JPH055953B2 - - Google Patents
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- JPH055953B2 JPH055953B2 JP63210551A JP21055188A JPH055953B2 JP H055953 B2 JPH055953 B2 JP H055953B2 JP 63210551 A JP63210551 A JP 63210551A JP 21055188 A JP21055188 A JP 21055188A JP H055953 B2 JPH055953 B2 JP H055953B2
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- cloth
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- D—TEXTILES; PAPER
- D06—TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D06P—DYEING OR PRINTING TEXTILES; DYEING LEATHER, FURS OR SOLID MACROMOLECULAR SUBSTANCES IN ANY FORM
- D06P5/00—Other features in dyeing or printing textiles, or dyeing leather, furs, or solid macromolecular substances in any form
- D06P5/30—Ink jet printing
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Textile Engineering (AREA)
- Ink Jet (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Coloring (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明はインクジエツト印刷原理を用いた布は
く染色するに関するものである。詳しくはインク
ジエツト印刷原理による布はく染色を施す時、布
はく上のインク残留率を高め布はくへの色素固定
を向上せしめる方法に関するものである。 (従来技術と問題点) フアツシヨンが多様化している今日、多品種少
量生産の要求が著しく強く、従来の捺染方法は複
雑な工程を有し、多大な費用と時間を要するため
に多品種少量生産の要求には適応し難い傾向が一
層顕著になつている。すなわち布はくに図柄を染
色するいわゆる捺染法は、古い歴史を経てスクリ
ーン捺染、ローラー捺染、転写捺染と区別される
ようになつた。 スクリーン捺染はいわゆる謄写印刷にみる如き
型枠に張れた紗(これには絹、ナイロン、ポリエ
ステルなどがある)と呼ばれる布目の小さな薄い
織物が張られ用いられる。これをフラツトスクリ
ーン捺染と言う。 一方、紗の代りに小さな穴のあいた金属膜を用
い円筒状にして用いられる。これをロータリース
クリーン捺染と言う。両者に共通する点は均一な
穴を有するスクリーンを使用することにあり、こ
の1個の穴が図柄の最小単位となり、ここを印刷
ペーストが通過する。従つて点状の印刷が線で連
がればラインを形成し、面で連がれば場を形成す
る訳である。 この方式に於ては1枚(あるいは1個)のスク
リーンで1色の印刷ペーストしか使用できず、も
し8色の表現を欲する場合には8枚(あるいは8
個)のスクリーンを必要とする。 ローラー捺染は銅ロール上にエツチング法で図
柄を刻印しその中に印刷ペーストを満たしてこれ
を布はく上に写しかえる原理に基づく。この方式
も一本のロールで1色の印刷ペーストしか使用で
きず表現しようとする色数のロールを必要とす
る。転写捺染は印刷ペーストを直接スクリーンも
しくはロールを介して布はく上に写す方法でな
く、転写紙といわれる紙上に印刷法もしくは捺染
法で印刷ペーストを含む図柄を写しとり、これを
布はくにもう一度写しかえるいわゆる写し絵方式
を原理としている。 この方式は捺染法としては一見簡単に見える
が、転写紙製造工程は全く従来の工程を必要とす
る事には変わりない。 この様に捺染はデザイン彫刻捺染糊(印
刷ペースト)生地等が総合して出来上がる図柄
の製造技術であるわけで、この4つの準備には多
大な費用と時間をあまりにも要しすぎる。 また、捺染された図柄は芸術的、工芸的要素が
強く、本生産前に小片試験にて本生産と同一布は
く上に再現し、デザイン及び配色をどうすべきか
検討するのが一般的である。従つて本生産になる
か未定であつても先にあげた4つの準備は一度さ
れなければならない。ここで小片試験の段階でデ
ザイナーが構想に合わないと判断した場合は、本
生産は中止となり全ての準備は流れ去る。 この様な問題点を解決するためにコンピユータ
ーグラフイツクと言われる画像処理とインクジエ
ツト印刷の組合わせ技術の応用が注目されてい
る。 この方式は紙の記録、印刷分野で発展したもの
であり、この概念を布はくに応用し従来の捺染法
をこれに置き換える事が可能かもしれないと多く
の試みがなされ既にかなりの提案がなされてい
る。 しかしながら、これらの提案は紙で確立された
インクジエツトインク、インクジエツト装置を用
い、従来の確立された捺染技術のうわべを模倣す
る領域から脱しておらず、布はくの捺染技術を熟
知する者から見れば、これらの提案技術は何れも
多くの問題を有しており布はくの特性に合つた技
術は末だ提案されていないといえる。 本発明の目的は布はくの捺染技術とインクジエ
ツト印刷技術の差を明確にしながら布はくの捺染
に対して顕著な効果を示すインクジエツト印刷技
術を提案することにある。このためには紙/印刷
と、布はく/捺染の差を明白にしておく必要があ
る。 (1) 組織 紙も布はくも最小単位は微細な繊維状物質で
あることは共通しているが、前者はこれらを無
秩序に絡ませて抄紙したものであり、構造的に
は無秩序であることが特徴である。後者は一定
