JPH0560982B2 - - Google Patents
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- JPH0560982B2 JPH0560982B2 JP8244447A JP4444782A JPH0560982B2 JP H0560982 B2 JPH0560982 B2 JP H0560982B2 JP 8244447 A JP8244447 A JP 8244447A JP 4444782 A JP4444782 A JP 4444782A JP H0560982 B2 JPH0560982 B2 JP H0560982B2
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Description
技術分野
本発明は、白金及びロジウム錯化合物ならびに
その製法に関する。他の態様においては、本発明
は白金又はロジウム錯化合物を触媒として用いる
ヒドロシリル化法に関する。ヒドロシリル化反応
によつて硬化された組成物は成形用に有用であ
る。 背景技術 硬化性のオルガノシリコーン組成物は、触媒の
存在下においてヒドロシリル化されるが、その反
応は多重結合で結合された1対の脂肪族炭素原子
に跨つて珪素−水素結合を付加させることからな
る。このタイプの反応は、金属、特に顕著には白
金(Pt)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)及
びパラジウム(Pd)ならびにそれらの化合物に
よつて触媒される。ヒドロシリル化反応は、シリ
コーン物質及びオルガノシランの製造に広く利用
されてきた。 白金−含有のヒドロシリル化用触媒は当業界で
公知であり、例えば英国特許出願GB2019426A、
ドイツ特許第1165028号ならびに米国特許第
2823218号、第3814730号、第3715334号、第
3516946号、第3474123号、第3419593号、第
3220972号、第3188299号、第3178464号及び第
3159601号のような多くの特許文献に開示されて
いる。これらの触媒は、しばしば次のような数多
くの欠点−−ある種の普通の物質の存在下で「触
媒毒」に弱いこと、有機反応媒質中における溶解
性又は分散性が充分でないこと、反応を促進させ
る作用が不充分なこと、及びこれらの触媒の存在
下において、付加硬化可能なオルガノシリコーン
組成物が安定性を欠き、良好な可使時間を示さな
いこと−−を有している。 米国特許第3188299号には、アルケニルポリシ
ロキサン及びハイドロジエンポリシロキサンの存
在下において、その活性を低下又は一時的に抑制
するために、白金−含有触媒と共に用いる窒素−
含有化合物が開示されている。該特許は有用なリ
ガンドとしてピラジンを開示してはいるが、リガ
ンド対白金の使用割合が本発明のそれよりもかな
り大であり、従つて得られる生成物が完全に異な
る。 窒素と白金とを含むヒドロシリル化触媒を教示
する他の特許は、英国特許出願GB2019426A及び
ドイツ特許第1165028号である。後者は、有効な
ヒドロシリル化触媒としてトランス−(ピリジン)
−(エチレン)PtCl2を開示している。英国特許出
願GB2019426Aは、一般式A2PtX2及びC3H6PtB2
X2(式中、各Aは炭素数1〜3のアルキル基1個
又は2個で置換されたピリジン環を表わし、各X
はハロゲン原子を表わし、そして各Bは1個もし
くは2個のヘテロ原子を有する5員もしくは6員
の非置換もしくは置換ヘテロ環式環を表わすか、
又はB2が一緒に結合した前記の2個の環を表わ
す)を有するもののなかから選ばれる少なくとも
1種のハロゲン−白金錯体を含む触媒の存在下に
行うことからなる、脂肪族多重結合に珪素−結合
水素原子を付加する方法を教示している。しか
し、これらの特許はいずれも、本発明者の発見に
よるポリ窒素含有の単一又は縮合環構造が、付加
硬化性のオルガノシリコーン組成物の安定性を高
め、可使時間を延長するのに重要であるというこ
とを開示していない。 ロジウムやイリジウムを含むヒドロシリル化用
触媒についての研究は、白金に較べるとほとんど
なされなかつたに等しい。ロジウム(Rh)の原
子価が1である種々のクロロ−ロジウム化合物、
特定的には〔RhCl(CO)2〕2及びRhCl(CO)〔P
(C6H5)3〕2〔A.J.チヨーク(Chalk):J.
Organometal.Chem.21、207〜213頁(1970年)〕、
〔RhCl(C2H4)2〕2(米国特許第3296291号)、及び
RhCl(P(C6H5)3〕3(米国特許第3546266号)がヒ
ドロシリル化用触媒として文献に開示されてい
る。単金属性(monometallic)及び双金属性
(bimetallic)のピラジン化合物である(ピラジ
ン)Rh(CO)2Cl及び(ピラジン)Rh2(CO)4Cl2
が開示されたが〔A.L.バルヒ(Balch)ら:J.
Organometal.Chem.169、97頁(1979年)〕、用途
についての記載はされていない。R.N.ハツセル
ジン(Haszeldine)、R.V.パリツシユ(Parish)
及びD.J.ペリー(Perry)は、〔(C6H5)3P〕2Rh
(CO)Clがヒドロシリル化用触媒としての活性を
有するが、イリジウム類似体にはその活性がない
ことを発見したとJ.Chem.Soc.(A)683頁(1969年)
に報告している。 発明の要旨 要約するならば、本発明の一つの態様において
は、ヒドロシリル化用触媒として有用な新規な白
金及びロジウム系の窒素含有錯体が提供される。
本発明の別の態様においては、白金−又はロジウ
ム−窒素錯体触媒を用いるヒドロシリル化法であ
つて、該触媒が単金属性、双金属性もしくはイオ
ン性錯体であるか、又は単金属性錯体の還元体で
あり、そして付加硬化可能な組成物であつてよい
オルガノシリコーン組成物と、触媒的に有効量の
白金−又はロジウム−窒素錯体触媒とを混合し、
所望によつては、その反応速度を促進するために
得られた混合物を加熱し、そして得られたオルガ
ノシラン又はポリシロキサン生成物を回収するこ
とからなるヒドロシリル化法が提供される。 本発明の別の態様は、白金−及びロジウム−窒
素含有錯体ヒドロシリル化用触媒に関する。 「単金属性」とは、1分子当りただ1個の白金
又はロジウム原子を含む錯体についての表現であ
る。 「双金属性」とは、1分子当り2個の白金又は
ロジウム原子を含む錯体についての表現である。 「イオン性」とは、例えばニトロメタン及びア
セトニトリルのようなある種の溶媒中において解
離し、正及び負に荷電した部分を生じる、単金属
性の分子と、HCl、HBr又はトリフルオロメタン
スルホン酸の銀塩との錯体についての表現であ
る。 「単金属性還元体」とは、後に詳述する窒素−
含有リガンドに電子又は水素原子が付加されてい
る状態の単金属性錯体のことである。 「付加硬化」とは、多重結合で結合された1対
以上の脂肪族炭素原子を含む化合物と、1個以上
の珪素−水素結合を有する化合物とが反応しあつ
て架橋結合されたポリマーが形成されるヒドロシ
ル化反応のことである。 「可使時間」とは、硬化可能なオルガノシリコ
ーン成分及び触媒を含む組成物を容易に被覆、押
出し、又は他の方法で加工するのに充分な程度に
該組成物が流動状態に保たれる時間ということで
ある。 本発明の触媒は、当業界で公知の白金−含有ヒ
ドロシリル化用触媒に較べて、いちだんと高度の
安定性、反応媒質中におけるいちだんと高められ
た分散性を有し、活性化温度がいちだんと低く、
いちだんと活性な触媒であり、得られる組成物の
可使時間はいちだんと長く、そして触媒毒におか
されにくい特徴を有している。 発明の細部 本発明のヒドロシリル化用触媒は、下記に掲げ
るタイプ又は部類に属する: (a) 単金属性錯体:(L)PtX2(Y)、(L)RhX
(W)2、 (b) 双金属性錯体:(L)(PtX2)2(Y)2及び
(L)〔RhX(CO)2〕2、 (c) イオン性錯体:(L)PtX2(Y)(Z)、なら
びに (d) 式: (i) H〔(PNZ)PtX2(Q)〕2、 (ii) 〔(PNZ)PtX2(Q)〕- 2、及び (iii) 〔H(PNZ)PtCl2(C2H4)〕3PtCl3 を有する単金属性錯体の還元体 ただし、上記の式中、 Lは、同一環内に2〜4個の環形成窒素原子を
有する少なくとも1個の5員又は6員環を含む単
一又は縮合複素環式リガンドであり、 Yは白金原子の一つの配位位置のみを満たす非
荷電単座リガンド、例えば炭素数25までのオレフ
イン、アルキルもしくはアリール置換オレフイ
ン、ホスフイン、アルシン、スルフイド、及びア
ミンであり、 Wは、金属原子の一つ又は二つの配位位置を満
たす非荷電単座リガンドで、例えば炭素数25まで
のモノもしくはジオレフイン又はアルキルもしく
はアリール置換のモノもしくはジオレフイン、 Xは、独立してCl,Br,I,CN又はSCNであ
り、 ZはHCl,HBr又はトリフルオロメタンスルホ
ン酸の銀塩であり、 Qは、炭素数2〜25の脂肪族的に不飽和のオレ
フインリガンドであり、そして PNZはフエナジンである。 非荷電単座リガンドYは、錯体内の中心の白金
原子に配位し、一つの配位位置を占める。このも
のは、エチレン、プロピレン、ブチレン、スチレ
ンのようなオレフインもしくはその置換誘導体で
あるか、又はトリフエニルホスフイン、トリフエ
ニルアルシン、COもしくは(C2H5)2Sのような
基であつてよい。 非荷電リガンドWは、錯体内の中心の金属原子
に配位し、そしてWがCOであるか、エチレン、
プロピレン、ブチレンもしくはスチレンのような
モノオレフイン又はそれらの置換誘導体であれ
ば、一つの配位位置を占め、またWが1,5−シ
クロオクタジエン(COD)、1,4−シクロヘキ
サジエン(CHD)、もしくはビシクロ〔2・2・
1〕ヘプタジエンのようなジオレフイン又はジオ
レフインの置換誘導体の時には、二つの配位位置
を占めることができる。 同一の環内に環形成窒素原子2個を含む環式構
