JPH0560483B2 - - Google Patents
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- JPH0560483B2 JPH0560483B2 JP60184528A JP18452885A JPH0560483B2 JP H0560483 B2 JPH0560483 B2 JP H0560483B2 JP 60184528 A JP60184528 A JP 60184528A JP 18452885 A JP18452885 A JP 18452885A JP H0560483 B2 JPH0560483 B2 JP H0560483B2
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Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、バナジウム化合物と有機アルミニウ
ム化合物から形成される触媒を用いて製造される
エチレンと炭素数3以上のα−オレフインとの共
重合体の精製方法に関するものである。 さらに詳しくは、触媒の存在下に重合体可溶不
活性有機溶媒を使用して得られた重合体溶液、あ
るいは重合体を溶解しない媒体の存在下で得られ
た高分子量重合体から触媒成分を除去する重合体
の精製方法に関するものである。 〔従来の技術〕 バナジウム系触媒を用いて製造されるエチレン
とα−オレフインの共重合体から触媒成分を除去
する方法としては、高分子重合体溶液へ水を加
え、ミキサーなどで混合し、触媒を水へ抽出さ
せ、水相と有機溶媒相を分離し、有機溶媒相から
触媒成分の減少した重合体を得る方法、あるいは
重合体を溶解しない媒体中での共重合で得られた
スラリーに水あるいはアルコールを添加して触媒
残渣を減少する方法などは、従来の技術として公
知である。(例えば、佐伯康治著「ポリマー製造
プロセス」工業調査会、1971年) しかしながらこれらの方法はいくつかの欠点を
有する。 例えば、水で抽出する方法においては、重合体
が不活性有機溶媒に溶解し、かつ溶液の粘度が高
粘度になるに従い、触媒の除去は困難になる。こ
れは、触媒と水が接触することにより水に可溶化
した触媒成分が水に抽出されると考えられるが、
溶液の粘度が高粘度、例えば1000〜5000cpにな
ると、重合体溶液と水との混合が満足すべき程度
に行なわれないためと考えられ、その結果、触媒
成分が水へ充分抽出されず、多量の触媒成分が重
合体中へ残ることになる。混合状態を良好にする
目的で混合ミキサーの能力向上例えば回転数を上
昇させることが考えられるが多大な動力を要し、
工業的には有利ではない。 又アルコール等を使用する方法においては、使
用したアルコールは精製して再使用する方法が一
般的であり、複雑でエネルギー消費量の大きい方
法であり、やはり有利ではない。 重合体中に多量の触媒残渣を含有することは、
重合体の変色、耐候性の悪化、耐熱性の悪化等の
原因となり重合体としての各種性能が著しく低下
する。 かかる問題を克服するために混合特性の良好な
ミキサー等の提案がなされている。 又抽出剤としてエポキシ化合物、有機酸等を使
用する方法はポリプロピレン製造方法としては多
くの提案が見られる。(特開昭57−403号公報、特
開昭55−112208号公報) 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら実質的に後処理、精製工程を必要
とせずにゴム状共重合体を含む、高粘度の溶液又
はスラリーから効率よく触媒残渣を除去する方法
において、これらの公知の技術ではいくつかの克
服すべき問題点が残つている。 本発明の目的はかかる問題点を解決し、特にバ
ナジウム系触媒を用いて製造されたゴム状共重合
体を含む溶液から、実質的に後処理、精製を必要
とせず、したがつて設備的にも余分な費用を必要
としない触媒成分の抽出方法、および効果的な抽
出剤を提供することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、かかる状況に鑑みて鋭意研究、
