JPH0561321B2 - - Google Patents
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- JPH0561321B2 JPH0561321B2 JP59236734A JP23673484A JPH0561321B2 JP H0561321 B2 JPH0561321 B2 JP H0561321B2 JP 59236734 A JP59236734 A JP 59236734A JP 23673484 A JP23673484 A JP 23673484A JP H0561321 B2 JPH0561321 B2 JP H0561321B2
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- alloy
- strength
- base material
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02F—CYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
- F02F7/00—Casings, e.g. crankcases
- F02F7/0085—Materials for constructing engines or their parts
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C1/00—Making non-ferrous alloys
- C22C1/04—Making non-ferrous alloys by powder metallurgy
- C22C1/0408—Light metal alloys
- C22C1/0416—Aluminium-based alloys
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T428/00—Stock material or miscellaneous articles
- Y10T428/12—All metal or with adjacent metals
- Y10T428/12014—All metal or with adjacent metals having metal particles
- Y10T428/12021—All metal or with adjacent metals having metal particles having composition or density gradient or differential porosity
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- Metallurgy (AREA)
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- Combustion & Propulsion (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Description
産業上の利用分野
本発明は、粉末冶金法によつて製造されたAl
合金製高強度構造用部材に関する。 従来技術 自動車用内燃機関では、車体の軽量化を図るた
めにAl合金材料が積極的に採用されており、特
にコネクチングロツド、ピストン等の運動部品を
Al合金材料で形成することは、慣性力を軽減す
る上でも効果的である。斯かる運動部品は、高温
環境等の苛酷な条件下で使用されるため、耐熱性
および高強度を持つことが要求され、この要求を
満たすために、合金元素を大きな自由度で添加し
得る粉末冶金製品が採用される傾向にある。 本出願人は先に、高温強度、ヤング率、耐摩耗
性、断熱性の向上を狙い、Alに対して高率のSi,
Fe、およびその他の元素を添加した粉末冶金製
品用Al合金を提案した(特開昭61−44149号公報
参照)。 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、斯かる強力Al合金について
種々検討を加えた結果、クランク軸のような高疲
労強度が要求される構造用部材に適用するには、
このAl合金は、やや強度不足であることが判明
した。 問題点を解決するための手段および作用 本発明は前記に鑑み、特定の組成を有し、また
特定の二層構造とすることによつて疲労強度を改
善し得るようにした前記Al合金製高強度構造用