造であるのが好ましい単一又は縮合複素環式リガ
ンドLは、1個、2個又は3個の縮合環を有しう
る。同一環内の窒素原子はいかなる位置にあつて
もよく、互にパラの位置にある必要はない。2個
の環が縮合した環式構造は、 で示すことができ、式中、円で囲まれた記号D
は、ジ窒素複素環と縮合した6員のカルボ環式芳
香族環又は複素環式芳香族環を表わす。好ましい
種はキノキサリンである。3個の環が縮合したシ
ステム: にあつては、円で囲まれた記号Dは、それぞれジ
窒素複素環と縮合した6員のカルボ環式芳香族又
は複素環式芳香族の環を表わす。この例では、フ
エナジンが好ましい種であり、フエナジンオキシ
ドも有用である。ピラジン以外の単一環タイプの
有用なリガンドは、5員環構造のイミダゾール及
び1,2,4−トリアゾールである。ポリ窒素−
含有の単一又は多核縮合環構造は、従来技術によ
るヒドロシル化用触媒にまさる安定性と可使用時
間とを本発明の新規触媒に付与するのに重要な役
割りを果たす。 上記のような新規触媒の一般的な製造法を次に
述べる。 (L)PtX2(Q)のタイプ(式中のL,X及び
Qは前記と同義である)の単金属性触媒は、水又
はメタノールもしくはアセトニトリルのような極
性有機溶媒中において、ポリ窒素リガンドLと
KPtX3(Q)とを1:1のモル比で化合させるこ
とによつて製造される。溶媒としては、水よりも
有機溶媒の方がよい。KPtX3(Q)は、当業界で
公知の方法〔A.ウオルド(Wold)及びJ.ラフ
(Ruff)編集にかかる「イノ−ガニツク・シンセ
シス(Inorganic Synthesis)」14,90頁、1973年
マグロー・ヒル社(McGraw Hill)発行を参照
のこと〕で製造され、またポリ窒素−含有の単一
環又は縮合環物質(上記のL)は市販されてい
る。反応混合物から錯塩が沈殿する。これらのオ
レフイン錯体は、オレフインを置換することによ
り、他の新規な触媒的に活性な組成物に引きつづ
き変換することができる。例えば、(L)PtX2
(Y)及び(L)(PtX2)2(Y)2(式中のL及び
Xは前記と同義であり、Yはジエチルスルフイ
ド、カーボンモノオキシド、トリフエニルホスフ
イン、トリフエニルアルシン及びスチレンから選
ばれる中性リガンドである)は、オレフインを置
換することによつて製造できる。オレフインは、
式R2C=CR2(式中の各Rは、H,炭素数20まで
のアルキル基、又は環形成炭素数10までのアリー
ル基を独立して表わすが、アリール基は2個をこ
えないものとする)を有するものであるのが望ま
しい。典型的には、(L)PtX2(Q)とリガンド
Yとをベンゼン、クロロホルム又はアセトニトリ
ルのような非プロトン性有機溶媒中において、
1:1のモル比で化合させ、次に還流温度で加熱
する。もしCOを併合させるとすれば、気体であ
るが故に過剰に用いる。化合物(L)(PtX2)
(Y)は、過した反応混合物を蒸発させること
によつて単離される。 タイプ(L)RhX(W)2及び(L)IrX(W)2
(式中のL,W及びXは前記と同義である)の単
金属性触媒は、ベンゼン、トルエン、メタノー
ル、アセトニトリル、メチレンクロリド又はクロ
ロホルムのような有機溶媒中において、ポリ窒素
リガンドLとタイプ〔MW2X〕2の二量体とを
2:1のモル比で化合させることによつて製造さ
れる。溶媒としてはメチレンクロリドが好まし
い。反応混合物から錯塩を回収する。出発原料の
〔M(オレフイン)2X〕2(式中のM及びXは前記と
同義である)及び〔Rh(CO)2Cl〕2は市販されて
いる。有用なポリ窒素含有の単一又は縮合環物質
Lは、アルドリツヒ・ケミカル社(Aldrich
Chemical Co.)から市販されている。オレフイ
ンは、構造R2C=CR2(各Rは、H、炭素数20ま
でのアルキル基、環形成炭素数最高で10、好まし
くは6のアリール基を独立して表わすが、各炭素
原子上のR基が二つともアリール基であつてはな
らない)を有するものであるのが望ましい。好ま
しいオレフイン系リガンドはCODである。 Yは1個以上の電子供与性窒素原子を含む故、
複素環式部分内の少なくとも2個の窒素原子が白
金原子に結合している、式(L)(PtX2)2(Y)2
で表わされる別の新規な触媒的に活性な双金属性
錯体を製造することができる。式(L)(PtX2)2
(Y)2を有するこれらの錯体は、置換反応におい
て式(L)PtX2(Y)(各式中のL,X及びYは
前記と同義である)の錯体と共に共同生成物とし
て形成される。反応混合物中における溶解度が低
いので、過によつて容易に単離される。 Lは1個以上の電子供与性窒素原子を含んでい
るので、複素環式リガンド内の少なくとも2個の
環形成窒素原子がロジウム原子に結合した、式L
〔RhX(CO)2〕2を有する別の新規な触媒的に活性
な双金属性の化合物を製造することができる。式
L〔RhX(CO)2〕2を有するこれらの化合物は、L
及び〔RhX(CO)2〕2(L及びXは前記と同義であ
る)を1:1のモル比で化合させることによつて
形成される。これらの化合物は、過によつて反
応混合物から容易に単離される。 式(L)PtX2(Y)を有する錯体から形成され
るイオン性錯塩は、ジクロロメタン、ベンセン又
はヘキサンのような非極性の有機溶媒中で白金化
合物とプロトン酸(例えばHBrもしくはHCl)又
は塩(例えばAgCF3SO3)とを化合させることに
より、式(L)PtX2(Y)(Z)(式中のL,X及
びYは前記と同義であり、そしてZはHBr,HCl
又はAgCF3SO3である)の錯体を得る方法で製造
される。 ヒドロシリル化用触媒の新規な部類には、
PNZがフエナジンを表わし、そしてX及びQが
前記と同義である単金属性錯体の還元体も包含さ
れる。本発明の単金属性錯体を還元すると、高度
の反応性を有する白金錯体が得られ、後述すると
おり還元は、電解又は水素、アルカリ金属もしく
はシランとの反応によつて達成できる。 これらの錯体及び基は、式H〔(PNZ)PtX2
(Q)〕2、〔(PNZ)PtX2(Q)〕- 2及び〔H(PNZ)
PtCl2(C2H4)〕3PtCl3(式中のPNZ、X及びQは前
記と同義である)を有する。還元体とは、電子又
は水素原子の付加によつて、例えば(フエナジ
ン)PtCl2(エチレン)のオリゴマー化された生成
物が得られたものを意味する。このように生成さ
れた二量体のH〔(PNZ)PtCl2(C2H4)〕2は、ヒド
ロシリル化用触媒として有用であり、そして前駆
体の(PNZ)PtCl2(C2H4)よりも反応性に富む
触媒である。特定的には、H〔(PNZ)PtX2(Q)〕
2を形成するための単金属性フエナジン白金錯体
の還元は、トルエン又は好ましくはジクロロメタ
ンのような非プロトン性溶媒中において、PtCl2
〔(C2H5)2S〕2又は好ましく白金黒のような白金
触媒の存在下で、次の化学方程式に従つて達成で
きる: (PNZ)PtCl2(C2H4)H2 ―――――→ Pt触媒H〔(PNZ)PtCl2(C2H4)〕2 (PNZ)PtX2(Q)の還元は、テトラ−n−ブ
チルアンモニウムフルオロボレートのような支持
電解質の存在下において、アセトニトリル又はジ
クロロメタンのような極性有機溶媒中でPt1モル
当り約0.5フアラデーが消費されるまで電解する
ことによつても達成される。別法として、ナフタ
レンのようなキヤリヤーの存在又は不在下に、ア
ルカリ金属のアマルガム又はアルカリ金属を用い
て還元を行うことができる。金属還元に用いられ
る溶媒は、テトラヒドロフラン又は1,2−ジメ
トキシエタンのようなエーテルである。アルカリ
金属対白金錯体のモル比は0.5〜1であり、それ
以上に還元すると分解が起きる。(PNZ)PtCl2
(C2H4)の錯体の場合には、次のような3種の反
応で還元できる: (PNZ)PtX2(C2H4)→〔(PNZ)PtCl2(C2
H4)〕- 2 (1) 電解、又は (2) アルカリ金属アマルガム、又は (3) アルカリ金属 触媒〔H(フエナジン)PtCl2(C2H4)3PtCl3を
形成するための(PNZ)PtX2(C2H4)の還元は
クロロホルム中で行う。適当なリダクタント
(reductant)には、タイプR′(4-o)SiHo(式中、n
は1〜3の整数であり、R′は炭素数10までのア
ルキル基、炭素数4までのアルコキシ基、フエニ
ル又はジフエニルである)のトリアルキル−、ト
リアリール−又はトリアルコキシシランが包含さ
れる。好ましい珪素−結合リダクタントは(C6
H5)3SiH又は(CH3O)3SiHである。この際起こ
る反応は次のように説明できる: (PNZ)PtX2(C2H4)R′(4-o)SiHo ――――――――――――→ CHCl3〔H(PNZ)PtX2(C2H4)〕3PtCl3 本発明のオルガノシリコーン組成物に含まれる
錯体の割合は広範囲に変動しうるが、一般的には
共同反応体の重量に対して1〜1000重量ppmの白
金、ロジウム又はイリジウムとなるのに充分な量
が有用である。 付加硬化すなわちヒドロシリル化反応により、
オルガノシラン及びポリシロキサンが生じる。本
発明の触媒−含有オルガノシリコーン組成物は、
低粘度のペーストから腰の強い可塑性のドウ状物
質までの範囲に亘つて造形できる物質である。成
形又は押出しにより、これらの組成物は造形で
き、その後硬化処理によつてシリコーン物品をゴ
ム状態に変換する。そのようにして形成されるゴ
ム状の製品の例にはO−リング、ガスケツト及び
チユーブ類がある。 以下例をあげて本発明の目的及び利点を説明す
るが、これらの例中に記載される特定の物質及び
その量、ならびに他の条件及び細部事項によつて
本発明が不当に制約されるものでないことを理解
すべきである。 例 1 白金−窒素錯体触媒の合成 A (フエナジン)PtCl2(C2H4) 熱アセトニトリル20mlに溶解した3.3ミリモル
(0.60g)のフエナジンを同じ溶媒20ml中に3.3ミ
リモル(1.28g)のKPtCl3(C2H4)を含む溶液に
加えた。得られた混濁溶液を室温で24時間放置し
