JPH0558832A - 微生物を利用した土壌改良法 - Google Patents

微生物を利用した土壌改良法

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JPH0558832A
JPH0558832A JP3227428A JP22742891A JPH0558832A JP H0558832 A JPH0558832 A JP H0558832A JP 3227428 A JP3227428 A JP 3227428A JP 22742891 A JP22742891 A JP 22742891A JP H0558832 A JPH0558832 A JP H0558832A
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soil
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soybean
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microorganisms
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JP3227428A
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English (en)
Inventor
Shuichiro Kinoshita
下 修一郎 木
Masanori Tamura
村 正 紀 田
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Asahimatsu Foods Co Ltd
Original Assignee
Asahimatsu Foods Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 土壌中の有害微生物に対して駆除能力を有
し、即ち抗生物質の生産能を有し、しかも土壌中におい
て微生物叢の優先種となり得る新規な微生物を提供する
こと、並びに該微生物を利用した新規な土壌改良法を提
供することを目的とする。 【構成】 本発明の微生物は、抗カビ性を有する納豆菌
TT8−2株(Bacillussp. TT8-2)微工研菌寄第12
338号を構成とし、また本発明の土壌改良法は該微生
物の培養物を土壌に接種することを構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微生物を利用した新規
な土壌改良法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、野菜や果樹の栽培において、大量
の需要に応ずるなどのために連作を行なうことは避け難
く、その結果もたらされる土壌病害が大きな問題となっ
ている。このような問題に対して従来より、例えば、病
害抵抗性品種の開発やつぎ木用台木の利用などの他、蒸
気消毒、太陽熱処理あるいは薬剤施用などによる殺菌な
どの手段がとられているが、いずれの方法によってもあ
る程度の土壌病害は抑え得ても、これらによっては充分
効果的に抑制し得ていないのが実状である。このような
従来の手段に対して、最近、枯草菌、放線菌などの微生
物を利用した土壌病害の防除の研究が栄んに行なわれる
ようになってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが微生物を利用
した土壌病害の防除も、土壌に潜む種々のファクターに
基因して所望する微生物の拮抗作用の利用も未だに充分
になされていないのが現状である。それ故、土壌病害の
防除効果を高めるために土壌中の有害微生物に対して高
い駆除能力を有し、しかもヒトが食する野菜等の栽培の
観点から高い安全性を有するような有用微生物の探索が
求められている。本発明は、上記要望に答えうる新規な
微生物を提供すること、並びに該微生物の接種により土
壌を改良し、もって土壌病害を防除する方法を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的に即した微生物を得んと、まず、昔から食用に供せら
れ安全性が高いとされている納豆菌に着目し、従来の市
販の納豆菌を大豆煮汁やおからに接種して増殖させ、得
られた培養物を更に土壌に接種してみたところ、この納
豆菌は3週間後にはほとんど消滅してしまい土壌中の微
生物叢の優先種とはなり得ないことがわかった。ここに
おいて本発明者らは、土壌病害を防除するには、土壌中
の有害微生物に対して駆除能力を有し、即ち抗生物質の
生産能を有し、しかも土壌中において微生物叢の優先種
となり得るような微生物を用いる必要があると認識し、
更に鋭意研究を重ねたところ、後述の「微生物の創製手
段」の項で述べる方法により得られる納豆菌TT8−2
株が所期の目的を達成し得る微生物であることを見出
し、本発明を完成するに至った。本発明は、抗カビ性を
有する納豆菌TT8−2株(Bacillussp. TT8-2)の培
養物を土壌に接種することを特徴とする土壌改良法を提
