JPH0559528A - 歯車用鋼 - Google Patents
歯車用鋼Info
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- JPH0559528A JPH0559528A JP24478091A JP24478091A JPH0559528A JP H0559528 A JPH0559528 A JP H0559528A JP 24478091 A JP24478091 A JP 24478091A JP 24478091 A JP24478091 A JP 24478091A JP H0559528 A JPH0559528 A JP H0559528A
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
Landscapes
- Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
- Heat Treatment Of Articles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高い疲労強度を確保するのは勿論のこと、耐
ピッチング性を大幅に向上させることのでき、近年の要
求に十分応えることのできる歯車用鋼を提供する。 【構成】 重量%でC:0.03〜0.25%,Si:2%以
下,Mn:0.5 〜4%,Cr:2%未満,P:0.03%以
下,S:0.03%以下,Al:0.015 〜0.06%,N:0.00
5 〜0.02%,O:0.002 %以下,Mo:0.3 〜1%を夫
々含有し、残部鉄および不可避不純物からなると共に下
記(1) 式を満足し、歯車に成形加工後に浸炭焼入れ・焼
戻し処理を施すことによって、表層部の残留オーステナ
イト量が40〜70%になる様にした。 4.3 <[Mo]+1.5 [Mn]+1.5 [Cr]+0.25[Ni]−[Si]≦6.7 …(1) 但し、[ ]は鋼中に存在する各元素の重量%を示す。
ピッチング性を大幅に向上させることのでき、近年の要
求に十分応えることのできる歯車用鋼を提供する。 【構成】 重量%でC:0.03〜0.25%,Si:2%以
下,Mn:0.5 〜4%,Cr:2%未満,P:0.03%以
下,S:0.03%以下,Al:0.015 〜0.06%,N:0.00
5 〜0.02%,O:0.002 %以下,Mo:0.3 〜1%を夫
々含有し、残部鉄および不可避不純物からなると共に下
記(1) 式を満足し、歯車に成形加工後に浸炭焼入れ・焼
戻し処理を施すことによって、表層部の残留オーステナ
イト量が40〜70%になる様にした。 4.3 <[Mo]+1.5 [Mn]+1.5 [Cr]+0.25[Ni]−[Si]≦6.7 …(1) 但し、[ ]は鋼中に存在する各元素の重量%を示す。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐ピッチング性と歯元
の曲げ疲労特性に優れた歯車用鋼に関し、詳細には浸炭
焼入れ・焼戻し処理した後に、歯車の表層部に適量の残
留オーステナイトが生成して、特にピッチング寿命を大
幅に向上し得る様にした歯車用鋼に関するものである。
の曲げ疲労特性に優れた歯車用鋼に関し、詳細には浸炭
焼入れ・焼戻し処理した後に、歯車の表層部に適量の残
留オーステナイトが生成して、特にピッチング寿命を大
幅に向上し得る様にした歯車用鋼に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車,建設機械および産業機械等で
は、動力伝達部品として歯車が広く使用されており、こ
れらの歯車には、高速回転によって歯元に高い曲げ応力
と接触応力が付加されるので、優れた耐疲労性や耐摩耗
性が要求される。この様な歯車に用いられる素材とし
て、これまでJIS G4104,G4105およびG4103等に
夫々規定されているCr肌焼鋼,Cr−Mo肌焼鋼およ
びNi−Cr−Mo肌焼鋼等が用いられ、これらの鋼材
を歯車に成形加工した後、浸炭焼入れ・焼戻し処理を施
してきた。一方自動車の変速機等に用いられる歯車にお
いては、エンジン出力の増大や小型軽量化の動きの中
で、歯元の曲げ疲労強度やピッチング寿命を更に向上さ
せることが必要となってきている。
は、動力伝達部品として歯車が広く使用されており、こ
れらの歯車には、高速回転によって歯元に高い曲げ応力
と接触応力が付加されるので、優れた耐疲労性や耐摩耗
性が要求される。この様な歯車に用いられる素材とし
て、これまでJIS G4104,G4105およびG4103等に
夫々規定されているCr肌焼鋼,Cr−Mo肌焼鋼およ
びNi−Cr−Mo肌焼鋼等が用いられ、これらの鋼材
を歯車に成形加工した後、浸炭焼入れ・焼戻し処理を施
してきた。一方自動車の変速機等に用いられる歯車にお
いては、エンジン出力の増大や小型軽量化の動きの中
で、歯元の曲げ疲労強度やピッチング寿命を更に向上さ
せることが必要となってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】歯元の曲げ疲労強度を
向上させる為には、浸炭焼入れ・焼戻し処理後に表層部
の圧縮残留応力を増大させるのが有効であることが知ら
れている。このような技術としては、化学成分を調整し
て浸炭部品表層部の不完全焼入れ層の生成を抑えて表面
硬さと圧縮残留応力を高めるか、場合によってはショッ
トピーニング処理をして表層部の圧縮残留応力を更に増
大させて歯元の曲げ疲労強度を大幅に向上させる技術が
ある(例えば特開昭51−90918号,特開平1−3
06521号等)。しかしながら、上記技術を適用して
も、ピッチング寿命を大幅に向上させることは困難であ
った。
向上させる為には、浸炭焼入れ・焼戻し処理後に表層部
の圧縮残留応力を増大させるのが有効であることが知ら
れている。このような技術としては、化学成分を調整し
て浸炭部品表層部の不完全焼入れ層の生成を抑えて表面
硬さと圧縮残留応力を高めるか、場合によってはショッ
トピーニング処理をして表層部の圧縮残留応力を更に増
大させて歯元の曲げ疲労強度を大幅に向上させる技術が
ある(例えば特開昭51−90918号,特開平1−3
06521号等)。しかしながら、上記技術を適用して
も、ピッチング寿命を大幅に向上させることは困難であ
った。
【0004】本発明はこの様な事情に着目してなされた
ものであって、その目的は、高い疲労強度を確保するの
は勿論のこと、耐ピッチング性を大幅に向上させること
ができ、近年の要求に十分応えることのできる歯車用鋼
を提供することにある。
ものであって、その目的は、高い疲労強度を確保するの
は勿論のこと、耐ピッチング性を大幅に向上させること
ができ、近年の要求に十分応えることのできる歯車用鋼
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成し得た本
発明方法とは、重量%でC:0.03〜0.25%,Si:2%
以下,Mn:0.5 〜4%,Cr:2%未満,P:0.03%
以下,S:0.03%以下,Al:0.015 〜0.06%,N:0.