の秩序に(いわゆる繊維長さ方向に)従つて絡
ませたり集束させたりした上、さらにこれらを
経、緯糸として織組織に従つて織つたものであ
り、又は編組織に従つて編んだものであり構造
的には秩序あることが特徴である。 (2) 表面形状 紙は文字を書いたり図柄を印刷する目的のた
めにその表面は凹凸がなく、空白がなく平滑で
あるのが一般的である。一方布はくは先に、示
した様に各種の糸を用いて一定の織編組織に従
つて作られるので、その表面は凹凸があり、空
白があり、平滑でないのが一般的である (3) 着色法 紙は文字、図柄を印刷する目的で各種の色素
が用いられるが、これらの色素は紙の表面に付
着させビヒクルで留める手法をとる。布はくは
色、図柄をつけるために、やはり各種の色素を
用いるが、これらの色素は布はくの化学的構造
によつて使い分けられ布はくを構成する繊維内
部まで浸透させ、固着せしめる手法をとる。こ
の両者の違いは紙は濡らすことはないことを前
提とし、布はくは濡らすことを前提にしている
ためである。又色素はそれぞれ分子構造が解明
されているが、これら色素が単分子状である状
態で、真の色相であるのに対し集合状態になる
と色が鈍化する。これは紙の場合の様にただ付
着させる場合あまり色素濃度を高めるとこの集
合が起こり色の鈍化がおこる。このため色素濃
度を集合状態以上に設定できない。 一方布はくの場合には色素の固着させるため
に高温、高圧を用いて、さらに化学反応作用を
も併用し、例え集合状態で用いても最終的に単
分子状になされる。このため色素濃度は色素の
溶解度が許す限り集合状態を無視して高め使用
することは可能となる。 着色法をさらに深く見極めると、紙の場合は
紙の表面に付着させたものが百パーセント効果
に働くが、布はくの場合は布はく表面に付着さ
せた後、染着させる手段としての乾熱〜湿熱処
理及び洗浄があるため実質繊維の表面〜内部に
強固に染着した色素のみが残留し、他の繊維上
から脱落することになる。この様に布はくに於
ては色素が繊維の内部に移動する、集束する糸
全体に分配される。残留率等の理由で紙と対比
しがたい低い濃度となる訳である。 この様に紙と布はくへの印刷/捺染には差があ
ることを明らかにしたが、布はくへのインクジエ
ツト印刷は紙のインクジエツト印刷レベル満足で
きず、従来の捺染と同様レベルを全てに満たす様
にすべきであることは言うまでもない。次いで布
はくへのインクジエツト印刷の概要し説明し、そ
の問題点を浮きぼりにする。 布はくへのインクジエツト印刷は色素を含有す
る液体、すなわちインクを粒状にし、被印刷物で
ある布はくに吹き付けて色素を仮固定する。この
時1個の粒子が最小の印刷単位であり、この粒子
を球形とみなせば、その径は10ミクロンから300
ミクロンになる様にする。この径が小さければ、
当然被染体上にしめる被覆面積は小さく多く打点
しなければならない。しかし細いラインや点の図
柄が得られる利点がある。逆に大きくなればこの
逆のことが起こる。今、粒子の液体を水滴体と考
えると20ミクロン径では1個の粒子は4.19×10-9
g、60ミクロン径では1.13×10-7gとなる。この
粒子の中に色素が溶解されており、その粒子重量
に比例した濃度を有する。 例えば全面に均一に打点したとすると1cm2当た
り20ミクロンでは6.2万粒、60ミクロンでは1.6万
粒を要する。これらの粒子は7000〜150000粒/分
の速度で打ち出される。従つて付与量は粒子の大
きさ×打点数で与えられ被染体上の色素濃度は1
個の粒子中に含まれる色素濃度、粒子の大きさ、
打点数の3者で決定されることは明白である。 インクジエツト印刷における最小の印刷単位
は、1個の小さな粒子である事を説明した。これ
らのインクは最低でも4色(この場合イエロー、
レツド、ブルー、ブラツク、)のインクツボに納
められ、各々がノズルを介して打点される。 例えばグリーンを表現する場合イエローインク
とブルーインクが、1対2の割合にカウントされ
打点される。この打点は両者が重なつて打点され
る場合と分離して打点される場合がある。特に後
者の場合打点された粒の布はく上での面積が大き
くそして分離していると、混合色としてみえなく
なる。この打点法は人間の眼の視覚現像を応用し
ているものであり、この様な混色は併置加法混色
と言われている。 インクジエツト印刷は色表現にこの様な混色法
をとつているので、インクツボの色素濃度を確か
めると碓氷淡い色相を表現するには、打点数が極
度に減り、分離した打点となることは当然であり
要求される色相、濃度に適したインクツボの色素
濃度に調整する必要がある。 以上の事は混合して色表現する場合の問題点の
一つを説明したものであるが、布はくにインクジ
エツト印刷を応用して従来の捺染に置き換えるに
は色素濃度が最大ポイントとなる。なんとなれ
ば、色表現のポイントは先に上げた色相とここで
言う濃度にあるからである。 要求された色相が得られても濃度が10分の1〜
5分の1ではその価値はない。全ての要求される
濃度が再現できるべきだ。一方、1個の粒子中の
溶解色素量が多ければ、被染体に要求される濃度
に対して打点されるインク量は少なくてすみ、に
じみが小さくなることが、期待される事は明白で
ある。ここで布はくにおけるにじみについて説明
を加えておかなければならない。 紙においても、にじみは最大の品質チエツクポ
イントであるが、布はくにおいてもそうである。
しかし、布はくのにじみは紙の様にシビアでな
い。布はくは先述の様に組織、表面的要素で紙よ
り不利な点があるが、従来の捺染技術にみる如く
にじみ対策は、各繊維、各組織に対し適正なる対
策が実施されていることからみても、にじみはそ
れほど強調すべき問題とならない。 しかし、にじみ発生の場合には、にじみの発生
原因を明らかにしてインク側からの改良、被染体
側からの改良、印刷、固着側からの改良等適切な
処置は必要であることは言うまでもない。先述の
様に、濃度の薄いインクを使用する故に粒子の大
きさ、打点数を多くすることによつて液体量が、
増える事によつてにじみが起こりやすくなること
は当然であるが、濃度の濃いインクを使用すれば