部材を提供することを目的とする。 前記目的は、10≦Si≦30重量%、4≦Fe≦33
重量%のSiおよびFeを含有する急冷凝固Al合金
粉末より成形されたものであつて、 母材層およびその母材層に一体化された再溶融
処理層より構成されると共に両層はマトリツクス
中にSi結晶粒および金属間化合物粒の両粒子を分
散させてなり、 前記母材層における前記両粒子の粒径をそれぞ
れ10μm以下とし、また前記再溶融処理層におけ
る前記両粒子の粒径をそれぞれ1μm以下とした Al合金製高強度構造用部材によつて達成され
る。 再溶融処理層は、母材層表面に、高密度エネル
ギーを有するレーザビーム、プラズマアーク、
TIGアークなどを用いて表面硬化処理を施すこと
により形成される。 多量のSiを含有するAl−Si系合金では、α固
溶体中に僅かなSiしか固溶されないため、脆いSi
結晶粒がα固溶体中に分散析出され、鋳造品の場
合、Si結晶粒の大きさが、約40〜60μmにも達す
る。この鋳造品を局部的に再溶融した後、凝固さ
せると、その部分が急冷され、粒径約1〜4μmの
微細なSi結晶粒が析出して硬化するが、非処理部
におけるSi結晶粒の大きさに変化はなく、鋳造品
全体としての疲労強度を改善するには至らない。 しかるに、本発明では、SiおよびFeを含有す
る急冷凝固Al合金粉末を成形した、10μm以下の
Si結晶粒および金属間化合物粒の両粒子が分散し
てなる母材層の表面に、Si結晶粒および金属間化
合物粒の両粒子を1μm以下に微細化した硬度・強
度の高い再溶融処理層を形成したので、部材全体
の強度および剛性だけでなく、疲労強度の大幅な
増大を図ることができる。 また、本発明における急冷凝固Al合金粉末が、
10≦Si≦30重量%、4≦Fe≦33重量%の他に、
Mn,Zn,Li,Coよりなる群から選ばれた少なく
とも一種の元素に加えて、Cu,Mgを、1.5≦Mn
≦5.0重量%、0.5≦Zn≦10重量%、1.0≦Li≦5.0
重量%、0.5≦Co≦3.0重量%、0.8≦Cu≦7.5重量
%、0.5≦Mg≦3.5重量%なる範囲で含有すると
更に効果的である。 各元素の添加理由は下記の通りである。 (a) Siについて: Siは主として、熱膨脹係数を下げ、また耐摩耗
性を改善することを目的として添加され、添加量
の増大に伴つてヤング率が向上する。 但し、10重量%未満では、前記効果が十分でな
く、一方、30重量%を超えると、熱間押出し加
工、熱間鍛造加工、機械加工等の加工性が劣化
し、工業的に利用することが困難となる。 (b) Feについて: Feは、母材層の疲労強度および耐熱強度を改
良し、またレーザビーム等の高密度エネルギーに
よる母材層表面の再溶融部周辺に生じる熱影響部
の回復、再結晶による強度低下を補うために添加
され、添加量の増加に伴つてヤング率が向上す
る。 但し、4重量%未満では添加効果が十分でな
く、一方、33重量%を超えると、密度が上昇して
軽量化効果が失われる。 (c) Mnについて: アトマイズ粉末の製造工程では、Al合金粉末
の冷却速度を最も大きくなるように設定する必要
があるが、量産性を考慮した場合103〜105℃/
secが限度である。 この冷却速度の範囲において、Fe≦6重量%
では、Al−Fe−Si系金属間化合物が、熱間押出
し加工工程で十分に分断されるとともにその化合
物の析出状態も塊状であることから、ある程度の
高速熱間鍛造加工が可能である。 また、Fe>6重量%では、前記金属間化合物
の析出状態が針状となり、熱間変形抵抗が増大す
るため、高速熱間鍛造加工が不可能となる。 Mnは、前記金属間化合物の析出状態をコント
ロールするために有効である。すなわち、Mnを
前記特定量添加することによつて、針状のAl2Fe
相およびβ−Al10FeSi相に代えて、塊状のAl11
(Fe,Mn)相およびα−Al24(Fe,Mn)2Si相を
優先的に析出させ、これにより高速熱間鍛造加工
性を良好にし、構造用部材の強度を向上させるこ
とができる。 但し、1.5重量%未満では前記効果が得られず、
一方、5.0重量%を超えると、熱間変形抵抗が増
大するため高速熱間鍛造加工が困難となる。 (d) Znについて: 200℃以下の温度条件下で使用される部材の強
度を向上させるためには、その部材にT6(溶体化
後時効)処理を施して、Si、Cu,Mgの添加で生
じる金属間化合物の析出による硬化現象を利用す
ることが有効であるが、Znは、その時効析出を
促進させる機能を有する。 但し、0.5重量%未満では前記効果が得られず、
一方、10重量%を超えると、熱間変形抵抗が増大