005 〜0.02%,O:0.002 %以下,Mo:0.3〜1%を
夫々含有し、残部鉄および不可避不純物からなると共に
下記(1) 式を満足し、歯車に成形加工後に浸炭焼入れ・
焼戻し処理を施すことによって、表層部の残留オーステ
ナイト量が40〜70%になる様にしたものであること
を特徴とする歯車用鋼。 4.3 <[Mo]+1.5 [Mn]+1.5 [Cr]+0.25[Ni]−[Si]≦6.7 …(1) 但し、[ ]は鋼中に存在する各元素の重量%を示す。
発明方法とは、重量%でC:0.03〜0.25%,Si:2%
以下,Mn:0.5 〜4%,Cr:2%未満,P:0.03%
以下,S:0.03%以下,Al:0.015 〜0.06%,N:0.
005 〜0.02%,O:0.002 %以下,Mo:0.3〜1%を
夫々含有し、残部鉄および不可避不純物からなると共に
下記(1) 式を満足し、歯車に成形加工後に浸炭焼入れ・
焼戻し処理を施すことによって、表層部の残留オーステ
ナイト量が40〜70%になる様にしたものであること
を特徴とする歯車用鋼。 4.3 <[Mo]+1.5 [Mn]+1.5 [Cr]+0.25[Ni]−[Si]≦6.7 …(1) 但し、[ ]は鋼中に存在する各元素の重量%を示す。
【0006】また必要により、Moとは別にまたはMo
と共にNi:0.4 〜4%を含有する様にしてもよい。即
ちMoとNiに関しては、Moのみを含む場合(Ni
が0.4 %未満である場合を含む)、Niのみを含む場
合(Moが0.3 %未満である場合を含む)、並びにM
oとNiの両方を夫々規定量含む場合の各態様が存在す
る。従って(1) 式における[Mo]および[Ni]はM
oやNiが規定量範囲で含有される場合はもちろんのこ
と、規定量未満含有される場合も有効に成立することを
必要とする。更に本発明鋼は、上記の各化学組成を基本
成分とするものであるが、必要により、Nb,V,P
b,Zr,Te,Bi,Se,Ca等を含有するもので
あってもよい。
と共にNi:0.4 〜4%を含有する様にしてもよい。即
ちMoとNiに関しては、Moのみを含む場合(Ni
が0.4 %未満である場合を含む)、Niのみを含む場
合(Moが0.3 %未満である場合を含む)、並びにM
oとNiの両方を夫々規定量含む場合の各態様が存在す
る。従って(1) 式における[Mo]および[Ni]はM
oやNiが規定量範囲で含有される場合はもちろんのこ
と、規定量未満含有される場合も有効に成立することを
必要とする。更に本発明鋼は、上記の各化学組成を基本
成分とするものであるが、必要により、Nb,V,P
b,Zr,Te,Bi,Se,Ca等を含有するもので
あってもよい。
【0007】
【作用】本発明者らは、上記の要求に応えることのでき
る歯車用鋼を開発すべく、ピッチング破壊した歯車部位
の破損状況と、ピッチング寿命に影響を与える金属組織
因子の効果について様々な角度から検討を行った。その
結果、破損は表面を起点として生じていること、またピ
ッチング寿命を向上させるには残留オーステナイト量を
調整することが有効であることが判明した。即ち上記C
r肌焼鋼やCr−Mo肌焼鋼等のJIS規格鋼を用いて
浸炭焼入れ・焼戻しした場合、表層部に10〜20%の
残留オーステナイトが生成するが、残留オーステナイト
量を更に増加させることによってピッチング寿命が延び
ことが判明した。尚残留オーステナイト量を増加させる
方法としては、浸炭処理時の雰囲気のカーボンポテンシ
ャルを上げて表層部の侵入炭素量を増大させる方法が知
られている。しかしながら目標の残留オーステナイト量
を安定して得るには、狭い範囲でカーボンポテンシャル
を制御する必要があり、炉内でのカーボンポテンシャル
のばらつきによって安定した残留オーステナイト量を得
るのは困難であり、場合によっては侵入炭素量が多くな
り過ぎて表層部に炭化物が析出することがある。
る歯車用鋼を開発すべく、ピッチング破壊した歯車部位
の破損状況と、ピッチング寿命に影響を与える金属組織
因子の効果について様々な角度から検討を行った。その
結果、破損は表面を起点として生じていること、またピ
ッチング寿命を向上させるには残留オーステナイト量を
調整することが有効であることが判明した。即ち上記C
r肌焼鋼やCr−Mo肌焼鋼等のJIS規格鋼を用いて
浸炭焼入れ・焼戻しした場合、表層部に10〜20%の
残留オーステナイトが生成するが、残留オーステナイト
量を更に増加させることによってピッチング寿命が延び
ことが判明した。尚残留オーステナイト量を増加させる
方法としては、浸炭処理時の雰囲気のカーボンポテンシ
ャルを上げて表層部の侵入炭素量を増大させる方法が知