直ちに解決できるものである。 従つて布はくインクジエツト印刷における最大
のポイントは、インク中における色素濃度をいか
に高めることが出来るかにあることに帰するが、
残留率をいかに高めるかも重要なことである。 インクジエツト印刷を紙に応用する場合、にじ
みを回避するために紙の組織、厚み、添加物、表
面コート剤等を特に吟味したものを指定し用いる
のが通例である。 布はくは先述の様に紙とは多くの点で異なるこ
とを示した。布はくをインクジエツト印刷する場
合は予め布はくをゴム板、樹脂板、フイルム、紙
等の上に固定して印刷するが、この際インクが布
はくを通りぬけてこれら支持体にまで至つてしま
う。これは勿論インクのロスであり、布はく上で
のインクの残留率を低下せしめ、さらに支持体を
つたつてのインクの移動は、にじみとなつて現れ
たり支持体上のインクの移動はモアレ現象を助長
することとなる。 本発明の目的はインクジエツト印刷による布は
くの染色の於て布はく上でのインクの残留率を最
高にする方法を提供することにある。 (問題点を解決するための手段) 本発明は布はくをインクジエツト印写捺染する
に際し、該布はくの全体もしくは印刷しようとす
る面に非染着性高分子化合物を被覆して皮膜を形
成し、さらに該布はくの印刷しようとする面と反
対側の非印刷面に改めて高分子化合物を被覆して
皮膜を形成して、非印刷面側へのインク流出を防
止する処理をした該布はくを印写処理する布はく
の染色法である。 まず布はくにおけるインクジエツト印刷方法に
よる布はく染色の手順を説明する。 (1) デザイン 希望するデザイン源になる紙上の柄、布はく
上の柄、フイルム上の柄、もしくは、無地色を
コンピユータグラフイツク装置に読み取り、柄
のレイアウト、修正等を行い色指図をなす。 (2) 布はく 希望する布はくを適正なる、精練条件、セツ
ト条件下で処理し、次で拡布状で印刷向上、に
じみ防止を目的とした前処理をなし、しわや目
曲がりのない様に乾燥する。 (3) インク 希望する布はくに適合した品種のインクを装
置に充填する。 (4) 印刷 コンピユータグラフイツク装置の指図通りの
印刷がなされる。 (5) 後処理 布はくと使用インクによつて定まる固着処理
を行う。次で、未固着、前処理物質を除く洗浄
がなされる。さらに必要に応じ、堅牢度増進の
為の処理(例えば洗浄、摩擦、耐光等の諸堅牢
度)や、布はくの風合調整、機能性付与(例え
ばはつ水、静電、防しわ)の仕上処理をして終
える。 本発明に用いられる布はくは、植物繊維、動物
繊維、人造繊維等の何れでもよい。これら各々の
単独あるいは二種以上の混紡、混繊、混織の形で
もかまわない。布はくの形態は、織物、編物、組
物、レース、網、不織布である。用いる色素は、
従来の染色学で分類される名称を用いれば次のも
のが該当する。直接染料、酸性染料、塩基性染
料、蛍光染料、分散染料、反応性染料等である。
これら染料は従来の浸染、捺染用に用意されたも
のであり、インクジエツト印刷用インクにこれら
の主成分である色素を用い加工する。加工として
は、副生物、不純物、添加物等の除去精製など色
素の鈍度向上と粒度、粘度、表面張力、比電導
度、PH調整といつたインクとしての性能付与手段
を構ずる。 インクジエツト印刷による布はく染色に於ては
前処理は重要な役割をもつ。この前処理の役割は
大きく分けて二つある。一つは布はく表面を出来
るだけ平滑にしようとする働き、もう一つはイン
ク中に存在する溶媒を出来るだけ吸収保持しよう
とする働きである。 布はく上に供給されるインクは、布はく自体と
この前処理に用いられる高分子化合物中に保持さ
れるが、インクの供給量がこの保持できる限度を
越えるとにじみの現象を起こす。 一方、インクジエツト装置の方からは、インク
供給を良くするために印加電圧を上げるなどして
インクを良く浸透させようとする。これは確実に
インクが、布はくの印刷面の反対面まで通過する
結果となり、支持体上にインクを乗せることにな
る。 本発明は2つの処理手段によつて前処理を行
う。即ち非染着性高分子化合物で被染体全体を被
覆する様に、又は印刷面を均一に被覆する様に皮
膜を作るが以下前処理部分について詳しく説明す
る。ここで用いる非染着化合物は、アラビアガ
ム、グアガム、ローカーストビンガム、シラツガ
ム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセ
ルローズ、カルボキシメチルスターチ、ポリアク
リル酸ナトリウム等で用いる布はく、用いる色素
によつて最適のものが選択され、二種以上を混合
して用いることが好ましい場合もある。 ここで非染着性高分子化合物とは、用いる色素
に対して全く染着しないという意味ではなく、使
用する色素濃度で被染体を着色せしめる時被染体
を希望する濃度が得られればその第一条件を満た
し、さらに非染着性高分子化合物に移行した色素
が次工程の発色、洗浄等で悪影響を及ぼさなけれ
ば第二の条件を満たし、さらに色素のロスが経済
的に見合えば第三の条件を満たしていることにな
る。 この非染着性高分子化合物を溶解するには溶媒
として主として水が用いられるが、特殊なる場合
40℃〜130℃に沸点を有し、常温下での表面張力
が30〜65ダイン/cmを満たす有機溶媒が使用され
る。次に示す物質が最適添加される。 防腐剤;使用する高分子加工物の腐敗防止のため 抗還元剤;各種色素の高温乾燥、高温湿熱時にお
こる還元現像防止のため例えばメタニトロベン
ゼンスルホン酸ナトリウム 固着助剤;各種色素の繊維上での移動防止、固着
向上を促す。例えば、ぼう硝、食塩、塩化カル
シユーム等の中性塩 固着反応剤;各種色素の繊維上での固着を促す例
えば酢酸、硫酸アンモニウム等の酸性物、炭酸
水素ナトリウム、水酸化ナトリウム等のアルカ
リ物 固着促進剤;各種色素の繊維への固着を高める例
えば尿素、チオ尿素等のヒドロトロープ物、ク
ロルベンゼン、安見香酸等潤剤 この非染着性高分子化合物を付与する場所は被
染体全体を被覆する様に付与するか、印刷側とな
る被染体表面上を被覆する様に付与することにな
る。被染体全体を被覆する付与方法としては、パ
ツド法、スプレー法があり被染体の印刷側表面を