た。分離した固形分を過器上に回収し、ジクロ
ロメタン−エタノール溶液を徐々に蒸発させる再
結晶法で0.58gの生成物を黄色針状結晶として得
た。もとの母液を蒸発させ、同じように残渣を再
結晶させて、追加生成物0.32gを得た。合計収量
は0.90g(59%)であつた。分光分析により、生
成物が(フエナジン)PtCl2(C2H4)であること
を確認した。赤外スペクトルは単一のPt−Clの
ストレツチングバンド(stretching band)を示
したが、これは生成物がトランス型の立体構造を
有することを示すものであつた。同じような方法
で、類似のピラジン及びキノキサリン系の白金−
窒素錯体を製造した。また、KPtCl3(C3H6)を
用いて(フエナジン)PtCl2(C3H6)も製造でき
た。 上記と同じ一般方法を用い、下記のような錯体
触媒を合成し、元素分析によつてそれらの組成を
確認した。 表 錯 体 1 (ピラジン)PtCl2(C2H4) 2 (キノキサリン)PtCl2(C2H4) 3 (フエナジン)PtCl2P(C6H5)3 4 (フエナジン)PtCl2(C6H5CH=CH2) 5 (フエナジン−N−オキシド)PtCl2(C2
H4) 6 (フエナジン)〔PtCl2(スチレン)〕2 7 〔2,3,5,6−(CH3)4ピラジン〕
PtCl2(C2H4) 8 (フエナジン)PtCl2(C2H4)・AgCF3SO3 9 (フエナジン)PtCl2〔S(C2H5)2〕 10 (フエナジン)PtCl2(C2H4)・HCl 11 (フエナジン)PtCl2As(C6H5)3 12 (フエナジン)〔PtCl2As(C6H5)3〕2 13 (フエナジン)〔PtCl2P(C6H5)3〕2 B (フエナジン)PtCl2(C2H4)・CF3SO3Ag 熱ベンゼン30mlに溶解した1.0ミリモル(0.47
g)の(フエナジン)PtCl2(C2H4)を同じ溶媒
6ml中に1.0ミリモル(0.246g)のトリフルオロ
メタンスルホン酸銀を含む溶液に加えた。15分後
に、黄色の生成物を過器上に回収し、ベンゼン
で洗浄してから減圧乾燥した。収量0.57g・伝導
率の測定及び分光分析の結果、次の生成物の形成
されたことがわかつた。 (フエナジン)PtCl2(C2H4)・CF3SO3Ag。 C (フエナジン)PtCl2(C2H4)・HCl ジクロロメタン中に0.5gの(フエナジン)
PtCl2(C2H4)を含む溶液中に無水の塩化水素流
を通した。反応混合物を過し、液を取つてお
いた。固形物の方はジクロロメタン−エタノール
溶液を徐々に蒸発させて再結晶させ、生成物0.1
gを得た。前記の液をヘプタンで処理し、濃縮
して固形物を得、同じように再結晶させてさらに
0.15gの生成物を得た。2度に得られた各生成物
が同一のものであることは、分光分析及び元素分
析でわかつたし、表の化合物に一致することが
確認された。 D (複素環式アミン)PtCl2(CO)錯体 約0.05gの量の(アミン)PtCl2(C2H4)(ただ
し、アミンは次の表に記載のもの)をバイアル
に入れ、ゴムの隔膜でこれを密封した。窒素でバ
イアルを完全にフラツシングし、シリンジを用い
て約1mlの脱酸素ジクロロメタンを導入した。溶
液中に一酸化炭素を徐々に通してオレフインの置
換及びカルボニル錯体の形成を行つたが、この工
程は黄色の強さの低下を通常伴う。シリンジを用
いて試料を取出したが、分光分析の結果は相当す
る(複素環式アミン)PtCl2(CO)の存在を示し、
例えばピラジンを用いた時には、得られた錯体は
(ピラジン)PtCl2(CO)であつた。 表 ピラジン キノキサリン フエナジン フエナジン−N−オキシド 2,6−ジメチルピラジン 2,3,5,6−テトラメチルピラジン E (フエナジン)PtCl2P(C6H5)3及び(フエ
ナジン)〔PtCl2P(C6H5)3〕2 アセトニトリル10mlに溶解したトリフエニルホ
スフイン(0.5ミリモル、0.13g)及び0.24g
(0.5ミリモル)の(フエナジン)PtCl2(C2H4)
を1夜還流及びかく拌した。熱反応混合物から双
金属性の触媒(フエナジン)〔PtCl2P(C6H5)3〕2
が沈殿するので、過によつてこれを単離した。
収量0.1g。単金属性の触媒(PNZ)PtCl2P(C6
H5)3は液中に依然として残るので、液を濃
縮及び冷却し、アセトニトリルから再結晶させて
0.18gの(PNZ)PtCl2P(C6H5)3を黄色板状結
晶として得た。分光分析により生成物を同定し
た。 同じようにして、スチレン及びトリフニエルア
ルシン類似体を製造した。分光分析(前記の表
の化合物4,6,11及び12参照)によつてこれら
の生成物は同定された。 F (イミダゾール)PtCl2(C2H4)及び(1,
2,4−トリアゾール)PtCl2P(C2H4) 水15ml中KPtCl3(C2H4)0.37g(1ミリモル)
の溶液に、水3mlに溶解した0.068g(1ミリモ
ル)のイミダゾールをかく拌下に加えた。所望の
(イミダゾール)PtCl2(C2H4)の黄色の微結晶性
固体が分離したので、これを過器の上に集め、
水で洗浄してから減圧乾燥した。収量0.26g、融
点119°〜120°。元素分析により、生成物が(イミ
ダゾール)PtCl2(C2H4)であることを確認した。
この方法を用いてKPtCl3(C3H6)から(イミダ
ゾール)PtCl2(C3H6)を製造できる。 1,2,4−トリアゾールを用い、(1,2,
4−トリアゾール)PtCl2P(C2H4)を同じよう
に合成した。収量0.18g(50%)。320℃に加熱し
ても、この化合物は溶融せず、わずかに暗色化し
たのみであつた。元素分析により、生成物が
(1,2,4−トリアゾール)PtCl2(C2H4)であ
ると確認した。 G (フエナジン)RhCl(C8H12) アセトニトリル30mlに溶解した1.25g(2.5ミ
リモル)の〔RhCl(COD)〕2に、最低限度の量の
温アセトニトリルに溶解した0.90g(5.0ミリモ
ル)のフエナジンを加えた。針状の結晶が橙色溶
液から分離し始めた。0.5時間後、これらの結晶
を過器に集め、新鮮な溶剤で洗浄してから減圧
乾燥した。収量1.6g(75%)。分光及び元素分析
により、この結晶性物質が(フエナジン)RhCl
(C8H12)であることを確認した。 前記の方法に従い、出発原料として〔RhBr
(COD)〕2又はフエナジン−N−オキシドを用い
て(フエナジン)RhBr(C8H12)及び(フエナジ
ン−N−オキシド)RhCl(C8H12)を製造した。
分光分析及び元素分析でこれらの化合物を確実に
同定した。 H (キノキサリン)RhCl(C8H12) アセトニトリル2mlに溶解した1.66ミリモルの
キノキサリンを同じ溶媒20mlに溶解した〔RhCl
(COD)〕20.41g(0.83ミリモル)の溶液に加え
た。窒素噴流を用いて混合物を蒸発させて2mlと
した。残つた溶液を加熱して沸騰させ、そして
過した。冷却したところ、黄色の結節(nodule)
として生成物が分離した。生成物を過及び減圧
乾燥した。収量0.2g(32%)。分光及び元素分析
により、生成物が(キノキサリン)RhCl(C8
H12)であることが確実に同定した。 I (フエナジン)IrCl(C8H12) R.ブルース・キング(Bruce King)著「オル
ガノメタリツク・シンセシス」
(“Organometallic Synthesis”)、1巻132頁、ニ
ユーヨークのアカデミツク・プレス社
(Academic Press)1965年発行に開示される方
法により、シクロオクタジエン イリジウム
(I)クロリド二量体を水和IrCl3から製造した。
この粗二量体の試料0.95gを25mlのメチレンクロ
リドに溶解し、溶液を過した。0.51g(2.8ミ
リモル)のフエナジンを加えた。得られた橙色溶
液を減圧下に蒸発させて小容量とし、エタノール
で希釈した。−20℃に冷却したところ、0.8gの赤
褐色の固体が分離した。この固体を熱アセトニト
リルから再結晶させて0.20gのイリジウム錯体を
暗褐色の針状結晶として得た。分光及び元素分析
により、この生成物が(フエナジン)IrCl(C8
H12)であることを確実に同定した。 J (フエナジン)RhCl(CO)2 ベンゼン35ml中の再昇華〔RhCl(CO)2〕20.4g
(1ミリモル)に0.36g(2ミリモル)のフエナ
ジンを含むベンゼン10mlの溶液を滴状添加した。
得られた橙色溶液を減圧下に蒸発させて3mlとな
し、ヘキサンで希釈して生成物0.60g(80%)を
黄色の針状結晶として得た。分光及び元素分析に
より、生成物が確実に(フエナジン)RhCl(CO)
2であると同定した。赤外スペクトルは2本のRh
−カルボニルのストレツチングバンドを含んでお
り、生成物がシス型の立体配置であることを示し
ていた。 上記方法により、フエナジンの代りにフエナジ
ン−N−オキシドを用いて(フエナジン−N−オ
キシド)RhCl(CO)2を製造し、分光及び元素分
析によりその同定を行つた。 K (フエナジン)〔RhCl(CO)2〕2 フエナジンの量を半分にし、例Jの方法を用い
てこの双金属性化合物を製造した。橙色の結晶性
物質の収量は0.45g(79%)であつた。分光及び
元素分析により生成物が(フエナジン)〔RhCl
(CO)2〕2であることが確実に同定した。 L (イミダゾール)RhCl(CO)2 10mlのクロロホルム〔Rh(CO)2Cl〕20.19g
(0.5ミリモル)を溶解した溶液を同じ溶媒3ml中
の0.069g(1ミリモル)のイミダゾールに加え
た。ペプタンを用いてこの黄色溶液を曇り点まで
希釈し、次いで加熱せずに回転蒸発装置上で濃縮
した。(イミダゾール)RhCl(CO)2の黄色結晶が
分離したので、これを過器上に集めて減圧乾燥
した。収量0.20g、融点77〜80℃。元素分析によ
り、この生成物が(イミダゾール)RhCl(CO)2
であることを確実に同定した。赤外スペクトルは
2本のRh−カルボニルのストレツチングバンド
を含み、この生成物がシス型の立体配置を有する