検討を重ねた結果、抽出剤として25℃において、
水に対する一定の第1段解離定数を有する脂肪族
ポリカルボン酸あるいは脂肪族オキシポリカルボ
ン酸を使用することにより、極めて効率よく触媒
残渣の抽出除去が可能であることを見い出し、本
発明に到達した。 すなわち、本発明は、バナジウム化合物と有機
アルミニウム化合物から形成される触媒を用いて
製造されるエチレンと炭素数3以上のα−オレフ
インとの共重合体またはこれらと非共役2重結合
をもつ直鎖又は環状ジエンとからなる共重合体か
ら触媒成分を除去する方法において、第1段解離
定数が25℃で1.0〜4.0である脂肪族ポリカルボン
酸あるいは脂肪族オキシポリカルボン酸の水溶液
のみを添加し、かつ共重合体が不活性溶媒に溶解
した溶液状態であることを特徴とする重合体の精
製方法に係るものである。 更に詳言すればエチレンと炭素数3以上のα−
オレフイン、または、これらと非共役2重結合を
もつ直鎖又は環状ジエンとをバナジウム化合物と
有機アルミニウム化合物から形成される触媒の存
在下に、不活性有機溶媒、例えばペンタン、ヘキ
サン等のような重合体可溶溶媒を使用して得られ
たゴム状共重体溶液から触媒成分を除去する方法
に関するものである。 これらのゴム状共重合体の製造に使用される最
も代表的な触媒のうちバナジウム化合物としては
例えばVCl4、VOCl3、VO(OR)3-oClo(Rは炭素数
1〜10の直鎖若しくは分岐のアルキル基、シクロ
アルキル基、またはアリール基)などがあり、共
触媒として使用される有機アルミニウム化合物と
しては、例えばAlRnCl3-o(Rは炭素数1〜8の直
鎖または分岐のアルキル基、3≧n≧0)が例示
される。 ゴム状重合体の重合方法としては重合体を溶解
し得る不活性炭化水素を溶媒とする方法が用いら
れる。 ゴム状共重合体とは、例えばエチレン、プロピ
レンゴムであり、121℃測定ムーニー粘度が10〜
150、エチレン含量45〜90重量%のようなものが
挙げられるがこれらに限られるものではない。 ゴム状共重合体溶液から触媒を除去する場合、
従来水を添加して抽出する方法が行なわれていた
が、溶液の粘度が高粘度、例えば1000〜5000cp
になると触媒の除去は困難であつた。 本発明はゴム状共重合体溶液に第1段解離定数
が25℃において1.0〜4.0である脂肪族ポリカルボ
ン酸、または脂肪族オキシポリカルボン酸を含む
水溶液で重合体溶液から触媒成分を抽出すること
により触媒成分を驚くべき程度に効率よく除去す
ることを見い出したものである。 本発明において使用されるポリカルボン酸ある
いはオキシポリカルボン酸は25℃における第1段
解離定数が1.0〜4.0であり、例えばシユウ酸、リ
ンゴ酸、マロン酸、酒石酸、マレイン酸、クエン
酸などが例示される。 本発明における第1段解離定数は、電気伝導度
測定法によつて測定される。 この方法は例えば「物理化学実験法」(後藤康
平著、共立出版、1958年)第105頁以降に記載さ
れている。 具体的には、ホイートストン、ブリツジを利用
した伝導計により、各種濃度に希釈した溶液の比
電導度κを測定し、次式にて当量伝導度Λを算出
する。 Λ=1000/Nκ (Λ:当量電導度、N:規定度) さらに、各イオンの当量電導度の和を計算し
Λ∞(無限稀釈における当量電導度)を求め、次式
によつて電離定数Kを求める K=Λ2/Λ∞(Λ∞−Λ)ν (ν:稀釈度) 電離定数Kより、次式から、第1段解離定数
(pK1)が決定される。 pK1=−logK これら脂肪族ポリカルボン酸又は脂肪族オキシ
ポリカルボン酸と触媒残渣含有重合体とを接触さ
せる場合は水溶液として接触させる必要がある。 これら脂肪族ポリカルボン酸、脂肪族オキシポ
リカルボン酸は触媒成分であるバナジウム1モル
に対して0.5〜200モル当量(この濃度を0.5〜200
倍モルとする)、好ましくは1〜100倍モル使用す
ることが望ましい。上記範囲以下では本発明の効
果が得られず、上記範囲以上に用いても良いがコ
ストがかかるのみで効果の増大は望めない。 本発明の実施に当たっては、脂肪族ポリカルボ
ン酸あるいは脂肪族オキシポリカルボン酸を水溶