被覆する付与方法としてスクリーン法、コーテイ
ング法、スプレー法がある。 非染着性高分子化合物は、素材、単糸の表面、
単糸の長さ、単糸数、糸の太さ、糸の加工(例え
ば撚り)経緯糸の構成、経緯糸の密度、最終製品
の経緯糸長さのバランスより生ずる組織内の空
隙、組織凹凸、厚み等によつて付与量は左右され
る。勿論非染着性高分子化合物の溶解した状態の
粘性も付与量を左右する。 パツド法は浸漬操作と絞り操作よりなるが、布
はく内部まで均一に分布する様に複数回の浸漬と
絞りが繰り返される場合もある。パツドされた布
はくは、拡布状で取り扱われ乾燥される。スプレ
ー法は圧力を応用した吹き付け法であり用いる粘
性はパツド法より小さくな布はくの片面もしく
は、両面になされる。組織表面の凹凸、厚み等か
らプレス原理とするカレンダーリングの様な平滑
性向上の後加工も追加される。 被染体の重量、皮膜の重量は何れも絶乾燥状態
下で測定し、被染体皮膜による吸湿による影響を
省いている。実際上は皮膜の厚みでもつて処理す
べきであるが布はくという特殊性から重量法で代
用した。 上記の方法で作成する皮膜は、被染体を構成す
る単糸、糸上に出来る場合組織空隙にも達する場
合がある。当然後者が本発明の狙う所であるが非
染着性高分子化合物による皮膜の厚みは、被染体
厚みの100分の1から2分の1倍を満足すること
が望ましい。この時皮膜の重量は被染体重量の
200分の1から4分の1倍の範囲にはいる。この
為には例えばパツド法に於て、パツドすべき溶液
の粘性は、1CPS〜10万CPSに調整され、絞り率
50〜130パーセント下でなされる。 非印刷面側への高分子化合物の付与は次の如く
なされる。これに用いられる高分子化合物は、先
に用いた非染着性高分子化合物を勿論使用するこ
とが出来るが、新たに次の様な高分子化合物も用
いられる。メチルセルローズ、ハイドロオキシエ
チルセルローズ、アセチルセルローズ、ハイドロ
オキシエチルスターチ、アセチルスターチ、ばい
焼スターチ、アルギン酸プロピレングリコールエ
ステル、タマリンド種子、ポリ酢酸ビニル、ポリ
ビニルアルコール等である。この様に高分子化合
物の拡大がなされるのは、染着に及ぼす影響が非
染着性高分子化合物による皮膜上に補強的になす
ために小さく、その付与法から粘性的制約も大き
く広げられるからである。 付与法はスクリーン法、コーテイング法、スプ
レー法がある。スクリーン法の場合、例えば15〜
40デニールのモノフイラメントもしくは、マルチ
フイラメントよりなる経糸密度30〜400本/in、
緯糸密度36〜370本/inの平織物が紗として使用
される。高分子化合物溶液の粘性は、500CPS〜
10万CPSで1回〜数回のスキージングで付与量の
増加がなされる。コーテイング法は、ナイフフロ
ーテイング方式、パイプコーター方式、リバース
ロースコーター方式、またはオーバーナイフコー
ター方式がありスクリーン方法と同等の付与量を
得ることが出来る。この高分子化合物による皮膜
の厚みは、印刷面皮膜厚みの2分の1から20倍を
満足することが望ましい。この際の皮膜の重量は
印刷面皮膜の重量の10分の1から20倍の範囲には
いる。両者の塗工後、乾燥機中で100〜150℃の温
度で組織密度を調整しながらしわや折り目のない
様に注意深く乾燥する。 以下実施例をもつて示す。なおインクジエツト
印刷装置はオンデマント型でノズル径60μm、印
加電圧107ボルト、解像度180ドツト/in4×4マ
トリツクスである。印写は印刷装置にある3つの
インクつぼ全てに同一インクを充填し、16打点、
32打点、48打点を同一場所に同時になせる様にし
た。使用インクは、CI Reactive Red24をインク
光学密度10万になるようにイオン交換水に溶解し
インクとした。ここでインク光学密度は分光光度
計の試料セル10ミリメートルにおける測定値に、
インク原液濃度から測定時濃度までの希釈倍率を
乗じた値であり極大吸収波長値の所で表示した。 実施例 1 精練巾出しされたレーヨン平織物を用意した。
当布はくの密度径糸130本/in緯糸86本/inであ
りその重量は56g/m2と薄くインク吸収保持が極
端に悪いものである。当布はくはアルギン酸ナト
リウム1%、重曹5%、水92%よりなる水溶液を
パツド処理し乾燥した。絞り率は64%であつた。
これを比較品とする。次で同じアルギン酸ナトリ
ウム3%、水97部で2.1万cpsのコート液をつく
り、700メツシユのスクリーンを用いて上記パツ
ド処理布の片面にコート乾燥した。パツドによる
皮膜の重量は被染体重量の10分の1倍であり、ス
クリーンコートによる皮膜の重量は上記皮膜重量
の3倍であつた。両品の周囲に両面粘着テープを
張りしわのはいらない様に紙に固定した。印写後
103℃の飽和蒸気スチーマ中で10分間蒸熱し、ア
ルカンスルホン酸塩0.2g/Lソーピング液中で
70℃の20分処理し水洗乾燥した。結果は次の如く
であつた。
く染色するに関するものである。詳しくはインク
ジエツト印刷原理による布はく染色を施す時、布
はく上のインク残留率を高め布はくへの色素固定
を向上せしめる方法に関するものである。 (従来技術と問題点) フアツシヨンが多様化している今日、多品種少
量生産の要求が著しく強く、従来の捺染方法は複
雑な工程を有し、多大な費用と時間を要するため
に多品種少量生産の要求には適応し難い傾向が一
層顕著になつている。すなわち布はくに図柄を染
色するいわゆる捺染法は、古い歴史を経てスクリ
ーン捺染、ローラー捺染、転写捺染と区別される
ようになつた。 スクリーン捺染はいわゆる謄写印刷にみる如き
型枠に張れた紗(これには絹、ナイロン、ポリエ
ステルなどがある)と呼ばれる布目の小さな薄い
織物が張られ用いられる。これをフラツトスクリ
ーン捺染と言う。 一方、紗の代りに小さな穴のあいた金属膜を用
い円筒状にして用いられる。これをロータリース
クリーン捺染と言う。両者に共通する点は均一な
穴を有するスクリーンを使用することにあり、こ
の1個の穴が図柄の最小単位となり、ここを印刷
ペーストが通過する。従つて点状の印刷が線で連
がればラインを形成し、面で連がれば場を形成す