ものであることを示していた。 イミダゾールに代えて1,3,4−トリアジン
を用い、同じ方法で(1,2,4−トリアゾー
ル)RhCl(CO)2の橙色結晶(融点測定で分解)
を製造した。分光及び元素分析でこの生成物を同
定した。 M (フエナジン)IrCl(CO)2 アセトニトリル25mlに溶解したポリマー性の
〔IrCl(CO)3〕0.31g(1ミリモル)とフエナジン
0.18g(1ミリモル)との混合物を還流下に16時
間かく拌した後過した。ヘキサンを用いて液
を曇り点まで希釈し、次に−20℃に冷却した。分
離した黄色結晶を過器上に集めた。ドライアイ
スで冷却するプローブを備えた昇華装置(80℃、
3×10-3mm)内で加熱することにより、粗生成物
から未反応のフエナジンを除いた。純粋な黄色結
晶性生成物の収量0.075g、融点195℃。分光およ
び元祖分析の結果は、この生成物が(フエナジ
ン)IrCl(CO)2であることを示した。赤外スペク
トルには2本のIr−カルボニルのストレツチング
バンドが含まれ、生成物がシス型の立体配置であ
ることを示していた。 例 2 白金−窒素錯体触媒の還元 A 水素による(フエナジン)PtCl2(C2H4)の
還元 ジクロロメタン20mlに0.40gの(フエナジン)
PtCl2(C2H4)を窒素下で溶解して溶液を調製し
た。白金黒(5mg)を加え、かく拌下の反応混合
物中に水素のゆるい流れを3.5時間通した。過
して生成物0.26gを暗緑色の固体として得、これ
をジクロロメタンで洗浄し、吸引乾燥してから減
圧下に貯蔵した。分光及び元素分析の結果、生成
物がH〔(フエナジン)PtCl2(C2H4)〕2であること
を確実に同定した。 B (フエナジン)PtCl2(C2H4)の電気化学的
還元 本例における電気化学的測定は、慣用の3電極
法を用いて行つた。4℃に保たれた、水ジヤケツ
ト付きのセルに、0.1Mのテトラブチルアンモニ
ウムのジクロロメタン溶液に溶解した試料を入れ
た。溶媒で予備飽和された窒素を用いて溶液の脱
酸素処理を行つた。 電流が最初の値の4%に低下するまで(フエナ
ジン)PtCl2(C2H4)の還元を−0.9V(飽和カロメ
ル参照電極に対して)で行つたが、この時点で白
金1モル当り0.49フアラデーの電気が流れたこと
になる。シリンジを用いて暗緑色溶液の小試料を
窒素充満のEPR管又は方形キユベツトに移し、
電子分光分析に供した。分光分析により、〔(フエ
ナジン)PtCl2(C2H4)〕- 2の同定を行つた。カチオ
ンはテトラブチルアンモニウムイオンであつた。 C 金属ナトリウムによる(フエナジン)PtCl2
(C2H4)の還元 0.047gの(フエナジン)PtCl2(C2H4)及び
0.26gの0.44%マグネシウムアマルガムの上に5
mlの脱気ずみアセトニトリル(5A分子篩で乾燥
したもの)をコンデンスした。約5分間振とうし
た後、目の荒いフリツトを用いて緑色溶液を過
してEPR管に入れた。電子分光分析用の試料を
同じように調製した。EPR及び可視スペクトル
によつて〔(PNZ)PtCl2(C2H4)〕- 2の同定を行つ
た。カチオンがナトリウムイオンであつたこと以
外、この生成物は例2Bにおいて電気化学的に製
造した物質と一致した。 ジメトキシエトン中のナトリウムアマルガム又
はテトラヒドロフラン中のナトリウムナフタリド
を用いて同じような反応を行つたが、同じような
結果が得られた。これらの反応を長時間行うと、
緑の色が赤色のフエナジンアニオン基で置換さ
れ、最終的には白金鏡が反応容器の壁面に形成さ
れる。 例 3 (フエナジン)PtCl2(C2H4)とトリフエニルシ
ランとの反応 白金化合物0.47g、トリフエニルシラン0.27g
及びクロロホルム(CaSO4から新しく蒸留したも
の)25mlの混合物を窒素下において15分かく拌し
た後、3時間放置した。フリツト上に微細な黒色
の微結晶0.23gを集め、新鮮な溶剤で洗い、減圧
乾燥した後、窒素下に保存した。分光及び元素分
析により、〔H(PNZ)PtCl2(C2H4)〕3−PtCl3と
して確実に同定した。 (PNZ)PtCl2(C2H4)を還元できると認めら
たシランには、ほかに1,1,2−トリメチルジ
シラン、1,1,1−トリメチルジシラン、ジエ
トキシシラン、フエニルシラン、ジエチルシラ
ン、オクチルシラン、ペンタメチルジシロキサン
及びジフエニルシランがある。 例 4 ヒドロシリル化反応 A Pt−N錯体触媒使用による1−メチルシク
ロヘキセンのヒドロシリル化 トリクロロシラン20ml、クロロホルム25ml、1
−メチルシクロヘキセン8.1g及び(フエナジン)
PtCl2(C2H4)0.055gの混合物を窒素下に6日間
還流及びかく拌した。反応混合物を蒸留し、トリ
クロロシリルメチルシクロヘキサンC6H11CH2
SiCl32.2gを得た。生成物は、質量分析及び
NMRスペクトルでその特性が確認された。 B Pt−N錯体触媒を用いたヒドロシリル化に
よる付加硬化 後記の表に示す濃度において、いくつかの白
金触媒を下記の平均組成Aを有するオリゴマー液
中に分散させた: オリゴマー組成物B: からなる架橋剤を全組成物の5重量%の量で加え
た。5秒以内にゲル化(剛性を有するポリマーの
形成)が起きる温度(すなわち、活性化温度)を
「コフネル・ハイツバンク」“Kofner
Heizbank”)のホツトバー〔オーストリアのライ
ヘルト社(Reichert)製〕上で測定した。ヒドロ
シリル化によつてオリゴマーの架橋結合が起こ
り、粘度が急激に増加した。いずれの場合にも、
活性の著るしい触媒からは剛性に富むポリマーが
得られた。結果を表に示してあるが、この表か
ら、対照の錯体触媒である(ピリジン)PtCl2(C2
H4)及びPtCl2〔S(C2H5)2〕2に較べて、(フエナ
ジン)PtCl2(C2H4)の方が活性化温度が低く、
周囲温度におけるゲル化時間が長いことがわか
る。このことは、触媒の使用濃度が低い時に特に
顕著である。白金は価格が高い故、低濃度で用い
ることが望ましい。
その製法に関する。他の態様においては、本発明
は白金又はロジウム錯化合物を触媒として用いる
ヒドロシリル化法に関する。ヒドロシリル化反応
によつて硬化された組成物は成形用に有用であ
る。 背景技術 硬化性のオルガノシリコーン組成物は、触媒の
存在下においてヒドロシリル化されるが、その反
応は多重結合で結合された1対の脂肪族炭素原子
に跨つて珪素−水素結合を付加させることからな
る。このタイプの反応は、金属、特に顕著には白
金(Pt)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)及
びパラジウム(Pd)ならびにそれらの化合物に
よつて触媒される。ヒドロシリル化反応は、シリ
コーン物質及びオルガノシランの製造に広く利用
されてきた。 白金−含有のヒドロシリル化用触媒は当業界で
公知であり、例えば英国特許出願GB2019426A、
ドイツ特許第1165028号ならびに米国特許第
2823218号、第3814730号、第3715334号、第
3516946号、第3474123号、第3419593号、第
3220972号、第3188299号、第3178464号及び第
3159601号のような多くの特許文献に開示されて
いる。これらの触媒は、しばしば次のような数多
くの欠点−−ある種の普通の物質の存在下で「触
媒毒」に弱いこと、有機反応媒質中における溶解
性又は分散性が充分でないこと、反応を促進させ
る作用が不充分なこと、及びこれらの触媒の存在
下において、付加硬化可能なオルガノシリコーン
組成物が安定性を欠き、良好な可使時間を示さな
いこと−−を有している。 米国特許第3188299号には、アルケニルポリシ
ロキサン及びハイドロジエンポリシロキサンの存
在下において、その活性を低下又は一時的に抑制
するために、白金−含有触媒と共に用いる窒素−
含有化合物が開示されている。該特許は有用なリ
ガンドとしてピラジンを開示してはいるが、リガ
ンド対白金の使用割合が本発明のそれよりもかな
り大であり、従つて得られる生成物が完全に異な
る。 窒素と白金とを含むヒドロシリル化触媒を教示
する他の特許は、英国特許出願GB2019426A及び
ドイツ特許第1165028号である。後者は、有効な
ヒドロシリル化触媒としてトランス−(ピリジン)
−(エチレン)PtCl2を開示している。英国特許出
願GB2019426Aは、一般式A2PtX2及びC3H6PtB2
X2(式中、各Aは炭素数1〜3のアルキル基1個
又は2個で置換されたピリジン環を表わし、各X
はハロゲン原子を表わし、そして各Bは1個もし
くは2個のヘテロ原子を有する5員もしくは6員
の非置換もしくは置換ヘテロ環式環を表わすか、
又はB2が一緒に結合した前記の2個の環を表わ
す)を有するもののなかから選ばれる少なくとも
1種のハロゲン−白金錯体を含む触媒の存在下に
行うことからなる、脂肪族多重結合に珪素−結合
水素原子を付加する方法を教示している。しか
し、これらの特許はいずれも、本発明者の発見に
よるポリ窒素含有の単一又は縮合環構造が、付加
硬化性のオルガノシリコーン組成物の安定性を高
め、可使時間を延長するのに重要であるというこ
とを開示していない。 ロジウムやイリジウムを含むヒドロシリル化用
触媒についての研究は、白金に較べるとほとんど
なされなかつたに等しい。ロジウム(Rh)の原
子価が1である種々のクロロ−ロジウム化合物、
特定的には〔RhCl(CO)2〕2及びRhCl(CO)〔P
(C6H5)3〕2〔A.J.チヨーク(Chalk):J.
Organometal.Chem.21、207〜213頁(1970年)〕、
〔RhCl(C2H4)2〕2(米国特許第3296291号)、及び
RhCl(P(C6H5)3〕3(米国特許第3546266号)がヒ
ドロシリル化用触媒として文献に開示されてい
る。単金属性(monometallic)及び双金属性
(bimetallic)のピラジン化合物である(ピラジ
ン)Rh(CO)2Cl及び(ピラジン)Rh2(CO)4Cl2
が開示されたが〔A.L.バルヒ(Balch)ら:J.