液として用い、該当該水溶液の容量濃度は、重合
体溶液1部に対して、通常0.1〜1.0部、好ましく
は0.2〜0.5部である。 本発明は重合体を溶解した高粘度溶液からの触
媒成分の抽出除去を行うものである。 その場合の重合体溶液と水溶液の撹拌時間は、
通常0.2〜60分が用いられるが好ましくは0.5〜20
分である。しかし溶液の粘度及びミキサーの回転
数などにより変化させ得るものであり特に制限は
ない。 そしてその後、重合体溶液と水相とを静置分離
にて下部より水相を排出分離する。 このように処理された重合体溶液から周知の方
法例えばスチームストリツピングにより溶媒を分
離すると触媒残渣の極めて少ない重合体が回収さ
れる。 〔実施例〕 以下実施例によつて本発明を説明するが、これ
に限定されるものではない。 共重合体の重合方法 27の耐圧オートクレーブを用いて、ヘキサン
(65/Hr)溶液中でエチルアルミニウムセスキ
クロライド(0.014Kg/Hr)、及びオキシ三塩化
バナジウム(0.0018Kg/Hr)の存在下にエチレ
ン(1.4Kg/Hr)、プロピレン(4.7Kg/Hr)、ジ
シクロペンタジエン(0.16Kg/Hr)と分子量調
節剤として水素(0.00047Nm3/Hr)を存在させ、
反応温度50℃において反応させた。この時の圧力
は7.5Kg/cm3に保たれる。 このようにして得られた重合体溶液の溶液粘度
は100cp(センチポイズ)であつた。 又重合体溶液の粘度は溶媒であるヘキサンの量
を変化させることで所望の粘度を得た。(2000cp
の場合ヘキサン57/Hr、5000cpの場合、ヘキ
サン48/Hr) 溶液粘度 東京計器製のB形粘度形を用い25℃にて測定し
た。 触媒成分の分析測定法 マークレツト社のロジウム管球を装着した理学
電気製3064M−2型ケイ光X線分析装置を用い
た。 実施例 1 前記の方法によつて得られた重合体のヘキサン
溶液(粘度100cp)100部へ、シユウ酸(25℃、
第1段解離定数1.40)の0.2重量%水溶液30部を
加え(添加したバナジウムに対して10倍モル)、
15分間撹拌する。その後この混合物を約20分間静
置しさらに遠心分離により完全に重合体溶液と水
相とに分離した後、重合体溶液を公知のスチーム
ストリツピングにより溶剤を除去した。 得られた重合体の触媒残渣成分を分析したとこ
ろAl2O3で43ppm、V2O5で3ppmであつた。 比較例 1 実施例1と同じ重合体のヘキサン溶液100部へ
水だけを30部加えたほかは実施例1と同様の操作
を行なつて重合体を得た。 触媒残渣を分析したところAl2O3で190ppm、
V2O5で46ppmであつた。 比較例 2 実施例1と同じ重合体のヘキサン溶液ヘアジピ
ン酸(25℃、第1段解離定数4.40)0.67重量%水
溶液30部を加えて(添加したバナジウムに対して
10倍モル)、実施例1と同様の操作を行なつて重
合体を得た。 触媒残渣を分析したところAl2O3で670ppm,
V2O5で160ppmであつた。 実施例 2 前記の方法によつて得られた重合体のヘキサン
溶液(粘度2000cp)100部へシユウ酸0.2重量%水
溶液60部を加え(添加したバナジウムに対して10
倍モル)、15分間撹拌する。 その後実施例1と同様の操作で重合体を得た。 触媒残渣を分析したところAl2O3で50ppm、
V2O5で6ppmであつた。 実施例 3〜5 実施例2と同じ重合体のヘキサン溶液100部へ
所望量の抽出剤を含んだ水溶液60部を加え、実施
例1と同様の操作で重合体を得た。 触媒残渣の分析の結果は第1表に示す。 実施例 6 前記の方法によつて得られた重合体のヘキサン
溶液(粘度5000cp)100部へシユウ酸2重量%水
溶液60部を加えて(添加したバナジウムに対して
100倍モル)15分撹拌する。 その後実施例1と同様の操作で重合体を得た。 触媒残渣を分析したところAl2O3で60ppmV2O5
で6ppmであつた。 比較例 3、4 実施例2と同じ重合体のヘキサン溶液100部へ、
比較例3では水だけ、比較例4ではコハク酸(第
1段解離定数4.17)1.2重量%水溶液60部を加え
