JPH0559199B2 - - Google Patents

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JPH0559199B2
JPH0559199B2 JP60093450A JP9345085A JPH0559199B2 JP H0559199 B2 JPH0559199 B2 JP H0559199B2 JP 60093450 A JP60093450 A JP 60093450A JP 9345085 A JP9345085 A JP 9345085A JP H0559199 B2 JPH0559199 B2 JP H0559199B2
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praseodymium
fluoride
iron
neodymium
alloy
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JP60093450A
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Katsuhisa Ito
Yoshiaki Watanabe
Eiji Nakamura
Masayasu Toyoshima
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Sumitomo Light Metal Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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  • Electrolytic Production Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(技術分野) 本発明は、プラセオジム−鉄若しくはプラセオ
ジム−ネオジム−鉄合金の連続的製造方法に係
り、特に高性能永久磁石の如き磁性材料等の母合
金に適した、プラセオジムまたはプラセオジム及
びネオジムの含有量が高く、有害な不純物や介在
物の含有量の低い、プラセオジム−鉄合金または
プラセオジム−ネオジム−鉄合金を、消耗電極式
溶融塩電解法を用いて、連続的に製造する方法に
関するものである。 (発明の背景) 最近、高価なサマリウムあるいはコバルトを含
有せず、しかもハードフエライトより磁気特性の
優れた高性能磁石として、希土類−鉄系、希土類
−鉄−ホウ素系の永久磁石が注目されている。な
かでも、ネオジム−鉄−ホウ素系磁石は、最高エ
ネルギー積:(BH)maxが36MGOe以上にもな
り、比重、機械的強度の点からも極めて優れてい
ることが認められている(例えば特開昭59−
46008号公報参照)。そして、このネオジムの代わ
りに、磁石特性としては同程度の性能を期待され
るものとして、プラセオジムを用いたもので、あ
るいはプラセオジム−ネオジムを用いたものが考
えられる。特に、プラセオジム−ネオジムは、そ
の原料が希土類単体化合物に最終分離される前の
未分離の混合物として存在し、ネオジム単体より
は安価であり、永久磁石としても高性能であると
ころから〔第95回日本金属学会秋期大会(1984)
概要集、第250頁〕、今後、その需要が増大するも
のと思われる。 ところで、希土類金属と高融点金属との合金の
製造方法としては、一般的に、次の4つの方法が
知られている。 まず、第一は、「Handbook on the Physics
and Chemistry of Rare Earths」 Vol.1−
Metals,1978年(North−Holland publishing
Company,p.188〜193、「Science Technology
of Rare Earth Meterials」1980年,(Academic
press),p.25〜47、「U.S.Bur of Mines Report
Investigation」6957,E.Mprrice他、1967年,
p.1〜11等に示されている如き、希土類金属を溶
融塩電解法あるいは活性金属による還元法等によ
り製造し(希土類金属あるいはそれらの合金とし
て取り出す)、他金属と混合溶解し、合金化する
方法である。 しかして、これらの方法のうち、電解により希
土類金属あるいはそれらの合金を形成せしめる工
程を経由する方法にあつては、その電解原料とし
て塩化物を用いる場合、原料の取扱いが難しく、
また操業がバツチ式であるところに問題がある。
また、フツ化物電解浴を用いて希土類金属の酸化
物を電解する場合には、かかる酸化物原料の電解
浴への溶解度が小さく、そのために連続操業が難
しく、電解槽底部にスラツジが堆積される問題が
内在している。特に、大量生産、連続操業を達成
するには、生成メタルは液体状態であることが好
ましいが、高融点希土類金属の場合においては、
そのために電解温度を高くする必要があり、炉材
等の不純物が生成メタル中に混入し易く、現実的
ではないのである。 一方、活性金属を用いて希土類金属原料を還元
する工程を含む上記方法にあつては、操業がバツ
チ式であり、連続的な大規模生産には適していな
い問題がある他、高価な還元剤の使用、還元装置
に高価な材料が必要であり、また、残留還元剤成
分の除去工程が必要な場合がある等の問題を内在
している。 また、第二は、希土類金属の化合物と合金化す
べき金属の化合物を混合し、適当な化合物(例え
ばSm−Co合金製造の場合では、水素化カルシウ
ム)で還元する方法であるが、この方法では、高
価な還元剤を用いること、操業がバツチ式であつ
て、連続的な大規模生産には適していないこと等
の問題がある。 さらに、第三に、溶融塩電解法で希土類金属の
化合物と合金化すべき金属の化合物を電解浴中に
溶解せしめ、両化合物を電解還元して、陰極上に
合金として析出させる方法(例えば、米国特許第