Organometal.Chem.169、97頁(1979年)〕、用途
についての記載はされていない。R.N.ハツセル
ジン(Haszeldine)、R.V.パリツシユ(Parish)
及びD.J.ペリー(Perry)は、〔(C6H5)3P〕2Rh
(CO)Clがヒドロシリル化用触媒としての活性を
有するが、イリジウム類似体にはその活性がない
ことを発見したとJ.Chem.Soc.(A)683頁(1969年)
に報告している。 発明の要旨 要約するならば、本発明の一つの態様において
は、ヒドロシリル化用触媒として有用な新規な白
金及びロジウム系の窒素含有錯体が提供される。
本発明の別の態様においては、白金−又はロジウ
ム−窒素錯体触媒を用いるヒドロシリル化法であ
つて、該触媒が単金属性、双金属性もしくはイオ
ン性錯体であるか、又は単金属性錯体の還元体で
あり、そして付加硬化可能な組成物であつてよい
オルガノシリコーン組成物と、触媒的に有効量の
白金−又はロジウム−窒素錯体触媒とを混合し、
所望によつては、その反応速度を促進するために
得られた混合物を加熱し、そして得られたオルガ
ノシラン又はポリシロキサン生成物を回収するこ
とからなるヒドロシリル化法が提供される。 本発明の別の態様は、白金−及びロジウム−窒
素含有錯体ヒドロシリル化用触媒に関する。 「単金属性」とは、1分子当りただ1個の白金
又はロジウム原子を含む錯体についての表現であ
る。 「双金属性」とは、1分子当り2個の白金又は
ロジウム原子を含む錯体についての表現である。 「イオン性」とは、例えばニトロメタン及びア
セトニトリルのようなある種の溶媒中において解
離し、正及び負に荷電した部分を生じる、単金属
性の分子と、HCl、HBr又はトリフルオロメタン
スルホン酸の銀塩との錯体についての表現であ
る。 「単金属性還元体」とは、後に詳述する窒素−
含有リガンドに電子又は水素原子が付加されてい
る状態の単金属性錯体のことである。 「付加硬化」とは、多重結合で結合された1対
以上の脂肪族炭素原子を含む化合物と、1個以上
の珪素−水素結合を有する化合物とが反応しあつ
て架橋結合されたポリマーが形成されるヒドロシ
ル化反応のことである。 「可使時間」とは、硬化可能なオルガノシリコ
ーン成分及び触媒を含む組成物を容易に被覆、押
出し、又は他の方法で加工するのに充分な程度に
該組成物が流動状態に保たれる時間ということで
ある。 本発明の触媒は、当業界で公知の白金−含有ヒ
ドロシリル化用触媒に較べて、いちだんと高度の
安定性、反応媒質中におけるいちだんと高められ
た分散性を有し、活性化温度がいちだんと低く、
いちだんと活性な触媒であり、得られる組成物の
可使時間はいちだんと長く、そして触媒毒におか
されにくい特徴を有している。 発明の細部 本発明のヒドロシリル化用触媒は、下記に掲げ
るタイプ又は部類に属する: (a) 単金属性錯体:(L)PtX2(Y)、(L)RhX
(W)2、 (b) 双金属性錯体:(L)(PtX2)2(Y)2及び
(L)〔RhX(CO)2〕2、 (c) イオン性錯体:(L)PtX2(Y)(Z)、なら
びに (d) 式: (i) H〔(PNZ)PtX2(Q)〕2、 (ii) 〔(PNZ)PtX2(Q)〕- 2、及び (iii) 〔H(PNZ)PtCl2(C2H4)〕3PtCl3 を有する単金属性錯体の還元体 ただし、上記の式中、 Lは、同一環内に2〜4個の環形成窒素原子を
有する少なくとも1個の5員又は6員環を含む単
一又は縮合複素環式リガンドであり、 Yは白金原子の一つの配位位置のみを満たす非
荷電単座リガンド、例えば炭素数25までのオレフ
イン、アルキルもしくはアリール置換オレフイ
ン、ホスフイン、アルシン、スルフイド、及びア
ミンであり、 Wは、金属原子の一つ又は二つの配位位置を満
たす非荷電単座リガンドで、例えば炭素数25まで
のモノもしくはジオレフイン又はアルキルもしく
はアリール置換のモノもしくはジオレフイン、 Xは、独立してCl,Br,I,CN又はSCNであ
り、 ZはHCl,HBr又はトリフルオロメタンスルホ
ン酸の銀塩であり、 Qは、炭素数2〜25の脂肪族的に不飽和のオレ
フインリガンドであり、そして PNZはフエナジンである。 非荷電単座リガンドYは、錯体内の中心の白金
原子に配位し、一つの配位位置を占める。このも
のは、エチレン、プロピレン、ブチレン、スチレ
ンのようなオレフインもしくはその置換誘導体で
あるか、又はトリフエニルホスフイン、トリフエ
ニルアルシン、COもしくは(C2H5)2Sのような
基であつてよい。 非荷電リガンドWは、錯体内の中心の金属原子
に配位し、そしてWがCOであるか、エチレン、
プロピレン、ブチレンもしくはスチレンのような
モノオレフイン又はそれらの置換誘導体であれ
ば、一つの配位位置を占め、またWが1,5−シ
クロオクタジエン(COD)、1,4−シクロヘキ
サジエン(CHD)、もしくはビシクロ〔2・2・
1〕ヘプタジエンのようなジオレフイン又はジオ
レフインの置換誘導体の時には、二つの配位位置
を占めることができる。 同一の環内に環形成窒素原子2個を含む環式構
造であるのが好ましい単一又は縮合複素環式リガ
ンドLは、1個、2個又は3個の縮合環を有しう
る。同一環内の窒素原子はいかなる位置にあつて
もよく、互にパラの位置にある必要はない。2個
の環が縮合した環式構造は、 で示すことができ、式中、円で囲まれた記号D
は、ジ窒素複素環と縮合した6員のカルボ環式芳
香族環又は複素環式芳香族環を表わす。好ましい
種はキノキサリンである。3個の環が縮合したシ
ステム: にあつては、円で囲まれた記号Dは、それぞれジ
窒素複素環と縮合した6員のカルボ環式芳香族又
は複素環式芳香族の環を表わす。この例では、フ
エナジンが好ましい種であり、フエナジンオキシ
ドも有用である。ピラジン以外の単一環タイプの
有用なリガンドは、5員環構造のイミダゾール及
び1,2,4−トリアゾールである。ポリ窒素−
含有の単一又は多核縮合環構造は、従来技術によ
るヒドロシル化用触媒にまさる安定性と可使用時
間とを本発明の新規触媒に付与するのに重要な役
割りを果たす。 上記のような新規触媒の一般的な製造法を次に
述べる。 (L)PtX2(Q)のタイプ(式中のL,X及び
Qは前記と同義である)の単金属性触媒は、水又
はメタノールもしくはアセトニトリルのような極
性有機溶媒中において、ポリ窒素リガンドLと
KPtX3(Q)とを1:1のモル比で化合させるこ
とによつて製造される。溶媒としては、水よりも
有機溶媒の方がよい。KPtX3(Q)は、当業界で
公知の方法〔A.ウオルド(Wold)及びJ.ラフ
(Ruff)編集にかかる「イノ−ガニツク・シンセ
シス(Inorganic Synthesis)」14,90頁、1973年
マグロー・ヒル社(McGraw Hill)発行を参照
のこと〕で製造され、またポリ窒素−含有の単一
環又は縮合環物質(上記のL)は市販されてい
る。反応混合物から錯塩が沈殿する。これらのオ
レフイン錯体は、オレフインを置換することによ
り、他の新規な触媒的に活性な組成物に引きつづ
き変換することができる。例えば、(L)PtX2
(Y)及び(L)(PtX2)2(Y)2(式中のL及び
Xは前記と同義であり、Yはジエチルスルフイ
ド、カーボンモノオキシド、トリフエニルホスフ
イン、トリフエニルアルシン及びスチレンから選
ばれる中性リガンドである)は、オレフインを置
換することによつて製造できる。オレフインは、
式R2C=CR2(式中の各Rは、H,炭素数20まで
のアルキル基、又は環形成炭素数10までのアリー
ル基を独立して表わすが、アリール基は2個をこ
えないものとする)を有するものであるのが望ま
しい。典型的には、(L)PtX2(Q)とリガンド
Yとをベンゼン、クロロホルム又はアセトニトリ
ルのような非プロトン性有機溶媒中において、
1:1のモル比で化合させ、次に還流温度で加熱
する。もしCOを併合させるとすれば、気体であ
るが故に過剰に用いる。化合物(L)(PtX2)
(Y)は、過した反応混合物を蒸発させること
によつて単離される。 タイプ(L)RhX(W)2及び(L)IrX(W)2
(式中のL,W及びXは前記と同義である)の単
金属性触媒は、ベンゼン、トルエン、メタノー
ル、アセトニトリル、メチレンクロリド又はクロ
ロホルムのような有機溶媒中において、ポリ窒素
リガンドLとタイプ〔MW2X〕2の二量体とを
2:1のモル比で化合させることによつて製造さ
れる。溶媒としてはメチレンクロリドが好まし
い。反応混合物から錯塩を回収する。出発原料の
〔M(オレフイン)2X〕2(式中のM及びXは前記と
同義である)及び〔Rh(CO)2Cl〕2は市販されて
いる。有用なポリ窒素含有の単一又は縮合環物質
Lは、アルドリツヒ・ケミカル社(Aldrich
Chemical Co.)から市販されている。オレフイ
ンは、構造R2C=CR2(各Rは、H、炭素数20ま
でのアルキル基、環形成炭素数最高で10、好まし
くは6のアリール基を独立して表わすが、各炭素
原子上のR基が二つともアリール基であつてはな
らない)を有するものであるのが望ましい。好ま
しいオレフイン系リガンドはCODである。 Yは1個以上の電子供与性窒素原子を含む故、
複素環式部分内の少なくとも2個の窒素原子が白
金原子に結合している、式(L)(PtX2)2(Y)2
で表わされる別の新規な触媒的に活性な双金属性
錯体を製造することができる。式(L)(PtX2)2
(Y)2を有するこれらの錯体は、置換反応におい
て式(L)PtX2(Y)(各式中のL,X及びYは
前記と同義である)の錯体と共に共同生成物とし
て形成される。反応混合物中における溶解度が低
いので、過によつて容易に単離される。 Lは1個以上の電子供与性窒素原子を含んでい
るので、複素環式リガンド内の少なくとも2個の
環形成窒素原子がロジウム原子に結合した、式L
〔RhX(CO)2〕2を有する別の新規な触媒的に活性
な双金属性の化合物を製造することができる。式
L〔RhX(CO)2〕2を有するこれらの化合物は、L
及び〔RhX(CO)2〕2(L及びXは前記と同義であ
る)を1:1のモル比で化合させることによつて
形成される。これらの化合物は、過によつて反
応混合物から容易に単離される。 式(L)PtX2(Y)を有する錯体から形成され
るイオン性錯塩は、ジクロロメタン、ベンセン又
はヘキサンのような非極性の有機溶媒中で白金化
合物とプロトン酸(例えばHBrもしくはHCl)又
は塩(例えばAgCF3SO3)とを化合させることに
より、式(L)PtX2(Y)(Z)(式中のL,X及
びYは前記と同義であり、そしてZはHBr,HCl
又はAgCF3SO3である)の錯体を得る方法で製造
される。 ヒドロシリル化用触媒の新規な部類には、
PNZがフエナジンを表わし、そしてX及びQが
前記と同義である単金属性錯体の還元体も包含さ
れる。本発明の単金属性錯体を還元すると、高度
の反応性を有する白金錯体が得られ、後述すると
おり還元は、電解又は水素、アルカリ金属もしく
はシランとの反応によつて達成できる。 これらの錯体及び基は、式H〔(PNZ)PtX2
(Q)〕2、〔(PNZ)PtX2(Q)〕- 2及び〔H(PNZ)
PtCl2(C2H4)〕3PtCl3(式中のPNZ、X及びQは前