る訳である。 この方式に於ては1枚(あるいは1個)のスク
リーンで1色の印刷ペーストしか使用できず、も
し8色の表現を欲する場合には8枚(あるいは8
個)のスクリーンを必要とする。 ローラー捺染は銅ロール上にエツチング法で図
柄を刻印しその中に印刷ペーストを満たしてこれ
を布はく上に写しかえる原理に基づく。この方式
も一本のロールで1色の印刷ペーストしか使用で
きず表現しようとする色数のロールを必要とす
る。転写捺染は印刷ペーストを直接スクリーンも
しくはロールを介して布はく上に写す方法でな
く、転写紙といわれる紙上に印刷法もしくは捺染
法で印刷ペーストを含む図柄を写しとり、これを
布はくにもう一度写しかえるいわゆる写し絵方式
を原理としている。 この方式は捺染法としては一見簡単に見える
が、転写紙製造工程は全く従来の工程を必要とす
る事には変わりない。 この様に捺染はデザイン彫刻捺染糊(印
刷ペースト)生地等が総合して出来上がる図柄
の製造技術であるわけで、この4つの準備には多
大な費用と時間をあまりにも要しすぎる。 また、捺染された図柄は芸術的、工芸的要素が
強く、本生産前に小片試験にて本生産と同一布は
く上に再現し、デザイン及び配色をどうすべきか
検討するのが一般的である。従つて本生産になる
か未定であつても先にあげた4つの準備は一度さ
れなければならない。ここで小片試験の段階でデ
ザイナーが構想に合わないと判断した場合は、本
生産は中止となり全ての準備は流れ去る。 この様な問題点を解決するためにコンピユータ
ーグラフイツクと言われる画像処理とインクジエ
ツト印刷の組合わせ技術の応用が注目されてい
る。 この方式は紙の記録、印刷分野で発展したもの
であり、この概念を布はくに応用し従来の捺染法
をこれに置き換える事が可能かもしれないと多く
の試みがなされ既にかなりの提案がなされてい
る。 しかしながら、これらの提案は紙で確立された
インクジエツトインク、インクジエツト装置を用
い、従来の確立された捺染技術のうわべを模倣す
る領域から脱しておらず、布はくの捺染技術を熟
知する者から見れば、これらの提案技術は何れも
多くの問題を有しており布はくの特性に合つた技
術は末だ提案されていないといえる。 本発明の目的は布はくの捺染技術とインクジエ
ツト印刷技術の差を明確にしながら布はくの捺染
に対して顕著な効果を示すインクジエツト印刷技
術を提案することにある。このためには紙/印刷
と、布はく/捺染の差を明白にしておく必要があ
る。 (1) 組織 紙も布はくも最小単位は微細な繊維状物質で
あることは共通しているが、前者はこれらを無
秩序に絡ませて抄紙したものであり、構造的に
は無秩序であることが特徴である。後者は一定
の秩序に(いわゆる繊維長さ方向に)従つて絡
ませたり集束させたりした上、さらにこれらを
経、緯糸として織組織に従つて織つたものであ
り、又は編組織に従つて編んだものであり構造
的には秩序あることが特徴である。 (2) 表面形状 紙は文字を書いたり図柄を印刷する目的のた
めにその表面は凹凸がなく、空白がなく平滑で
あるのが一般的である。一方布はくは先に、示
した様に各種の糸を用いて一定の織編組織に従
つて作られるので、その表面は凹凸があり、空
白があり、平滑でないのが一般的である (3) 着色法 紙は文字、図柄を印刷する目的で各種の色素
が用いられるが、これらの色素は紙の表面に付
着させビヒクルで留める手法をとる。布はくは
色、図柄をつけるために、やはり各種の色素を
用いるが、これらの色素は布はくの化学的構造
によつて使い分けられ布はくを構成する繊維内
部まで浸透させ、固着せしめる手法をとる。こ
の両者の違いは紙は濡らすことはないことを前
提とし、布はくは濡らすことを前提にしている
ためである。又色素はそれぞれ分子構造が解明
されているが、これら色素が単分子状である状
態で、真の色相であるのに対し集合状態になる
と色が鈍化する。これは紙の場合の様にただ付
着させる場合あまり色素濃度を高めるとこの集
合が起こり色の鈍化がおこる。このため色素濃
度を集合状態以上に設定できない。 一方布はくの場合には色素の固着させるため
に高温、高圧を用いて、さらに化学反応作用を
も併用し、例え集合状態で用いても最終的に単
分子状になされる。このため色素濃度は色素の
溶解度が許す限り集合状態を無視して高め使用
することは可能となる。 着色法をさらに深く見極めると、紙の場合は
紙の表面に付着させたものが百パーセント効果
に働くが、布はくの場合は布はく表面に付着さ
せた後、染着させる手段としての乾熱〜湿熱処
理及び洗浄があるため実質繊維の表面〜内部に
強固に染着した色素のみが残留し、他の繊維上
から脱落することになる。この様に布はくに於
ては色素が繊維の内部に移動する、集束する糸
全体に分配される。残留率等の理由で紙と対比
しがたい低い濃度となる訳である。 この様に紙と布はくへの印刷/捺染には差があ
ることを明らかにしたが、布はくへのインクジエ
ツト印刷は紙のインクジエツト印刷レベル満足で
きず、従来の捺染と同様レベルを全てに満たす様
にすべきであることは言うまでもない。次いで布
はくへのインクジエツト印刷の概要し説明し、そ
の問題点を浮きぼりにする。 布はくへのインクジエツト印刷は色素を含有す
る液体、すなわちインクを粒状にし、被印刷物で
ある布はくに吹き付けて色素を仮固定する。この
時1個の粒子が最小の印刷単位であり、この粒子
を球形とみなせば、その径は10ミクロンから300
ミクロンになる様にする。この径が小さければ、
当然被染体上にしめる被覆面積は小さく多く打点
しなければならない。しかし細いラインや点の図
柄が得られる利点がある。逆に大きくなればこの
逆のことが起こる。今、粒子の液体を水滴体と考
えると20ミクロン径では1個の粒子は4.19×10-9
g、60ミクロン径では1.13×10-7gとなる。この
粒子の中に色素が溶解されており、その粒子重量
に比例した濃度を有する。 例えば全面に均一に打点したとすると1cm2当た
り20ミクロンでは6.2万粒、60ミクロンでは1.6万
粒を要する。これらの粒子は7000〜150000粒/分
の速度で打ち出される。従つて付与量は粒子の大