3298935号)であるが、この方法にも、次のよう
な問題が内在しているのである。すなわち、陰極
上に析出する合金の組成を、電解工程中長期間に
わたつて安定化させることが難しく、また酸化物
を原料とする場合には、電解浴への原料の溶解度
が小さいために、連続操業が難しい等の問題が内
在しているのである。 そしてまた、第四の方法は、所謂消耗電極法と
称されるものであつて、合金化すべき金属を固体
の陰極とする一方、希土類金属の化合物を適当な
溶解塩の電解浴中に溶解させて電解還元せしめ、
目的とする希土類金属を陰極上に析出させ、陰極
金属と合金化させる方法〔「U.S.ビユーロー・オ
ブ・マインズ,レポート・オブ・インベステイゲ
ーシヨンズ,No.7146(1968)、特許第837401号,特
許第967389号〕である。 しかしながら、この方法にあつても、次のよう
な欠点が内在している。すなわち、電解還元され
るべき希土類金属の化合物として酸化物原料が用
いられた場合にあつては、先に述べた如く、電解
浴中への酸化物の溶解度が低いことやスラツジが
生成する等の問題があり、そしてこの問題の回避
のためには、高温度操業が必要となるのである。
しかして、この高温操業を行なうと、炉材等から
の不純物の混入が多くなつて、生成合金の品質を
低下せしめる新たな問題を惹起することとなる。
しかも、この消耗電極法では、生成合金の回収は
バツチ式等で行なわれ、連続化されておらず、大
量生産には不適当である問題も内在している。 かかる状況下、金属プラセオジムや合金プラセ
オジム−ネオジムは、従来、殆ど用途がなく、そ
の製造方法としては、上述の第一の方法が考えら
れるが、工業的製造方法は充分に確立されていな
い。従つて、前述した如き高性能永久磁石等の磁
性材料の原料に適したプラセオジム−鉄合金若し
くはプラセオジム−ネオジム−鉄合金の工業的製
造方法にあつても、充分に確立されていないので
ある。 なお、これら金属プラセオジム、合金プラセオ
ジム−ネオジム(ランタンを含むジジム)につい
ての実験室規模での電解採取は、E.モーリスら
〔「U.S.ビユーロー・オブ・マインズ,レポート・
オブ・インベステイゲーシヨンズ」No.6957
(1967)〕が酸化物原料を用いて試みているが、プ
ラセオジムの市販の酸化物が、Pr6O11という、
酸素をやや過剰に含む非化学量論的化合物であつ
て、これがCeO2電解と同様に、その電解時にア
ノード炭素の異常消耗を惹き起こすところから、
E.モーリスらは、電解前処理として炭素還元によ
りPr6O11をPr2O3に変換して、これを原料として
いるが、これでは、工程的に複雑となり、工業的
に有利な方法とは考えられない。 また、特開昭60−46346号公報には、塩化若し
くはフツ化ネオジムとフツ化プラセオジムの原料
混合物を、鉄の存在下において、還元剤金属を使
用して還元する方法が明らかにされているが、こ
の還元剤金属の使用に伴う製造コストの高騰やス
ラグの形成、更にはスラグあるいは残留還元剤成
分の混入に基づく、生成合金の品質低下等の問題
があり、加えて操業がバツチ式であることから、
目的とするプラセオジム−ネオジム−鉄合金を連
続的に且つ大量に製造することが難しい問題があ
る。 (解決課題) ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景に
して為されたものであつて、その目的とするとこ
ろは、プラセオジム−鉄若しくはプラセオジム−
ネオジム−鉄合金、なかでも高性能永久磁石など
の磁性材料の製造に特に適したプラセオジム−鉄
若しくはプラセオジム−ネオジム−鉄合金を、大
規模に且つ連続的に製造し得る方法を提供するこ
とにあり、また他の目的とするところは、プラセ
オジムまたはプラセオジム及びネオジムの含有量
が高く、有害な不純物や介在物等の含有量の低い
プラセオジム−鉄合金またはプラセオジム−ネオ
ジム−鉄合金の、信頼性のある経済的な工業的製
造方法を提供することにある。 (解決手段) すなわち、本発明は、かかる課題を解決するた
めに、鉄陰極及び黒鉛陽極を用いて、プラセオジ
ム化合物またはこれとネオジム化合物の混合物か
らなる原料化合物を溶融塩電解浴中において電解
還元せしめ、生成するプラセオジムまたはプラセ
オジムとネオジムを前記鉄陰極上に析出させると
共に、該陰極を構成する鉄と合金化せしめて、プ
ラセオジム−鉄若しくはプラセオジム−ネオジム
−鉄合金を形成させる方法において、前記原料化
合物としてフツ化プラセオジムまたはフツ化プラ
セオジムとフツ化ネオジムとの混合物からなるフ
ツ化原料を用い、電解還元操作の進行に応じて前
記溶融電解浴中に供給するようにすると共に、か
かるフツ化物原料を含む溶融塩電解浴が、実質的
に、35〜76重量%のフツ化プラセオジムまたはフ
ツ化プラセオジムとフツ化ネオジムとの混合物、
20〜60重量%のフツ化リチウム、0〜40重量%の
フツ化バリウム及び0〜20重量%のフツ化カルシ
ウムにて構成されるように調整し、更に該溶融塩
電解浴を770〜950℃の温度に保持せしめ、且つ陽
極電流密度:0.05〜1.00A/cm2、陰極電流密度:
0.50〜55A/cm2の条件下において、前記電解還元
操作を進行せしめることにより、前記プラセオジ
ム−鉄合金若しくはプラセオジム−ネオジム−鉄
合金を前記鉄陰極上に液体状態で生成せしめ、そ
して該液体状態のプラセオジム−鉄合金若しくは
プラセオジム−ネオジム−鉄合金を液滴として該
鉄陰極下方の電解浴中に開口部を有する受器内に
滴下せしめて液層として溜め、更にこの受器内の
液層より、該生成合金を液体状態で取り出すよう
にしたことを特徴とするものである。 (作用・効果) かくの如く、本発明に従えば、プラセオジム−
鉄合金若しくはプラセオジム−ネオジム−鉄合金
が電解還元操作の一段階で製造でき、そして永久
磁石の磁気的性質に悪影響を与える酸素等の不純
物や介在物等の含有量が低く、且つプラセオジム
またはプラセオジム及びネオジム含有量の高いプ
ラセオジム−鉄合金またはプラセオジム−ネオジ