られている。しかしながら目標の残留オーステナイト量
を安定して得るには、狭い範囲でカーボンポテンシャル
を制御する必要があり、炉内でのカーボンポテンシャル
のばらつきによって安定した残留オーステナイト量を得
るのは困難であり、場合によっては侵入炭素量が多くな
り過ぎて表層部に炭化物が析出することがある。
【0008】そこで本発明者らは、歯車を浸炭焼入れ・
焼戻し処理した後に表層部に適正量の残留オーステナイ
トが生成するようにするため、残留オーステナイト量に
影響を及ぼす各合金元素量を規定するとともに、それら
合金元素量によって算出されるパラメータが所定の範囲
に入る様に規定した。また疲労強度に影響を及ぼすのは
浸炭焼入れ・焼戻し処理後に表層部に生成する不完全焼
入れ層であるという観点から、合金元素量を規定するこ
とによって、上記不完全焼入れ層の生成を抑え、高い疲
労強度が得られるようにした。本発明鋼における化学成
分限定理由は下記の通りである。
焼戻し処理した後に表層部に適正量の残留オーステナイ
トが生成するようにするため、残留オーステナイト量に
影響を及ぼす各合金元素量を規定するとともに、それら
合金元素量によって算出されるパラメータが所定の範囲
に入る様に規定した。また疲労強度に影響を及ぼすのは
浸炭焼入れ・焼戻し処理後に表層部に生成する不完全焼
入れ層であるという観点から、合金元素量を規定するこ
とによって、上記不完全焼入れ層の生成を抑え、高い疲
労強度が得られるようにした。本発明鋼における化学成
分限定理由は下記の通りである。
【0009】C:0.03〜0.25% Cは浸炭処理した部品に所要の芯部硬さと有効硬化層深
さを付与するのに必須の元素である。このためには0.03
%以上添加する必要があるが、0.25%を超えるとMn,
Cr,Mo等の焼入性向上元素との相乗作用によって硬
さが過大となって靭性が低下すると共に冷間加工性や被
削性が低下する。 Si:2%以下 Siは溶鋼の脱酸に有効な元素であり、また高温での軟
化抵抗性を向上させる元素である。しかしながら2%を
超えて過剰に添加すると、ピッチング寿命に対する効果
が飽和すると共に、冷間加工性や被削性が低下する。尚
上記の様な効果を有効に発揮させるためには、0.06%以
上添加するのが好ましい。 Mn:0.5 〜4% Mnは残留オーステナイトの生成と焼入性を向上させる
と共に、溶鋼の脱酸に必要な元素である。この様な効果
を得るためには、0.5 %以上添加する必要があるが、4
%を超えて添加すると残留オーステナイトが多量に生成
して表面硬さが低下し、また焼入性が過大となって芯部
硬さが高くなり靭性を低下させ、さらに被削性も低下す
る。
さを付与するのに必須の元素である。このためには0.03
%以上添加する必要があるが、0.25%を超えるとMn,
Cr,Mo等の焼入性向上元素との相乗作用によって硬
さが過大となって靭性が低下すると共に冷間加工性や被
削性が低下する。 Si:2%以下 Siは溶鋼の脱酸に有効な元素であり、また高温での軟
化抵抗性を向上させる元素である。しかしながら2%を
超えて過剰に添加すると、ピッチング寿命に対する効果
が飽和すると共に、冷間加工性や被削性が低下する。尚
上記の様な効果を有効に発揮させるためには、0.06%以
上添加するのが好ましい。 Mn:0.5 〜4% Mnは残留オーステナイトの生成と焼入性を向上させる
と共に、溶鋼の脱酸に必要な元素である。この様な効果
を得るためには、0.5 %以上添加する必要があるが、4
%を超えて添加すると残留オーステナイトが多量に生成
して表面硬さが低下し、また焼入性が過大となって芯部
硬さが高くなり靭性を低下させ、さらに被削性も低下す
る。
【0010】Cr:2%未満 Crは焼入性を向上させると共に、残留オーステナイト
を増量生成するのに有効な元素である。しかしながら2
%以上添加すると、炭化物が網目状に析出して曲げ疲労
強度およびピッチング寿命を低下させる。 P:0.03%以下 Pは靱性を低下させる元素であり、含有量はできるだけ
低減する必要がある。このため、0.03%を上限とした。 S:0.03%以下 Sは鋼中において硫化物系介在物(MnS)として含有
されており、被削性に有効な元素であるが、その含有量
が0.03%を超えると靱性が低下すると共に、MnSが破
壊の起点となってピッチング寿命を低下させる。このた
めS含有量は、0.03%以下とする必要がある。
を増量生成するのに有効な元素である。しかしながら2
%以上添加すると、炭化物が網目状に析出して曲げ疲労
強度およびピッチング寿命を低下させる。 P:0.03%以下 Pは靱性を低下させる元素であり、含有量はできるだけ