供するものである。
【0005】以下、本発明を詳しく説明する。I 微生物の創製手段 抗生物質の生産能を有する納豆菌の探索を目的とし、納
豆菌が多く付着している稲わらを全国各地から合計17
00束集めた。これらの稲わらから0.5%の大豆煮汁
寒天培地を用いて約2700株の糸引き性のある微生物
を分離した。これらの微生物を用いて常法により納豆を
作らせ、正常な納豆を作った750の菌株を更に分離し
た。次いで、これらの菌株を、植物病原菌の一種である
白紋羽病菌(Rosellinianecatrix)の胞子を塗付した1
%大豆煮汁寒天培地にそれぞれ別個に植菌し、生育した
納豆菌コロニーの上記病原菌の生育阻害の程度を調べ
た。750菌株のうち、コロニーのまわりに最も広い6
mm巾の生育阻害域をつくった菌株を、TT8−2株と命
名した。このTT8−2株を2%大豆煮汁で液体培養
し、得られた培養物を土壌に接種し、土壌中の微生物叢
の変化を調べたところ、3週間後にはTT8−2株が土
壌微生物の約95%を占めていた。
【0006】II TT8−2株の同定 TT8−2株を、蒸煮した大豆に植菌し、常法により4
0℃で発酵させたところ、市販の納豆と同様な糸引き性
の良い納豆が得られた。このTT8−2株は、従来の納
豆菌と異なり、Rosellinia necatrix の生育を阻害する
他、Aspergillus 、Penicillium 等に属する子のう菌類
の生育も阻害することから抗カビ性を有する細菌である
が、その他の菌学的性質は従来の納豆菌のもの〔食総研
報(Rep. Natl. Food Res. Inst. No.50, 18-21,1987)
および大豆月報、12月号、21−29(1985)参
照〕と変わらなかった。即ち、このTT8−2株は、好
気性、グラム染色陽性の胞子形成かん菌であり、菌の大
きさ(1×2〜3μ)、コロニーの形、生育適温(35
〜45℃)、各種の糖の発酵性、DNAのGC含量等の
性質が Bergey's Manual第8版の枯草菌(Bacillussubt
ilus)の性質と一致しており、かつ粘質物を生成し、ビ
チオン要求性であることから、いわゆる納豆菌(Bacill
us natto)に属しているものである。この納豆菌TT8
−2株(Bacillus sp. TT8-2)は、平成3年7月2日工
業技術院微生物工業技術研究所に微工研菌寄第1233
8号として寄託されている。
【0007】III TT8−2株の培養およびその培養
物による土壌改良 本発明のTT8−2株の培養には、限定されるものでは
ないが一般的には、納豆や味噌などを製造する際の廃棄
物である大豆煮汁および豆腐や油揚げなどの製造時の副
産物であるおからが好ましく用いられる。これらを用い
た代表的な培養法を以下に説明する。
【0008】(1) 液体培養法 納豆製造の際得られる大豆蒸煮煮汁を固形分濃度2〜3
%に希釈し、pHを6.5〜7.0にNaOH液で調整
し、次いで121℃15分加圧殺菌を行なう。好ましく
は40℃前後に液温が低下した所に、別途培養しておい
たTT8−2菌株の種菌を加えて、培養液に滅菌された
空気を通気するか、又は振盪法により空気を送りながら
20〜50℃、好ましくは40℃にて48〜72時間培
養する。
【0009】(2) 固体培養法 新鮮なおから(豆腐粕)を121℃15分加圧殺菌し、
次いでこれに納豆の製造の際得られた大豆蒸煮煮汁で前
培養しておいたTT8−2菌株を添加して、25〜40
℃で48〜72時間恒温室で培養する。本発明の方法に
よれば、こうして得られた培養物を土壌に接種して土壌
改良を行なう。改良の対象とする土壌としては、所定の
野菜や果樹の無病原菌栽培土壌は無論、これら植物の連
作土壌の他、羅病歴のある土壌であってもよく、特に限
定されない。なお、培養物をこれら土壌に「接種」する
とは、土壌に培養物を施用しうる限り、いわゆる「植
菌」に限定されるものではなく、「添加」、「散布」、
「注入」などの他、「混合」などの施用手段も含むもの
とする。本発明の方法により改良された土壌では、後述
の実施例の結果から明らかなように、土壌病害の防除効
果が高く、とりわけカビに基因する土壌病害に対しては
極めて高い防除効果が得られる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を実施例でもって更に詳しく説
明する。実施例1 (1) TT8−2株の培養 納豆製造の際得られた大豆蒸煮煮汁を固形分濃度2%に
希釈し、pHを6.8にNaOH液で調整し、次いで1
21℃15分加圧殺菌を行なった。40℃前後に液温が
低下した所に、別途培養しておいたTT8−2菌株の種
菌を加えて、振盪法により空気を送りながら40℃に
て、48時間培養した。
【0011】(2) 土壌改良法および効果試験 下記の(イ)の病歴を有する白紋羽病菌(Rosellinia n
ecatrix )汚染農地において、下記の(イ)および
(ロ)に示した試験法に準じて灌注法により(1)で得
られた培養液を土壌に注入し、病原菌の減少効果及び移
植した幼木の根における羅病の有無を調べた。試験の結