ム−鉄合金が一段階で経済的に且つ大規模、連続
的に製造することができることとなつたのであ
る。より具体的には、固体の陰極を使用するた
め、陰極の取扱が容易であることは勿論、生成合
金を電解時の液体合金のままで取り出すために、
実質上、電解を中断することなく、連続操業が可
能であり、そして消耗陰極法の利点である低温操
業が連続的に行ない得る結果、電解成績並びに生
成合金品位が効果的に改善されるのである。 また、かかる本発明に従えば、前述したカルシ
ウム等の活性金属による還元法では困難な、操業
の大型化、連続化が達成され、更に酸化プラセオ
ジムあるいは酸化プラセオジム−酸化ネオジムを
原料とするフツ化物−酸化物混合溶融塩の電解に
よる製造方法における連続操業上の困難を悉く回
避することができることとなつたのであり、加え
て酸化プラセオジムを原料とする電解による方法
の場合の如く、酸化プラセオジム(Pr6O11)を
Pr2O3の形に還元して原料とする前工程も、必要
でなくなつたのである。 さらに、本発明に従えば、酸化プラセオジムま
たは酸化プラセオジム−酸化ネオジムを原料とす
る電解より、低い温度での操業が可能であり、こ
れによつて炉材等からの生成合金への不純物、介
在物の混入を効果的に抑制することができ、また
同一温度でアノード電流密度を大きくとることが
できるところから、同一寸法のアノードを用いた
場合に、前記酸化物を原料とする電解法に比し
て、電流を増すことができ、生産性を向上せしめ
ることができる利点がある。 なお、前記電解還元操作の実施される前記フツ
化物原料を含む溶融塩電解浴は、それが実質的に
フツ化プラセオジムまたはフツ化プラセオジム及
びフツ化ネオジムの混合物とフツ化リチウムの二
元系にて構成される場合にあつては、該フツ化プ
ラセオジムまたはフツ化プラセオジム及びフツ化
ネオジムの混合物が少なくとも40重量%以上、且
つ該フツ化リチウムが少なくとも24重量%以上の
割合で電解浴中に存在するように調整せしめられ
ることが望ましい。 このように、本発明に従う手法を採用すること
によつて、高性能永久磁石用原料に適した低不純
物、高プラセオジム含有のプラセオジム−鉄合
金、若しくは低不純物、高〔プラセオジム−ネオ
ジム〕含有のプラセオジム−ネオジム−鉄合金
を、経済的に且つ大規模、連続的に製造できるこ
ととなつたのである。そして、このようなプラセ
オジム−鉄若しくはプラセオジム−ネオジム−鉄
合金は、またプラセオジム金属若しくはプラセオ
ジム−ネオジム合金製造の中間原料としても有利
に使用されることとなる。 (具体的構成) ところで、かかる本発明手法を実施するに際し
ては、(a)実質的に、フツ化プラセオジムまたはフ
ツ化プラセオジムとフツ化ネオジムとの混合物、
及びフツ化リチウム、並びに必要に応じて添加さ
れたフツ化バリウム、フツ化カルシウムからなる
溶融塩電解浴を収容する、耐火性材料から構成さ
れた電解槽と、(b)該電解槽の内面の接浴部に施さ
れたライニングと、(c)該電解槽の溶融塩電解浴中
に挿入、浸漬される、実質的に長さ方向に形状の
変化のない長手の黒鉛陽極と、(d)該電解槽の溶融
塩電解浴中に挿入、浸漬される、実質的に長さ方
向に形状の変化のない長手の鉄陰極と、(e)開口部
が該鉄陰極の下方に位置するように、前記電解槽
の溶融塩電解浴中に配置せしめられて、前記黒鉛
陽極と鉄陰極との間に印加される直流電流による
フツ化プラセオジムまたはフツ化プラセオジムと
フツ化ネオジムの電解還元によつて該鉄陰極上に
生じるプラセオジム−鉄合金またはプラセオジム
−ネオジム−鉄合金の液滴が滴下せしめられる、
かかる生成合金液滴を集めるための合金受器と、
(f)該合金受器内の液体状態のプラセオジム−鉄合
金またはプラセオジム−ネオジム−鉄合金を電解
槽外に取り出すための液状合金取出手段と、(g)前
記鉄陰極を、前記プラセオジム−鉄合金またはプ
ラセオジム−ネオジム−鉄合金の生成に伴なうそ
の消耗に従つて、前記電解槽の溶融塩電解浴中に
所定の電流密度が得られるように挿入するための
陰極挿入手段とを、含む装置が好適に用いられ
る。 尤も、このようなプラセオジム−鉄合金または
プラセオジム−ネオジム−鉄合金の製造装置は、
更に前記黒鉛陽極を前記電解槽の溶融塩電解浴中
に所定の電流密度が得られるように挿入するため
の陽極挿入手段や、原料としてのフツ化プラセオ
ジムまたはフツ化プラセオジムとフツ化ネオジム
との混合物を前記電解槽内に供給するための原料
供給手段を備えていることが望ましく、また前記
電解槽の内面に施されるライニングとしては、モ
リブデン、タングステン等の難融金属材料に代え
て、安価な鉄材料が好適に用いられることとな
る。本発明者らの検討によつて、そのような鉄材
料が優れた耐浴、耐食性を示し、フツ化物電解浴
の場合の良好なライニング材となることが見い出
されたのである。 また、本発明にあつては、電解槽内に配置され
た合金受器中に集められた液体状態のプラセオジ
ム−鉄合金またはプラセオジム−ネオジム−鉄合
金を、液体状態のままにおいて電解槽外に効果的
に取り出すために、前記液状合金取出手段が該合
金受器内の液状の生成合金中に挿入されるパイプ
状ノズルを有するように構成され、該ノズルを通
じて、真空吸引作用により該生成合金を吸い上げ
て、電解槽外に取り出すようにすることが、工業
的な実施の観点から、有利に採用されることとな
る。 ところで、第1図には、本発明を実施するため
の電解システムの摸式図が示されているが、そこ
において、その電解システムの主要部をなす電解
槽2へは、溶融塩電解浴を構成する溶剤4が装入
せしめられるようになつている。そして、この溶
剤4としては、フツ化プラセオジム(PrF3)ま
たはフツ化プラセオジム(PrF3)及びフツ化ネ
オジム(NdF3)の混合物(以下、希土フツ化物
混合塩と略称する)とフツ化リチウム(LiF)が
用いられるが、これらに加えて、フツ化バリウム
(BaF2)並びにフツ化カルシウム(CaF2)を単