するため高速熱間鍛造加工が困難となる。 従来、Znを有効元素として添加する場合は、
Al合金に含まれるSiは不純物として扱われるが、
本発明におけるAl合金製構造用部材の製造に当
つては粉末冶金法を適用し得るので、急冷凝固
Al合金粉末中にZnとSiとを積極的に共存させ、
初晶Siによる耐摩耗性の向上および熱膨脹率の低
下を図り、またZn化合物の析出による硬化現象
を利用して部材強度を向上させることが可能であ
る。 このようにZnを添加することによつて、T6処
理後における構造用部材の強度を向上させること
ができるので、Feの添加量を少なくしてAl合金、
したがつて構造用部材の密度を小さくし、また熱
間鍛造加工性を良好にすることが可能となる。 (e) Liについて: Liは、Fe添加によるAl合金の密度の上昇を抑
えるために用いられ、その抑制効果はLiの添加量
の増加に応じて向上する。また、Liはヤング率を
向上させて高い剛性を付与する機能をも有する。 但し、1.0重量%未満では密度上昇抑制効果が
少なく、一方、5.0重量%を超えると、Liが活性
であることから、製造工程が複雑になるといつた
問題がある。 (f) Coについて: Coは、熱間鍛造加工性を改善するためにFe含
有量を減少させた場合の高温強度改善に有効であ
り、その上、伸び特性を損うことなく、引張強
さ、耐力および疲労強度を向上させる効果があ
り、また耐応力腐食割れ特性および熱間鍛造加工
性を悪化させることなく、高温強度を向上させる
効果がある。 但し、0.5重量%未満では、前記効果が少なく、
一方、3.0重量%を超えると、改善効果が添加量
の増加ほどに顕著ではなくなり、特にCoは高価
であることから、3.0重量%以下に限定される。 (g) Cuについて: Cuは、Fe,Si添加に伴う成形性および焼結性
の悪化を補うために添加される。 但し、0.8重量%未満では、焼結性の改善およ
び熱処理による強度改善の効果がなく、一方、
7.5重量%を超えると、高温強度が阻害される。 (h) Mgについて: Mgは、Cuと同様の目的で添加される。 但し、0.5重量%未満では、焼結性の改善およ
び熱処理による強度改善の効果がなく、一方、
3.5重量%を超えると、高温強度が阻害される。 常時応力が作用するような構造用部材、例えば
コネクチングロツドにあつては、応力腐食割れ特
性を改善し構造用部材の耐久性を向上させるため
にAl合金中のCu,Mgを不純物程度におさえるの
が好適であり、Cuは0.8重量%未満、Mgは0.5重
量%未満、好ましくはCu,Mgともに0.1重量%
未満とする。 前記組成のAl合金では、マトリツクス中にSi
結晶粒の他に、Al2Fe,Al24Fe2Si,Al14FeSi等
の金属間化合物粒が析出する。それら両粒子の粒
径は、再溶融処理層においてはそれぞれ1μm以
下、その処理が施されていない母材層においては
それぞれ10μm以下でなければならない。その理
由は、再溶融処理層において、両粒子の粒径が
1μmを超えると、切欠きに対する感受性が高くな
つてクラツクが生じ易く、十分な疲労強度向上効
果を期し難いからであり、また、母材層において
両粒子の粒径が10μmを超えると、母材層の疲労
強度向上を期し難く、かつ成形性が悪化するから
である。 したがつて、構造用部材においては、母材層の
疲労強度の不足分を再溶融処理層により補つて、
全体として疲労強度のより一層の増大を図つてい
る。 試験例 (1) 表1に示す急冷凝固Al合金粉末(以下、単
にAl合金粉末という)A〜Sをアトマイジン
グ法により製造し、各Al合金粉末A〜Sを用
いて、冷間静水圧プレス成形法(CIP法)また
は型押しプレス法により直径225mm、長さ300mm
の押出し加工用素材を成形した。 冷間静水圧プレス成形法は、ゴム性チユーブ
内にAl合金粉末を入れ、1.5〜3.0t/cm2程度の
静水圧下で行われる。型押しプレス法は、金型
中にAl合金粉末を入れて常温大気中で、1.5〜
3.0t/cm2程度の圧力下で行われる。 押出し加工用素材を、炉内温度350℃の均熱
炉に設置して10時間保持し、次いで各押出し加
工用素材に熱間押出し加工を施して直径70mmの
丸棒状鍛造用素材を製造した。
合金製高強度構造用部材に関する。 従来技術 自動車用内燃機関では、車体の軽量化を図るた
めにAl合金材料が積極的に採用されており、特
にコネクチングロツド、ピストン等の運動部品を
Al合金材料で形成することは、慣性力を軽減す
る上でも効果的である。斯かる運動部品は、高温
環境等の苛酷な条件下で使用されるため、耐熱性
