の11時にはさらに83.0MW にまで
修正されている。一方本実施例による方法では、はじめ
45.5MWで、11時の時点が53.0MW に、11時6
分の時点で60.5MW に修正されている。このように
従来法では指令値の大幅かつ急激な修正がおこっていた
が、本実施例による方法ではそれを指令値の修正を低い
レベルに抑えることができていることがわかる。
【0059】以下に本発明の他の実施例を説明する。以
下では、発電コスト・送電ロス・CO2 排出量の多目的
を考慮するための目的関数を構成する方法について説明
する。
【0060】まず発電コストは通常
【0061】
【数9】
【0062】のように出力Pの2次関数で表現される。
つぎに送電ロスは、“関根他著、「電力系統工学」p
p.88−93,コロナ社(1979)”に記載される
方法すなわちB係数法で評価することができる。B係数
法では送電ロスは下記のように記述される。
【0063】
【数10】
【0064】この式をさらに簡単化するためには、1≠
jとなるPjを1時点前の値Pjoldに固定すればよく、
その結果はつぎのようになる。
【0065】
【数11】
【0066】最後にCO2 排出量は、熱効率・所内比率
・燃料種類を考慮して作成する。簡易手法としては通
常、熱効率・所内比率を考慮して作成される発電コスト
関数すなわち(20)式を利用する方法がある。以下その方
法について説明する。
【0067】ある出力における発電コストは、その出力
を出すために必要な燃料消費量と燃料単価の積で計算さ
れる。したがって燃料消費量は発電コストを燃料単価で
除算することで求められる。つぎに単位燃料消費量から
排出されるCO2 排出量を燃料消費量にかけ算すること
で、発電機出力に対するCO2 排出量が得られる。この
方法によるとCO2 排出量は、発電コストの定数倍とな
りその定数は燃料の種類で決まり、つぎの式で記述され
ることになる。
【0068】
【数12】
【0069】(20)(22)(23)式を用いた1つの目的関数を
作成する最も簡単な方法はつぎの方法である。
【0070】
【数13】
【0071】この場合、目的関数が出力Pの2次関数と
なるため、目的関数最小化の手法として、“関根他著、
「電力系統工学」pp.94−99,コロナ社(197
9)”に記載される等増分燃料費の原則をそのまま利用
することができる。この方法により、多目的を考慮に入
れた目的関数最小化を容易にかつ高速に実行することが
できる。
【0072】
【発明の目的】本発明によれば、未来の複数時点のうち
手前の時点の負荷配分から順に策定するので、至近時点
の負荷配分から順に得られる。また、一度策定した負荷
配分が負荷追従性・応答予備力・線路潮流の制約に違反
する場合は、必要最小限だけの負荷配分修正で制約違反
を解消できる。負荷配分に適した予備力の指標として、
発電機の出力変化速度を考慮した応答予備力を導入し
た。これにより、負荷配分制御に好適な予備力の評価が
可能となる。
【0073】燃料費・送電ロス・CO2 排出量で表され
る目的関数を最小化することによりこれらの項目を総合
的に考慮して負荷配分を策定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】負荷配分制御を行なうシステム全体を表す概念
図である。
【図2】本発明の一実施例である負荷追従性制約を考慮
した動的負荷配分のフローチャートである。
【図3】図2における負荷追従性制約違反解消ステップ
の詳細フローチャートである。
【図4】本発明の他の実施例である負荷追従性制約と応
答予備力制約を考慮した動的負荷配分のフローチャート
である。
【図5】図4における制約違反解消ステップの詳細フロ
ーチャートである。
【図6】従来法と本実施例の方法との比較に用いた需要
曲線である。
【図7】従来法による需給不均衡量である。
【図8】本実施例の方法による需給不均衡量である。
【図9】従来法と本実施例の方法との比較に用いた需線
曲線である。
【図10】従来法と本実施例の方法による指令値であ
る。
【符号の説明】
1…給電所、2a〜2e…発電機、101…データ入力
部、102…初期着目時点設定部、103…負荷配分仮
策定部、104…負荷追従性制約充足判定部、105…
計算打ち切り条件判定部、106…着目時点移行部、1
07…負荷追従性制約違反解消部、108…負荷追従性
制約違反解消判定部、109…他予備力振替部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 滋 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 森田 憲一 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 野原 肇 大阪市北区中之島三丁目3番22号 関西電 力株式会社内 (72)発明者 二上 昭 大阪市北区中之島三丁目3番22号 関西電 力株式会社内 (72)発明者 氏家 諭 大阪市北区中之島三丁目3番22号 関西電 力株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数時点における予測負荷を複数の発電機