独で或いは両者同時に添加して用いることも可能
である。一方、電解原料は、原料供給装置6より
電解槽2内の電解浴中に供給されることとなる
が、本発明では、この原料として、従来の如き酸
化プラセオジム(Pr6O11)またはこれと酸化ネ
オジム(Nd2O3との混合物(以下、希土酸化物混
合塩と略称する)ではなくて、電解浴の構成成分
の一つでもあるフツ化プラセオジムまたは希土フ
ツ化物混合塩が使用されるのである。 また、電解槽2内の電解浴中へは、黒鉛陽極8
と鉄陰極10がそれぞれ浸漬せしめられて、それ
ら陽極8と陰極10との間に直流の電力12が印
加せしめられることにより、電解浴中のフツ化プ
ラセオジムまたは希土フツ化物混合塩原料の電解
還元が行なわれるのである。そして、この電解還
元によつて陰極10上に析出した金属プラセオジ
ム若しくはプラセオジム−ネオジムは、直ちに陰
極10を構成する鉄と液体状態の合金を生成せし
め、陰極10表面より滴下して、電解槽2内の電
解浴中に設置した受器に溜るようになる。なお、
上記所定の溶剤組成のものが溶融する温度では、
鉄陰極10上に生成する合金は液体状態となるも
のであり、またそのような溶融塩からなる電解浴
の比重は、生成合金のそれよりも小さくされてい
るところから、かかる液体状の合金が鉄陰極10
上に生成されるに従つて、それは陰極10表面よ
り下方に落下するようになる。 従つて、鉄陰極10から落下する液体合金を受
ける、該鉄陰極10の下方に位置する開口部を有
する受器内に溜められた液体合金は、更に適当な
合金取出手段14によつて電解槽2外へ取り出さ
れ、回収されることとなるのである。 なお、電解槽2へは、電解浴、生成合金、電極
(陽極8と陰極10)、電解槽の構成材料等の変質
を防ぎ、生成合金への有害不純物や介在物の混入
を避けること等のために、保護ガス16が導入さ
れる。また、電解還元操作にて電解槽2内に発生
したガスは、導入された保護ガスと共に廃ガス処
理装置18に導かれ、所定の処理が施されるよう
になつている。 ところで、かくの如き本発明に従う電解システ
ムにおいては、電解原料として、従来の如き酸化
プラセオジムあるいは酸化プラセオジム・酸化ネ
オジム混合物とは異なり、フツ化プラセオジム、
あるいはフツ化プラセオジム・フツ化ネオジム混
合物が使用される。このフツ化物を原料とする場
合においては、フツ化プラセオジム・フツ化ネオ
ジム混合物の電解においても、その電解浴中のフ
ツ化プラセオジム−フツ化ネオジムの組成比とほ
ぼ同じプラセオジム−ネオジム組成比を有する合
金が陰極に析出することが見い出された。すなわ
ち、目的とするプラセオジム−ネオジム組成比を
有する合金を得ようとする場合、これと同じ組成
比の電解浴を用い、電解によつて消耗する分を同
じ組成比のフツ化物原料を供給することにより、
電解が連続的に実施できるのである。そして、こ
の関係は、実質的にフツ化プラセオジムとフツ化
ネオジムから構成される2元系フツ化物の全濃度
範囲にわたつて保たれることが見い出されたので
ある。また、これらフツ化物原料は、電解浴の主
要構成成分でもあり、供給は容易であり、且つ酸
化物電解の場合に比較して、!?かに広い原料濃度
範囲で電解を継続することができる利点を有して
いる。 なお、この電解フツ化物の供給方法としては、
粉末の状態で電解浴の表面に添加するのが一般的
であり、電解浴への溶解速度も速く、好ましい
が、電解浴内にガスと共に導入する方法或いは粉
末の成形体を電解浴中に浸漬する方法でも行なう
ことが可能である。また、酸化物原料の電解の場
合と比べて、フツ化物原料の電解操作において
は、電極間の電解領域における電解原料濃度の許
容範囲が!?かに大きく、それ故に供給した原料の
かかる領域への移動に遅れがあつても、電解の継
続に支障を来すことが少なく、従つて原料フツ化
物の供給位置と電解電気量当たりの供給量に関し
て、酸化物を原料とする場合のような細かい制約
を受けず、より任意に選択を行なうことができる
利点を有する。 また、本発明において、不純物や介在物の少な
いプラセオジム−鉄合金またはプラセオジム−ネ
オジム−鉄合金を製造するためには、電解温度の
低下が必要であり、そしてこのために、実質的
に、35〜76%(重量基準。以下同じ)のフツ化プ
ラセオジム又は希土フツ化物混合塩、20〜60%の
フツ化リチウム、40%までのフツ化バリウム、及
び20%までのフツ化カルシウムにて構成される、
実質的にフツ化物のみよりなる混合溶融塩が電解
浴として選ばれ、そしてそのような電解浴に、上
記した原料フツ化物が添加された場合にあつて
も、電解中は常にかかる組成範囲の電解浴となる
ように調整されることとなる。 なお、かかる本発明に従う電解浴組成における
フツ化プラセオジムまたは希土フツ化物混合塩濃
度が下限未満、即ち35%に満たない場合には、電
解成績が悪化し、またその上限濃度(76%)を越
えるようになると、電解浴の融点が上がり過ぎる
等の問題を惹起する。また、フツ化リチウムは、
その濃度があまりにも低い場合には電解浴の融点
が上がり過ぎ、一方その濃度があまりにも高い場
合には生成合金との反応が激しくなつて、電解成
績が悪化する等の問題を惹起するため、その濃度
としては20〜60%に調節する必要があるのであ
る。 さらに、フツ化バリウム及びフツ化カルシウム
は、高価なフツ化リチウムの使用量を減少させ、
また形成される混合溶融塩の溶融温度を調節する
等の目的をもつて加えられるものであり、それら
の添加量があまりにも多い場合には、電解浴の融
点が上がり過ぎるところから、前者のフツ化バリ
ウムは40%までの割合で、また後者のフツ化カル
シウムは20%までの割合で、それぞれ、単独に或
いは共に用いられることとなる。そして、これら
4成分、即ちフツ化プラセオジムまたは希土フツ
化物混合塩、フツ化リチウム、フツ化バリウム、
及びフツ化カルシウムの合計量が実質的に100%
となるようにして、電解浴が形成されるのであ
る。 尤も、このような電解浴組成に関して、かかる