低減する必要がある。このため、0.03%を上限とした。 S:0.03%以下 Sは鋼中において硫化物系介在物(MnS)として含有
されており、被削性に有効な元素であるが、その含有量
が0.03%を超えると靱性が低下すると共に、MnSが破
壊の起点となってピッチング寿命を低下させる。このた
めS含有量は、0.03%以下とする必要がある。
【0011】Al:0.015 〜0.06% Alは脱酸と結晶粒の微細化に有効な元素であり、0.01
5 %未満ではこのような効果は得られない。しかしなが
ら0.06%を超えて過剰に添加しても上記効果が飽和す
る。 N:0.005 〜0.02% NはAl,V,Zr等と結合して窒化物を生成し、結晶
粒を微細化させる元素であり、0.005 %未満ではこのよ
うな効果は得られない。しかしながら0.02%を超えて過
剰に添加しても上記効果が飽和するとともに、熱間加工
性が低下する。 O:0.002 %以下 OはAlやSiと結合して鋼中で酸化物系介在物(Al
2 O3,SiO2 )を生成する有害な元素である。O含有
量が多くなると、硬質の酸化物系介在物が生成され、疲
労破壊の起点となったり、被削性に悪影響を及ぼす。こ
のため、0.002%を上限とした。
5 %未満ではこのような効果は得られない。しかしなが
ら0.06%を超えて過剰に添加しても上記効果が飽和す
る。 N:0.005 〜0.02% NはAl,V,Zr等と結合して窒化物を生成し、結晶
粒を微細化させる元素であり、0.005 %未満ではこのよ
うな効果は得られない。しかしながら0.02%を超えて過
剰に添加しても上記効果が飽和するとともに、熱間加工
性が低下する。 O:0.002 %以下 OはAlやSiと結合して鋼中で酸化物系介在物(Al
2 O3,SiO2 )を生成する有害な元素である。O含有
量が多くなると、硬質の酸化物系介在物が生成され、疲
労破壊の起点となったり、被削性に悪影響を及ぼす。こ
のため、0.002%を上限とした。
【0012】Mo:0.3 〜1% Moは酸化物を形成しにくく、浸炭層の焼入性を大幅に
向上させて不完全焼入れ層の生成を抑制すると共に、残
留オーステナイト量を増加させる元素である。このよう
な効果を得るには、0.3 %以上添加する必要があるが、
1.0%を超えて過剰添加してもその効果が飽和する。 Ni:0.4 〜4% Niは浸炭層の靭性を向上させ、残留オーステナイト量
を増加させると共に、浸炭層および芯部の焼入性確保に
有効な元素である。このような効果を得るには、0.4 %
以上添加する必要があるが、4%を超えて過剰に添加し
てもその効果が飽和する。
向上させて不完全焼入れ層の生成を抑制すると共に、残
留オーステナイト量を増加させる元素である。このよう
な効果を得るには、0.3 %以上添加する必要があるが、
1.0%を超えて過剰添加してもその効果が飽和する。 Ni:0.4 〜4% Niは浸炭層の靭性を向上させ、残留オーステナイト量
を増加させると共に、浸炭層および芯部の焼入性確保に
有効な元素である。このような効果を得るには、0.4 %
以上添加する必要があるが、4%を超えて過剰に添加し
てもその効果が飽和する。
【0013】本発明鋼は、以上の元素を基本成分とし、
残部鉄および不可避不純物からなるものであるが、必要
によりNb,V,Pb,Zr,Te,Bi,Se,Ca
等を含有してもよい。これらの元素を添加するときの含
有量は下記の通りである。 Nb:0.005 〜0.05%,V:0.03〜0.3 % NbおよびVはともに、鋼中のCやNと結合して炭窒化
物を生成し、結晶粒を微細化して靭性を増大させるのに
有効な元素である。このような効果を得るには、Nbは
0.005 %以上、Vは0.03%以上添加する必要があるが、
Nbについては0.05%、Vについては0.3 %を超えて添
加してもオーステナイト結晶粒の微細化効果が飽和す
る。このためNbは0.05%、Vは0.3 %を上限とした。 Pb:0.09%以下,Zr:0.1 %以下,Te:0.1 %以
下,Bi:0.1 %以下,Se:0.1 %以下,Ca:0.01
%以下 これらの元素はともに、切削性を向上させるのに有効で
ある。またZr,Te,Seは靭性を向上させるのにも
有効である。しかしながらPbについては、0.09%を超
えて過剰に添加すると、摩擦熱によってPbが溶融して
表面破壊の起点となってピッチング寿命を低下させる。
またTe,Bi,Seについては0.1 %を超えて過剰に
添加してもその効果が飽和するばかりか、大型の介在物
を生成して表面破壊の起点となってピッチング寿命を低
下させる。更に、Zrについては0.1 %を超えて、Ca
については0.01%を超えて過剰に添加してもその効果は
飽和する。尚Zrの過剰添加は、窒化物(ZrN)を生