果は下記の(ハ)に示した通りであった。 (イ) 農地の病歴 30年生「りんご」で白紋羽病により枯死発生が認めら
れた農地で、枯死木の代替として「かりん」3年生の幼
木を移植したが、3年にして8本中6本が羅病枯死し
た。この跡地に「うめ」の幼木を移植し、試験を行なっ
た。 (ロ) 試験方法 「うめ」の苗木8本を羅病地に移植したあと、各木の周
囲半径30cmの円周上にほぼ等間隔に径3cm、深さ20
cmの穴20本を開け、その中に培養液5リットルを注入
した。 (ハ) 経過 (i) 土壌中の微生物の変化 注入前の微生物 好気性菌数 1.3×108 個/g 糸状菌数 1.0×105 個/g 注入後1ケ月後 好気性菌数 1.0×108 個/g TT8-2 95%以上 糸状菌数 10個以下 6ケ月後 好気性菌数 1.2×108 個/g TT8-2 60%以上 糸状菌数 1.0×102 個/g以下 (ii)3年経過後の「うめ」の樹勢は良好で根に白紋羽病
菌の付着は現在まで認められていない。
【0012】実施例2 (1) TT8−2株の培養 新鮮なおから(豆腐粕)を121℃15分加圧殺菌し、
次いでこれに納豆の製造の際得られた大豆蒸煮煮汁で前
培養しておいたTT8−2菌株を添加して、40℃で4
8時間恒温室で培養した。
【0013】(2) 土壌の改良および効果試験 上記(1)において、菌数3×108 個以上に増殖させ
た培養物を野菜育苗培土に5% V/V混合した。次い
でこの培土に白菜の種子を播種し育苗を行なった。効果
試験の詳細は下記の通りである。 試験対象作物:白菜 試験対象病害:根こぶ病〔広い意味でカビの一種とされ
ているPlasmodiophorabrassicae に基因する植物病〕 試験方法: 標準苗 無病原菌培土に播種、発芽30日後に羅病歴土に移植、
80日後に羅病判定。 試験苗 無病原菌培土に上記(1)で得られたTT8−2菌株培
養物を5% V/V混合。標準苗と同様に発芽。30日
後に羅病歴のある土に移植し、80日後白菜への羅病を
判定した。 結果: 土壌処理法 濃 度 供試株数 発病株数 発病率 無処理 0 30 23 77% TT8-2 培養物接種 5% V/V 30 8 26%
【0014】
【発明の効果】このように本発明の土壌改良法によれ
ば、土壌病害の高い防除効果が得られるだけでなく、土
壌改良に利用する微生物は昔から食用に供せられ安全性
が高いと認められている納豆菌であることから、安全性
の観点からも極めて良好な土壌病害の防除法を提供しう
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】抗カビ性を有する納豆菌TT8−2株(Ba
    cillus sp. TT8-2)の培養物を土壌に接種することを特
    徴とする土壌改良法。
  2. 【請求項2】培養物として、大豆煮汁に納豆菌TT8−
    2株を接種して増殖させた培養物を用いる、請求項1に
    記載の方法。
  3. 【請求項3】培養物として、おからに納豆菌TT8−2
    株を接種して増殖させた培養物を用いる、請求項1に記
    載の方法。
  4. 【請求項4】抗カビ性を有する納豆菌TT8−2株(Ba
    cillus sp. TT8-2)微工研菌寄第12338号。
JP3227428A 1991-09-06 1991-09-06 微生物を利用した土壌改良法 Pending JPH0558832A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08301712A (ja) * 1995-04-28 1996-11-19 Kakutasu Kasei Kk 防ばい剤及びそれを使用する方法
JP2002121141A (ja) * 2000-08-10 2002-04-23 Toyo Hakko:Kk 機能性素材、sod作用剤、血圧降下剤、血栓溶解剤及びその製造方法並びにその製造方法に用いる菌株
JP2002145712A (ja) * 2000-11-06 2002-05-22 National Institute Of Agrobiological Sciences 微生物を定着させたおからからなる植物保護剤及びそれを用いた植物病害の防除方法
JP2002284615A (ja) * 2001-03-28 2002-10-03 Miroku Technology:Kk 好熱性細菌を含む白紋羽病防除剤、及び白紋羽病防除方法
US7690335B2 (en) 2007-03-29 2010-04-06 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Water pump and control method for same
US8029246B2 (en) 2007-03-20 2011-10-04 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Pressure-operated mechanism and water pump including the same

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