電解浴が、フツ化プラセオジム或いは希土フツ化
物混合塩とフツ化リチウムの二つの成分のみにて
構成される二元系の場合においては、フツ化プラ
セオジムあるいはフツ化物混合塩は、電解浴中に
おいて少なくとも40%以上、フツ化リチウムは少
なくとも24%以上それぞれ存在するように調製さ
れることが望ましい。そして、この電解浴成分と
して用いられる各フツ化物は、電解及び生成合金
の最終用途の物品特性、例えば永久磁石の磁気特
性等に悪影響を及ぼす不純物を含まなければ、必
ずしも高純度のものである必要はなく、通常、工
業原料に不可避的に含まれる不純物は、それらが
許容できるものである限りにおいて電解浴に含ま
れていても、何等差支えないのである。なお、電
解浴の組成は、生成せしめられるプラセオジム−
鉄またはプラセオジム−ネオジム−鉄合金の比重
より小さな比重を電解浴が有するように選ばれる
ものであるところから、電解時には、生成された
プラセオジム−鉄合金またはプラセオジム−ネオ
ジム−鉄合金が、陰極より比重差によつて電解浴
中を落下し、陰極の下方に位置する開口部を有す
る生成合金の受器に、容易に到達し得るのであ
る。 本発明手法にあつては、かくの如き組成の電解
浴の電解時の温度は、770〜950℃の範囲に調節せ
しめられることとなる。前述したように、電解浴
温度があまりにも高くなり過ぎると、生成合金へ
の不純物、介在物の混入量が許容限度を越えるよ
うになるからであり、一方あまりにも低い電解浴
温度の場合にあつては、均質な溶融塩電解浴を形
成することが困難となり、電解浴の性状が悪化
し、電解を継続することが困難となるからであ
る。 そして、かかる温度範囲では、プラセオジムま
たはプラセオジム−ネオジムを73重量%以上含
む、高プラセオジムまたは高〔プラセオジム−ネ
オジム〕濃度のプラセオジム−鉄合金またはプラ
セオジム−ネオジム−鉄合金が有利に生成せしめ
られ得るのであり、また、その生成合金はこの濃
度範囲において受器内で液層を形成し、液体状態
での取出しに適しているのである。そして、この
受器内の液状合金は、電解槽上部より、真空吸引
方式によつて効果的に取り出すことができる他、
下方より流し出し方式によつて取り出すことも可
能である。しかも、この取出しに際しては、受器
内の合金を特別に加熱する必要もなく、極めて容
易に液状合金として電解槽外に取り出すことがで
きるのである。 また、本発明にあつては、電解用電極として、
陰極には鉄、陽極には黒鉛が用いられる。陰極の
鉄は、不純物を含むと、そのまま生成合金中に不
純物を持ち込むこととなるところから、かかる生
成合金を永久磁石用材料として使用する場合にお
いては、その磁気特性を悪化させる酸素等の不純
物の少ないものを用いることが好ましい。また、
本発明に従えば、電解操作の進行につれて、陰極
を構成する鉄は、プラセオジム−鉄合金またはプ
ラセオジム−ネオジム−鉄合金を生成して、消費
されることとなるが、かかる電解によつて消耗す
る部分の鉄を補つて、順次、陰極を電解浴中に浸
漬するようにすれば、電解操作を中断することな
く、目的とするプラセオジム−鉄合金またはプラ
セオジム−ネオジム−鉄合金を連続的に製造する
ことができるのである。その際、陰極の鉄部材の
端部にネジ切り加工等を行なつておいて、ネジ結
合等によつて陰極を構成する鉄部材を順次接続せ
しめ、消耗した陰極分を補うことで、勿論可能で
ある。このように、固体の鉄が陰極として使用で
きることは、溶融金属を陰極として使用する場合
に比して、取扱が容易であり、且つ電解炉を装置
的にみて簡略化し得るところから、工業化に際し
ては、電解炉の大型化が容易であるという点で大
きな利点となるものである。 また、かかる本発明に従う黒鉛陽極を用いるフ
ツ化物の電解にあつては、陽極全表面にわたつて
の電流密度を、0.05〜1.00A/cm2の範囲内に、電
解操作中常に維持していることが必要である。け
だし、この電流密度が低過ぎる場合には、陽極表
面積が大き過ぎるか、陽極単位表面積当たりの電
流が小さ過ぎることとなり、このために生産性が
悪化し、工業的に有利ではなくなるからであり、
またかかる電流密度が高くなり過ぎると、酸化物
を原料とした場合の陽極効果ないしはこれと類似
の異常現象が発生し易くなるからである。従つて
本発明にあつては、電解条件の一つとしての陽極
電流密度を上記の範囲に保つことによつて、その
ような異常現象の発生を効果的に回避すること
が、推奨されるのである。なお、陽極表面におけ
る局部的な変動を考慮に入れると、上記陽極全表
面にわたつての電流密度は、0.10〜0.40A/cm2
間に保持することがより好ましい。 さらに、フツ化プラセオジムまたは、希土フツ
化物混合塩を原料とした場合は、酸化プラセオジ
ムまたは希土酸化物混合塩を原料にした場合より
も、同じ温度ではアノード電流密度を大きくとる
ことができ、生産性の点からも好ましい。 一方、陰極の電流密度は、陰極全表面にわたつ
ての電流密度として0.50〜55A/cm2の広い範囲に
わたつて許容される。しかし、陰極電流密度があ
まりにも低過ぎると、陰極単位表面積当たりの電
流が小さ過ぎて、生産性が悪化し、工業的ではな
くなる。また、この陰極電流密度が高くなり過ぎ
ると、電解電圧の上昇が甚だしくなり、電解成績
を悪化させる。なお、実際の電解操業の継続に当
たつては、更に1.5〜25A/cm2のより狭い陰極電
流密度の範囲に保つことが、電解電圧の変動幅を
狭く維持し、電解操業を容易にする上において、
より好ましいと言える。 さらに、本発明に従えば、電解浴の耐浴材とは
別の炭素を陽極として使用するものであるところ
から、電解浴の耐浴容器(耐浴材)と陽極を兼用
する場合とは異なり、陽極の消耗によつて電解を
終了せしめる必要はなく、ただその消耗分を補つ
て、更に陽極を電解浴中に浸漬するか、或いは複
数の陽極を使用するので、順次新しい陽極に交換
するだけで良い。また、陰極も同様に、その消耗
分を補つて電解浴中に浸漬するか、或いは新しい
陰極に交換するだけで良いのである。本発明で