および高強度を持つことが要求され、この要求を
満たすために、合金元素を大きな自由度で添加し
得る粉末冶金製品が採用される傾向にある。 本出願人は先に、高温強度、ヤング率、耐摩耗
性、断熱性の向上を狙い、Alに対して高率のSi,
Fe、およびその他の元素を添加した粉末冶金製
品用Al合金を提案した(特開昭61−44149号公報
参照)。 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、斯かる強力Al合金について
種々検討を加えた結果、クランク軸のような高疲
労強度が要求される構造用部材に適用するには、
このAl合金は、やや強度不足であることが判明
した。 問題点を解決するための手段および作用 本発明は前記に鑑み、特定の組成を有し、また
特定の二層構造とすることによつて疲労強度を改
善し得るようにした前記Al合金製高強度構造用
部材を提供することを目的とする。 前記目的は、10≦Si≦30重量%、4≦Fe≦33
重量%のSiおよびFeを含有する急冷凝固Al合金
粉末より成形されたものであつて、 母材層およびその母材層に一体化された再溶融
処理層より構成されると共に両層はマトリツクス
中にSi結晶粒および金属間化合物粒の両粒子を分
散させてなり、 前記母材層における前記両粒子の粒径をそれぞ
れ10μm以下とし、また前記再溶融処理層におけ
る前記両粒子の粒径をそれぞれ1μm以下とした Al合金製高強度構造用部材によつて達成され
る。 再溶融処理層は、母材層表面に、高密度エネル
ギーを有するレーザビーム、プラズマアーク、
TIGアークなどを用いて表面硬化処理を施すこと
により形成される。 多量のSiを含有するAl−Si系合金では、α固
溶体中に僅かなSiしか固溶されないため、脆いSi
結晶粒がα固溶体中に分散析出され、鋳造品の場
合、Si結晶粒の大きさが、約40〜60μmにも達す
る。この鋳造品を局部的に再溶融した後、凝固さ
せると、その部分が急冷され、粒径約1〜4μmの
微細なSi結晶粒が析出して硬化するが、非処理部
におけるSi結晶粒の大きさに変化はなく、鋳造品
全体としての疲労強度を改善するには至らない。 しかるに、本発明では、SiおよびFeを含有す
る急冷凝固Al合金粉末を成形した、10μm以下の
Si結晶粒および金属間化合物粒の両粒子が分散し
てなる母材層の表面に、Si結晶粒および金属間化
合物粒の両粒子を1μm以下に微細化した硬度・強
度の高い再溶融処理層を形成したので、部材全体
の強度および剛性だけでなく、疲労強度の大幅な
増大を図ることができる。 また、本発明における急冷凝固Al合金粉末が、
10≦Si≦30重量%、4≦Fe≦33重量%の他に、
Mn,Zn,Li,Coよりなる群から選ばれた少なく
とも一種の元素に加えて、Cu,Mgを、1.5≦Mn
≦5.0重量%、0.5≦Zn≦10重量%、1.0≦Li≦5.0
重量%、0.5≦Co≦3.0重量%、0.8≦Cu≦7.5重量
%、0.5≦Mg≦3.5重量%なる範囲で含有すると
更に効果的である。 各元素の添加理由は下記の通りである。 (a) Siについて: Siは主として、熱膨脹係数を下げ、また耐摩耗
性を改善することを目的として添加され、添加量
の増大に伴つてヤング率が向上する。 但し、10重量%未満では、前記効果が十分でな
く、一方、30重量%を超えると、熱間押出し加
工、熱間鍛造加工、機械加工等の加工性が劣化
し、工業的に利用することが困難となる。 (b) Feについて: Feは、母材層の疲労強度および耐熱強度を改
良し、またレーザビーム等の高密度エネルギーに
よる母材層表面の再溶融部周辺に生じる熱影響部
の回復、再結晶による強度低下を補うために添加
され、添加量の増加に伴つてヤング率が向上す
る。 但し、4重量%未満では添加効果が十分でな
く、一方、33重量%を超えると、密度が上昇して
軽量化効果が失われる。 (c) Mnについて: アトマイズ粉末の製造工程では、Al合金粉末
の冷却速度を最も大きくなるように設定する必要
があるが、量産性を考慮した場合103〜105℃/
secが限度である。 この冷却速度の範囲において、Fe≦6重量%
では、Al−Fe−Si系金属間化合物が、熱間押出
し加工工程で十分に分断されるとともにその化合
物の析出状態も塊状であることから、ある程度の
高速熱間鍛造加工が可能である。 また、Fe>6重量%では、前記金属間化合物
の析出状態が針状となり、熱間変形抵抗が増大す
るため、高速熱間鍛造加工が不可能となる。 Mnは、前記金属間化合物の析出状態をコント
ロールするために有効である。すなわち、Mnを