(添加したバナジウムに対して44倍モル)、実施例
1と同様の操作で重合体を得た。 触媒残渣の分析結果を第2表に示す。 これらの実施例、及び比較例の結果から、水の
み、または第1段解離定数が4を越える多塩基酸
の場合は、触媒残渣の抽出効果が小さく、本発明
による実施例の方が優れていることがわかる。
ム化合物から形成される触媒を用いて製造される
エチレンと炭素数3以上のα−オレフインとの共
重合体の精製方法に関するものである。 さらに詳しくは、触媒の存在下に重合体可溶不
活性有機溶媒を使用して得られた重合体溶液、あ
るいは重合体を溶解しない媒体の存在下で得られ
た高分子量重合体から触媒成分を除去する重合体
の精製方法に関するものである。 〔従来の技術〕 バナジウム系触媒を用いて製造されるエチレン
とα−オレフインの共重合体から触媒成分を除去
する方法としては、高分子重合体溶液へ水を加
え、ミキサーなどで混合し、触媒を水へ抽出さ
せ、水相と有機溶媒相を分離し、有機溶媒相から
触媒成分の減少した重合体を得る方法、あるいは
重合体を溶解しない媒体中での共重合で得られた
スラリーに水あるいはアルコールを添加して触媒
残渣を減少する方法などは、従来の技術として公
知である。(例えば、佐伯康治著「ポリマー製造
プロセス」工業調査会、1971年) しかしながらこれらの方法はいくつかの欠点を
有する。 例えば、水で抽出する方法においては、重合体
が不活性有機溶媒に溶解し、かつ溶液の粘度が高
粘度になるに従い、触媒の除去は困難になる。こ
れは、触媒と水が接触することにより水に可溶化
した触媒成分が水に抽出されると考えられるが、
溶液の粘度が高粘度、例えば1000〜5000cpにな
ると、重合体溶液と水との混合が満足すべき程度
に行なわれないためと考えられ、その結果、触媒
成分が水へ充分抽出されず、多量の触媒成分が重
合体中へ残ることになる。混合状態を良好にする
目的で混合ミキサーの能力向上例えば回転数を上
昇させることが考えられるが多大な動力を要し、
工業的には有利ではない。 又アルコール等を使用する方法においては、使
用したアルコールは精製して再使用する方法が一
般的であり、複雑でエネルギー消費量の大きい方
法であり、やはり有利ではない。 重合体中に多量の触媒残渣を含有することは、
重合体の変色、耐候性の悪化、耐熱性の悪化等の
原因となり重合体としての各種性能が著しく低下
する。 かかる問題を克服するために混合特性の良好な
ミキサー等の提案がなされている。 又抽出剤としてエポキシ化合物、有機酸等を使
用する方法はポリプロピレン製造方法としては多
くの提案が見られる。(特開昭57−403号公報、特
開昭55−112208号公報) 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら実質的に後処理、精製工程を必要
とせずにゴム状共重合体を含む、高粘度の溶液又
はスラリーから効率よく触媒残渣を除去する方法
において、これらの公知の技術ではいくつかの克
服すべき問題点が残つている。 本発明の目的はかかる問題点を解決し、特にバ
ナジウム系触媒を用いて製造されたゴム状共重合
体を含む溶液から、実質的に後処理、精製を必要
とせず、したがつて設備的にも余分な費用を必要
としない触媒成分の抽出方法、および効果的な抽
出剤を提供することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、かかる状況に鑑みて鋭意研究、
検討を重ねた結果、抽出剤として25℃において、
水に対する一定の第1段解離定数を有する脂肪族
ポリカルボン酸あるいは脂肪族オキシポリカルボ
ン酸を使用することにより、極めて効率よく触媒
残渣の抽出除去が可能であることを見い出し、本
発明に到達した。 すなわち、本発明は、バナジウム化合物と有機
アルミニウム化合物から形成される触媒を用いて
製造されるエチレンと炭素数3以上のα−オレフ
インとの共重合体またはこれらと非共役2重結合
をもつ直鎖又は環状ジエンとからなる共重合体か
ら触媒成分を除去する方法において、第1段解離
定数が25℃で1.0〜4.0である脂肪族ポリカルボン