は、好適に採用される陽極と陰極の表面電流密度
の比の大きな違いにより、陰極の周りに複数本の
陽極を配置して、陽極が陰極と対向するようにし
た電極配列が好適に採用されることとなるが、そ
のような場合において、陽極の交換を順次行なう
ようにすれば、実質上、電解操業を中断すること
なく、プラセオジム−鉄合金、プラセオジム−ネ
オジム−鉄合金を連続的に製造することができ、
電解法の利点を充分に生かすことができる。しか
も、陽極形状、陰極形状とも、外形上は実質的に
長さ方向には変化がないものを用いることができ
るところから、それらの連続的な使用において何
等の不都合が惹起されることもないのである。 ところで、かくの如き本発明を実施する電解槽
の構造の好適な一例が、第2図に模式的に示され
ている。 かかる第2図において、電解槽20は、下部槽
22とその開口部を覆蓋する蓋体24にて構成さ
れている。また、これら下部槽22及び蓋体24
の外側は、通常、鋼等の金属よりなる槽外枠2
6,28より構成されている。さらに、下部槽2
2及び蓋体24は、それぞれ外側にレンガやキヤ
スタブル・アルミナ等よりなる耐火断熱材層3
0,32、及び内側に黒鉛、炭素質スタンプ材等
からなる耐浴材層34,36を配置して、構成さ
れている。 そして、下部槽22の内側耐浴材層34の内面
の接浴面には、ライニング材38が設けられて、
かかる接浴面を被覆している。このライニング材
38は、耐浴材層34からの不純物の混入を防ぐ
他、それがタングステンやモリブデン等の難融金
属にて形成されている場合には、生成する液状プ
ラセオジム−鉄またはプラセオジム−ネオジム−
鉄合金の受器を兼ねることもできる。尤も、本発
明にあつては、かかるライニング材38として、
安価な鉄材料を用いることが推奨される。けだ
し、本発明者らの検討によつて、安価な鉄が優れ
た耐浴、耐食性を示し、フツ化物電解浴の場合の
良好なライニング材となることが見い出されたか
らである。また、耐浴材層34は、必ずしも必要
ではなく、耐火断熱材層30上に直接にライニン
グ材38を適用しても何等差支えない。 また、蓋体24を貫通するように、1本若しく
は複数本の鉄陰極40と、この鉄陰極40に対向
して配置された複数本の黒鉛陽極42が設けられ
ており、またそれら両電極40,42は、下部槽
22内に収容される前記所定の溶融塩からなる電
解浴44中に、所定電流密度となる長さにわたつ
て、浸漬されるようになつている。なお、ここで
は、黒鉛陽極42,42は、鉄陰極40と向かい
合つて配置される陽極のうちの2本が示されてお
り、それらの材質としては黒鉛が用いられている
のである。この陽極材質としての黒鉛の採用は、
また、生成合金の純度等の特性を向上させる上に
おいて有利である。 さらに、これら黒鉛陽極42,42は、棒状、
板状、管状等の形態で用いられ、電解浴44への
浸漬部分の陽極表面積を大きくして陽極電流密度
を下げるために、公知のように、溝付きとするこ
ともできる。なお、第2図では、黒鉛陽極42に
は、電解による陽極消耗の跡を示して、陽極浸漬
部に僅かに傾斜が付けられている。この陽極42
には、給電のために、金属等の適当な導電体の電
気リードが取り付けられていても、何等差支えな
い。また、陽極42は、陽極挿入手段としての陽
極昇降機構46によつて上下動せしめられ得るよ
うになつており、これにより電解継続のための適
切な陽極電流密度が確保されるように、間欠的に
或いは連続的に、その浸漬部の表面積を浸漬深さ
で調整し得るようになつている。なお、陽極昇降
機構46,46は、陽極への電気接続機能を兼ね
備えることも出来る。 一方、陰極40は、電解還元作用にて析出せし
められる金属プラセオジムまたはプラセオジム−
ネオジムと合金化されるべき鉄にて構成されてお
り、ここでは、その1本が示されている。また、
第2図では、プラセオジム−鉄、またはプラセオ
ジム−ネオジム−鉄合金の液滴生成による陰極消
耗の跡を示して、陰極浸漬部分が円錐形状で示し
てある。なお、電解温度は、陰極40の鉄の融点
以下に選ばれるところから、この鉄陰極40は固
体であり、線状、棒状、板状、管状等の形態で用
いられる。この鉄陰極40は、また、陰極挿入手
段としての陰極昇降機構48によつて合金生成に
よる消耗分を補つて、電解浴44中へ連続的或い
は間欠的に送り込まれるようになつている。そし
て、この陰極昇降機構48は、陰極への電気接続
機能を兼ね備えることもできる。さらに、かかる
鉄陰極40の浸漬部以外の表面は、防食のために
適当な保護スリーブ等で保護するようにしても、
何等差支えない。 また、かかる鉄陰極40の下方に受器開口部が
位置するように、電解浴44内において、下部槽
22の底部上に生成合金受器50が配置せしめら
れており、電解還元操作によつて鉄陰極40上に
生成された液状のプラセオジム−鉄またはプラセ
オジム−ネオジム−鉄合金52は、陰極表面より
滴下して、その直下において開口する生成合金受
器50内に溜められる。なお、この生成合金受器
50は、生成合金52との反応性の小さな難融金
属、例えばタングステン、タンタル、モリブデ
ン、ニオブ、或いはそれらの合金等を用いて形成
される他、窒化ホウ素等のホウ化物や酸化物等の
セラミツクス、或いはサーメツト等の材料、さら
には鉄を用いて形成することもできる。 なお、電解浴44は、前記した本発明に従う組
成に調整された、フツ化プラセオジム、またはフ
ツ化プラセオジムとフツ化ネオジムを含有するフ
ツ化物混合溶融塩よりなるものであり、その組成
は、その比重が生成されるプラセオジム−鉄、プ
ラセオジム−ネオジム−鉄合金の比重以下となる
ように選ばれる。そして、電解によつて消費され
る電解原料は、原料供給装置54から蓋体24に
設けられた原料供給孔56を通じて供給され、所
定組成の電解浴44が維持せしめられるようにな
つている。 また、鉄陰極40から滴下して受器50内に溜
められた生成合金52は、それが所定量溜まつた
時に、液体状態のままで所定の合金回収機構(取