前記特定量添加することによつて、針状のAl2Fe
相およびβ−Al10FeSi相に代えて、塊状のAl11
(Fe,Mn)相およびα−Al24(Fe,Mn)2Si相を
優先的に析出させ、これにより高速熱間鍛造加工
性を良好にし、構造用部材の強度を向上させるこ
とができる。 但し、1.5重量%未満では前記効果が得られず、
一方、5.0重量%を超えると、熱間変形抵抗が増
大するため高速熱間鍛造加工が困難となる。 (d) Znについて: 200℃以下の温度条件下で使用される部材の強
度を向上させるためには、その部材にT6(溶体化
後時効)処理を施して、Si、Cu,Mgの添加で生
じる金属間化合物の析出による硬化現象を利用す
ることが有効であるが、Znは、その時効析出を
促進させる機能を有する。 但し、0.5重量%未満では前記効果が得られず、
一方、10重量%を超えると、熱間変形抵抗が増大
するため高速熱間鍛造加工が困難となる。 従来、Znを有効元素として添加する場合は、
Al合金に含まれるSiは不純物として扱われるが、
本発明におけるAl合金製構造用部材の製造に当
つては粉末冶金法を適用し得るので、急冷凝固
Al合金粉末中にZnとSiとを積極的に共存させ、
初晶Siによる耐摩耗性の向上および熱膨脹率の低
下を図り、またZn化合物の析出による硬化現象
を利用して部材強度を向上させることが可能であ
る。 このようにZnを添加することによつて、T6処
理後における構造用部材の強度を向上させること
ができるので、Feの添加量を少なくしてAl合金、
したがつて構造用部材の密度を小さくし、また熱
間鍛造加工性を良好にすることが可能となる。 (e) Liについて: Liは、Fe添加によるAl合金の密度の上昇を抑
えるために用いられ、その抑制効果はLiの添加量
の増加に応じて向上する。また、Liはヤング率を
向上させて高い剛性を付与する機能をも有する。 但し、1.0重量%未満では密度上昇抑制効果が
少なく、一方、5.0重量%を超えると、Liが活性
であることから、製造工程が複雑になるといつた
問題がある。 (f) Coについて: Coは、熱間鍛造加工性を改善するためにFe含
有量を減少させた場合の高温強度改善に有効であ
り、その上、伸び特性を損うことなく、引張強
さ、耐力および疲労強度を向上させる効果があ
り、また耐応力腐食割れ特性および熱間鍛造加工
性を悪化させることなく、高温強度を向上させる
効果がある。 但し、0.5重量%未満では、前記効果が少なく、
一方、3.0重量%を超えると、改善効果が添加量
の増加ほどに顕著ではなくなり、特にCoは高価
であることから、3.0重量%以下に限定される。 (g) Cuについて: Cuは、Fe,Si添加に伴う成形性および焼結性
の悪化を補うために添加される。 但し、0.8重量%未満では、焼結性の改善およ
び熱処理による強度改善の効果がなく、一方、
7.5重量%を超えると、高温強度が阻害される。 (h) Mgについて: Mgは、Cuと同様の目的で添加される。 但し、0.5重量%未満では、焼結性の改善およ
び熱処理による強度改善の効果がなく、一方、
3.5重量%を超えると、高温強度が阻害される。 常時応力が作用するような構造用部材、例えば
コネクチングロツドにあつては、応力腐食割れ特
性を改善し構造用部材の耐久性を向上させるため
にAl合金中のCu,Mgを不純物程度におさえるの
が好適であり、Cuは0.8重量%未満、Mgは0.5重
量%未満、好ましくはCu,Mgともに0.1重量%
未満とする。 前記組成のAl合金では、マトリツクス中にSi
結晶粒の他に、Al2Fe,Al24Fe2Si,Al14FeSi等
の金属間化合物粒が析出する。それら両粒子の粒
径は、再溶融処理層においてはそれぞれ1μm以
下、その処理が施されていない母材層においては
それぞれ10μm以下でなければならない。その理
由は、再溶融処理層において、両粒子の粒径が
1μmを超えると、切欠きに対する感受性が高くな
つてクラツクが生じ易く、十分な疲労強度向上効
果を期し難いからであり、また、母材層において
両粒子の粒径が10μmを超えると、母材層の疲労
強度向上を期し難く、かつ成形性が悪化するから
である。 したがつて、構造用部材においては、母材層の
疲労強度の不足分を再溶融処理層により補つて、
全体として疲労強度のより一層の増大を図つてい
る。 試験例 (1) 表1に示す急冷凝固Al合金粉末(以下、単
にAl合金粉末という)A〜Sをアトマイジン
グ法により製造し、各Al合金粉末A〜Sを用
いて、冷間静水圧プレス成形法(CIP法)また
は型押しプレス法により直径225mm、長さ300mm