記と同義である)を有する。還元体とは、電子又
は水素原子の付加によつて、例えば(フエナジ
ン)PtCl2(エチレン)のオリゴマー化された生成
物が得られたものを意味する。このように生成さ
れた二量体のH〔(PNZ)PtCl2(C2H4)〕2は、ヒド
ロシリル化用触媒として有用であり、そして前駆
体の(PNZ)PtCl2(C2H4)よりも反応性に富む
触媒である。特定的には、H〔(PNZ)PtX2(Q)〕
2を形成するための単金属性フエナジン白金錯体
の還元は、トルエン又は好ましくはジクロロメタ
ンのような非プロトン性溶媒中において、PtCl2
〔(C2H5)2S〕2又は好ましく白金黒のような白金
触媒の存在下で、次の化学方程式に従つて達成で
きる: (PNZ)PtCl2(C2H4)H2 ―――――→ Pt触媒H〔(PNZ)PtCl2(C2H4)〕2 (PNZ)PtX2(Q)の還元は、テトラ−n−ブ
チルアンモニウムフルオロボレートのような支持
電解質の存在下において、アセトニトリル又はジ
クロロメタンのような極性有機溶媒中でPt1モル
当り約0.5フアラデーが消費されるまで電解する
ことによつても達成される。別法として、ナフタ
レンのようなキヤリヤーの存在又は不在下に、ア
ルカリ金属のアマルガム又はアルカリ金属を用い
て還元を行うことができる。金属還元に用いられ
る溶媒は、テトラヒドロフラン又は1,2−ジメ
トキシエタンのようなエーテルである。アルカリ
金属対白金錯体のモル比は0.5〜1であり、それ
以上に還元すると分解が起きる。(PNZ)PtCl2
(C2H4)の錯体の場合には、次のような3種の反
応で還元できる: (PNZ)PtX2(C2H4)→〔(PNZ)PtCl2(C2
H4)〕- 2 (1) 電解、又は (2) アルカリ金属アマルガム、又は (3) アルカリ金属 触媒〔H(フエナジン)PtCl2(C2H4)3PtCl3を
形成するための(PNZ)PtX2(C2H4)の還元は
クロロホルム中で行う。適当なリダクタント
(reductant)には、タイプR′(4-o)SiHo(式中、n
は1〜3の整数であり、R′は炭素数10までのア
ルキル基、炭素数4までのアルコキシ基、フエニ
ル又はジフエニルである)のトリアルキル−、ト
リアリール−又はトリアルコキシシランが包含さ
れる。好ましい珪素−結合リダクタントは(C6
H5)3SiH又は(CH3O)3SiHである。この際起こ
る反応は次のように説明できる: (PNZ)PtX2(C2H4)R′(4-o)SiHo ――――――――――――→ CHCl3〔H(PNZ)PtX2(C2H4)〕3PtCl3 本発明のオルガノシリコーン組成物に含まれる
錯体の割合は広範囲に変動しうるが、一般的には
共同反応体の重量に対して1〜1000重量ppmの白
金、ロジウム又はイリジウムとなるのに充分な量
が有用である。 付加硬化すなわちヒドロシリル化反応により、
オルガノシラン及びポリシロキサンが生じる。本
発明の触媒−含有オルガノシリコーン組成物は、
低粘度のペーストから腰の強い可塑性のドウ状物
質までの範囲に亘つて造形できる物質である。成
形又は押出しにより、これらの組成物は造形で
き、その後硬化処理によつてシリコーン物品をゴ
ム状態に変換する。そのようにして形成されるゴ
ム状の製品の例にはO−リング、ガスケツト及び
チユーブ類がある。 以下例をあげて本発明の目的及び利点を説明す
るが、これらの例中に記載される特定の物質及び
その量、ならびに他の条件及び細部事項によつて
本発明が不当に制約されるものでないことを理解
すべきである。 例 1 白金−窒素錯体触媒の合成 A (フエナジン)PtCl2(C2H4) 熱アセトニトリル20mlに溶解した3.3ミリモル
(0.60g)のフエナジンを同じ溶媒20ml中に3.3ミ
リモル(1.28g)のKPtCl3(C2H4)を含む溶液に
加えた。得られた混濁溶液を室温で24時間放置し
た。分離した固形分を過器上に回収し、ジクロ
ロメタン−エタノール溶液を徐々に蒸発させる再
結晶法で0.58gの生成物を黄色針状結晶として得
た。もとの母液を蒸発させ、同じように残渣を再
結晶させて、追加生成物0.32gを得た。合計収量
は0.90g(59%)であつた。分光分析により、生
成物が(フエナジン)PtCl2(C2H4)であること
を確認した。赤外スペクトルは単一のPt−Clの
ストレツチングバンド(stretching band)を示
したが、これは生成物がトランス型の立体構造を
有することを示すものであつた。同じような方法
で、類似のピラジン及びキノキサリン系の白金−
窒素錯体を製造した。また、KPtCl3(C3H6)を
用いて(フエナジン)PtCl2(C3H6)も製造でき
た。 上記と同じ一般方法を用い、下記のような錯体
触媒を合成し、元素分析によつてそれらの組成を
確認した。 表 錯 体 1 (ピラジン)PtCl2(C2H4) 2 (キノキサリン)PtCl2(C2H4) 3 (フエナジン)PtCl2P(C6H5)3 4 (フエナジン)PtCl2(C6H5CH=CH2) 5 (フエナジン−N−オキシド)PtCl2(C2
H4) 6 (フエナジン)〔PtCl2(スチレン)〕2 7 〔2,3,5,6−(CH3)4ピラジン〕
PtCl2(C2H4) 8 (フエナジン)PtCl2(C2H4)・AgCF3SO3 9 (フエナジン)PtCl2〔S(C2H5)2〕 10 (フエナジン)PtCl2(C2H4)・HCl 11 (フエナジン)PtCl2As(C6H5)3 12 (フエナジン)〔PtCl2As(C6H5)3〕2 13 (フエナジン)〔PtCl2P(C6H5)3〕2 B (フエナジン)PtCl2(C2H4)・CF3SO3Ag 熱ベンゼン30mlに溶解した1.0ミリモル(0.47
g)の(フエナジン)PtCl2(C2H4)を同じ溶媒
6ml中に1.0ミリモル(0.246g)のトリフルオロ
メタンスルホン酸銀を含む溶液に加えた。15分後
に、黄色の生成物を過器上に回収し、ベンゼン
で洗浄してから減圧乾燥した。収量0.57g・伝導
率の測定及び分光分析の結果、次の生成物の形成
されたことがわかつた。 (フエナジン)PtCl2(C2H4)・CF3SO3Ag。 C (フエナジン)PtCl2(C2H4)・HCl ジクロロメタン中に0.5gの(フエナジン)
PtCl2(C2H4)を含む溶液中に無水の塩化水素流
を通した。反応混合物を過し、液を取つてお
いた。固形物の方はジクロロメタン−エタノール
溶液を徐々に蒸発させて再結晶させ、生成物0.1
gを得た。前記の液をヘプタンで処理し、濃縮
して固形物を得、同じように再結晶させてさらに
0.15gの生成物を得た。2度に得られた各生成物
が同一のものであることは、分光分析及び元素分
析でわかつたし、表の化合物に一致することが
確認された。 D (複素環式アミン)PtCl2(CO)錯体 約0.05gの量の(アミン)PtCl2(C2H4)(ただ
し、アミンは次の表に記載のもの)をバイアル
に入れ、ゴムの隔膜でこれを密封した。窒素でバ
イアルを完全にフラツシングし、シリンジを用い
て約1mlの脱酸素ジクロロメタンを導入した。溶
液中に一酸化炭素を徐々に通してオレフインの置
換及びカルボニル錯体の形成を行つたが、この工
程は黄色の強さの低下を通常伴う。シリンジを用
いて試料を取出したが、分光分析の結果は相当す
る(複素環式アミン)PtCl2(CO)の存在を示し、
例えばピラジンを用いた時には、得られた錯体は
(ピラジン)PtCl2(CO)であつた。 表 ピラジン キノキサリン フエナジン フエナジン−N−オキシド 2,6−ジメチルピラジン 2,3,5,6−テトラメチルピラジン E (フエナジン)PtCl2P(C6H5)3及び(フエ
ナジン)〔PtCl2P(C6H5)3〕2 アセトニトリル10mlに溶解したトリフエニルホ
スフイン(0.5ミリモル、0.13g)及び0.24g
(0.5ミリモル)の(フエナジン)PtCl2(C2H4)
を1夜還流及びかく拌した。熱反応混合物から双
金属性の触媒(フエナジン)〔PtCl2P(C6H5)3〕2
が沈殿するので、過によつてこれを単離した。
収量0.1g。単金属性の触媒(PNZ)PtCl2P(C6
H5)3は液中に依然として残るので、液を濃
縮及び冷却し、アセトニトリルから再結晶させて
0.18gの(PNZ)PtCl2P(C6H5)3を黄色板状結
晶として得た。分光分析により生成物を同定し
た。 同じようにして、スチレン及びトリフニエルア
ルシン類似体を製造した。分光分析(前記の表
の化合物4,6,11及び12参照)によつてこれら
の生成物は同定された。 F (イミダゾール)PtCl2(C2H4)及び(1,
2,4−トリアゾール)PtCl2P(C2H4) 水15ml中KPtCl3(C2H4)0.37g(1ミリモル)
の溶液に、水3mlに溶解した0.068g(1ミリモ
ル)のイミダゾールをかく拌下に加えた。所望の
(イミダゾール)PtCl2(C2H4)の黄色の微結晶性
固体が分離したので、これを過器の上に集め、
水で洗浄してから減圧乾燥した。収量0.26g、融
点119°〜120°。元素分析により、生成物が(イミ
ダゾール)PtCl2(C2H4)であることを確認した。
この方法を用いてKPtCl3(C3H6)から(イミダ
ゾール)PtCl2(C3H6)を製造できる。 1,2,4−トリアゾールを用い、(1,2,
4−トリアゾール)PtCl2P(C2H4)を同じよう
に合成した。収量0.18g(50%)。320℃に加熱し
ても、この化合物は溶融せず、わずかに暗色化し
たのみであつた。元素分析により、生成物が
(1,2,4−トリアゾール)PtCl2(C2H4)であ
ると確認した。 G (フエナジン)RhCl(C8H12) アセトニトリル30mlに溶解した1.25g(2.5ミ
リモル)の〔RhCl(COD)〕2に、最低限度の量の
温アセトニトリルに溶解した0.90g(5.0ミリモ
ル)のフエナジンを加えた。針状の結晶が橙色溶
液から分離し始めた。0.5時間後、これらの結晶
を過器に集め、新鮮な溶剤で洗浄してから減圧
乾燥した。収量1.6g(75%)。分光及び元素分析
により、この結晶性物質が(フエナジン)RhCl
(C8H12)であることを確認した。 前記の方法に従い、出発原料として〔RhBr
(COD)〕2又はフエナジン−N−オキシドを用い
て(フエナジン)RhBr(C8H12)及び(フエナジ
ン−N−オキシド)RhCl(C8H12)を製造した。
分光分析及び元素分析でこれらの化合物を確実に
同定した。 H (キノキサリン)RhCl(C8H12) アセトニトリル2mlに溶解した1.66ミリモルの
キノキサリンを同じ溶媒20mlに溶解した〔RhCl
(COD)〕20.41g(0.83ミリモル)の溶液に加え
た。窒素噴流を用いて混合物を蒸発させて2mlと
した。残つた溶液を加熱して沸騰させ、そして
過した。冷却したところ、黄色の結節(nodule)
として生成物が分離した。生成物を過及び減圧
乾燥した。収量0.2g(32%)。分光及び元素分析
により、生成物が(キノキサリン)RhCl(C8
H12)であることが確実に同定した。 I (フエナジン)IrCl(C8H12) R.ブルース・キング(Bruce King)著「オル
ガノメタリツク・シンセシス」