出手段)によつて電解槽20外に取り出されるこ
ととなるが、本発明にあつては、第2図に示され
る如く、パイプ状の真空吸引ノズル58を、蓋体
24に設けられた生成合金吸引孔60を通じて電
解浴44内に差し入れ、該ノズル58の先端を生
成合金受器50内の生成合金52中に浸漬せし
め、図示されていない真空装置の真空吸引作用を
利用して吸引することにより生成合金52を吸い
上げて電解槽20外に取り出す手段が、有利に採
用されることとなる。 尤も、このような真空吸引による生成合金52
の吸引取出し方式に代えて、電解槽20(下部槽
22)の下部を貫通する取出パイプを設け、この
取出パイプの先端を更に生成合金受器50を貫通
させて、該受器50内に開口せしめることによ
り、かかる取出パイプを通じて、生成合金52を
槽外下方に流し出す合金回収機構を採用すること
も可能である。 なお、図示はされていないが、かかる電解槽2
0内には、保護ガスが供給されるようになつてお
り、また電解操作によつて発生するガスは、かか
る保護ガスと共に、廃ガス出口62を通じて外部
に排出されるようになつている。また、このよう
な電解槽20には、前記した電解温度に保持する
ための特別な加熱装置は設けられていないが、所
定の温度に維持するために、必要に応じて、この
電解槽20内に或いはその外部に適当な加熱装置
を設けてもよいことは、言うまでもないところで
ある。 (実施例) 以下、本発明を更に具体的に明らかにするため
に、本発明に従う幾つかの実施例を示すが、本発
明がそのような実施例の記載によつて何等制限的
に解釈されるものでないことは、言うまでもない
ところである。 本発明は、上述した本発明の具体的な説明並び
に以下の実施例の他にも、各種の態様において実
施され得るものであり、本発明の趣旨を逸脱しな
い限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々な
る態様において実施され得るものは、何れも本発
明の範疇に属するものであることが、理解される
べきである。 実施例 1 プラセオジム85%(重量基準。以下同じ)、ネ
オジム1%及び鉄13%の平均組成を有するプラセ
オジム−ネオジム−鉄(Pr−Nd−Fe)合金の7.0
Kgが、次のようにして得られた。 すなわち、第2図に示される電解槽と同様な構
成の装置において、電解槽の耐浴材として黒鉛る
つぼを用い、生成合金受器として黒鉛るつぼの底
部中央に設置したモリブデン容器を用いて、フツ
化ネオジムを不純物として少量含むフツ化プラセ
オジムとフツ化リチウムの二元系フツ化物混合溶
融塩よりなる電解浴を、平均837℃の電解温度に
て不活性ガス雰囲気中で電解した。陰極として
は、黒鉛るつぼ中央部の電解浴中に同一円周上に
配置して(平面形態において)浸漬した、3本の
12mmφの鉄線を用い、陽極としては、かかる陰極
の周りに同心円状に配列して(平面形態におい
て)電解浴中に浸漬した、5本の60mmφの黒鉛棒
を用いた。 そして、フツ化ネオジムを不純物として少量含
むフツ化プラセオジムを原料として、その粉末を
電解浴に連続的に供給しつつ、下記第1表に示さ
れる範囲内の電解条件を保持して、24時間、電解
を行なつた。この間、電解操業は極めて良好に継
続することができ、液体状のプラセオジム−鉄系
合金が順次滴下して、電解浴内に配置されたモリ
ブデンの受器内に溜められた。この溜められた合
金は、8時間毎に、真空吸引ノズルを有する真空
吸引式合金回収装置にて電解槽の外部に取り出さ
れた。 かかる電解操作により得られた電解成績並びに
生成合金の分析結果を、下記第1表及び第2表に
示す。 なお、比較のために、同様の製造装置におい
て、原料として酸化プラセオジムの粉末を用い、
これを陰極−陽極間の陽極ガス発生部分(電解領
域)の電解浴に連続供給して、略同様の電解条件
下で電解を行なつたが、その場合には、アノード
電流密度を上記フツ化物原料電解時のときの1/2
以下にしないと、陽極効果が頻発し、酸化物電解
は継続不可能であつた。このため、酸化プラセオ
ジムを過剰に供給せざるを得ず、結果として、電
解槽底部にスラツジを形成した。 実施例 2 プラセオジム44%、ネオジム43%及び鉄12%の
平均組成を有するプラセオジム−ネオジム−鉄合
金の2.0Kgが、次のような電解操作により得られ
た。 まず、耐浴材としての黒鉛るつぼの内面に鉄を
ライニングしたものを電解浴の容器として用い、
この底部中央に設置したモリブデン製容器を生成
合金の受器として用いて、実質上、フツ化プラセ
オジムとフツ化ネオジムとフツ化リチウムの3元
系フツ化物混合溶融塩よりなる電解浴を、平均
839℃の電解温度にて不活性ガス雰囲気中で電解
した。陰極としては、実施例1と同様に配置した
3本の12mmφの鉄棒を用い、また陽極としては実
施例1と同様の5本の60mmφの黒鉛棒を用いた。 そして、フツ化プラセオジム50%−フツ化ネオ
ジム50%の混合物を原料として、電解浴に連続的
にその供給を行ないつつ、下記第1表に示される
範囲内に電解条件を保持したところ、8時間にわ
たり良好な電解操業が継続された。また、液体状
のプラセオジム−ネオジム−鉄合金が順次滴下し
て、モリブデン製受器内に集められた。さらに、
この集められた受器内の生成合金は、実施例1と
同様に液体状態で取り出すことができた。 かかる電解操作によつて得られた電解成績並び
に生成合金の分析結果を、それぞれ下記第1表及
び第2表に示す。 実施例 3 プラセオジム21%、ネオジム66%及び鉄12%の
平均組成のプラセオジム−ネオジム−鉄合金の
5.6Kgが、次のような電解操作を採用することに
よつて得られた。 すなわち、黒鉛るつぼを電解槽の耐浴容器とし
て用い、この底部中央に鉄製生成合金受器を設置
し、実質上、フツ化プラセオジムとフツ化ネオジ
ムとフツ化リチウムの三元系フツ化物混合溶融塩
よりなる電解浴を、平均834℃の電解温度で不活
性ガス雰囲気下において電解した。陰極として