の押出し加工用素材を成形した。 冷間静水圧プレス成形法は、ゴム性チユーブ
内にAl合金粉末を入れ、1.5〜3.0t/cm2程度の
静水圧下で行われる。型押しプレス法は、金型
中にAl合金粉末を入れて常温大気中で、1.5〜
3.0t/cm2程度の圧力下で行われる。 押出し加工用素材を、炉内温度350℃の均熱
炉に設置して10時間保持し、次いで各押出し加
工用素材に熱間押出し加工を施して直径70mmの
丸棒状鍛造用素材を製造した。
【表】
【表】
この場合の押出し方式は、直接押出し(前方
押出し)または間接押出し(後方押出し)の何
れでもよいが、押出し比は5以上を必要とす
る。押出し比が5以下では、強度のばらつきが
大きくなるので好ましくない。押出し加工用素
材の温度は、通常330〜520℃に設定される。
330℃未満では、素材の変形抵抗が大きくなつ
て押出し加工性が悪化し、520℃を超えると、
素材が局部的に溶融して気泡を発生するおそれ
がある。 押出し加工後においては、鍛造用素材は空冷
または水冷により所定の冷却速度で冷却され
た。 その後、各丸棒状鍛造用素材を所定の寸法に
切断して試験片を得、各試験片を460〜470℃に
加熱し、それに加工速度75mm/sec(ジユラルミ
ン鍛造とほぼ同一加工速度)のクランクプレス
を用い高速熱間鍛造加工を施して鍛造成形品
(焼結体)を得た。 Al合金粉末A〜Nを用いた鍛造成形品には
T6処理(495℃で4時間保持した後水冷し、次
いで175℃に加熱して6時間保持する)を施し、
またAl合金粉末O〜Sを用いた鍛造成形品は
鍛造温度から空冷した。 各鍛造成形品から小野式回転曲げ疲労試験用
試験片を切り出し、炭酸ガス・レーザビームを
試験片の平行部全周に照射し、再溶融凝固によ
る表面硬化処理を行つて母材層表面に再溶融処
理層を形成した。 表面硬化処理は、第1、第2図に示すよう
に、試験片1における平行部2の一端外周面
に、レーザ出力5kW、波長10.6μmの炭酸ガ
ス・レーザビームLbをオツシレートミラー3
を介して照射し、試験片1を矢印a方向へ2
m/minの速度で移動させ、同時に平行部2外
周面で炭酸ガス・レーザビームLbが幅w1=5
mmの範囲で往復動するようにオツシレートミラ
ー3を軸4回りに100Hzで往復回動させる。こ
れにより炭酸ガス・レーザビームLbは平行部
2外周面に蛇行した線Lを描きながら平行部2
の他端外周面に達する。以後、試験片1をその
軸線回りに僅かに回転させて前記同様の作業を
繰返す。この試験片1の回転角は、先の蛇行し
た線Lに次の蛇行した線が幅w2=0.5mmだけオ
ーバラツプするように、決められる。 その後、再溶融処理層表面を研磨し、室温に
て回転曲げ疲労試験を実施した。試験片は、鍛
造成形品の全てについてそれぞれ八本ずつ採取
し、破断に至る繰り返し数Nが、N=107にお
ける疲労強度(Kg/mm2)の平均値を求めた。 表2、第4欄は再溶融処理層を形成した場合
の疲労強度を、また表2、第3欄は再溶融処理
層を形成しなかつた場合の疲労強度をそれぞれ
示す。 表2、第1欄は母材層におけるSi結晶粒およ
び金属間化合物粒の両粒子の粒径を、また表
2、第2欄は再溶融処理層におけるSi結晶粒お
よび金属間粒の両粒子の粒径をそれぞれ示す。 (2) さらに、本発明の効果を確認するために、表
1に示すAl合金a,bを用いて金型鋳造法に
より前記(1)における鋳造成形品と同様の成形品
を得た。また表1に示すAl合金cを用いて熱
間鍛造加工法により前記(1)における鍛造成形品
と同様の成形品を得た。金型鋳造法による成形
品にはT6処理を施し、また熱間鍛造加工法に
よる成形品にはT4処理(500℃で4時間保持し
た後水冷し、常温で時効させる)を施した後、
それらから前記(1)と同様の試験片を切出し、前
記同様の試験を行なつて表2、第1〜第4欄に
示す結果を得た。 表2から明らかなように、本発明例A〜Sで
は、母材層および再溶融処理層におけるSi結晶
粒等の両粒子の大きさが、比較例a〜cのそれ
に比して十分に小さくなつており、その結果、
本発明例A〜Sの疲労強度は、比較例a〜cに
比して格段に大きい。 また、比較例a〜cでは、再溶融処理層にお
けるSi結晶粒等の両粒子の微細化を行つても疲
労強度がほとんど向上しないのに対し、本発明
例A〜Sでは、微細な両粒子を有する再溶融処
理層の存在によつて疲労強度がかなり向上する
ことが判る。 発明の効果 本発明によれば、組成を前記のように特定する
と共に層構造を前記のように特定することによつ
て、母材層の疲労強度の不足分を再溶融処理層に