成して表面破壊の起点となってピッチング寿命を低下さ
せることにもなる。
残部鉄および不可避不純物からなるものであるが、必要
によりNb,V,Pb,Zr,Te,Bi,Se,Ca
等を含有してもよい。これらの元素を添加するときの含
有量は下記の通りである。 Nb:0.005 〜0.05%,V:0.03〜0.3 % NbおよびVはともに、鋼中のCやNと結合して炭窒化
物を生成し、結晶粒を微細化して靭性を増大させるのに
有効な元素である。このような効果を得るには、Nbは
0.005 %以上、Vは0.03%以上添加する必要があるが、
Nbについては0.05%、Vについては0.3 %を超えて添
加してもオーステナイト結晶粒の微細化効果が飽和す
る。このためNbは0.05%、Vは0.3 %を上限とした。 Pb:0.09%以下,Zr:0.1 %以下,Te:0.1 %以
下,Bi:0.1 %以下,Se:0.1 %以下,Ca:0.01
%以下 これらの元素はともに、切削性を向上させるのに有効で
ある。またZr,Te,Seは靭性を向上させるのにも
有効である。しかしながらPbについては、0.09%を超
えて過剰に添加すると、摩擦熱によってPbが溶融して
表面破壊の起点となってピッチング寿命を低下させる。
またTe,Bi,Seについては0.1 %を超えて過剰に
添加してもその効果が飽和するばかりか、大型の介在物
を生成して表面破壊の起点となってピッチング寿命を低
下させる。更に、Zrについては0.1 %を超えて、Ca
については0.01%を超えて過剰に添加してもその効果は
飽和する。尚Zrの過剰添加は、窒化物(ZrN)を生
成して表面破壊の起点となってピッチング寿命を低下さ
せることにもなる。
【0014】次に、[Mo]+1.5 [Mn]+1.5 [C
r]+0.25[Ni]−[Si](以下R値と呼ぶ)の範
囲を規定した理由は次の通りである。即ち、上記各元素
の添加量が所定の範囲内にあっても、上記R値が適切な
範囲内でないと希望する歯車用鋼が得られない。R値が
4.3 以下であると、残留オーステナイトの生成が抑制さ
れピッチング寿命が低下する。またR値が6.7 よりも大
きくなると、残留オーステナイトが多量に生成して表面
硬さが低くなり、この場合曲げ疲労強度が低下する。上
記の様な歯車用鋼を用いて通常の(例えば後述する実施
例1)浸炭焼入れ・焼戻し処理を行なうと、表層部(例
えば表面より25μm)の残留オーステナイト量が40
〜70%生成され、優れたピッチング寿命が得られる。
r]+0.25[Ni]−[Si](以下R値と呼ぶ)の範
囲を規定した理由は次の通りである。即ち、上記各元素
の添加量が所定の範囲内にあっても、上記R値が適切な
範囲内でないと希望する歯車用鋼が得られない。R値が
4.3 以下であると、残留オーステナイトの生成が抑制さ
れピッチング寿命が低下する。またR値が6.7 よりも大
きくなると、残留オーステナイトが多量に生成して表面
硬さが低くなり、この場合曲げ疲労強度が低下する。上
記の様な歯車用鋼を用いて通常の(例えば後述する実施
例1)浸炭焼入れ・焼戻し処理を行なうと、表層部(例
えば表面より25μm)の残留オーステナイト量が40
〜70%生成され、優れたピッチング寿命が得られる。
【0015】尚本発明鋼の疲労強度を更に向上させるた
めに、浸炭焼入れ・焼戻し処理後、1回または2回以上
にわたってショットピーニング処理を行なってもよい。
このときのショットピーニング処理条件としては、ショ
ット粒の硬さ:HRC45以上、ショット粒経:1mm以
下、投射速度:60m/min 以上が好ましい。
めに、浸炭焼入れ・焼戻し処理後、1回または2回以上
にわたってショットピーニング処理を行なってもよい。
このときのショットピーニング処理条件としては、ショ
ット粒の硬さ:HRC45以上、ショット粒経:1mm以
下、投射速度:60m/min 以上が好ましい。
【0016】以下本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもので
はなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することはい
ずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもので
はなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することはい
ずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0017】
実施例1 表1におよび表2に夫々示す化学組成の本発明鋼(No.