酸あるいは脂肪族オキシポリカルボン酸の水溶液
のみを添加し、かつ共重合体が不活性溶媒に溶解
した溶液状態であることを特徴とする重合体の精
製方法に係るものである。 更に詳言すればエチレンと炭素数3以上のα−
オレフイン、または、これらと非共役2重結合を
もつ直鎖又は環状ジエンとをバナジウム化合物と
有機アルミニウム化合物から形成される触媒の存
在下に、不活性有機溶媒、例えばペンタン、ヘキ
サン等のような重合体可溶溶媒を使用して得られ
たゴム状共重体溶液から触媒成分を除去する方法
に関するものである。 これらのゴム状共重合体の製造に使用される最
も代表的な触媒のうちバナジウム化合物としては
例えばVCl4、VOCl3、VO(OR)3-oClo(Rは炭素数
1〜10の直鎖若しくは分岐のアルキル基、シクロ
アルキル基、またはアリール基)などがあり、共
触媒として使用される有機アルミニウム化合物と
しては、例えばAlRnCl3-o(Rは炭素数1〜8の直
鎖または分岐のアルキル基、3≧n≧0)が例示
される。 ゴム状重合体の重合方法としては重合体を溶解
し得る不活性炭化水素を溶媒とする方法が用いら
れる。 ゴム状共重合体とは、例えばエチレン、プロピ
レンゴムであり、121℃測定ムーニー粘度が10〜
150、エチレン含量45〜90重量%のようなものが
挙げられるがこれらに限られるものではない。 ゴム状共重合体溶液から触媒を除去する場合、
従来水を添加して抽出する方法が行なわれていた
が、溶液の粘度が高粘度、例えば1000〜5000cp
になると触媒の除去は困難であつた。 本発明はゴム状共重合体溶液に第1段解離定数
が25℃において1.0〜4.0である脂肪族ポリカルボ
ン酸、または脂肪族オキシポリカルボン酸を含む
水溶液で重合体溶液から触媒成分を抽出すること
により触媒成分を驚くべき程度に効率よく除去す
ることを見い出したものである。 本発明において使用されるポリカルボン酸ある
いはオキシポリカルボン酸は25℃における第1段
解離定数が1.0〜4.0であり、例えばシユウ酸、リ
ンゴ酸、マロン酸、酒石酸、マレイン酸、クエン
酸などが例示される。 本発明における第1段解離定数は、電気伝導度
測定法によつて測定される。 この方法は例えば「物理化学実験法」(後藤康
平著、共立出版、1958年)第105頁以降に記載さ
れている。 具体的には、ホイートストン、ブリツジを利用
した伝導計により、各種濃度に希釈した溶液の比
電導度κを測定し、次式にて当量伝導度Λを算出
する。 Λ=1000/Nκ (Λ:当量電導度、N:規定度) さらに、各イオンの当量電導度の和を計算し
Λ∞(無限稀釈における当量電導度)を求め、次式
によつて電離定数Kを求める K=Λ2/Λ∞(Λ∞−Λ)ν (ν:稀釈度) 電離定数Kより、次式から、第1段解離定数
(pK1)が決定される。 pK1=−logK これら脂肪族ポリカルボン酸又は脂肪族オキシ
ポリカルボン酸と触媒残渣含有重合体とを接触さ
せる場合は水溶液として接触させる必要がある。 これら脂肪族ポリカルボン酸、脂肪族オキシポ
リカルボン酸は触媒成分であるバナジウム1モル
に対して0.5〜200モル当量(この濃度を0.5〜200
倍モルとする)、好ましくは1〜100倍モル使用す
ることが望ましい。上記範囲以下では本発明の効
果が得られず、上記範囲以上に用いても良いがコ
ストがかかるのみで効果の増大は望めない。 本発明の実施に当たっては、脂肪族ポリカルボ
ン酸あるいは脂肪族オキシポリカルボン酸を水溶
液として用い、該当該水溶液の容量濃度は、重合
体溶液1部に対して、通常0.1〜1.0部、好ましく
は0.2〜0.5部である。 本発明は重合体を溶解した高粘度溶液からの触
媒成分の抽出除去を行うものである。 その場合の重合体溶液と水溶液の撹拌時間は、
通常0.2〜60分が用いられるが好ましくは0.5〜20
分である。しかし溶液の粘度及びミキサーの回転
数などにより変化させ得るものであり特に制限は
ない。 そしてその後、重合体溶液と水相とを静置分離
にて下部より水相を排出分離する。 このように処理された重合体溶液から周知の方
法例えばスチームストリツピングにより溶媒を分