より補うことができ、これにより公知材料の疲労
強度を大幅に上まる疲労強度を実現した、高強
度、高剛性、かつ軽量なAl合金製構造用部材を
提供し得るもので、この部材は、特に内燃機関に
効果的に適用される。
押出し)または間接押出し(後方押出し)の何
れでもよいが、押出し比は5以上を必要とす
る。押出し比が5以下では、強度のばらつきが
大きくなるので好ましくない。押出し加工用素
材の温度は、通常330〜520℃に設定される。
330℃未満では、素材の変形抵抗が大きくなつ
て押出し加工性が悪化し、520℃を超えると、
素材が局部的に溶融して気泡を発生するおそれ
がある。 押出し加工後においては、鍛造用素材は空冷
または水冷により所定の冷却速度で冷却され
た。 その後、各丸棒状鍛造用素材を所定の寸法に
切断して試験片を得、各試験片を460〜470℃に
加熱し、それに加工速度75mm/sec(ジユラルミ
ン鍛造とほぼ同一加工速度)のクランクプレス
を用い高速熱間鍛造加工を施して鍛造成形品
(焼結体)を得た。 Al合金粉末A〜Nを用いた鍛造成形品には
T6処理(495℃で4時間保持した後水冷し、次
いで175℃に加熱して6時間保持する)を施し、
またAl合金粉末O〜Sを用いた鍛造成形品は
鍛造温度から空冷した。 各鍛造成形品から小野式回転曲げ疲労試験用
試験片を切り出し、炭酸ガス・レーザビームを
試験片の平行部全周に照射し、再溶融凝固によ
る表面硬化処理を行つて母材層表面に再溶融処
理層を形成した。 表面硬化処理は、第1、第2図に示すよう
に、試験片1における平行部2の一端外周面
に、レーザ出力5kW、波長10.6μmの炭酸ガ
ス・レーザビームLbをオツシレートミラー3
を介して照射し、試験片1を矢印a方向へ2
m/minの速度で移動させ、同時に平行部2外
周面で炭酸ガス・レーザビームLbが幅w1=5
mmの範囲で往復動するようにオツシレートミラ
ー3を軸4回りに100Hzで往復回動させる。こ
れにより炭酸ガス・レーザビームLbは平行部
2外周面に蛇行した線Lを描きながら平行部2
の他端外周面に達する。以後、試験片1をその
軸線回りに僅かに回転させて前記同様の作業を
繰返す。この試験片1の回転角は、先の蛇行し
た線Lに次の蛇行した線が幅w2=0.5mmだけオ
ーバラツプするように、決められる。 その後、再溶融処理層表面を研磨し、室温に
て回転曲げ疲労試験を実施した。試験片は、鍛
造成形品の全てについてそれぞれ八本ずつ採取
し、破断に至る繰り返し数Nが、N=107にお
ける疲労強度(Kg/mm2)の平均値を求めた。 表2、第4欄は再溶融処理層を形成した場合
の疲労強度を、また表2、第3欄は再溶融処理
層を形成しなかつた場合の疲労強度をそれぞれ
示す。 表2、第1欄は母材層におけるSi結晶粒およ
び金属間化合物粒の両粒子の粒径を、また表
2、第2欄は再溶融処理層におけるSi結晶粒お
よび金属間粒の両粒子の粒径をそれぞれ示す。 (2) さらに、本発明の効果を確認するために、表
1に示すAl合金a,bを用いて金型鋳造法に
より前記(1)における鋳造成形品と同様の成形品
を得た。また表1に示すAl合金cを用いて熱
間鍛造加工法により前記(1)における鍛造成形品
と同様の成形品を得た。金型鋳造法による成形
品にはT6処理を施し、また熱間鍛造加工法に
よる成形品にはT4処理(500℃で4時間保持し
た後水冷し、常温で時効させる)を施した後、
それらから前記(1)と同様の試験片を切出し、前
記同様の試験を行なつて表2、第1〜第4欄に
示す結果を得た。 表2から明らかなように、本発明例A〜Sで
は、母材層および再溶融処理層におけるSi結晶
粒等の両粒子の大きさが、比較例a〜cのそれ
に比して十分に小さくなつており、その結果、
本発明例A〜Sの疲労強度は、比較例a〜cに
比して格段に大きい。 また、比較例a〜cでは、再溶融処理層にお
けるSi結晶粒等の両粒子の微細化を行つても疲
労強度がほとんど向上しないのに対し、本発明
例A〜Sでは、微細な両粒子を有する再溶融処
理層の存在によつて疲労強度がかなり向上する
ことが判る。 発明の効果 本発明によれば、組成を前記のように特定する
と共に層構造を前記のように特定することによつ
て、母材層の疲労強度の不足分を再溶融処理層に
より補うことができ、これにより公知材料の疲労
強度を大幅に上まる疲労強度を実現した、高強
度、高剛性、かつ軽量なAl合金製構造用部材を
提供し得るもので、この部材は、特に内燃機関に
効果的に適用される。
第1および第2図は表面硬化処理を示し、第1
図は正面図、第2図は要部平面図である。