きさ×打点数で与えられ被染体上の色素濃度は1
個の粒子中に含まれる色素濃度、粒子の大きさ、
打点数の3者で決定されることは明白である。 インクジエツト印刷における最小の印刷単位
は、1個の小さな粒子である事を説明した。これ
らのインクは最低でも4色(この場合イエロー、
レツド、ブルー、ブラツク、)のインクツボに納
められ、各々がノズルを介して打点される。 例えばグリーンを表現する場合イエローインク
とブルーインクが、1対2の割合にカウントされ
打点される。この打点は両者が重なつて打点され
る場合と分離して打点される場合がある。特に後
者の場合打点された粒の布はく上での面積が大き
くそして分離していると、混合色としてみえなく
なる。この打点法は人間の眼の視覚現像を応用し
ているものであり、この様な混色は併置加法混色
と言われている。 インクジエツト印刷は色表現にこの様な混色法
をとつているので、インクツボの色素濃度を確か
めると碓氷淡い色相を表現するには、打点数が極
度に減り、分離した打点となることは当然であり
要求される色相、濃度に適したインクツボの色素
濃度に調整する必要がある。 以上の事は混合して色表現する場合の問題点の
一つを説明したものであるが、布はくにインクジ
エツト印刷を応用して従来の捺染に置き換えるに
は色素濃度が最大ポイントとなる。なんとなれ
ば、色表現のポイントは先に上げた色相とここで
言う濃度にあるからである。 要求された色相が得られても濃度が10分の1〜
5分の1ではその価値はない。全ての要求される
濃度が再現できるべきだ。一方、1個の粒子中の
溶解色素量が多ければ、被染体に要求される濃度
に対して打点されるインク量は少なくてすみ、に
じみが小さくなることが、期待される事は明白で
ある。ここで布はくにおけるにじみについて説明
を加えておかなければならない。 紙においても、にじみは最大の品質チエツクポ
イントであるが、布はくにおいてもそうである。
しかし、布はくのにじみは紙の様にシビアでな
い。布はくは先述の様に組織、表面的要素で紙よ
り不利な点があるが、従来の捺染技術にみる如く
にじみ対策は、各繊維、各組織に対し適正なる対
策が実施されていることからみても、にじみはそ
れほど強調すべき問題とならない。 しかし、にじみ発生の場合には、にじみの発生
原因を明らかにしてインク側からの改良、被染体
側からの改良、印刷、固着側からの改良等適切な
処置は必要であることは言うまでもない。先述の
様に、濃度の薄いインクを使用する故に粒子の大
きさ、打点数を多くすることによつて液体量が、
増える事によつてにじみが起こりやすくなること
は当然であるが、濃度の濃いインクを使用すれば
直ちに解決できるものである。 従つて布はくインクジエツト印刷における最大
のポイントは、インク中における色素濃度をいか
に高めることが出来るかにあることに帰するが、
残留率をいかに高めるかも重要なことである。 インクジエツト印刷を紙に応用する場合、にじ
みを回避するために紙の組織、厚み、添加物、表
面コート剤等を特に吟味したものを指定し用いる
のが通例である。 布はくは先述の様に紙とは多くの点で異なるこ
とを示した。布はくをインクジエツト印刷する場
合は予め布はくをゴム板、樹脂板、フイルム、紙
等の上に固定して印刷するが、この際インクが布
はくを通りぬけてこれら支持体にまで至つてしま
う。これは勿論インクのロスであり、布はく上で
のインクの残留率を低下せしめ、さらに支持体を
つたつてのインクの移動は、にじみとなつて現れ
たり支持体上のインクの移動はモアレ現象を助長
することとなる。 本発明の目的はインクジエツト印刷による布は
くの染色の於て布はく上でのインクの残留率を最
高にする方法を提供することにある。 (問題点を解決するための手段) 本発明は布はくをインクジエツト印写捺染する
に際し、該布はくの全体もしくは印刷しようとす
る面に非染着性高分子化合物を被覆して皮膜を形
成し、さらに該布はくの印刷しようとする面と反
対側の非印刷面に改めて高分子化合物を被覆して
皮膜を形成して、非印刷面側へのインク流出を防
止する処理をした該布はくを印写処理する布はく
の染色法である。 まず布はくにおけるインクジエツト印刷方法に
よる布はく染色の手順を説明する。 (1) デザイン 希望するデザイン源になる紙上の柄、布はく
上の柄、フイルム上の柄、もしくは、無地色を
コンピユータグラフイツク装置に読み取り、柄
のレイアウト、修正等を行い色指図をなす。 (2) 布はく 希望する布はくを適正なる、精練条件、セツ
ト条件下で処理し、次で拡布状で印刷向上、に
じみ防止を目的とした前処理をなし、しわや目
曲がりのない様に乾燥する。 (3) インク 希望する布はくに適合した品種のインクを装
置に充填する。 (4) 印刷 コンピユータグラフイツク装置の指図通りの
印刷がなされる。 (5) 後処理 布はくと使用インクによつて定まる固着処理
を行う。次で、未固着、前処理物質を除く洗浄
がなされる。さらに必要に応じ、堅牢度増進の
為の処理(例えば洗浄、摩擦、耐光等の諸堅牢
度)や、布はくの風合調整、機能性付与(例え
ばはつ水、静電、防しわ)の仕上処理をして終
える。 本発明に用いられる布はくは、植物繊維、動物
繊維、人造繊維等の何れでもよい。これら各々の
単独あるいは二種以上の混紡、混繊、混織の形で
もかまわない。布はくの形態は、織物、編物、組
物、レース、網、不織布である。用いる色素は、
従来の染色学で分類される名称を用いれば次のも
のが該当する。直接染料、酸性染料、塩基性染
料、蛍光染料、分散染料、反応性染料等である。
これら染料は従来の浸染、捺染用に用意されたも
のであり、インクジエツト印刷用インクにこれら
の主成分である色素を用い加工する。加工として
は、副生物、不純物、添加物等の除去精製など色
素の鈍度向上と粒度、粘度、表面張力、比電導
度、PH調整といつたインクとしての性能付与手段
を構ずる。 インクジエツト印刷による布はく染色に於ては
前処理は重要な役割をもつ。この前処理の役割は
大きく分けて二つある。一つは布はく表面を出来
るだけ平滑にしようとする働き、もう一つはイン
ク中に存在する溶媒を出来るだけ吸収保持しよう