は、実施例2と同様な12mmφの鉄棒3本を用い、
陽極としては陰極の周りに同心円状に配列した
(平面形態において)5本の60mmφの黒鉛棒を用
いた。 そして、フツ化プラセオジム25%−フツ化ネオ
ジム75%の混合物を原料として、電解浴に連続供
給を行ないつつ、下記第1表に示される範囲内に
電解条件を保つて、24時間にわたり良好な電解操
作を継続することができた。また、液体状のプラ
セオジム−ネオジム−鉄合金が順次滴下して、鉄
製受器内に溜められた。さらに、この溜められた
合金は、実施例1と同様にして、液体状態にて電
解槽から取り出された。 かかる電解操作によつて得られた電解成績並び
に生成合金の分析結果を、それぞれ下記第1表及
び第2表に示す。 実施例 4 プラセオジム1%、ネオジム84%及び鉄14%の
平均組成のプラセオジム−ネオジム−鉄合金が、
実施例1と同様な電解操作に従つて得られた。な
お、電解浴としては、フツ化プラセオジムを少量
含むフツ化ネオジムとフツ化リチウムのフツ化物
混合溶融塩が用いられた。 また、かかる電解操作によつて得られた電解成
績並びに生成合金の分析結果が、それぞれ下記第
1表及び第2表に示されている。
【表】
【表】
【表】 かかる第1表及び第2表の結果から明らかなよ
うに、本発明に従つてフツ化プラセオジムやフツ
化ネオジムを電解することにより、プラセオジム
やネオジム含有量の高いプラセオジム−ネオジム
−鉄合金が一挙に製造され得るのであり、またそ
のような生成合金は、磁石特性を悪化させる酸素
等の不純物の含有量の低いネオジム−鉄合金であ
ることが認められる。なお、第2表中の合金含有
成分の数値は、8時間毎に取り出された合金の分
析値の平均値である。 また、実施例1〜4の結果に示されるように、
NdF3/PrF3比(重量)が1/71から67/1の広
い組成域に亘つて、安定して、陽極効果の発生も
なく、フツ化物原料の電解が行なわれ、電流効率
57%〜73%が得られた。そして、また、得られた
合金は、鉄の含有量が12〜14%と安定しており、
Pr/Ndの比もほぼ電解浴の組成比と同様の組成
比のものが得られ、合金中の不純物も磁性材料等
の工業用に使用されるに足る低レベルのものが得
られた。 さらに、以上の実施例のうち、実施例1,3及
び4では、更に長時間にわたつて継続して電解を
行なうことが容易であり、そのような場合にあつ
ても、それぞれの実施例と同様な結果が得られる
ことが確認されている。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施するための具体的な電解
システムを示す模式図であり、第2図は本発明を
実施するための電解槽の構造の一例を示す断面図
である。 2……電解槽、4……溶剤、6……原料供給装
置、8……黒鉛陽極、10……鉄陰極、12……
電力、14……合金取出手段、16……保護ガ
ス、18……廃ガス処理装置、20……電解槽、
22……下部槽、24……蓋体、30,32……
耐火断熱材層、34,36……耐浴材層、38…
…ライニング材、40……鉄陰極、42……黒鉛
陽極、44……電解浴、46……陽極昇降機構、
48……陰極昇降機構、50……生成合金受器、
52……生成合金、54……原料供給装置、58
……真空吸引ノズル、60……生成合金吸引孔。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 鉄陰極及び黒鉛陽極を用いて、プラセオジム
    化合物またはこれとネオジム化合物の混合物から
    なる原料化合物を溶融塩電解浴中において電解還
    元せしめ、生成するプラセオジムまたはプラセオ
    ジムとネオジムを前記鉄陰極上に析出させると共
    に、該陰極を構成する鉄と合金化せしめて、プラ
    セオジム−鉄合金若しくはプラセオジム−ネオジ
    ム−鉄合金を形成させる方法にして、 前記原料化合物としてフツ化プラセオジムまた
    はフツ化プラセオジムとフツ化ネオジムとの混合
    物からなるフツ化物原料を用い、電解還元操作の
    進行に応じて前記溶融塩電解浴中に供給するよう
    にすると共に、かかるフツ化物原料を含む溶融塩
    電解浴が、実質的に、35〜76重量%のフツ化プラ
    セオジムまたはフツ化プラセオジムとフツ化ネオ
    ジムとの混合物、20〜60重量%のフツ化リチウ
    ム、0〜40重量%のフツ化バリウム及び0〜20重
    量%のフツ化カルシウムにて構成されるように調
    整し、更に該溶融塩電解浴を770〜950℃の温度に
    保持せしめ、且つ陽極電流密度:0.05〜1.00A/
    cm2、陰極電流密度:0.50〜55A/cm2の条件下にお
    いて、前記電解還元操作を進行せしめることによ
    り、前記プラセオジム−鉄合金若しくはプラセオ
    ジム−ネオジム−鉄合金を前記鉄陰極上に液体状
    態で生成せしめ、そして該液体状態のプラセオジ
    ム−鉄合金若しくはプラセオジム−ネオジム−鉄
    合金を液滴として該鉄陰極下方の電解浴中に開口
    部を有する受器内に滴下せしめて液層として溜
    め、更にこの受器内の液層より、該生成合金を液
    体状態で取り出すようにしたことを特徴とするプ
    ラセオジム−鉄若しくはプラセオジム−ネオジム
    −鉄合金の連続的製造方法。 2 前記フツ化物原料を含む溶融塩電解浴が、実
    質的に、フツ化プラセオジムまたはフツ化プラセ
    オジム及びフツ化ネオジムの混合物とフツ化リチ
    ウムにて構成され、且つ該フツ化プラセオジムま
    たはフツ化プラセオジム及びフツ化ネオジムの混
    合物が少なくとも40重量%以上、該フツ化リチウ
    ムが少なくとも24重量%以上、それぞれ存在する
    ように調整せしめられる特許請求の範囲第1項に
    記載の製造方法。
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