1〜20)と比較鋼(No.21〜35)を、小型炉にて溶製
し、熱間鍛造後焼ならし処理して8mmφ×100 mmの丸棒
試験片と回転曲げ疲労試験片、および70mmφ×24mmの円
筒試験片に機械加工し、浸炭焼入れ・焼戻し処理して試
験片とした。このときの浸炭焼入れ・焼戻し処理は、機
械加工した試験片を、カーボンポテンシャルが0.8 %で
ある雰囲気で900 ℃で10時間保持してから油焼入れし、
さらに180 ℃で2時間保持の条件で焼戻した。
1〜20)と比較鋼(No.21〜35)を、小型炉にて溶製
し、熱間鍛造後焼ならし処理して8mmφ×100 mmの丸棒
試験片と回転曲げ疲労試験片、および70mmφ×24mmの円
筒試験片に機械加工し、浸炭焼入れ・焼戻し処理して試
験片とした。このときの浸炭焼入れ・焼戻し処理は、機
械加工した試験片を、カーボンポテンシャルが0.8 %で
ある雰囲気で900 ℃で10時間保持してから油焼入れし、
さらに180 ℃で2時間保持の条件で焼戻した。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】得られた試験片のうち、8mmφの試験片に
おいて表面から約5μm の位置での硬さ測定と、表面か
ら約25μm での残量オーステナイト量測定を行なった。
回転曲げ疲労試験は切り欠き底径がφ8mmの疲労試験片
(形状係数:2.0 )を用いて、またピッチング寿命試験
はφ70mmの円筒試験片を用いて行なった。回転曲げ疲労
試験は、回転数が3600rpm.の条件で107 回での曲げ疲労
強度を求めた。またピッチング寿命試験は、回転数1500
rpm.,すべり率−40%,面圧375kgf/mm2の試験条件によ
って、10%の破損確率でピッチングが発生するまでの繰
り返し回数で評価した。その結果を、表3および表4に
示した。
おいて表面から約5μm の位置での硬さ測定と、表面か
ら約25μm での残量オーステナイト量測定を行なった。
回転曲げ疲労試験は切り欠き底径がφ8mmの疲労試験片
(形状係数:2.0 )を用いて、またピッチング寿命試験
はφ70mmの円筒試験片を用いて行なった。回転曲げ疲労
試験は、回転数が3600rpm.の条件で107 回での曲げ疲労
強度を求めた。またピッチング寿命試験は、回転数1500
rpm.,すべり率−40%,面圧375kgf/mm2の試験条件によ
って、10%の破損確率でピッチングが発生するまでの繰
り返し回数で評価した。その結果を、表3および表4に
示した。
【0021】
【表3】
【0022】
【表4】
【0023】表1〜表4から次の様に考察できる。No.
1〜20の本発明鋼は、いずれも表層部に40〜70%の残留
オーステナイトが生成しており、曲げ疲労強度は40〜45
kgf/mm2 と高く、ピッチング寿命も6.4 〜7.9 ×106 と
長く優れている。これに対しNo.21〜35の比較鋼は、本
発明で規定する要件のいずれかを欠くものであり、次に
示す様な不都合が生じている。
1〜20の本発明鋼は、いずれも表層部に40〜70%の残留
オーステナイトが生成しており、曲げ疲労強度は40〜45
kgf/mm2 と高く、ピッチング寿命も6.4 〜7.9 ×106 と
長く優れている。これに対しNo.21〜35の比較鋼は、本
発明で規定する要件のいずれかを欠くものであり、次に
示す様な不都合が生じている。
【0024】(1)No.21は規格鋼SCr420, No.22 は規
格鋼SCM420, No.23 は規格鋼SNCM220 であり、R値が低
くて残留オーステナイト量が少なく、またNiやMo量
が低く、曲げ疲労強度が低く、ピッチング寿命も短い。 (2)No.24〜30はR値を満足しているが、化学成分が
外れている場合の比較例である。No.24はCが下限を外
れた場合であり、十分な芯部硬さが得られず、曲げ疲労
強度が低くピッチング寿命も短くなっている。No.25 は
Cが上限を外れた場合であり、芯部硬さがHV500を
超え、熱処理変形,靭性の面で不利である。No.26 はC
rが上限を外れた場合であり、浸炭層の粒界に炭化物が
網目状に析出して曲げ疲労強度が低下している。No.27
はMoが上限を外れた場合であり、曲げ疲労強度とピッ
チング寿命の向上効果が飽和している。No.28 はNiが
上限を外れた場合であり、曲げ疲労強度,ピッチング寿
命に対し、効果が飽和している。No.29 はOが上限を外
れた場合であり、酸化物系の硬質介在物であるAl2 O
3 によって、曲げ疲労強度とピッチング寿命が低下して
いる。No.30 はPbが上限を外れた場合であり、曲げ疲
労強度とピッチング寿命が低下している。
格鋼SCM420, No.23 は規格鋼SNCM220 であり、R値が低
くて残留オーステナイト量が少なく、またNiやMo量
が低く、曲げ疲労強度が低く、ピッチング寿命も短い。 (2)No.24〜30はR値を満足しているが、化学成分が
外れている場合の比較例である。No.24はCが下限を外
れた場合であり、十分な芯部硬さが得られず、曲げ疲労
強度が低くピッチング寿命も短くなっている。No.25 は
Cが上限を外れた場合であり、芯部硬さがHV500を
超え、熱処理変形,靭性の面で不利である。No.26 はC
rが上限を外れた場合であり、浸炭層の粒界に炭化物が
網目状に析出して曲げ疲労強度が低下している。No.27
はMoが上限を外れた場合であり、曲げ疲労強度とピッ
チング寿命の向上効果が飽和している。No.28 はNiが