離すると触媒残渣の極めて少ない重合体が回収さ
れる。 〔実施例〕 以下実施例によつて本発明を説明するが、これ
に限定されるものではない。 共重合体の重合方法 27の耐圧オートクレーブを用いて、ヘキサン
(65/Hr)溶液中でエチルアルミニウムセスキ
クロライド(0.014Kg/Hr)、及びオキシ三塩化
バナジウム(0.0018Kg/Hr)の存在下にエチレ
ン(1.4Kg/Hr)、プロピレン(4.7Kg/Hr)、ジ
シクロペンタジエン(0.16Kg/Hr)と分子量調
節剤として水素(0.00047Nm3/Hr)を存在させ、
反応温度50℃において反応させた。この時の圧力
は7.5Kg/cm3に保たれる。 このようにして得られた重合体溶液の溶液粘度
は100cp(センチポイズ)であつた。 又重合体溶液の粘度は溶媒であるヘキサンの量
を変化させることで所望の粘度を得た。(2000cp
の場合ヘキサン57/Hr、5000cpの場合、ヘキ
サン48/Hr) 溶液粘度 東京計器製のB形粘度形を用い25℃にて測定し
た。 触媒成分の分析測定法 マークレツト社のロジウム管球を装着した理学
電気製3064M−2型ケイ光X線分析装置を用い
た。 実施例 1 前記の方法によつて得られた重合体のヘキサン
溶液(粘度100cp)100部へ、シユウ酸(25℃、
第1段解離定数1.40)の0.2重量%水溶液30部を
加え(添加したバナジウムに対して10倍モル)、
15分間撹拌する。その後この混合物を約20分間静
置しさらに遠心分離により完全に重合体溶液と水
相とに分離した後、重合体溶液を公知のスチーム
ストリツピングにより溶剤を除去した。 得られた重合体の触媒残渣成分を分析したとこ
ろAl2O3で43ppm、V2O5で3ppmであつた。 比較例 1 実施例1と同じ重合体のヘキサン溶液100部へ
水だけを30部加えたほかは実施例1と同様の操作
を行なつて重合体を得た。 触媒残渣を分析したところAl2O3で190ppm、
V2O5で46ppmであつた。 比較例 2 実施例1と同じ重合体のヘキサン溶液ヘアジピ
ン酸(25℃、第1段解離定数4.40)0.67重量%水
溶液30部を加えて(添加したバナジウムに対して
10倍モル)、実施例1と同様の操作を行なつて重
合体を得た。 触媒残渣を分析したところAl2O3で670ppm,
V2O5で160ppmであつた。 実施例 2 前記の方法によつて得られた重合体のヘキサン
溶液(粘度2000cp)100部へシユウ酸0.2重量%水
溶液60部を加え(添加したバナジウムに対して10
倍モル)、15分間撹拌する。 その後実施例1と同様の操作で重合体を得た。 触媒残渣を分析したところAl2O3で50ppm、
V2O5で6ppmであつた。 実施例 3〜5 実施例2と同じ重合体のヘキサン溶液100部へ
所望量の抽出剤を含んだ水溶液60部を加え、実施
例1と同様の操作で重合体を得た。 触媒残渣の分析の結果は第1表に示す。 実施例 6 前記の方法によつて得られた重合体のヘキサン
溶液(粘度5000cp)100部へシユウ酸2重量%水
溶液60部を加えて(添加したバナジウムに対して
100倍モル)15分撹拌する。 その後実施例1と同様の操作で重合体を得た。 触媒残渣を分析したところAl2O3で60ppmV2O5
で6ppmであつた。 比較例 3、4 実施例2と同じ重合体のヘキサン溶液100部へ、
比較例3では水だけ、比較例4ではコハク酸(第
1段解離定数4.17)1.2重量%水溶液60部を加え
(添加したバナジウムに対して44倍モル)、実施例
1と同様の操作で重合体を得た。 触媒残渣の分析結果を第2表に示す。 これらの実施例、及び比較例の結果から、水の
み、または第1段解離定数が4を越える多塩基酸
の場合は、触媒残渣の抽出効果が小さく、本発明
による実施例の方が優れていることがわかる。
【表】
以上述べたように、従来の方法では触媒成分の
除去が困難であつたゴム状共重合体が溶解した溶
液の粘度が1000〜5000cpと高い場合、あるいは
スラリー状で得られたゴム状共重合体であつて
も、本発明を用いることによつて、効率よく、従
来以上に触媒成分の除去が可能であり、又設備的