とする働きである。 布はく上に供給されるインクは、布はく自体と
この前処理に用いられる高分子化合物中に保持さ
れるが、インクの供給量がこの保持できる限度を
越えるとにじみの現象を起こす。 一方、インクジエツト装置の方からは、インク
供給を良くするために印加電圧を上げるなどして
インクを良く浸透させようとする。これは確実に
インクが、布はくの印刷面の反対面まで通過する
結果となり、支持体上にインクを乗せることにな
る。 本発明は2つの処理手段によつて前処理を行
う。即ち非染着性高分子化合物で被染体全体を被
覆する様に、又は印刷面を均一に被覆する様に皮
膜を作るが以下前処理部分について詳しく説明す
る。ここで用いる非染着化合物は、アラビアガ
ム、グアガム、ローカーストビンガム、シラツガ
ム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセ
ルローズ、カルボキシメチルスターチ、ポリアク
リル酸ナトリウム等で用いる布はく、用いる色素
によつて最適のものが選択され、二種以上を混合
して用いることが好ましい場合もある。 ここで非染着性高分子化合物とは、用いる色素
に対して全く染着しないという意味ではなく、使
用する色素濃度で被染体を着色せしめる時被染体
を希望する濃度が得られればその第一条件を満た
し、さらに非染着性高分子化合物に移行した色素
が次工程の発色、洗浄等で悪影響を及ぼさなけれ
ば第二の条件を満たし、さらに色素のロスが経済
的に見合えば第三の条件を満たしていることにな
る。 この非染着性高分子化合物を溶解するには溶媒
として主として水が用いられるが、特殊なる場合
40℃〜130℃に沸点を有し、常温下での表面張力
が30〜65ダイン/cmを満たす有機溶媒が使用され
る。次に示す物質が最適添加される。 防腐剤;使用する高分子加工物の腐敗防止のため 抗還元剤;各種色素の高温乾燥、高温湿熱時にお
こる還元現像防止のため例えばメタニトロベン
ゼンスルホン酸ナトリウム 固着助剤;各種色素の繊維上での移動防止、固着
向上を促す。例えば、ぼう硝、食塩、塩化カル
シユーム等の中性塩 固着反応剤;各種色素の繊維上での固着を促す例
えば酢酸、硫酸アンモニウム等の酸性物、炭酸
水素ナトリウム、水酸化ナトリウム等のアルカ
リ物 固着促進剤;各種色素の繊維への固着を高める例
えば尿素、チオ尿素等のヒドロトロープ物、ク
ロルベンゼン、安見香酸等潤剤 この非染着性高分子化合物を付与する場所は被
染体全体を被覆する様に付与するか、印刷側とな
る被染体表面上を被覆する様に付与することにな
る。被染体全体を被覆する付与方法としては、パ
ツド法、スプレー法があり被染体の印刷側表面を
被覆する付与方法としてスクリーン法、コーテイ
ング法、スプレー法がある。 非染着性高分子化合物は、素材、単糸の表面、
単糸の長さ、単糸数、糸の太さ、糸の加工(例え
ば撚り)経緯糸の構成、経緯糸の密度、最終製品
の経緯糸長さのバランスより生ずる組織内の空
隙、組織凹凸、厚み等によつて付与量は左右され
る。勿論非染着性高分子化合物の溶解した状態の
粘性も付与量を左右する。 パツド法は浸漬操作と絞り操作よりなるが、布
はく内部まで均一に分布する様に複数回の浸漬と
絞りが繰り返される場合もある。パツドされた布
はくは、拡布状で取り扱われ乾燥される。スプレ
ー法は圧力を応用した吹き付け法であり用いる粘
性はパツド法より小さくな布はくの片面もしく
は、両面になされる。組織表面の凹凸、厚み等か
らプレス原理とするカレンダーリングの様な平滑
性向上の後加工も追加される。 被染体の重量、皮膜の重量は何れも絶乾燥状態
下で測定し、被染体皮膜による吸湿による影響を
省いている。実際上は皮膜の厚みでもつて処理す
べきであるが布はくという特殊性から重量法で代
用した。 上記の方法で作成する皮膜は、被染体を構成す
る単糸、糸上に出来る場合組織空隙にも達する場
合がある。当然後者が本発明の狙う所であるが非
染着性高分子化合物による皮膜の厚みは、被染体
厚みの100分の1から2分の1倍を満足すること
が望ましい。この時皮膜の重量は被染体重量の
200分の1から4分の1倍の範囲にはいる。この
為には例えばパツド法に於て、パツドすべき溶液
の粘性は、1CPS〜10万CPSに調整され、絞り率
50〜130パーセント下でなされる。 非印刷面側への高分子化合物の付与は次の如く
なされる。これに用いられる高分子化合物は、先
に用いた非染着性高分子化合物を勿論使用するこ
とが出来るが、新たに次の様な高分子化合物も用
いられる。メチルセルローズ、ハイドロオキシエ
チルセルローズ、アセチルセルローズ、ハイドロ
オキシエチルスターチ、アセチルスターチ、ばい
焼スターチ、アルギン酸プロピレングリコールエ
ステル、タマリンド種子、ポリ酢酸ビニル、ポリ
ビニルアルコール等である。この様に高分子化合
物の拡大がなされるのは、染着に及ぼす影響が非
染着性高分子化合物による皮膜上に補強的になす
ために小さく、その付与法から粘性的制約も大き
く広げられるからである。 付与法はスクリーン法、コーテイング法、スプ
レー法がある。スクリーン法の場合、例えば15〜
40デニールのモノフイラメントもしくは、マルチ
フイラメントよりなる経糸密度30〜400本/in、
緯糸密度36〜370本/inの平織物が紗として使用
される。高分子化合物溶液の粘性は、500CPS〜
10万CPSで1回〜数回のスキージングで付与量の
増加がなされる。コーテイング法は、ナイフフロ
ーテイング方式、パイプコーター方式、リバース
ロースコーター方式、またはオーバーナイフコー
ター方式がありスクリーン方法と同等の付与量を
得ることが出来る。この高分子化合物による皮膜
の厚みは、印刷面皮膜厚みの2分の1から20倍を
満足することが望ましい。この際の皮膜の重量は
印刷面皮膜の重量の10分の1から20倍の範囲には
いる。両者の塗工後、乾燥機中で100〜150℃の温
度で組織密度を調整しながらしわや折り目のない
様に注意深く乾燥する。 以下実施例をもつて示す。なおインクジエツト
印刷装置はオンデマント型でノズル径60μm、印
加電圧107ボルト、解像度180ドツト/in4×4マ