上限を外れた場合であり、曲げ疲労強度,ピッチング寿
命に対し、効果が飽和している。No.29 はOが上限を外
れた場合であり、酸化物系の硬質介在物であるAl2 O
3 によって、曲げ疲労強度とピッチング寿命が低下して
いる。No.30 はPbが上限を外れた場合であり、曲げ疲
労強度とピッチング寿命が低下している。
【0025】(3)No.31 〜No.34 は、化学成分が外れ
ると共にR値を満足しない比較例である。No.31 はSi
が上限を外れ且つR値が低く、残留オーステナイト量の
生成が抑制され、また粒界酸化層深さが深くなり、曲げ
疲労強度とピッチング寿命が低下している。No.32 はM
nが上限を外れ且つR値が高い場合であり、残留オース
テナイトが多量に生成し、表面硬さが低くなり過ぎて曲
げ疲労強度とピッチング寿命が低下しいている。No.33
はMnが下限を外れ且つR値が低い場合であり、ピッチ
ング寿命が低くなっている。 (4)No.34およびNo.35 は化学成分は満足している
が、R値が外れた比較例である。No.34 はR値が上限を
外れた場合であり、残留オーステナイトが多量に発生し
て表面硬さが低くなり、曲げ疲労強度とピッチング寿命
とも低下している。No.35 はR値が下限を外れた場合で
あり、残留オーステナイトの生成が少なく、ピッチング
寿命が低下している。
ると共にR値を満足しない比較例である。No.31 はSi
が上限を外れ且つR値が低く、残留オーステナイト量の
生成が抑制され、また粒界酸化層深さが深くなり、曲げ
疲労強度とピッチング寿命が低下している。No.32 はM
nが上限を外れ且つR値が高い場合であり、残留オース
テナイトが多量に生成し、表面硬さが低くなり過ぎて曲
げ疲労強度とピッチング寿命が低下しいている。No.33
はMnが下限を外れ且つR値が低い場合であり、ピッチ
ング寿命が低くなっている。 (4)No.34およびNo.35 は化学成分は満足している
が、R値が外れた比較例である。No.34 はR値が上限を
外れた場合であり、残留オーステナイトが多量に発生し
て表面硬さが低くなり、曲げ疲労強度とピッチング寿命
とも低下している。No.35 はR値が下限を外れた場合で
あり、残留オーステナイトの生成が少なく、ピッチング
寿命が低下している。
【0026】実施例2 表1に示したNo.1,4,6,8の発明鋼と、表2に示
したNo.21,23 の比較鋼について、実施例1と同様にし
て各種試験片に加工して浸炭焼入れ・焼戻し処理をし
た。その後硬さがHRC53で、粒径が0.3mm のショット
粒を用いて、投射速度が80m /min 、カバレージが300
%の条件でショットピーニング処理を施し、回転曲げ疲
労試験およびピッチング試験を行った。その結果を表5
に示す。
したNo.21,23 の比較鋼について、実施例1と同様にし
て各種試験片に加工して浸炭焼入れ・焼戻し処理をし
た。その後硬さがHRC53で、粒径が0.3mm のショット
粒を用いて、投射速度が80m /min 、カバレージが300
%の条件でショットピーニング処理を施し、回転曲げ疲
労試験およびピッチング試験を行った。その結果を表5
に示す。
【0027】
【表5】
【0028】表5から次の様に考察できる。いずれの発
明鋼(No.1,4,6,8)についても、ショットピー
ニング処理によって、表面硬度、曲げ疲労強度およびピ
ッチング寿命のいずれも大幅に向上しており、ショット
ピーニング処理の効果が認められる。これに対し比較鋼
(No.21,23)については、ショットピーニング処理の
効果の程度が小さくなっている。
明鋼(No.1,4,6,8)についても、ショットピー
ニング処理によって、表面硬度、曲げ疲労強度およびピ
ッチング寿命のいずれも大幅に向上しており、ショット
ピーニング処理の効果が認められる。これに対し比較鋼
(No.21,23)については、ショットピーニング処理の
効果の程度が小さくなっている。
【0029】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、高
い疲労強度を確保することができるのは勿論のこと、ピ
ッチング寿命を大幅に向上することができ、近年の要求
に十分応えることのできる歯車用鋼が実現できた。
い疲労強度を確保することができるのは勿論のこと、ピ
ッチング寿命を大幅に向上することができ、近年の要求
に十分応えることのできる歯車用鋼が実現できた。
Claims (5)
- 【請求項1】 重量%でC:0.03〜0.25%,Si:2%
以下,Mn:0.5 〜4%,Cr:2%未満,P:0.03%
以下,S:0.03%以下,Al:0.015 〜0.06%,N:0.
005 〜0.02%,O:0.002 %以下,Mo:0.3 〜1%を
夫々含有し、残部鉄および不可避不純物からなると共に
下記(1) 式を満足し、歯車に成形加工後に浸炭焼入れ・
焼戻し処理を施すことによって、表層部の残留オーステ
ナイト量が40〜70%になる様にしたものであること
を特徴とする歯車用鋼。 4.3 <[Mo]+1.5 [Mn]+1.5 [Cr]+0.25[Ni]−[Si]≦6.7 …(1) 但し、[ ]は鋼中に存在する各元素の重量%を示す。 - 【請求項2】 重量%でC:0.03〜0.25%,Si:2%
以下,Mn:0.5 〜4%,Cr:2%未満,P:0.03%
以下,S:0.03%以下,Al:0.015 〜0.06%,N:0.