にもほとんど費用の増加を必要とせず、改良され
たゴム状共重合体を得る方法として好ましく使用
される。
除去が困難であつたゴム状共重合体が溶解した溶
液の粘度が1000〜5000cpと高い場合、あるいは
スラリー状で得られたゴム状共重合体であつて
も、本発明を用いることによつて、効率よく、従
来以上に触媒成分の除去が可能であり、又設備的
にもほとんど費用の増加を必要とせず、改良され
たゴム状共重合体を得る方法として好ましく使用
される。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 バナジウム化合物と有機アルミニウム化合物
から形成される触媒を用いて製造されるエチレン
と炭素数3以上のα−オレフインとの共重合体ま
たはこれらと非共役2重結合をもつ直鎖又は環状
ジエンとからなる共重合体から触媒成分を除去す
る方法において、第1段解離定数が25℃で1.0〜
4.0である脂肪族ポリカルボン酸あるいは脂肪族
オキシポリカルボン酸の水溶液のみを添加し、か
つ共重合体が不活性溶媒に溶解した溶液状態であ
ることを特徴とする重合体の精製方法。 2 脂肪族ポリカルボン酸あるいは脂肪族オキシ
ポリカルボン酸がシユウ酸、リンゴ酸、マロン
酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸から選ばれる
少なくとも1種の酸である特許請求の範囲第1項
記載の重合体の精製方法。 3 脂肪族ポリカルボン酸あるいは脂肪族オキシ
ポリカルボン酸がバナジウム1モルに対して1〜
100倍モルである特許請求の範囲第1項記載の重
合体の精製方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18452885A JPS6245602A (ja) | 1985-08-22 | 1985-08-22 | 重合体の精製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18452885A JPS6245602A (ja) | 1985-08-22 | 1985-08-22 | 重合体の精製方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6245602A JPS6245602A (ja) | 1987-02-27 |
| JPH0560483B2 true JPH0560483B2 (ja) | 1993-09-02 |
Family
ID=16154773
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18452885A Granted JPS6245602A (ja) | 1985-08-22 | 1985-08-22 | 重合体の精製方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6245602A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CA2306996A1 (en) * | 1997-10-16 | 1999-04-29 | Teijin Limited | Cyclic olefin polymer containing little catalyst residue, applications and production process thereof |
| JP2006273993A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-12 | Jsr Corp | 重合体の回収方法 |
-
1985
- 1985-08-22 JP JP18452885A patent/JPS6245602A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6245602A (ja) | 1987-02-27 |
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