トリツクスである。印写は印刷装置にある3つの
インクつぼ全てに同一インクを充填し、16打点、
32打点、48打点を同一場所に同時になせる様にし
た。使用インクは、CI Reactive Red24をインク
光学密度10万になるようにイオン交換水に溶解し
インクとした。ここでインク光学密度は分光光度
計の試料セル10ミリメートルにおける測定値に、
インク原液濃度から測定時濃度までの希釈倍率を
乗じた値であり極大吸収波長値の所で表示した。 実施例 1 精練巾出しされたレーヨン平織物を用意した。
当布はくの密度径糸130本/in緯糸86本/inであ
りその重量は56g/m2と薄くインク吸収保持が極
端に悪いものである。当布はくはアルギン酸ナト
リウム1%、重曹5%、水92%よりなる水溶液を
パツド処理し乾燥した。絞り率は64%であつた。
これを比較品とする。次で同じアルギン酸ナトリ
ウム3%、水97部で2.1万cpsのコート液をつく
り、700メツシユのスクリーンを用いて上記パツ
ド処理布の片面にコート乾燥した。パツドによる
皮膜の重量は被染体重量の10分の1倍であり、ス
クリーンコートによる皮膜の重量は上記皮膜重量
の3倍であつた。両品の周囲に両面粘着テープを
張りしわのはいらない様に紙に固定した。印写後
103℃の飽和蒸気スチーマ中で10分間蒸熱し、ア
ルカンスルホン酸塩0.2g/Lソーピング液中で
70℃の20分処理し水洗乾燥した。結果は次の如く
であつた。
【表】
本発明による実施例にみる如くインクジエツト
原理印刷による布はくの染色は、噴射されたイン
クを被染体側にとどめて高い固着性を付与ししか
も、第二次的におこるインクの裏もれによる欠点
を解消できるので品位布はく染色ができる。
原理印刷による布はくの染色は、噴射されたイン
クを被染体側にとどめて高い固着性を付与ししか
も、第二次的におこるインクの裏もれによる欠点
を解消できるので品位布はく染色ができる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 布はくをインクジエツト印写捺染するに際
し、該布はくの全体もしくは印刷しようとする面
に非染着性高分子化合物を被覆して皮膜を形成
し、さらに該布はくの印刷しようとする面と反対
側の非印刷面側に改めて高分子化合物を被覆して
皮膜を形成した後、該布はくを印写捺染処理する
ことを特徴とする布はくの染色方法。 2 非染着性高分子化合物による皮膜の重量が、
被染体重量の200分の1から4分の1倍を満足す
る請求項1記載の方法。 3 非印刷面側への高分子化合物による皮膜の重
量が、印刷面皮膜重量の10分の1から20倍を満足
する請求項1記載の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63210551A JPH0261183A (ja) | 1988-08-26 | 1988-08-26 | 染色方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63210551A JPH0261183A (ja) | 1988-08-26 | 1988-08-26 | 染色方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0261183A JPH0261183A (ja) | 1990-03-01 |
| JPH055953B2 true JPH055953B2 (ja) | 1993-01-25 |
Family
ID=16591197
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63210551A Granted JPH0261183A (ja) | 1988-08-26 | 1988-08-26 | 染色方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0261183A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6705717B1 (en) | 1993-09-30 | 2004-03-16 | Canon Kabushiki Kaisha | Ink-jet printer and printing system capable of printing on clothes and papers, ink to be used in the system and production method for producing article with employing the system |
| JP6240769B2 (ja) | 2014-07-04 | 2017-11-29 | 富士フイルム株式会社 | 新規化合物、染色又は捺染用着色組成物、インクジェット用インク、布帛を捺染する方法、及び染色又は捺染された布帛 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5735087A (en) * | 1980-08-12 | 1982-02-25 | Yuuji Okada | Printing of nylon tufter cloth |
| JPS5995187A (ja) * | 1982-11-22 | 1984-06-01 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | インクジエツト記録用紙 |
| JPS6155277A (ja) * | 1984-08-27 | 1986-03-19 | 東レ株式会社 | インクジエツト染色用布帛およびその染色法 |
-
1988
- 1988-08-26 JP JP63210551A patent/JPH0261183A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0261183A (ja) | 1990-03-01 |
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