005 〜0.02%,O:0.002 %以下,Ni:0.4 〜4%を
夫々含有し、残部鉄および不可避不純物からなると共に
下記(1) 式を満足し、歯車に成形加工後に浸炭焼入れ・
焼戻し処理を施すことによって、表層部の残留オーステ
ナイト量が40〜70%になる様にしたものであること
を特徴とする歯車用鋼。 4.3 <[Mo]+1.5 [Mn]+1.5 [Cr]+0.25[Ni]−[Si]≦6.7 …(1) 但し、[ ]は鋼中に存在する各元素の重量%を示す。 - 【請求項3】 重量%でC:0.03〜0.25%,Si:2%
以下,Mn:0.5 〜4%,Cr:2%未満,P:0.03%
以下,S:0.03%以下,Al:0.015 〜0.06%,N:0.
005 〜0.02%,O:0.002 %以下,Mo:0.3 〜1%,
Ni:0.4 〜4%を夫々含有し、残部鉄および不可避不
純物からなると共に下記(1) 式を満足し、歯車に成形加
工後に浸炭焼入れ・焼戻し処理を施すことによって、表
層部の残留オーステナイト量が40〜70%になる様に
したものであることを特徴とする歯車用鋼。 4.3 <[Mo]+1.5 [Mn]+1.5 [Cr]+0.25[Ni]−[Si]≦6.7 …(1) 但し、[ ]は鋼中に存在する各元素の重量%を示す。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の歯車用
鋼において、更にNb:0.005 〜0.05%およびV:0.03
〜0.3 %から選ばれる1種または2種を含有するもので
ある歯車用鋼。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の歯車用
鋼において、更にPb:0.09%以下,Zr:0.1 %以
下,Te:0.1 %以下,Bi:0.1 以下,Se:0.1%
以下およびCa:0.01%以下よりなる群から選ばれる1
種または2種以上を含有するものである歯車用鋼。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24478091A JPH0559528A (ja) | 1991-08-29 | 1991-08-29 | 歯車用鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24478091A JPH0559528A (ja) | 1991-08-29 | 1991-08-29 | 歯車用鋼 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0559528A true JPH0559528A (ja) | 1993-03-09 |
Family
ID=17123814
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24478091A Withdrawn JPH0559528A (ja) | 1991-08-29 | 1991-08-29 | 歯車用鋼 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0559528A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2784692A1 (fr) * | 1998-10-20 | 2000-04-21 | Aubert & Duval Sa | Acier de construction cementable, procede pour son obtention et pieces formees avec cet acier |
| KR100716344B1 (ko) * | 2005-11-10 | 2007-05-11 | 현대자동차주식회사 | 변속기 기어 및 샤프트용 초고강도 크롬-몰리브덴 합금강의 열처리 방법 |
| CN113403534A (zh) * | 2021-05-28 | 2021-09-17 | 邯郸钢铁集团有限责任公司 | 一种汽车变速箱用齿轮钢及其硫化物的控制方法 |
| CN115094347A (zh) * | 2022-06-30 | 2022-09-23 | 马鞍山钢铁股份有限公司 | 一种高扭矩输出齿轮用钢及其制造方法、渗碳处理方法和应用 |
| CN117344218A (zh) * | 2023-09-22 | 2024-01-05 | 宝武集团马钢轨交材料科技有限公司 | 一种微合金化高接触疲劳性能齿轮钢及生产齿轮的方法 |
-
1991
- 1991-08-29 JP JP24478091A patent/JPH0559528A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2784692A1 (fr) * | 1998-10-20 | 2000-04-21 | Aubert & Duval Sa | Acier de construction cementable, procede pour son obtention et pieces formees avec cet acier |
| WO2000023632A1 (fr) * | 1998-10-20 | 2000-04-27 | Aubert & Duval | Acier de construction cementable, procede pour son obtention et pieces formees avec cet acier |
| KR100716344B1 (ko) * | 2005-11-10 | 2007-05-11 | 현대자동차주식회사 | 변속기 기어 및 샤프트용 초고강도 크롬-몰리브덴 합금강의 열처리 방법 |
| CN113403534A (zh) * | 2021-05-28 | 2021-09-17 | 邯郸钢铁集团有限责任公司 | 一种汽车变速箱用齿轮钢及其硫化物的控制方法 |
| CN115094347A (zh) * | 2022-06-30 | 2022-09-23 | 马鞍山钢铁股份有限公司 | 一种高扭矩输出齿轮用钢及其制造方法、渗碳处理方法和应用 |
| CN115094347B (zh) * | 2022-06-30 | 2023-07-25 | 马鞍山钢铁股份有限公司 | 一种高扭矩输出齿轮用钢及其制造方法、渗碳处理方法和应用 |
| CN117344218A (zh) * | 2023-09-22 | 2024-01-05 | 宝武集团马钢轨交材料科技有限公司 | 一种微合金化高接触疲劳性能齿轮钢及生产齿轮的方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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