(“Organometallic Synthesis”)、1巻132頁、ニ
ユーヨークのアカデミツク・プレス社
(Academic Press)1965年発行に開示される方
法により、シクロオクタジエン イリジウム
(I)クロリド二量体を水和IrCl3から製造した。
この粗二量体の試料0.95gを25mlのメチレンクロ
リドに溶解し、溶液を過した。0.51g(2.8ミ
リモル)のフエナジンを加えた。得られた橙色溶
液を減圧下に蒸発させて小容量とし、エタノール
で希釈した。−20℃に冷却したところ、0.8gの赤
褐色の固体が分離した。この固体を熱アセトニト
リルから再結晶させて0.20gのイリジウム錯体を
暗褐色の針状結晶として得た。分光及び元素分析
により、この生成物が(フエナジン)IrCl(C8
H12)であることを確実に同定した。 J (フエナジン)RhCl(CO)2 ベンゼン35ml中の再昇華〔RhCl(CO)2〕20.4g
(1ミリモル)に0.36g(2ミリモル)のフエナ
ジンを含むベンゼン10mlの溶液を滴状添加した。
得られた橙色溶液を減圧下に蒸発させて3mlとな
し、ヘキサンで希釈して生成物0.60g(80%)を
黄色の針状結晶として得た。分光及び元素分析に
より、生成物が確実に(フエナジン)RhCl(CO)
2であると同定した。赤外スペクトルは2本のRh
−カルボニルのストレツチングバンドを含んでお
り、生成物がシス型の立体配置であることを示し
ていた。 上記方法により、フエナジンの代りにフエナジ
ン−N−オキシドを用いて(フエナジン−N−オ
キシド)RhCl(CO)2を製造し、分光及び元素分
析によりその同定を行つた。 K (フエナジン)〔RhCl(CO)2〕2 フエナジンの量を半分にし、例Jの方法を用い
てこの双金属性化合物を製造した。橙色の結晶性
物質の収量は0.45g(79%)であつた。分光及び
元素分析により生成物が(フエナジン)〔RhCl
(CO)2〕2であることが確実に同定した。 L (イミダゾール)RhCl(CO)2 10mlのクロロホルム〔Rh(CO)2Cl〕20.19g
(0.5ミリモル)を溶解した溶液を同じ溶媒3ml中
の0.069g(1ミリモル)のイミダゾールに加え
た。ペプタンを用いてこの黄色溶液を曇り点まで
希釈し、次いで加熱せずに回転蒸発装置上で濃縮
した。(イミダゾール)RhCl(CO)2の黄色結晶が
分離したので、これを過器上に集めて減圧乾燥
した。収量0.20g、融点77〜80℃。元素分析によ
り、この生成物が(イミダゾール)RhCl(CO)2
であることを確実に同定した。赤外スペクトルは
2本のRh−カルボニルのストレツチングバンド
を含み、この生成物がシス型の立体配置を有する
ものであることを示していた。 イミダゾールに代えて1,3,4−トリアジン
を用い、同じ方法で(1,2,4−トリアゾー
ル)RhCl(CO)2の橙色結晶(融点測定で分解)
を製造した。分光及び元素分析でこの生成物を同
定した。 M (フエナジン)IrCl(CO)2 アセトニトリル25mlに溶解したポリマー性の
〔IrCl(CO)3〕0.31g(1ミリモル)とフエナジン
0.18g(1ミリモル)との混合物を還流下に16時
間かく拌した後過した。ヘキサンを用いて液
を曇り点まで希釈し、次に−20℃に冷却した。分
離した黄色結晶を過器上に集めた。ドライアイ
スで冷却するプローブを備えた昇華装置(80℃、
3×10-3mm)内で加熱することにより、粗生成物
から未反応のフエナジンを除いた。純粋な黄色結
晶性生成物の収量0.075g、融点195℃。分光およ
び元祖分析の結果は、この生成物が(フエナジ
ン)IrCl(CO)2であることを示した。赤外スペク
トルには2本のIr−カルボニルのストレツチング
バンドが含まれ、生成物がシス型の立体配置であ
ることを示していた。 例 2 白金−窒素錯体触媒の還元 A 水素による(フエナジン)PtCl2(C2H4)の
還元 ジクロロメタン20mlに0.40gの(フエナジン)
PtCl2(C2H4)を窒素下で溶解して溶液を調製し
た。白金黒(5mg)を加え、かく拌下の反応混合
物中に水素のゆるい流れを3.5時間通した。過
して生成物0.26gを暗緑色の固体として得、これ
をジクロロメタンで洗浄し、吸引乾燥してから減
圧下に貯蔵した。分光及び元素分析の結果、生成
物がH〔(フエナジン)PtCl2(C2H4)〕2であること
を確実に同定した。 B (フエナジン)PtCl2(C2H4)の電気化学的
還元 本例における電気化学的測定は、慣用の3電極
法を用いて行つた。4℃に保たれた、水ジヤケツ
ト付きのセルに、0.1Mのテトラブチルアンモニ
ウムのジクロロメタン溶液に溶解した試料を入れ
た。溶媒で予備飽和された窒素を用いて溶液の脱
酸素処理を行つた。 電流が最初の値の4%に低下するまで(フエナ
ジン)PtCl2(C2H4)の還元を−0.9V(飽和カロメ
ル参照電極に対して)で行つたが、この時点で白
金1モル当り0.49フアラデーの電気が流れたこと
になる。シリンジを用いて暗緑色溶液の小試料を
窒素充満のEPR管又は方形キユベツトに移し、
電子分光分析に供した。分光分析により、〔(フエ
ナジン)PtCl2(C2H4)〕- 2の同定を行つた。カチオ
ンはテトラブチルアンモニウムイオンであつた。 C 金属ナトリウムによる(フエナジン)PtCl2
(C2H4)の還元 0.047gの(フエナジン)PtCl2(C2H4)及び
0.26gの0.44%マグネシウムアマルガムの上に5
mlの脱気ずみアセトニトリル(5A分子篩で乾燥
したもの)をコンデンスした。約5分間振とうし
た後、目の荒いフリツトを用いて緑色溶液を過
してEPR管に入れた。電子分光分析用の試料を
同じように調製した。EPR及び可視スペクトル
によつて〔(PNZ)PtCl2(C2H4)〕- 2の同定を行つ
た。カチオンがナトリウムイオンであつたこと以
外、この生成物は例2Bにおいて電気化学的に製
造した物質と一致した。 ジメトキシエトン中のナトリウムアマルガム又
はテトラヒドロフラン中のナトリウムナフタリド
を用いて同じような反応を行つたが、同じような
結果が得られた。これらの反応を長時間行うと、
緑の色が赤色のフエナジンアニオン基で置換さ
れ、最終的には白金鏡が反応容器の壁面に形成さ
れる。 例 3 (フエナジン)PtCl2(C2H4)とトリフエニルシ
ランとの反応 白金化合物0.47g、トリフエニルシラン0.27g
及びクロロホルム(CaSO4から新しく蒸留したも
の)25mlの混合物を窒素下において15分かく拌し
た後、3時間放置した。フリツト上に微細な黒色
の微結晶0.23gを集め、新鮮な溶剤で洗い、減圧
乾燥した後、窒素下に保存した。分光及び元素分
析により、〔H(PNZ)PtCl2(C2H4)〕3−PtCl3と
して確実に同定した。 (PNZ)PtCl2(C2H4)を還元できると認めら
たシランには、ほかに1,1,2−トリメチルジ
シラン、1,1,1−トリメチルジシラン、ジエ
トキシシラン、フエニルシラン、ジエチルシラ
ン、オクチルシラン、ペンタメチルジシロキサン
及びジフエニルシランがある。 例 4 ヒドロシリル化反応 A Pt−N錯体触媒使用による1−メチルシク
ロヘキセンのヒドロシリル化 トリクロロシラン20ml、クロロホルム25ml、1
−メチルシクロヘキセン8.1g及び(フエナジン)
PtCl2(C2H4)0.055gの混合物を窒素下に6日間
還流及びかく拌した。反応混合物を蒸留し、トリ
クロロシリルメチルシクロヘキサンC6H11CH2
SiCl32.2gを得た。生成物は、質量分析及び
NMRスペクトルでその特性が確認された。 B Pt−N錯体触媒を用いたヒドロシリル化に
よる付加硬化 後記の表に示す濃度において、いくつかの白
金触媒を下記の平均組成Aを有するオリゴマー液
中に分散させた: オリゴマー組成物B: からなる架橋剤を全組成物の5重量%の量で加え
た。5秒以内にゲル化(剛性を有するポリマーの
形成)が起きる温度(すなわち、活性化温度)を
「コフネル・ハイツバンク」“Kofner
Heizbank”)のホツトバー〔オーストリアのライ
ヘルト社(Reichert)製〕上で測定した。ヒドロ
シリル化によつてオリゴマーの架橋結合が起こ
り、粘度が急激に増加した。いずれの場合にも、
活性の著るしい触媒からは剛性に富むポリマーが
得られた。結果を表に示してあるが、この表か
ら、対照の錯体触媒である(ピリジン)PtCl2(C2
H4)及びPtCl2〔S(C2H5)2〕2に較べて、(フエナ
ジン)PtCl2(C2H4)の方が活性化温度が低く、
周囲温度におけるゲル化時間が長いことがわか
る。このことは、触媒の使用濃度が低い時に特に
顕著である。白金は価格が高い故、低濃度で用い
ることが望ましい。
【表】
上記のデータは、(フエナジン)PtCl2(C2H4)
オリゴマー混合物がいちだんと安定であつことを
示している。すなわち、10ppmのPt濃度におい
て、(フエナジン)PtCl2(C2H4)によるものは、
(ピリジン)PtCl2(C2H4)によるものよりも可使
時間が2.5倍であるのに、活性化温度が30℃低い。
低い活性化温度は、熱に対して不安定な基体上に
おいて硬化処理を行いたい場合に特に有利であ
る。 上記と同じ一般方法を用い、オリゴマーA及び
Bの硬化に下記の錯体が同じような活性を有する
ことが認められた: 表 錯 体 (フエナジン)PtCl2(C2H4)・AgSO3CF3 (フエナジン)PtCl2(スチレン) (フエナジン)PtCl2(C2H4)・HCl (フエナジン)PtCl2S(C2H5)2 (キノキサリン)PtCl2(C2H4) (ピラジン)PtCl2(C2H4) (フエナジン)PtCl2P(C6H5)3 (フエナジンオキシド)PtCl2(C2H4) H〔(フエナジン)PtCl2(C2H4)〕2 〔(C4H9)4N〕〔(フエナジン)PtCl2(C2H4)〕2 〔H(フエナジン)PtCl2(C2H4)〕3PtCl3 例3で製造したH〔(フエナジン)PtCl2(C2
H4)〕2及びH3〔(フエナジン)PtCl3(C2H4)〕3もヒ
ドロシリル化用触媒としての活性を有する
(100ppmPtにおいて)ことが認められた。オリ
ゴマーA及びBに供試錯体をPt100ppmの濃度で
加え、混合物をかく拌した。ヒドロシリル化によ
つてオリゴマーの架橋結合が生じ、粘度の急激な
増加が起こつた。 C 造形品 触媒として(フエナジン)PtCl2(エチレン)を
用い、上記Bで調製したポリマーをガスケツト用
の加熱金型(110℃)に注入した。15分後に固形
のゴム状ガスケツトを金型から取出した。 D ヒドロシリル化反応におけるRh−N錯体の
触媒としての利用 後記の表及びに示す2種類のビニル官能シ
ロキサンポリマーであるC及びDを用い、いくつ
かのロジウム錯体について、ヒドロシリル化用触
媒としての有用性を評価した。2mlのジクロロメ
タルに溶解したロジウム化合物を前記のビニル官
能シロキサンに加えてからジクロロメタンを蒸発
させて溶液を調製した。典型的なロジウムの濃度
は、重量で金属25〜50ppmであつた。触媒を含ま
せたビニルシロキサン10mlに対し、0.5mlのDC−
1107〔ダウ・コーニング社(Dow Corning Co.)