図は正面図、第2図は要部平面図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 10≦Si≦30重量%、4≦Fe≦33重量%のSi
およびFeを含有する急冷凝固Al合金粉末より成
形されたものであつて、 母材層およびその母材層に一体化された再溶融
処理層より構成されると共に両層はマトリツクス
中にSi結晶粒および金属間化合物粒の両粒子を分
散させてなり、 前記母材層における前記両粒子の粒径をそれぞ
れ10μm以下とし、また前記再溶融処理層におけ
る前記両粒子の粒径をそれぞれ1μm以下とした ことを特徴とする、疲労強度を改善したAl合金
製高強度構造用部材。 2 前記急冷凝固Al合金粉末は、Si,Fe,Cuお
よびMgの他に、Mn,ZnおよびCoよりなる群か
ら選ばれた少なくとも一種の元素を、 重量%で、10≦Si≦30、4≦Fe≦33、0.8≦Cu
≦7.5、0.5≦Mg≦3.5、1.5≦Mn≦5.0、0.5≦Zn≦
10、0.5≦Co≦3.0含有している、特許請求の範囲
第1項記載のAl合金製高強度構造用部材。 3 前記急冷凝固Al合金粉末に含まれる不可避
不純物としてのCuおよびMg量が、Cu<0.8重量
%、Mg<0.5重量%である、特許請求の範囲第1
項記載のAl合金製高強度構造用部材。 4 前記急冷凝固Al合金粉末は、SiおよびFeの
他に、MnおよびCoから選ばれた少なくとも一種
の元素を、 重量%で、10≦Si≦30、4≦Fe≦33、1.5≦Mn
≦5.0、0.5≦Co≦3.0 含有し、また不可避不純物のうち、少なくとも
CuおよびMg量が、Cu<0.8重量%、Mg<0.5重
量%である、特許請求の範囲第1項記載のAl合
金製高強度構造用部材。 5 前記急冷凝固Al合金粉末は、1.0≦Li≦5.0重
量%のLiを含有している、特許請求の範囲第1、
第2、第3および第4項のいずれか1項記載の
Al合金製高強度構造用部材。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59236734A JPS61117204A (ja) | 1984-11-12 | 1984-11-12 | Al合金製高強度構造用部材 |
| US06/795,586 US4711823A (en) | 1984-11-12 | 1985-11-06 | High strength structural member made of Al-alloy |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59236734A JPS61117204A (ja) | 1984-11-12 | 1984-11-12 | Al合金製高強度構造用部材 |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1191123A Division JPH0696722B2 (ja) | 1989-07-24 | 1989-07-24 | Al合金製構造用部材の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61117204A JPS61117204A (ja) | 1986-06-04 |
| JPH0561321B2 true JPH0561321B2 (ja) | 1993-09-06 |
Family
ID=17004993
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59236734A Granted JPS61117204A (ja) | 1984-11-12 | 1984-11-12 | Al合金製高強度構造用部材 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US4711823A (ja) |
| JP (1) | JPS61117204A (ja) |
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| WO2019245720A1 (en) * | 2018-06-20 | 2019-12-26 | Arconic Inc. | Aluminum alloys having iron, silicon, and manganese and methods for making the same |
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