    に配分し電力系統の制御運用を行う発電機負荷配分方法
    において、対象とする発電機の出力上下限及び出力変化
    速度の制約条件下で発電機の現在の実出力と前記予測負
    荷に基づいて次の時点の前記発電機の負荷配分を求め、
    当該負荷配分が負荷追従性を満たすか否かを判定し、満
    足する場合には前記負荷配分結果と前記予測負荷に基づ
    いて更に次の時点の負荷配分を求め、前記負荷追従性を
    満足しない場合には当該負荷配分を修正し、当該修正さ
    れた負荷配分と前記予測負荷に基づいて更に次の時点の
    負荷配分を求め、これらの処理を繰返し実行することに
    より先々の負荷配分を求めることを特徴とする発電機負
    荷配分方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記負荷配分の修正
    は、前記負荷追従性を満足しなくなった時点から複数時
    点遡った時点における負荷配分を修正することを特徴と
    する発電機負荷配分方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、前記負荷配分の
    修正によって前記負荷追従性を満足し得ない場合には、
    前記予測負荷を必要最小量だけ予備の供給力に分担させ
    た上で再度負荷配分を求め、前記処理を繰返し実行する
    ことを特徴とする発電機の負荷配分方法。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のうちの何れかにおいて、
    前記負荷配分を発電コストと送電損失とCO2 排出量の
    任意の組合せの関数で定義された評価関数が最小となる
    ように決定することを特徴とする発電機負荷配分方法。
  5. 【請求項5】請求項1乃至3のうちの何れかにおいて、
    前記発電機の出力変化余裕幅である応答予備力を所定量
    以上確保することを制約条件とし、前記負荷配分が前記
    制約条件に違反する場合はそれまでに求めた前記負荷配
    分を必要最小限の時点だけ遡って修正することにより所
    定量の前記応答予備力を確保し、前記負荷配分の修正だ
    けでは前記応答予備力を確保できない場合は前記予測負
    荷を必要最小量だけ予備の供給力に分担させることを特
    徴とする発電機負荷配分方法。
  6. 【請求項6】請求項5において、前記負荷追従性の確保
    及び応答予備力の確保の双方を満足させられない場合、
    確保すべき応答予備力の所定量を必要最小限だけ削減す
    ることにより負荷追従性確保及び応答予備力確保の双方
    を満足させることを特徴とする発電機負荷配分方法。
  7. 【請求項7】請求項1乃至3のうちの何れかにおいて、
    系統設備の潮流を所定量以下に抑えることを制約条件と
    し、前記負荷配分が前記制約条件に違反する場合はそれ
    までに求めた前記負荷配分を必要最小限の時点だけ遡っ
    て修正することにより前記潮流を所定量以下に抑え、前
    記負荷配分の修正だけでは前記潮流を所定量以下に抑え
    られない場合は前記予測負荷を必要最小量だけ予備の供
    給力に分担させることを特徴とする発電機負荷配分方
    法。
  8. 【請求項8】請求項5において、系統設備の潮流を所定
    量以下に抑えることを制約条件とし、前記負荷配分が前
    記制約条件に違反する場合はそれまでに求めた前記負荷
    配分を必要最小限の時点だけ遡って修正することにより
    前記潮流を所定量以下に抑え、前記負荷配分の修正だけ
    では前記潮流を所定量以下に抑えられない場合は前記予
    測負荷を必要最小量だけ予備の供給力に分担させること
    を特徴とする発電機負荷配分方法。
  9. 【請求項9】請求項8において、負荷追従性確保と応答
    予備力確保と潮流抑制の3つを同時に満足させられない
    場合、確保すべき応答予備力の所定量を必要最小限だけ
    削減することにより負荷追従性確保と応答予備力確保と
    潮流抑制を最大限満足させることを特徴とする発電機負
    荷配分方法。
  10. 【請求項10】複数の時点における予測負荷を複数の発
    電機に配分し電力系統の制御運用を行う発電機負荷配分
    方法において、前記発電機の出力変化余裕幅である応答
    予備力を所定量以上確保することを制約条件とし、前記
    負荷配分が前記制約条件に違反する場合はそれまでに求
    めた前記負荷配分を必要最小限の時点だけ遡って修正す
    ることにより所定量の前記応答予備力を確保し、前記負
    荷配分の修正だけでは前記応答予備力を確保できない場
    合は前記予測負荷を必要最小量だけ予備の供給力に分担
    させることを特徴とする発電機負荷配分方法。
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