製のポリヒドロシロキサン架橋剤、(CH3)3Si
〔CH3Si(H)O〕35Si(CH3)3〕を添加し、ゲル化
時間(すなわち、1979年に再認定されたASTM
D−2471−71で測定する、ゴムの状態に架橋結合
されるのに要する時間)を測定した。触媒が効率
的であるほど、架橋結合ヒドロシリル化反応は急
速であり、従つてゲル化時間は短縮される。比較
のため、当業界で公知の化合物、すなわち、
〔(COD)RhCl〕2及び(ピリジン)RhCl(COD)
を用いた対照実験も行つた。
オリゴマー混合物がいちだんと安定であつことを
示している。すなわち、10ppmのPt濃度におい
て、(フエナジン)PtCl2(C2H4)によるものは、
(ピリジン)PtCl2(C2H4)によるものよりも可使
時間が2.5倍であるのに、活性化温度が30℃低い。
低い活性化温度は、熱に対して不安定な基体上に
おいて硬化処理を行いたい場合に特に有利であ
る。 上記と同じ一般方法を用い、オリゴマーA及び
Bの硬化に下記の錯体が同じような活性を有する
ことが認められた: 表 錯 体 (フエナジン)PtCl2(C2H4)・AgSO3CF3 (フエナジン)PtCl2(スチレン) (フエナジン)PtCl2(C2H4)・HCl (フエナジン)PtCl2S(C2H5)2 (キノキサリン)PtCl2(C2H4) (ピラジン)PtCl2(C2H4) (フエナジン)PtCl2P(C6H5)3 (フエナジンオキシド)PtCl2(C2H4) H〔(フエナジン)PtCl2(C2H4)〕2 〔(C4H9)4N〕〔(フエナジン)PtCl2(C2H4)〕2 〔H(フエナジン)PtCl2(C2H4)〕3PtCl3 例3で製造したH〔(フエナジン)PtCl2(C2
H4)〕2及びH3〔(フエナジン)PtCl3(C2H4)〕3もヒ
ドロシリル化用触媒としての活性を有する
(100ppmPtにおいて)ことが認められた。オリ
ゴマーA及びBに供試錯体をPt100ppmの濃度で
加え、混合物をかく拌した。ヒドロシリル化によ
つてオリゴマーの架橋結合が生じ、粘度の急激な
増加が起こつた。 C 造形品 触媒として(フエナジン)PtCl2(エチレン)を
用い、上記Bで調製したポリマーをガスケツト用
の加熱金型(110℃)に注入した。15分後に固形
のゴム状ガスケツトを金型から取出した。 D ヒドロシリル化反応におけるRh−N錯体の
触媒としての利用 後記の表及びに示す2種類のビニル官能シ
ロキサンポリマーであるC及びDを用い、いくつ
かのロジウム錯体について、ヒドロシリル化用触
媒としての有用性を評価した。2mlのジクロロメ
タルに溶解したロジウム化合物を前記のビニル官
能シロキサンに加えてからジクロロメタンを蒸発
させて溶液を調製した。典型的なロジウムの濃度
は、重量で金属25〜50ppmであつた。触媒を含ま
せたビニルシロキサン10mlに対し、0.5mlのDC−
1107〔ダウ・コーニング社(Dow Corning Co.)
製のポリヒドロシロキサン架橋剤、(CH3)3Si
〔CH3Si(H)O〕35Si(CH3)3〕を添加し、ゲル化
時間(すなわち、1979年に再認定されたASTM
D−2471−71で測定する、ゴムの状態に架橋結合
されるのに要する時間)を測定した。触媒が効率
的であるほど、架橋結合ヒドロシリル化反応は急
速であり、従つてゲル化時間は短縮される。比較
のため、当業界で公知の化合物、すなわち、
〔(COD)RhCl〕2及び(ピリジン)RhCl(COD)
を用いた対照実験も行つた。
【表】
* 対照
実験2の組成物の室温ゲル化時間は、他の供試
組成物のそれと同じ程度であつたが、90℃におけ
るゲル化時間はきわめて短かく、高められた温度
において有効な触媒であることを示した。実験1
の組成物の室温ゲル化時間は異常に長く、(フエ
ナジン)RhBr(COD)が長期の可使時間を必要
とする作業に有用であることを示すものであつ
た。(フエナジン)RhBr(COD)は120℃におい
て有効な触媒であつた。
実験2の組成物の室温ゲル化時間は、他の供試
組成物のそれと同じ程度であつたが、90℃におけ
るゲル化時間はきわめて短かく、高められた温度
において有効な触媒であることを示した。実験1
の組成物の室温ゲル化時間は異常に長く、(フエ
ナジン)RhBr(COD)が長期の可使時間を必要
とする作業に有用であることを示すものであつ
た。(フエナジン)RhBr(COD)は120℃におい
て有効な触媒であつた。
【表】
* 対照
実験7の組成物は、室温できわめて安定であ
り、しかも105℃という比較的低い温度で活性化
できる。 実験7の組成物をガスケツト用の加熱金型
(110℃)に注入した。15分後に固形もゴム状ガス
ケツトを金型から取出したが、このことはヒドロ
シリル化反応によつて有用な製品が製造されたこ
とを実証するものであつた。 E ヒドロシリル化反応における(ピラジン)
〔(RhCl(CO)2〕2の触媒としての利用 本明細書の背景技術と題した欄で説明した引例
に開示された方法で製造したロジウムの錯体の
(ピラジン)〔(RhCl(CO)2〕2と、2mlのジクロロ
メタンとを前記のポリマーCで示されるビニル官
能シロキサンに加えた後、ジクロロシロキサンを
蒸発させて混合物を調製した。ロジウムの濃度
は、重量で金属50ppmとした。触媒を含ませたビ
ニルシロキサン10mlに0.5mlのDC−1107(ダウ・
コーニング社製のポリヒドロシロキサン架橋剤、
(CH3)3Si〔CH3Si(H)O〕35Si(CH3)3)を加え
た。ガスケツトの形にした加熱(110℃)金型の
中に組成物を注入した。15分後に固形のゴムのガ
スケツトを金型から取出したが、有用な製品がヒ
ドロシリル化反応によつて製造されることの証左
であつた。 当業者であれば、本発明の枠及び精神から逸脱
することなく、本発明の種々の修正及び変法が可
能であることが明らかであろう。また、本発明は
ここに記載した例示的態様に不当に制約されるも
のでないことを理解すべきである。
実験7の組成物は、室温できわめて安定であ
り、しかも105℃という比較的低い温度で活性化
できる。 実験7の組成物をガスケツト用の加熱金型
(110℃)に注入した。15分後に固形もゴム状ガス
ケツトを金型から取出したが、このことはヒドロ
シリル化反応によつて有用な製品が製造されたこ
とを実証するものであつた。 E ヒドロシリル化反応における(ピラジン)
〔(RhCl(CO)2〕2の触媒としての利用 本明細書の背景技術と題した欄で説明した引例
に開示された方法で製造したロジウムの錯体の
(ピラジン)〔(RhCl(CO)2〕2と、2mlのジクロロ
メタンとを前記のポリマーCで示されるビニル官
能シロキサンに加えた後、ジクロロシロキサンを
蒸発させて混合物を調製した。ロジウムの濃度
は、重量で金属50ppmとした。触媒を含ませたビ
ニルシロキサン10mlに0.5mlのDC−1107(ダウ・
コーニング社製のポリヒドロシロキサン架橋剤、
(CH3)3Si〔CH3Si(H)O〕35Si(CH3)3)を加え
た。ガスケツトの形にした加熱(110℃)金型の
中に組成物を注入した。15分後に固形のゴムのガ
スケツトを金型から取出したが、有用な製品がヒ
ドロシリル化反応によつて製造されることの証左
であつた。 当業者であれば、本発明の枠及び精神から逸脱
することなく、本発明の種々の修正及び変法が可
能であることが明らかであろう。また、本発明は
ここに記載した例示的態様に不当に制約されるも
のでないことを理解すべきである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (a) 一般式:(L)PtX2(Y)及び(L)
RhX(W)2を有する単金属性錯体、 (b) 一般式:(L)(PtX2)2(Y)2及び(L)
〔RhX(CO)2〕2を有する双金属性錯体、 (c) 一般式:(L)PtX2(Y)(Z)を有するイオ
ン性錯体、ならびに (d) 一般式: (i) H〔(PNZ)PtX2(Q)〕2、 (ii) 〔(PNZ)PtX2(Q)〕2 -、及び (iii) 〔H(PNZ)PtCl2(C2H4)〕3PtCl3 を有する単金属性錯体の還元体 (上記各式中、 Lは同一の環内に2〜4個の環形成窒素原子の
みを有する少なくとも1個の5員又は6員環を含
む単一環又は縮合2−、3−または4−複素環式
リガンドであり、その窒素原子の少なくとも1個
が白金又はロジウム原子と結合し、但し二個の窒
素原子同一の6員環中にある場合は各窒素原子
は、二個の環炭素原子又はフエナジン−N−オキ
シドに結合し、 Yは白金原子の一つの配位位置のみを満たす、
非荷電単座リガンドであり、かつ (1) 置換されていない又はアリール基で置換され
ているオレフイン、 (2) トリフエニルホスフイン又はトリフエニルア
ルシン、 (3) ジエチルスルフイドおよび (4) 一酸化炭素から選択され、そのリガンドは25
個迄の炭素数を有し、 Wは金属原子の一つ又は二つの配位位置を満た
す非荷電リガンドであり、かつモノ−又はジ−オ
レフイン又は25個迄の炭素数を有するアリール置
換モノ又はジ−オレフインおよび一酸化炭素から
選択され、 Xは独立してCl,Br,I,CN又はSCNであ
り、 ZはHCl,HBr又はトリフルオロメタンスルホ
ン酸銀であり、 Qは炭素数2〜25のオレフインリガンドであ
り、そして PNZはフエナジンである) の部類から選ばれる白金及びロジウム系の窒素含
有錯化合物からなるヒドロシリル化用触媒。 2 (フエナジン)PtCl2(C2H4)、(イミダゾー
ル)PtCl2(C2H4)、(フエナジン)PtCl2(C3H6)、
(イミダゾール)PtCl2(C3H6)、(ピラジン)
PtCl2(C2H4)、〔2,3,5,6−(CH3)4ピラジ
ン〕PtCl2(C2H4)、(フエナジン)RhCl(CO)2、
((フエナジン)RhCl(C8H12)、(イミダゾール)
RhCl(CO)2、(キノキサリン)RhCl(C8H12)、及
び(フエナジン−N−オキシド)RhCl(CO)2か
らなる群から選ばれる上記1の触媒。
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US24592781A | 1981-03-20 | 1981-03-20 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57176994A JPS57176994A (en) | 1982-10-30 |
| JPH0560982B2 true JPH0560982B2 (ja) | 1993-09-03 |
Family
ID=22928664
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57044447A Granted JPS57176994A (en) | 1981-03-20 | 1982-03-19 | Hydroxylation catalyst |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS57176994A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6573328B2 (en) * | 2001-01-03 | 2003-06-03 | Loctite Corporation | Low temperature, fast curing silicone compositions |
| JP3912523B2 (ja) | 2002-11-29 | 2007-05-09 | 信越化学工業株式会社 | 難燃性シリコーン組成物、及びシリコーンゴム硬化物又はシリコーンゲル硬化物の難燃性向上方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS51141866A (en) * | 1975-05-30 | 1976-12-07 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | Process for preparing rhodium-imidazole complex |
-
1982
- 1982-03-19 JP JP57044447A patent/JPS57176994A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS57176994A (en) | 1982-10-30 |
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